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21世紀の大学像と今後の改革方策について ―競争的環境の中で個性が輝く大学― (答申) (平成10年10月26日 大学審議会) |
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−競争的環境の中で個性が輝く大学− 目 次 はじめに 第1章 21世紀初頭の社会状況と大学像
第2章 大学の個性化を目指す改革方策
別紙1 高等教育改革の進展の状況(概要) 別紙2 高等教育における現状の問題点 ―競争的環境の中で個性が輝く大学― はじめに
第1章 21世紀初頭の社会状況と大学像
(1)高等教育を取り巻く21世紀初頭の社会状況の展望等 ―「知」の再構築が求められる時代―
高等教育を取り巻く21世紀初頭における社会状況をどのように展望するかは,様々な変化や要素を考える必要があり一概に言い表すことは難しいが,以下に述べるように,現状から更に大きく転換し,人類にとって真に豊かな未来の創造,科学と人類や社会さらにそれらを取り巻く自然との調和ある発展等を図るため,多様で新しい価値観や文明観の提示等が強く求められるようになると考えられる。このため,その知的活動によって社会をリードしていくという重要な役割を担う大学等の高等教育機関が,知識の量だけではなくより幅広い視点から「知」というものを総合的に捉え直していくとともに,それを踏まえて知的活動の一層の強化のための高等教育の構造改革を進めることが強く求められる時代となっていくものと考えられる。 i) 一層流動的で複雑化した不透明な時代
ii) 地球規模での協調・共生と一方では国際競争力の強化が求められる時代
また,自然との共生を進めるために自然へのより深い理解が求められるとともに,地球環境問題,エネルギー問題,人口問題など人類の生存を脅かす問題をはじめとして,地球規模で解決を図らなければならない局面がますます増加していく。 iii) 少子高齢化の進行と産業構造や雇用形態等の大きな変化
同時に,産業構造の大きな変化により,高等教育を必要とする新しい職業も増加し,従来高等教育が対象としてこなかった新しい分野の人材の養成も求められるようになっていく。 また,社会の高度化,複雑化が進展するため,多くの職業分野において高度な知的能力や専門性を必要とする業務が一層増加していくことに対応して,高度の専門的知識・能力を身に付けた高等教育修了者への人材需要が高まっていく。 iv) 職業人の再学習など生涯学習需要の増大
また,少子化による18歳人口の減少,大学等への進学率の上昇などもあいまって,多様な能力・適性を持つ学生,入学前の履修歴も様々な学生など,学生の多様化が一層進むものと考えられる。大学等の高等教育機関については,このような学生の能力・適性の多様化等を踏まえて,その目的・性格や教育内容・方法の在り方を更に見直していくことが必要となっている。 さらに,高齢化の進展や,国民一人一人が物質的豊かさから次第にゆとりや心の豊かさなど多様な価値や自己実現を求めるようになっていることなどを背景として,今後一層生涯学習の需要は高まり,高等教育機関は,幅広い年齢層の人々の知的探求心にこたえて必要なときにいつでも学習できる,より開かれた場となることが求められていく。 v) 豊かな未来を拓く学術研究の進展
今後,学術研究は高度化・専門化が進み,一つの学問分野の消長の期間が短くなり,変化が激しくなる一方,学際化,総合化の傾向をますます強めていくと考えられ,高等教育においても,学生に対して高度化・専門化した内容を教育するだけでなく,同時に専攻領域の広がりや学際領域への展開を視野に入れた教育を推進していくことが一層求められるようになる。また,学術研究の著しい進展の中で,地球環境や生命倫理などに関する新たな課題が常に生起してくるようになることから,学術研究と人類や社会との調和ある関係を保つことがますます重要となり,研究者の社会的責任も一層重くなっていく。 (2)我が国の発展と高等教育
i) これまでの改革の進展状況
