ここからサイトの主なメニューです

平成29年度戦略目標及び研究開発目標の決定について

平成29年3月10日

  科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)について、平成29年度の戦略目標として5つの目標を決定し、日本医療研究開発機構(AMED)革新的先端研究開発支援事業について、平成29年度の研究開発目標として1つの目標を決定しましたので、お知らせいたします。

1.戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)及び革新的先端研究開発支援事業について

  平成14年度に発足した「戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)」(以下、「戦略事業」という。)は、トップダウンで定めた戦略目標・研究領域において、大学等の研究者から提案を募り、組織・分野の枠を超えた時限的な研究体制(ネットワーク型研究所)を構築して、イノベーション指向の戦略的な基礎研究を推進するJSTの運営費交付金による競争的資金制度です。
  平成27年度からは、AMEDの発足に伴い、戦略事業の一部を移管し、「革新的先端研究開発支援事業」(以下、「革新事業」という。)として、革新的な医薬品や医療機器、医療技術等を創出することを目的に、客観的根拠に基づき定めた研究開発目標の下、大学等の研究者から提案を募り、組織の枠を超えた時限的な研究体制を構築し、画期的シーズの創出・育成に向けた先端的研究開発を推進しております。

2.平成29年度の戦略目標及び研究開発目標について

  文部科学省では、毎年、国内外の研究動向を踏まえ、将来の社会経済に大きな影響をもたらす新技術シーズを創出するための目標を、戦略事業の戦略目標として定めております。また、平成27年度からは、革新的な医薬品や医療機器、医療技術等を創出するための目標を、革新事業の研究開発目標として定めております。この戦略目標及び研究開発目標に基づき、大学等の研究者から研究提案が募られ、戦略的な基礎研究が推進されます。
  このたび、平成29年度予算の成立を前提として、平成29年度の戦略目標として以下の5件を決定し、平成29年度の研究開発目標として以下の1件を決定しました。また、戦略目標又は研究開発目標ごとに達成すべき目標をブレークダウンして定めており、当該達成目標も合わせて示しています。

【戦略目標】

○ナノスケール熱動態の理解と制御技術による革新的材料・デバイス技術の開発

(達成目標)
  本戦略目標では、熱に関する課題の解決や熱エネルギーの有効活用に向けて、熱の根源的な理解と制御を通じた新材料創製やデバイス開発を目的とする。具体的には、以下の達成を目指す。
(1)ナノスケールでの熱動態の基礎的理解と熱制御基盤技術の構築
(2)熱に関する課題の解決や熱エネルギーの有効活用に向けた革新的材料の創製
(3)熱に関する課題の解決や熱エネルギーの有効活用を実現する新規デバイスの開発

○実験とデータ科学等の融合による革新的材料開発手法の構築

(達成目標)
  本戦略目標では、有機無機問わず様々な材料を対象とし、物質合成や材料組織制御における実験を基盤に、データ科学等との融合を図ることで、革新的材料開発へとつながる手法の構築を目的とする。具体的には、以下の達成を目指す。
(1)実在物質の挙動予測モデル構築とそれを用いた物質の合成
(2)材料の組織制御モデル構築とそれを用いた材料の開発

○ネットワークにつながれた環境全体とのインタラクションの高度化

(達成目標)
  本戦略目標では、社会の様々な場面での活用に向けたインタラクション高度化のための新たな技術の創出や、インタラクションの理解の更なる深化を図ることを目的とする。具体的には、情報科学技術を中心に、認知科学、心理学、脳科学等の学問分野と連携し、以下の達成を目指す。
(1)インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能力の拡張に関する技術開発
(2)インタラクションを理解するための、原理・機構の解明とそれに資する情報の収集・分析に関する技術開発
(3)インタラクション技術の活用による、社会構造や人間行動の最適化を促すような環境をデザインする技術開発

○量子技術の適用による生体センシングの革新と生体分子の動態及び相互作用の解明

(達成目標)
  本戦略目標では、最新の量子技術と生命科学研究をつなげ、生体内でこれまで観察されなかった現象の解明、生体分子の動態及び相互作用の精密な解明、産業応用や新しいサイエンス領域(量子生命科学)の開拓を目指し、マルチモーダル解析や時空間スケール横断的な計測技術の相補的・相乗的活用の基盤を形成しつつ、量子技術の適用により生命科学のフロンティアを開拓することを目的とする。具体的には、以下の達成を目指す。
(1)量子センサ技術を用いて、生体内の微弱な温度・磁場・電場等の高感度観測を実現し、生命科学や医療・産業応用の新たな潮流を生み出す。
(2)量子もつれ光子や多光子、光量子検出技術等の最新の量子技術を、超解像顕微鏡や革新的新規プローブと組み合わせ、いわば量子イメージングと言える新たな生体内イメージングを実現し、可視化されなかった状態を高い空間分解能で捉える。
(3)量子ビーム利用・計測の高度化技術を用いて、生体分子の電子状態、水素原子の挙動、化学結合の状態等の量子レベルに至る超精密構造・機能解析を行い、分子間の相互作用や反応といった生体分子の機能を解明する。

○細胞外微粒子により惹起される生体応答の機序解明と制御

(達成目標)
  本戦略目標では、細胞外微粒子に対する生体応答機序の解明やそれに必要な技術開発、微粒子の体内動態制御に向けた展開による、将来の医療や産業応用等に向けた基盤研究を推進する。
サイズや物性の異なる内因性微粒子と外因性微粒子は、異なる研究コミュニティにより研究されている。両分野が共通課題を共有し、融合するための土壌を創出することによって、これまで接点の乏しかった両者が互いの強みを強化・共有し、弱みを補うことでシナジー効果を生み出すとともに、分野融合的・集学的な研究に発展させることを目指す。具体的には、以下の達成を目指す。
(1)細胞外微粒子の検出・分離・解析技術の高度化
(2)細胞外微粒子を介した生体応答機序の解明
(3)細胞外微粒子の体内動態制御に向けた展開

【研究開発目標】

○全ライフコースを対象とした個体の機能低下メカニズムの解明

(達成目標)
  本研究開発目標では、個体の機能低下を評価し制御できるようになることを目指して、主に個体の機能低下メカニズムを解明する研究を行うとともに、基盤的技術の開発に向けたシーズ創出を行う。具体的には以下の達成を目指す。
(1)個体の機能低下を引き起こす要因の同定とメカニズムの解明
(2)個体の機能低下の評価・制御のための基盤技術のシーズ創出


3.今後の予定について

  本戦略目標及び研究開発目標の決定についてそれぞれJST及びAMEDに本日通知しました。今後JST及びAMEDは、今般決定された戦略目標又は研究開発目標の達成に最適な研究領域及び研究総括等を選定し、4月中旬頃公募を開始する予定です。

(参考)4月中旬公募開始、10月1日研究開始の場合の公募等のスケジュール
・4月中旬頃~6月上旬頃 研究課題の公募
・6月下旬頃~9月中旬頃 研究課題の選定
・10月1日               研究の開始
 【注】以上のスケジュールは参考であり、実際のスケジュールとは異なることがあります。詳細はJST及びAMEDのホームページ等で御確認ください。


4.戦略目標及び研究開発目標の詳細

お問合せ先

研究振興局基礎研究振興課

課長:渡辺 正実、基礎研究推進室長:斉藤 卓也、室長補佐:田川博雅、基礎研究・機構係:後藤 裕
電話番号:電話番号:03-5253-4111(内線4386)、03-6734-4120(直通)

-- 登録:平成29年03月 --