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社会教育主事、学芸員及び司書の養成、研修等の改善方策について

平成八年四月二四日
生涯学習審議会社会教育分科審議会

社会教育主事、学芸員及び司書の養成、研修等の改善方策について

―目次―

[Roman1 ] 審議経過

[Roman2 ] 改善の必要性

[Roman3 ] 改善の基本的方向

一 養成内容の改善・充実と資格取得方法の弾力化

二 研修内容の充実と研修体制の整備

三 高度な専門性の評価

四 幅広い人事交流等の配慮と有資格者の積極的活用

[Roman4 ] 社会教育主事

一 改善の必要性

二 改善方策

[Roman5 ] 学芸員

一 改善の必要性

二 改善方策

[Roman6 ] 司書

一 改善の必要性

二 改善方策

[Roman7 ] おわりに

<参考資料> 略

社会教育主事、学芸員及び司書の養成、研修等の改善方策について(報告)

[Roman1 ] 審議経過

生涯学習審議会社会教育分科審議会では、計画部会を中心に、平成五年三月から「社会教育主事、学芸員及び司書の養成、研修等の改善方策について」調査審議を行ってきた。

検討に当たっては、地域における生涯学習の一層の推進と社会の様々な変化への対応という視点から、平成四年七月の生涯学習審議会答申「今後の社会の動向に対応した生涯学習の振興方策について」で提示された、リカレント教育の推進、ボランティア活動の支援、推進、青少年の学校外活動の充実、現代的課題に関する学習機会の充実という四つの当面の課題も踏まえ、生涯学習社会における社会教育を推進する上で重要な役割を担う社会教育主事、学芸員及び司書の一層の資質の向上と専門性の養成を図るという基本的考え方のもとに審議を進めた。

計画部会での審議とともに、平成五年一二月からは、部会の下に、社会教育主事、学芸員及び司書の三つの専門委員会を設置し、専門的な調査審議を行った。この間、審議の参考とするため、大学団体及び関係団体への意見照会も行った。

本分科審議会は、こうした審議を経て、社会教育主事、学芸員及び司書の養成、研修等の改善方策をとりまとめた。なお、国庫補助を受ける場合の公立図書館の館長の司書資格及び司書の配置基準等については、引き続き計画部会において検討する。

[Roman2 ] 改善の必要性

所得水準の向上や自由時間の増大など社会の成熟化に伴う学習ニーズの増大や、情報化、国際化、高齢化等の社会の急激な変化に伴う生涯を通じた学習の必要性の高まりを背景に、「人々が、生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価されるような生涯学習社会」(平成四年七月生涯学習審議会答申より)を構築することが、重要な課題となっている。

このような生涯学習社会の構築のために、人々の学習活動を援助する社会教育主事、学芸員、司書等の社会教育指導者の果たす役割は極めて重要である。

社会教育主事は、社会教育法に基づき都道府県・市町村教育委員会事務局に置かれる社会教育に関する専門的職員である。これからの社会教育主事は、地域における人々の自由で自主的な学習活動を側面から援助する行政サービスの提供者としての役割に加え、社会教育事業と他分野の関連事業等との適切な連携協力を図り、地域の生涯学習を推進するコーディネーターとしての役割を担うことが一層期待されており、その養成及び研修の改善・充実を図る必要がある。

学芸員は、博物館法に基づき博物館に置かれる専門的職員である。これからの博物館は、地域における生涯学習推進の中核的な拠点としての機能の充実や、地域文化の創造・継承・発展を促進する機能や様々な情報を発信する機能の向上等により、社会の進展に的確に対応し、人々の知的関心にこたえる施設として一層発展することが期待されている。学芸員は、多様な博物館活動の推進のために重要な役割を担うものであり、その養成及び研修の改善・充実を図る必要がある。

司書は、図書館法に基づき図書館に置かれる専門的職員である。これからの図書館は、地域における生涯学習推進の中核的な拠点として、現代的課題に関する学習の重要性や住民の学習ニーズの高まりにこたえて、広範な情報を提供し、自主的な学習を支援する開かれた施設として一層発展することが期待されている。司書は、幅広い図書館活動の推進のために重要な役割を担うものであり、その養成及び研修の改善・充実を図る必要がある。

また、生涯学習社会にふさわしい開かれた資格とする観点から、幅広い分野から多様な能力、経験を有する人材が得られるように、専門的資質の確保に留意しつつ、資格取得の途を弾力化する必要がある。

社会教育主事、学芸員及び司書の養成、研修の改善・充実を図る一方で、教育委員会事務局及び博物館、図書館における組織や運営体制を充実していくことが必要であり、教育委員会等の積極的な努力が期待される。併せて、これらの専門的職員の資質向上に対応する任用や処遇の改善等について、関係者の配慮が望まれる。

なお、博物館・図書館以外の社会教育施設やその他の生涯学習関連施設においても、その事業や施設運営の充実のため、社会教育主事、学芸員、司書のような社会教育についての専門的知識経験を有する職員が置かれることが望ましい。特に、公民館は、地域における最も身近な社会教育施設であり、生涯学習推進のための地域の拠点として他の生涯学習関連施設等との連携の中心的な役割を担うことが期待されており、社会教育主事の資格を有する職員の配置など、専門的知識・技術を有する職員体制の整備が進むことが望まれる。

[Roman3 ] 改善の基本的方向

一 養成内容の改善・充実と資格取得方法の弾力化

大学(短期大学を含む。以下、同じ。)及び資格取得講習における養成内容については、それぞれの業務を的確に遂行し得る基礎的な資質を養成する観点から、見直しを行う必要がある。特に、生涯学習及び社会教育の本質についての理解は、生涯学習時代における社会教育指導者に求められる基本的な内容であり、社会教育主事、学芸員及び司書の三資格に共通的な科目として、「生涯学習概論」を新たに設ける。学芸員及び司書については、情報化等の社会の変化や学習ニーズの多様化、博物館・図書館の機能の高度化に対応する観点から、科目構成を見直し、必要な修得単位数を増やす。

大学における社会教育主事の修得単位数は現行通り二四単位以上、学芸員の修得単位数については現行の一〇単位以上から二単位増やし一二単位以上とし、司書講習における修得単位数は現行の一九単位以上から一単位増やし二〇単位以上とする。

社会教育主事及び学芸員については、社会教育主事講習及び学芸員試験認定の科目代替の対象となる学習成果の認定範囲並びに資格取得及び講習受講等の要件としての実務経験の対象範囲を拡大する。司書については新たに、司書講習において実務経験等による科目代替措置を設ける。

二 研修内容の充実と研修体制の整備

多様化、高度化する人々の学習ニーズ、社会の変化や新たな課題等に的確に対応していくためには、現職研修の内容を充実し、専門的な知識・技術等の一層の向上を図る必要がある。また、情報の活用や高齢化社会の進展などの現代的課題や、ボランティア活動との連携などの新たな課題への対応などを含め、常に研修内容の見直しを図りながら、効果的な研修の実施に努めることが必要である。

研修方法については、従来からの講義や実習・演習形式の研修に加え、国内外の大学、社会教育施設等への研修・研究派遣、大学院レベルのリカレント教育など、高度で実践的な研修機会を充実する必要がある。

現職研修の抜本的な充実のためには、国、都道府県、市町村、関係機関・団体等が相互の連携と役割分担の下に、研修体制の整備を進め、体系的・計画的な研修機会を提供していく必要がある。

教育委員会等においては、研修体制の整備に積極的に取り組むとともに、研修への参加の奨励・支援に努めることが望まれる。

三 高度な専門性の評価

今後、社会教育主事、学芸員、司書等の社会教育指導者は、高度な専門的職業人として一層の資質向上を図ることが期待される。特に、学芸員及び司書については、社会教育施設の専門的職員としての資質・能力をより一層高めていくために、その業績・経験等が適切に評価され、それが任用や処遇の面にも反映されるシステムを作っていくことが重要である。このため、養成内容の充実や研修体制の体系的整備を図る中で、高度で実践的な能力を有する学芸員及び司書に対し、その専門性を評価する名称を付与する制度を設けることが有意義と考えられる。

このような制度は、学芸員・司書の資格制度のみならず博物館・図書館制度全体の在り方とも関連するものであり、その具体化のために、国をはじめ関係機関や関係団体等が連携しながら研究を進めていくことを期待したい。

また、社会教育主事についても、今後、職務内容の高度化等に伴い、その専門性の評価の在り方が課題となっていくことが考えられる。

四 幅広い人事交流等の配慮と有資格者の積極的活用

社会教育主事、学芸員、司書等の社会教育指導者の幅広い人事交流を進めることは、生涯学習の一層の推進の上で有意義である。異なる種類の施設・機関等や他部局も含めた交流により、業務運営の活性化とともに、それぞれの資格を持つ者が実務を通じて幅広い経験と視野を得ることが可能となる。さらに、今後とも、公民館等の社会教育施設やその他の生涯学習関連施設に社会教育主事等の有資格者を積極的に配置し、その専門的な知識や能力を施設運営の充実のために活用することが必要と考えられる。このような人事交流や組織運営体制の充実という課題とも関連し、社会教育主事、学芸員、司書の任用や処遇などについて、教育委員会等の積極的な配慮が望まれる。

また、大学等において資格を取得しても、実際はその職に就いていない人が相当数いる。一方、その資格取得を通して得られた知識や技術を生かして、社会教育施設等でボランティアとして活躍している人も増えつつある。こうした状況を踏まえ、社会教育主事等の有資格者のうち希望する者を登録し、その専門的知識・経験等の活用を図る「有資格者データベース(人材バンク)」制度等を設け、これら有資格者の専門的な知識・能力や幅広い経験等を、地域の生涯学習・社会教育の推進のために活用することは極めて有意義である。国と関係機関・団体等の連携・協力により、その早急な整備が期待される。

[Roman4 ] 社会教育主事

一 改善の必要性

社会教育主事は、社会教育法に基づき都道府県及び市町村教育委員会に置かれる社会教育に関する専門的職員であり、都道府県及び市町村の社会教育行政の中核として、地域の社会教育行政の企画・実施及び専門的技術的な助言と指導に当たることを通し、人々の自発的な学習活動を援助する重要な役割を果たしてきた。

