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平成29年度先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム事後評価コメント(東北大学)

課題名:マイクロシステム融合研究開発拠点

実施機関:東北大学(総括責任者:里見 進)
協働機関:株式会社リコー、株式会社トッパン・テクニカル・デザインセンター、株式会社メムス・コア、株式会社北川鉄工所、住友精密工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、日本信号株式会社、日本電産コパル電子株式会社、日本電波工業株式会社、パイオニア株式会社(平成26年3月31日脱退)、メムザス株式会社、株式会社豊田中央研究所、ニッコー株式会社、日本航空電子工業株式会社、古河電気工業株式会社、株式会社デンソー、株式会社クレステック(平成26年4月1日加入)
実施期間:平成19~28年度

課題の概要
エレクトロニクスを活用した優しい見守りによる安心・安全・快適な空間の実現を目指して、高性能MEMS と先端LSI とを融合させる基盤技術を開発し、特に「入出力」や「繋ぎ」を担う融合マイクロシステムを実現する。この融合マイクロシステムをさらに様々な技術と融合させて、目的にかなうシステムの構築と応用展開を行う。このような研究開発を行う場として、オープンコラボレーションの思想に基づき、分野融合を促進する共用施設や多業種に渡る企業が集まる産産学連携のための仕組みを整備する。そのために、技術社会システム分野の研究者とも連携する。また、分野融合型人材を、大学・大学院課程との連携や研究開発現場でのOJT によって育成する。

(1)評価結果
総合評価:A(所期の計画と同等の取組が行われている)

(2)評価コメント
高性能MEMS と先端LSI とを融合させるマイクロシステム融合化基盤技術を次世代産業の種と位置づけて、16社の協働機関が参加してヘテロシステムインテグレーションを目指す「マイクロシステム融合研究開発センター」を構築している。共同で試作を行う乗合ウエハシステムなどの仕組みを整備して、基盤技術、デバイスを中心に成果を上げている。終了後も拠点が継続する計画であり、人材育成も全学的な「ものづくり科学大学院(仮称)」構想に引き継がれるなど継続性も確保できている。将来の社会的・経済的インパクトは今後のユーザを巻き込んだ取組に依存するが、概ね所期の計画通りの取組が行われていると評価できる。

目標達成度: MEMSとLSIの融合マイクロシステムの実現によるイノベーションを目指しており、ミッションステートメントに記載の各項目は達成している。中間評価で指摘のあった出口戦略の強化の必要性に対応し、いくつかの製品を実現するなどの改善が認められ、総じて所期の目標に達していると評価できる。一方で、成果は基盤技術、デバイスが中心であり、今後は応用ソリューション層の展開に期待がかかるが、それに必要な融合マイクロシステムの汎用性と優位性の明確化が求められる。

拠点形成: 総長直轄組織として「マイクロシステム融合研究開発センター」を構築し、西澤潤一記念研究センター等の建屋に物理的拠点を形成している。拠点には16社もの多数の協働機関が参画しており、知財を共有する仕組みとして「パテントバスケット」、共同での試作の仕組みである「乗合ウエハ」、オープンな開発インフラとしての「試作コインランドリ」の整備・運営が行われる等、適切な拠点形成が行われている。また、IMEC等の世界的拠点との補完関係を構築している。拠点においてMEMS-LSIの世界レベルの試作機能を提供していることは評価できる。

イノベーション創出: 融合マイクロシステムを実現するプロセス技術や設計技術のような基盤技術の育成・強化に成果が認められ、販売実績を上げるものも出ていることは評価できる。また、プラットフォームLSIのように多くの事業機会の発見につながる可能性のあるデバイスの開発が行われた点は評価できる。一方で、企業との共同の特許出願は少なく、社会的・経済的インパクトが大きいと言える成果はまだ確認できないので、今後は、ユーザーニーズを踏まえたより活発な展開によって、大きなイノベーション創出につながる具体的な構想を示すことが期待される。

人材育成:MEMSとLSIの融合マイクロシステムの実現を担う、MEMS、LSIの双方に専門性を持つ人材が育成されている。試作コインランドリは、オープンイノベーション時代の人材育成機関として、大学側にとってもユーザ側にとっても効果を発揮していると認められる。終了後のものづくり科学大学院(仮称)構想において、マイクロシステム融合研究センターを研究教育の中核として位置づけることが計画されていることは評価できる。今後は、企業とのオープンな交流を大型化することによって、イノベーティブな技術の社会への応用・貢献の観点から構想できる人材の育成に期待する。

終了後の見通し: マイクロシステム融合研究開発センターを終了後も総長直轄の組織として継続し、新しい大学院構想の中に位置づけて、人材育成、産学連携を安定的に継続できる体制を整備している。共同研究費の維持、競争的資金の獲得により、継続のための資金を確保している点は評価できる。事業環境の変化に対応しつつ大きな社会的・経済的インパクトを与えうるイノベーション拠点にするためにはさらなる国内外企業の呼び込みが必要であり、特にフラウンフォーファーやIMEC等との国際連携の活用が期待される。

お問合せ先

科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課

電話番号:03-5253-4111(内線4202)、03-6734-4195(直通)

(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課)

-- 登録:平成30年02月 --