平成22年7月21日
このほど、各都道府県教育委員会を通じて、「公立学校施設の耐震改修状況調査」を行い、平成22年4月1日現在の状況を取りまとめましたので、公表いたします。 小中学校施設の耐震化率は、73.3%であり、過去最大の伸び率(6.3ポイント増)になっています。この結果、耐震性がない建物(耐震診断未実施の建物を含む)は、41,206棟から33,134棟に減少しました。 地震防災対策特別措置法で義務づけられている耐震診断(第2次診断等、第1次診断又は耐震化優先度調査)の実施率については、小中学校で98.0%(2.3ポイント増)です。第2次診断等の実施率については、84.6%(14.4ポイント増)です。 地震防災対策特別措置法で義務づけられている耐震診断の結果の公表については、公表率は全設置者の98.7%となっています。 なお、本調査は平成22年4月1日時点のものであることから、平成21年度補正予算等により工事中であるものや、平成22年度予算による耐震化事業については、今回の調査結果には反映されておりません。今後も、公立学校施設の耐震化を推進するとともに、個別の設置者に対し、耐震診断の実施及び結果の公表を強く求めてまいります。
●耐震化率:
小中学校については73.3%(対前年度 6.3ポイント増)
●耐震性がない、または耐震診断未実施の建物:
小中学校については33,134棟
※大規模な地震によって倒壊等の危険性が高い(Is値0.3未満)と推計される
施設:小中学校については7,498棟
●耐震診断実施率:
小中学校については98.0%(対前年度 2.3ポイント増)
※耐震診断未実施の建物を保有する設置者:440設置者
●耐震診断結果の公表状況:
・公表している設置者 1,806設置者(98.7%)
・現時点で未公表の設置者 23設置者( 1.3%)
(1)学校施設は、児童生徒等が一日の大半を過ごす活動の場であるとともに、非常災害時には地域住民の応急避難場所としての役割を果たすことから、その安全性の確保は極めて重要。
(2)政府においては、教育振興基本計画(平成20年7月1日)において、大規模な地震により倒壊等の危険性の高い公立小中学校等施設(約1万棟)について、優先的に耐震化を支援することとした。(地方公共団体等に対し、平成20~24年度中のできる限り早期に耐震化が図られるよう要請した。)
(3)平成20年6月には、地震防災対策特別措置法が改正
1)Is値0.3未満の建物についての国庫補助率が引上げ
(耐震補強 補助率:1/2→2/3、実質的な地方負担:31.3%→13.3%)
2)公立小中学校等の建物について、市町村に対し耐震診断の実施と、耐震診断の結果(各建物ごとのIs値等の耐震性能)の公表が義務づけ
(4)文部科学省では、速やかな耐震診断の実施及び結果の公表や、耐震診断の結果、緊急性の高い建物から優先的に耐震化に取り組むこと、2次診断等の早期実施などを通知するなど、設置者の耐震化への取組を要請、 支援。
ポイントは前述の通り。調査結果における、その他の主な留意点は以下の通り。
(1)耐震化率は、平成14年度に調査を開始してから過去最大の伸び率となった。
(対前年度6.3ポイント増)
(2)耐震化率が上位の都道府県は以下のとおり。(耐震化率が90%を超える都道府県)
(3)昨年調査時点から耐震化の進んだ都道府県は以下のとおり。(耐震化率の伸び率が高い都道府県(対前年度8ポイント増以上)。但し、鹿児島県以外は、平成22年4月1日現在の耐震化率が全国平均に達していない。)
(4)大規模な地震によって倒壊等の危険性が高い(Is値0.3未満)と推計される施設は、7,498棟となった(平成22年4月1日現在)。
なお、平成21年4月1日現在は約7,300棟であり、これに基づくと当初の計画では、平成22年4月1日現在で約5,600棟となる。更に、現在工事中の棟と、平成22年度当初予算・予備費による耐震化事業の完了を考慮すれば、約2,700棟となると想定される。
しかしながら、平成21年度は、2次診断等が大幅に進捗し、想定以上にIs値0.3未満と診断された棟が多かっ たため、2次診断等によるIs値0.3未満の出現率について、平成21年度の診断結果の実績も加味して再検討し見直した結果、約7,500棟と推計された。更に、現在工事中の棟と、平成22年度当初予算・予備費による耐震化事業の完了を考慮すれば、約4,600棟残ると見込まれる。(参考4参照)
