「世界自閉症啓発デー」を迎えるに当たっての文部科学大臣メッセージについて(平成31年4月2日)

平成31年4月2日

「世界自閉症啓発デー」(4月2日)を迎えるに当たって、文部科学大臣よりメッセージを発信しますので、お知らせします。

概要

平成19年12月に国連総会第3委員会において、自閉症に関する世論の関心を喚起し、早期発見・早期療養、研究を推進するためカタール国の提出した議題である「4月2日を世界自閉症啓発デーに定める決議」が採択されました。

 これにより、平成20年度以降、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」として祝うこととされ、全ての加盟国において、社会全体が自閉症に対する理解が進むような取組を積極的に行うよう求められています。

 文部科学省においても、「世界自閉症啓発デー」の趣旨を踏まえ、自閉症を含め発達障害に関する正しい理解を深めるため、教育関係者をはじめ国民の皆様にあて、別添のとおり文部科学大臣メッセージを発信いたします。

 関係機関である独立行政法人国立特別支援教育総合研究所発達障害教育推進センターの下記サイトにおいては、自閉症をはじめ発達障害に関する各種情報発信を行っています。これを機会に御参照いただけると幸いです。

(別添)「世界自閉症啓発デー」に当たっての文部科学大臣メッセージ

 2019年「世界自閉症啓発デー」を迎えるに当たり、メッセージをお伝えします。

 2007年12月の国連総会において、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」とすることが決議されてから12年目を迎えました。
 日本では、本日から8日までを「発達障害啓発週間」として、自閉症をはじめ発達障害についての正しい理解の啓発に取り組む活動を行っております。

 文部科学省では、発達障害を含め、障害のある子供一人一人の教育的ニーズを把握し、適切な教育支援を行うことができるよう、関係機関が連携した特別支援教育の体制整備等の推進に努めており、障害のある子供に対し、就学前から卒業後にかけて切れ目のない支援が行われるよう、各自治体における、教育、福祉、保健、医療、労働等の関係部局が連携した体制整備を支援する施策を講じているところです。

 また、昨年度より、従来の小・中学校等に加え、高等学校等においても「通級による指導」が制度化されました。多様な学びの場の整備が進む中、児童生徒の学びの質を確保できるよう、教員向けの研修の実施など、教職員の専門性の向上に向けた取組を充実させるとともに、遠隔教育を含め、学びを支える先端技術の活用に向けた取り組みを進めております。
 
 さらに、障害者が一生を通じて自らの可能性を追求できるよう、学校教育に加え、生涯学習、スポーツ、文化の関連施策においても、省内横断的・総合的に推進しているところです。
 
結びに、この「世界自閉症啓発デー」や「発達障害啓発週間」が、全ての教育関係者にとって、障害についての理解を深め、本人や保護者の方々の気持ちに寄り添った支援について真摯に考え、実践する契機となり、自閉症をはじめとする障害のある方々が自らの持つ能力を存分に発揮できる共生社会の実現につながっていくことを強く期待いたしまして、私からのメッセージといたします。

2019年4月2日
文部科学大臣
柴山 昌彦

<参考>

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初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)