学部段階の教育については各大学等の自由な創意工夫による多様化・個性化の推進と教育研究の質の向上を図るとの基本的な考え方の下に,また,世界的水準の学術研究の推進,優れた研究者及び高度専門職業人の養成の中核的機関である大学院については教育研究の高度化を目指して質・量ともに飛躍的充実を図るとの基本的な考え方の下に,様々な改革が進められてきた。 また,各大学等の多様化・個性化,質の高い教育研究の推進の基盤である組織運営については,その活性化を図り,大学等をめぐる諸情勢が変化する中で,組織全体としてまとまりを持ち自主的にかつ責任を持って適時・適切な意思決定と実行ができるようにするとの基本的な考え方の下に,様々な改革が進められてきた。 さらに,大学等が教育研究水準の向上と活性化に努めるとともに,その社会的責任を果たしていくためには,自ら不断に点検・評価を行い改善の努力を重ねていくことが不可欠であり,自己点検・評価をはじめとする評価の充実についても様々な取組が進められてきている。 (ア)現状の問題点
(イ)21世紀への課題
(1)高等教育機関の多様な展開
1)各高等教育機関の多様化・個性化
i) 大学(学部(学士課程),修士課程,博士課程) (ア)多様化・個性化の推進
ii) 短期大学 (ア)多様化・個性化の推進
iii) 高等専門学校 (ア)多様化・個性化の推進
iv) 専門学校
また,生涯学習需要に対応しより地域に密着した高等教育機関として重要な役割を果たしており,今後も,成人・社会人向けの開設科目の多様化や,附帯教育事業を活用した夜間,早朝などの時間帯における様々な期間の学習コースを開設するなどの工夫を一層進め,地域社会の要請に適切にこたえていく必要がある。さらに,平成6年の専修学校設置基準の改正の趣旨に沿った教育内容の充実や教育条件の向上とともに,安定した経営基盤の確立に向けて一層の努力が求められる。 以上のように,個々の高等教育機関が,その理念・目標に基づき,それぞれの学校種の特色を生かしながら,その中で更に個性を発揮し,自由で多様な発展を遂げることが一層必要である。これにより,高等教育システム全体として,社会や国民の多様な要請等に適切に対応し,高等教育機関として求められる役割を十分に果たしていくことが可能となるものと考えられる。 2)国公私立大学の特色ある発展
(2)高等教育規模の展望 1)大学(学部),短期大学の規模
2)大学院の拡充
(3)大学改革の基本理念 ―個性が輝く大学―
i) 課題探求能力の育成 ―教育研究の質の向上―
ii) 教育研究システムの柔構造化 ―大学の自律性の確保―
iii) 責任ある意思決定と実行 ―組織運営体制の整備―
iv) 多元的な評価システムの確立 ―大学の個性化と教育研究の不断の改善―
この答申で提言した具体的な改革方策が,国公私立大学において積極的に推進されることにより,各大学が教育研究の質の不断の維持向上を図り,切磋琢磨する状況が創出され,それぞれが“個性が輝く大学”として発展していくことが求められている。 第2章 大学の個性化を目指す改革方策
(1)学部教育の再構築
i) 教養教育の重視,教養教育と専門教育の有機的連携の確保
(イ)教養教育の工夫・改善のための取組
(ウ)正課教育外の指導・相談等
ii) 専門教育の見直し
(ア)専門教育の見直しが求められる背景
(イ)専門教育における基礎・基本の重視等
iii) 学部教育と高等学校教育との関係
(ア)後期中等教育から高等教育への円滑な移行
(イ)高校生が大学教育に触れる機会の提供
iv) 国際舞台で活躍できる能力の育成等
(ア)世界的規模での交流拡大等
(イ)大学教育全体を通じた取組の必要性
(ウ)外国語を聞く力,話す力の向上
(エ)短期留学の推進
2)教育方法等の改善 ―責任ある授業運営と厳格な成績評価の実施― i) 授業の設計と教員の教育責任
(イ)授業の準備学習等の現状
(ウ)授業設計における教員の務め
(エ)学習環境の整備
ii) 成績評価基準の明示と厳格な成績評価の実施
(イ)成績評価基準の明示等
(ウ)厳格な成績評価
各大学においては,このような例も参考としつつ,各大学の状況に応じた厳格な成績評価の仕組みを整備していくことが必要である。なお,厳格な成績評価の実施により最低限の質の確保を行うと同時に,優秀な成績を修めた学生には表彰を行うなど,学生の学習意欲を刺激するような仕組みを導入することも重要である。 (エ)留年者の定員上の取扱いにおける配慮
iii) 履修科目登録の上限設定と指導
(イ)履修科目登録の上限設定による単位制度の実質化
(ウ)実施上の配慮事項
(エ)履修指導の充実
(オ)高等専門学校における取扱い
iv) 教員の教育内容・授業方法の改善
