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第23回文部科学省政策会議(平成22年4月14日)

1.日時

平成22年4月14日(水曜日)8時~

2.場所

衆議院第1議員会館 第1会議室

3.議題

(1)科学技術人材の養成確保について
(2)平成23年度税制改正要望について
(3)その他

4.概要

【中川副大臣挨拶】

RI法が衆議院を通過し、参議院での議論もよろしくお願い申し上げたい。また、マニフェストに関する準備が進んでおり、政府側でも議論しているので、党と突き合わせながら、参院選に向けて取り組んでいきたい。そして、事業仕分けについては、これから本格的になってくるので、事前に省内でも取り組んでいく。

(1)科学技術人材の養成確保について

【中川副大臣説明】

マニフェストや政策集インデックス2009においても、科学技術人材の育成強化を挙げている。現状3つの課題があると考えており、一つは、いわゆるポスドク問題で、定職を得るルートが見えない、あるいは企業にとってポスドクがどういう魅力を持っているのか十分に浸透していない点などの対策をどうすればいいか。第二に、トップ人材が研究者を目指さなくなったと言われ、魅力のある業域ではなくなってきている状況への対応。三つめに、理科離れの問題。詳細は事務局から説明する。

【科学技術・学術政策局長説明】

(資料1に沿って説明。以下、概要。)
科学技術人材に関する政策の位置づけは、マニフェスト、民主党政策集、国会での総理や川端大臣の所信、新成長戦略等で示されている。現在の政策は、小中学校・高校から、大学の学部、修士・博士、さらにポスドクを経て、産業界やアカデミアのトップ人材になっていくというピラミッド構造の中で、それぞれの階層に応じた政策を行っている。現状一番大きな課題は、トップ人材が研究者を目指さない、博士課程に進む人材が増えない状況。それから、「理科離れ」と言われて久しいが、学年が高くなるにつれて、理科が好きと答える割合が減っている。今後の重点施策の方向として、キャリアパスの確立、トップ人材・大学院の学生への支援強化、裾野の拡大・才能を伸ばす取組の強化が考えられる。

【質疑応答】

○今の科学技術は、文科系・理科系ではなく、クロスオーバーしている。理科系だけにお金をつぎ込んでも、日本で優れた科学が発展することはない。フレーム作り・制度作りが重要で、多様な能力と経験を持った人間がいないと育っていかない。早急に「科学系技術人材というのは何なのか」を真剣に議論するプロジェクトを立ち上げていただきたいのが第一点。
第二点、企業の視点が欠けている。企業に膨大な科学技術人材がいて、この人たちをもう一度教育プロセスに戻したり、大学に定着させたり、また企業に戻したりする乗入れをしっかりとやらないといけない。文部科学行政としても、企業の人材の確保・育成を最先端技術に結び付けていく努力やその経路の作成をしっかりやってほしい。

○一つは若手研究者の研究環境について、端境期の研究費の枯渇を補う形はあり得るのか。もう一点は、理数好きの子どもの拡大について、理数嫌いにならないように、子どもたちが入口でいいきっかけに出会う方が大事ではないか。科学の面白さを知っている人間が教えることが重要。資料にある理数系教員養成拠点で養成された人材は、いつ現場に届くのか。採用や研修の在り方、養成等は工夫が必要であると思う。

○アメリカがすべていいということではないが、例えばマサチューセッツ工科大学では、入学時に学部を選択せず、1年生は幅広く勉強して、経済に行く人もいれば工学に行く人もいる。日本では高校1年生の2学期に理系・文系を決めなければならず、このような体系を変えなくてはいけないのではないか。もう一つMITの例で言うと、90年代は、ほとんどの学生が電子工学だったが、今は、3分の1以上がライフサイエンスに変わってきている。トップの大学が、国の方向性と合わせていくようなことも、考えていかなくてはいけないのではないか。短期的には若手研究者の支援強化をまず最優先でやってもらいたい。理系の最終的な姿が、仕事もない、何をやっているのか方向性も見つからないという状況を変えない限り、理系を目指せと言っても難しい。

○キャリアパスの確立とあるが、根本的な問題は教官の数が少なすぎること。大学に残った場合の最終的な目標というのは、教授になることだと思う。その教授の給与が低すぎて、優秀な人材の海外への流出が起きてしまう。教官全体の数も増やし、待遇も良くしなければいけない。

○若手研究の充実として措置された400億円はどう配分するのか。採択のシステムについて、どういう問題意識があって、どういうふうに改革したのか。

○「理工系博士課程修了者の完全雇用を達成することを目指す」ということは、大変重要。今、文科省で具体的に何をやっているのか、現状認識を教えてほしい。もう一点は、メリハリについて、国家としての重点分野を方向付ける意志があるのか、現状認識と方策について教えてほしい。

