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国立大学法人東京大学における遺伝子組換え生物等の不適切な使用等について

概要

1.経緯
 平成26年11月27日、国立大学法人東京大学(東京都文京区)から、同日、同大学農学部において、実験者が遺伝子組換え微生物の培養液が入ったガラス製容器を実験棟間で運搬した際、路上に落下させ、培養液を漏出させたとの第一報を受け、文部科学省は、平成26年11月28日に同大学に対し現地調査を実施するとともに、事実関係の整理を行うよう指示した。
 平成27年1月13日、同大学から、原因と今後の対策を取りまとめた報告を受けた。

2.東京大学からの報告の概要
 同大学から報告のあった本件に関する事実関係、再発防止策等は、以下のとおり。

(1)事実関係
・平成26年11月27日、同大学弥生キャンパスの農学部において、実験者が、遺伝子組換え大腸菌※を含む培養液が入ったガラス製の大型三角フラスコを台車を用いて実験棟間で運搬する際、台車の振動により大型三角フラスコが台車からアスファルト路面に落下して破損し、培養液が路面に漏出した。

 ※ 本件遺伝子組換え大腸菌は、哺乳動物等に対する病原性等はなく、P1レベルの拡散防止措置(閉鎖環境の中で遺伝子組換え生物等を取り扱う際の拡散防止措置として、必要な措置が最も簡易なもの。)で取扱い可能。

・同大学は応急措置として、フラスコの破片や漏出した培養液を可能な限り回収した上で、漏出範囲を殺菌消毒液で不活化し、周囲にエタノール溶液の噴霧を行った。回収した破片等はオートクレーブ処理で不活化処理を行った。その後、漏出範囲及びその周囲に対し、次亜塩素酸ナトリウム溶液処理及び火炎バーナーによる火炎処理を行った。また、漏出範囲及びその周囲からサンプルを採取し、生存した遺伝子組換え大腸菌が検出されないことを確認した。

・なお、同大学で行われた遺伝子組換え生物等の使用等について、学内調査を実施し、遺伝子組換え生物等の運搬等について、上記の他に、不適切な取扱いが行われていたものがないことを確認した。

(2)原因
 実験従事者に対する教育の徹底が不十分であり、遺伝子組換え生物の特性や容器に応じた輸送時の漏出防止対策を講じていなかったことによるもの。

(3)再発防止策
・大学として、本件に関わる実験管理者及び実験従事者に対して、再発防止の指導と教育講習を実施した。また、農学部・大学院農学生命科学研究科の実験従事者に対し、臨時の遺伝子組換え実験講習会を実施した。
・同大学内において、遺伝子組換え生物等の取扱い等について、点検・確認するよう周知するとともに、学内の教育用資料の再周知を行った。
・実験従事者に対する初期教育を徹底させるため、遺伝子組換え実験講習会を必修とし、受講後、テストにより習熟度を確認する。
・遺伝子組換え生物等の輸送方法と輸送状況について、教育、点検及び確認が徹底されるよう実験管理者に対して周知する。
・実験室における拡散防止措置及び遺伝子組換え生物の運搬・保管について、自己点検表の提出や部局の遺伝子組換え生物等委員会または拡散防止主任者による現地調査・ヒアリングにより、定期的な確認を実施する。

3.報告に対する当省としての考え方
 本件について、生物多様性への影響はないと考えられるが、学内における教育の徹底が不十分であったことにより、法令に基づく運搬時の適切な拡散防止措置が執られていなかったことは不適切であった。

お問合せ先

研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室

丸山、伊藤
電話番号:03-6734-4113(直通)

(研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室)

-- 登録:平成27年01月 --