ここからサイトの主なメニューです

第18回文部科学省政策会議(平成22年2月17日)

1.日時

平成22年2月17日(水曜日)8時~

2.場所

衆議院第1議員会館 第1会議室

3.議題

(1)「平成21年度 科学技術の振興に関する年次報告」骨子案について
(2)科学技術振興機構及び日本学術振興会について
(3)その他

4.概要

【鈴木副大臣 挨拶】

昨日、バンクーバー冬季五輪選手団で、長島選手が銀メダル、加藤選手が銅メダルを獲得した。各選手が日頃の成果を発揮し、メダルラッシュとなるよう祈りたい。
国会は、予算委員会で毎日議論がされている。先般も高校無償化に関するやりとりがあった。いよいよ文科委員会での論戦が本格化してくる。政策会議メンバーの先生方にも、厳しい委員会運営が予想されるところ、ご支援いただきたい。

(1)「平成21年度科学技術の振興に関する年次報告」の骨子案について

【中川副大臣説明】

科学技術白書は、6月にとりまとめを予定しており、資料にあるとおり、第1部は特定のトピックをとりあげて特集し、第2部は前年度の各省庁が講じた施策の報告となっている。詳細の説明は事務方から。

【科学技術・学術政策局長説明】

(資料に基づいて説明)
第1部は特定のトピックを取り上げ、第2部では21年度に政府が講じた施策について各省分についてまとめている。今回、第1部は3章立てとし、まず科学技術振興の意義、新政権の取組方針、白書のねらいを概観した上で、「課題解決型国家を実現する科学技術」として、第1節で地球温暖化を克服するための科学技術、第2節では国民のニーズに直結した研究の意義を概観する。これを支える多様な基礎研究は第3節でまとめる。第2章では「価値創造人材」として博士人材、若手研究者などの状況を分析し、これらの人材が活躍できるための課題や、研究開発法人制度の状況などを記述する予定。第3章では、「社会とともに創るこれからの科学技術政策」として、昨今の予算検討過程で科学技術の戦略の構築などの議論が高まったことを踏まえ、総合科学技術会議の改組についての検討の状況等を示す。

【質疑応答】

○「人間、社会、地球が抱える問題解決に貢献」と挙げているが、現実に科学技術を担っている者が、世界の現状、疾病・食糧・安全・安心・経済発展にどれほど理解があるか。欧米が全てではないが、彼らには世界の問題を解決するための科学技術という哲学がある。現実に科学技術を使い問題をどう解決していくのか。水の問題で言えば、発展途上国の汚水の問題など、どのように取り組んでいくのか。問題解決への貢献を謳うのであれば、内容の充実を求める。

○審査の段階からどういう役に立つ研究か、何が目的なのか、審査の目として入るべき。審査過程を透明化する必要があり、審査方法・基準・顔ぶれのマンネリ化を議論してほしい。このほか、予算配分の決定が遅すぎる状況は改めるべきで、使い勝手の問題も是非取り上げてほしい。

○文科省はインフラや人材育成を担当する価値中立的な立場。研究者の関心に基づいて自由に研究してもらい、今までいろいろな人がいろいろな分野で研究をやっているという幅広さが一番の強みだと思う。文科省はいろいろな分野にいろいろな人がチャレンジできるよう支援し、興味を失わせないことが、国際競争力につながる。白書では資金投入は増えても競争力は落ちているという問題点を掘下げるべきで、危機意識を含んだ現状分析をメインとすべき。

後藤大臣政務官
指摘は参考にさせていただく。今後、この骨子案の方向で進めることでよろしいか。(→了)

(2)科学技術振興機構及び日本学術振興会について

【科学技術振興機構説明】

(資料2-1に基づいて説明)
科学技術振興機構(JST)は、総予算1,100億円程度で、<1>技術シーズの創出を目指す課題解決型基礎研究、<2>研究成果の社会還元を目指す産学連携・技術移転、<3>科学技術情報の流通促進、<4>ODAとの連携等も含む国際研究交流、<5>科学コミュニケーションの推進の5つの柱で活動している。

技術シーズの創出を目指す課題解決型基礎研究は、幅広い研究の中で科研費が作った芽を伸ばす事業といえ、JSTの目利きが科研費で支援している研究者の中から1%程度の人を拾い上げ、科研費の10倍程度の研究費で集中的に支援する。若い無名の者からも芽を探し、世界トップクラスの研究環境を与え、数年間研究を行ってもらう。例えば、iPSの山中先生は5年間、鉄系超伝導材料の東工大の細野先生は8年間で世界トップレベルの研究者になった。

戦略的創造研究推進事業の運営に当たっての重要なポイントは「プログラムオフィサー」、JSTで言うところの「目利き」であり、この目利きを探すのがJSTのノウハウである。

