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高等学校生徒指導要録並びに盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部生徒指導要録の様式例等の改訂について(通知)

文初高第162号

平成5年7月29日
各都道府県教育委員会教育長殿
各都道府県知事殿
付属学校を置く各国立大学長殿
文部省初等中等教育局長
野崎 弘

高等学校生徒指導要録並びに盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部生徒指導要録の様式例等の改訂について(通知)

  高等学校生徒指導要録の様式例等については、昭和56年12月24日付け文初高第303号「高等学校生徒指導要録の改訂について」により、また、盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部生徒指導要録の様式例等については、昭和57年3月5日付け文初特第120号「盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部生徒指導要録の改訂について」によりそれぞれ示していたところであります。
  文部省においては、高等学校並びに盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部の学習指導要領の改訂に伴い、また、これまでの実施の経験にかんがみ、その改訂について文部省に設置された「高等学校生徒指導要録の改善に関する調査研究協力者会議」等において検討してきました。このたび高等学校生徒指導要録の様式例等については別紙1及び別紙2のとおり、盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部の生徒指導要録の様式例等については別紙3及び別紙4のとおり、それぞれ成案を得ましたのでお知らせします。
  ついては、貴職におかれては、下記並びに別紙1~4を十分御了知の上、指導要録の様式等の制定、実施及び周知徹底に遺漏のないよう願います。
  なお、この通知に基づく新しい指導要録は、平成6年4月1日以降に第1学年に入学する生徒について適用するようにしてください。

1 改訂の基本方針

1 新学習指導要領が目指す学力観に立った教育の実践に役立つようにすること。

  新学習指導要領は、自ら学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力を育成するとともに、基礎的・基本的な内容を重視し、個性を生かす教育を充実することを基本的なねらいとしていること。
  したがって、各教科・科目等の評価については、新学習指導要領が目指す学力観を十分に踏まえたものとなるようにする必要があり、とりわけ自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの能力の育成に配慮すること。

2 生徒一人一人の特性を多面的・総合的に評価し、個性の伸長に役立つようにすること。

  これからの教育においては、生徒一人一人の特性をとらえ、それぞれの可能性を積極的に見いだし、それを伸ばすよう努めることが大切であること。
  そのため、各教科・科目の学習や特別活動、その他学校内外における種々の活動の状況を多面的かつ総合的にとらえることが必要であること。その際、特に生徒の個人として優れている点や長所を積極的に見いだし、伸長していくという視点が重要であること。

3 高等学校の個性化・多様化に対応すること。

  高等学校においては、生徒の能力・適性、興味・関心等が多様であり、各学校においては学科や教育課程が極めて多様なものとなっていること。また、新学習指導要領においては、各学校の創意工夫を生かして教育課程がより一層多様なものとなるよう努めることが求められていること。さらに、普通教育及び専門教育を選択履修を旨として総合的に施す総合学科の創設、総合選択制高校など新しいタイプの高等学校や単位制高等学校の設置など、今後一層、高等学校の個性化・多様化が進んでいくものと考えられること。
  このような観点から、国が示す様式例はできる限り大枠を示すに留めたところであり、各設置者・学校が、生徒の実態に即し創意工夫を生かして指導要録を作成していくことが大切であること。

4 指導要録に記録する内容の精選やその保存期間の短縮を行うとともに、指導要録の保存管理の方法等の整備を図ること。

  指導要録については、学校における取扱いの現状やプライバシー保護の観点を考慮し、それに記録する内容を指導に役立つものに精選するため、上記3の趣旨をも踏まえながら、記録欄の統廃合等を行うとともに、学籍に関する記録の部分と指導に関する記録の部分とを別葉として編製し、後者の保存期間を短縮することとしたこと。
  また、学校において指導要録が有効に活用されるようにすることに配慮しつつ、その保存管理の方法等の整備を図ることとしたこと。

2 改訂の概要

(高等学校について)
1 指導要録の編製について

(1)指導要録は、学籍に関する記録と指導に関する記録とを別葉として編製すること。
(2)学籍に関する記録は、〈1〉「学籍の記録」、〈2〉「学校名及び所在地、課程名・学科名」、〈3〉「校長氏名印、ホームルーム担任者氏名印」及び〈4〉「各教科・科目の修得単位数の記録」の各欄によって構成すること。
(3)指導に関する記録は、〈1〉「各教科・科目の学習の記録」、〈2〉「特別活動の記録」、〈3〉「指導上参考となる諸事項」及び〈4〉「出欠の記録」の各欄によって構成すること。