近年、所得水準の向上や自由時間の増大など社会の成熟化に伴い、心の豊かさや生きがいなどを求めて人々の学習ニーズは増大し、かつ、多様化、高度化してきている。また、情報化、国際化、高齢化等の進展による社会の急速な変化に伴い、情報の活用、国際理解の促進、高齢化社会への対応等多くの新しい学習課題が生じている。学校週五日制の導入に伴い、青少年の学校外における多様な活動機会の充実も強く求められている。

現在、生涯学習社会の構築が、学校教育、社会教育はもとより、文化・スポーツ等の各分野にわたる共通の課題となっており、そのための基盤整備が進展しつつある。社会教育行政に関しても、従来の固有の枠組みにとどまらず、生涯学習社会における社会教育の振興という観点からの一層幅広い積極的な取組みが必要となっている。

このような状況の中で、社会教育主事は、地域における幅広い人々の自由で自主的な学習活動を側面から援助する行政サービスの提供者としての役割を果たすことが、従来に増して求められている。また、社会教育に関する専門的知識・技術を生かし、公民館等社会教育施設を中心に行われる社会教育事業と学校教育、文化、スポーツ、さらには社会福祉や労働等の様々な分野の関連事業等との適切な連携・協力を図り、地域の生涯学習を推進するコーディネーターとしての役割を担うことが一層期待されている。

このため、人々の多様な学習ニーズや新たな課題等に対応し得る社会教育主事の資質の向上に向け、社会教育主事の養成及び研修の一層の改善・充実を図る必要がある。また、生涯学習社会に対応する観点から、社会教育主事の養成制度を柔軟化し、様々な分野から多様な人材を広く求めることが必要である。

なお、社会教育主事の資格を有しながら、教育委員会事務局の社会教育主事として勤務していない人が相当いる。生涯学習推進の観点から、公民館、博物館、図書館等の地域の諸施設やその他の生涯学習関連施設における事業や地域住民の自主的な学習活動、さらには最近活発となっている民間や企業等の実施する教育関連事業・活動等のために、これらの人々の持つ社会教育に関する知識・能力を、積極的に活用することは有意義であり、そのための方策を推進していくことも重要である。

二 改善方策

一 養成内容の改善・充実と資格取得方法の弾力化

社会教育主事の養成については、社会の変化に対応する社会教育主事の資質の向上等を図る観点から、昭和六一年の社会教育審議会成人教育分科会報告『社会教育主事の養成について』に基づき、昭和六二年に社会教育主事講習等規程の改正が行われており、大学の養成段階における基本的な科目構成及び内容についての大きな変更は要しないものと考える。

しかしながら、この間、生涯学習社会の構築が我が国の重要な課題として広く認識されるようになり、各教育委員会における生涯学習振興のための組織体制の整備と施策の積極的推進が必要となっている。このため、社会教育主事の養成内容について、幅広い生涯学習・社会教育行政を推進する専門家としての役割を一層発揮できるように見直す必要がある。

また、生涯学習時代に対応した広い視野に立った社会教育行政の展開を図るためには、様々な分野から多様な知識・経験を有する人材を広く求めることも有意義である。このため、社会教育主事講習を受講しやすくするよう実施方法を工夫するとともに、大学以外の学習成果や様々な実務経験で培われた職務遂行能力を積極的に評価することにより、社会教育主事の資格取得の途を弾力化する必要がある。

(一) 大学における養成内容の改善・充実

これからの社会教育主事は、生涯学習の動向と十分関連を図りながら、社会教育の推進に当たることが必要であるとともに、人々の学習ニーズを踏まえつつ学習活動を効果的に援助する能力の向上も求められている。このため、生涯学習の本質や学習情報提供及び学習相談についての理解を深めることができるように、養成内容の充実を図る必要がある。

なお、生涯学習及び社会教育の本質や学習情報提供及び学習相談についての理解は、生涯学習時代における社会教育指導者に求められる基本的内容として、社会教育主事のみならず、司書、学芸員の養成においても充実を図るべきものと考えられる。

以上から、大学における社会教育主事の養成内容を、次のように見直すことが適当である。

[cir1 ] 現行の「社会教育の基礎(社会教育概論)」(四単位)を、「生涯学習概論」(四単位)に改める。「生涯学習概論」は、従来の「社会教育の基礎(社会教育概論)」の内容を根底に置きながら、生涯学習時代における社会教育指導者養成の基本的内容として、生涯学習及び社会教育の本質について理解を深めるとともに、学習者の特性や教育相互の連携について理解を図る内容とする。

[cir2 ] 「社会教育計画」は、社会教育の計画・立案についての理論と方法の理解を図る内容から構成されているが、特に、学習支援能力の向上の観点から、学習情報提供・学習相談に係る実践的な内容の充実を図る。

[cir3 ] 総単位数は、現行と同じく二四単位以上とする。

各科目の単位数・内容等を一覧の形でまとめたのが、別紙一である。

「生涯学習概論」は、社会教育主事、学芸員及び司書の養成における共通的な基礎科目として位置づけられるが、幅広い社会教育行政推進のための中核的役割を果たす社会教育主事の性格から、社会教育主事の養成科目としては四単位とする。なお、その内容の取扱いに当たっては、「生涯学習概論」の他に、例えば、「社会教育の基礎」のような社会教育の基礎的内容からなる科目を設定し、合計四単位以上として実施するような工夫を行うことも考えられる。

各大学においては、先の成人教育分科審議会報告の趣旨も改めて踏まえ、幅広い視野と実践的能力を備えた社会教育主事の養成のために、教育内容全体の充実に引き続き努力していくことが望まれる。

(二) 養成を行っている大学の連携・協力の推進

現在、社会教育主事の養成を行っている大学は一三〇ほどあるが、今後、これらの大学の連携・協力により、社会教育主事養成に関する情報交換・交流が活発化し、養成内容の一層の充実が図られることが期待される。

(三) 講習における養成内容の改善・充実及び講習実施上の配慮

社会教育主事講習における養成内容についても大学における養成内容と同様の見直しを図る。

社会教育主事講習は、現在、国立教育会館社会教育研修所及び二〇近い国立大学が文部大臣の委嘱を受け実施しているが、実施大学によって、講習内容や方法にかなりの相違が見られるとの指摘もある。各大学においては、教育委員会の要望なども踏まえ、講習の一層効果的な実施と内容の充実に努めるとともに、特に、関係機関等の協力を得て、実践的な内容を充実することが期待される。国立教育会館社会教育研修所が、標準的な講習カリキュラム案を作成し、各大学における講習の企画や実施上の参考とすることも有意義と考えられる。

また、社会教育主事講習に参加しやすくなるように、各実施機関において、受講期間の分割、修得単位の累積による講習修了など、現行でも可能となっている運用上の工夫を行い、受講者の要望に積極的に対応することが望まれる。今後は、社会教育主事の養成者数の推移や地域的バランス等も考慮し、必要に応じて委嘱先を増やすことも考えられる。

(四) 講習の科目代替措置としての学習成果の認定範囲の拡大

社会教育主事の講習科目については、大学において修得した科目による代替措置が制度上認められている。しかしながら、実際には、講習実施機関においては、受講者からの科目代替希望を認めない場合がほとんどであり、この制度の趣旨が生かされていない。

生涯学習社会にふさわしい資格制度とする観点から、今後は、科目代替措置の適用対象と認められる受講者の希望に各実施機関が適切に対応する必要がある。また、専門的資質の確保に留意しつつ、大学以外における学習成果についても、社会教育主事資格取得のための専門的知識・技術の習得として評価し得るものについては、この科目代替措置を積極的に活用できるようにすることが適当である。

新たに講習科目に相当するものとして認定すべき学習成果として、次のようなものが考えられる。

ア 国立教育会館社会教育研修所や国立社会教育施設における研修のうち相当と考えられる学習

イ 地方公共団体が実施する研修のうち相当と考えられる学習

ウ 学芸員、司書等の資格取得のための試験・講習における科目合格・履修

エ 専門学校での相当科目の修得

オ 文部大臣認定の技能審査のうち相当と孝えられる学習

カ 文部大臣認定の社会通信教育での相当と孝えられる学習

キ 大学公開講座での相当と考えられる学習

なお、講習科目の代替に当たって、その学習の内容・程度等に基づいた適切な取扱いが講習実施機関により行われるように、国において一定の基準を示す必要がある。

(五) 資格取得及び講習受講の要件としての実務経験の対象範囲の拡大

社会教育主事の資格取得及び講習受講の要件として、一定の実務経験が必要とされる場合があるが、現在は、教育委員会等において社会教育に関係する事務に従事する職員の職や学校教育法第一条に規定する学校の教員の職などに限定されている。

生涯学習時代における広い視野に立った社会教育行政の展開が求められていることに対応し、今後は、現在認められている実務経験以外にも、社会教育主事の職務遂行の上で意義があると考えられる実務経験を積極的に評価していくことが適当である。

新たに評価すべき実務経験として、次のようなものが考えられる。なお、その際必要とされる経験年数については、社会教育主事の講習科目を修得した短期大学卒業者が社会教育主事資格を取得するまでに三年以上の実務経験が必要とされていることを考慮し、原則として、三年以上とすることが適当である。

[cir1 ] 社会教育に関係のある職

ア 教育委員会・首長部局等における生涯学習(文化・スポーツを含む)に関する職務に従事する職

イ 介護福祉士、社会福祉士、勤労青少年ホーム指導員、勤労者家庭支援施設指導員等の社会福祉等に関する職

ウ 社会教育関係団体の事業の企画・実施に当たる専門的職員

エ 学芸員、司書その他の社会教育施設職員

オ 公民館等において事業の企画・実施を担当する非常勤職員又はボランティア

カ 民間生涯学習関連事業所において事業の企画・実施に当たる専門的職員

[cir2 ] 教育に関する職

ア 学校の助手、教頭、養護助教諭

イ 専修学校の校長及び教員

なお、上記の実務経験の評価に関しては、適切な取扱いが図られるように、国において一定の基準を示す必要がある。

二 研修内容の充実と研修体制の整備

社会教育主事が、多様化、高度化する人々の学習ニーズや社会の変化に的確に対応できるようにしていくために、現職研修を充実し、専門的な指導力や企画・調整能力などの社会教育主事として必要な資質の一層の向上を図る必要がある。

