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「大学国際戦略本部強化事業」(平成17年度採択)進捗状況報告書

機関の区分 国立
機関名 北海道大学
本部名称 「持続可能な開発」国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  本学は多様な領域をカバーしていることに強みを持つ総合大学として、「持続可能な開発」をテーマに掲げた国際化を進めてきた。学際的且つ国際的なテーマ「持続可能な開発」を掲げることにより、当該領域における国際活動強化のノウハウを蓄積し他領域の国際活動強化に繋げ、加えて、その実施に伴い表面化する国際化のための組織的な問題を解決することで大学の国際化の基盤整備および事務局強化を図るという戦略である。本事業では、(1)地球温暖化、(2)水の統合的管理、(3)循環型社会の構築、(4)食糧・森林の安定的確保、(5)感染症対策といった5領域に焦点をあてており、その成果として1研究・教育連携、2国際協力、3広報・ブランド形成、5組織的支援の4つの国際化機能の強化を目指している。このような国際化事業を実施するための組織として、総長を本部長とする「持続可能な開発」国際戦略本部を2005年11月に立ち上げ、実務上の責任者には、当テーマで研究実績を持ち且つリーダーシップとマネージメント能力を備えた教員をグローバル・マネージャーとして配置した。また、事業の機動的・効率的運営のため、同分野に知見があり且つ様々な機関とネットワークを持つプロジェクト・プランナー2名を外部から雇用した。さらに、当該領域に造詣の深い本学研究者を構成員とし、全学的な視野を含む国際化事業を推進する体制を確立した。
【事業計画の達成度】  活動開始時の事業計画はこれまで概ね順調に実施されてきている。特筆すべき国際活動は、2006年8月に本学が開催した「持続可能な発展」国際シンポジウムである。国内外から約1000人が参加したこのシンポジウムによって、「持続可能な開発」に関する研究者と高等教育関係者のネットワークを拡充した。今後さらに当ネットワークを活性化し、研究や教育の国際連携を推進させるため、ウェブサイト 'Hokudai Network for Global Sustainability' の開設を進めている。本国際シンポジウムの企画から運営までを事務局職員が担ったことにより、国際化対応能力の向上という成果も生まれた。また、当該領域におけるネットワークのさらなる拡充を目指して、国際南極コンソーシアムへの参加や、国際科学会議が実施するグローバル・ランド・プロジェクトの推進を担う拠点オフィス「GLP Sapporo Nodal Office」の学内誘致を行った。また、国際協力活動の組織的展開を図り、JBIC(ジェイビック)やJICA(ジャイカ)と本学との連携をこれまで以上に進捗させた。JBIC(ジェイビック)の提案型調査を受託し、その成果によって中国の大学教員を対象とした廃棄物処理集団研修コースを実施、さらに個別研究者受入れを進めた。JICA(ジャイカ)とは、連携協力協定の下、発展途上国の専門家を対象とした国際集団研修コースの実施や、教員と学生向けの国際協力意識向上を目的としたセミナーの実施、JICA(ジャイカ)による国際協力に関する正式科目開講、年2回の連携協議会など、様々な取り組みを進めた。
【事業効果の大きさ】  「持続可能な開発」をテーマとして、本学の国際化を戦略的に推進するにあたり、3つの戦略課題「北東アジア・環オホーツク北太平洋における気候環境システム」、「人獣共通感染症」、「サステイナビリティ・ガバナンス計画」を設定した。これらの課題に取り組むプロジェクトを重点的に支援した結果、競争的資金獲得に結びつけることができ、且つ、関係する海外の大学・研究機関との連携を拡大・強化することができた。この実績は、今後の結成が見込まれる国際的なコンソーシアム形成の原動力となり、本学の国際的プレゼンスを高める上で極めて重要な意義を持つものである。また、学問分野のまったく異なる学内外の研究者が一同に会する機会を、「持続可能な発展」国際シンポジウムの開催という形で研究者に提供したことは、学術の世界に新たな潮流を作ろうとする本学の国際貢献の姿勢に対し、多くの共鳴者を得るという効果をもたらした。具体的な例として、こうした動きは「持続可能な開発」を重要課題とする中国と本学との交流に弾みをつけ、北京オフィスの開設にも繋がった。その結果、本学の中国同窓会が組織され、人と情報のネットワークが形成されると共に、本学の留学説明会に多くの参加者を得ることができた。また、「持続可能な開発」をテーマとする本学の戦略に関心が集まり、大学間交流協定の拡大やJBIC(ジェイビック)人材育成事業受託などの効果が現れている。こうした例にもあらわれるように、国際戦略を策定・実施し、個別の目標に向けて計画を進捗させることで、(1)活動を機動的かつ一体的に行う風土の形成、(2)「持続可能な開発」に係る動向に対する感知力と対応力の拡大、(3)国際化展開への目的意識の創造と達成意識の向上、(4)国際化活動分野の活動・深化、(5)海外向け広報機能の強化、などの大きな潮流が学内に発現している。さらに、国際化展開を支える人材の育成・確保に関しても、各種研修の実施・参加、国際化を促す新規事業への取り組み、外部からの適切な人材雇用、JICA(ジャイカ)担当・JBIC(ジェイビック)担当の職員配置など、本事業は戦略的な人材育成・人員配置に結びついている。
【その他】  これまでの活動を通じて明らかになりつつあるのは、「持続可能な開発」といった明確であり且つ大学の方針や研究能力・実績に相応しいテーマ、加えて挑戦性のあるテーマを掲げて大学の国際化を図る取り組みは、効果を発現するということである。今後さらに、本学の「持続可能な開発」領域での国際拠点化を進めるにあたり、ネットワーク機能の更なる整備・拡充の必要性が再認識された。そこで、研究者個人のつながりによる人的ネットワークを、組織的なつながりに発展させてコンソーシアムを形成すること、および関係機関との連携をより一層強化することが、今後の課題として明確になった。本学は、ウェブサイト 'Hokudai Network for Global Sustainability' の開設準備をしており、今後3ヵ年において、ウェブサイトを通じた情報交流ネットワークの活性化ならびにコンソーシアム設立に向けたシンポジウム等の機動的開催を計画している。この活動計画の確実な実施と徹底した学内外広報に引き続き取り組むと共に、国際活動に対する組織的支援を充実させるための業務革新や事務職員の専門能力強化も併せて実施していく予定である。

機関の区分 国立
機関名 東北大学
本部名称 グローバルオペレーションセンター(GOC)
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  平成17年6月から文部科学省の大学戦略本部強化事業に採択されたことを受けて、国際交流部とグローバルオペレーションセンターのタスクフォースとから成るグローバルオペレーションセンターを新設して、学内の国際交流業務の中核としての機能を担うと同時に、将来のより充実した国際交流事業実施組織の礎とすることとなった。
 グローバルオペレーションセンター長は、国際交流担当理事が兼務することになっており、執行部の諮問的機能を持つ国際交流戦略室の立案する全学的な国際交流施策、方針の実現化のための戦略策定とその実施の役割を担っている。
 なお、国際交流部は、研究協力部の下にあった国際交流課と教務部の下にあった留学生課を併せて、一元的な国際交流支援事務組織とした。グローバルオペレーションセンターは、2名の国際展開マネージャーとその担当業務を補佐する事務補佐員、国際交流アソシエートから構成されている。
【事業計画の達成度】  東北大学における研究、教育成果並びにポテンシャルを世界において展開し、東北大学のプレゼンスを高めるとともに大学の成果の社会的還元を円滑に国際的に展開するため、以下の事業を達成した。
1 中国の清華大学との共同教育プログラム、フランスのグランゼコールであるINSA-Lyon及びEcoles Centraleとのダブルディグリープログラムを実施した。
2 海外拠点の整備・活用を図るため、米国代表事務所、中国代表事務所を設立した。
3 国際的な大学間連携及びコンソーシアムの構築を図るため、東北大学、INSA-Lyon及びEcoles Centraleの3機関による「日仏ジョイントフォーラム(フランス・リヨン市)」、欧州、米国、中国及び韓国の大学長を招聘し東北大学主導によるコンソーシアムを結成するため「グローバルサミット(東京)」を開催した。
4 東北大学と国際同窓生との連携構築を図るため、海外同窓会組織である東北大学中国校友会を設立した。
5 国際情報基盤を構築するため、英文サイトを充実させるとともに、一部ウェブサイトのフランス語及び中国語版を作成した。
6 外部資金の獲得などの国際産学連携業務を專ら担当する「国際連携室」を設置するとともに、「国際産学連携交流会」(フランス・リヨン市及び仙台市)及び「第1回東北大学国際イノベーションフォーラム(米国・サンマテオ市)」を開催した。
7 アジア・アフリカ地域の高等教育機関と連携し、研究教育の質的向上・持続的発展に貢献するため「アジア・アフリカプログラム」を開始した。
8 外国人留学生等の受入の改善を図るため、PFI法に基づき学生寄宿舎を設置した。
9 全学(教養)教育のための海外インターンシップのパイロット事業を実施した。
10 国際展開を支援する事務職員への実務内容面を強化した語学研修を実施した。
【事業の効果の大きさ】  大学国際戦略本部強化事業により、本学の国際戦略基本指針である以下の主要目的を最大限に果たすことができ、東北大学の研究・教育基盤を強化し、東北大学の国際的知名度・信頼性を向上させた。
1 国際学術ネットワークを通じた世界最高水準の研究を推進する。
2 広く世界から意欲と能力を備えた俊秀を受け入れて世界の発展に役立つ指導的人材を育成する。
3 研究教育の国際社会に発信するとともに、国際貢献に活用する。
 これらを達成するにあたり、中国及び欧州との研究者交流、学生交流を強化することにより研究者、学生が常に国際的な学術研究コミュニティの一員として活躍できるような組織的なグローバルネットワークを形成するとともに、米国代表事務所及び中国代表事務所を設立した。
【その他】  

