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株式会社林原における遺伝子組換え生物等の不適切な使用等について

概要

1.経緯
 平成26年10月1日、株式会社林原(岡山県岡山市)の研究開発本部から、平成17年11月から平成26年8月にかけて、遺伝子組換え微生物を含む可能性のある試薬であるという認識を持たずに取扱いを行っていたため、当該試薬を用いた実験を行った際、遺伝子組換え微生物を含む可能性のある実験器具や廃液の一部を、実験後に不活化処理(遺伝子組換え生物等を死滅させる処理)せずに廃棄していたとの連絡を受けた。
 文部科学省は、平成26年10月3日に現地調査を実施するとともに、平成27年1月14日、同社より原因と今後の対策を取りまとめた報告を受けた。

2.株式会社林原からの報告の概要
 同社から報告のあった本件に関する事実関係、再発防止策等は以下のとおり。

(1)事実関係
・平成26年9月17日、それまで同社研究開発本部において行っていた、遺伝子組換えバキュロウイルス※1を含む可能性のある試薬を用いた実験において、当該実験に用いた実験器具や廃液の一部を、実験後に不活化処理せずに廃棄していた事例があったことを確認した。

※1 本件遺伝子組換えバキュロウイルスは、昆虫細胞に感染するウイルスを宿主とするものであり、哺乳動物等に対する病原性等はなく、P1レベルの拡散防止措置(閉鎖環境の中で遺伝子組換え生物等を取り扱う際の拡散防止措置として、必要な措置が最も簡易なもの。)で取扱い可能。

・更に調査を行った結果、平成17年11月から平成26月8月までの間に行った遺伝子組換えバキュロウイルス由来の試薬を用いた実験において、実験従事者の認識が不十分であったため、実験器具や廃液の一部を不活化処理せずに廃棄していたことが9例あったことが判明した。

・実験器具については焼却処理が行われていたことを確認した。また、実験室からの廃液は次亜塩素酸カルシウムと接触後、同社本部内の排水処理施設に一定期間貯留された※2あとに排水されたため、生物多様性への影響はないと考えられる。

※2 同社は、廃液の処理の条件を再現した実験を実施し、廃液中に組換えバキュロウイルスが存在していたとしても、排水処理施設において不活化されていたと推定されることを確認。

・試薬リスト等が現存している平成17年11月以降の実験を網羅的に調査し、上記の他に、同様の不適切な取扱いの事案がないことを確認した。

(2)原因
 実験で用いた試薬に、遺伝子組換えバキュロウイルスが残存している可能性があるということについて、その表示を十分確認することなく使用するなど、実験従事者の認識が不十分であったことによるもの。

(3)再発防止策
・試薬等の購入時には、法令の規制を受けるかどうかについて、実験従事者による調査の実施を徹底するとともに、他の者も調査することにより、ダブルチェックする。
・法令の規制対象となるものを購入する又は提供を受ける場合は、遺伝子組換え実験安全委員会に連絡し、同委員会の確認と承認を得る。
・年に1回以上、実験従事者及び入荷受入担当者を対象とした遺伝子組換え実験に関する法令及び社内規程などの教育訓練を実施する。
・これらを含む、法律所定の拡散防止措置が執られていることを確認するため、年1回、業務監査を実施する。

3.報告に対する当省としての考え方
 本件について、生物多様性への影響はないと考えられるが、法令に基づく拡散防止措置が必要である遺伝子組換えウイルスが残存する可能性を認識せずに廃棄等が行われていたことは不適切であった。

お問合せ先

研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室

丸山、伊藤
電話番号:03-6734-4113(直通)

(研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室)

-- 登録:平成27年01月 --