さらに,大学団体や学協会等において大学教員の教育能力向上のための研究・研修プログラムの研究開発を進め,各大学においてその活用を図っていくことも有効である。 (ウ)シラバスの活用
(エ)マルチメディアの効果的な活用
v) 教育活動の評価の実施
(イ)実施上の留意点
(ウ)優れた教育活動を行っている教員の顕彰
vi) 学生の就職・採用活動に当たっての大学及び産業界の取組
(イ)就職・採用活動の改善
(2)大学院の教育研究の高度化・多様化
i) 大学院の制度上の位置付けの明確化
(イ)大学院中心の研究科の制度上の位置付けの明確化
(イ)一定規模以上の大学院の専任教員等
2)大学院の課程の目的・役割の明確化
(イ)高度専門職業人養成に特化した実践的な教育を行う大学院修士課程の設置促進
(ウ)配慮事項
また,後に2(1)2)で述べる修士課程1年制コースを高度専門職業人の養成に特化した修士課程に適用することについては,高度専門職業人の養成に特化した修士課程の設置状況等に配慮しつつ検討することが必要である。 なお,高度専門職業人の養成に特化した修士課程の設置促進に当たっては,教育研究における理論と実務との接点という観点から,大学の教員と実務家との共同研究や大学の教員が一定期間実務を経験することの奨励・支援が必要であり,これらにより当該学問分野の発展に新たな可能性を開くことにもなることが期待される。 (エ)今後の検討事項
4)卓越した教育研究拠点としての大学院の形成,支援
(イ)評価に当たっての留意事項等
―学生の主体的学習意欲とその成果の積極的評価― 1)学部段階
(イ)例外措置の基本的な取扱い
(ウ)実施上の留意点
(エ)短期大学における取扱い
ii) 秋季(9月)入学の拡大等
(イ)実施に際しての配慮事項等
iii) 単位互換及び大学以外の教育施設等における学修の単位認定の拡大
(イ)単位認定の範囲・上限の拡大
(ウ)「遠隔授業」の取扱い
iv) 単位累積加算制度の創設の検討
しかしながら,その実現に向けては,学位授与にふさわしい履修の体系性の確保等更に検討すべき問題点もある。このため,学位授与機構における制度化に向けた調査研究の成果を踏まえて,本審議会において検討を続けることが適当である。 2)大学院段階
(イ)修士課程1年制コースについての社会的要請
(ウ)修士課程1年制コースの制度化
その際,導入の趣旨から,社会人を対象とすることを原則とすること,及び現行の修士の学位を授与するにふさわしい水準を確保することが必要であり,教員数の増などこれを実施するための研究指導体制,教育環境の整備を求めたい。 ii) 修士課程長期在学コースの制度化
この場合の授業料等については,長期在学コースの在学予定期間に応じ減額した授業料年額を設定するなどの配慮が必要である。 なお,正規の学生としてあらかじめ期間を定めず,ある程度長期にわたって授業科目を系統的に履修して単位を修得し,かつ,必要な研究指導を受けることにより学位を取得する履修形態(パートタイム修学)も考えられるが,履修する授業科目及び研究指導の系統性の確保の困難などを考慮すると,あらかじめ期間を定めないという在り方は必ずしも適切なものとは考えられない。したがって,あらかじめ在学期間を定める長期在学コースと同種のものととらえることが適当である。 (2)大学の主体的・機動的な取組を可能とするための措置
公私立大学の設置認可については,平成3年の本審議会の答申により,教育研究の個性化を進めるため,大学の設置基準の大綱化が行われ,教員組織の面でも,一般教育と専門教育の区分が取り払われるなど,弾力化が図られた。また,平成10年3月には,本審議会の答申に基づき,校地基準面積の緩和が行われた。 (イ)改善の方向
i) 国立大学の人事,会計・財務の柔軟性の向上
また,近年,各国立大学からの要望を受けて,人事,会計・財務関係の制度の弾力化が進められている。例えば,人事面では,国立大学の教授・助教授の任命権の学長への委任,学外との連携を進めるための兼業の許可・承認基準の緩和などの改善が図られている。会計面では,寄附講座制の導入など奨学寄附金の取扱いの弾力化,受託研究や民間との共同研究の制度の弾力化が行われ,更に,国立学校特別会計に特別施設整備資金という弾力的な仕組みが設けられ,最近でも平成10年度から受託研究関係経費について民間資金の弾力的な運用が可能となるなど,改善が図られている。 (イ)改善の方向