現在、国レベル(文部省及び国立教育会館社会教育研修所、国立社会教育施設)、都道府県レベル、市町村レベルにおいて、研修が行われているが、全体として見た場合、必ずしも体系的なものとはなっていない。今後は、相互の連携の下に、体系的・計画的な研修機会を提供できるよう研修体制を整備していくことが重要な課題となっている。

また、各教育委員会においては、社会教育主事の資質の向上のため、社会教育主事が積極的に各種の研修に参加できるよう、奨励・支援することが期待される。

(一) 研修内容及び方法

社会教育主事の研修機会として、初任者、中堅職員、管理職など経験や職階に応じた研修の充実とともに、生涯学習社会の進展、男女共同参画社会の形成、情報化、国際化、高齢化等の社会の変化に伴う新たな学習課題に対応するための課題別研修や、学習ニーズの高度化、専門化に対応するための専門別研修など、社会教育主事の職務遂行の上で有効な研修内容が提供される必要がある。

このため、国立教育会館社会教育研修所においては、標準的な研修カリキュラムや教材の開発・普及等を行うこと、また、国立教育研究所においては、生涯学習全般にわたる学習内容・方法等の研究の一環として、社会教育主事を含む社会教育関係職員等の研修に関する基礎的かつ実際的な研究を行うことを通し、研修内容の充実を支援することが期待される。国は、これらの内容等を都道府県等に示すことなどにより、研修の充実を促進していく必要がある。

研修の方法としては、従来から行われている講義や実習・演習形式の研修に加え、国立教育会館社会教育研修所、国内外の大学、社会教育施設等への研修・研究派遣など、高度で実践的な研修機会を充実していく必要がある。また、大学院等関係機関による科目等履修生制度等も活用したリカレント教育も望まれる。

(二) 研修体制の整備

国レベル、都道府県レベル、市町村レベルの各段階で実施されている研修の有機的連携を図り、体系的・計画的に社会教育主事の研修機会を提供していくため、それぞれの役割分担の下に、研修体制の整備を図っていく必要がある。

国レベルでは、各都道府県における管理的・指導的立場の社会教育主事を対象に、課題別・専門別研修のうち高度なものを行うとともに、都道府県、市町村あるいは社会教育施設が行う研修を支援するため、都道府県レベルの研修を担当できる指導者の育成、社会教育主事の活動に関連する情報の収集・提供、標準的な研修プログラムの開発・普及などを行う必要がある。特に、国立教育会館社会教育研修所においては、社会教育に関する専門的・技術的研修を実施する中核機関として、生涯学習推進センター等の都道府県レベルの研修実施機関とのネットワーク形成や、地方公共団体における研修内容のデータベース化を進めるなど、そのナショナルセンター機能を一層強化することが望まれる。また、国立オリンピック記念青少年総合センターや国立婦人教育会館等の国立社会教育施設において、対象別の専門的な研修を行うことも有意義である。

都道府県においては、各都道府県内の初任・中堅の社会教育主事を対象に、課題別・専門別研修のうち基礎的なもの、地域の課題に関する研修、経験年数別の実務研修等を行うとともに、市町村あるいは社会教育施設が行う研修を支援するため、市町村レベルの研修を担当できる指導者の育成、関連する情報の収集・提供を行う必要がある。

また、市長村においては、各市町村内の初任・中堅の社会教育主事を対象に、経験年数に応じた実務研修を行う必要がある。複数の市町村が、都道府県の支援を受けて協力して研修を実施することも考えられる。

各地方公共団体において、社会教育主事の研修への参加を促進するとともに、社会教育主事の研修歴や専門的能力を適切に評価し、その処遇等について配慮することが望まれる。

社会教育主事の研修体系についての考え方を整理したものが、別紙七である。

なお、研修のうち適当なものについては、社会教育主事、学芸員及び司書の共通の研修機会とすることにより、相互の理解や交流等を深めることも有意義である。また、公民館の主事や青少年教育施設の専門的職員など研修機会の得にくい社会教育関係職員の資質の向上のために、これらの研修を活用することも望まれる。

三 幅広い人事交流等の配慮と有資格者の積極的活用

生涯学習の一層の推進を図るために、社会教育主事は、従来の社会教育行政の枠を越えた地域の生涯学習の企画・実施や調整にも積極的な役割を果たしていくことが期待されている。教育委員会事務局と社会教育施設や学校、首長部局等との間の幅広い人事交流を進めることにより、実務を通じて従来以上に幅広い視野を実務を通じて拡げるという効果ももたらされる。公民館の主事等の社会教育施設の職員や教育委員会以外の生涯学習関連部局の職員についても、施設の運営の充実を図る観点から、社会教育主事の資格を有する者を積極的に任用し、その専門的な指導力や企画・調整能力などの活用を図ることが望まれる。

また、大学等において社会教育主事となる資格を取得してもその職には就いていない人が地域には相当いる。生涯学習を推進する観点から、社会教育主事の有資格者の持つ社会教育に関する知識・能力や経験等が、地域の生涯学習・社会教育の活動の充実のために幅広く生かされることは極めて有意義である。

このため、社会教育主事有資格者のうち希望者を、都道府県等の生涯学習推進センターや国立教育会館社会教育研修所に登録し、公民館その他の社会教育施設における活動の指導者や住民の自主的な活動の助言者などとして活用を図る「社会教育主事有資格者データベース(人材バンク)」制度等を創設することが考えられる。その際、都道府県・市町村等における情報収集・提供体制の整備とともに、教育委員会と首長部局との円滑な連携が図られることが重要である。こうした制度は、民間の教育事業や企業等の学習関連部門において必要とする専門的な人材の確保・供給といった面からも、今後必要性が増大することが考えられる。国と関係機関、地方公共団体等の連携・協力により、その早急な整備が進められることを期待する。

[Roman5 ] 学芸員

一 改善の必要性

博物館は、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料の収集、保管、調査研究、展示、教育普及活動等を通して、社会に対し様々な学習サービスを提供するとともに、我が国の教育、学術及び文化の発展に大きく寄与してきた。

近年、所得水準の向上や自由時間の増大などの社会の成熟化に伴い、心の豊かさや生きがいなどを求めて人々の学習ニーズは増大し、かつ、多様化、高度化してきている。また、一方で、科学技術の高度化、情報・通信技術の進展や、教育、学術、文化などの各分野にわたる広域的・国際的な交流の活発化、さらには地域文化への関心の高まりなど、博物館を取り巻く状況には様々な変化が生じている。こうした中で、博物館は、社会の進展に的確に対応し、人々の知的関心にこたえる施設として一層発展することが期待されている。また、情報化の進展の中で、実物資料に身近に触れることができる博物館の意義が改めて認識されている。

特に、今後は、地域における生涯学習推進のための中核的な拠点としての機能を充実するとともに、地域文化の創造・継承・発展を促進する機能や、様々な情報を発信する機能を高めていく必要がある。また、博物館は、青少年にとって実物資料等による魅力ある体験学習ができる場であり、学校教育以外の活動あるいは学校教育と連携した学習のために、一層重要な役割を発揮することが期待されている。

学芸員は、博物館法に基づき博物館に置かれる専門的職員であり、資料の収集、保管、調査研究、展示、教育普及活動などの多様な博物館活動の推進のために、重要な役割を担っている。また、国際博物館会議(イコム)の職業倫理規定にも示されているように、人類や地域にとって貴重な資料や文化遺産等を取り扱い、人々の新しい知識の創造と普及のために役立てるという業務の特性から、学芸員には極めて高い職業倫理が必要とされている。

今後、人々の生涯学習への支援を含め博物館に期待されている諸機能の強化、さらに情報化、国際化等の時代の変化に的確に対応する博物館運営の観点から、学芸員の養成及び研修の一層の改善・充実を図ることが必要となっている。また、これに関連して、学芸員の資質向上に対応する処遇の改善等について、関係者の積極的な配慮が望まれる。

なお、学芸員の資格を有しながら、博物館には勤務していない人が相当いる。博物館活動の充実や生涯学習推進の観点から、その専門的な知識・能力を博物館の諸活動への協力はもとより、地域の様々な学習活動や事業等への支援のために積極的に活用することは有意義であり、そのための方策を推進していくことも重要である。

二 改善方策

一 養成内容の改善・充実と資格取得方法の弾力化

学芸員の養成は、博物館法及び同法施行規則に基づき、基本的には大学で行われているが、昭和三〇年以降、大学における養成内容についての制度的な見直しは行われていない。これからの博物館には、社会の変化への的確な対応や生涯学習推進の拠点としての機能等の充実が強く求められており、学芸員がこうした時代の要請にこたえる博物館活動を担う専門的職員として必要な基礎的知識・技術を養うことができるように、養成内容の改善・充実を図る必要がある。

また、生涯学習時代に対応した幅広い博物館活動や特色ある博物館活動を推進していくために、様々な分野の多様な人材が、その知識や経験を生かし学芸員として活躍できるようにすることが有意義である。このため、大学以外の学習成果や様々な実務経験で培われた職務遂行能力を積極的に評価することにより、学芸員の資格取得の途を弾力化する必要がある。

(一) 大学における養成内容の改善・充実

社会の進展の中で高度化・専門化する学芸員の業務を的確に遂行できるように、博物館の目的と機能、博物館倫理、関係法規など博物館に関する基礎的知識に加え、博物館経営や博物館における教育普及活動、博物館資料の収集・整理保管・展示、博物館情報とその活用等に関する理解と必要な知識・技術の習得を図る必要がある。このため、博物館学に関する内容を充実する。

博物館実習は、体験を通して博物館業務を理解する有意義な学習であり、その一層効果的な実施のため、大学における事前・事後の指導を充実する必要がある。なお、実習内容の充実のため、学芸員を養成する大学側と実習を受け入れる博物館側又はこれらの関係団体等の協力により、博物館実習に関する適切なガイドラインを設定し、活用することを期待したい。現状では、博物館の組織運営体制の問題から博物館側の実習受入れが必ずしも円滑には行われていないとの指摘があり、関係者による協議組織の設置などにより、実習受入れのための大学と博物館の緊密な協力を図る必要がある。大学においては、その研究実績等に応じ大学博物館(ユニバーシティ・ミュージアム)を整備することにより、学芸員養成教育の場を自ら責任を持って確保する努力も求められる。

また、学芸員には、生涯学習社会における社会教育指導者として、人々の多様な学習ニーズを把握し学習活動を効果的に援助する能力が求められている。このため、生涯学習の本質や学習情報提供及び学習相談についての理解を図ることができるように、大学における養成内容を充実する必要がある。

