ここからサイトの主なメニューです

国際情報オリンピック参加生徒の成績について

平成20年8月22日

文部科学省
情報オリンピック日本委員会

 文部科学省では、独立行政法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しておりますが、このたび、カイロ(エジプト)で開催された「第20回国際情報オリンピック」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。

1.受賞状況

金メダル1名、銀メダル1名、銅メダル2名

2.参加者

4名の高校生(日本からは6回目の参加)

3.受賞者詳細

金メダル 保坂 和宏(ほさか かずひろ)さん 開成高等学校(東京都) 2年
[今年7月に開催された国際数学オリンピックにも参加し、銀メダルを獲得]
銀メダル 副島 真(そえじま まこと)さん 筑波大附属駒場高等学校(東京都) 2年
[今年7月に開催された国際数学オリンピックにも参加し、金メダルを獲得]
銅メダル 滝聞 太基(たきぎく もとき)さん 筑波大附属駒場高等学校(東京都) 2年
[今年7月に開催された国際数学オリンピックにも参加し、銅メダルを獲得]
銅メダル 松元 叡一(まつもと えいいち)さん 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) 3年
[昨年も参加し、銅メダルを獲得]
[今年7月に開催された国際物理オリンピックにも参加し、銀メダルを獲得]

4.参加国数/人数

73カ国・地域/283名

5.場所/期間

カイロ(エジプト)/平成20年8月16日〜23日(現地時間)

6.派遣機関

特定非営利活動法人 情報オリンピック日本委員会


参考資料

◆大会概括

 日本は、1994年から3年間毎年2名の選手を派遣した後、10年間の中断を経て再開した2006年から毎年4名の選手を派遣している。昨年のクロアチア大会は、77ヶ国・地域、285名の選手が参加し、日本の成績は金銀銅メダル各1名であったが、今年は73カ国・地域、283名の選手が参加し、6回目の参加で初めて4人全員がメダルを受賞した(金メダル1名、銀メダル1名、銅メダル2名)。

◆日本代表団の日程

  • 8月15日(金曜日)派遣直前合宿(1日目)プラス壮行会
  • 8月16日(土曜日)派遣直前合宿(2日目)、日本出発(成田空港15時30分発)
  • 8月17日(日曜日)開会式、練習ラウンド
  • 8月18日(月曜日)試験日1
  • 8月19日(火曜日)エクスカーション
  • 8月20日(水曜日)試験日2
  • 8月21日(木曜日)レクレーション、閉会式(19時〜22時)
  • 8月22日(金曜日)エクスカーション、お別れパーティ
  • 8月23日(土曜日)エジプト出発(カイロ空港19時15分発)
  • 8月24日(日曜日)帰国(羽田空港16時50分着)
  • 8月25日(月曜日)文部科学省表敬訪問予定

◆日本代表の出身地

  • 保坂 和宏(ほさか かずひろ) 東京都荒川区
  • 副島 真(そえじま まこと) 東京都世田谷区
  • 滝聞 太基(たきぎく もとき) 東京都世田谷区
  • 松元 叡一(まつもと えいいち) 東京都新宿区

◆派遣選手及び同行した情報オリンピック日本委員会の役員のコメント

派遣選手のコメント

保坂和宏さん 開成高校(東京都)2年

 小さな部分点の積み重ねでギリギリでしたが金メダルをとれてとてもうれしかったです。

副島 真さん 筑波大学附属駒場高校(東京都)2年

 国際情報オリンピック(IOI)の練習をして,来年までには金メダルをとれるようになりたいです。

滝聞太基さん 筑波大学附属駒場高校(東京都)2年

 閉会式で銅メダルが貰えたりすごいバレエを見たりできてよかったです。

松元叡一さん 筑波大学附属駒場高校(東京都)3年

 メダルをとることができて一安心するとともに自分の実力不足やIOIの厳しさを感じさせられました。

同行役員のコメント

団長 谷 聖一(日本大学文理学部・教授)

 金1個,銀1個,銅2個と初めて全員がメダルを獲得することができました。エジプトの魅力を参加者に紹介するためか競技以外のスケジュールは非常にタイトなものでした。そのような過酷な条件の中で,選手はよく頑張ってくれたと思います。選手の頑張りに感謝します。また,情報オリンピック日本委員会の活動を支援してくださる皆様に,この場を借りてお礼を申し上げます。

副団長 原 正雄(東海大学理学部・准教授)

 問題は去年よりさらに難しくなり,プログラムの時間制限も厳しくなった反面,運営面では時間に甘く,予定がキャンセルされたり大幅に遅れたりすることもありました。そんな中で全員がメダルをとれたことにピラミッド・スフィンクス見物以上に感動しています。選手の皆さんの頑張りと谷団長のリーダーシップ,若い随行員の皆さんに感謝したいと思います。

随行役員 福澤 太(東京工業大学・大学院生)

 今年は例年に比べより難しい問題であり,灼熱の環境の中,日本初の4人全員メダルを獲得できすばらしい結果であったと思います。選手の皆さん本当によくがんばりました。お疲れ様でした。

随行役員 秋葉拓哉(東京大学・2006年IOIメキシコ大会日本代表選手)

 生徒たちはみなベストをつくしたと思います。みんなメダルをとることができて本当に良かったです。

随行役員 渡部正樹(東京大学・2006年IOIメキシコ大会 金メダリスト)

 翻訳が夜遅かったり観光が暑かったりといろいろ疲れました。今回リーダー側として色々と新しい経験ができて良かったです。

◆今回のオリンピックで出された試験問題

 ピラミッドやラムセス2世にちなんだ問題が出題された。問題の多くは,入力の最大サイズが非常に大きなもので,満点を取るには高速なアルゴリズムを設計する必要があるものであった。また,高度な数理的解析が必要な問題もあり,例年になく難易度は高かった。