大学の設置認可手続きについては,大学の教育研究水準の維持向上を図りつつ,大学改革を進め,社会の変化に機動的に対応していくため,更に簡素化を進めることが適当である。具体的には,現在,専任のみならず兼担,兼任(注*1)の教員の資格審査を行っているところであるが,今後は,教員の資格審査の対象を専任教員のみとし,兼担,兼任教員の採用を各大学の自主的判断・責任で行えるようにするとともに,申請書類の見直し,電子化による負担軽減などを行うことが適当である。 (3)地域社会や産業界との連携・交流の推進
(イ)連携・交流のための具体的取組の推進
(ウ)社会人の学習環境の整備
(エ)学生の多様な体験活動の充実
(4)国際交流の推進
(イ)留学生受入れの推進
(ウ)学生の海外留学の推進
(1)責任ある運営体制の確立 1)新しい自主・自律体制の構築
例えば,環境科学,情報科学,生命科学などの新分野・学際分野における教育研究を推進すること,学生の課題探求能力を高める上でその基礎となる教養教育の充実などの全学的な教育課題に対応することなどが大きな課題となっている。 一方,大学と社会との関係についても,我が国の大学が,生涯学習機関,学術研究の中核的機関として発展するにつれて,その緊密化が進んでおり,国公立や民間の研究機関との連携協力,生涯学習への取組,国際協力・国際交流の推進,国民に対する情報公開など,大学として対外的に責任ある活動を進めていくことが重要な課題となっている。 また,こうした諸課題に積極的に対応していくためには,教育研究組織の改編やキャンパスの移転・再開発整備など予算・定員・施設等の各種資源の効果的配置や再配置の問題,各種基盤整備の問題についても,大学が全学的な見地から取り組み一個の組織体として意思決定を行うことが求められる。 (イ)新しい自主・自律体制の構築
2)学内の機能分担の明確化
i) 学長を中心とする全学的な運営体制の整備
(ア)制度の現状
学長の職務については,学校教育法では他の学校種の校長とほぼ同様の規定となっているが,一方で,評議会や学部教授会が置かれ,大学運営や学部の教育研究に関する重要事項を審議することとされている。このため,学長の役割や機能は,審議機関との関係で必ずしも運用上明確でない面がある。 (イ)大学の教育研究目標・計画の策定・公表
この教育研究目標・計画は,例えば,大学の将来計画などの形で策定されることが考えられるが,その内容としては,全学的な教育研究上の重要課題や学部の枠を越えた教育研究上の課題への対応方針を含む全学的な目標及びその目標を達成するために必要な学内の予算・定員・施設等の資源の効果的配置・再配置の計画等が含まれる。また,目標・計画の策定に当たっては,評議会や後述の大学運営協議会(仮称)の意見を聞いたり,その実施状況を報告したりすることが適当である。 (ウ)学長補佐体制
このため,大学運営を責任を持って遂行する上で必要な企画立案や学内の意見調整を行うための学長補佐体制を整備することとし,例えば,運営会議(仮称)(副学長,学長が指名する教員,事務局長等)を設けるなどの方向で考えることが適当である。 (エ)学長の選考方法・任期
学長候補者の具体的な選考に当たっては,評議会の定めるところにより,多くの大学で教員による投票が行われるが,その場合に,投票者である教員にとって候補者についての十分な情報のないままに投票が行われて当選者が決まっているのではないかとの指摘がある。 今後予想される複雑な状況の中では,リーダーシップを発揮しつつ責任を持って適確な大学運営を行うことのできる適任者を学長に選任することが重要である。適任者を選ぶためには,教員による投票を行う場合,評議会の責任において委員会を設けるなどして数名の適任者を事前に絞り候補者として示した上で投票を行うこと,その際,学外からの候補者を含めて検討すること,投票に参加する教員の範囲について大学運営の最高責任者を選ぶ上で適切なものとすることなどが必要である。 なお,学長の任期については,責任ある大学運営を行う上で余りに短いことは適当でなく,例えば,短くとも4年以上とすることや再任を認めることが適当である。 (オ)学部の運営体制
なお,学部長の任期については,責任ある学部運営を行う上で余りに短いことは適当でなく,例えば,2年以上とすることや再任を認めることが適当である。 ii) 全学と学部の各機関の機能
(ア)学部教授会