以上から、大学における学芸員の養成内容を、次のように改善・充実することが適当である。

[cir1 ] 現行の「社会教育概論」(一単位)を「生涯学習概論」(一単位)に改め、生涯学習及び社会教育の本質について理解を深める内容とする。

[cir2 ] 現行の「博物館学」(四単位)を、博物館機能の高度化や情報化の進展等に対応する観点から拡充し、「博物館概論」(二単位)、「博物館経営論」(一単位)、「博物館資料論」(二単位)及び「博物館情報論」(一単位)の四科目(合計六単位)に編成する。なお、この四科目(合計六単位)は、「博物館学」(六単位)として統合して実施することができるものとする。また、「博物館経営論」、「博物館資料論」及び「博物館情報論」の三科目(合計四単位)は、「博物館学各論」(四単位)として統合して実施することができるものとする。

[cir3 ] 「博物館実習」は現行通り三単位とするが、実習の効果的実施を図るため、その中に大学における事前・事後の指導の一単位を含むものとする。

[cir4 ] 現行の「視聴覚教育」(一単位)を「視聴覚教育メディア論」(一単位)に、現行の「教育原理」(一単位)を「教育学概論」(一単位)に、それぞれ名称変更するとともに、時代の変化に対応した幅広い内容とする。

[cir5 ] 総単位数は、現行の一〇単位以上から一二単位以上に二単位増やす。

各科目の単位数・内容等を一覧の形でまとめたのが、別紙二である。

各大学においては、これに基づき、学芸員養成のための適切なカリキュラムを編成するとともに、学芸員の専門性を高めるための所要の科目の開設とその内容の充実により、専門分野についての必要な知識・技術を備えた学芸員を養成することを期待したい。

なお、学芸員の試験認定における科目構成についても、大学における養成内容と同様の見直しを図る。

(二) 養成を行っている大学の連携・協力の推進

現在、学芸員の養成を行っている大学は二三〇ほどあるが、今後、これらの大学の連携・協力により、学芸員養成に関する情報交換・交流が活発化し、養成内容の一層の充実が図られることが期待される。

(三) 試験認定科目免除措置の対象となる学習成果の認定範囲の拡大

学芸員の試験科目の免除については、現在、大学又は文部大臣の指定する講習において、試験科目に相当する特定の科目を修得した場合や講習を修了した場合に認められている。

生涯学習社会にふさわしい開かれた資格制度とする観点から、今後は、専門的資質の確保に留意しつつ、これら以外の学習成果についても、学芸員資格取得のための専門的知識・技術の習得として評価し得るものは、この試験科目免除措置を積極的に活用できるようにすることが適当である。

新たに試験科目に相当する科目として認定すべき学習成果として、次のようなものが考えられる。

ア 国立教育会館社会教育研修所における研修のうち相当と考えられる学習

イ 国立科学博物館・文化庁施設等機関における研修のうち相当と考えられる学習

ウ 地方公共団体が実施する研修のうち相当と考えられる学習

エ 専門学校での相当科目の修得

オ 大学公開講座での相当と考えられる学習

なお、試験科目免除に当たって、その学習の内容・程度等に基づいた適切な取扱いが図られるように、試験実施機関である国において一定の基準を示す必要がある。

(四) 資格取得及び試験認定受験資格の要件としての実務経験の対象範囲の拡大

学芸員の資格取得及び試験認定受験資格の要件として、一定の実務経験が必要とされる場合があるが、現在は、学芸員補の職や学校教育法第一条に規定する学校において博物館資料に相当する資料の収集、保管、展示及び調査研究に関する職務に従事する職員の職などに限定されている。

生涯学習時代における広い視野に立った博物館活動の展開が求められていることに対応し、今後は、現在認められている実務経験以外にも、学芸員の職務遂行の上で意義があると考えられる実務経験を積極的に評価していくことが適当である。

新たに評価すべき実務経験として、次のようなものが考えられる。なお、その際必要とされる経験年数については、学芸員の養成科目を修得した短期大学卒業者が学芸員資格を取得するまでに三年以上の実務経験が必要とされていることを考慮し、原則として、三年以上とすることが適当である。

ア 社会教育主事、司書その他の社会教育施設職員

イ 教育委員会等において、生涯学習、社会教育、文化振興、文化財保護に関する職務に従事する職

ウ 博物館等において専門的事項を担当する非常勤職員又はボランティア(展示解説員など)

なお、上記のウの実務経験の評価に関しては、適切な取扱いが図られるように、国において一定の基準を示す必要がある。

二 研修内容の充実と研修体制の整備

学芸員が、多様化、高度化する人々の学習ニーズや社会の変化に的確に対応できるようにしていくために、現職研修を充実し、専門分野に関する知識・技術や学習活動を効果的に援助する能力等の一層の向上を図る必要がある。

現在、国レベル(文部省及び国立教育会館社会教育研修所、国立の博物館等)、都道府県レベル、博物館関係団体などにおいて研修が行われているが、全体として見た場合、必ずしも体系的なものとはなっていない。今後は、相互の連携の下に、体系的・計画的な研修機会を提供できるような研修体制を整備していくことが重要な課題となっている。

また、各博物館やその設置者においては、学芸員の資質の向上に関する研修の意義を十分に理解し、学芸員が積極的に各種の研修に参加できるよう、奨励・支援することが期待される。

(一) 研修内容及び方法

研修の企画・実施に当たっては、学芸員の業務に関する各専門分野の知識・技術の向上を目指すにとどまらず、生涯学習社会の進展、情報化、国際化等の社会の変化に対応して、広い視野から学芸員の業務に取り組めるような研修内容を設定する必要がある。

生涯学習社会の進展や社会の変化に対応する観点から、生涯学習の理念と施策の動向、情報技術の動向、利用者のニーズの多様化への対応、青少年の科学技術離れなど様々な現代的課題、外国語による案内や資料説明など国際化に対応した博物館活動の展開方法、博物館経営に関する研修などが考えられる。

また、高度かつ専門的な知識・技術を習得する観点から、各専門分野の博物館資料の収集・整理・保存、企画展示の方法、教育普及活動、種々のメディアの操作と習熟に関する研修などが考えられる。

研修の方法としては、従来から行われている講義や実習・演習形式の研修に加え、国内外の大学、博物館、研究機関等への留学又は研修・研究派遣や、海外から経験の深いキュレーター等を指導者として招致する制度の創設など、高度で実践的な研修機会を充実していく必要がある。また、大学院等関係機関による科目等履修生制度等も活用したリカレント教育も望まれる。

(二) 研修体制の整備

国レベル、都道府県レベル、博物館関係団体など、各段階で実施されている研修の有機的連携を図り、体系的・計画的に学芸員の研修機会を提供していくため、それぞれの役割分担の下に、研修体制の整備を図っていく必要がある。

国レベルでは、全国又はブロックの指導的立場の職員、博物館長等の管理職を対象に、課題別・専門分野別の研修のうち高度なものを行う。さらに、都道府県が行う研修を支援するため、都道府県レベルの研修を担当できる指導者の育成、学芸員の活動に関連する情報の収集・提供などを行う必要がある。特に、国立教育会館社会教育研修所においては、社会教育に関する専門的・技術的研修を実施する中核機関として、都道府県レベルでの研修実施機関とのネットワーク形成や、地方公共団体における研修内容のデータベース化を進めるなど、そのナショナルセンター機能を一層強化することが望まれる。

また、国立の博物館等においては、その高度な研究機能や博物館資料等を活用し、高度で専門的な研修機会を提供することが期待される。

都道府県においては、各都道府県内の初任者、中堅職員を対象に、経験年数別の実務研修等を行うとともに、博物館を支援するため、関連する情報の収集・提供などを行う必要がある。

また、博物館関係団体においても、博物館相互の情報交換とともに、専門分野別の課題に関する研修などを充実することが期待される。

なお、博物館の設置者においては、学芸員の研修参加への奨励・支援とともに、科学研究費申請が可能となる学術研究機関の指定制度等を活用し、学芸員の自主的研究活動や共同研究活動等の促進や支援に努めることが期待される。

学芸員の研修体系についての考え方を整理したものが、別紙八である。

三 高度な専門性の評価

博物館機能の充実と高度化を推進していくためには、学芸員の専門的な資質・能力をより一層高めていくことが必要であり、そのためには学芸員の専門的な業績・経験等が適切に評価され、それが任用や処遇の面でも反映されるシステムを作っていくことが重要である。そのことによって、学芸員の資質向上に向けての意欲も益々喚起されるという望ましい効果も生ずることと考えられる。

このため、高度で実践的な専門的能力を有する学芸員に対し、その専門性を評価する名称を付与する制度を設けることが有意義と考えられる。こうした名称付与制度が定着することによって、当該名称を付与された学芸員の任用や処遇について、設置者等が適切な配慮を行うことも期待される。

このような高度な専門性を評価する名称付与制度は、学芸員制度のみならず博物館制度全体の在り方とも関連を有するものであり、その具体化のために、実施機関、評価の対象、具体的名称、評価の方法等について、国をはじめ関係機関や博物館関係団体等が連携しながら研究を進めていくことが必要である。

この制度についての基本的考え方を整理したものが、別紙一〇である。

なお、学芸員は、特定分野の専門性を備えた専門的職員という特性があり、学芸員の専門性を踏まえた任用等の促進を図るため、学芸員資格自体において、その専門分野を示すようにすることが考えられる。このことについては、今回の養成、研修等の改善の実施状況を踏まえ、前記の高度な専門性を評価する名称付与制度との関連も考慮しつつ、対応していく必要がある。大学における博物館に関する科目修得者に対する科目修得証明書に、その専門科目又は専門分野を記載する等の方法により、専門性を表示することも考えられ、各大学がこのような配慮や工夫を行うことを期待したい。

四 幅広い人事交流等の配慮と有資格者の積極的活用

今後の博物館活動の一層の充実・活発化のためには、学芸員がその専門性を一層高めるとともに、生涯学習を援助するために必要な幅広い知見や経験が得られるような機会を確保していくことが必要である。また、博物館の活力ある運営を確保するために、博物館相互や博物館と他の社会教育施設等との間の異動など、学芸員の任用や処遇について、教育委員会等の積極的な配慮が望まれる。