機関の区分 国立
機関名 東京大学
本部名称 東京大学 国際連携本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  本学では本事業を通じて、従来にない、教員と事務職員を融合した組織として、大学本部に「国際連携本部」を設置することができた。これは、これまで国際交流活動の多くを部局に依存してきた本学にとって大きな前進である。国際連携本部では、総長が国際面でリーダーシップが発揮できるように本学の国際交流活動を積極的に推進するとともに、国際分野における本部と部局のあるべき関係を追求し、総長の主張する「自律分散協調系」の「協調系」を担ってきた。
 国際連携本部には、国際企画部、国際支援部、IO統括部を設置し、特任の教職員を配備して、本学の国際化推進長期構想の検討や海外大学等との国際連携の推進、学内の国際交流体制の整備などを実施してきた。また、本学が特に重視する国際化関連の全学事業についてはそれぞれAGS推進室、ASNET推進室、柏IO推進室を本部内に設けた。これら各部および推進室を本部長の直轄下に置き、本部長の指示の下で迅速に対応できる体制とすることができた。
 なお、全学的意思決定過程との関係においては、国際連携本部長は本学で総長特任補佐の地位が与えられ、全学的意思決定に参加できるようになっている。同時に、国際交流委員会などを通じて部局との連携を緊密に保つとともに、案件に応じて国際交流委員会の下に専門委員会を設置し関係する部局・専攻の教員を専門委員として任命するなど、部局の意見等も加味した実質的な討議と機動的な意思決定の方途も確保されている。あわせて、国際連携本部長、国際担当理事・副学長、企画調整役、研究協力部長、国際課長で組織された「国際関係打合せ会」を定期的に開催し、機動的な意思決定が行える体制も整備した。
【事業計画の達成度】  本学では、例外的に当初計画を達成できなかった項目(職員の海外派遣者数など)はあるものの、おおむね計画通りの事業内容を達成している。その上、本事業を上回る大きな成果がいくつか出てきており、全体として事業計画は十二分に達成されていると評価できる。
 本事業を通じて国際連携本部が設置され、総長外交が積極的に展開された。また、大学として世界初の中国に登記したオフィスともなった「北京代表所」が設置され、さらにソウルにもソウル大学校との協議に基づき平成20年度初めまでに同大学校内にオフィスを設置する予定である。国際化推進長期構想を策定するために、海外の有力校を精力的に調査し、その調査結果を順次ホームページ上に公開している。また、本学の「内なる国際化」推進の一環として、柏キャンパスの国際キャンパス化のための「柏IO推進室」を設置した。国際業務関係事務文書の英文化率も2割強に達している。
 さらに、平成18年に発足した世界トップクラスの10大学からなる国際研究型大学連合(IARU)に参加したことを通じて、加盟校との間の国際連携が飛躍的に強化された。イェール大学に日本学を中心とした海外ラボを設置することとなったのは、その一例である。そのほか、上述の国際交流委員会の専門委員会や国際化について検討を行う国際企画部の勉強会などで教職員のコラボレーションが生まれるなど、当初の想定を上回る成果を得ている。
【事業の効果の大きさ】  本事業は、従来にない効果を本学にもたらしている。総長も、法人化後の大学改革で国際化はもっとも前進した分野である、と評価している。たとえば、国際連携本部は学内に本部と部局の協調を生み出す先駆的存在となっている。ただ、部局の国際化や個々の教員のこのような新たな体制への適応についてはまだ不十分な面が多々あり、今後とも改善につとめていく必要があることは十分に承知している。
 もう一つの大きい効果は、国際社会における東京大学のプレゼンスが向上したことである。積極的に総長外交を展開した結果、従来にもまして東京大学の国際社会における認知度が高まったことは間違いない。今後は、このような認知度を学術の世界だけでなく国際的社会全体にも浸透させていくべく、さらにさまざまな手段・媒体を通じて世界に向けて情報発信していく必要がある。この点については残る3年の事業期間中に最大限努力し、その後も組織として自立的に高度の情報発信を継続できるよう方策を立ててゆきたい。
【その他】  本学では、海外大学等に関する調査結果を順次公開し、国内他大学の参考に供している。また、本学の呼びかけでAPRU連絡会も定期的に開催されるようになり、さらに、国内大学間のネットワークの形成に向けて日本学術振興会(JSPS)と協議を開始した。こうした対外的な情報発信や連携、協議を通じて、日本全体として高等教育の国際化のあり方についての相互理解と共通了解の醸成に本学としてつとめてきた。
 今後さらに、日本全体の国際化、大学・学術の国際化という観点からこの事業に積極的に関与していく所存である。
(※AGS: 人間地球圏の存続を求める大学間学術協力、ASNET:日本・アジアに関する教育研究ネットワーク、IO:インターナショナル・オフィス、APRU:環太平洋大学協会)

機関の区分 国立
機関名 東京外国語大学
本部名称 学術国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  国際学術戦略本部(OFIAS:Office for International Academic Strategy)は、理事(副学長)を本部長とした役員会直属の組織であり、学内各部局の教員及び国際交流を所管する事務職員等から構成されている。OFIASの組織構成上の特色は、次のとおりである。
1) 各部局の教員がOFIASコアメンバーとして活動する全学組織である。
2) 海外実務経験豊富な外部人材を国際展開マネージャー、リエゾンオフィサーとして雇用している。
3) 多言語によるきめ細かなサービスを提供するサービスフロントチームを設置している。
4) 国内外の国際機関等との連携を図る国際リエゾンチームを設置している。
5) 外部有識者によるアドバイザリー制度を設けている。
 OFIASは、全学的な観点から七つの戦略を掲げ、各戦略のアクションプランを具体的に明示している。七つの戦略は、次のとおりである。
1大学の個性を生かした海外拠点の設置と整備 2国際コンソーシアムの形成 3TUFSグローバル・コミュニティによる海外事業の展開 4研究・教育活動の連携による国際協力・社会貢献の推進 5キャンパスと地球を結ぶ国際連携教育の推進 6多言語・多文化のユニバーサル・キャンパス21の実現 7国際学術活動を支える多様な人材の育成
【事業計画の達成度】  OFIASの事業は、事業開始時に予定した計画に沿って次のとおり推進している。また、一部については当初の計画を上回る成果を上げている。
1) OFIASの設置及び運営体制の確立:国際展開マネージャー、リエゾンオフィサーを公募により採用した他、学部・大学院生をインターンとして採用している。
2) 留学生・研究者のネットワークの構築を推進した。
3) 人材養成:教員と事務職員がチームを作り、海外拠点設置(レバノン)、国際協力、国際シンポジウム開催業務、コンソーシアム形成交渉に当たらせた。
4) 多言語マニュアルの作成:外国人研究者等に必要な情報を、英語、アラビア語、フランス語で冊子として作成し、一部をウェブサイトで公開している。
5) 海外拠点の整備:ベイルートを拠点とする中東研究日本センターを平成17年12月に開所した他、ロンドン拠点の充実のために、平成18年2月にロンドン大学SOAS(東洋・アフリカ研究学院)と合同でシンポジウムを開催した。
6) 国際事業等:本学が主導する世界有力5大学による学術・教育ネットワーク「アジア・アフリカ研究・教育コンソーシアム」結成のための折衝を積み重ね、平成19年3月に調印・締結、及び記念シンポジウム「危機に瀕するアジア・アフリカの言語と文化」を本学で開催した。
7) 広報活動:ニューズレターを平成19年3月までに5回発行し、ウェブでも公開している。
【事業の効果の大きさ】
1) OFIAS主導による「アジア・アフリカ研究・教育コンソーシアム」の設置により、部局横断的な国際共同研究・教育テーマの開拓が進んでいる。
2) 外国人研究者、海外からの研修員の受け入れにあたり、OFIASにサービスフロントチームを設置することにより、きめ細かなサービス提供が可能となった。
3) 職員の自主活動「ブラウンバッグフォーラム」のような企画がスタートし、国際業務経験・知識の共有がなされるようになり、また、教職員の国際化への意識を喚起する機会となっている。
4) 英語能力の高い外部人材をリエゾンオフィサー等として雇用することにより、英語での対応が迅速になり、25専攻語の特任外国語教員及び外国人研究者の着任時オリエンテーションを恒常的に実施する等、研究環境の国際化が進んでいる。
【その他】  本事業で養成した人材のキャリアパスを他大学と連携して開拓することが、今後の課題として上げられる。

機関の区分 国立
機関名 東京工業大学
本部名称 国際室
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  国際戦略:2002年4月に学長の下に設置された国際室(室長は副学長)が1年間にわたり全学的議論を行い、同年7月に国際化戦略ポリシーペーパーを公表し、2006年3月には同ペーパーに基づく国際戦略改訂版を作成した。
 国際戦略本部の機能・体制:2002年4月の国際室設置に伴い、教員と事務職員の融合を目指し、両者が対等な立場で議論し、国際戦略・事業を企画・実施する班体制を設置した。現在、この班組織はより機動的で柔軟性のあるサブ・グループ体制へと再編されている。
 また、2005年末には国際連携プランナー(特任教授)1名および国際連携コーディネーター2名、2006年4月には留学生課長を公募により外部より採用した。
 2006年7月には国際室国際支援部門である学務部留学生課、研究協力部国際事業課が同じ事務スペースに移動し、協働体制を強化した。
 現在、国際室は国際担当(教育担当を兼任)の副学長を室長とし、室長の指名した教授1名、学務部長、研究協力部長を室長補佐、関連部局の教員(理工学研究科、総合理工学研究科、生命理工学研究科、外国語研究教育センター、教育工学開発センター、学術国際情報センター、留学生センター)を企画員、国際経験の豊富な教員をアドバイザーに任命している。さらに総務部評価・広報課長、財務部主計課長、学務部留学生課長、施設運営部施設総合企画課長、研究協力部国際事業課長、学術情報部情報基盤課長を国際室付、学務部留学生課課長補佐、研究協力部国際事業課課長補佐を国際室専門員として任命し、教員と事務職員の融合した組織を実現している。
【事業計画の達成度】
  • 協定校を中心とした国際連携の推進
    EU日本政府代表部に勤務経験のある国際連携コーディネーターを中心に、大学間学術交流協定の締結及び更新の効率化を図ると同時に、複数大学・研究所間のグローバルCOEプロジェクトなど、新しい形の国際連携に向けた協定の策定、単位互換の促進や国際インターン支援の可能性も視野に入れた取組みを進めた。
  • 海外拠点オフィスを中心とした国際連携の強化
    11月に中国北京の清華大学内にオフィスを開設した。フィリピンオィスでは、日本フィリピン友好50周年事業として、本田技研との共催によるロボット展、学生交流プログラム「ひと夏の挑戦―世界に通用する自分になる」を実施した。
    タイオフィスでは、NSTDA(National Science and Technology Development Agency)とタイの主要な大学との連携による「東京工業大学―NSTDA連携大学院プログラム」の開設準備を進めた。
  • 東工大・清華大学合同プログラムの強化
    日本で最初の大学院デュアルディグリー・プログラム(中国語では「双方学位」プログラム)である本プログラムは、博士後期課程開設(2007年10月開講予定)を決定し、その準備作業を開始した。
  • 東京工業大学―理化学研究所国際スクール
    2006年3月に東京工業大学と理化学研究所の間で締結された包括協定の下で、2007年度より開始される大学院プログラムを立ち上げた。
  • (短期、インターンシップを含む)海外留学支援体制の強化
    本学学生の海外留学を支援するための体制強化を行った。
    外務省、国連での勤務経験を有する国際連携プランナーは、前職の経験を生かし、アジア開発銀行が実施するインターンシッププログラムへの本学参加を実現した。また、元JICA(ジャイカ)アセアン工学系高等教育ネットワークプロジェクト調整員の国際連携コーディネーターは前職の経験を生かし、青年海外協力隊事務局の留学フェアへの参加および学内特別募集説明会の開催を実現した。
  • 国際大学院プログラムの再編強化
    1993年に開始された国際大学院プログラムの全面的な見直しを行い、2007年10月より新たなプログラムとして再スタートすることとなった。
【事業の効果の大きさ】  上記のとおり。
【その他】  