※ 2次診断等:耐震診断のうち、耐震性能を詳細に評価し、具体的な耐震補強内容の検討を行うための診断。耐震化工事の設計を行うために必要。
(5)耐震診断については、耐震化工事に先立って行う2次診断等が平成21年度に大幅に進捗した。(2次診断等実施率:2次診断等実施棟数/昭和56年以前の建物)
平成21年4月1日現在:70.2%
平成22年4月1日現在:84.6% 伸び率:対前年度14.4ポイント増
(6)昨年調査時点から耐震診断の進んだ都道府県は以下のとおり。(耐震診断実施率の伸び率が高い都道府県(対前年度5ポイント増以上)。但し、いずれの県も、平成22年4月1日現在の耐震化率は全国平均に達していない。)
※本調査は、平成22年4月1日時点のものであることから、平成21年度補正予算等により工事中であるものや、平成22年度予算による耐震化事業については、今回の調査結果には反映されていない。
(1)平成22年度当初予算、経済危機対応・地域活性化予備費の着実な執行
1)約4,600棟分の予算措置 1,682億円
(うち、小中学校分 約4,300棟)
2)このうち、Is値0.3未満の建物は、約1,380棟
(うち、小中学校分 約1,300棟)
☆平成22年度当初予算、経済危機対応・地域活性化予備費の実施後は、公立小中学校の耐震化率は約81%(±1%)と推計
☆現在実施中の耐震化事業完了後、耐震性がない建物(耐震診断未実施の建物を含む)は、約23,700棟となる見込み
(2)今後も引き続き、耐震性のない学校施設全ての耐震化に向け、各地方公共団体に対して更なる取組を依頼する。
最近では、各都道府県において、学校の耐震化推進にあたり、市区町村に対して独自の補助金等による財政支援や、都道府県の技術職員による市区町村が実施する耐震診断等の技術的な支援等、独自の支援策も拡充されつつあり、こうした取組を各地方公共団体へ紹介する等により、各市区町村が取組みやすい環境を一層整備する。
また、昨年度と同様、耐震診断未実施の建物を保有する設置者一覧、耐震診断結果を公表していない設置者一覧を公表し、引き続き、個別の学校設置者に対し、法律に義務づけられた速やかな耐震診断の実施及び結果の公表を強く求める。
(1)耐震化状況
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|
耐震化率 |
||
|---|---|---|---|
| 平成20年4月1日 |
平成21年4月1日 |
平成22年4月1日 |
|
| 幼稚園 |
57.8% |
60.1% |
66.2% |
| 小中学校 |
62.3% |
67.0% |
73.3% |
| 高等学校 |
64.3% |
67.8% |
72.9% |
| 特別支援学校 |
80.5% |
82.8% |
87.9% |
※木造の小中学校建物の耐震化率は67.6%(平成22年4月1日)
(注)全建物のうち、耐震性がある棟数(昭和57年以降建築の棟数及び、昭和56年以前建築で耐震性がある棟と耐震補強済みの棟)の割合
(2)耐震診断実施率状況
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耐震診断実施率 |
||||
|---|---|---|---|---|---|
|
平成20年 |
平成21年 |
平成22年 |
「耐震診断実施中」と「平成22年度中実施予定」がある棟の割合 |
「耐震診断実施中」と「平成22年度中実施予定」がある棟を加えた実施率 |
|
|
(B) |
(A)+(B) |
||||
| 幼稚園 |
74.9% |
79.1% |
89.0% |
2.6% |
91.6 % |
| 小中学校 |
93.8% |
95.7% |
98.0% |
0.4% |
98.4 % |
| 高等学校 |
90.5% |
93.1% |
96.3% |
0.5% |
96.8 % |
| 特別支援学校 |
95.3% |
95.5% |
97.6% |
1.1% |
98.7 % |
(注)旧耐震基準建物(昭和56年以前建築)のうち耐震診断実施済み棟数の割合
課長 瀧本 寛、課長補佐 都外川 一幸、調査係長 益居 綾
電話番号:03-5253-4111(代表)、03-6734-2078(直通)
課長 濵谷 浩樹、課長補佐 殿崎 雅弘、振興係長 新井 敬二
電話番号:03-5253-4111(代表)、03-6734-2373(直通)
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