学部教授会については,国公立大学の教員等の人事に関する規定を除けば法令の規定が簡潔であるために,実際の審議事項が多くなりすぎたり,本来執行機関が行うべき大学運営に関する事項や執行の細目にわたる事項についても,学部教授会の審議や了解を得なければならないといったような運用が行われている場合が見受けられる。 (イ)評議会等の全学的な審議機関
国立大学の評議会については,「国立大学の評議会に関する暫定措置を定める規則」(省令)により定められており,公立大学の評議会については,各地方公共団体ごとに条例・規則により定められている。 国立大学の場合,具体的には,数個の学部を置く大学には評議会を置くこととされ,一個の学部を置く大学においても,当該大学の事情により,評議会を置くことができることとされている。評議会は,原則として,学長,各学部長,各学部ごとに教授2人,各附置研究所の長で構成され,審議事項については,学長の諮問に応じ,学則その他重要な規則の制定改廃,予算概算の方針,学部等の教育研究組織や重要な施設の設置廃止に関する事項などの大学の運営に関する重要事項を審議することとされている。 国立大学の評議会については,昭和28年以来,当分の間の暫定措置として設けられたまま現在に至っており,学長と評議会との機能分担が必ずしも明確でない面がある。 (ウ)審議機関の機能の明確化
学部教授会は,学部の教育研究に関する重要事項について,具体的には,学部の教育課程の編成,学生の入学,退学,卒業,学位の授与などについて審議する機能を担うことが適当である。 このような分担と連携の関係の整理を行うことによって,大学として,教養教育の充実,学部段階の専門教育の過度の専門化の改善,国際化・情報化など現代社会の課題に対応した教育の実施,学際的分野の研究推進などの課題に積極的に対応していくことが求められる。 (エ)審議機関相互の関係
(オ)執行機関と審議機関の関係
(キ)法制度の明確化
iii) 教員人事に関する意思決定の在り方
(イ)改善の方向
iv) 学校法人の理事会と教学組織との関係
(イ)学校法人理事会と教学組織との関係
v) 大学の事務組織等
(イ)技術職員
3)社会からの意見聴取と社会に対する責任
このような参与会や参与の仕組みについては,審議事項が具体的でないことや構成員が学外者であるため実際上審議回数が限られていることもあり,その意見が大学運営にどのように寄与しているかが必ずしも明確でなく,その実質化を図る必要があるなどの指摘がある。 (イ)大学運営協議会(仮称)
(2)大学情報の積極的な提供
(ア)大学情報の提供の意義
(イ)大学情報の積極的提供
大学評価の取組の基本は,各大学が自らの教育研究水準の一層の向上を図るために,自らの教育研究活動の点検・評価を行う「自己点検・評価」にある。その実施と結果の公表は,大学の教育研究活動が自主的に行われることに対する社会の信頼を確保する上でも重要である。その上で,大学の教育研究活動の評価については,その客観性・透明性を高め,評価としての実質化を図ることが強く要請されている。 本審議会の審議の参考とするために,広島大学大学教育研究センターに対して「大学の評価システムに関する全国調査」(平成10年4月)が委託された。その調査結果によれば,大学評価の問題点として,学内に評価の専門家がいないこと,他の大学との比較ができないこと,実態での改革が先に進み評価が後付けになっていること,社会や産業のニーズに合った評価がなされていないこと,評価の結果や存在が学内で知られていないこと,評価の在り方が形骸化していること,点検・評価の方法や技術に進歩が見られないこと等が指摘されている。 また,今後の点検・評価の在り方についても,現行の自己点検・評価の在り方が望ましいとは必ずしも認識されておらず,評価の結果を改革に結び付ける政策的な仕組みが必要である,外部の第三者が検証する仕組みが必要である等の意見が多数見られる。 大学評価についての情報は,現在でも社会に多数流通しており,このことは大学等における教育研究活動の充実に対する社会的要請の反映であると見ることができる。しかし,その中には,根拠が明らかでないものや,入学者選抜に関する偏差値情報のように,教育研究活動の特定の部分だけを取り出した偏ったものも見られる。 このように,大学の教育研究に対する社会的評価の現状は必ずしも十分なものではなく,こうした環境の下で行われる大学間の競争は,大学の教育研究の水準向上や社会的要請への適切な対応につながるものとはなり難い。大学の教育研究の個性を伸ばし,質を高めていくためには,その基礎となる評価の内容・方法・基準等がその目的に照らして適切なものであることが不可欠である。 