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学校教育法施行令の一部改正について

14文科初第一四八号

平成一四年四月二四日
各都道府県教育委員会、各都道府県知事、付属学校を置く各国立大学長、国立久里浜養護学校長あて
文部科学事務次官通知

学校教育法施行令の一部改正について

このたび、別添のとおり、「学校教育法施行令の一部を改正する政令」(以下「改正令」という。)が閣議決定され、平成一四年四月二四日付けをもって政令第一六三号として公布されました。その改正の趣旨及び内容は、左記のとおりですので十分に御了知の上、適切に対処下さるようお願いします。

各都道府県教育委員会及び都道府県知事におかれては、域内の市町村教育委員会、所管又は所轄の学校及び学校法人等に対しても、改正の趣旨及び内容について周知を図るとともに、必要な指導、助言又は援助をお願いします。

第一 改正の趣旨

今回の学校教育法施行令の改正は、社会のノーマライゼーションの進展、教育の地方分権の推進等の特殊教育を巡る状況の変化を踏まえて、障害のある児童生徒一人一人の特別な教育的ニーズに応じた適切な教育が行われるよう就学指導の在り方を見直すためのものです。具体的には、次のような改正を行うものです。

一 医学、科学技術の進歩等を踏まえ、教育学、医学の観点から盲・聾・養護学校に就学すべき障害の程度(以下「就学基準」という。)を改正したこと。

二 就学基準に該当する児童生徒について、その障害の状態に照らし、就学に係る諸事情を踏まえて、小学校又は中学校(以下「小・中学校」という。)において適切な教育を受けることができる特別の事情があると市町村の教育委員会が認める場合には、小・中学校に就学させることができるよう就学手続を弾力化したこと。

三 障害のある児童の就学に当たり、市町村の教育委員会は専門家の意見を聴くものとしたこと。

第二 改正の内容

一 就学基準の見直し(第二二条の三関係)

学校教育法に基づき同法施行令において規定される就学基準は、盲者、聾者、知的障害者、肢体不自由者及び病弱者の障害種ごとに規定されているが、各々の障害ごとに医学や科学技術の進歩等を踏まえた内容に見直すこととしたこと。

(一) 視覚障害

矯正視力〇・一未満の者を一律に盲者とする規定を改め、「両眼の視力がおおむね〇・三未満又は視力以外の視機能障害が高度で、拡大鏡等を使用しても文字等を認識することが不可能又は著しく困難な程度」の者を盲者と規定したこと。

(二) 聴覚障害

両耳の聴力レベルが一〇〇デシベル以上のものを一律に聾者とすることを改め、「両耳の聴力レベルがおおむね六〇デシベル以上で、補聴器等を使用しても通常の話声を理解することが不可能又は著しく困難な程度」の者を聾者と規定したこと。

(三) 知的障害

知的障害者の判断は、現在既に日常生活等の適応性の観点を考慮に入れて行われており、その観点を法令上明確にするため、知的発達の遅滞の程度が中度以上等と規定することを改め、「知的発達の遅滞があり、意志疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度」の者及びその程度に至らないが、「社会生活への適応が著しく困難」な者を知的障害者と規定したこと。

(四) 肢体不自由

上肢・下肢など身体の各部位ごとに障害を判断する規定を改め、障害の状態を上肢、下肢を含め全身で捉え総合的に判断することとし、「補装具を使用によっても歩行、筆記等日常生活における基本的な動作が不可能又は困難な程度」の者を肢体不自由者と規定したこと。

(五) 病弱

医療等に要する期間の予見が困難になっていることに加えて、入院期間の短期化と入院の頻回化傾向がみられることを踏まえ、「六月以上」医療又は生活規制を必要とする程度の者を病弱者とする規定を改め、「継続して」医療又は生活規制を必要とする程度の者を病弱者と規定したこと。

二 就学手続の見直し

就学基準に該当する児童生徒で市町村の教育委員会が小・中学校において適切な教育を受けることができる特別の事情があると認める者(以下「認定就学者」という。)については、小・中学校に就学することとしたことに伴い、規定の整備を行うこととしたこと。

(一) 入学期日等の指定に係る手続(第五条、第六条、第一一条、第一四条関係)

市町村の教育委員会は、就学予定者で、[cir1 ]就学基準に該当しない者、[cir2 ]就学基準に該当する者のうち、その者の心身の故障の状態に照らして、小・中学校において適切な教育を受けることができる特別の事情があると認める者(以下「認定就学者」という。)について、その保護者に対し、翌学年の初めから二月前までに小・中学校の入学期日を通知することとしたこと。

また、就学基準に該当する者については、市町村の教育委員会が都道府県の教育委員会に対し盲・聾・養護学校に就学させるべき旨を通知することとするが、このうち、認定就学者については当該通知を行わないこととしたこと。その通知を受けた都道府県の教育委員会は、その保護者に対し、翌学年の初めから二月前までに盲・聾・養護学校の入学期日を通知することとしたこと。

(二) 転学手続(第六条、第六条の三、第六条の四、第一一条の三、第一二条の二、第一四条関係)

今回の改正により就学基準に該当する児童生徒が認定就学者として小・中学校に就学することになったことに伴い、盲・聾・養護学校に在学している児童生徒が障害の状態の変化により認定就学者に該当することとなった場合及び小・中学校に認定就学者として就学している者がその障害の状態が変化したことにより認定就学者に該当しなくなった場合等の転学の手続を整備することとしたこと。

三 専門家の意見の聴取(第一八条の二関係)

障害の種類、程度等の判断について専門的立場から調査・審議を行うために就学指導委員会が設置されている現状も踏まえ、その位置付けの明確化を図るとともに、一人一人の障害の状態等に関する専門家の意見を踏まえて適切に就学指導が行われることが必要であることから、市町村の教育委員会は、教育学、医学、心理学その他の心身の故障のある児童生徒の就学に関する専門的知識を有する者の意見を聴くものとしたこと。

四 施行期日(附則関係)

改正令は平成一四年九月一日から施行するものであること。

 

 

 

 

-- 登録:平成21年以前 --