機関の区分 国立
機関名 一橋大学
本部名称 国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  本学の中期目標・中期計画に謳われている1)新しい社会科学の探求と創造、2)国内・国際社会への知的・実践的貢献、3)構想力ある専門人・理性ある革新者・指導力ある政治経済人の育成、という三つの事項を使命とする本学の基本理念に基づいて、平成17年12月に『一橋大学国際戦略構想』を策定した。本構想では、特に、グローバル・コミュニティーを潤す“知のパワーハウス”としての本学の役割を、「ガバナンス」、「研究活動」、「教育活動」の3本柱による構成と捉え、全学レベルでの統合的で重層的な国際活動が推進できるよう、具体的な事業・活動を多く盛り込んだ点が特徴となっている。国際戦略構想の実行にあたる部門として「国際戦略本部」を設置した。国際戦略本部は、国際活動・国際事業に関する集中的かつ機能的なマネジメントの機関となるよう、また、全学レベルでの教育研究のサポート体制がとれるよう、機動力ある組織体制への改革とした。国際事業の展開への専門的なノウハウの導入や事業効率のスピードアップ化をはかるため、国際戦略本部、EUIJ、北京事務所にそれぞれの分野の専門家を登用した。さらに、国際戦略構想を具体化するために、「国際戦略アクションプラン」を策定した。アクションプランは、平成17年度から平成21年度までの5年間にわたる時系列の活動予定として編成し、かつ「計画・調査・試行・実施・評価」等の作業段階にわけた実質的な行動フローとした。これにより教育研究活動の国際展開および大学の国際化が、国際戦略構想に基づいて具体的かつ機能的に進められるようになった。
【計画の達成度】  初期の事業計画に記載されている事業のうち、1国際戦略本部の整備充実、2国際戦略構想の整備充実、3国内の国際協力機関との連携強化、4国際共同研究のうちの萌芽的研究支援、5海外拠点の充実支援、6職員の海外研修およびインターンシップは、平成18年度までにほぼ予定通り実施または試行されている。特に国際戦略構想およびアクションプランにおいて計画されている事業の中の、「外部人材の活用」、「海外拠点としての北京事務所の活用」、「国内拠点としてのEUIJ東京コンソーシアムの活用」、「世界に通用する職員の養成」、「セーフティーアブロード体制の整備」、「機関リポジトリによる学術論文のデータベース化」、「研究者データベース化」、「国際交流セミナーの充実」、「著名外国人研究者等特別招聘事業」、「Invited Fellow Program」、「研究論文翻訳等支援」、「外国人研究者手引き作成等による受け入れ業務の統一化」、「日欧交信型法学研究者養成プログラムの立ち上げ」、「マクロ経済政策エグゼクティブ・プログラムの実施」「短期海外研修の開発」、「長期海外留学プログラムの多様化」、「外国人留学生・研究者とそれらの家族への支援」などは順調に実施あるいは試行中である。
【事業の効果の大きさ】   EU Institute in Japan東京コンソーシアムにより、本学を幹事校として、国際基督教大学、東京外国語大学、津田塾大学の4大学と欧州の機関との間の共同研究が促進された。具体的には、4大学のそれぞれが幹事校となり、「EUの法と政治」(一橋大学)、「EUの経済」(一橋大学)、「EU External Relations」(国際基督教大学)、「EU and Culture」(東京外国語大学)、「EUと地域」(津田塾大学)のEUに関する5つの共同研究プロジェクトが進行している。また、EUIJ東京コンソーシアム加盟4大学が相互にEU関係科目を提供することにより、「EUコース」が設けられ、所要単位を修得し、所属大学・学部の卒業要件を満たした場合、「EUコース修了証明書」が授与されるようになった。また、大学院生のEU諸国での研究を支援する「EUスカラシップ」とEU諸国でのインターンシップを奨励する「EUインターンシップ」も創設された。
【その他】  全学にわたるリスク管理委員会(危機管理室の設置を含む事項を審議)のもとで、リスク識別・リスク評価・リスク対応を調査し、その結果として、危機レベル別の対応表および緊急時対策のワークフローを含む「海外危機管理マニュアル」を策定し、危機管理体制の整備を行った。派遣学生向けの危機管理オリエンテーションの提供とともに、全学的なセーフティーアブロード体制の整備がなされるようになった。

機関の区分 国立
機関名 新潟大学
本部名称 国際学術サポートオフィス
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  新潟大学の国際交流に関する理念・目標は、「環日本海における教育研究の中心的存在として産官学連携活動や医療活動を通じ、地域社会や国際社会の発展を支援すること」であり、本構想においては、「国際性」「学際性」「地域性」をキーワードとして、戦略的に特定のプロジェクト研究を選定の上支援を行い、新潟大学が環日本海・東アジアの独自性のある研究拠点となるように体制整備をはかるものである。
 この構想を実現するために、学長直属組織として「国際戦略本部」と「国際学術サポートオフィス」を設置し、組織的に研究プロジェクトの支援を実施する体制を取った。民間から「国際学術渉外マネージャー」「国際学術推進員」を新たに雇用し、運営に当たっては、学内の研究に最終責任を持つ研究担当理事、学系長による「国際戦略本部WG」に諮問し、評価を受けながら、企画立案を行った。
 戦略として、1部局毎に進めてきた環日本海国際交流を戦略本部の支援の下に、複数大学からなる連合を構成する研究交流を進め、2総合大学としての利点を生かし、GIS(地理情報システム)という分野横断的な中核分野の重点支援を通じて、学内を分野横断的(横糸的)に組織すること、を目指した。
【事業計画の達成度】  環日本海・東アジア関連の国際交流では、工学系・農学系・文系それぞれの分野で進展しつつある。工学系では、協定校が一同に会したシンポジウムの開催から、合意文書に基づく持続的な複合大学間での共同研究が始まった。
 パイロットプロジェクトとして「GIS(地理情報システム)医療・保健分野への応用」に関するプロジェクトの支援を重点的に行った。学内での研究者のヒアリングを行う中で、シンポジウムへの企画が生まれ、2年度に亘る国際シンポジウムを企画し実施し、アジアの大学・研究機関を中心とした共同プロジェクトが生まれつつある。また、学内でのGIS研究のWGから分野を超えた研究会が生まれ、医療保健分野と環境・防災関係のそれぞれの分野でGISのコアステーション設置につながった。また、20年度のGISシステム学会の新潟への誘致もなされた。
【事業の効果の大きさ】  学長のリーダーシップ発揮を具現化するために、直属組織により国際戦略を企画立案する体制としたため、従来の委員会組織の全学コンセンサスの形成と並行して、戦略的かつ機動的な重点研究支援体制が確立した。その結果、東アジアの協定校を中心として組織的な国際共同研究の件数が増加した。
 本学は総合大学として研究者の活動分野が広範囲に亘るが、パイロットプロジェクトの中でGISという共通インフラを核に据えた。すべての領域にGIS研究者が見いだされたことで、本事業が分野横断的な横串を通す役割を果たした。また、持続的な研究拠点形成のための人材育成の見地から、学部での教育プログラムを立ち上げ、教育基盤の整備としてGIS国際標準ソフトの全学導入を支援し実現した。
 国際学術サポートオフィスが、個々の研究者の研究活動を組織的に支援し繋いで行く中で、持続的な国際学術研究の支援のためには、事務面における国際人材の必要性が課題としてあげられた。また、研究者相互を繋いで行くためには、「レシプロシティ」に基づく相互の関係の重要性が認識された。
 国際人材の養成については、研究支援部国際課と連携を図る中で、「内なる国際化」の必要性との認識が高まり、専門的な国際人材養成の方針が出されるに至った。研究者の国際交流を協定校との間に入って組織的にサポートすることが求められ、協定の見直しも着手された。
【その他】  新潟大学国際戦略本部は、学内の各分野における将来性のある研究プロジェクト(縦糸)を、ある時は束ね、ある時は選んで紡ぎ、美しい生地を織るという役目を果す。パイロットプロジェクトは、これに横串を通す役割を担っている。この布で旗を仕立て上げ、新潟大学が環日本海・東アジアに向かって、複数の分野で特徴のある研究拠点として飛躍できることを目指している。
 新潟地域は、中越地震の復興の過程で、産官協力の下、GISの有用性を認識しつつあった。新潟大学が分野横断的な科学としてGIS研究を重点支援の対象としたことから、地域社会との協働が実現し、地域における産官学連携の好事例として注目されつつある。国際戦略本部は、分野横断的かつ国際性を有するGISという科学に注目したが、これを持続的に発展させて、「地域」と「国際」を繋ぐ役割をも担っている。

機関の区分 国立
機関名 名古屋大学
本部名称 国際交流協力推進本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  名古屋大学では、平成17年12月に全学の国際学術活動の指針となる「名古屋大学国際化推進プラン」を策定した。この国際化推進プランは、国際学術活動を使命・達成課題・達成目標・具体的目標・行動計画を5層に分類し、本学が取り組む国際学術活動に関する理念・目標・行動計画を樹形図的に示した包括的なプランになっている。
 本学では、平成17年4月に「国際企画室」設立して国際化推進プランの作成に取り組み、平成18年4月には「国際学術研究・国際教育交流・国際開発協力・国際交流マネジメント」の四部門から成る「名古屋大学国際交流協力推進本部」を設立した。同本部では、それぞれの部門に部門長と協力員を選出し、学内外の連携を図りながら、定期的に本部会議および各種のワーキンググループを開催することにより、本学における国際学術活動を包括的かつ計画的に企画・実施・評価・改善するための全学支援組織としての体制を築いた。
 国際交流協力推進本部の特徴は、これまで本学が大学間学術交流協定を締結した海外の協定校の中から国際学術活動をさらに強化する目的で本学の提唱によって平成14年6月に創設した「国際学術コンソーシアム21(Academic Consortium 21:AC21)」をプラットフォームとして活用しながら、全学的な優先事項である国際研究教育活動への支援や学内における国際化推進活動を企画・実施することにある。
 同本部およびその中核となる国際企画室は、国際化推進プランで策定されたアクションプランを実施・支援・評価・改善するとともに、AC21メンバー校との連携協力によるベンチマーキング調査を通じて同プランを更新することによって、全学的な国際学術活動の継続的な改善に取り組んでいる。
【事業計画の達成度】  名古屋大学では、国際化推進プランで策定された事業計画の実施に取り組み、過去2年間に以下のような成果を達成した。1国際化推進プラン改訂のため、AC21メンバー校のシドニー大学・同済大学・ウォリック大学などからアドバイザーを招聘し、同プランに対する提案を得た。2シドニー大学・上海交通大学・復旦大学・ウォリック大学における国際学術活動に関するグッド・プラクティスのベンチマーキング調査を実施し、シドニー大学の協力によって、学生による教育満足度調査(StudentCourse Experience Questionnaire:SCEQ)を実施して報告論文を作成した。3国際企画室は外国人研究員受入れ環境改善のためのビザ申請手続きを開始し、大学間学術交流協定の全学的な管理運営のため協定締結の調整を開始し、その基礎となる国際交流協定校データベース構築を開始した。4上海事務所を活用した国際共同研究セミナーの開催支援や本学への留学予定者に対するオリエンテーションを実施した。5国際業務遂行能力の向上のため事務職員を海外・国内研修に派遣するとともに、業務遂行に役立つ実践的な英会話集・eメール事例集、職員のための外国人研究者受入れマニュアルを作成した。
 また、事業計画を上回って進捗した成果については以下の事項があげられる。
1国際化推進プランの策定により、国際交流に関する中期目標・計画の総合的な点検が可能になり、次回の中期目標策定時にはより包括的な提案をするための基礎資料が作成できた。2国際企画室は、AC21推進室や留学生センターとの連携協力によってベンチマーキング報告書作成とSCEQ調査や論文作成を行い、AC21メンバー校及び国内の大学における国際共同教育プログラムの開発・展開に関する調査を行った。3平成19年度に取り組む予定であった職員向けの外国人研究者受入れマニュアルを平成18年度内に作成した。4国際交流関係の広報出版物として、中国語版『名古屋大学プロフィール』と大学紹介DVD・ニューズレター『走近名大』・上海事務所紹介パンフレット、名古屋大学データの英文パンフレットなどを作成した。
【事業の効果の大きさ】  本事業の実施によって、名古屋大学の全学的な国際学術活動を戦略的・組織的に推進する体制が整備されつつある。
 名古屋大学国際化推進プランの策定により、国際学術活動における課題を洗い出し、具体的なアクションプランを提案し、教職員の国際化意識を高めた。大学国際戦略本部強化事業の委託経費を活用して2名の研究員を採用したことによって、ベンチマーキング調査、外国人研究者受入れのためのビザ申請手続きの実施、大学間学術交流協定締結のための調整と提案、上海事務所を活用した活動の支援、職員研修の実施と支援、国際関連業務のための英会話集・eメール事例集の作成、外国人研究者受入れマニュアルの作成、国際交流データベース構築の開始に取り組み、本学の国際学術活動を効果的に支援できた。研究員の人件費は委託経費の約2/3を占めるが、研究員の業務活動によって本事業の成果は量的にも拡大し質的にも高まった。
 その他の経費は、ベンチマーキング調査、外国人アドバイザーの招聘、職員の研修派遣などに使用されたが、本学の国際化推進プランの特徴であるAC21ネットワークを活用した大学間の国際連携活動を支援することができた。具体的には、国際化推進プランに関するアドバイザー招聘、シドニー大学とのSCEQ調査の取組み、上海事務所における国際共同研究活動の支援や本学への留学予定者に対するオリエンテーションの実施、国内の他大学における大学戦略本部強化事業の取組みに関する調査、海外大学における国際共同教育プログラムの調査研究を実施することにより、国際化推進プランに記載された行動計画を実行し、本学の中期目標・計画の遂行にも貢献することができた。
【その他】  国際交流協力推進本部及び国際企画室の設立により、学内の国際学術活動に関する全学支援体制が整備されつつあり、全学及び各部局における国際研究教育活動の展開においても、共通のプラットフォームとしてAC21を活用するとともに、国際交流協力推進本部及び国際企画室の支援に対する要求が高まってきた。国際交流協力推進本部や国際企画室が、引き続いて全学共通の支援組織として大学に貢献するために、本部体制のさらなる整備充実に取り組んでいる。

