文部科学省では、「IT新改革戦略」に掲げられた教育の情報化の目標の達成状況等について把握するため、標記調査を実施し、その結果について速報値(PDF:616KB)を取りまとめましたので公表いたします。
1.調査概要
(1)調査項目
- 学校におけるICT環境の整備状況
- 教員のICT活用指導力
(2)調査対象
全国の全公立学校(小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校)
(3)調査基準日
平成20年3月現在
- ICT(Information and Communication Technology:コンピュータやインターネットなどの情報コミュニケーション技術)
2.調査結果の概要
(1)学校におけるICT環境の整備状況

- 教育用コンピュータの整備(1台あたり7.0人、平成23年3月までの目標は1台あたり3.6人)及び校内LANの整備(62.5パーセント、平成23年3月までの目標は概ね100パーセント)は、昨年度並みの伸び率で推移。


- 超高速インターネット(30Mbps(メガビットパーセカンド)以上)の接続率は51.8パーセント(平成23年3月までの目標は概ね100パーセント)で、前年度(35.0パーセント)と比べ16.8パーセントの大幅増となった。

- 教員の校務用コンピュータの整備率は57.8パーセント(平成23年3月までの目標は100パーセント)で、前年度(43.0パーセント)と比べ14.8パーセントの大幅増となった。
- 都道府県別に見ると、例えば普通教室における校内LAN整備率は、最大で91.4パーセント、最低で35.4パーセントと、昨年度(最大で89.9パーセント、最低で28.3パーセント)よりも差が若干減少したものの、依然格差が見られる。
普通教室における校内LAN整備率

(2)教員のICT活用指導力
- 調査方法
平成18年度より、文部科学省「教員のICT活用指導力の基準の具体化・明確化に関する検討会」でとりまとめたチェックリストに基づき、全18項目別に4段階(「わりにできる」、「ややできる」、「あまりできない」若しくは「ほとんどできない」)の自己評価を行う形で実施している。
- 小項目別(全18項目)に4段階評価で「わりにできる」若しくは「ややできる」と回答した教員の割合をみると、
- 教材作成のためにICTを活用(A2:78.6パーセント)
- 児童生徒に情報を収集、選択させる指導(C1:66.7パーセント)
- 児童生徒に情報の正しさや安全性を理解させる指導(D3:67.7パーセント)
- ICTを活用して、校務分掌等に必要な情報を収集し、文書等を作成(E1:74.1パーセント)
等は高い割合を示した。
- 一方、
- 児童生徒の知識を定着させるため、ICTを活用して資料等を提示(B4:53.2パーセント)
- 児童生徒がICTを活用してわかりやすく発表・表現できるよう指導(C3:51.2パーセント)
- 教員間における必要な情報の交換・共有化(E2:57.2パーセント)
等は低い割合となった。

- 学校種(小学校、中学校及び高等学校)別に見ると、18項目中10項目において高等学校が3校種中で最も高い結果となった一方で、13項目において中学校が3校種中で最も低い結果となった。
- 大項目(A〜E)別に各小項目の割合の平均を見ると、「A:教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力」の平均が約7割(71.4パーセント)、「B:授業中にICTを活用して指導する能力」の平均が約6割(55.2パーセント)、「C:児童生徒のICT活用を指導する能力」の平均が約6割(57.8パーセント)との結果であった。
- また、「D:情報モラルなどを指導する能力」や「E:校務にICTを活用する能力」については、いずれも平均が約7割(D:65.1パーセント、E:65.6パーセント)との結果であった。
- これを、さらに都道府県別に見ると、例えば大項目Bでは最大の都道府県で80.6パーセント、最低の都道府県で45.9パーセントと、地域間で大きな格差が見られる。

- 文部科学省としては、本結果を踏まえて、「IT新改革戦略」に掲げられた目標の達成に向け、学校におけるICTの環境整備、教員のICT活用指導力の向上について、各種調査研究事業やモデル事業等を通じて、地方公共団体や学校の取組を引き続き支援してまいりたい。