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「公立博物館の設置及び運営に関する基準」の告示について

文社社第一四一号

昭和四八年一一月三〇日
各都道府県教育委員会教育長あて
文部省社会教育局長通達

「公立博物館の設置及び運営に関する基準」の告示について

昭和四八年一一月三〇日付けで「公立博物館の設置及び運営に関する基準」(文部省告示第一六四号)が告示されましたので送付いたします。

この基準の取り扱いに当たつては、別記事項に留意の上、周知徹底を図り、指導されるよう願います。

なお、この基準は、公立博物館に係るものですが、私立博物館に関する指導又は助言に当たつても、必要に応じて参考とされるよう願います。

別記

「公立博物館の設置及び運営に関する基準」の取り扱いについて

1 第一条関係

(1) この基準は、博物館法第八条の規定に基づき、公立博物館(以下「博物館」という。)の健全な発達を図るために博物館の設置及び運営上の望ましい基準として定めたものである。

(2) この基準は、博物館法に定める登録要件に係る審査基準でも、補助金の交付基準でもない。

2 第二条関係

(1) 本条では、博物館を大別して、総合博物館、人文系博物館及び自然系博物館としているが、これは博物館の設置及び運営のあり方を類型的に示すうえの便宜に基づくものであり、現に設置される博物館の名称を統一する趣旨ではない。

(2) 人文系博物館としては、歴史博物館、美術博物館等が、自然系博物館としては、自然史博物館、科学博物館、動物園、植物園、水族館等が考えられる。

3 第三条関係

(1) 本条第一項では、都道府県が広域的団体であることにかんがみ、総合博物館を設置しない場合は、人文系博物館及び自然系博物館の両者を設置することを期待している。第二項では、市町村が単独に、又は共同して総合博物館、人文系博物館又は自然系博物館のいずれか一つを設置することを期待している。

(2) 博物館の設置に先立つて準備のための組織を整え、専門的職員を配し、資料の調査・研究、収集、保管、展示計画等の具体的な準備をすることが必要である。

4 第四条関係

(1) 博物館の設計に当たつては、車椅子の使用等、身体障害者の利用の便宜を考慮することが望まれる。

(2) 本条第三項の「種」とは、生物分類学による「種」をいう。第六条第二項においても同様である。

(3) 本条第三項の動物園、植物園及び水族館としては、人口三〇万人から一〇〇万人程度の都市における中規模のものを想定している。第五条第二項及び第六条第二項においても同様である。

5 第五条関係

(1) 本条第一項の六、〇〇〇平方メートル及び二、〇〇〇平方メートルの用途別面積は、次の表に掲げるとおりとする。


用途別

都道府県立・指定都市立

市町村立

  

平方メートル

平方メートル

展示・教育活動関係

二、五〇〇

八五〇

  

保管・研究関係

二、五〇〇

八五〇

  

管理・その他

一、〇〇〇

三〇〇

(2) 総合博物館にあつては、その性格にかんがみ、本条第一項に定める面積のおおよそ一・五倍程度を確保することが望ましい。

(3) 本条第二項の表に掲げる二〇平方メートルは、次の数式により算出したものである。

20平方メートル=利用者1人当たり有効展示巾(50センチメートル)×展示施設平均奥行(20メートル)×2(注)

(注) 平均同時利用者数を二倍とする意味で、これは季節により利用状況の変化があり、ある季節には平均同時利用者数の二倍の利用者があることを想定したものである。

(4) 市街地に設けられる動物園にあつては、本条第一項に定める面積以下としても差しつかえないが、その場合にあつても同項に定める面積の二分の一以上を確保することが望ましい。

(5) 本条第二項の表に掲げる二〇万平方メートル及び四、〇〇〇平方メートルは、それぞれ第六条第二項の表に掲げる植物園又は水族館に係る資料数の植物又は水族を周年栽培し、又は周年飼育し、行きた生物として展示できるよう配慮して算出したものである。

(6) 植物園の中に設けられる建物の面積は、本条第二項の表に掲げる植物園の敷地の面積の七パーセント以下とすることが望ましい。

6 第六条関係

本条第二項の表に掲げる動物園、植物園及び水族館の資料数に示す「種」の収集に当たつては、広い範囲にわたつて比較展示ができるように生物分類学上における複数の「綱」及び「目」にわたることが望ましい。

7 第八条関係

本条は、博物館が行う教育活動のうちで、展示による活動以外の代表的なものを示したものである。本条に示す諸活動を実施するに当たつては、博物館資料の研究者や愛好者からなる、いわゆる「友の会」などを組織して、継続的に博物館の利用を促進する等の方途を講ずることが望ましい。

8 第一〇条関係

本条第一項の二五〇日は、年間における所定の休館日及び展示更新のための臨時の休館日等を勘案して算出したものである。

9 第一一条関係

特に動物園にあつては、動物の脱出防止、人止め安全帯(柵)等危険防止の設備及び悪臭、騒音、汚物等に対する衛生上の設備を配慮することが必要である。

10 第一二条関係

本条第一項の一七人及び六人の職務内容別の内訳は、次の表に掲げるとおりである。


区分

都道府県立・指定都市立

市町村立

ア 第八条の教育活動及び資料に関する研究を担当する者

八人

三人

イ 一次資料の収集・保管、展示等を担当する者

八人

三人

ウ 二次資料の収集、保管等を担当する者

一人

11 その他

博物館の事業をより効果的に行うためには、他の博物館等と共同して調査若しくは研究を実施し、特別展を企画し、資料を分担して収集し、若しくは保管し、又は相互に資料を貸借する等他の博物館等と相互に協力し連携することが望まれる。

-- 登録:平成21年以前 --