機関の区分 国立
機関名 京都大学
本部名称 国際交流推進機構
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  「京都大学国際戦略」は、平成17年12月に全学的な議論を経て策定された。戦略は、山川草木を含む「地球社会」の調和への貢献を唱える京都大学の基本理念実現のため、(1)「受信型」から「発信型」へ、(2)「バイラテラル交流」の充実と「マルチラテラル交流」への発展、(3)特定分野の交流への重点的支援、(4)国際交流基盤の充実を柱とし、それぞれに具体的な目標、計画、そして5年後の将来像を定めている。
 「国際交流推進機構」は、国際交流担当副学長を兼ねた機構長の下、国際交流委員会などの委員会組織および国際交流センター、国際部などの支援組織を備え、全学にわたる情報収集、迅速な意思決定とその周知、柔軟な施策の実施を行える体制となった。
【事業計画の達成度】  「戦略」は51項目の具体的な事業からなり、それぞれの進捗状況をチェックし、改善策を適時に施せる体制が整えられている。事業計画に記載している諸事業は、その多くが達成目標を実現し、新たな展開に結びついている。
  • 「受信型」から「発信型」へ:全学行事「京都大学国際シンポジウム」の海外開催をはじめとする情報発信
  • 「バイラテラル交流」の充実と「マルチラテラル交流」への発展:環太平洋大学協会(APRU)、東アジア研究型大学協会(AEARU)での活動と多様な学生交流の実施
  • 特定分野の交流への集中支援:先端的学術会合に対する研究者派遣支援
  • 国際交流基盤の充実:アジア各国大学の国際交流担当者によるユニバーシティ・アドミニストレーターズ・ワークショップの継続開催、国際交流に関わる危機管理報告書と提言
【事業の効果の大きさ】  国際交流推進機構は、京都大学全体の国際化戦略に関する、理念と方策に関する学内外の認識を高め、本事業の実施により、以下の面において大きな影響を与えた。
  • 「京都大学国際シンポジウム」など、情報の受信型から発信型への転換
  • 国際大学連合(APRU、AEARU)活動参画を通じての国際展開
  • 危機管理に関する認識と具体策実現
  • 東アジア圏を対象とした学生交流の重要性認識と具体策策定
  • 英語講義プログラム改善、国際交流科目など、学内における教育環境の国際化
  • 部局が設置した海外拠点の全学的利用
  • 海外大学との覚書に基づく相互インターンシッププログラム
  • 国際交流サービスオフィスの設置によるキャンパス環境整備
  • ユニバーシティ・アドミニストレーターズ・ワークショップ開催によるアジア諸大学との課題共有
 京都大学の国際交流推進機構は、総合大学における国際戦略実施体制の一例として、他の大学においても参照しうる例となっている。
【その他】  京都大学国際交流推進機構は、専門分野の違いを超える国際連携が可能となるよう、良質な文体による英語文書の作成を、事業ごとに意識的に奨励している。

機関の区分 国立
機関名 大阪大学
本部名称 国際交流推進本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  平成17年12月に発行した「大阪大学における国際交流戦略」は国立大学法人化以前からの検討事項に具体的方策を盛り込んだもので、約4ヶ月にわたり国際交流推進本部会議における審議結果や各委員からの意見を取り入れ、さらに役員連絡会における検討を経るなど、全学的な問題意識を反映したものである。和文と英文で印刷し学内外に配付すると共に、HP上に公開している。
 国際交流推進本部の構成員は国際交流に関して経験豊かな人材であり、全学的な意思決定案を策定するのに十分な能力を備えている。体制の整備としては、国際企画室と海外拠点本部を設置し、同本部内に北米を担当するサンフランシスコ教育研究センター、欧州を担当するグローニンゲン教育研究センター、東南アジアを主として担当するバンコク教育研究センターを設置。拠点本部規程、各教育研究センター規程、教職員の派遣規程等を整備した。国際企画室は、室長以下専任教員1名、兼任教員2名、特任研究員1名、RA1名、事務補佐員1名を加え合計7名で活動する体制が始動。国際交流推進本部及び国際企画室は、国際交流課ならびに学生交流推進課の協力により、基本的に全学における国際活動に係る情報を収集・蓄積し、分析する能力を有している。収集の方法として、従来からの各部局に対して行う調査のほか、部局情報交換会の実施、特定のテーマについての調査やアンケート、教員基礎データなどの利用などの活動を行っている。「国際戦略本部」の意思決定は役員会に提案され、そこで最終決定となるが、役員会は毎週、国際交流推進本部会議は月2回開催されており、意思決定の機動性と迅速性は担保されている。
【事業計画の達成度】  初期の事業計画と予算計画に盛り込まれた事項は、17年度の(1)国際企画室の設置(2)海外拠点事務所の基盤整備支援、18年度の(1)国際企画室による調査・企画(2)研究成果の海外への発信(3)海外教育研究拠点の整備と活動支援(4)海外からの研究者・留学生の生活・研究環境整備のすべての項目について、当初の計画を上回る成果を挙げている。また17年度に策定した「大阪大学における国際交流戦略」に基づき作成した具体的施策項目についてのアクションプラン(本事業に限定されるものではない)についても、これまでの2カ年で7割強の項目で成果を挙げることができた。同時に具体的成果が挙げられなかった項目が特定され、今後検討すべき課題も明らかになりつつある。
 当初予定の事業計画になかった成果あるいは計画を上回って進捗した例としては、(1)バンコク教育研究センターの開設を一年前倒しし、18年度4月に設置、10月に開所式典および記念シンポジウムを開催、(2)中国戦略、とくに留学生受け入れ方策の検討開始(3)学生海外派遣推進のための海外留学助成制度の創設、(4)19年度4月に向けた「大阪大学グローバル・コラボレーションセンター(GLOCOL)」の開設準備、(5)サンフランシスコセンターが大阪大学フォーラム、APRU地震セミナー、産業科学研究所主催のセミナー等、平成18年度に予定を上回る4つの国際セミナー開催に貢献(6)グローニンゲンセンターの欧州人材交流プロジェクトへの第3国パートナー参加のための準備開始等がある。
【事業の効果の大きさ】  本事業により国際交流推進本部の下に高度な調査・企画・コーディネート力を持つ国際企画室が設置されたことで、国際交流推進本部の具体的施策立案機能は飛躍的に高められた。また全学における国際活動についての情報の収集・蓄積も進み、学内キーパーソンの発掘とネットワーク強化がおこなわれた。職員の育成強化については、海外拠点3カ所それぞれに常駐配置している職員が、実践的な職務体験と現地大学におけるインターンシップ等で国際業務に精通しつつある。国際企画室の設置にあたっては、外部の国際業務体験者や国際交流・国際協力関連の専門的高等教育を受けた者を公募・採用し、積極的な外部人材登用を行なった。また、定期的に教職員研修会を開催し、教職員全般の意識の国際化も進みつつある。
 研究者等受け入れの際の負担軽減については、サービスの一元化とその具体的内容を検討・決定し、直ちに実施可能な「ワンストップサービスオフィス」設置プラン作成までに至った。留学生受け入れの懸案である英語による教育については、推進本部長名による指針を部局長に配付し、担当教員の努力が正当に評価されるための措置を採った。このような授業を提供する部局・授業科目・コース数は漸増している。本事業は着実に学内の国際化にむけた基礎づくりと支援体制向上をもたらしている。
 人的ネットワーク・研究交流拡大については、海外教育研究センターの活動を通して着実に進展。サンフランシスコセンターは在北米研究者や大学関係者とのパイプを構築し、北米同窓会のNPO法人化に貢献した。グローニンゲン大学は大阪大学の欧州におけるゲートウェイかつ戦略的パートナーとなり、同校との間で飛躍的に研究・学生交流が拡大した。バンコクセンターは過去30年の教育研究交流実績の下に設立され、新規分野での研究交流が進みつつある。
【その他】  他大学からの参照可能性のあるモデル事例としては以下を挙げる。
事例1) GCN OsakaGlobal Campus Net Osaka)およびGCN Worldwide
 生活情報から学習支援まで、多岐に渡る情報をウェブ上で提供する画期的な取り組み。前者は本学在籍中の者を対象とし、後者は同窓生に対する情報提供サービスを行う。
事例2) 部局情報交換会
 本部と部局との間の意思疎通をはかり国際戦略を全学的・組織的に推進するため、国際交流推進本部員らが主要12部局を訪問・実施。
事例3) 海外拠点事業
 本学は教職員を常駐させる本格的な海外拠点を厳選した少数の地に設置した。体制・規定の整備について極めて多くのノウハウを獲得し、すでに他大学に情報提供をしてきた。
事例4) 危機管理
 平成17年度に「大阪大学・国際交流等に伴う危機管理対応マニュアル」を作成した後、海外学生派遣プログラム立案のための知識とノウハウを蓄積。負担軽減と恒常的な体制構築を目指す。

