平成21年7月18日
文部科学省では、独立行政法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しておりますが、このたび、茨城県つくば市で開催された「第20回国際生物学オリンピック」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。 (共同発表:国際生物学オリンピック日本委員会) (同時発表:茨城県政記者クラブ、筑波研究学園都市記者会)
金メダル1名、銀メダル3名
4名の高校生(日本からは5回目の参加)
| 金メダル | 大月 亮太(おおつき りょうた)さん | 千葉県立船橋高等学校(千葉県)3年 |
| 銀メダル | 中山 敦仁(なかやま あつひと)さん | 灘高等学校(兵庫県)2年 |
| 銀メダル | 谷中 綾子(やなか あやこ)さん | 桜蔭高等学校(東京都)2年 |
| 銀メダル | 山川 眞以(やまかわ まい)さん | 桜蔭高等学校(東京都)3年 |
56カ国・地域/221名
茨城県つくば市/平成21年7月12日~19日
国際生物学オリンピック日本委員会
○国際生物学オリンピックは、1990年にチェコ共和国にて第1回大会が開催された。
○2009年の日本大会は、第20回目。
○日本は、2005年から参加を開始し、毎年4名の選手を派遣。
○昨年のインド大会は、55ヶ国・地域から220名の選手が参加し、日本の成績は銀メダル3名、銅メダル1名であった。
○本年は、56カ国・地域から221名の選手が参加し、日本は5回目の参加で初めて金メダルを受賞した(金メダル1名、銀メダル3名)。また、全員のメダル受賞は3年連続となった。
○今回のオリンピックで出された試験問題
実験試験では酵素の生化学的実験やショウジョウバエの遺伝に関する実験など、4種類をそれぞれ1時間半行い、その結果を適切に示し考察することが求められた。理論試験では、生物学の基礎的知識の本質的な理解や、それに基づく思考力、また複合的な考察力も求められた。いずれも問題は、前世界からの添乗教員による審判団(Jury会議)による激しい議論の上、決定された後、各国語に翻訳され選手に課された。
○エクスカーションなど試験以外の大会プログラム
会期中には、エクスカーションと呼ばれる体験型見学会を行い、茨城県自然博物館、サイエンス・スクエアつくば、栃木県日光市の戦場ヶ原、さかなと森の観察園などを訪れ、日本の最先端科学技術や日本固有の自然に触れる機会が設けられた。また、大会最終日には、フェアウェルパーティ、ダンスパーティが行われ、各国選手は親交を深めた。
| 7月11日(土曜日) | 結団式 |
| 7月12日(日曜日) | オリエンテーション |
| 7月13日(月曜日) | 開会式、ウェルカムパーティ、実験試験会場視察 |
| 7月14日(火曜日) | 実験試験 |
| 7月15日(水曜日) | エクスカーション |
| 7月16日(木曜日) | 理論試験、つくばナイト |
| 7月17日(金曜日) | エクスカーション |
| 7月18日(土曜日) | エクスカーション、講演会、表彰式、閉会式、フェアウェルパーティ |
| 7月19日(日曜日) | 選手団解散 |
| 大月 亮太(おおつき りょうた) | 千葉県 |
| 中山 敦仁(なかやま あつひと) | 大阪府 |
| 谷中 綾子(やなか あやこ) | 東京都 |
| 山川 眞以(やまかわ まい) | 千葉県 |
大月 亮太さん 千葉県立船橋高等学校(千葉県)3年
僕は英語がとても苦手なのでIBOで他の国の人々と仲良くなる自信がありませんでした。しかし、他の国の人々と会ってみると、彼らは僕の拙い英語も親切に聞き取ってくれ、すぐに仲良くなれました。試験も興味深い問題ばかりでとても楽しく取り組むことができました。僕はこの大会に参加することが出来て本当に良かったです。
中山 敦仁さん 灘高等学校(兵庫県)2年
毎日外国の方々と英語で交流するのは楽しかったです。特に僕は、日本好きの英国人の方と同室で、とても気が合いました。 つくばナイトでは、外国の皆さんと踊って盛り上がりました。試験は、特に実験試験が難しかったですが、実験・理論ともに面白い問題ばかりで、受けていて生物学は興味深いと再認識しました。今回IBO2009つくばに参加させて頂き、世界の生物好きと交流するというとてもいい経験をさせて頂きました。本当に有難うございました。
谷中 綾子さん 桜蔭高等学校(東京都)2年
いろいろな国の方と生物学を競いあえてとても有意義な毎日でした。お互い変わらないところもあれば、違うところも多々あり興味深かったです。将来のことについて語り合ったりすることもでき、本当に楽しむことができました。