また、大学等において学芸員となる資格を取得しても、実際には博物館に勤務していない人が相当いる。生涯学習を推進する観点から、こうした学芸員有資格者の持つ専門的知識やその多様な経験等が、博物館活動の充実や館内の様々な事業の支援のために活用されることは極めて有意義である。

このため、学芸員有資格者のうち博物館等で活躍することを希望する者を、都道府県、国立教育会館社会教育研修所又は博物館関係団体に登録し、高度な博物館ボランティア等として活用を図る「学芸員有資格者データベース(人材バンク)」制度等を創設することが考えられる。国と関係機関・団体等との連携・協力のもとに、その早急な整備が進められることを期待する。

[Roman6 ] 司書

一 改善の必要性

図書館は、住民の身近にあって、図書やその他の図書館資料を収集、整理、保存し、その提供を通じて住民の学習を支援するという役割を担っており、昭和四〇年代以降、それまでの図書保存を重視した館内閲覧を中心とする施設から、レファレンスサービスの一層の充実を図るとともに、資料の館外貸出しにも重点を置き、積極的なサービスを行う施設に変化している。

近年、情報化、国際化、高齢化等の進展による社会の急速な変化に伴い、人間の生き方や価値観、行動様式が変化し、人々が社会生活を営む上で理解しておくことが望まれる新たな学習課題が生じている。また、所得水準の向上、自由時間の増大等に伴い、心の豊かさや生きがいなどを求め、人々の学習ニーズはますます強まり、かつ多様化・高度化している。今日、これらに適切に対応し、学習機会の充実を図り、人々の学習活動がより活発に行われるよう支援していくことが求められている。

こうした中にあって、図書館は、住民の生涯にわたる学習活動を積極的に援助する上で、地域における中核的役割を担う施設として、現代的課題に関する学習の重要性や住民の学習ニーズの高まりにこたえて、広範な情報を提供し、自主的な学習を支援する開かれた生涯学習施設として、一層発展することが期待されている。

司書は、図書館法に基づき図書館に置かれる専門的職員であり、図書等の資料の選択・収集・提供、住民の資料の利用に関する相談への対応などの業務に従事し、図書館活動に重要な役割を果たしている。今日、社会における図書館に期待される役割を理解し、多種多様な資料に関する豊富な知識を備え、様々な住民の学習ニーズにこたえる広範な情報提供サービスを積極的に行うことが求められている。

このため、司書の養成及び研修については、時代の要請に応じ、住民の学習ニーズ等に適切に対応できる能力を養うとともに、情報化をはじめとする社会の急速な変化に的確に対応した図書館運営の向上を図る観点から、その改善・充実を図る必要がある。また、図書館には、専門的職員として司書補が置かれ、司書の職務を助け図書館の業務に従事している。したがって、司書の養成及び研修の見直しに当たっては、司書補についても同様な観点から見直すことが必要である。さらに、これらに関連して、司書及び司書補の資質向上に対応する処遇の改善等についても、関係者の積極的な配慮が望まれる。

なお、司書及び司書補となる資格を有しながら、図書館には勤務していない人が相当いるが、図書館サービスの充実や生涯学習推進の観点から、それらの人々を活用することは有意義であり、そのための方策を推進していくことも重要である。

二 改善方策

一 養成内容の改善・充実と資格取得方法の弾力化

司書の養成については、昭和四三年に司書講習の科目・内容の改善が行われているが、司書補の養成については、その制度創設以来、見直しは行われていない。昭和四〇年代以降、図書館は、住民に積極的なサービスを行う施設に変化している。さらに今日では生涯学習推進の中核的な拠点としての役割を果たすためにも、情報化等の社会の変化への対応が強く求められている。司書及び司書補がこうした時代の要請にこたえ、図書館の専門的職員として活躍するために必要な基礎を養うことができるよう、養成内容を見直し、充実する必要がある。

また、司書及び司書補の養成においても、生涯学習による学習成果を適正に評価していくことは重要であり、様々な実務経験等で培われた職務遂行能力を積極的に評価することが必要と考えられる。

(一) 講習における養成内容の改善・充実

ア 司書

司書講習は、司書となる資格を付与するため、図書館法及び同法施行規則に基づき、文部大臣の委嘱を受けた大学が実施する講習である。司書の養成内容の見直しに当たっては、これからの図書館において、専門的職員としての職務を遂行するための基礎を培う観点から、生涯学習の理念・施策や他の社会教育施設との関係の理解、図書館経営に関わる基礎的知識の修得、情報サービスや児童サービス、高齢者・障害者サービスなど各種の図書館サービスの基礎の履修、図書館における情報化に関する知識・技術の修得などを重視する必要があると考えられる。

以上から、司書講習の養成内容を、次のように改善・充実することが適当である。

[cir1 ] 生涯学習時代における基本的養成内容として「生涯学習概論」を新設し、生涯学習及び社会教育の本質について理解を深める内容とする。

[cir2 ] 生涯学習社会における図書館という視点を重視して、「図書館経営論」を新設し、図書館の管理、運営等に関する内容により構成する。

[cir3 ] 今日の情報化社会に対応するため、「情報サービス概説」、「情報検索演習」を設置し、情報関係科目の充実を図る。

[cir4 ] 子どもの読書の振興にかんがみ、「児童サービス論」を設置し、充実を図る。

[cir5 ] 図書館を取り巻く社会の変化に的確に対応できるよう「図書館特論」を新設し、図書館における今日的な諸課題に即応する内容により構成する。

[cir6 ] 選択科目を整理するとともに、必修科目を拡大する。

[cir7 ] 総単位数は、現行の一九単位以上から二〇単位以上に一単位増やす。

各科目の単位数・内容等を一覧の形でまとめたのが、別紙三である。

イ 司書補

司書補講習は、司書補となる資格を付与するため、図書館法及び同法施行規則に基づき、文部大臣の委嘱を受けた大学が実施する講習である。現行の講習科目は、司書補講習が開始されて以来見直しは行われていない。

司書補は、図書館法上、「司書の職務を助ける」と位置付けられており、その養成内容の見直しに当たっても、生涯学習についての理解、図書館に関する基礎的知識、情報サービスや児童サービスなどの各種図書館サービスの基本など、時代の要請に即した内容とし、これからの図書館の専門的職員として必要な基礎的知識、技術を身に付けさせる必要がある。

以上から、司書補講習の養成内容を、次のように改善・充実することが適当である。

[cir1 ] 生涯学習時代における基本的養成内容として「生涯学習概論」を新設し、生涯学習及び社会教育の本質について理解を深める内容とする。

[cir2 ] 今日の情報化社会に対応するため、「情報検索サービス」を設置し、充実を図る。

[cir3 ] 子どもの読書の振興にかんがみ、「児童サービスの基礎」を設置し、充実を図る。

[cir4 ] 「図書館特講」を新設し、図書館業務に係る基礎的な内容や、図書館における今日的な諸課題に即応する内容により構成する。

[cir5 ] 図書館の基礎的事項を習得する観点から、選択科目を廃止し、全科目必修とする。

[cir6 ] 総単位数は、現行と同じく一五単位以上とする。

各科目の単位数・内容等を一覧の形でまとめたのが、別紙四である。

(二) 養成を行っている大学の連携・協力の推進

現在、司書講習科目に相当する科目を設置して、司書の養成を行っている大学は、二二〇ほどある。今後、大学における養成内容等の一層の充実を図るため、司書養成に関する情報交換・交流の推進等をはじめ、大学間の連携・協力が進められることが期待される。

(三) 講習における実務経験等の評価

生涯学習社会にふさわしい開かれた資格制度とする観点から、司書講習においては、司書資格の水準の維持に留意しつつ、司書資格取得のための専門知識の修得として適当と思われる実務経験又は他の資格を適正に評価して、相当する分野の科目を免除することが適当である。具体的には、各種の図書館の職員で、一定以上の経験年数のある者や、司書補、司書教諭、社会教育主事、学芸員の資格の保持者、国家公務員採用試験([Roman2 ]種図書館学)合格者について、一部の科目を免除することが適当である。

また、司書補講習における実務経験等の評価についても、司書に準じて適正に評価して、相当する分野の科目を免除することが適当である。

その際の経験年数、免除する科目などの具体的な内容は、別紙五及び別紙六である。

二 研修内容の充実と研修体制の整備

現在の司書及び司書補資格は、図書館の専門的職員としての基礎的な資格であり、社会の変化等に適切に対応して、より高度な図書館サービスを実施していくためには、現職者の職場内、職場外での研修を充実する必要がある。

現在、国レベル(文部省及び国立教育会館社会教育研修所)、都道府県レベル、市町村レベル、図書館関係の団体等において、それぞれ研修が行われているが、全体として見た場合、必ずしも体系的なものとはなっていない。今後は、相互の連携の下に、体系的・計画的な研修機会を提供できるような研修体制を整備していくことが重要な課題となっている。

また、各図書館やその設置者においては、司書及び司書補の業務の向上に資する研修の意義を十分に理解し、司書及び司書補が積極的に各種の研修に参加できるよう、奨励・支援することが期待される。

(一) 研修内容及び方法

研修内容に関しては、図書館業務の各専門領域における知識・技術の向上を目指すにとどまらず、生涯学習社会の進展、情報化、国際化等の社会の変化に対応して、広い観点から図書館サービスの充実が図られるよう、研修領域・内容を設定することが求められる。

生涯学習社会の進展や社会の変化に対応する観点から、生涯学習の理念と施策の動向、情報技術の動向、新しい教育メディアの利用、図書館における著作権の処理、障害者・高齢者へのサービスなど多様化した利用者のニーズへの対応、地球環境問題などの現代的課題、地域の国際化に対応した語学と多文化サービス、カウンセリングやインターパーソナル・コミュニケーションなどに関する研修のほか、一般教養的な研修、行政実務に関する研修なども有効である。その際、教育委員会以外の行政機関で実施する研修を活用することも考えられる。

また、高度かつ専門的な知識・技術を習得する観点から、情報サービスの動向と技術、レファレンスサービス及びレフェラルサービスの実務、資料の収集・整理・保存の実務、児童サービスの技術、種々のメディアの操作と習熟、図書館経営に関する研修などが望まれる。

研修の方法としては、従来から行われている都道府県立図書館等における集合研修によるほか、国内外の大学、図書館、民間企業等への留学及び研修派遣や、海外の図書館との交流事業などが考えられる。さらに、大学におけるリカレント教育のための特別のコース、プログラムの設置等が期待される。

