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東アジア高等教育質保証国際シンポジウムの開催結果について

平成23年9月30日

 これまで、東アジア地域における質保証を伴った大学間交流の枠組み作りについて議論を深めてきたところ、各地域における取組みの成果を共有するとともに、広くアジア地域各国との高等教育連携に関する議論を深めるために、9月29日、30日に「東アジア高等教育質保証国際シンポジウム」を開催しました。
 日本国内関係者のみならず、ASEAN加盟各国、インド、ニュージーランド、オーストラリア、バングラデシュ等の各国政府、質保証機関、大学、産業界等から380名以上が出席の上、活発な議論が行われ、最終的に議長声明が取りまとめられました。

1.会議の経緯

  • 第2回日中韓サミット(平成21年10月)における鳩山元総理の提案に基づき、日中韓3国で質の高い大学間交流を議論するための有識者会議の設置や、東アジアにおける質保証を考える国際シンポジウムの開催等を提案、合意。
  • 平成21年10月のASEAN+3首脳会議及び東アジアサミットにおいて、国際シンポジウムを開催するとの日本の提案を歓迎。
  • 日中韓3国において具体化が進んでいる「CAMPUS* Asia」構想の成果や、ASEANを中心とする様々な大学間交流の実践について、広く東アジア地域で共有し、今後の望ましい在り方を議論するため「東アジア高等教育質保証国際シンポジウムを東京にて開催。
    *) Collective Action for Mobility Program of University Students

2.会議の概要

  本シンポジウムは平成23年9月29・30日の2日間、東京・三田共用会議所にて開催された。会議初日冒頭で、文部科学省より森ゆうこ副大臣の挨拶及び国内外2名の基調講演に続いて、3つの分科会において活発な意見交換を行った。2日目には、各分科会からの報告、総括討議を行った後、議長声明(Chair’s Statement)を取りまとめた。

1.副大臣挨拶(概要)

  • 我が国をはじめとする東アジア各国において、あらゆる社会システムと同様に、大学もグローバル化が求められており、多くの大学において、国際社会の中で、優れた教員・学生が集う国際的な大学づくりや、一層の交流の拡大が課題となっている。東アジア地域における経済活動の一体化が進展する中で、それぞれの大学が自らの社会的役割を明確に定め、それを可視化することが求められている。
  • 本シンポジウムでは、大学間交流の鍵となる単位相互認定や、成績評価を伴うプログラムをどのように進めていくかについて議論していただきたい。その際、各国の大学や学位、単位といった制度についてはそれぞれの成り立ち、及びそれを取り巻く歴史、文化の多様性を尊重しつつ、情報の共有を図っていくことが重要。東アジアに暮らす者にとって、真にふさわしい高等教育連携のあり方とは何かという観点から、新しい視点で提言いただくことを期待する。
  • また、グローバル人材の育成に向けた、大学と産業界が連携した魅力ある教育プログラムのあり方について、各国の多様な状況も踏まえ議論をお願いしたい。
  • 本シンポジウムが、今後の東アジアにおける質の保証を伴った大学間交流の飛躍的拡大、東アジア各国の良好な関係の発展につながることを祈念する。

2.各分科会での議論(概要)

  • 分科会A「単位互換、成績評価を伴う大学間交流プログラムの在り方」においては、日中韓3国が策定したガイドラインを踏まえたキャンパス・アジア構想の進捗や、ACTS(ASEAN Credit Transfer System)を含むASEAN大学連合による取組み、また東アジア域内を見据えた将来の交流枠組みの必要性、さらには質保証を伴った大学間交流を進める際のシラバスや単位認定手続等の可視化の必要性等について、意見交換がなされた。
  • 分科会B「グローバル人材の育成に向けた大学と産業界の連携教育プログラム」においては、グローバル人材育成のための戦略と産業界等から求められるグローバル人材の具体像とそのための高等教育機関への期待、先進的な連携教育プログラムを実施する大学・機関の取組状況等について、意見交換がなされた。
  • 分科会C「東アジアにおける質保証枠組みの在り方」においては、各国における質保証システムの現状等の情報共有、質保証に関わる専門家の交流促進の必要性等について、意見交換がなされた。 

3.議長声明概要(別添1)

  • 東アジア各国が持続的な発展と成長を遂げるためには、多様な学問の継承・発展、新たな知識・技術の創造と地域・社会への還元、時代の要請に応える知性豊かな人材養成等を行う教育研究拠点として、大学の果たす役割は極めて大きい。
  • 東アジア地域全体を視野に入れた有為な人材育成のために、大学間の単位相互認定や、適切な成績評価等の教育の質保証を伴った大学間交流や国際協同人材育成プログラムを、東アジア地域全体で増やしていくことが重要である。また当該プログラムのモニタリング及び評価に際して、関係国・機関とも連携の上適切に実施する。
  • プログラムの推進に際しては、各国の制度、文化の多様性を尊重しつつ、教育情報の可視化を進め、共通認識の醸成を図ることが重要である。
  • プログラムによって得られた経験は、将来の東アジア地域共通の質保証を伴った大学間交流の枠組み作りに結びつけるよう、国・政府、専門家が、それぞれのレベルで、引き続き検討・対話を継続する。

お問合せ先

文部科学省高等教育局高等教育企画課国際企画室

室長 坂下鈴鹿、専門官 大嶋名生(内線3363)

(文部科学省高等教育局高等教育企画課国際企画室)