ここからサイトの主なメニューです

高等学校学習指導要領

文部省告示第五十八号

 学校教育法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)第五十七条の二及び第六十三条の二の規定に基づき、高等学校学習指導要領(平成元年文部省告示第二十六号)の全部を次のように改正する。この告示による改正後の高等学校学習指導要領が適用されるまでの高等学校学習指導要領の特例については、別に定める。

 平成十一年三月二十九日

 平成一四年五月二四日文部科学省告示第一〇五号 改正

目次

  • 第1章 総則
  • 第2章 普通教育に関する各教科
    • 第1節 国語
    • 第2節 地理歴史
    • 第3節 公民
    • 第4節 数学
    • 第5節 理科
    • 第6節 保健体育
    • 第7節 芸術
    • 第8節 外国語
    • 第9節 家庭
    • 第10節 情報
  • 第3章 専門教育に関する各教科
    • 第1節 農業
    • 第2節 工業
    • 第3節 商業
    • 第4節 水産
    • 第5節 家庭
    • 第6節 看護
    • 第7節 情報
    • 第8節 福祉
    • 第9節 理数
    • 第10節 体育
    • 第11節 音楽
    • 第12節 美術
    • 第13節 英語
  • 第4章 特別活動
  • 附則

第1章 総則

第1款 教育課程編成の一般方針

 1 各学校においては,法令及びこの章以下に示すところに従い,生徒の人間として調和のとれた育成を目指し,地域や学校の実態,課程や学科の特色,生徒の心身の発達段階及び特性等を十分考慮して,適切な教育課程を編成するものとする。
 学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,生徒に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに,基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。

 2 学校における道徳教育は,生徒が自己探求と自己実現に努め国家・社会の一員としての自覚に基づき行為しうる発達段階にあることを考慮し人間としての在り方生き方に関する教育を学校の教育活動全体を通じて行うことにより,その充実を図るものとし,各教科に属する科目,特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じて適切な指導を行わなければならない。
 道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき,人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭,学校,その他社会における具体的な生活の中に生かし,豊かな心をもち,個性豊かな文化の創造と民主的な社会及び国家の発展に努め,進んで平和的な国際社会に貢献し未来を拓く主体性のある日本人を育成するため,その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。
 道徳教育を進めるに当たっては,特に,道徳的実践力を高めるとともに,自律の精神や社会連帯の精神及び義務を果たし責任を重んずる態度や人権を尊重し差別のないよりよい社会を実現しようとする態度を養うための指導が適切に行われるよう配慮しなければならない。

 3 学校における体育・健康に関する指導は,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,体力の向上及び心身の健康の保持増進に関する指導については,「体育」及び「保健」の時間はもとより,特別活動などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めることとする。また,それらの指導を通して,家庭や地域社会との連携を図りながら,日常生活において適切な体育・健康に関する活動の実践を促し,生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければならない。

 4 学校においては,地域や学校の実態等に応じて,就業やボランティアにかかわる体験的な学習の指導を適切に行うようにし,勤労の尊さや創造することの喜びを体得させ,望ましい勤労観,職業観の育成や社会奉仕の精神の涵養に資するものとする。

第2款 各教科・科目及び単位数等

1 卒業までに履修させる単位数等

 各学校においては,卒業までに履修させる下記2から5までに示す各教科に属する科目及びその単位数,特別活動及びそれらの授業時数並びに卒業までに行う総合的な学習の時間の授業時数及び単位数に関する事項を定めるものとする。この場合,各教科に属する科目(以下「各教科・科目」という。)及び総合的な学習の時間の単位数の計は,第3款の1,2及び3の(1)に掲げる各教科・科目の単位数並びに総合的な学習の時間の単位数を含めて74単位以上とする。

 単位については,1単位時間を50分とし,35単位時間の授業を1単位として計算することを標準とする。ただし,通信制の課程においては,第8款の定めるところによるものとする。

2 普通教育に関する各教科・科目及び標準単位数

 各学校においては,教育課程の編成に当たって,生徒に履修させる普通教育に関する各教科・科目及びその単位数について,次の表に掲げる各教科・科目及び標準単位数を踏まえ適切に定めるものとする。ただし,生徒の実態等を考慮し,特に必要がある場合には,標準単位数の標準の限度を超えて単位数を増加して配当することができる。

