平成21年7月20日
文部科学省では、独立行政法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しておりますが、このたび、ドイツ(ブレーメン)で開催された「第50回国際数学オリンピック」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。 (共同発表:財団法人 数学オリンピック財団)
金メダル5名、銅メダル1名
6名の高校生(日本からは20回目の参加)
| 金メダル | 今村 志郎(いまむら しろう)さん ※1 | 灘高等学校(兵庫県)3年 |
| 金メダル | 岸川 滉央(きしかわ あきお)さん | 久留米大学附設高等学校(福岡県)2年 |
| 金メダル | 副島 真(そえじま まこと)さん ※2 | 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 3年 |
| 金メダル | 滝聞 太基(たきぎく もとき)さん ※3 | 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 3年 |
| 金メダル | 保坂 和宏(ほさか かずひろ)さん ※4 | 開成高等学校(東京都)3年 |
| 銅メダル | 石川 卓(いしかわ すぐる)さん | 北摂三田高等学校(兵庫県)3年 |
※1 今村さんは、2008年に銀メダルを獲得。
※2 副島さんは、2005年に銅メダル、2007年に金メダル、2008年に金メダルを獲得。また、国際情報オリンピックにおいて、2008年に銀メダルを獲得しており、2009年8月にも出場予定。
※3 滝聞さんは、2007年に銀メダル、2008年に銅メダルを獲得。また、国際情報オリンピックにおいて、2008年に銅メダルを獲得しており、2009年8月にも出場予定。
※4 保坂さんは、2008年に銀メダルを獲得。また、国際情報オリンピックにおいて、2008年に銀メダルを獲得しており、2009年8月にも出場予定。
104カ国・地域/565名
ドイツ(ブレーメン)/2009年7月10日~22日(現地時間)
財団法人 数学オリンピック財団
○国際数学オリンピックは1959年にルーマニアにて第1回大会が開催された。
○2009年のドイツ大会は、第50回目。
○日本は、1990年から参加を開始し、毎年6名の選手を派遣。
○昨年のスペイン大会は、97ヶ国・地域、535名の選手が参加し、日本の成績は金メダル2名、銀メダル3名、銅メダル1名であった。
○本年は、104カ国・地域から565名の選手が参加し、日本は過去最高の2位※となった(金メダル5名、銅メダル1名)。また、副島さんは全選手中1位の快挙であった。
※国別順位は国際大会主催者が発表した個人成績データを元にしたものであり、公式データではない。
○今回のオリンピックで出された試験問題
昨年と比べ少し易しく、適度の難易度だった。出題は、難問2、易問2、標準2で例年通りであり、Jury会議で決定された。
| 7月13日(月曜日) | 日本出発 |
| 7月14日(火曜日) | 開会式 |
| 7月15日(水曜日)、16日(木曜日) | コンテスト |
| 7月17日(金曜日)、18日(土曜日) | エクスカーション |
| 7月19日(日曜日) | 50周年記念式典 |
| 7月20日 (月曜日) | エクスカーション |
| 7月21日(火曜日) | 閉会式 |
| 7月22日(水曜日) | ブレーメン出発 |
| 今村 志郎(いまむら しろう) | 大阪府 |
| 岸川 滉央(きしかわ あきお) | 佐賀県 |
| 副島 真(そえじま まこと) | 東京都 |
| 滝聞 太基(たきぎく もとき) | 東京都 |
| 保坂 和宏(ほさか かずひろ) | 東京都 |
| 石川 卓(いしかわ すぐる) | 兵庫県 |
今村 志郎 さん 灘高等学校(兵庫県)3年
昨年友達になってメール交換していたバングラディッシュの選手に会えて感激しました。選手として最後のIMOで何とか金メダルが取れてうれしく思います。
岸川 滉央 さん 久留米大学附設高等学校(福岡県)2年
金メダルを取れて、とてもうれしいです。外国の人たちと交流ができてよかったです。日本が2位になれたことに驚きました。
副島 真 さん 筑波大学附属駒場高等学校(東京都)3年
試験時間は4時間半でしたが、2日間とも3時間ぐらいで解き終わりました。難問の6番が易しく感じられました。最後のIMOで全問正解できて満足!
