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気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書 第1作業部会報告書(自然科学的根拠)の公表について

報道発表資料
平成25年9月27日
文部科学省
経済産業省
気象庁
環境省

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書第1作業部会報告書(自然科学的根拠)の公表について

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第36回総会及び第1作業部会第12回会合(平成25年9月23日~26日、於 スウェーデン・ストックホルム)において、IPCC第5次評価報告書第1作業部会報告書の政策決定者向け要約(SPM)が承認・公表されるとともに、第1作業部会報告書本体が受諾された。

○概要

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)(別紙2参照)第36回総会が平成25年9月26日、スウェーデン・ストックホルムにおいて開催され、総会に先んじて開催された第1作業部会第12回会合(平成25年9月23日~26日)において審議されたIPCC第5次評価報告書第1作業部会報告書(自然科学的根拠)の政策決定者向け要約(SPM)が承認・公表されるとともに、第1作業部会報告書の本体が受諾された(※1)。
本報告書は、平成19年の第4次評価報告書以来6年ぶりとなるもので、この間に出された新たな研究成果に基づく、地球温暖化に関する自然科学的根拠の最新の知見がとりまとめられている。今後本報告書は、「気候変動に関する国際連合枠組条約」をはじめとする、地球温暖化対策のための様々な議論に科学的根拠を与える重要な資料となる。
同報告書には我が国の多くの研究者の論文が採用されたほか、報告書の原稿執筆や最終取りまとめにおいて我が国は積極的な貢献を行ってきた。

※1 第1作業部会報告書の本体は編集作業を経て平成26年1月に公表される予定。

○IPCC第36回総会及び第1作業部会第12回会合の概要

・開催月日:平成25年9月23日(月曜日)~26日(木曜日)4日間
・開催場所:ブルワリー会議場(スウェーデン ストックホルム)
・出席者:100か国以上の代表、世界気象機関(WMO)、国連環境計画(UNEP)等の国際機関等から300名以上が出席。
我が国からは、文部科学省、経済産業省、気象庁、環境省などから計17名が出席。

○第5次評価報告書第1作業部会報告書の主要な結論(速報版)(詳細は別紙1参照)

観測事実

  • 気候システムの温暖化については疑う余地がない。1880~2012年において、世界平均地上気温(※2) は0.85[0.65~1.06]℃ (※3)上昇しており、最近30年の各10年間の世界平均地上気温は、1850年以降のどの10年間よりも高温である。
  • 世界平均地上気温は数十年にわたって明確な温暖化を示しているが、その中には、概ね十年程度の周期での変動や年々の変動もかなり含まれている。過去15年(1998~2012年)の世界平均地上気温の上昇率は1951~2012年の上昇率より小さい。
  • 1971~2010年において、海洋の上部(0~700m)で水温が上昇していることはほぼ確実(※4)である。
  • 1992~2005年において、3000m以深の海洋深層で水温が上昇している可能性が高い。(新見解)
  • 海洋の温暖化は、気候システムに蓄えられたエネルギーの変化の大部分を占め、1971~2010年の期間ではその90%以上を占めている(高い確信度)。
  • 過去20年にわたり、グリーンランド及び南極の氷床の質量は減少しており、氷河はほぼ世界中で縮小し続けている。また、北極の海氷面積及び北半球の春季の積雪面積は減少し続けている(高い確信度)。

※2 陸域の気温と海面水温を併せて解析した気温。海面水温の変化は、広域的・長期的には海面の直上の気温の変化と同じであるとみなせることが確かめられている。
※3 角括弧の中の数字は最良の評価を挟んだ90%の信頼区間を示す。
※4 可能性と確信度の表現については下線で示しており、その説明は別紙3を参照のこと。

温暖化の要因

  • 人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の主な要因であった可能性が極めて高い
  • 1750年以降の二酸化炭素の大気中濃度の増加は、地球のエネルギー収支の不均衡に最も大きく寄与している。太陽放射は20世紀にわたるエネルギー収支の不均衡にほとんど寄与していない。
  • エーロゾルの排出や、エーロゾルと雲との相互作用による放射強制力は、地球のエネルギー収支の変化の見積もりやその解釈において、最も大きな不確実性をもたらしている。