教科 科目 標準単位数
国語 国語表現[Roman1] 2
   国語表現[Roman2] 2
   国語総合 4
   現代文 4
   古典 4
   古典購読 2
地理歴史 世界史A 2
世界史B 4
   日本史A 2
   日本史B 4
   地理A 2
   地理B 4
公民 現代社会 2
   倫理 2
   政治・経済 2
数学 数学基礎 2
   数学[Roman1] 3
   数学[Roman2] 4
   数学[Roman3] 3
   数学A 2
   数学B 2
   数学C 2
理科 理科基礎 2
   理科総合A 2
   理科総合B 2
   物理[Roman1] 3
   物理[Roman2] 3
   化学[Roman1] 3
   化学[Roman2] 3
   生物[Roman1] 3
   生物[Roman2] 3
   地学[Roman1] 3
   地学[Roman2] 3
保健体育 体育 7~8
保健 2
芸術 音楽[Roman1] 2
   音楽[Roman2] 2
   音楽[Roman3] 2
   美術[Roman1] 2
   美術[Roman2] 2
   美術[Roman3] 2
   工芸[Roman1] 2
   工芸[Roman2] 2
   工芸[Roman3] 2
   書道[Roman1] 2
   書道[Roman2] 2
   書道[Roman3] 2
外国語 オーラル・コミュニケーション[Roman1] 2
   オーラル・コミュニケーション[Roman2] 4
   英語[Roman1] 3
   英語[Roman2] 4
   リーディング 4
   ライティング 4
家庭 家庭基礎 2
   家庭総合 4
   生活技術 4
情報 情報A 2
   情報B 2
   情報C 2

3 専門教育に関する各教科・科目

 各学校においては,教育課程の編成に当たって,生徒に履修させる専門教育に関する各教科・科目及びその単位数について,次の表に掲げる各教科・科目及び設置者の定める標準単位数を踏まえ適切に定めるものとする。

教科 科目
農業 農業科学基礎,環境科学基礎,課題研究,総合実習,農業情報処理,作物,野菜,果樹,草花,畜産, 農業経営,農業機械,食品製造,食品化学,微生物基礎,植物バイオテクノロジー,動物・微生物バイオテクノロジー,農業経済,食品流通,森林科学,森林経 営,林産加工,農業土木設計,農業土木施工,造園計画,造園技術,測量,生物活用,グリーンライフ
工業 工業技術基礎,課題研究,実習,製図,工業数理基礎,情報技術基礎,材料技術基礎,生産システム技術,工業技術英語,工業管理技術,機械工作,機械設計,原動機,電子機械,電子機械応用,自動車工学,自動車整備,電気基礎,電気機器,電力技術,電子技術,電子回路,電子計測制御,通信技術,電子情報技術,プログラミング技術,ハードウェア技術,ソフトウェア技術,マルチメディア応用,建築構造,建築施工,建築構造設計,建築計画,建築法規,設備計画,空気調和設備,衛生・防災設備,測量,土木施工,土木基礎力学,土木構造設計,社会基盤工学,工業化学,化学工学,地球環境化学,材料製造技術,工業材料,材料加工,セラミック化学,セラミック技術,セラミック工業,繊維製品,繊維・染色技術,染織デザイン,インテリア計画,インテリア装備,インテリアエレメント生産,デザイン史,デザイン技術,デザイン材料
商業 ビジネス基礎,課題研究,総合実践,商品と流通,商業技術,マーケティング,英語実務,経済活動と法,国際ビジネス,簿記,会計,原価計算,会計実務,情報処理,ビジネス情報,文書デザイン,プログラミング
水産 水産基礎,課題研究,総合実習,水産情報技術,漁業,航海・計器,漁船運用,船用機関,機械設計工作,電気工学,通信工学,電気通信理論,栽培漁業,水産生物,海洋環境,操船,水産食品製造,水産食品管理,水産流通,ダイビング
家庭 生活産業基礎,課題研究,家庭情報処理,消費生活,発達と保育,児童文化,家庭看護・福祉,リビングデザイン,服飾文化,被服製作,ファッションデザイン,服飾手芸,フードデザイン,食文化,調理,栄養,食品,食品衛生,公衆衛生
看護 基礎看護,看護基礎医学,成人・老人看護,母子看護,看護臨床実習,看護情報処理
情報 情報産業と社会,課題研究,情報実習,情報と表現,アルゴリズム,情報システムの開発,ネットワークシステム,モデル化とシミュレーション,コンピュータデザイン,図形と画像の処理,マルチメディア表現
福祉 社会福祉基礎,社会福祉制度,社会福祉援助技術,基礎介護,社会福祉実習,社会福祉演習,福祉情報処理
理数 理数数学[Roman1],理数数学[Roman2],理数数学探究,理数物理,理数化学,理数生物,理数地学
体育 体育理論,体つくり運動,スポーツ[Roman1],スポーツ[Roman2],スポーツ[Roman3 ],ダンス,野外活動
音楽 音楽理論,音楽史,演奏法,ソルフェージュ,声楽,器楽,作曲
美術 美術概論,美術史,素描,構成,絵画,版画,彫刻,ビジュアルデザイン,クラフトデザイン,映像メディア表現,環境造形,鑑賞研究
英語 総合英語,英語理解,英語表現,異文化理解,生活英語,時事英語,コンピュータ・LL演習