研究成果の社会還元を目指す産学連携・技術移転について、これまで経済団体から日本の大学は酷評されていたが、最近は、1万件の特許、1,700件の大学発ベンチャー、1万5,000件の共同研究などの成果を出している。その様な大学の基礎研究の成果をその先へ繋げていくのがJSTの技術移転事業である。その事例を参考資料として添付した。

国際研究交流については、JICAとの共同事業として途上国との共同研究を行う優秀な日本人研究者をピックアップして支援する事業を始め、順調に滑り出したところである。

科学コミュニケーションの推進としては、例えば、科学オリンピックでメダル獲得を目指す子どもたちを支援する事業を行っている。

【日本学術振興会説明】

(資料2-2に基づいて説明)
日本学術振興会(JSPS)は、昭和7年に昭和天皇の御下賜金により創設され、常勤職員127名の組織で、主たる事業は、<1>学術研究の助成、<2>研究者の養成、<3>学術の国際交流、<4>大学改革の側面からの支援で、直接経費は1,983億円。科研費は、全ての分野の基礎研究の支援として2,000億円を22年度予算案に計上している。審査は、6,000名の研究者が実施するピア・レビューで、10万件の新規応募に対して採択率は約25%。書面審査を第一次審査とし、合議審査が第二次審査となる。公布内定の決定を早くし、研究者が早い時期から使えるように努力しており、また審査内容の通知や審査員の公表を行うようにしている。公平・公正な審査を行い、各種の助成機関の見本となるよう心がけている。イノベーションを起こすため、あらゆる分野の基礎研究を支援していきたい。

○基礎研究に対して資金配分する機関が、2つに分かれて存在している理由は何か。

○JSTのお金の流れについて説明してほしい。

○科研費の分野の区分の見直しは必要ではないか。

○社会科学は科学と認められていないことが問題。何故日本の科学がだめになったのかというと、一部の分野では成功しているが、21世紀の世界と日本をどうしていくのかという理念がないことが原因。根本的に社会科学をどう位置付けているのか。また、研究費を管理する者が必要。会計書類の作成やチェックなどのためのアシスタントが必要で、成果を生む体制になっていない。どう変えようとしているのか。

日本学術振興会
JSTとJSPSについては、政策課題の解決に貢献する課題解決型基礎研究を支援するトップダウン型の法人、ボトムアップを支援する法人として、違った視点で研究者を支援できるのがよいのではないかと考える。分野の分け方については、学際、複合、新領域という分野をつくり、フレキシブルに対応できるようにしている。社会科学、人文科学も応援したいと思っている。お金をどう使ったらいいかについて、事務局が研究者をしっかりサポートできるよう指導しているところ。

○それであれば、なぜ日本の社会科学の低迷があるのか。反省がなければ、社会科学についても、日本の科学技術についても新しい芽は出てこない。

科学技術振興機構
日本の科学技術は今まで欧米に対して遅れていたと思う。やっと追いついてきたということを示したのが資料2-1P9であり、ここ3、4年で日本の出した成果が、新しい研究分野を創り出している状況である。日本の大学が成果を出し始めたところで、私たちはプラットホームをつくり、大学と産業界との間をつなぎたいと考えている。米、欧、韓、台湾が日本の特許に目を付けていて、根こそぎ買う事態が起こっていることに危機感を持っている。日本の企業のアグレッシブさが足りないということもあるので、JSTとしては技術をきちんと育ててから企業に渡したいと考えている。

○基本計画ができた頃から、日本がリーダーシップを取る国際会議が減った。理科離れが進み、理系大学に入る学生の質が落ちたと言われる。よくなってきたという考えもあるが、現実はどうか。現場の声を聞くべき。科学技術全体のベースをどうしていくかは国家として大切。

○評価に対して、文科省は最終的にどう関わっているのか。すべて研究者や機構に任せているのか。初期段階の審査をしっかりとするべきだし、議員も勉強が必要。白書においては、研究開発法人制度に関して、他省の研究機関も含め連携を考えてほしい。

科学技術振興機構
知っておいてほしいのだが、戦略的創造研究推進事業では、科研費が支援している研究者の1%程度の人にしか支援できないため、アンケートを実施すれば99%の方ははこんなひどい制度はないと言われてしまうかもしれない。科研費も申請に対して75%は落ちている。研究者全員に聞けば、評判は悪いものになってしまうことは承知してほしい。

中川副大臣
これから独立行政法人の事業仕分けが始まるが、機能別に改めて整理する必要がある。現場の状況を踏まえて、しっかりした議論を行いたいと思っており、今日はまずスタートであり、これからよろしくお願いしたい。

5.配付資料

お問合せ先

大臣官房総務課法令審議室

Adobe Readerのダウンロード(別ウィンドウで開きます。)

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、まずダウンロードして、インストールしてください。