◆エクスカーションなど試験以外の大会プログラム

 試験日1の試験終了後にはナイルクルーズが,試験日の間のエクスカーションの日にはピラミッド見学が行われた。通常は,試験日2の翌日にエクスカーションを行うが,今年は宗教的な理由で閉会式が試験日2の翌日となった。開会式・閉会式では,民族舞踊,現代舞踊,ポップス,クラシックなど様々な踊り・音楽が供された。また,試験日1と試験日2の試験時間と並行して同行役員が参加・発表するカンファレンスが開催された。

◆過去の国際情報オリンピックにおける日本代表の成績

  • 2006年(第18回メキシコ大会) 金メダル2、銅メダル1
  • 2007年(第19回クロアチア大会) 金メダル1、銀メダル1、銅メダル1

 詳細は情報オリンピック日本委員会のウェブサイトを御覧ください。

◆国際情報オリンピック(IOI=International Olympiad in Informatics)

 国際情報オリンピックは、高校生以下の生徒を対象として、数理情報科学の問題解決能力をもつ生徒を見出し、その能力の育成を助け、また、各国の選手・教育者同士の国際交流を図ることを目的としている。1989年にブルガリアのプラベツで第1回が開催されて以来毎年開催され、今年2008年のエジプト大会は第20回である。
 大会の参加資格は「大会開催前年の9月から12月にかけて所属国の中等教育機関に在籍し、大会開催年の7月1日に20歳以下であること」であるので、国際大会開催時点で20歳以下の大学1年生は前年の9月〜12月に高校に在籍していれば規約上は参加資格があるが、国内選抜大会である日本情報オリンピック(JOI)では国際大会開催年の4月1日時点で高校3年以下かつ20歳未満であることを参加資格としている。参加できる選手は国・地域ごとに4名以下。全参加者の約半数にメダルが与えられ、そのうちの金、銀、銅の割合は1対2対3である。
 情報オリンピックで出題される問題は原則として、与えられた問題を解くアルゴリズムを考え出し(アルゴリズムの設計)、そのアルゴリズムに基づいた解法プログラムを正しく作成すること(アルゴリズムの実装)である。国際情報オリンピックの試験日は2日あり、選手は各試験日に5時間で3問を解く。使用できるプログラミング言語はC/CプラスプラスとPascalである。問題には次の3タイプがある:

・バッチ型問題
採点用のテストデータを読み込み、そのデータに対する解を出力するプログラムを作成して提出する。
・応答型問題
組織委員会が用意した「対戦相手」であるプログラムと相互にやりとりをするようなプログラムを作成して提出する。
・出力のみの問題
解答作成時にテストデータが競技参加者に与えられ、そのテストデータに対して正解となる出力データを作成することだけが要求される。

 バッチ型問題、応答型問題、出力のみの問題のいずれにおいても数理的な問題解決能力や知識とそれをプログラムに実装する能力を必要とする。すなわち、「数理的問題解決をプログラムによって行なう能力」が問われる。とりわけ、良いアルゴリズムを設計するための高い数理的能力がプログラミング技能以上に求められる。数学の知識としては高校までの数学(特に、組合せ数学)で十分であるが、知識よりも数理的な問題解決能力(数学的な理解力、分析力、思考力、発想力など)の方が強く求められる。金メダルを獲得するためには大学の情報科学系の専門学科の学生以上の問題解決能力が必要である。

◆日本情報オリンピック(JOI=Japanese Olympiad in Informatics)

 1993年に財団法人数学オリンピック財団の協力のもとに国際情報オリンピック日本委員会を発足させ、1993年の第5回国際情報オリンピック・アルゼンチン大会にオブザーバー2名を派遣して実情を調査した後、1994年の第6回スウェーデン大会へ参加することを目標に、1993年度に第1回日本情報オリンピックを開催した。予選、本選、トレーニング合宿、その後の通信添削等を経て最終的に2名の選手を選抜してスウェーデン大会に派遣した。その後1997年までの4年間、国際情報オリンピック国内予選として日本情報オリンピックを開催し、1996年までの3年間に延べ6名の選手を国際情報オリンピックへ派遣した。1997年以降活動を休止していたが、2005年に特定非営利活動法人情報オリンピック日本委員会を立ち上げて活動を再開し、同年に第5回日本情報オリンピックを開催して、2006年に4名の代表選手を第18回国際情報オリンピック・メキシコ大会に派遣した。2006年度(第6回日本情報オリンピック、第19回国際情報オリンピック・クロアチア大会派遣選手候補選抜)に続いて2007年度(第7回日本情報オリンピック(JOI2007-2008))は全国から334名の参加者を得て、2007年12月・2008年2月に行った第一次・第二次選考試験の結果、成績上位16名を代表候補者とし、2008年3月に開催したトレーニング合宿において最終的な代表4名を決定した。

◆本参考資料に関するお問い合わせ先

特定非営利活動法人 情報オリンピック日本委員会
担当:理事長 守屋悦朗/事務局 橋本章
電話 03-5272-9794 Fax 03-5272-9791
ホームページ
(※情報オリンピック日本委員会ホームページへリンク)

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局基盤政策課

佐々木、福島、西田、坂井
電話番号:03-6734-4191(直通)、03-5253-4111(代表)(内線3881、4192、4193、3890)

情報オリンピック日本委員会

橋本、守屋
電話番号:03-5272-9794(直通)

(科学技術・学術政策局基盤政策課)

-- 登録:平成21年以前 --