文初特第三八五号
昭和二九年七月六日
各都道府県教育委員会・各都道府県知事・東京教育大学長あて
文部事務次官通達
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盲学校、ろう学校及び養護学校への就学奨励に関する法律並びに同法施行令の施行について 去る六月一日、盲学校、ろう学校および養護学校への就学奨励に関する法律が、法律第一四四号をもって、また同法施行令が六月二二日政令第一五七号をもって公布施行されました。 これらの法律および政令は、別添のとおりであるが、左記制定の趣旨および留意すべき事項について御了知の上、この法律の目的達成に遺憾のないように願います。 記 1 法律制定の趣旨 昭和二二年学校教育法が制定施行されて以来、盲学校、ろう学校の小学部および中学部への就学義務は逐年進行して本年度は中学部第一学年に及ぶに至ったが、これらの学校への就学の現況は、きわめて低調な状態である。 しかして、その大きな原因は、盲・ろうの子弟を有する保護者が、身体健全な者を就学させる場合に比して、一般にかなり過重な経済的負担を負わなければならないことにある。 よって、盲学校及びろう学校への就学事情の改善を図るためには、右に述べたような保護者の経済的負担を軽減することが特に必要であり、これがため、国および地方公共団体が、経済的援助を行うことを法律に規定し、もって、義務教育の普及向上に資しようとするものである。 2 留意すべき事項 (1) この法律の適用をうける児童生徒は、保護者が就学義務を負っている学齢児童生徒、すなわち、本年度においては盲学校、ろう学校の小学部全学年および中学部第一学年に就学する者に限定され、養護学校にあっては、就学義務に関する学校教育法の規定が施行されて義務制となったときから適用されるものであること。 (2) 都道府県は、その区域内に住所を有する学齢児童生徒について、国立学校に就学する者を除いてその就学する学校の設置者のいかんを問わず、すべて就学奨励を行う責務を有すること。すなわち都道府県は、都道府県立、市町村立、および私立の学校に就学する者についても、また当該都道府県の区域内に住所を有する者で、他の都道府県の区域内にある公立及び私立の盲学校またはろう学校(以下盲学校等という。)に就学する者についても就学奨励を行わなければならないこと。以上により都道府県が支弁する経費の二分の一は国庫において負担すること。 (3) 国立学校に就学する学齢児童生徒については、直接国において就学奨励を行うこと。 (4) 都道府県が就学奨励を行うため、経費を支弁する場合の保護者の経済的負担能力の認定は、当該都道府県が行うことになる。 保護者の負担能力の程度に応ずる支弁の基準については、当分の間、文部大臣が大蔵大臣及び自治庁長官と協議して定めることになっており、近く別途通達する予定であるが、都道府県においては、施行令第三条の規定により、校長から資料を提出させること等により、実態のは握につとめ、公平かつ、正確な経費の支弁に遺憾なきを期せられたいこと。 (5) 都道府県の支弁する経費は、校長に交付するものとしたこと。および校長が児童生徒へ経費を支給する方法は、現物給与を原則としたことは、いずれも支給の対象および経費の性質からみて、事務の円滑化ならびに教育的効果を考慮したためであるから、関係者にその趣旨および施行令の関係条項の徹底を図られたいこと。 (6) この法律は、六月一日に施行されたので、本年度の五月末日までの就学奨励については、この法律の適用はないのであるが、学齢児童生徒を対象として、都道府県が支弁した経費に対しては、従来どおり、国庫が予算の範囲内で、その半額を補助することとなること。 (7) 中学部の非義務学年分に対しては、従前のとおり都道府県の支弁した経費の三分の一を国が補助するよう予算措置が講ぜられていること。 (8) 法施行規則の制定について この法律及び施行令の実施に必要な事項は、近く文部省令で定められるが、これに関しては、おって通知する。 |
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