また,大学は公共的機関であり,公財政の支援を受ける対象である。大学が社会的存在としてその活動状況等を社会に対して一層明らかにしていくためには,より透明性・客観性の高い第三者評価を推進し,広く社会に公表することが必要である。 これらの点を考慮すると,教育研究活動の質について,教育研究活動の多様性を保障しつつ公正に評価する第三者評価システムを導入し,組織的,恒常的にこれを運営していくことが求められる。 短期大学及び高等専門学校の評価の在り方については,その制度上の位置付けなどの問題と併せて更に本審議会で検討することが適当である。 (1)自己点検・評価の充実
(ア)現状
また,「大学の評価システムに関する全国調査」によれば,回答した418校のうち,平成9年度までに全学的に実施した大学は83.7%であり,2度以上実施した大学も56.4%となっている。自己点検・評価の結果を他大学等に公表した大学は,69.9%となっている。 (イ)実施と結果の公表
(ウ)学外者による検証
(2)第三者評価システムの導入
(ア)多様な主体による評価
(イ)評価と情報収集・提供,調査研究の第三者機関
(ウ)教育活動の評価
教育評価については,各大学の教育目標に照らし,実際の教育課程や授業の設計,成績の評価など教育方法が適切で責任のあるものとなっているかなどの観点について,各大学が行う自己評価などを基に評価を行うことが考えられる。また,各大学の教育方法改善の取組状況について,自己評価や学生の授業評価の結果が教育の改善にフィードバックされているかといった点や,シラバス作成,ファカルティ・ディベロップメントの実施,少人数教育の実施などの具体的改善方策の実施状況の評価を行う方法も考えられる。 いずれの方法を採るにしても,教育活動の評価に当たっては,各大学の教育活動における個性を伸ばし優れた取組を促進することによって質的な向上を図る観点から評価を行うことが重要である。 (3)資源の効果的配分と評価
資源配分を行う際に,その基礎となる評価については,学部ごとの(大学院については専攻ごと,分野によっては研究科ごとの)教育研究の特質に十分留意することが必要である。 また,評価に当たっては,研究評価,教育評価を通じて,評価委員による評価点を加味するなどの方法によって,過去の業績,教育研究の改革への努力,将来への展望などについて定性的な側面を評価していく工夫が必要である。 なお,評価に基づく資源配分を行うに当たっては,各資源配分機関は予算等の趣旨目的を考慮しつつ,配分の基本的な方針・基準を専門分野の教育研究に識見の深い者等の意見を聴取して作成・公表するなど,客観性・透明性を確保する工夫が必要である。 第三者機関による評価と資源配分との関係では,国立大学の予算配分に際して第三者機関による評価が参考資料の一部として活用されることが考えられる。
(ア)国における基盤整備の推進
(イ)授業料
(ウ)奨学金等
(エ)私学助成
(別紙1) 高 等 教 育 改 革 の 進 展 の 状 況(概要) 高等教育改革については,本審議会の答申等を踏まえ,教育研究の高度化・多様化・個性化,組織運営の活性化の方針の下に,諸制度の大綱化,弾力化等が図られてきた。また,この10年間において,大学関係者の間に大学改革の必要性についての意識が覚醒され,改革に向けての具体的な取組が着実に進められている。 1 教育研究面の改革 i) 学部段階の教育の改革
ii) 大学院の改革
2 組織運営等についての改革
(備考)
(別紙2) 高 等 教 育 に お け る 現 状 の 問 題 点 高等教育における現状の問題点としては,大学関係者のみならず,学生,社会,産業界等から次のような点が指摘されている。 1 教育研究面の問題点 i) 学部段階の教育の問題点 (ア)学部段階の教育の位置付けの問題
(イ)カリキュラム改革の問題
(ウ)教育方法等の問題
(エ)施設・設備と教育支援の問題
ii) 大学院の問題点 (ア)目的に沿った体系的カリキュラム編成等の問題
(イ)教員組織等の問題
(ウ)社会との連携・交流,国際交流等の問題
(エ)学生の経済的自立等の問題
2 組織運営等の問題点 i) 大学の組織運営の問題点 (ア)意思決定の仕組み等の問題
(イ)教員人事等の問題
ii) 評価システム等の問題点
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