機関の区分 国立
機関名 神戸大学
本部名称 国際交流推進本部(Office for the Promotion of International Exchange
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  平成15年2月設置の国際交流推進室を発展的に改組し,本事業の採択を契機として平成17年7月に「国際交流推進本部(OPIE)」を開所した。OPIEは,全学的な国際交流に係る企画・実施を推進するために,総合大学である本学の学術系列(人文・人間科学系,社会科学系,自然科学系,生命・医学系)のバランスに配慮した教職員一体型の組織である。OPIEの本部長は国際担当理事・副学長であり,副本部長は教授1名,事務職員である国際部長1名が担っている。4つの学術系列より教員14名,事務職員9名及び外部登用されたOPIE専任の交流コーディネーター2名が本部企画員として参加し,機動性を担保するために3つのプロジェクトチームによる分担制とした。国際戦略構想の策定にあたっては,国際交流推進室からの引き継ぎ事項及び非常勤理事として迎えたシャトック氏(前ウォーリック大学事務局長)らの提言等を参考とし,平成17年12月に,以下の4つの柱を特徴とする国際戦略構想を策定した1研究の国際的強化(外部資金獲得及び特に優れた研究の強化),2教育の国際的強化(国際的人材の育成と教育内容の国際標準化),3アメリカ・ヨーロッパ・アジア等地域の特性に応じた国際連携の展開及び4事務部門の国際化及び機能向上(高度な専門性を備えた人材登用・育成,組織再編等)。
【事業計画の達成度】  OPIE専任の交流コーディネーターの外部登用(平成17年10月),戦略的・組織的な海外重点協力大学との交流促進,国際共同研究の成果の知的財産管理等に関するセキュリティ・ポリシーの整備,キャリアパスを見据えた国際業務研修の企画運営等を達成したことにより,平成17、18年度の事業計画通りに進展している。とりわけ,国際連携を推進するためには,機動的に組織を運営するための人材確保・養成を進める必要があると認識しており,事業計画を上回って,1外部人材の積極的登用を実施し,2内部人材の登用・キャリアパスの整備を進めた。1平成18年10月に,自主財源により英語を母語とする人材をOPIE交流コーディネーターとして外部登用した。また,国際部留学生課の事務職員を学外より公募し,英語運用能力が高く国際交流分野の勤務経験豊富な人材を採用した。2平成17、18年度を通じて,国際担当専門職としてのキャリアパス構築について人事担当部門と調整のうえ検討を進め,平成20年度を目処に,本学初の内部人材登用制度(公募・選考を経て国際担当専門職である交流コーディネーターに登用)及び各部局の国際的研究交流を直接支援する役割を担う「国際連携支援員」配置制度(主に外国人研究者招へい,国際シンポジウム等の支援を想定)の実施を予定している。また,本学のみでは人材流動性に限界があるため,関西地区の他大学との人事交流についても検討した。
【事業の効果の大きさ】  本事業の実施により,主に1本学が「国際化」に重点的に取り組むメッセージの発信,2戦略的・組織的な国際交流活動の機動力向上,3組織運営におけるプロトタイプとしての学内波及効果の面で有効であり,これらの効果を通じて本学の教育研究の国際競争力を高めることに貢献した1OPIEの設置により,学内にて国際化を通じた国際競争力強化の重要性が強く広く認知されたこともあり,研究・教育における「グローバル・エクセレンス」の実現を目指すべく,平成18年12月に「神戸大学ビジョン2015」が公表された。また,OPIE直轄事業の神戸大学Week等を通じて「国際化を重視する大学」として積極的に学外に情報発信した結果,国際的に認知される機会の拡大に繋がった。2交流コーディネーターが大学間交流協定締結の窓口となり,OPIEが戦略的・主導的な役割を果たす新たな交流形態を開始した。また,学内の研究推進・産学連携担当部署との協力により,「国際共同研究の推進のためのセキュリティ・ポリシー」の整備及び海外ファンド獲得支援,教育担当部署等との連携強化による国際的インターンシップの整備等,全学的な国際交流活動の機動力が飛躍的に向上した。3OPIEの教職員一体型の運営による成果が学内で強く認知されたため,全学横断的な事業を推進するためのプロトタイプとなった。すなわち,本学は3つの機構を擁しており,国際交流推進機構以外の2つの機構には,いわゆる「戦略本部」機能を担う組織がなかったため,学術研究推進機構に「学術研究推進本部」を設置し(平成19年2月),大学教育推進機構に「大学教育推進本部」を設置(平成19年5月)する予定である。
【その他】  OPIEの取り組みのうち,モデル事例となりうると考えるものは以下の通りである。1「国際担当専門職」のキャリアパスの構築,2教職員一体型の組織運営,3学内組織と連携した職員研修,4国際研究協力におけるセキュリティ・ポリシーの整備,5FP7等の海外ファンド獲得支援,6EUのファンドを得たことによる経理部門の国際化。なお,追ってOPIEのホームページ等を通じて公開予定である。

機関の区分 国立
機関名 鳥取大学
本部名称 国際戦略企画推進本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  本学の国際戦略は「持続性ある生存環境社会の構築に向けて」に本学の教育・研究シーズを全学的に結集しようとするものである。なかでも「沙漠化防止」は、長年にわたる国際的な活動実績が最も顕著であり、本学を最も特徴付けている学際的教育・研究分野である。この「沙漠化防止」を国際戦略の中核と位置づけ、本学を構成する各学部(地域学、医学、農学、工学)及び全国共同利用研究施設である鳥取大学乾燥地研究センターが連携して、戦略本部の企画のもと全学的体制を構築している。
 本学の「国際戦略企画推進本部」は研究・国際交流担当理事及び研究国際協力部長を、それぞれ本部長及び副本部長とし、「国際戦略企画室」と「国際戦略推進室」から構成している。「国際戦略企画室」は、各学部長及び各施設長を中心に、「国際戦略推進室」は、副本部長が所掌する課長を中心に組織することにより、全学的な観点から国際戦略を企画推進する。
 なお、「国際戦略企画推進本部」は、学内の部局長を中心に構成しており、学内の組織と連携が図れる仕組みとなっている。
【事業計画の達成度】  平成17年度は、国際戦略企画推進本部設置に伴う整備として、7月、国際戦略企画推進本部を学長の下に設置し人員配置を行った。続いて、10月、海外教育・研究拠点として、メキシコ北西部生物学研究センター(CIBNOR)に鳥取大学オフィスを開設した。
 平成18年度においては、国際戦略企画推進本部の海外教育・研究拠点整備充実に向けて、CIBNORに設置した海外拠点で「戦略的国際連携事業」による海外実践カリキュラムを実施した。全学から選抜した学生20名を、9月下旬から約3ヶ月間派遣し、本学の教員の他、現地教員やアメリカ、中国、韓国から招聘した教員が英語による授業を実施した。この間、本学からも職員を派遣し、学生や教員の支援や多国籍間の連絡調整を行った。
 また、平成18年度には、計画に従い、中国の東北農業大学及び新疆農業大学へ海外教育・研究拠点を開設するとともに、教職員の派遣も行った。さらに、Trilingualを目指した教職員の特別語学研修として、職員22名を対象に英語・中国語・スペイン語の語学研修を継続実施している。
 続いて、19年度の拠点設置に向けた調査のため、エジプトの国立水研究センター(カイロ)へ教員3名を派遣し、拠点設置及び今後の交流等についての協議を行った。
【事業の効果の大きさ】  本事業により設置した「国際戦略企画推進本部」は、「国際戦略企画室」と「国際戦略推進室」に機能分化させた組織としている上、それぞれの職種で責任ある教職員が全学横断的なメンバーとして加わっている。このため、従来、各学部が独自に実施していた国際活動に関する情報の共有と全学的な観点からの連携支援が強化できた。
 本事業においては、「国際戦略企画推進本部」に、2名の外部アドバイザーを配置し、「国際戦略構想の具体的な事業等」及び「戦略的国際連携支援事業の実施上の問題点と実施後の外部評価」などの際に貴重な指導助言を得た。
 さらに、「戦略的国際連携支援事業」の実施に際しては、相手側大学との打ち合わせに必要な人材確保について「国際戦略企画推進本部」で検討し、JICA(ジャイカ)開発パートナー事業や青年海外協力隊等により海外経験の豊富な職員を外部から登用した。
【その他】  職員の国際活動の活性化を図るため、学内での特別語学研修と本事業の計画に基づいて、海外への職員派遣を積極的に実施している。
 本事業で計画した海外の教育・研究拠点校への鳥取大学オフィスの設置が順調に進んでおり、既に教員とともに職員の派遣を行っている。また、これらに派遣した職員の成果報告会を実施し、他の職員の国際意識の高揚に役立っている。
 特に、若手職員の語学能力の向上を目指して語学研修を全学的な事務組織の協力体制の下で実施している。具体的には、勤務時間内において、英語を中心とした語学研修に加えてスペイン語、中国語、韓国語のいづれかを選択して、毎日実施している。この語学研修には、全学の職員から参加があり、研修終了後には、各言語について能力検定試験を受けるなど、意欲的な取組となっている。

機関の区分 国立
機関名 広島大学
本部名称 国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】
学長の下に国際戦略本部を設置し、国際担当の副学長を本部長とし、関係副学長、学長補佐、部局長、留学生センター長等をメンバーとし、「新」国際戦略の策定作業を開始した。国際戦略本部の下にさらに事業を展開するための実施組織である「国際交流推進会議」を立ち上げ、さらにその下の部会として、コンソーシアム(INU(国際大学ネットワーク))の活動を推進するための「INU事業実施部会」、協定大学との連携を推進する「短期留学交流プログラム部会」を設置した。従来の国際交流委員会に比べると格段の戦略性と機動性、意思決定のスムーズさが確保できたといえる。

民間経験者から国際戦略プランナー(1名)を雇用した。海外経験も豊富で会社経営の経験のある優れた人材を確保でき、民間的手法も加えた「新」国際戦略を策定することができた。
【事業計画の達成度】
国際戦略本部の設置、「新」国際戦略の策定(すでにHP等で日英版を公表)、国際戦略プランナーの公募・採用については当初の計画を十分に達成した。

「新」国際戦略策定のために、海外からアドバイザーを招聘する計画についても、計画通り効果的に実施した(豪州から2名、米国から1名、スイスから1名、中国から1名)。

海外マーケティングの展開については、研究・教育交流や国際協力・連携の展開の可能性を探るために、米国、英国、トルコ、ブラジル、ベトナム、及びバングラデシュに本学教職員を派遣し、当初の計画を十分実施した。

HPの多言語化とキャンパスのユニバーサル化についても、中文のHPを開設し、外国人研究者共同利用室を整備し、フレンドリーなキャンパスづくりに取り組むことができた。
【事業の効果の大きさ】
本学はこの事業が開始される前から「国際戦略」(評議会決定)を策定していたが、本事業による「新」国際戦略を策定することとなり、海外の大学の先駆的経験や知見、民間の発想や手法を積極的に取り入れたことにより実施可能性の高い、効果的な国際戦略を策定することができたことが最大の効果・成果であるといえる。

海外の大学との連携のあり方についても、戦略的に国や大学を選択し、実際に現地調査を行ったことで、トルコ(日本語教育研究連携など)、バングラデシュ(国際教育協力の展開)などにおいて新たな国際大学間連携のあり方を組織的戦略的に探ることができた。従来は教員個人に依存する大学間協定であったが、この事業で大学としての戦略性をもった海外展開ができるようになった。
【その他】
大学運営・経営において、「国際化」「国際戦略」が大学の教育研究の質の改善にいかに貢献するものであるか、その意義と有用性についての共通の認識が深まったことは大いなる成果である。国際化なくして本学の国際競争力は決して向上しない。

