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「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」等の一部改正について

平成29年2月28日

文部科学省は、厚生労働省及び経済産業省と合同で、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」及び「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針」の一部を改正し、本日(2月28日)の官報にて告示しましたので、お知らせします。

1.趣旨

「個人情報の保護に関する法律」(平成15年法律第57号。以下「個情法」という。)等の改正を踏まえ、医学系研究等における個人情報の適切な取扱いを確保するため、昨年4月より、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省の三省合同会議において、指針等の見直しについて検討を行ってきました。今般、昨年実施したパブリック・コメントにおける意見や、昨年12月の三省合同会議における「個人情報保護法等の改正に伴う指針の見直しについて(最終とりまとめ)」を踏まえ、以下の指針を改正し、これを平成29年2月28日に告示するとともに、同年5月30日から施行(一部告示日と同日)することとしました。

  • 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第3号。以下「医学系指針」という。)
  • ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(平成25年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号。以下「ゲノム指針」という。)
  • ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針(平成22年文部科学省・厚生労働省告示第2号。以下「生殖補助医療研究指針」という。)


2.指針の主な改正内容

【医学系指針】
(1)用語の定義の見直し
・個情法等の改正において新たに定義された、個人識別符号(例:ゲノムデータ等)、要配慮個人情報(例:病歴等を含む個人情報)、匿名加工情報及び非識別加工情報等の用語を追加しました。
・匿名化の定義の見直しを行い、併せて、改正前の医学系指針において定義していた「連結不可能匿名化」及び「連結可能匿名化」の用語を廃止しました。


(2)インフォームド・コンセント等の手続の見直し
1)新たに研究対象者から要配慮個人情報を取得する場合
要配慮個人情報を研究対象者から取得又は他の研究機関へ提供する場合、研究対象者から原則として適切な同意を受けるための手続を追加しました。ただし、研究対象者から適切な同意を受けることが困難な場合に、改正後の医学系指針の規定に則り、オプトアウト(予め研究目的等を研究対象者等に通知又は公開し、研究が実施又は継続されることについて、研究対象者が拒否できる機会を保障する方法)の手続にて要配慮個人情報を取得又は提供することを可能としました。

2)自らの研究機関において保有している既存試料・情報の利用又は他の研究機関への既存試料・情報の提供
自らの研究機関において保有している既存試料・情報を用いて研究を実施しようとする場合又は他の研究機関に既存試料・情報を提供しようとする場合については、例えば、学術研究の用に供するときその他の当該情報を用いて研究を実施しようとすることに特段の理由がある場合は、個人情報であっても、オプトアウトの手続等にて利用又は提供を行うことを可能としました。

3)研究対象者等に通知し、又は公開すべき事項の整理
オプトアウトの手続等を行う場合の通知又は公開すべき事項を整理・統一し、規定を追加しました。

4)試料・情報の提供に関する記録の作成及び保管の義務の追加
個人情報のトレーサビリティの確保の観点から第三者提供時の提供元機関及び提供先機関において、試料・情報の提供に関する記録の作成及び保管を求めることとしました。

5)海外にある者への試料・情報の提供に関する規定の追加
海外にある者に試料・情報を提供する際の研究対象者から同意を受けること等に関する規定を追加しました。

(3)匿名加工情報及び非識別加工情報の取扱いに関する規定の追加
・既に作成されている匿名加工情報又は非識別加工情報を取り扱う場合は、改正後の指針を適用しないこととしました。ただし、個情法第76条第1項第3号に規定する大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者が学術研究の用に供する目的で取り扱う場合は、匿名加工情報の作成、提供、識別行為の禁止及び安全管理措置等について、個情法と同等の手続を求めることとしました。
・自らの研究機関において保有している既存試料・情報を用いて研究を実施しようとする場合又は他の研究機関に既存試料・情報を提供しようとする場合に、当該既存試料・情報から匿名加工情報又は非識別加工情報を作成して自らの研究機関において利用すること又は他の研究機関へ提供することを可能としました。

(4)経過措置等
これまで、医学系指針の規定の適用を猶予してきた研究又は医学系指針の適用対象外としてきた研究について、経過措置を設け、一部の規定を除き改正後の医学系指針を適用することとしました。


【ゲノム指針】
(1)用語の定義の見直し
医学系指針と同様。

(2)インフォームド・コンセント等の手続の見直し
1)他の研究機関への提供等の手続の見直し
1.他の研究機関に既存試料・情報を提供しようとする場合
・学術研究の用に供するときその他の当該既存試料・情報を提供することに特段の理由があり、提供者等に研究目的等を通知又は公開している場合であって、匿名化されているもの(どの提供者の試料・情報であるかが直ちに判別できないよう、加工又は管理されたものに限る。)である場合に提供することを可能としました。
・提供者等から同意を受けることが困難な場合に、個人情報を第三者に提供することが可能な手続きとして、学術研究の用に供するときその他の当該既存試料・情報を提供することに特段の理由があるときに、オプトアウトの手続にて研究を実施することを可能とする規定を追加しました。

2.既存試料・情報の提供を受けて研究を実施しようとする場合
・特定の個人を識別することができる既存試料・情報の提供を受けて研究を実施しようとする場合(研究責任者がインフォームド・コンセントを受ける場合を除く。)は、提供者等に研究目的等を通知又は公開をし、原則として拒否の機会を保障する旨の規定を追加しました。

2)提供者等に通知し、又は公開すべき事項の整理
医学系指針と同様。

3)試料・情報の提供に関する記録の作成及び保存の義務の追加
医学系指針と同様。

4)海外にある者への試料・情報の提供に関する規定の追加
医学系指針と同様。

(3)匿名加工情報及び非識別加工情報の取扱いに関する規定の追加
1)匿名加工情報又は非識別加工情報を作成して取り扱う場合の手続の追加
医学系指針と同様。

2)匿名加工情報の取扱いに関する規定の追加
医学系指針と同様。

※医学系指針と異なりゲノム指針には適用対象外はありません。

(4)倫理審査体制の見直し
自機関に倫理審査委員会を設置することを求める規定を削除し、他の研究機関に設置された倫理審査委員会への審査の依頼を認める規定を追加するとともに、共同研究の場合、一つの倫理審査委員会による一括審査を認める規定を追加しました。また、細則において、倫理審査委員会の構成及び成立要件等の変更を行いました。

(5)経過措置等
これまで、ゲノム指針の適用又はゲノム指針の規定の適用を免除されてきた研究について、改正後のゲノム指針の施行日から6ヶ月間は、改正後のゲノム指針の適用を猶予することとしました。


【生殖補助医療研究指針】
(1)用語の定義の見直し
・個情法等の改正において新たに定義された、個人識別符号の用語を追加しました。
・匿名化の定義の見直しを行い、併せて、改正前の生殖補助医療研究指針において定義していた「連結不可能匿名化」及び「連結可能匿名化」の用語を廃止しました。

(2)その他記載の適正化
上記(1)の追加等に伴う、記載の適正化を行いました。

3.パブリック・コメント(意見公募手続)の結果について

医学系指針及びゲノム指針の案に関して実施したパブリックコメント(平成28年9月22日~10月21日)並びに生殖補助医療研究指針の案に関して実施したパブリックコメント(平成28年9月28日~10月27日)の結果は、e-Govの「パブリックコメント(結果公示案件)」に掲載しています。


4.資料

・「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」新旧対照表
・「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」新旧対照表
・「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針」新旧対照表

お問合せ先

研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室

藤井、中宇根
電話番号:03-5253-4111(内線4108)

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(研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室)

-- 登録:平成29年02月 --