(二) 研修体制の整備

国レベル、都道府県レベル、市町村レベル、図書館関係団体等の各段階で実施されている研修の有機的連携を図り、体系的・計画的に司書等の研修機会を提供していくため、それぞれの役割分担の下に、研修体制の整備を図っていく必要がある。

国レベルでは、各都道府県における指導的立場の司書、図書館長等の管理職を対象に、高度かつ専門的内容の研修を行う。さらに、都道府県が行う研修を支援するため、都道府県レベルでの研修を担当できる指導者の育成、司書等の活動に関連する情報の収集・提供などを行う必要がある。特に、国立教育会館社会教育研修所においては、社会教育に関する専門的・技術的研修を実施する中核機関として、都道府県レベルでの研修実施機関とのネットワーク形成や、地方公共団体における研修内容のデータベース化を進めるなど、そのナショナルセンター機能を一層強化することが望まれる。

都道府県・市町村においては、都道府県教育委員会、都道府県立図書館、都道府県の図書館協会等の連携の下に、初任者研修、中堅研修など、経験年数に応じた研修や、地域の課題や日常業務に関わる実務研修等を充実していくことが望まれる。

司書等の研修体系についての考え方を整理したものが、別紙九である。

三 高度な専門性の評価

司書が、意欲をもって研修等に取り組み、その専門性を高め、図書館の専門的職員として各種の図書館サービスを向上させていくためには、研修等による専門性の向上が図書館の内外において適切に評価されることが重要である。

このため、実務経験、研修等を積んで、図書館の業務について、高度で実践的な専門性を有する司書に対し、その専門性を評価する名称を付与する制度を設けることも有意義と考えられる。こうした名称付与制度が定着することによって、当該名称を付与された司書の任用や処遇について、設置者等が適切な配慮を行うことも期待される。

このような高度な専門性を評価する名称付与制度の具体的な検討に当たっては、図書館の現状等を考慮しつつ、その実施機関、評価の対象、具体的名称、評価の方法等について、国をはじめ関係機関や図書館関係団体等が連携しながら研究を進めていくことを期待したい。

この制度についての基本的考え方を整理したものが、別紙一一である。

四 幅広い人事交流等の配慮と有資格者の積極的活用

司書及び司書補の専門性を生かし、生涯学習を援助するために必要な広い知見を得させるとともに、図書館の活力ある運営を確保するため、図書館相互や図書館と関連する施設、学校等との間の異動など、司書及び司書補の任用や処遇などについて、教育委員会等の積極的な配慮が望まれる。

また、司書及び司書補の資格を有しながら、実際には図書館関係の職に就いていない人も相当いる。これらの司書等の資格を有する者の持つ専門的知識や経験等を積極的に活用することができれば、図書館サービスの充実や生涯学習を推進する観点から有意義である。

このため、司書及び司書補有資格者のうち図書館等で活躍することを希望する者を、都道府県、国立教育会館社会教育研修所又は図書館関係団体に登録し、各種の図書館や地域の文庫のボランティア等として活用を図る「司書有資格者データベース(人材バンク)」制度等を創設することが考えられる。国と関係機関・団体等との連携・協力のもとに、その早急な整備が進められることを期待する。

[Roman7 ] おわりに

本分科審議会では、生涯学習社会における社会教育行政の推進、博物館及び図書館の機能の充実への対応等の観点から、これらの業務に携わる専門的職員である社会教育主事、学芸員及び司書の資質の向上を図るための養成、研修等の改善・充実方策を検討し、提言をとりまとめた。

本報告の趣旨を踏まえ、国においては、関係規程等の改正など必要な措置を速やかに講ずるとともに、現職研修の充実のための方策の推進や、これらの資格を有する者の知識経験等を活用する仕組みの整備などにより、幅広い社会教育指導体制の充実に積極的に取り組む必要がある。

また、これらの専門的職員の養成に当たる大学等においては、改善の趣旨を踏まえた教育内容や教育方法の充実、工夫を図るとともに、高度な再教育の機会の提供にも努力することが期待される。なお、今後の科学技術の進歩に伴い、コンピュータ、光ファイバー等の高度情報通信網、衛星通信、衛星放送等の情報手段が一層発展すると予想される。これらを活用した遠隔教育等による養成や研修の実施も有効と考えられ、大学関係者等により、その活用方策について検討されることも期待される。

教育委員会等においては、現職研修機会の確保により、関係職員の一層の資質向上に努めるとともに、公民館等の社会教育施設やその他の生涯学習関連施設等を含め、適切な人材の確保による地域全体の社会教育指導体制の充実に従来に増して努力することにより、生涯学習・社会教育の指導体制の一層の整備促進と関係施設の運営の充実を図ることを期待したい。

社会教育主事、学芸員及び司書の養成は、生涯学習社会の進展や社会の様々な変化の中における社会教育行政の在り方や、博物館、図書館に期待される役割と密接に関連するものである。特に、今後の社会の進展に伴う社会教育主事、学芸員及び司書の職務の一層の高度化、多様化に対応するためには、高度な専門的職業人の養成という観点が、これまで以上に重要となると考えられる。このため、今回提言した改善方策の実施状況を踏まえながら、今後も適切な時期に見直しを行っていくことが必要である。

別紙1

社会教育主事養成科目の改善


科目名・単位数

ねらい

内容

生涯学習概論

〔4単位〕

生涯学習及び社会教育の本質について理解を図るとともに、学習者の特性や教育相互の連携について理解を図る。

・生涯学習の意義

・学習者の特性と学習の継続・発展

・生涯学習と家庭教育、学校教育、社会教育

・生涯学習社会における教育相互の連携と学習システム

・生涯学習関連施策の動向

・社会教育の意義

・社会教育と社会教育行政

・社会教育の内容・方法・形態

・社会教育指導者

・社会教育施設の概要

・学習情報提供と学習相談の意義

社会教育計画

〔4単位〕

社会教育の計画・立案についての理論と方法の理解を図る。

・地域社会と社会教育

・社会教育調査とデータの活用

・社会教育事業計画

・社会教育の対象の理解と組織化

・学習情報の収集・整理・提供システムの構築運用と学習相談の進め方

・社会教育の広報・広聴

・社会教育施設の経営

・社会教育の評価

社会教育演習

社会教育実習

社会教育課題研究

〔選択必修4単位〕

専門的な知見を踏まえた実践的な能力の向上及び学習者とのコミュニケーション能力の向上を図る。

社会教育計画の講義と対応した形で行う

社会教育特講

〔12単位〕

社会教育主事としての幅広い視野、社会的関心を持たせるとともに、専門的内容についての理解を図る。

社会教育特講[Roman1 ]

(現代社会と社会教育)

社会教育特講[Roman2 ]

(社会教育活動・事業・施設)

社会教育特講[Roman3 ]

(その他必要な科目)

合計 24単位

(備考) 「生涯学習概論」の内容の取扱いに当たっては、「生涯学習概論」の他に、例えば「社会教育の基礎」のような社会教育の基礎的内容からなる科目を設定し、合計4単位以上として実施するような工夫を行うことも考えられる。

別紙2

学芸員養成科目の改善


科目名・単位数

ねらい

内容

生涯学習概論

〔1単位〕

生涯学習及び社会教育の意義を理解し、学習活動を効果的に援助する方法等の理解を図る。

・生涯学習の意義

・生涯学習と家庭教育、学校教育、社会教育

・生涯学習関連施策の動向

・社会教育の意義

・社会教育の内容・方法・形態

・社会教育指導者

・社会教育施設の概要

・学習情報提供と学習相談の意義

博物館概論

〔2単位〕

博物館に関する基礎的知識の習得を図る。

・博物館の目的と機能

・博物館の歴史

・博物館の現状

・博物館倫理

・博物館関係法規

・生涯学習と博物館

博物館経営論

〔1単位〕

博物館経営及び博物館における教育普及活動について理解を図る。

・博物館の行財政制度

・ミュージアム・マネージメント

・博物館の職員及び施設・設備

・博物館における教育普及活動の意義と方法

博物館資料論

〔2単位〕

博物館資料の収集、整理保管、展示等に関する理論や方法に関する知識・技術の習得を図る。

・博物館資料の収集

・博物館資料の整理保管

・博物館資料の保存

・博物館資料の展示

・博物館における調査研究活動の意義と方法

博物館情報論

〔1単位〕

博物館における情報の意義と活用方法について理解を図る。

・博物館における情報の意義

・博物館における情報の提供と活用の方法

・博物館における情報機器

博物館実習

〔3単位〕

博物館における実習を通じ学芸員の業務の理解を図る。

・博物館資料の収集、整理保管、展示等についての博物館における実習

視聴覚教育メディア論

〔1単位〕

視聴覚教育メディアの意義と学習支援の方法について理解を図る。

・視聴覚教育の意義

・視聴覚教育メディアの意義と種類

・視聴覚教育メディアを活用した学習支援の方法

教育学概論

〔1単位〕

教育の本質及び目標について理解を図る。

・教育の本質及び目標

・生涯発達と教育

・教育制度

・教育評価の目標と方法

合計 12単位

(備考)

1 博物館概論以下の4科目は、「博物館学」として統合して実施することができる。ただし、その単位数は、6単位を下らないものとする。

また、博物館経営論以下の3科目は、「博物館学各論」として統合して実施することができる。ただし、その単位数は4単位を下らないものとする。

2 博物館実習の単位数には、博物館実習に係る大学における事前及び事後の指導の1単位を含む。

別紙3

司書養成科目の改善


科目名・単位数

ねらい

内容

必修科目

 

 

生涯学習概論

〔1単位〕

生涯学習及び社会教育の本質について理解を図る。

1) 生涯学習の意義

2) 生涯学習と家庭教育、学校教育、社会教育

3) 生涯学習関連施策の動向

4) 社会教育の意義

5) 社会教育の内容・方法・形態

6) 社会教育指導者

7) 社会教育施設の概要

8) 学習情報提供と学習相談の意義

図書館概論

〔2単位〕

図書館の意義、図書館の種類、図書館の機能・課題・動向、図書館政策、関係法規、図書館と類縁機関等との関係について解説する。

1) 図書館の意義(生涯学習と図書館、社会の変化と図書館を含む)

2) 図書館の種類

3) 図書館の機能と課題(館種別)