山川 眞以 さん 桜蔭高等学校(東京都)3年
今回は国際生物学オリンピックに参加させて頂いて、とても有意義な時間を過ごすことができました。世界各国の選手の方々との交流には悪戦苦闘しましたが、それでも何とかなるもので、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。この様な機会を下さった様々な方々に心から感謝しています。
委員長 毛利 秀雄(東京大学名誉教授)
まず、我が国つくば市で開催されました「第20回国際生物学オリンピック」が、無事に、しかも立派に行われましたことに感謝します。そして本大会において我が国の代表たちが、生物学では待望の金メダル1個を含め、全員が銀メダル以上という輝かしい成績を収めたことを、皆様と共に大いに喜びたいと思います。これをはずみに、後に続く若者達が「国際生物学オリンピック」に数多くチャレンジしてくれることを強く希望します。
チームリーダー 奥田 宏志(芝浦工業大学柏中学高等学校)
全試験終了後のお祭りで、日本代表達は、浴衣やはっぴを身につけ、開催国の代表として参加国の代表達と楽しそうに交流をしていました。また過去の国際大会に参加した日本代表同窓会のメンバー数人が駆けつけ、今年の日本代表の健闘をたたえていました。次世代を担う未来の科学者同士のつながりが、世界と日本に生まれ始めたことがとても印象に残りました。
チームリーダー 齋藤 淳一(東京学芸大学附属国際中等教育学校)
4名とも本大会に向けて取り組んできた成果を十分に発揮できたと思います。計10時間以上にわたる課題の中で、問題を解くことを楽しめたという言葉さえ彼らの口から飛び出してきました。今後、興味と向学心に燃えた多くの高校生たちのニーズに答えられる教育を如何に実現していくかが、我々に課せられた大きな課題だと思います。この1年間、多くの方々に多大なご支援いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
| 2005年(第16回 中国・北京大会) | 銅メダル2名 |
| 2006年(第17回 アルゼンチン・リオクアルト大会) | 銅メダル3名 |
| 2007年(第18回 カナダ・サスカトゥーン大会) | 銀メダル1名、銅メダル3名 |
| 2008年(第19回 インド・ムンバイ大会) | 銀メダル3名、銅メダル1名 |
国際生物学オリンピック(IBO)は、1990年にチェコ共和国のオルモウツで第1回大会が開催された、生物学に関心を持つ高校生を対象としたコンテストであり、以下を目的としている。(国際生物学オリンピック開催規約第1条)
a)生物学的問題の創造的な解決方法により、生物学的研究への活発な興味を鼓舞する
b)生物学教育に関するアイデアと教材の交換を推進する
c)生物学を学ぶ学生間での定期的な国際的交流を推進する
d)様々な国の若者たち同士の友好関係を樹立し、それにより国家間の協力と相互理解を促す大会は、毎年7月に開催され、実験問題と理論問題からなる個人戦として競われる。成績優秀者には金メダル(参加者の1割)、銀メダル(同2割)、銅メダル(同3割)がそれぞれ贈られる。大会には、高校生以下の児童生徒が参加可能である。
国際生物学オリンピック日本委員会(JBO)は、国際大会に派遣する日本代表選考を兼ねた全国生物学コンテスト「生物チャレンジ」を開催する。生物チャレンジは単に代表選考のためだけではなく、生物学の持つ面白さ楽しさを体験してもらうことを目的とする全国規模のコンテストとして位置づけ、積極的にチャレンジできるように試験会場を各都道府県に設置し、参加資格も20歳未満で大学に入学する前の青少年であれば誰でも対象としている。
この活動を通じて我が国の高等学校等の生徒に対し、生物学への興味の喚起と知識の普及を図りつつ、広く科学技術一般への関心の向上と理解の増進を推し進めるとともに、国際大会への参加体験が、将来の科学技術を支える人材の育成にも役立つことを期待している。さらに国際的な研究者・教育関係者の交流により、我が国の生物教育の充実・発展に寄与することを目指している。
第20回国際生物学オリンピックの日本代表選考を兼ねた「生物チャレンジ2008」第一次試験には2,482名の応募者があり、今回の代表生徒4名はこれを含め三回にわたる選考試験を経て選ばれた。
国際生物学オリンピック日本委員会(日本科学技術振興財団)棚橋
電話:03-3212-8487
堀田、福島、西田、古屋
電話番号:03-6734-4191(直通)/03-5253-4111(内線3881,4192, 4193, 3890)
棚橋
電話番号:03-3212-8487
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