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福岡・北九州・飯塚地域

1 事業概要
○ 地方自治体:福岡県
○ クラスター名:福岡先端システムLSI開発クラスター
○ 特定領域:情報通信
○ クラスター本部体制:本部長 小川 洋(福岡県知事)
   事業総括 大津留 榮佐久
   研究統括 安浦 寛人(九州大学 理事・副学長)
   副事業総括 力武 知嗣、小田 禮司
   科学技術コーディネータ 津留 眞人、大田 俊彦、善甫 英治、藤本 潔
   人材育成コーディネータ 平川 和之
   国際科学技術コーディネータ 川口 明宏
○ 中核機関:財団法人 福岡県産業・科学技術振興財団
○ 核となる大学・公的研究機関等:九州大学、九州工業大学、北九州市立大学、福岡大学、早稲田大学
○ 概要:当地域における大学等の頭脳資源や半導体関連産業・自動車産業の集積などの地域ポテンシャルを最大限に活用し、「シリコンシーベルト福岡構想」を発展・加速させ、世界最大の半導体生産・消費地域に成長したシリコンシーベルト地域の核となりうる世界最先端のシステムLSI開発拠点の構築を目指す。 

2 総評 
 国際競争の中での事業化が強く意識されており、国際優位性のあるクラスター形成の取組が十分行われている。自治体の基本戦略と方向性が一致しており、産学官連携プロジェクトにおいて卓越したマネジメントモデルを確立した。その結果、研究開発・特許出願・人材育成・ベンチャー育成・広域化国際化・企業集積など、ほぼ全ての目標を達成している。今後、実際に国際競争に打ち勝ち、東アジアにおける半導体生産地域の主導権を取るために、クラスター内の連携と、将来に向けた更なる戦略が期待される。例えば、フラッグシップとなるような強力なベンチャーが地域内に現れれば、今後の自立的な発展が大いに期待できるエコシステム化が図れるものと考える。

(1)事業実施計画 
   「シリコンシーベルト福岡構想」の位置付けが明確であり、構想実現に向けて定められた目標をほぼ達成した。綿密な評価基準の設定や外部評価を含む評価体制も確立された。外部評価委員にベンチャーキャピタリストなど研究開発成果を経済的に評価する専門家がいるのは評価できる。また、ビジョン-戦略-目標が適切にブレークダウンされ、PDCAサイクルを回すためのツール開発やコミュニケーションの実施が行われた。
  広域化・国際化については、MOU、NDA締結、共同研究を通じて国際連携を展開しており、今後の発展に期待ができる。海外機関との共同研究などが事業化に結びつくものがまだ見られないが、海外との連携がよく行われており、国際標準活動も活発で、成果をあげている。
  事業化に先立ち、研究テーマの市場性の調査、タイムライン・マネジネント、成果評価を行い、事業化意欲の高い企業の取り込みを図った上で研究開発体制を構築するなど、事業化戦略は明確かつ適切である。プログラムの推進とともに、参画企業の増加は順調で、ニッチビジネスが複数生まれている。 
  知的財産戦略について、知的財産関連ガイドラインを独自に制定し、参画機関のインセンティブを考慮して知的財産マネジメントを実施した。その結果、海外を含めた特許出願数、実施許諾契約実績数、特許実施対価収入などにおいて、十分な実績が得られた。また、ライセンスアウトのビジネスモデルとしてプロジェクトファイナンス手法を用いるなど、きわめてユニークな取組を実施している。
  人材育成戦略について、福岡LSIカレッジと九州大学システムLSI研究センターを軸に数々の養成講座を実施した。新規需要動向や技術動向が、常にカリキュラムに反映されるフィードバックの仕組みがあり、技術者育成は非常によく取り組まれている。しかし、それ以外の起業家人材、国際ビジネス人材の育成が見られないが、LSI分野に特化した形で地域の起業家教育、MOT教育と連携して実施するという方法も考えられる。
  事業推進体制について、クラスター戦略本部、事業推進委員会、外部評価委員会の体制はしっかりと構築されている。事業総括、研究統括のリーダーシップと、研究プロジェクト内のメンバー編成からなる組織デザインの下、PDCAサイクルが回っている。 。 

(2)研究開発内容 
 研究開発計画は多くのテーマについて、計画時から事業展開を目指した目標となっており、挑戦的な目標が明確に設定されている。ただし、テーマ間の独立性が高く、シナジー効果が明確に見えない部分もあった。 
  研究開発の進捗状況では、多くの研究テーマで実用化・製品化あるいは標準化など産業界に貢献できる成果をあげている。進捗状況にばらつきがあるが、大幅に遅れたものはなく、問題点のあるテーマでは見直しも適切に行われ、全体としては目標の成果が出ていると言える。
  事業化可能性については、一部のテーマにコストの観点から事業化を懸念するものも見られるが、多くのテーマが市場ニーズを適切にくみ取った課題設定が行われている。知的財産戦略や事業化戦略も十分練られたテーマが多い。 。

(3) 地域へのコメント 
 現在、自動車・電力システム・住宅・家電・ヘルスケア・ICTなどの産業領域が融合化しつつあり、ヘルスケアなどについては、ビジネスポジションをデバイスから下流の機器・システムにまで伸ばすことを考えることも一策である。
 また、地域クラスターとしてのブランドを確立するためには、多くのプロジェクトがまとまって活用されるモデルがほしい。例えば、1つの病院に多くのプロジェクト成果を適用するなどのモデルが考えられる。 。

(4) 項目別評点結果 

 総合評価

S

 事業実施計画の評価

 クラスター形成へ向けた地域構想と達成目標及びその評価

S

広域化・国際化及び関連施策等との連携

S

 事業化戦略

S

 知的財産戦略

S

 人材育成戦略

A

 事業推進体制

S

 研究開発内容の評価

 研究開発計画

A

 研究開発の進捗状況

S

 事業化可能性

S

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局 産業連携地域支援課

課長 里見朋香
電話番号:03-6734-4168
ファクシミリ番号:03-6734-4172
メールアドレス:tiiki@mext.go.jp

(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課)