4) 図書館の動向(図書館の現状と歴史、情報技術の図書館への影響、外国の図書館事情を含む)

5) 図書館行政(図書館政策、図書館法、社会教育法、地方自治法、著作権法等を含む)

6) 他の図書館及び類縁機関等との関係(図書館相互協力・ネットワークを含む)

7) 図書館の自由、図書館関係団体等

図書館経営論

〔1単位〕

生涯学習社会における図書館という視点を重視して、図書館経営にかかわる組織、管理・運営、各種計画について解説する。

1) 図書館経営の在り方

2) 自治体行政と図書館(他部局等との関係を含む)

3) 図書館の組織と管理・運営

4) 図書館長・館員の責務及び養成・研修(ボランティアの養成・活用を含む)

5) 図書館サービス計画の意義と方法(各種調査、広報を含む)

6) 図書館の整備計画と施設、設備、備品

7) 図書館業務・サービスの評価

8) 情報ネットワーク形成の意義と方法(類縁機関等との連携を含む)

図書館サービス論

〔2単位〕

利用者と直接関わる図書館サービスの意義、特質、方法について解説するとともに各種サービスの特質を明らかにする。

1) 図書館サービスの意義と種類(貸出、読書案内、情報サービス、利用者援助、教育・文化活動など)

2) 利用者理解と利用対象別サービス(多文化サービスを含む)

3) 図書館サービスと著作権

4) 図書館サービスとボランティア

5) 図書館サービスの協力(他の図書館、関連機関との連携・協力等)

情報サービス概説

〔2単位〕

図書館における情報サービスの意義を明らかにし、レファレンスサービス、情報検索サービス等について総合的に解説する。

1) 情報サービス一般の広がりと図書館が行う情報サービスの位置付け

2) 図書館における情報サービスの意義と種類(レファレンスサービス、レフェラルサービス、カレントアウェアネスサービス等)

3) 情報及び情報探索行動についての基本的理解

4) レファレンスプロセス(レファレンス質問の受付から回答まで、マニュアル検索とコンピュータ検索を含む)

5) 情報検索サービスの方法・プロセス・評価

6) 主要な参考図書、データベースの解説と評価

7) 参考図書及びその他の情報源の組織(二次資料の作成にも触れる)

8) 各種情報源の特質と利用法

レファレンスサービス演習

〔1単位〕

参考図書その他の情報源の利用や作成、レファレンス質問の回答処理の演習を通して、実践的な能力の養成を図る。

1) レファレンスサービスの方法と実際

2) 参考図書評価の実際

3) レファレンスコレクション構築の実際

4) インフォメーションファイルの編成の実際

5) 二次資料作成の実際

6) レファレンスインタビュー・質問回答の実際

情報検索演習

〔1単位〕

データベースの検索の演習を通して、実践的な能力の養成を図る。

1) データベースの検索の実際(オンラインの他、オンディスクの演習も含む)

図書館資料論

〔2単位〕

図書館資料全般の特質を論じ、その出版と流通、選択、選書ツール、保存管理について解説する。新しいメディアの特質やその利用等についても触れる。

1) 情報と資料、資料の類型とその特質(資料の歴史、一次・二次資料についても触れる)

2) 資料の出版と流通(外国事情にも触れる)

3) 蔵書構築の方針・評価(資料選択の基準を含む)

4) 選書ツールの利用法

5) 資料の受入・除籍・保存・管理(紙の劣化防止、共同保管等を含む)

6) 新しいメディアの収集、整理、利用等及び留意点

専門資料論

〔1単位〕

人文科学、社会科学、自然科学・技術の各分野における知識の構造と資料との関係についての理解を図るために、それぞれの分野の資料の特性とその分野を代表する資料について解説する。

1) 専門分野の特性

2) 主題文献の特性と種類

3) 主要な一次・二次資料

資料組織概説

〔2単位〕

資料組織の意義・目的と方法、図書館資料の組織化について解説し、併せてコンピュータ目録について言及する。

1) 書誌コントロール・資料組織の意義、資料組織と利用者

2) 目録の意義・機能・種別、目録規則の解説と適用(主題目録形成を含む)

3) 分類の意義、日本十進分類法(NDC)等の解説と適用

4) 件名標目表の解説と適用

5) コンピュータ目録の意義と構成、管理・運用(書誌ユーティリティの利用を含む)

6) 機械的処理の方法(情報処理機器の種類と概要を含む)

資料組織演習

〔2単位〕

資料組織の演習を通して、実践的な能力の養成を図る。

1) 目録記入・資料分類・件名目録作成の実際

2) 書誌ユーティリティ利用の実際

3) データの収集と編集、データの入力・加工

児童サービス論

〔1単位〕

児童を対象とする各種のサービス、児童室の運営、児童図書等について総合的に解説する。併せてヤングアダルトサービスについても解説する。

1) 児童サービスの意義及びその企画・立案

2) 児童室の運営

3) 集会・展示サービス

4) 児童サービスの実際と技術(ストーリーテリング、読み聞かせ、ブックトーク等)

5) 児童図書の収集・整理、利用上の留意点

6) 児童資料の特色と主要な資料の解説

7) ヤングアダルトサービスの意義及びその企画・立案等

8) 学校図書館等との連携・協力

必修科目小計18単位

選択科目

 

 

図書及び図書館史

〔1単位〕

図書の形態、印刷、普及、流通等に関し歴史的に概説し、併せて図書館の歴史的発展について解説する。

 

資料特論

〔1単位〕

郷土資料、行政資料、視聴覚資料などの各種資料の特質を論じ、その生産と流通、評価、選択・収集、利用等について解説する。

 

コミュニケーション論

〔1単位〕

インターパーソナルなコミュニケーションを中心に、現代におけるコミュニケーションの特性とその概要について解説する。

 

情報機器論

〔1単位〕

各種情報機器の機能、種類、利用等について解説する。

 

図書館特論

〔1単位〕

図書館における今日的な諸課題について取り上げ解説する。

 

選択科目小計2単位

合計 20単位

別紙4

司書補養成科目の改善


科目名・単位数

ねらい

生涯学習概論

〔1単位〕

生涯学習及び社会教育の本質について理解を図る。

図書館の基礎

〔2単位〕

図書館の意義、種類、機能及び図書館の組織、運営、計画等について基礎的事項を中心に解説し、併せて図書館員の責務、図書館協力、図書館の課題・動向、図書館の歴史、図書館政策、関係法規等についても言及する。

図書館サービスの基礎

〔2単位〕

図書館サービスの意義、特質、方法や図書館における情報サービス等について基礎的事項を中心に解説し、図書館サービスと著作権にも言及する。

レファレンスサービス

〔1単位〕

レファレンスの意義、レファレンス質問の受付から回答に至るレファレンスプロセス、レファレンスコレクション構築等の情報源の組織について解説する。

レファレンス資料の解題

〔1単位〕

参考図書のほか、電子形態やマイクロ形態の二次資料を中心に、その種類と特質を解説し、代表的なレファレンス資料を解題する。

情報検索サービス

〔1単位〕

情報検索サービスの意義、方法等や情報検索の実際等について解説する。

図書館の資料

〔2単位〕

図書館の資料全般について、その特質を論じ、出版と流通、選択と蔵書構築、保存管理と利用方法等について解説する。

資料の整理

〔2単位〕

図書館における資料組織の意義・目的と方法について基礎的事項を中心に解説する。

資料の整理演習

〔1単位〕

図書、視聴覚メディアの各資料の整理・組織化について演習を行い、実践的な能力の養成を図る。

児童サービスの基礎

〔1単位〕

児童を対象とする各種のサービス、児童室の運営、児童図書等について解説し、併せてヤングアダルトサービスについても解説する。

図書館特講

〔1単位〕

図書館業務に係る基礎的な内容や、図書館における今日的な諸課題について広く取り上げ解説する。

合計 15単位

 

別紙5

司書講習における実務経験等の評価


評価する実務経験(経験年数)

免除する科目(単位数)

公・私立図書館の職員(2年以上)

図書館サービス論(2)

国立国会図書館、大学・高等専門学校の図書館の職員(2年以上)

資料組織概説(2)

司書補として公・私立図書館に勤務する者(2年以上)

生涯学習概論(1) 図書館サービス論(2)

資料組織概説(2) 資料組織演習(2)

国立国会図書館、大学・高等専門学校図書館の職員で司書補に相当する者(2年以上)

生涯学習概論(1) 資料組織概説(2)

資料組織演習(2)


評価する他の資格

免除する科目(単位数)

司書補

生涯学習概論(1)資料組織概説(2)

司書教諭

児童サービス論(1)コミュニケーション論(1)

社会教育主事

生涯学習概論(1)

学芸員

生涯学習概論(1)情報機器論(1)

国家公務員採用試験合格者([Roman2 ]種図書館学)

図書館概論(2)図書館資料論(2)

資料組織概説(2)

別紙6

司書補講習における実務経験等の評価


評価する実務経験(経験年数)

免除する科目(単位数)

公・私立図書館の職員(2年以上)

図書館サービスの基礎(2)

国立国会図書館、大学・高等専門学校の図書館の職員(2年以上)

資料の整理(2)


評価する他の資格

免除する科目(単位数)

司書教諭

児童サービスの基礎(1)

学芸員、社会教育主事

生涯学習概論(1)

国家公務員採用試験合格者([Roman2 ]種図書館学)

図書館の基礎(2)図書館の資料(2)

資料の整理(2)

別紙7

社会教育主事の研修体系について


 

国(関係機関を含む)

都道府県

市町村

目的・ねらい

[cir1 ] 高度でかつ専門的な知識・技術の習得を図る

[cir2 ] 管理職の資質向上を図る

[cir3 ] 社会の変化等に伴う新たな課題についての研修を都道府県等に普及するため、モデルとなるような研修を実施する

[cir1 ] 初任者、中堅職員等が職務を遂行する上での能力の向上を図る

[cir2 ] 地域の課題についての理解を図る

[cir1 ] 初任者、中堅職員等が職務を遂行する上での能力の向上を図る

[cir2 ] 地域の課題についての理解を図る

対象

都道府県・市町村の管理職又は指導的立場の職員を対象

都道府県内の初任者、中堅職員を対象

市町村内の初任者、中堅職員を対象

研修内容

[cir1 ] 生涯学習社会の進展に対応する研修のうち高度なもの

(設定例)

