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はじめに

 我が国の教育が目指すものは、次の時代を担う子どもたちに必要な「生きる力」をはぐくむことであり、これは、それぞれの教室での日々の教員の指導の中で実現するものである。教員が子どもたちとどれだけ向き合い、どのようなICT(Information and Communication Technology:情報コミュニケーション技術)環境等を活用していかに効果的・効率的に指導できるかといったことが極めて重要である。

 知識基盤社会の時代において、基礎・基本を確実に身に付け、自ら課題を見つけ、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質・能力などの「生きる力」をはぐくむことはますます重要になっており、その際、情報社会を主体的に生き抜く「情報活用能力」の育成のための情報教育が重要な鍵となってくる。
 また、国語、社会、算数・数学、理科、外国語、総合的な学習の時間といった各教科等の授業においてICTを効果的に活用し「わかる授業」を実現することは、基礎的・基本的な知識・技能の習得や思考力・判断力・表現力等の育成といった「確かな学力」の育成において欠かせないものである。
 さらに、校務の多忙化により教員が子どもたちと向き合う時間を十分に確保できていないことから、校務の情報化を推進して校務の効率化を図ることによりゆとりを生み出し、教育活動の充実を図ることが重要な課題となっている。

 これら3つの観点は、教育の情報化の基本的な考え方として位置付けられるものであり、まさしく教育の情報化は、教育の質の向上を図るために行われるものである。

 政府においては、平成18年1月に策定された「IT新改革戦略」等に掲げられた教育の情報化に関する具体的な数値目標の達成に向けて各種施策を推進するとともに、各学校の設置者である地方公共団体においても、それぞれの地域の実情に応じた様々な取組みが進められてきたところである。
 しかしながら、平成19年3月現在、教育用コンピュータや普通教室における校内LAN、教員の校務用コンピュータの整備等の達成状況について、全体的に進捗は見られるものの、地域間格差が大きいなど、目標達成に向けて多くの課題を残している。

 一方、本年3月に告示された小・中学校の新学習指導要領においては、小学校段階において情報手段の基本的な操作を身に付けること、中学校段階において情報手段を適切かつ主体的、積極的に活用できるようにするための学習活動を充実することが規定されるなど、今後、情報教育の充実が図られることになる。

 このような状況の中で、今後一層、教育の情報化を推進するためには、学校のICT環境整備や教員のICT活用指導力の向上などを計画的かつ組織的に進めていく必要があるが、多くの学校や教育委員会において、学校のICT化のサポート体制の整備が不十分であるとともに、その在り方についても明確にされていない状況である。
 本検討会は、こうした背景を踏まえ、学校のICT化のサポート体制の在り方を明らかにするとともに、その普及を図るための方策について検討することを目的として、平成19年10月に文部科学省に設置されたものである。
 本検討会においては、学校のICT化のサポート体制の整備に関する国内外の事例や他分野における事例等も参考に、計5回の検討会及び計5回のワーキンググループを開催して検討を行い、具体的な学校のICT化のサポート体制とその普及方策について提言している。

 教育の情報化の一層の推進のためには、国の取組みはもとより、学校の設置者である地方公共団体の積極的な取組みが必要不可欠である。本報告書が地方公共団体における取組みの参考となり、全国の各地域において、学校のICT化のサポート体制の整備により、教育の情報化の一層の推進が図られることを期待するものである。

学校のICT化のサポート体制の在り方に関する検討会