学校等における理科系実験用薬品類の管理ついて:文部科学省
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学校等における理科系実験用薬品類の管理ついて

一文管指第二〇六号

昭和五三年七月

各都道府県教育委員会教育長・各都道府県知事あて


文部省管理局長通知


学校等における理科系実験用薬品類の管理ついて

学校等における理科系実験用薬品類の安全管理の徹底につきましては、かねてからご配慮を願っているところでありますが、去る六月一二日に発生した宮城県沖の地震の際、化学実験用薬品の容器の転倒落下等による混合発火と推定される学校火災が発生したことは遺憾であります。

ついては、貴管下の小学校、中学校、高等学校、特殊教育諸学級、専修学校、各種学校等における理科系実験用薬品類の保管管理について、地震時における火災防止等のため、左記事項にご留意の上ご指導を願います。

なお、消防庁から別紙の要望がありましたので、参考のため添付します。

一 管理体制の整備

薬品類の管理責任者及び使用責任者等を定めて、薬品類の保管・管理及び使用にあたっての安全管理体制を整備すること。

二 薬品類の保管・管理

(1) 薬品類は、実験台上等に放置せず、収納戸棚等に保管し転落を防止すること。

(2) 薬品類の収納戸棚等は、地震動により転倒しないよう必要な措置を講ずること。

(3) 混合すると発火等のおそれがある薬品類は、分類整備の上、別々に収納・保管すること。

(4) その他消防法等関係法令の規定に基づき適切な保管・管理を行うこと。

三 実験時における安全の確保

(1) 実験中における薬品容器、実験器具の転倒・転落防止並びに転倒・転落等による火災等の防止に必要な対策を講ずること。

(2) 児童・生徒等に対して、実験中地震を感知した場合の緊急措置に関する安全教育を徹底すること。

四 初期消火体制の整備

万一やむを得ず出火した場合に備えて、定期的に消火器等の消防用設備の点検整備を行うとともに、適宜消火訓練を実施し、薬品類による火災の消火についての周知徹底を図ること。

別紙

消防危第八六号

昭和五三年六月二七日

文部省 管理局指導課長 殿

消防庁 危険物規制課長

学校施設の実験室等に貯蔵する危険物による出火防止について

さる六月一二日一七時一四分に発生した一九七八年宮城県沖地震に伴い、東北大学及び東北薬科大学の化学実験室等から火災が発生しましたが、当該火災は実験用薬品類を収納した容器の転倒落下等による混合発火が原因であるものと思われます。

御承知のとおり大学等の学校施設における危険物の貯蔵又は取扱いについては消防法令により各種の規制がなされているところでありますが、かって昭和四五年一〇月に発生した地震に関連し火災等の予防について貴省事務次官あて要請をいたしたところであり貴省におかれましても、防災対策に鋭意努力されていることと存じます。

つきましては、このたびの火災に関し別紙の通り消防機関に対して指導いたしますので、貴職におかれましても、各学校管理者に対し、今回の事故に類した火災の再発防止に努めるようご指導方を願います。

別紙

消防危第八五号

昭和五三年六月二七日

各都道府県消防主管部長 殿

消防庁危険物規制課長

学校等における実験用危険物の管理等の徹底について

危険物の貯蔵・取扱いについては、かねてより防災対策に万全を期するようご指導願っているところであるが、既にご承知のとおり、去る六月一二日、一七時一四分に発生した一九七八年宮城県沖地震において東北大学等の化学実験室から実験用危険物等の混合発火と推定される火災が数件発生した。

少量の危険物を貯蔵し、又は取扱う場合における地震時の火災予防対策については、火災予防条例準則第三〇条第六号に規定されているところであるが、特に、化学実験室等比較的少量の危険物等を多種類取り扱う施設の地震時の火災予防対策としては、危険物が収納された容器等の転倒、落下、破損等を防止するための管理の徹底を図ることが極めて重要であることにかんがみ下記事項を留意のうえ、化学実験室等を有する学校、企業及び研究機関並びに薬局等に対し、実験用危険物等の管理について徹底を期するようご指導願いたい。

なお、貴管下市町村に対してもこの旨示達され、よろしくご指導願いたい。

一 危険物収納容器

危険物を収納する容器は、危険物の規制に関する規則別表第三に掲げる運搬容疑のうち、ポリエチレンびん、ポリエチレン容器等容器の落下・転倒等により容易に破損しない材質のものを使用するように努めること。

二 危険物の保管場所

危険物を収納した容器の保管は、棚を避け、次の戸棚に収納するように努めること。

(1) 戸棚は、不燃性の材料で作られ、かつ、奥行きの深い頑丈なものであること。

(2) 戸棚は、引き違い戸のものであること。なお、観音開きのものである場合は、震動により戸が開くのを防止するための止金を設けたものであること。

(3) 戸棚の棚は、固定したもので、かつ、容器の転倒、落下を防止するための措置が講じられたものであること。

(4) 戸棚は、建築物の壁、柱等に固定すること。

三 危険物の保管方法

危険物を収納した容器の保管に際しては、次の事項に配慮すること。

(1) 容器は、密栓して保管すること。

(2) 容器の多段積みを避けること。

(3) 混合発火のおそれのある危険物を収納した容器は、それぞれ別個の離れた位置にある戸棚等に収納すること。

(4) 自然発火のおそれのある危険物は、保護液を十分満しておくこと。

(5) 特に危険性の大きい危険物は、戸棚等の上段に収納することを避けるとともに、必要に応じ、砂箱内に収納する等の措置を講じること。

(6) 容器を収納した戸棚の戸は、必ず閉めておくこと。

四 実験器具等に対する配慮

震動等により破損するおそれのある実験器具等を用いて実験等を行う場合にあっては、器具等が破損した場合においても、危険物の拡散を防止することができる措置を講じられた場所で行う等の配慮をすること。

五 緊急時の措置等

実験室等において危険物の取扱い中に地震を覚知した場合は、直ちに、実験等を中止するとともに、次の措置等を講じること。

(1) 使用中の火気の始末及び消火の確認

(2) 使用中の危険物の戸棚等への収納

(3) 混合発火するおそれのある危険物を取り扱っている場合にあっては、これら危険物の混合を防止するための措置

(4) 戸棚の戸の閉鎖の確認

-- 登録:平成21年以前 --