・生涯学習と高等教育

・社会教育施設とボランティア

[cir2 ] 課題別・専門別研修のうち高度なもの

(設定例)

・現代的課題に対応する学習プログラムの開発

・学習相談の理論方法

[cir1 ] 生涯学習社会の進展に対応する研修のうち基礎的なもの

(設定例)

・生涯学習社会における社会教育の役割

・生涯学習の理念と施策の動向

[cir2 ] 課題別・専門別研修のうち基礎的なもの

(設定例)

・社会教育計画の策定

・学習ニーズの動向

[cir3 ] 地域の課題に関する研修

[cir4 ] 経験年数別の実務研修

[cir1 ] 地域の課題に関する研修

[cir2 ] 経験別の実務研修

研修方法

[cir1 ]講義、実習・演習形式による研修

[cir2 ] 社研、国内外の大学、社会教育施設への短期研修・研究派遣

[cir3 ] 大学院等関係機関による科目等履修生制度等も活用したリカレント教育

[cir1 ] 講義、実習・演習形式による研修

[cir2 ] 社研、国内外の大学、社会教育施設への短期研修・研究派遣

[cir3 ] 大学院等関係機関による科目等履修生制度等も活用したリカレント教育

[cir1 ] 講義、実習・演習形式による研修

[cir2 ] 社研、国内外の大学、社会教育施設への短期研修・研究派遣

[cir3 ] 大学院等関係機関による科目等履修生制度等も活用したリカレント教育

支援体制

[cir1 ] 都道府県における研修を企画・指導できる人材の育成を図る

[cir2 ] 関連する情報の収集・提供、研修プログラムの開発・提供などを通じて都道府県・市町村・社会教育施設を支援

[cir1 ] 市町村における研修を企画・指導できる人材の育成を図る

[cir2 ] 関連する情報の収集・提供を通じて市町村・社会教育施設を支援

[cir1 ] 関連する情報の収集・提供を通じて社会教育施設を支援

[cir2 ] 各市町村が共同して、研修を実施

別紙8

学芸員の研修体系について


 

国(関係機関を含む)

都道府県

博物館関係団体

目的・ねらい

[cir1 ] 高度かつ専門的な知識・技術の習得を図る

[cir2 ] 管理職の資質向上を図る

[cir3 ] 社会の変化等に伴う新たな課題についての研修を都道府県等に普及するため、モデルとなる研修を実施する

[cir1 ] 初任者、中堅職員等が職務を遂行する上での能力の向上を図る

[cir2 ] 地域の特色に応じた課題について理解を図る

[cir1 ] 専門分野別の課題について理解を図る

対象

全国又はブロック内の指導的立場の職員、博物館長等の管理職を対象

都道府県内の初任者、中堅職員を対象

全国、ブロック内又は都道府県内の職員を対象

研修内容

[cir1 ] 課題別・専門分野別の研修のうち高度なもの

(設定例)

・利用者ニーズの把握と対応

・特別展の企画・運営

・ミュージアム・マネージメント

・博物館における防災体制と緊急時への対応

・自然史博物館における資料の収集と分類

[cir1 ] 生涯学習社会の進展に対応するもの

(設定例)

・生涯学習社会における博物館の役割

・生涯学習の理念と施策の動向

・博物館とボランティア

[cir2 ] 課題別・専門分野別の研修のうち基礎的なもの

(設定例)

・情報技術の動向

・青少年の科学技術離れ

・展示企画の方法

[cir3 ] 経験年数別の実務研修

[cir1 ] 専門分野別の課題に関する研修

(設定例)

・生物標本の保存方法

・考古資料の整理保管

・美術品の修理

・三次元画像の活用方法

研修方法

[cir1 ] 講義、実習・演習形式による研修

[cir2 ] 国内外の大学、博物館、研究機関等への留学又は研修・研究派遣

[cir3 ] 海外から招致したキュレーターによる指導助言

[cir1 ] 講義、実習・演習形式による研修

[cir2 ] 国内外の大学、博物館、研究機関等への留学又は研修・研究派遣

[cir1 ] 講義、実習・演習形式による研修

[cir2 ] 研究協議会等の開催

支援体制

[cir1 ] 都道府県における研修を企画・指導できる人材の育成を図る

[cir2 ] 関連する情報の収集・提供、研修プログラムの開発・提供などを通じて都道府県・博物館を支援

[cir1 ] 関連する情報の収集・提供を通じて博物館を支援

[cir1 ] 博物館相互の情報交換

別紙9

司書等の研修体系について


 

国(関係機関を含む)

都道府県(関係機関を含む)

市町村

目的・ねらい

[cir1 ] 高度かつ専門的な内容の研修を行う。

[cir2 ] 全国的・国際的動向の理解など広い視野から職務を遂行するための研修を行う。

[cir3 ] 管理職の資質向上を図る。

[cir4 ] 参加者相互の研鑽と交流により、全国的な人的ネットワークの形成に資する。

[cir1 ] 経験年数に対応して実務上必要な事項の研修を行う。

[cir2 ] 地域社会の動向に対応した図書館の運営に関する研修を行う。

[cir1 ] 日常業務に係わる実務研修を中心に行い図書館サービスの向上を図る。

対象

・図書館長

・指導的立場にある中堅の司書

・市町村立図書館長

・当該都道府県内の司書及び司書補

・図書館職員全般

研修領域・内容

[cir1 ] 高度かつ専門的内容の研修(レファレンスサービス、児童サービス等)

[cir2 ] 全国的・国際的動向に関する研修(情報化と図書館、施策等)

[cir3 ] 図書館経営に関する高度な研修(サービス計画、マネジメント等)

[cir1 ] 初任者・中堅等の経験別の実務全般についての研修(事業計画、各種サービス、図書館間協力等)

[cir2 ] 地域社会の動向に関する研修(ニーズの把握、関係機関との連携等)

[cir1 ] 図書館業務全般

研修方法

[cir1 ] 講義の他、課題別のグループワークによる演習等

[cir2 ] 長期にわたる宿泊研修

[cir3 ] 海外研修

[cir4 ] 通信教育、遠隔教育等

[cir1 ] 講義・研究協議等

[cir2 ] 図書館等視察研修

[cir3 ] 市町村立図書館からの長期派遣研修の受入れ

[cir1 ] 館内研修

[cir2 ] 職員相互の指導・助言

支援体制

[cir1 ] 都道府県レベルの研修を企画・指導できる人材を育成

[cir2 ] 関連する情報の収集・提供、研修プログラムの開発・提供などを通じて都道府県・市町村を支援

[cir1 ] 関連する情報の収集・提供を通じて市町村を支援

 

別紙10

学芸員の高度な専門性を評価する名称の付与制度について

1 趣旨

博物館機能の充実・高度化を推進していくためには、学芸員の専門的な業績・経験等が適切に評価されるシステムを作ることが重要であり、それにより、学芸員の資質向上に向けての意欲は一層喚起され、学芸員の専門的資質・能力が高められるものと考えられる。

このため、高度で実践的な専門的能力を有する学芸員に対し、その専門性を評価する名称を付与する制度を設けるものである。

2 実施についての基本的事項

(1) 実施機関

国立教育会館社会教育研修所又は博物館の全国的な統括団体が実施する。

(2) 評価の対象・名称

学芸員のそれぞれの専門分野に対応した「高度で実践的な専門的能力」を評価の対象とする。具体的な名称は、例えば、専門学芸員(仮称)、上級学芸員(仮称)などとすることが考えられ、その専門分野が明確になるように次のような分野名を付記する。

分野名の例:歴史、民俗、科学・技術、自然科学、芸術、産業、教育普及(又は学習援助)

名称例:専門学芸員(歴史)又は上級学芸員(歴史)など

(3) 評価の方法

実施機関の審査により、名称付与を認定する。

[cir1 ] 申請要件

ア 一定年数(例えば、10年)以上の実務経験を有していること。

イ 国立の博物館、国立教育会館社会教育研修所などが実施する一定の専門的な研修を修了し、博物館資料の収集、保存、調査研究、展示、教育普及活動等において優れた業績を有していること。

[cir2 ] 審査

専門分野における博物館活動に関する論文等の提出又は面接(口頭試験)等の方法により行う。

(4) 評価の手続き

[cir1 ] 実施機関に(2)の専門分野別に、当該分野の専門家、博物館長等により構成する審査委員会を設置する。

[cir2 ] 名称付与を希望する学芸員は、原則としてその所属する博物館の館長を通じて審査を申請する。

[cir3 ] 実施機関は、当該分野に関する審査委員会の審査を経て合否を決定し、申請者及び所属館長に通知するとともに、認定された者を名簿に登載する。

別紙11

司書の高度な専門性を評価する名称の付与制度について

1 趣旨

司書が、意欲を持って研修等に取り組み、その専門性を高め、図書館の専門的職員として各種の図書館サービスを向上させていくためには、研修等による専門性の向上が図書館の内外において適切に評価されることがきわめて重要である。

このため、職務経験、研修等を積んで、図書館の専門的業務について、高度で実践的な専門性を有する司書に対し、その専門性を評価する名称を付与する制度を設けることが適当である。

2 実施についての基本的事項

(1) 実施機関

国立教育会館社会教育研修所又は図書館関係の全国的団体が実施する。

(2) 評価の対象・名称

司書の専門業務全般にわたる高度な専門性を評価し、総合的な名称とする。

(3) 評価の方法

実施機関の審査により、名称付与を認定する。

[cir1 ] 申請要件(ア及びイをともに満たすこと)

ア 一定年数(例えば10年)以上司書(国立国会図書館又は大学若しくは高等専門学校の付属図書館の職員で司書に相当するものを含む)として勤務した経験を有していること。

イ 国立教育会館社会教育研修所などが主催する一定の専門的な研修を修了し、かつ、所属する図書館の館長が図書館の専門的業務について高度で実践的な専門性を有すると認めていること。

[cir2 ] 審査

論文又は口頭試験等の方法により行うものとする。

(4) 評価の手続き

[cir1 ] 実施機関に審査委員会を設置する。

[cir2 ] 名称の付与を希望する司書の所属する図書館の館長が推薦し、教育委員会を経由して、実施機関に申請する。

[cir3 ] 実施機関は審査委員会を開催し、その意見を聴いた上で合否を決定する。

参考資料〔略〕

-- 登録:平成21年以前 --