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宍道湖・中海エリア(一般)

(1)事業概要
○ 地方自治体:島根県
○ 課題:「環境にやさしい材料を用いた次世代照明デバイス・新エネルギー関連技術による新産業の創出」
○ 中核機関:公益財団法人 しまね産業振興財団
○ 核となる研究機関:島根大学、島根県産業技術センター
○ 概要:本地域は、古くは「たたら製鉄」、近年は新エネルギーとして注目される太陽電池等の国内屈指の製造拠点となっている。本事業は、こうした強みを背景に、島根大学独自の酸化物系材料の技術を中心として共同研究事業等を実施し、基盤となる発光・太陽電池・環境負荷低減技術に関連した材料から応用製品まで、他の追随を許さない技術を確立し、国際的競争力を持つ地域を創造する。 

(2)総評

本事業は、島根大学が持つ独自のZnO薄膜、ナノ粒子製造の基盤技術を確立し、その応用展開による新産業・新事業の創出を目指しており、事業目的は適切である。しかし、独自技術と新事業創出との関連性が明確ではなく、地域構想における位置付けも分かりにくい。

目標達成度に関しては、全ての指標が当初目標を下回っている。特に特許出願件数は目標の約半数、事業化は目標の6割であり、未達成である。経済状況の悪化はあったものの、3年間の事業の取組の中で修正できる余地はあったと考えられる。

 事業計画は、島根大学の独自技術を中心とし、その応用を目指す地域企業とのネットワークの構築により目標を達成する計画であり、地域資金を充当するなどの取組もなされているが、目標が未達成であり、計画の修正が必要であった。

 事業実施体制としては、本地域の持つ技術を中心とし、応用展開を推進する体制が構築されているが、事業総括とコーディネータとの関係が不明確連携が不十分であり、特許に関してもアドバイザーが非常勤であったことなど、フォローに問題がが不十分であった。

 連携基盤の構築について、研究主導で自治体が支援するという連携体制はうまく機能したが、中核機関に専任者が配置されていないなど、産業界も巻き込んでプロジェクトを推進するためのコーディネート機能が十分発揮されたとは言い難い。今後は事業化主導の体制に転換することが必要である。

 研究開発について、島根大学の持つZnO素材の光半導体に関する知見や研究成果を基盤として、計画に沿って推進できた点は評価できる。しかし、事業化できる具体的な目標製品、技術、事業形態が定まっておらず、延べ投入人員に対する特許の出願件数も少ない点が課題である。こうした課題を克服するためには、ため、今後事業化の検証を企業中心で行うことが不可欠である期待される。

 本事業の研究テーマは先進性のある重要なテーマであるが、新事業・新産業との結びつき、特に地域産業との結びつきが弱く、事業化に向けた課題も多いことから、地域社会への具体的な貢献を目指したどのように図っていくのかについて、継続的な地域連携体制を構築して検討していく必要がある。

 地域の取組については、島根県産業技術センターを中核として県が積極的にコミットしており、独自予算で波及効果が望めるシーズについてFSを実施している点は評価できる。

 今後の発展の可能性について、島根大学がZnO光半導体の開発において主導的な役割を果たしていることは評価できるが、現時点では新技術を事業化や産業化に結びつけるための具体策に乏しく、より産業化に重点を置いた推進体制への転換が必要である。特に太陽電池等の設備投資型の事業展開のためには、地域企業のみでの事業化は難しいため、大手のメーカーとの連携が必要である。

(3)項目別評価結果

1.事業の目的と目標

(1)事業の目的

3.0

(2)目標達成度

2.3

2.事業計画

(1)事業計画の妥当性

2.8

(2)事業実施体制

2.5

3.事業成果

(1)連携基盤の構築

2.5

(2)研究開発の成果

2.8

(3)地域への波及効果

2.5

4.地域の取組・主体性

3.0

5.今後の発展の可能性

2.5

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課

課長 里見 朋香
電話番号:03-5253-4111(内線:3893)
ファクシミリ番号:03-6734-4172
メールアドレス:tiiki@mext.go.jp

(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課)