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教育職員養成審議会

1997/02/26 議事録
教育職員養成審議会総会(第8回)議事要旨

教育職員養成審議会総会(第8回)議事要旨

1.日   時:平成9年2月26日(水)14:00〜16:00

2.場   所:霞ヶ関東京会館「ゴールドスタールーム」

3.出   席:
(委   員)阿部,市村,江草,奥島,小林,斎藤,薩日内,佐野,四方,島田,瀬尾,高倉,永井,中川,野村,橋口,服部,蓮見,三田,村崎,森,山極,渡辺の各委員
(文部省)小林教育助成局長,工藤審議官(教育助成局担当),板橋審議官(体育局担当),遠藤財務課長,松元教職員課長,清水地方課長,加茂川中学校課長,辰野特殊教育課長,高橋教育大学室長,外関係官

4.議   事:
(1)松元教職員課長より関係資料の説明があった。

(2)審議及び資料の公開について審議及び資料の公開について,当日の議事及び資料についても公開となる旨の確認が行われ,以下公開された。

(3)蓮見会長より,平成9年1月30日総会の議事要旨について報告があり,欠席者に照会の上会長が確定することで了承された。

(4)教員養成の実施状況等に関する調査(都道府県・政令指定都市対象)について会長より,前回大筋了承された「教員養成の実施状況等に関する調査(都道府県・令指定都市対象)」について,特別委員会で検討の後,2月7日付で発送した旨報告があった。

(5)団体等から寄せられた意見書・要望書について
   松元教職員課長より,各団体等から本審議会に寄せられた意見書・要望書について説明があった。

(6)特別委員会の審議状況について
   高倉主査より,カリキュラム等特別委員会における検討の状況について説明があった。高倉主査の説明の概要は以下のとおり。(〇:高倉主査)

〇   特別委員会では,これまでカリキュラムの基本構造,教育実習,カリキュラムの在り方の各テーマ毎に検討を加えている。全ての検討事項についてコンセンサスが得られたわけではなく,収斂しない部分については現段階では結論を出さず,4月以降に特別委員会報告書の草案審議に即して実質的議論を行うこととしている。総会委員においても,「論点整理メモ」等を吟味いただき,審議内容について意見があれば3月中を目途に事務局に寄せられたい。

〇   教員に求められる資質については多面的に意見が出された。草案審議にあたっては,時代を問わず求められる「一般的資質」と,今日教員の資質を改めて論じる「背景事情」,それを踏まえた「今後教員に求められる具体的資質」のそれぞれについて流れ・内容を分かりやすく,要素を十分に構造化し,具体的政策や方法論に結び付く記述とすることとしている。

〇   カリキュラム構造については,現行の59単位の総枠については概ね現状程度が上限であり,大幅な増加には消極的との方向でコンセンサスを得た。また一方で教員志願者の「個性」や「得意分野」づくりを進める観点から,養成カリキュラムの弾力化を進めることが必要であり,その結果,必要最小限に共通履修させるとともに,大学毎や学生毎の選択履修を可能にすることも考えてよいとのコンセンサスが得られている。

〇   教育実習期間については,延長に積極・消極両意見があり,今だ意見の収斂を見ていない。また教育実習の期間と内容・方法とは密接に関連しており,相互の関連に留意しつつ,さらに検討を深めることが必要と認識している。教育実習の内容・方法については「多角的に改善が必要」との方向で概ね意見が一致している。草案審議では具体的に改善が必要な点は何かについての検討が主となる。

〇   カリキュラムに係る内容の具体的取り扱いについては,まず「基本的考え方」として,59単位の上限を現状維持ないし微増にとどめ,スクラップアンドビルドの原則で臨む旨を確認した。新たに充実すべき内容については,諮問文に掲げられた検討事項に沿って,これまでのプレゼンテーション結果等をもとに問題点を整理している。整理すべき内容については,何をスクラップすべきかを検討するための視点を多角的に挙げ,現行法令の該当箇所をも参照しながら精査している。

(7)教員採用について
   清水地方課長より,教員採用制度について説明があった。

(8)大学院における教員養成について
   松元教職員課長より,大学院における教員養成について説明があった。

(9)自由討議
   特別委員会の審議状況報告,教員採用及び大学院における教員養成についての説明を踏まえ,自由討議が行われた。主な意見の概要は以下のとおり。(〇:委員,△:文部省)