4 学校設定科目

 学校においては,地域,学校及び生徒の実態,学科の特色等に応じ,特色ある教育課程の編成に資するよう,上記2及び3の表に掲げる教科について,これらに属する科目以外の科目(以下「学校設定科目」という。)を設けることができる。この場合において,学校設定科目の名称,目標,内容,単位数等については,その科目の属する教科の目標に基づき,各学校の定めるところによるものとする。

5 学校設定教科

 (1)学校においては,地域,学校及び生徒の実態,学科の特色等に応じ,特色ある教育課程の編成に資するよう,上記2及び3の表に掲げる教科以外の普通教育又は専門教育に関する教科(以下「学校設定教科」という。)及び当該教科に関する科目を設けることができる。この場合において,学校設定教科及び当該教科に関する科目の名称,目標,内容,単位数等については,高等学校教育の目標及びその水準の維持等に十分配慮し,各学校の定めるところによるものとする。

 (2)学校においては,学校設定教科に関する科目として「産業社会と人間」を設けることができる。この科目の目標,内容,単位数等を各学校において定めるに当たっては,産業社会における自己の在り方生き方について考えさせ,社会に積極的に寄与し,生涯にわたって学習に取り組む意欲や態度を養うとともに,生徒の主体的な各教科・科目の選択に資するよう,就業体験等の体験的な学習や調査・研究などを通して,次のような事項について指導することに配慮するものとする。

  • ア 社会生活や職業生活に必要な基本的な能力や態度及び望ましい勤労観,職業観の育成
  • イ 我が国の産業の発展とそれがもたらした社会の変化についての考察
  • ウ 自己の将来の生き方や進路についての考察及び各教科・科目の履修計画の作成

第3款 各教科・科目の履修等

1 必履修教科・科目

 すべての生徒に履修させる各教科・科目(以下「必履修教科・科目」という。)は次のとおりとし,その単位数は,第2款の2に標準単位数として示された単位数を下らないものとする。ただし,生徒の実態及び専門教育を主とする学科の特色等を考慮し,特に必要がある場合には,標準単位数が2単位である必履修教科・科目を除き,その単位数の一部を減じることができる。