将来予測

  • 1986~2005年を基準とした、2016~2035年の世界平均地上気温の変化は、0.3~0.7℃の間である可能性が高い(確信度が中程度)。
  • 1986~2005年を基準とした、2081~2100年における世界平均地上気温の変化は、RCP2.6シナリオでは0.3~1.7℃、RCP4.5シナリオでは1.1~2.6℃、RCP6.0シナリオでは1.4~3.1℃、RCP8.5シナリオでは2.6~4.8℃ (※5)の範囲に入る可能性が高い
  • 1986~2005年を基準とした、2081~2100年の期間の世界平均海面水位の上昇は、RCP2.6シナリオでは0.26~0.55m、RCP4.5シナリオでは0.32~0.63m、RCP6.0シナリオでは0.33~0.63m、RCP8.5シナリオでは0.45~0.82mの範囲に入る可能性が高い(中程度の確信度)。
  • 世界平均地上気温の上昇に伴って、ほとんどの陸上で極端な高温の頻度が増加することはほぼ確実である。中緯度の大陸のほとんどと湿潤な熱帯域において、今世紀末までに極端な降水がより強く、頻繁となる可能性が非常に高い
  • 二酸化炭素の累積排出量と世界平均地上気温の上昇量は、ほぼ比例関係にある。(新見解)
  • 気候変動は陸地と海洋の炭素吸収を一部相殺してしまうことの確信度は高い。この結果、排出された二酸化炭素は、大気中により多く残ることになる。
  • 海洋へのさらなる炭素蓄積の結果、海洋酸性化が進行するであろう。

※5 第4次評価報告書(AR4)で示された気温上昇量の予測値の幅は1.1~6.4℃(6通りの温室効果ガス排出シナリオすべてを含む予測幅で、1980~1999年平均と比べた2090~2099年平均の気温上昇量)である。予測値の幅が異なる要因の一つとして、今次評価報告書で用いられた将来の温室効果ガス濃度等の想定(シナリオ)がAR4と異なることが挙げられる。シナリオの違いを考慮すると、予測結果はAR4と整合的である。海面水位等、その他の予測についても同様である。シナリオの違いに関しては、別紙4を参照。なお、AR4で基準としている1980~1999年平均に比べ、今次評価報告書で基準としている1986~2005年平均では、気温が0.11℃上昇している。

なお、今回承認された第1作業部会報告書のSPMについては、10月中に気象庁ホームページにおいて日本語訳を公開する予定である。また、報告書各章の概要等については、IPCCから公表された後、同じく気象庁ホームページにおいて日本語訳を公開する予定である。

○我が国の貢献

同報告書の取りまとめにあたっては、関係省庁の連携によってIPCC国内連絡会を組織し、活動の支援を行ってきた。我が国の研究成果論文が数多く同報告書に引用されたほか、多くの研究者が執筆者として同報告書の執筆活動に参加した。また同報告書の最終取りまとめにおいて積極的な貢献を行っている。

○今後の予定

  • 平成26年3月25日~29日 IPCC第38回総会
    (於 日本 横浜市)(第2作業部会報告書SPM承認・公表、及び、本体受諾)
  • 平成26年4月7日~11日 IPCC第39回総会
    (於 ドイツ ベルリン(予定))(第3作業部会報告書承認・公表、及び、本体受諾)
  • 平成26年10月27日~31日 統合報告書に関するIPCC総会
    (於 デンマーク コペンハーゲン)(統合報告書承認・公表、及び、本体受諾)

本件に関する連絡先

文部科学省 研究開発局 環境エネルギー課
電話:03-5253-4111(内線4536)

経済産業省 産業技術環境局 環境政策課 地球環境対策室
電話:03-3501-1511(内線3524、3525、3526)

気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課
電話:03-3212-8341(内線2264)

環境省 地球環境局 総務課 研究調査室
電話:03-3581-3351(内線6730、6731、6756)

別紙

お問合せ先

研究開発局環境エネルギー課

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(研究開発局環境エネルギー課)

-- 登録:平成25年10月 --