機関の区分 国立
機関名 九州大学
本部名称 国際交流推進機構
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  九州大学は、平成14年4月1日に、総長を機構長とする「国際交流推進機構」を設置し、全学横断的に国際交流活動を推進する体制を確立した。これは、他大学に先駆けた体制である。「国際交流推進機構」は、総長を機構長とし、留学生センター、韓国研究センター及びアジア総合政策センターの3センター並びに国際交流推進室で構成しており、3センターの運営に携わる各委員会の委員長は、副機構長であり国際交流推進室長でもある国際交流・留学生担当の副学長が兼務し、機能的・効率的な連携の取れた体制を整備している。また、国際交流推進室を総長の直轄の組織として位置づけることで、その活動の柔軟性と機動性を確保すると同時に、本学における戦略的国際交流プロジェクトの企画・立案等を行うための人材を集約し、かつ、国際戦略の策定を行い、機構内はもとより学内における各国際交流推進のための調整的機能を総長のリーダーシップの下で果たす体制を確立している。このように全学的な国際戦略を検討・決定する体制が確立している。
【事業計画の達成度】 【アジアにおける教育研究ネットワークの構築】
  • 平成17年6月にガジャマダ大学にブランチオフィスの設置、また、平成18年11月にマヒドン大学にブランチオフィスを設置することに合意。
  • 平成18年1月にアジア学長会議運営連絡会を開催し、第6回アジア学長会議の開催校及びテーマを決定し、平成18年11月に第6回アジア学長会議を開催。アジア地域の若手研究者養成のため第6回アジア学長会議において「アジア若手研究者優秀賞」の創設に合意。
【アジアに関する政策提言型センターの設置】
  • 平成17年7月にアジア総合政策センターを設置し、平成19年2月に「日中韓シンポジウム−新しい連携と共通アイデンティティの形成にむけて−」を開催。
【海外の主要国(都市)に九州大学海外オフィスの設置】
  • 平成18年4月に北京、バンコク、平成18年9月ワシントンD.C.に海外オフィスを設置。
【世界的規模でのプロジェクトの推進】
  • 第2回大学サミット・イン・九州を平成19年10月26日、27日に「大学と都市」というテーマで開催することが決定。
【国際共同研究、研究者への支援及び体制の整備】
  • 「国際共同研究推進班」を組織し、国際共同研究を推進。
  • 外国人研究者等へのサポート体制整備のための外国人研究者サポートシステム特別委員会を設置し、第一次答申を作成。
【国際戦略本部職員の能力養成】
  • 九州大学事務職員等のために企画能力養成研修、語学研修(英語、中国語、韓国語)、日本語プレゼンテーション能力・英語コミュニケーション能力養成研修、海外研修を実施。
【人材登用等】
  • 国際戦略アドバイザー3名を登用、国際戦略本部支援のための特定地域エキスパート職員3名を採用。
【地域社会、その他学外組織との連携】
  • 平成17年6月にJBIC(ジェイビック)(国際協力銀行)との間の海外経済協力分野に関する協定を締結。
  • 平成18年12月にJICA(ジャイカ)九州センターと連携に関する覚書を締結。
【海外の大学との学生交流プログラム】
  • アジアの主要大学との間でアジア学生交流プログラム(ASEP)等の学生交流プログラムを実施。
【事業の効果の大きさ】
1) アジアの大学とのパートナーシップの強化
 アジア総合政策センター主催、中国社会科学院、韓国の東国大学校の共催により「日中韓シンポジウム−新しい連携と共通アイデンティティの形成にむけて−」を開催し、中国社会科学院日本研究所(中国)、東国大学校日本学研究所(韓国)そしてアジア総合政策センターの日中韓におけるパートナーシップが強化された。また、アジア学長会議参加校である釜山大学校(韓国)との共同カリキュラム及びマヒドン大学(タイ)との教育交流事業の開始によるパートナーシップの強化が図られるなど、九州大学を中心としたアジアでの研究・教育を支える「アジアンプラットフォーム」の構築が図られつつある。
2) 競争的協力関係の構築
 カリフォルニアオフィスが加盟するサンフランシスコベイエリア大学間連携ネットワーク(JUNBA)のセミナーにおける本学教員の研究成果の発表を契機にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)との「ナノ分野」の共同研究が進んでいる。また、ミュンヘンオフィスの協力を得て、本学の最初の大学間交流協定校であるボルドー第一大学(フランス)と「分子・材料分野」におけるジョイントセミナーを開催し、この分野における共同研究が一層進んだ。この結果、海外オフィスを通して欧米の一流大学との共同研究が進むとともに、欧米における九州大学のプレゼンスが高められた。
3) 人的交流の活性化
 ガジャマダ大学内の九州大学ブランチオフィスの協力の下、「インドネシア国ガジャマダ大学産学地連携総合計画プロジェクト」事業を実施、ガジャマダ大学の産学地連携に係る研究(9分野:電気・電子工学、物理工学、測量工学、地質工学、化学工学、機械工学、土木工学、建築工学、都市防災工学)の共同研究が実施されている。また、インドネシアの産学連携の窓口機関の一つであるLPPM(研究・コミュニティーサービス機関)との事務的な連絡調整を行うことにより研究者及び事務担当者との間のネットワークが構築された。
【その他】 <東アジア海洋大気環境研究センター>
平成19年4月に温暖化や人為起源汚染物質による異変を的確に捉え、今後、温暖化の進行や人為起源汚染物質の継続的放出に伴って、東アジア域の海洋循環、生態系、大気循環、気象や大気汚染物質の動態などに起きる変化を予測することを目標として設置。温暖化や人為起源汚染物質による異変を的確に捉え、今後、温暖化の進行や人為起源汚染物質の継続的放出に伴って、東アジア域の海洋循環、生態系、大気循環、気象や大気汚染物質の動態などに起きる変化を予測する。

<中国環境問題特別チーム(仮称)の結成>
中国における環境問題の解決のために環境問題においても優れた研究者を要する九州大学は、これまでの研究者個人の環境研究を九州大学として組織化し、さらに大きく発展させるために全学より26名の研究者を結集し、平成19年1月に九州大学中国環境問題特別チーム(大気汚染、海洋・河川汚染、砂漠化・水問題、都市環境、社会システムの5グループで構成)を結成した。

機関の区分 国立
機関名 長崎大学
本部名称 国際連携研究戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  学長直轄の部署として国際経験豊かな本部長、副本部長、高度専門性を有するコーディネータ及び事務職員の配置など、人的資源の整備を中心として全学的な立場から国際活動を推進するための組織の充実化は計画通り進展している。とくに企画立案から実施までを戦略本部が一元的に担当する制度を導入したことで本部長が迅速的に意志決定を行うことができ、高度の専門性を有し、かつ英語で海外と直接コミュケーションがとれる複数のコーディネータを配置することにより、海外からの情報収集の迅速化および的確化が図られ、この点でも本部長の意思決定をサポートする体制が整備されており、これらは国立大学法人にあっては特筆すべき成果であると考えている。
【事業計画の達成度】
(1) 熱帯病・新興感染症研究領域:「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」(文部科学省新興・再興感染症拠点形成プログラム委託事業)と「感染症拠点プロジェクト」(文部科学省特別研究経費・連携融合事業)の大型プロジェクトを受託し、ベトナムとケニアに海外研究拠点を設置した。また、JICA(ジャイカ)の技術協力プロジェクトである「大洋州予防接種事業強化プロジェクト」の運営支援を実施するなど、当初の計画を上回る進展を見せている。
(2) 放射線医療科学領域:WHO本部に派遣していた本学教員を通じて国際機関との連携強化、国際的枠組みでのプロジェクト活動の推進、研修生の受け入れや人材交流など当初計画通り進展している。とくにWHOとの共同事業として平成17年9月ジュネーブWHO本部で原爆60周年健康影響取り纏め国際会議を開催、成功させたことは特筆に値する
(3) 海洋環境生物資源研究領域:日中韓の環東シナ海環境資源保全に関わるネットワークの拡充と研究活動の推進を計画通りに進めている。
(4) 新規プロジェクトの受託:戦略本部とケニア感染症拠点プロジェクトチームと連携協力のもと、JICA(ジャイカ)草の根技術協力パートナー型が一件採択された。
【事業の効果の大きさ】
(1) 国際的活動拡充強化に連動した大学システム整備:海外研究拠点への教職員の海外赴任環境を整備するために様々なインフラ整備、制度の改善を全学レベルで行った。特筆すべきものとして赴任制度の整備、危機管理マニュアルの作成などがある。
(2) 国際戦略に基づく新たな人材育成プログラムの実現:国際健康開発独立研究科:国際的なレベルで、特に健康開発分野で即戦力となる高度専門職業人を養成する学部横断的な人材育成プログラムとして「国際健康開発研究科(修士課程)」(平成20年度設置準備中)を戦略本部が主体となって企画・準備している。
(3) 国際的大学院連携構想:WHOが提唱する「公衆衛生、創薬、必須保健研究と知的財産権:世界戦略と行動」に呼応する形で、世界保健ニーズに応える医薬品研究開発に関する国際的連携大学院構想に長崎大学は中核機関として参加し、構想の第一ステップとして平成18年度に外国人研修生を迎えて5週間の医薬品開発ディプロマコースを開講した。
(4) 外部人材の登用と教職員の意識の国際化:国際協力の現場での経験をキャリアとして評価することで外国人を含む複数の国際業務専門家を特任教員として戦略本部に登用した。これら専門家により企画された「国際連携セミナー」や「国際連携レクチャーシリーズ」の実施により、学内教職員の意識の国際化が図られた。戦略本部主導による学際的な大型国際研究事業経費申請を通して、これまでにない学部横断的な社会/自然科学融合型研究チームの構築につなげた。また、戦略本部が学部横断的な議論ができる場を提供することにより教員の意識の国際化が図られている証左の一つである。
【その他】  本学の特色ある国際戦略と戦略本部活動は学外からも大きな注目を集めている。海外からの照会も多く、最近もケニヤッタ大学University Advancement局長が日本の大学の比較調査事例として調査のため来訪した。また平成17、18年度大学国際戦略本部強化事業公開シンポジウムに連続して招聘され事例招介を行ったほか、海外での招待による二回(JSPS、文部科学省/OECD)の戦略本部事業の事例報告や執筆依頼による関連著作も3編をかぞえる。

機関の区分 公立
機関名 会津大学
本部名称 会津大学国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】
会津大学は,教員の4割までが外国人で,学内運営がすでに日本語と英語の2ヶ国語対応で行われ,大学院の授業が100パーセント英語で行われているという「すでに国際化した」大学である。
広く学内外の意見を聴取する目的で学外有識者を含めたアドバイザリボードを立ち上げた。また,会津大学の国際戦略の学外への情報発信のための日本語・英語2ヶ国語によるホームページを立ち上げた。
  http://www.u-aizu.ac.jp/official/csip/index_j.html(※会津大学国際戦略本部ホームページへリンク)

外国人教育・研究環境の向上のため,運営体制の強化とノウハウの組織的共有
 本学が他に先駆けて優れていることとして,外国語に堪能な外国人教員等相談員,通訳翻訳員,LML(language Multimedia Laboratory)準備員を揃えることにより,国際的教育・研究環境の維持運営のためのすぐれた人材と運営ノウハウを蓄積している。

組織・要員の現状は次のとおりである.
  • 学長の下に「国際戦略本部」,責任者として学長の指名した国際戦略本部長をおいた(平成17、4月〜)
  • 「国際戦略本部」に兼任職員1名(外部人材)+企画運営室から兼任職員1名を配属した(平成17、7月〜)
  • 「国際戦略本部」に専任職員1名(外部人材)を配属した(平成18、5月〜)
  • 「国際交流センター」の設置は未であるが,外国人教員等相談員を兼任配置している(平成17、4月〜)
【事業計画の達成度】
大学間交流協定締結先
<当初計画> から <実績>
平成19年度までに 5件 平成18年11月 23件
学生海外派遣事業(別財源)
<当初計画>にはなかったが,標記事業を行い,学部生の英語教育に力を入れる会津大学における学生の海外体験ニーズ,語学力のブラッシュアップにこたえる研修企画としてきた。
インターナショナル・トーク,地域交流会
<当初計画>にはなかったが,学内の外国人教員・留学生と地域の日本人との文化的な交流,および研究活動に関する意見交換の場として標記トークや交流会を実施し,好評を博した。
【事業の効果の大きさ】
外国人研究者へのサポート体制は,1993年の開学当初から総務グループ外国人教員等相談員によりきめこまかな対応を行っている。
学内コミュニケーションの完全2ヶ国語化または英語による対応は,1993年の開学当初から総務グループ通訳翻訳員および外部の通訳により,学内掲示物やインフォーマルな打合せを含めた100パーセントの文書,ホームページ,ミーティング,会議で行われている。
大学院においては英語だけでコンピュータ理工学研究科の全課程を修了することができる。
平成19年後期から先導的ITスペシャリストを養成する新プログラム「Program for Leading Edge IT Specialists」において新しく英語のみのカリキュラムを展開予定である。
卒業論文,修士論文,博士論文は学生の全員が英語で作成することを義務付けている。
海外の大学・大学院を意識し,大学院を中心に早くから「秋季入学」(10月入学)を導入し,留学生については「海外居住者選抜」を行うなど,留学生等に配慮した入試制度運用を行っている。
大学院におけるDual Degree制度を整備し,華中科技大学,ハルピン工業大学等との大学院レベルの学生交流を平成19年度から開始する。

協定締結先との共同研究・交流等実績としては下記などがある.
上海大学(中国)他への学生派遣研修の実施(別財源)
平成17年12月 学生計3名を派遣研修させた.
ローズハルマン工科大学(米国)への学生派遣研修の実施(別財源)
平成18年9月,平成19年3月 学生計6名を派遣研修させた.
デュッセルドルフ専門大学(ドイツ)からの研究者招へいと公開企画,および国際会議の開催(別財源)
a)  平成17年9月,同大より教員を招へいし,「日本におけるドイツ年」としてデュッセルドルフ発信の芸術と科学のデモンストレーションを実施.
b)  平成18年5月〜,同大より研究者を招へいし,同年9月「HC-2006」国際会議を会津大学で実施した.
華中科技大学(中国)との共同セミナーの実施(別財源)
平成18年11月,同大より研究者7名を招へいし,「日中合同ワークショップFCST 2006」を開催した.
サンクトペテルブルク国立大学(ロシア)他を招へいし「会津大学のロシアンウィーク」を開催した.(別財源)
平成18年2月,同大ほかサンクトペテルブルクの協定校から教員等を招へいし,1週間にわたって研究と教育活動に関するセミナー等を実施した.
ウメオ大学(スウェーデン)との産学連携分野における共同研究(別財源)
かねてより本学との間で共同して,医療機器分野,障がい者コミュニケーションシステム等を素材としたビジネス指向の先端研究を行っていたウメオ大学と,さらなる交流のため平成18年度大学間交流協定を締結した。
【その他】
国際共同研究活動については,種々の研究が進行中であるが,コンピュータ理工学の分野における「環境指向性の高いコンピュータ理工学基盤技術」の研究開発を,"Green IT Initiative"として過去に交流協定を取り結んだ海外研究機関などと展開している途上である。

