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RCP(代表的濃度経路)シナリオについて

 気候変動の予測を行うためには、放射強制力(地球温暖化を引き起こす効果)をもたらす大気中の温室効果ガス濃度やエーロゾルの量がどのように変化するか仮定(シナリオ)を用意する必要がある。しかし、IPCCがこれまで用いてきたSRESシナリオには、政策主導的な排出削減対策が考慮されていないなどの課題があった。このため、政策的な温室効果ガスの緩和策を前提として、将来の温室効果ガス安定化レベルとそこに至るまでの経路のうち代表的なものを選んだシナリオが作られた。このシナリオをRCP(Representative Concentration Pathways)シナリオという。IPCCは今回の報告書からこのRCPシナリオに基づいて気候の予測や影響評価等を行うこととした。
 SRESシナリオを用いた前回の報告書では、複数用意した社会的・経済的な将来像による排出シナリオに基づき将来の気候を予測していたのに対して、RCPシナリオを用いた今回の報告書では、放射強制力の経路を複数用意し、それぞれの将来の気候を予測するとともに、その放射強制力経路を実現する多様な社会経済シナリオを策定できるので、緩和策の効果やその結果現れる気候変化による影響を反映させることができる。これにより、例えば「気温上昇を○℃に抑えるためには」と言った目標主導型の社会経済シナリオを複数作成して検討することが可能となる。
 RCPシナリオでは、シナリオ相互の放射強制力が明確に離れていることなどを考慮して、2100年以降も放射強制力の上昇が続く「高位参照シナリオ」(RCP8.5)、2100年までにピークを迎えその後減少する「低位安定化シナリオ」(RCP2.6)、これらの間に位置して2100年以降に安定化する「高位安定化シナリオ」(RCP6.0)と「中位安定化シナリオ」(RCP4.5)の4シナリオが選択された。”RCP”に続く数値が大きいほど2100年における放射強制力が大きい。
RCPシナリオの図
図 RCPシナリオに基づく放射強制力(図外側;RCPシナリオで定める4つの放射強制力の経路を実線で示す。比較のためSRESシナリオに基づいて求めた放射強制力を破線で示す。)とRCPシナリオに対応する化石燃料からの二酸化炭素排出量(図内側;地球システムモデルによる逆算の結果。細線:個々のモデルの結果、太線:複数のモデルの平均)

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(研究開発局環境エネルギー課)

-- 登録:平成26年04月 --