平成19年度私的録音録画小委員会の審議の経過について

平成20年1月30日

• 　私的録音録画小委員会では、昨年10月12日に本分科会で中間整理（『文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会　平成19年度・中間整理』）（注1）を報告した後、同中間整理について、10月16日から11月15日までの間意見募集を行い、8,720通（団体110通、個人8,610通）のご意見が寄せられた。
  
  
  • （注1）中間整理本文については、第23回著作権分科会（平成19年10月12日）配付資料（※（第23回）議事録・配付資料へリンク）を参照。
• 　意見募集の結果（注2）については、11月28日の小委員会において概要を紹介し、意見交換を行った。
  
  
  • （注2）本意見募集の結果については、第14回私的録音録画小委員会（平成19年11月28日）配付資料（※私的録音録画小委員会（第14回）議事録・配付資料へリンク）及び文化庁HP（著作権分科会）（※文化庁ホームページへリンク）●私的録音録画小委員会中間整理に関する意見募集の結果について　を参照。
• 　また、12月18日の小委員会においては、同意見募集において違法複製物及び違法配信からの録音録画の取扱いに関する意見の割合が約7割にのぼったことを踏まえ、改正の必要性、利用者保護のための措置、キャッシュの取扱い等について改めて集中的に検討を行った。
• 　また、同日、これまでの議論を踏まえ、将来、著作権保護技術の発達・普及を前提に、娯楽目的の私的録音録画については著作権法第30条の私的使用のための複製に関する複製権の制限の対象外として契約による解決に委ねることを内容とする事務局案について検討を行った。
• 　さらに、本年1月17日、著作権保護技術と補償金制度について、
  • 機器等のメーカーに一定の負担を強いることは関係者の理解を得られなくなってきており、現行の補償金制度による解決は今後縮小し、他の方法による解決に移行すること
  • 音楽CDからの録音と無料デジタル放送からの録画については当面補償金制度での対応を検討する必要があること
  • 他の利用形態で権利者への補償の必要性が否定されない分野については契約モデルによる解決に委ねることとし、利用者の利便性の確保を前提として可能な分野（例えば適法配信）から第30条の適用範囲を段階的に縮小していくこと
  を骨子とする事務局案について検討を行った。
• 　これらの事務局提案については、現在、関係団体において検討されている状況である。したがって、今期の小委員会において報告書の取りまとめはできなかったが、関係団体における検討が進展することを期待しつつ、来期も継続して検討する必要があると考えている。

• 参考　私的録音録画小委員会・開催状況