〇   教育実習期間を延長すれば,いじめや登校拒否等の問題があたかも解決するかの様な議論は疑問である。教育実習ですべてを体験することは無理である。実習内容を検証し,重点的に行うようにすべき。

〇   カリキュラムにおいて教養教育,専門教育,教職教育が均等な重みをもっている一般大学が果たしている役割を認識すべき。

〇   教育実習期間について,問題がこれだけ集中している中学校について2週間でいいということには素朴に疑問を感じる。生徒との触れ合いを深めることは教職としての基本であり,教科や他の体験活動等とあいまって,総合的に指導力の向上につながっていくのではないか。

〇   大学院での教員養成について,修士課程修了者が採用段階でどの程度歓迎されているか。

△   平成8年度公立学校教員採用選考における,大学院修士課程修了者の採用志願者に対する合格者の割合は,小学校については22.0%,中学校では20.0%,高等学校では14.9%であり,教員養成学部,一般大学学部卒業者についてはそれぞれ,小学校では19.6%,9.0%,中学校では29.6%,9.3%,高等学校では14.2%,8.0%となっている。

〇   実習期間の延長を議論する場合,実習協力校が十分にあるという錯覚に陥りがちである。

〇   教職は生涯にわたる研修であるともいわれるが,卒業後すぐに教壇に立つのであり,大学はそれができる教員を送り出さなければならないこともまた事実である。教育実習の期間は,そこで何を学ぶのかということから決まってくるのではないか。

〇   教育実習協力校については,教員養成学部や私立大学では附属校を活用するとともに,公立学校では指定校制度を設け,人的・経済的条件整備を行ってはどうか。

〇   免許法の履修基準は免許取得のための「最低基準」であり,これを基礎に,各大学において個性的・弾力的に,内容ある教員養成を「上乗せ」して行うことが大切。

〇   私立の一般大学では教育実習期間の延長は負担であるが,今日の状況を見ても,万難を排しても行うべきではないか。

〇   スクールカウンセラーの配置は社会的要望も強く,また実際効果も上がっており,その制度化を検討すべきではないか。

〇   特定の体験のみを単位として認定し,これがなければ教員の資格が得られないこととすると,多様な興味関心をもつ学生を教職から遠ざけることになるのではないか。このため,様々な体験は採用選考の段階において考慮すべき課題ではないか。

〇   教員は親と同様に教員になってから成長することも事実であるが,子どもにとっては教員との初めての出会いは大きな意味があり,大学での養成段階で学ぶべきことはしっかり身につけておく必要がある。

〇   教育実習を通じ,子供の発達とはいかなるものなのかを知識だけではなく体験とともに身をもって学ぶ必要がある。

〇   小学校での教育実習のみで幼稚園に採用される教員がいるが,小学校教諭の免許状の取得の場合についても1週間位は幼稚園での教育実習を行ってほしい。

〇   教育実習の期間のみを取り出して議論するのではなく,教科に関する科目と教職に関する科目のバランスから議論すべき。すなわち中学校については両者のバランスが高等学校と同様に教科に偏り過ぎており,これを教職に関する科目の比重を高めることにより小学校に近づけるべき。

〇   体験の重視は賛成だが,実習期間だけが体験の場ではない。演習の活用や実習校と大学の連携などにより,大学が現場とつながった教育を行い,体験の機会を大学に引き寄せる工夫をすべきではないか。

〇   教員に対する注文は山のようにあり,個々の教員がすべてに対応するのは不可能である。学校全体として対応できることが重要であり,その意味で「個性をもった教員の養成」が重要である。

〇   科目のスクラップアンドビルドを検討する際に,初任者研修に譲れるところはないか,また形式的に流れている科目はないかを検討すべき。

〇   教員免許は簡単に取れるという一般的発想を改めるべき。専門職を志向しようとするのならば,大学等養成機関での専門的養成制度を議論し,整備しなければならない。

〇   教育実習期間については,よい教員をいかに養成するかという観点から議論すべきであり,実習協力校の確保の可否から議論すべきものではない。

(10)次回の日程について
   松元教職員課長より,次回総会については3月28日に開催される旨,報告があった。また蓮見会長より,議事進行効率化のため,各委員からのプレゼンテーションを歓迎すること,また進行について改善意見等あれば会長又は事務局まで申し出てほしい旨発言があった。

5.閉   会:

   

 

(教育助成局教職員課)

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