  • (1)国語のうち「国語表現[Roman1]」及び「国語総合」のうちから1科目
  • (2)地理歴史のうち「世界史A」及び「世界史B」のうちから1科目並びに「日本史A」,「日本史B」,「地理A」及び「地理B」のうちから1科目
  • (3)公民のうち「現代社会」又は「倫理」・「政治・経済」
  • (4)数学のうち「数学基礎」及び「数学[Roman1]」のうちから1科目
  • (5)理科のうち「理科基礎」,「理科総合A」,「理科総合B」,「物理[Roman1]」,「化学[Roman1]」,「生物[Roman1]」及び「地学[Roman1]」のうちから2科目(「理科基礎」,「理科総合A」及び「理科総合B」のうちから1科目以上を含むものとする。)
  • (6)保健体育のうち「体育」及び「保健」
  • (7)芸術のうち「音楽[Roman1]」,「美術[Roman1]」,「工芸[Roman1]」及び「書道[Roman1]」のうちから1科目
  • (8)外国語のうち「オーラル・コミュニケーション[Roman1]」及び「英語[Roman1]」のうちから1科目(英語以外の外国語を履修する場合は,学校設定科目として設ける1科目とし,その単位数は2単位を下らないものとする。)
  • (9)家庭のうち「家庭基礎」,「家庭総合」及び「生活技術」のうちから1科目
  • (10)情報のうち「情報A」,「情報B」及び「情報C」のうちから1科目

2 専門教育を主とする学科における各教科・科目の履修

 専門教育を主とする学科における各教科・科目の履修については,上記1のほか次のとおりとする。

  • (1)専門教育を主とする学科においては,専門教育に関する各教科・科目について,すべての生徒に履修させる単位数は,25単位を下らないこと。ただし,商業に関する学科においては,上記の単位数の中に外国語に属する科目の単位を5単位まで含めることができること。また,商業に関する学科以外の専門教育を主とする学科においては,各学科の目標を達成する上で,普通教育に関する各教科・科目の履修により専門教育に関する各教科・科目の履修と同様の成果が期待できる場合においては,その普通教育に関する各教科・科目の単位を5単位まで上記の単位数の中に含めることができること。
  • (2)専門教育に関する各教科・科目の履修によって,上記1の必履修教科・科目の履修と同様の成果が期待できる場合においては,その専門教育に関する各教科・科目の履修をもって,必履修教科・科目の履修の一部又は全部に替えることができること。

3 総合学科における各教科・科目の履修等

 総合学科における各教科・科目の履修等については,上記1のほか次のとおりとする。

  • (1)総合学科においては,第2款の5の(2)に掲げる「産業社会と人間」をすべての生徒に原則として入学年次に履修させるものとし,標準単位数は2~4単位とすること。
  • (2)総合学科においては,学年による教育課程の区分を設けない課程(以下「単位制による課程」という。)とすることを原則とするとともに,「産業社会と人間」及び専門教育に関する各教科・科目を合わせて25単位以上設け,生徒が普通教育及び専門教育に関する多様な各教科・科目から主体的に選択履修できるようにすること。その際,生徒が選択履修するに当たっての指針となるよう,体系性や専門性等において相互に関連する各教科・科目によって構成される科目群を複数設けるとともに,必要に応じ,それら以外の各教科・科目を設け,生徒が自由に選択履修できるようにすること。

第4款 総合的な学習の時間

 1 総合的な学習の時間においては,各学校は,地域や学校,生徒の実態等に応じて,横断的・総合的な学習や生徒の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとする。

 2 総合的な学習の時間においては,次のようなねらいをもって指導を行うものとする。

  • (1)自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育てること。
  • (2)学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的に取り組む態度を育て,自己の在り方生き方を考えることができるようにすること。

 3 各学校においては,上記2に示すねらいを踏まえ,地域や学校の特色,生徒の特性等に応じ,例えば,次のような学習活動などを行うものとする。

  • ア 国際理解,情報,環境,福祉・健康などの横断的・総合的な課題についての学習活動
  • イ 生徒が興味・関心,進路等に応じて設定した課題について,知識や技能の深化,総合化を図る学習活動
  • ウ 自己の在り方生き方や進路について考察する学習活動

 4 各学校における総合的な学習の時間の名称については,各学校において適切に定めるものとする。

 5 総合的な学習の時間の学習活動を行うに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)自然体験やボランティア活動,就業体験などの社会体験,観察・実験・実習,調査・研究,発表や討論,ものづくりや生産活動など体験的な学習,問題解決的な学習を積極的に取り入れること。
  • (2)グループ学習や個人研究などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制,地域の教材や学習環境の積極的な活用などについて工夫すること。
  • (3)総合学科においては,総合的な学習の時間における学習活動として,原則として上記3のイに示す活動を含むこと。

