ここからサイトの主なメニューです

和歌山県紀北紀中エリア(一般)

(1)事業概要

○ 地方自治体:和歌山県
○ 課題:「和歌山の特産果実と独自技術を活用した新機能性食品・素材の開発」
○ 中核機関:公益財団法人 わかやま産業振興財団
○ 核となる研究機関:近畿大学、京都大学、和歌山大学、和歌山工業高等専門学校、和歌山県立医科大学、(独)農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所、和歌山県工業技術センター、和歌山県農林水産総合技術センターうめ研究所
○ 概要:酵素を利用した柿の剥皮方法、新規柿酢の製造方法、梅のポリフェノールの構造解析と大量調製法及び機能性の解明を行い飲料等の食品開発などを行う。また、梅果実の色素、香気成分の解明も併せて実施するとともに、これらを通じて産学官連携を進め、連鎖的に発生、継続するシステム構築に取り組む。 

(2)総評

本事業は、和歌山県の特産果実である柿と梅に絞り、新たな商品開発や高付加価値化を検討したものであり、地域構想における位置付けは明確である。この中で、地域住民の協力を得たヒト介入試験の実施、工業技術センターにおける組織改革、新規地域イノベーション戦略支援プログラム事業への採択など、地域をあげての取組が新しい流れを作った。

達成目標に対して特許出願数は未達であったが、その他の数値目標は達成されており評価できる。また、果実剥皮技術、柿クエン酸発酵、梅酢ポリフェノールなどの成果は、実用化レベルに到達している。

事業計画は、本事業が計画・目標に沿って着実に推進したことから、概ね適切であった。また、県内のセクターに限らず、県外の大学、特に医学部、国研、大企業とも連携して推進しており、資金配分も研究の難易度に応じて適切に配分されている。

事業実施体制については、中核となるマネジメントとして産学官のメンバーで構成された三役が連動する仕組みを取っており、十分なリーダーシップを発揮しながら連携良く進められ、その結果、県内の産学官の連携が深まり、基盤研究から応用、開発、商品化の流れができつつある点が評価できる。

連携基盤の構築については、事業開始時から企業を交えた検討が行われており、将来的な課題として挙げていた医学分野との実質的連携も今回の事業の中で進められ、医農連携の基盤も構築された点は評価できる。

研究開発の成果については、独自性の高い成果が得られており、概ね良い研究成果が得られている。研究成果による論文数は数値目標を達成しているが、一部の研究テーマでは事業化戦略が不十分なテーマもあり、今後の更なる深化や方向修正が期待される。微生物酵素を利用した新規剥皮技術は、柿に限らず他の果実への応用が期待され、柿を原料とした新規果実飲料は、柿の新規需要開拓に貢献できる。今後は、目指す商品のカテゴリーを良く吟味し、先行・類似商品との差別化や、製造コスト面での優位性を生かした事業化を推進してほしい。

地域への波及効果は、産学官の連携によって地域資源を育てていこうという機運が高まり、地域資金を活用した事業の採択が多数行われるようになっている点が評価される。

地域の主体性については、地域住民によるヒト介入試験が実施された点や、県工業技術センターの食品部門が強化され、県独自事業が実施された点など、地域の意欲の高まりと自治体の熱意が強く感じられ、さらに、他の研究プロジェクトへの参画によるコンソーシアム形成なども効果的に組み合わせて、取組を強化している点が評価される。

平成24年度地域イノベーション戦略支援プログラムに採択されており、更なる展開が期待される。今後は、他の地域との競争も厳しくなることから、一層研究・開発・事業化の質を高め差別化を図りながら、ヒト介入試験の評価を踏まえた力強いブランド構築や、企業への各種研究成果の橋渡しを加速して行っていくことが望まれる。

(3)項目別評価結果

1.事業の目的と目標

(1)事業の目的

3.8

(2)目標達成度

3.0

2.事業計画

(1)事業計画の妥当性

3.3

(2)事業実施体制

3.3

3.事業成果

(1)連携基盤の構築

3.3

(2)研究開発の成果

3.0

(3)地域への波及効果

3.0

4.地域の取組・主体性

3.5

5.今後の発展の可能性

3.3

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課

課長 里見 朋香
電話番号:03-5253-4111(内線:3893)
ファクシミリ番号:03-6734-4172
メールアドレス:tiiki@mext.go.jp

(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課)