フォークロアとは、「民間伝承」や「民族文化財」等と呼ばれ、ある社会の構成員が共有する文化的資産である伝承の文化表現(Traditional Cultural Expressions。以下「TCEs」という。)を意味する。具体的には、民族特有の絵画、彫刻、モザイク等の有形なもののほか、歌、音楽、踊り等の無形のものも含まれる。これまでも、様々なモデル規定や枠組み等によって定義がなされてきた。
なお、WIPOの「遺伝資源、伝承の知識及びフォークロアに関する政府間委員会」(以下「IGC」という。)の議論では、幾つかの参加国から「フォークロア」という言葉に異議が出され、TCEsという単語を用いている。