機関の区分 私立
機関名 慶應義塾大学
本部名称 国際連携推進機構(Organization for Global Initiatives:略称 OGI)
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  
【事業の推進体制】  慶應義塾大学では、1世界最高水準の研究・教育活動の国際的展開2学部・大学院における国際感動教育の実践3海外拠点の構築と国際連携ネットワーク・卒業生を含む人的ネットワークを活用した国際展開を国際戦略の基本目標とし、さらに、1 先端研究推進・国際感動教育実践2 グローバル・ネットワークの構築3 国際情報戦略の強化4 国際化に対応した戦略的制度改革の推進5 国際的な評価・検証の仕組みの構築という5つの構想に分類している。その実施においては、5つの達成目標に示し、具体的にアクション項目を提示している。すなわち、1 国際水準の大学間連携・国際展開、2 国際水準の教育・研究の推進、3 国際水準の教員・研究者・学生の獲得、4 国際水準の学生・研究者サービス、5 国際水準の社会貢献、がそれである
 本学では、本事業採択前の平成17(2005)年1月に、塾長(学長兼理事長)を機構長、学事および国際連携担当の常任理事(副学長)を副機構長とし、その他メンバーには学内主要各部門の責任者(各学部長等)から構成される国際連携推進機構(Organization for Global Initiatives:略称 OGI)を設置、名実ともに国際戦略本部として機能しており、全学レベルの国際連携のあり方等について定期的に開催される機構会議において検討を行っている。その下に国際連携推進室を設置し、機構長、副機構長、国際センター所長、専門員、事務局による構成員で戦略的かつ機動的な意志決定が必要とされる案件等について日常的に国際連携推進室で検討し、必要に応じて機構会議に報告をするという体制をとっている。
【事業計画の達成度】  本事業の最初の2年間において当初予定されていた事業はほぼ遂行し、目標を達成している。初年度と2年度に各一名、専門員として国際経験豊かな人材を公募等により外部から任用した。また、国際展開等を大所高所から評価するために、インターナショナル・アドバイザーに関する規程を整備、1人目のインターナショナル・アドバイザーが視察のために来日した。2人目については、来日は果たしていないが、本学のトップが面会し直接対話によりアドバイスを受けた。
 公式ウェブサイトのマルチリンガル化については、学内の関連部門から成るプロジェクトを設置し、日英二カ国語のウェッブサイトに中韓両語の案内ページを加える全面リニューアルを果した。加えて、本学の国際連携の状況が一目で分かる新たな視点からのコンテンツおよびデザインによる英語パンフレットを発行した。平成18(2006)年6月の組織改革で広報室を新規に設置し、国際広報を戦略的に推進する体制が生まれたのも、具体的成果の一つである。
 海外拠点の展開については、既存の英国内の教育研修施設を売却処分し、ロンドン市内に新たな拠点形成を図ると共に、その売却収入を組み入れ、国際連携のための基金とする予定となっている。また海外拠点選定では、国内他大学の展開状況と運用実績などを調査・研究した結果、在外諸機関との戦略的連携関係の構築を国際連携の新機軸として追求することとなった。典型的には、日本学術振興会のロンドン研究連絡センターにロンドンオフィス機能を設置、専任の若手職員を1名派遣、同様に北京研究連絡センターに本学の課長を出向させ、義塾の国際連携のみならず広く社会に貢献できる体制をとっている。拠点設置の提案が学内からあったベトナムにおいては、パイロット事業として、ハノイとホーチミンでそれぞれ平成18(2006)年8月末にサマーワークショップを開催、今後の展開の可能性や現地のニーズの把握のための調査活動を行った。
【事業の効果の大きさ】  本事業の効果は顕著に現れており、留学生数が本事業開始時636名であったのが、平成18(2006)年後半で、824名に伸びている。また、協定締結校数が急増し134校から188校に拡大した。特に、2年目は、これまで部局間で実績の協定の包括協定化、個別の教員から提案のあったトップクラスの大学との協定締結などが行われた。塾長、常任理事の海外出張の機会を戦略的に捉え、海外で協定調印式を実施した例もいくつか見られる。その結果、研究教育や外部資金の獲得等に有機的に利用される例がいくつか出ている。たとえば、ルンド(スウェーデン)と包括協定を締結した直後に医学部が同大学との共同研究を実施するために、大型競争的資金を獲得、また、これまで交流がなかった地域(アフリカのエジプト、メキシコ等)の大学とも協定を締結、早速、訪問者が本学に来訪し授業を担当している。学生の留学促進においては、これまで欧米に偏重していた短期在外研修を、中国、韓国で実施することが可能となり、多数の学生の応募、参加があった。これらの努力が全体として効果を上げ、英国のTimes Higher Education Supplement紙では、当初トップ200位にランクインしていなかったが、平成18(2006)年のランキングで120位となり本事業の効果の大きさを表す一つの指標と見ている。
【その他】  大学では、学部や部局の自治が尊重され、その調整を行うことが一般に難しいと言われている。本学も同様であるが、国際連携推進機構の設置によって組織全体の情報共有とグッドプラクティス紹介、教育研究連携の相互支援を行う体制はこれまで効果的に機能し、数々の眼に見える成果を生み出した。一方、組織全体の国際連携強化という面では、一部の担当者や部局に業務が集中する傾向が見られ、大学全体としてグローバル化対応の意識、特に変化の激しい国際情勢の下、世界のトップ大学との競争に本学も晒されているといった危機感はいまだ希薄である。本事業の残り3年間においては、最も国際化の推進が困難である部分(例えば、学部の入試制度やカリキュラムの改革、事務系の法人・人事部門等の改革)においていかに国際連携、国際化を推進してくかの戦略づくりと実行が本事業を成功裏に実施するために最も重要な鍵となると思われる。

機関の区分 私立
機関名 東海大学・九州東海大学・北海道東海大学
本部名称 国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  東海大学・九州東海大学・北海道東海大学(三大学)を併せたスケールの大きさを活かした活動を行うことを目指し、集中管理型の国際戦略本部を設置し、本部長には三大学を束ねる法人の長である学校法人東海大学理事長・総長が就任した。国際戦略本部の直接の業務を担当する部署として本部室、国際企画業務課、国際学術教育課の3部署を設置した。また、それまで組織的には法人直轄機関とされていた4つの海外機関及び新たに設置された海外連絡事務所ソウルを国際戦略本部下に位置づけることで、海外機関と三大学の国際交流活動との有機的な連携の促進を可能にした。国際戦略本部立ち上げとほぼ同時に従来法人本部で行っていた業務の一部を最大規模の学生・教職員を擁する湘南校舎へ移管した。同校舎においては国際戦略本部として事務室のみならず、隣接する部屋に学生用国際交流スペースKeyaki International Plazaを設けるなど十分な場所を確保し、学生・教職員に対する認知度を上げることができた。
 国際戦略本部の活動を強化するために、新たに2のレベルの会議体を設けた。国際戦略会議は国際戦略本部長を議長としてメンバーに外部の国際教育分野及び科学技術分野の有識者を加えた会議で、広い視点から本学の国際戦略について検討する機能を有する。もう一つには、海外連携、国際研究、国際教育、国際広報の分野別に4部会を立ち上げた。各部会には三大学から各分野において見識を有する教員と関連課の長を委員として迎え、具体的な活動計画等について国際戦略を反映したものであるか等を審議し、三大学の上部委員会へ提言する機能を設けた。委員が複数校舎に跨る委員会となったが本事業で導入したテレビ会議システムを有効に利用することにより部会開催に不都合は生じなかった。国際戦略本部の業務に直接従事するのは17名の専任職員であるが、活動を補佐し助言する立場に、三大学から教員11名(平成19年度時点)を国際戦略本部付という職名で登用した。また、本事業の実施に伴う事務作業の補佐として臨時職員を採用した。
 以上、予定していた機能を備えた組織体制作りを行うことができた。
【事業計画の達成度】  初年度は国際戦略本部の設置と国際戦略の策定に伴い、大学広報媒体を積極的に活用して学内外周知を徹底させた。また本事業の趣旨からも海外への情報発信を重視し、独自の英文ホームページを作成して公開した。新組織の定着が進むにつれて各方面から国際戦略本部へ持ち込まれる案件が増加したことから、これらを検討・審議また立案を行い、三大学に対して国際戦略に基づく国際活動への提言・促進を行うワーキンググループ的組織を立ち上げた。このような新体制作りが進む中で、従来の業務手法からの脱却と業務の効率化が急務となり、実務を担当する職員の力の養成のための研修や勉強会を複数行った。本強化事業では、国際戦略本部の職員から毎年1名を選出して2ヶ月間の海外研修に派遣した。さらに、同様の研修が大学の国際化の底上げに寄与することを確信し、学内の基金を活用した職員の海外研修の制度化に取り組んだ。大規模総合大学としての特性を活かした国際交流の活性化を図るために、三大学9校舎に拡散する国際活動等の情報を収集し効率的に共有するシステムとして国際交流記録のデータベースを作成した。活発に行われていても全学的に広がりをもたない国際交流事業、また各部署・研究室で孤立して行われていた国際研究活動の情報も一極に集約できることとなった。海外の大学等との協定についても、一部を学部又は校舎単位で管理しているものを、評価基準表による数値化による客観評価と部会における検討などの手法を加えることで一元的に管理する方向で取り組んでいる。既存の海外4機関に加え、平成17年に韓国の協定校内に東海大学海外連絡事務所ソウルを開設し、常勤のスタッフを派遣した。事務所の設置によって協定拠点校との関係が強化され、留学生の戦略的受入に繋がるプログラムが開始された。平成18年には、新たに外国人留学生・研究者の受入派遣業務や日本からの派遣留学に係る業務の再編に取り組んだ。外国人留学生・研究者ならびに日本人学生を対象としたアンケート調査を実施することで、彼らの意見を参考にしてサービスの充実に着手した。その結果、学内外国人への情報提供の多言語化が進み、また、派遣留学についてもプログラムの追加や手続きの改良が図られた。
【事業の効果の大きさ】  大学全体の戦略的・組織的な国際化の進展に与えた影響については、本事業が契機となり、東海大学・九州東海大学・北海道東海大学の三大学さらにはそれらの学部・学科・研究室単位で行われた国際活動を統一し、国際戦略の下で展開していくという議論が醸成されたことである。それによりこの三大学にとって世界的研究・教育拠点を目指す上で学内の情報系インフラの整備に始まり、研究者・留学生の流動化を促進する様々な施策が図られるなど、非常に有益なものとなっている。そうした制度的な改善を支える人材の育成もこの事業によって強化されたものと言えよう。既に中期の海外職員研修を実施しており、更には他大学では一般的である外国人の雇用についてもその先鞭をつけることが出来た。国際戦略本部という組織は、主に法人国際部と東海大学国際交流課の合併によって形成されたが、内部の意思疎通の向上を常に意識し、外部の識者のアドバイスを受けながら、国際交流の活性化のため研鑽を積んでいる。このような努力によって、従来と比べ研究環境の国際化は改善が図られたものと自己評価している。現在は、数値的に反映される成果として従来に比べ必ずしも顕著なものではないが、本事業による訪問研究者へのアンケートなどを通じて、今後の改善・向上に向けた期待が持たれる。その一環として、東海大学が有している長年にわたるロシア・東欧・北欧との交流関係の新たな発展が、例えば北欧エネルギー会議によるロシア・東欧も含めた形での研究者交流として結実したことなどが挙げられる。また、同じく早くからアジアの一員としての観点に立って教育支援を行ってきたことによって、タイにおけるモンクット王ラカバン工科大学のこの地域での有数の工科大学に成長し、今日では東海大学の研究を押し上げるパートナーとなったが、その資産を学内全体で活用する契機になったことなども、研究環境の国際化にという点で本事業の成果と言えよう。
【その他】  本事業が他大学のモデルとなり新たな課題を抽出できたものとして以下の6例を列挙する。それぞれの有用性については、濃淡はあるものの他大学にとって参照可能と思われる。
  1ガバナンスとして国際戦略本部内に教育・研究・連携・広報の分野の4部会を設置したこと、2協定等締結大学の評価基準の数値化することでの交流の客観性の担保したこと、3研究者データーベースの構築と利用によって学部や専門分野を超えた国際的な共同研究を促進すること、4海外渡航者トレーシングシステム構築によって海外危機管理対応の迅速化を図ること、5アジア環太平洋学長研究所長会議によって国際コンソーシアム的な連携の基盤を整備拡大すること、6東海大学グローバルコロキウムの開催は新たな国際交流の展開を図ることができることなどである。