2 「学籍の記録」の欄について

(1)「保護者」の欄について
  「保護者」の欄のうち、現行の「職業」欄や「生徒との関係」欄については削除したこと。
(2)現行の「備考」の欄について
  現行の「備考」の欄については、その記録内容を新たに設ける「指導上参考となる諸事項」の欄等に記録することとし、本欄は削除したこと。

3 「各教科・科目の修得単位数の記録」の欄について

  指導に関する記録の中の各教科・科目の学習の記録のうち、修得単位数については、今後の生涯学習社会において、卒業生の資格取得等の際の証明に資することが必要であると考えられるので、下記3の1の保存期間の改正との関連で、学籍に関する記録のページの裏面に本欄を新設し、記録することとしたこと。

4 「各教科・科目の学習の記録」の欄について

(1)全日制・定時制課程については、現行の「欠席」欄を削除したこと。
  通信制課程については、現行の「面接時間数」欄を削除したこと。
(2)現行の「2所見」欄については、新たに設ける「指導上参考となる諸事項」の欄に統合し、各教科・科目の指導上特に必要な事項については同欄に記入するようにしたこと。

5 現行の「行動及び性格の記録」、「進路に関する記録」及び「標準検査の記録」の各欄について

  これらの各欄については、現行の「特記事項」欄を改めた「指導上参考となる諸事項」の欄に統合したこと。

6 「指導上参考となる諸事項」の欄について

  現行の「特記事項」欄を「指導上参考となる諸事項」欄とし、「各教科・科目の学習の記録」、「特別活動の記録」以外で指導上参考となる諸事項を一括して記録する欄としたこと。
  具体的な記入事項としては、〈1〉各教科・科目の学習における特徴等、〈2〉行動の特徴、特技等、〈3〉進路指導に関する事項、〈4〉部活動・ボランティア活動等、〈5〉取得資格、〈6〉標準検査に関する記録、〈7〉生徒が就職している場合の事業所名などが考えられること。
  その際、生徒の個性を多面的にとらえ、生徒の長所を取り上げることが基本となるよう留意する必要があること。
  また、記入や活用がしやすいように、必要に応じて適宜、本欄に創意工夫を加えることが望まれること。
  なお、個性を生かす観点やプライバシー保護の観点から、記録する内容の精選に配慮する必要があること。

(盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部について)

  盲学校、聾(ろう)学校及び養護学校の高等部の生徒指導要録の様式例等についても、高等学校生徒指導要録の様式例等の改訂の趣旨に即し、指導要録の編製や各欄の構成等について統廃合等所要の改訂を行ったこと。

3 保存期間等について

1 保存期間について

  指導要録の保存期間については、平成5年7月29日付け文初高第202号「学校教育法施行規則の一部改正について」(通達)により示したところであり、学籍に関する記録の保存期間については、現行どおり20年間とし、指導に関する記録については、プライバシー保護の観点や利用の実態などを考慮し、5年間に短縮したこと。この取扱いは、平成6年4月1日以降に第1学年に入学した生徒に係る指導要録及びその写しから適用すること。
  なお、指導に関する記録の保存期間経過後の取扱いについては、同通達の記の3の(2)に留意すること。

2 保存管理について

  学校においては、指導要録が有効に活用されるようにすることに配慮しつつ、保存管理の方法等の充実を図る観点から、例えば、保管担当者を定めることや適切な保管場所を設けることなど保存管理の在り方について適切に配慮する必要があること。
  なお、在籍証明や単位取得証明など証明書等を作成する場合において、単に指導要録の記載事項をそのまま転記することは必ずしも適切でないので、プライバシー保護の観点や教育的な配慮の観点から、証明の趣旨等を確認した上で、必要最小限の事項を記載するよう留意する必要があること。

3 進学の際の指導要録の取扱いについて

  生徒が進学した際の指導要録の取扱いについては上記通達により示したところであり、学校における作成の実態や進学先の学校における利用等を考慮し、指導要録の抄本又は写しのいずれかを送付すること。

4 学習指導と評価の改善工夫について

  学校においては、今回の学習指導要領と指導要録の様式例等の改善の趣旨について理解を深め、その趣旨を生かす観点に立って学習指導と評価の改善工夫を行う必要があること。
  各教科・科目の評定については、従来通り5段階で表示することとするが、各教科の評価の観点については、新学習指導要領が目指す学力観に即し改善したので、この観点を踏まえながら、それぞれの科目のねらいや特性を勘案して評価の在り方を工夫し、学習指導に生かすことが肝要であること。
  また、適切な評価が行われるよう、評価の基本的な考え方や方法等について学校全体として共通理解がなされ、教師間の連携協力が図られるように努める必要があること。

(別紙3、4略)

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

-- 登録:平成22年11月 --