ここからサイトの主なメニューです

別紙

採択課題一覧

公募課題 研究代表者氏名
(主管研究実施機関)
提案課題名 研究概要
(1)海底位置・地形の高精度計測技術の開発 浅田 昭
(東京大学生産技術研究所)
海底位置・地形の高精度計測技術の開発 研究代表者がこれまで研究開発を行なってきた、海底音響基準点を使った精密海底測地、AUV(海中ロボット)位置計測、Lアレイインターフェロメトリソーナー、合成開口ソーナー等の技術を基に、海底付近を潜航観測するAUVの測位および地形計測を数センチメートルの精度で行う技術を開発し、我が国の海底資源開発の探査に必要とされる技術を実用レベルまで発展させる。これまで、海底音響基準点を使い海上の観測船ならびに海面下航行ロボットの位置の精度をrmsで数センチメートルを達成してきた。今回は、DVL、光ファイバー慣性航法装置、海底音響基準点観測技術を組み合わせて、GPSの届かない深海底付近において測位精度数センチメートルを達成することを開発目標とする。また、これまで我が国独自技術としてLアレイのインターフェロメトリソーナーを開発し、数10センチメートルの水平分解能、地形計測分解能を実現してきた。この開発1号機で培われた経験・技術を基に、開発目標としてフルスワスの数センチメートル精度の地形計測ソーナーを開発する。このためには、マルチビーム計測技術、合成開口技術を融合した計測手法が必要となり、その技術を開発する。同時に得られる音響画像情報を数センチメートルの分解能で作成・表示する技術開発を行う。
(2)海水の化学成分の高精度計測技術の開発 岡村 慶
(高知大学海洋コア総合研究センター)
海底熱水鉱床探査の為の化学モニタリングツールの開発 海洋における化学成分についてのモニタリングツールとしては、試薬と試料海水を混合し化学反応させることで目的成分検出を行うフロー系分析装置と、電極等のセンサーを用いて検出する電気化学デバイスの2種類があげられる。本研究ではこれら2種類のデバイスに関して、(1)フロー系分析装置の高精度化と多成分化、(2)フロー系分析装置の超小型化、(3)電気化学デバイスのマルチセンサ化、といった3つのサブテーマを設定し研究を実施する。上記手法を構成する要素となる制御システム、送液ポンプなど試薬類の送液システム、試薬流路や電極素材などによる反応システム、化学成分の検出を行う検出システムといった項目についての開発を行う。またこれらの項目を統合した機器を開発することで、校正機能を持つ現場型の化学センサーとして完成させる。最終的に、完成したセンサーを実際に海中ロボット等に搭載可能な小型にし、海洋資源探査並びに海底に設置展開することで海洋資源掘削時の長期環境モニタリングを行う。
(3)1海底熱水鉱床域等における海底下の構造の高精度計測技術の開発 佐柳 敬造
(東海大学)
電磁気学的手法を用いた高精度海底地質構造探査ツールの開発 海底熱水鉱床やメタンハイドレート等の海洋資源の賦存量を正確に見積もるためには、海底下の詳細な構造を知る必要がある。それには海底近傍における物理探査が有効であるが、その手法は確立されているとは言い難い。一方、磁気探査や電気探査などの物理探査は、陸上の金属資源の探鉱・開発の進展の中で重要性を増すと共にその技術も高度化してきた。また、電気探査は、メタンハイドレート探査においても注目され始めている。そこで本研究では、電磁気学的手法を中心として、陸上の物理探査技術を取り入れながら深海における物理探査技術の高度化を図り、海洋資源探査に資する技術開発を行うことを目的とする。具体的には、海底下の比較的深い構造(〜100メートル)を20〜30メートル、海底下の浅い構造(〜20メートル)を4〜5メートルより高精度で計測するために、高分解能かつ高速サンプリングで磁場および磁場勾配を計測する技術、S/Nを向上するために送信信号を精密に制御した電気探査技術、浅部(〜20メートル)から深部(〜100メートル)までの構造探査に対応できる電気探査技術、ディープトウ・ROV・AUVのマルチプラットフォームに搭載可能な汎用型の磁気・電気探査システム、および電磁気・音響・熱などの物理探査データを総合的に解析する技術要素を研究開発する。
(3)2コバルトリッチクラストの厚さの高精度計測技術の開発 浦 環
(東京大学生産技術研究所)
コバルトリッチクラストの厚さの高精度計測技術の開発 コバルトリッチクラストは、潜水船を使った観測やボーリング採取による調査により我が国の近海に存在することは知られていた。しかし、厚さ数センチメートルという薄い層状に分布しているために、水上の船舶からの音響計測では、層の厚さの計測が出来ず、資源量を推定するためにはボーリング採取以外に方法がなかった。それには莫大な時間を要するため、資源として期待されてはいるものの、資源量を推定するための分布状況や分布形態等についての十分な調査がなされていないのが現状である。本研究では、これを打開するために高周波の収束音波を用いた層の厚さを計測する技術を研究開発する。特定位置に音波の焦点を結ぶことができるダイナミクスフォーカシング技術と制御技術の開発をおこなうことで、非接触で定量的な計測を実現する。高周波音波は減衰が大きいので、高精度で計測するには海底面より1メートル程度の至近距離から発振する必要がある。このため、送受波器だけでなく3,000メートル級深海底面の近傍まで接近できるボットムスキマー(送受波素子アレイプラスプローブ)を開発して、ROVなどから曳航してコバルトリッチクラストの厚さの現場計測可能な深海底での計測センサの基礎技術を構築する。この研究成果をもとに、AUVとボットムスキマープローブによる広領域での低高度からのコバルトリッチクラスト観測システムを構築して実際に調査活動を進めることで、その分布状況、分布形態等の科学的情報を正確に把握する技術の確立を目指す。この技術は送受波器周波数特性を変えることにより、熱水鉱床等他の鉱物資源への技術応用展開が可能となり、日本の深海底鉱物資源探査技術の確立に貢献することを目指す。