機関の区分 私立
機関名 早稲田大学
本部名称 国際研究推進本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  大学国際戦略本部強化事業(以下事業)を担当する国際研究推進本部(以下本部)は、研究推進部と国際部とが連携して開設した。研究推進部は、研究、学外連携、TLOに関わる業務を統一的に行い、国際部は国際化推進関連業務を総合的に遂行することとしている。この二つの組織が有機的に連携して従来の国際研究支援体制の二重構造を解消し、研究の戦略的な国際展開を企図して本部を整備してきた。本部長は副総長・研究推進部担当常任理事が担務している。本部活動の助言・支援組織として教務部長、国際部長、研究推進部長など学内の中枢的メンバーからなる本部運営委員会を設置している。
 本学の国際戦略は、全学的視野の観点を基本理念として掲げ、このもとに具体的活動指針となる基本戦略を表記している。基本理念では、これまで構築されてきた教育の国際化を基盤にしながら、研究の国際的な展開を中心に推進していくとし、基本戦略は、1戦略的な研究の国際展開、2グローバルパートナーシップの構築、3国際的研究人材の育成と人材ネットワーク構築、4研究成果の国際的レベルでの発信、5基礎データの整備と後方支援機能の拡充、6組織・体成制の項目から構成されている。本事業はこれらに沿って計画を立案し運営してきている。なお、国際戦略はホームページで英文化したものを併せて紹介し周知を図っている。
【事業計画の達成度】  事業計画に盛り込まれた内容をほぼ計画通りに実施してきた。以下に具体的内容を記す。
〔戦略・方針〕本学海外拠点であるボン・北京・シンガポールオフィスと連携し、本学重点研究機構の国際化推進事業を促進することを方針としてきた。具体的な例としてドイツ・ボン大学と本学スーパーCOEプログラム拠点「先端科学・健康医療融合研究機構」(以下、科研機構)、ならびにIT研究機構との研究者交流と共同研究の促進を目指した共同シンポジウムを開催した。また、アジア研究の拠点を目指すアジア研究機構の研究活動情報の英文ホームページを通じた国際発信及び、アジア諸国の有力大学や九州大学アジア総合政策センターとネットワーク構築を支援した。北京大学で「早稲田デー」を開催し、COEプログラム9拠点の研究成果を発表した。国際ネットワーク基盤強化としてUniversitas21加盟、JUMBA連携ネットワークへ参加した。
〔組織・体制〕本部運営委員会を開催し戦略立案と策定を行ってきた。研究推進部・国際部との連携は言うまでもなく、科研機構、アジア研究機構、ポスドク・キャリアセンター、IT研究機構など学内重点研究所と海外拠点を中心に連携協力を行った。海外拠点と有機的に連携して研究の国際化を一気に加速した例は本学では初めてである。
〔データ・情報〕国際交流データベースの構築を進め、第一段階として協定校関連データベースを稼動させた。アジア研究機構のネットワーク構築事業に不可欠な研究者・活動成果情報を英文化した英文ホームページ開設を支援した。本部英文ホームページでも本学研究者の紹介サイトを運営するなど日本語のみに限られていた研究者情報の英文化を積極的に進めた。その他海外大学研究者・企業の来学の際、本学の研究活動における英文発信業務を支援した。
〔人材育成〕2006年3月に「これからの研究連携と国際協働の展開を考える」ワークショップを開催し、多様な社会環境で活躍でき、研究能力を備えた人材の育成が重要であるとの結論に到った。若手研究者の育成の一環としてポスドク・キャリアセンターと連携して英語論文作成講座を開催した。文系・理系に分けた実践的なワークショップも行った。
〔後方支援〕本部ホームページでは、本学研究者・外国人研究者を定期的に紹介するほか、研究活動環境の国際化を目指し研究関連情報・研究関連用語集を英文発信している。外国人研究者受入の際の危機管理マニュアルの整備を行った。
【事業の効果の大きさ】  本事業では研究の国際的な展開についてモデル箇所の支援を掲げ実施してきた。それぞれの支援内容は研究内容、規模、各研究所の戦略などに則したものである。特にボン大学と科研機構の共同研究支援についてはヨーロッパセンターの現地スタッフと密接に連携し、予想以上の早いスピードで成果がでる結果となった。本部は各研究機関の国際研究活動への入口を企画・遂行し、今後も継続して活動が行っていけるよう一定の範囲内で支援をしていくことを目指している。2006年度中で共同研究を盛り込んだ覚書締結と2回の共同シンポジウム開催、6テーマの共同研究がスタートした。若手研究者のための英語論文作成講座の開催は、文系・理系に分けて実践的な添削を行った本学の既存の英語教育とは一線を画するものである。今回参加者のうち約75パーセントがこれまで英語での学術論文投稿を経験しておらず、今後若手研究者の積極的な国際論文への挑戦と研究成果の発表が期待できる。国際DBは多様な業務が拡大の一途にある中、業務の効率向上と利用者の利便性向上をもたらす。必要に応じて作られてきた数々のDBを横断的に共有できるよう構築することで本学の国際交流がより幅のあるものとなり、より具体的な国際戦略立案として利用できる。本部英文ホームページでは、本学で活躍する外国人研究者にに対して、研究環境を改善し、国際研究に関する情報提供のワンストップサービスを目指し運営している。
【その他】  本事業の運営に当たっては、国際部、研究推進部とはもとより科研機構、ポスドク・キャリアセンター、各海外拠点など他箇所と連携・協力して活動してきた。それだけでなく限られた資金の中で幅広い活動を行っていくためにはこれらの箇所や海外大学と連携して外部資金獲得を目指し、連携して事業を行っていくことが重要である。各箇所との緊密な連携体制の構築にはお互いの関連情報を収集し交流していくことが必要不可欠である。これまで共同研究は研究者一個人としてのネットワークで始まり完結、という個人単位のみで終わる傾向が強かったが、国際共同研究となれば大学間の連携の中で支援し、研究者交流から共同研究いう流れを構築しなければ中長期的、かつ発展的に広がりにくい。

機関の区分 大学共同利用機関法人
機関名 自然科学研究機構
本部名称 国際戦略本部
【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】  機構長を本部長とし、各機関の長および理事がメンバーとなる「国際戦略本部」を設置し、機構全体の国際活動を総合的に把握し、機構横断的な分析に基づいた運営を行う体制を構築した。
 自然科学研究機構は、各分野におけるナショナルセンターとして国際共同研究を推進している5つの大学共同利用機関から構成されており、国際戦略本部は、法人化後の機構の在り方に基づき、研究面並びに運営面から機構全体の視野に立った国際戦略を検討した。その結果、機構の使命にある「自然科学の発展によって社会に貢献する」との観点から大学共同利用機関としての機能を国際的に展開し、地域と分野の境界を越えた新しい研究者コミュニティーを形成し、その中核的拠点となること、そして、そのための機構横断的な推進体制の強化を図ることを目標とする国際戦略を策定した。
 また、国際戦略の実施のため、国際戦略本部の下に、各機関の研究主幹や国際連携に携わる中心的な教育研究職員からなる横断的メンバーに、国際的な学術交流事業の企画・運営に豊富な経験を有するアドバイザーを迎えて、「国際連携室」を設置した。国際戦略本部及び国際連携室の設置、専門的人材の配置、機構内の各機関との連携強化を通じて、国際戦略に基づく諸活動を実施するための体制が整備された。
【事業計画の達成度】  機構長を本部長とする「国際戦略本部」を設置し、国際戦略の策定など国際活動に係る重要事項を審議するとともに、国際活動に係る意思決定の一元化を行える体制を整備した。また、「国際戦略本部」の下に「国際連携室」を設置し、国際戦略本部が定めた方針に沿って具体的な計画の策定及び実施を行った。
 これらの体制を整備することにより、「国際活動の推進体制の構築を図る」という当初の事業計画に対して、以下のことを達成した。
  • 「自然科学研究者コミュニティーの国際的中核拠点形成」を目指す国際戦略を策定した。
  • 国際活動に関する対外的な窓口として、国内の大学・研究機関、海外の研究機関等との連絡調整を行った。
  • 機構内の国際活動調査、海外の研究機関への調査等を実施し、国際交流に関する情報収集を行った。
  • 協定締結にかかる事務手続きを効率化させ、情報の集約とノウハウの蓄積を行った。
  • 専門的人材を活用し、機構内の国際活動に関する連絡調整を円滑に実施した。
  • ホームページ、広報資料等を通じた情報発信を行った。
  • 海外から受け入れる研究者や留学生のために、英語による情報提供を促進した。
  • 事務職員向けの研修を企画・実施し、国際交流に必要なコミュニケーション能力の向上、人材の育成を図った。
 本事業の支援により、自然科学における中核研究組織として国際的な競争力を高め、かつ新分野創成を目指して世界を先導するという機構の目標に向けて、機構長のリーダーシップによる日欧国際研究拠点形成をはじめとする、国際的な研究連携の戦略的な拡充を図った。
【事業の効果の大きさ】  機構内の5研究機関は既に国際的に評価の高い研究成果を挙げ、多くの国際共同事業を各々実施してきた。また、従来、多様な国際共同研究が、研究者の個人レベルのつながりにより行われてきた。こうしたボトムアップ的な協力関係の構築は、学術の発展の観点から至極自然なことである。一方、自然科学研究機構として、ひいては我が国の自然科学における国際競争力を高め、かつ新しい自然科学分野の創成に向けて世界を先導するためには、これまで以上に総合的、組織的かつ戦略的な国際交流の取り組みを進めることが課題であった。本事業の実施により、国際戦略本部が設置され、国際戦略が定められたことにより、特に機構横断的な国際共同研究の組織的裏付けが出来た。
 また、各機関を横断するデータベースを整備できる環境が整い、機構内の国際活動の情報収集能力が高まった。集められた情報を国際連携室において一元化し、これに基づいた分析が実施できるようになった。これらの分析から、「滞在型国際的共同研究構想」などの新しい企画とその実施への準備が進められている。これらの組織的枠組みによって、今後、「国際共同研究拠点ネットワークの形成」事業などの事例を重ね、国際戦略をより強化していくことができると考えられる。また、機構が国際活動を推進するにあたって、新たに取り組むべき課題や問題点が整理されてきており、特に海外からの共同研究者の受入れ体制と手順の標準化を進め、業務の効率化と、来訪者へのサービスをより高めるための方策が検討されている。
【その他】  


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