○一律の給料・待遇からは優秀な科学者は出てこない。成果主義にして、ある程度の成績を取れる人は食べるだけのことはできるけれども、突出したらこれだけの成果があるという仕組みの方が、素晴らしい人材が生まれると思う。基礎体力をつける、読み書きそろばんをやる、総合学習力をつけることを国は示して、それを登っていくと一流になれるという仕組みにしていただきたい。

○助教から教授とアップしていく中で流動性を確保しない限り、若手が上がれない状況は変わらない。若手を育てたいなら、科研費に年齢枠を設けるなど、若手にお金がつくシステムをつくるべき。一番大事だと思う点は、今の硬直した何々学部・何々学科とかではなく、リベラルアーツに対するリベラルサイエンスのような形に持っていき、この段階で留学させるなどして学部の教育を充実すべき。

○科学技術・学術政策局長
科研費の配分審査については、整備されたシステムができており、ピアレビューによって審査している。新しい400億の内300億円を、グリーンイノベーションあるいは健康研究といった分野での、若手・女性への支援の強化等に充てる。
新成長戦略に示された完全雇用の達成に関して、特に若手研究者への支援強化を拡充する方向で、いわゆるテニュアトラック事業を、今後、拡充していくとともに、産業界とも連携し、産業界のニーズに合う人材養成プログラムを開発していくといったことを強化していく。

○今の回答では、質問をされた方もおそらく満足されてないと思う。伝統的な産学協同というテーマではないと言っているわけで、真剣にゼロベースで根幹から立ち直らせてほしいということを主張している方が多いのに、質問の意図を分かって回答しているのか。こんなに日本の科学技術が低迷してるということについて、科学技術に関係する部署は特に責任はあるわけで、自己反省し、抜本的に対策を考えていかないと先はないということをしっかりと理解いただきたい。

○誰がどういう審査方法をしていたのを、今回どういう問題意識で改革しようとしているのかというのが、私の質問の趣旨であった。後で個別に説明してもらいたい。

○鈴木副大臣
この問題は、科学技術庁と文部省というこれまでの縦割りの弊害でもあり、政治主導で変えていかないといけない。今日はあまり時間がないが、議員勉強会を作っていただきたい。ただ、ご理解いただきたいのは、アメリカと比較して投資規模が大きく異なるということ。日本がアメリカ並みに金を使えば、ポストも生まれ、流動性も確保できる。大学の全ての段階について予算を確保するというメッセージを強烈に出していく必要がある。要するに総人件費を確保しないと給料も上げられず、人数も確保できないというのが現状。
理科系・文科系の話はおっしゃる通りだが、文部科学省には権限はない。入学試験やカリキュラムをどうしていくかということは、主として大学がやる話で、国や政府、国会議員がどこまで大学の自治にものを言うかというところは、憲法上の制約もあり、是非議論していただきたい。ただ、工夫している大学も一部あり、特に私立大学は文理融合を工夫している。そうした取組を、大きなトレンドにしていくために我々が加速していくのか、それとも大学の自治なのかということは大事な話で、政治で議論していくべき。そういう議論の場を作っていただくことをお願い申し上げたい。

○中川副大臣
体系的にまとめ、民主党の中から出てきた提言という形にしていただければありがたい。それから、大学に対してどのような政策手段を持っているかということを整理しなければいけない。運営費交付金や科研費を中心にした研究費をうまく組み合わせて誘導していくように、もう一回考え直していかなければならないだろう。今日はいい視点で問題を提起していただいたので、これを出発点にして、体系的・戦略的にどういう方向性で議論をしていくか、国としてどういう政策を作っていくかという観点で、是非話を進めていきたい。

(2)平成23年度税制改正要望について

【中川副大臣 説明】

 (資料2-1に沿って説明。以下、概要。)
先般、市民公益税制を、税制調査会の中で議論をしていくべしということで、そのPTの中間報告が出た。この中間報告を簡単に説明すると、寄附税制への所得税の税額控除制度の導入、認定NPO法人の認定基準を見直し、地域において活動するNPO法人の支援などをまとめている。
この時期に取りまとめた目的としては、マニフェストへの反映を視野に入れており、今後は、寄附金税制の対象を広げていくことを主張しながら、23年度税制改正へ向けて議論をしていく。私の目標は、税制改正を契機に、私たちの方から企業に働きかけて、創業者利益から研究開発を支援してもらえるようにしたい。

○PSTの計算式に関して、分子から「国の補助金等」を抜いていただきたい。

○関連して、分母にも分子にも(国補助金等を)入れないということにしないと、全体が増えていって補助金をもらっていると、ここだけ分子の補助金を除くと、今度逆に少なくなりすぎてしまう。この部分は数字のからくりがいろいろ出来そうなので、気をつけて検討してほしい。

5.配付資料

お問合せ先

大臣官房総務課法令審議室

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