滝聞 太基 さん 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 3年
今回は、6問中3問完答できました。IMOには3回目の参加ですが、3色目の金メダルが取れてうれしい!
保坂 和宏 さん 開成高等学校(東京都)3年
ドイツ語を勉強していたので、いろんな国のガイドさんと交流ができてよかったです。最後に金メダルが取れて満足!
石川 卓 さん 北摂三田高等学校(兵庫県)3年
始めて予選を受けましたが、どんどん通過できて代表になってしまいました。IMOの試験の結果は、皆との差を感じましたが銅メダルを取れてうれしいです。世界の数学好きの人たちと交流できてよかったです。JMOの皆さん、学校の皆さんに感謝しています。
団長 伊藤 雄二(慶応大学名誉教授、数学オリンピック財団常務理事)
中国に近い2位で、非常によい成績でした。特に、難問であった3番、6番がよくできていました。6番は、6人の合計点が19点で1番よかった。
副団長 淺井 康明(日本数学オリンピック財団事務局次長)
金5個、銅1個と、全員がメダルを獲得し、国順位も2位でした。日本としては、初めて参加した第31回IMO中国大会以来、過去最高の成績を上げることができました。選手の皆さんの頑張りと、伊藤団長をはじめ随行したオブザーバーの皆さんに感謝しております。
オブザーバー 大橋 祐太(東京大学教養学部理科Ⅰ類2年)
日本は今まで、金メダル3個、国順位6位が最高でしたが、金メダル5個、国順位2位となり、うれしい!驚き!来年以降もこの成績に負けないよう頑張ってほしいです。
| 2005年(第46回 メキシコ大会) | 金メダル3個、銀メダル1個、銅メダル2個 |
| 2006年(第47回 スロベニア大会) | 金メダル2個、銀メダル3個、銅メダル1個 |
| 2007年(第48回 ベトナム大会) | 金メダル2個、銀メダル4個 |
| 2008年(第49回 スペイン大会) | 金メダル2個、銀メダル3個、銅メダル1個 |
国際数学オリンピックは、全ての国・地域の数学的才能に恵まれた若者を見出し、その才能を伸ばすチャンスを与えること、また世界中の数学好きの若者や教育関係者であるリーダーたちが互いに国際交流を深めることを目的としている。
大会の参加資格は、「コンテスト当日20歳未満で大学教育(または、それに類するもの)を受けていないもの」である。基本的には、各国6名まで参加できる個人戦であり、2日間にわたるコンテストを行う。1日3問を4時間半で解く筆記試験を2日間行う。国順位は公式ではないが各個人の得点合計で競われる。成績優秀者にメダルが与えられ、金メダルは参加者の約12分の1、銀メダルは約12分の2、銅メダルは約12分の3である。
第1回大会は、1959年にルーマニアが、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、旧チェコスロバキア、旧東ドイツ、旧ソ連を招待して開催された。その後、1980年を除き毎年7月に開催され、今年のドイツ大会は第50回の記念大会で式典が催された。来年は、カザフスタンのアスタナで実施される予定である。
日本における国際数学オリンピック(IMO)への派遣事業は1988年から企画され、1989年には委員2名が第30回西ドイツ大会を視察し、翌年の第31回北京大会において初めて参加した。なお、当初の事業運営は任意団体として有志の寄付で運営した。その後、元協栄生命保険株式会社の故川井三郎名誉会長の寄付及び富士通株式会社、元協栄生命保険株式会社、株式会社アイネスの寄付を基金として、1991年3月に文部省(現在の文部科学省)所管の財団として、財団法人数学オリンピック財団が設立された。
この財団により、日本数学オリンピックのコンテストが実施され、毎年、国際数学オリンピック(IMO)への代表選手を選抜している。また、2003年国際数学オリンピック(IMO)が東京で開催されたのを契機に、中学生以下の大会である日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)が実施され、若年層の関心とレベルアップを図った。
財団法人数学オリンピック財団 事務局 担当:事務局長 渡邊義正
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