 6 職業教育を主とする学科においては,総合的な学習の時間における学習活動により,農業,工業,商業,水産,家庭若しくは情報の各教科に属する「課題研究」,「看護臨床実習」又は「社会福祉演習」(以下この項において「課題研究等」という。)の履修と同様の成果が期待できる場合においては,総合的な学習の時間における学習活動をもって課題研究等の履修の一部又は全部に替えることができる。また,課題研究等の履修により,総合的な学習の時間における学習活動と同様の成果が期待できる場合においては,課題研究等の履修をもって総合的な学習の時間における学習活動の一部又は全部に替えることができる。

第5款 各教科・科目,特別活動及び総合的な学習の時間の授業時数等

  1. 全日制の課程における各教科・科目,ホームルーム活動の授業は,年間35週行うことを標準とし,必要がある場合には,各教科・科目の授業を特定の学期又は期間に行うことができる。
  2. 全日制の課程(単位制による課程を除く。)における週当たりの授業時数は,30単位時間を標準とする。
  3. 定時制の課程における授業日数の季節的配分又は週若しくは1日当たりの授業時数については,生徒の勤労状況と地域の諸事情等を考慮して,適切に定めるものとする。
  4. ホームルーム活動の授業時数については,原則として,年間35単位時間以上とするものとする。
  5. 定時制の課程において,特別の事情がある揚合には,ホームルーム活動の授業時数の一部を減ずることができる。
  6. 生徒会活動及び学校行事については,学校の実態に応じて,それぞれ適切な授業時数を充てるものとする。
  7. 総合的な学習の時間の授業時数については,卒業までに105~210単位時間を標準とし,各学校において,学校や生徒の実態に応じて,適切に配当するものとする。
  8. 各教科・科目,特別活動及び総合的な学習の時間(以下「各教科・科目等」という。)のそれぞれの授業の1単位時間は,各学校において,各教科・科目等の授業時数を確保しつつ,生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとする。

第6款 教育課程の編成・実施に当たって配慮すべき事項

1 選択履修の趣旨を生かした適切な教育課程編成

 教育課程の編成に当たっては,生徒の特性,進路等に応じた適切な各教科・科目の履修ができるようにし,このため,多様な各教科・科目を設け生徒が自由に選択履修することのできるよう配慮するものとする。また,教育課程の類型を設け,そのいずれかの類型を選択して履修させる場合においても,その類型において履修させることになっている各教科・科目以外の各教科・科目を履修させたり,生徒が自由に選択履修することのできる各教科・科目を設けたりするものとする。

2 各教科・科目等の内容等の取扱い

 (1)学校においては,第2章以下に示していない事項を加えて指導することもできるが,その場合には,第2章以下に示す教科,科目及び特別活動の目標や内容の趣旨を逸脱したり,生徒の負担過重になったりすることのないようにするものとする。

 (2)第2章以下に示す各教科・科目及び特別活動の内容に掲げる事項の順序は,特に示す場合を除き,指導の順序を示すものではないので,学校においては,その取扱いについて適切な工夫を加えるものとする。

 (3)学校においては,あらかじめ計画して,各教科・科目の内容及び総合的な学習の時間における学習活動を学期の区分に応じて単位ごとに分割して指導することができる。

 (4)学校においては,特に必要がある場合には,第2章及び第3章に示す教科及び科目の目標の趣旨を損なわない範囲内で,各教科・科目の内容に関する事項について,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどその内容を適切に選択して指導することができる。

3 指導計画の作成に当たって配慮すべき事項

 各学校においては,次の事項に配慮しながら,学校の創意工夫を生かし,全体として,調和のとれた具体的な指導計画を作成するものとする。

 (1)各教科・科目等について相互の関連を図り,発展的,系統的な指導ができるようにすること。

 (2)各教科・科目の指導内容については,各事項のまとめ方及び重点の置き方に適切な工夫を加えて,効果的な指導ができるようにすること。

4 職業教育に関して配慮すべき事項

 (1)普通科においては,地域や学校の実態,生徒の特性,進路等を考慮し,必要に応じて,適切な職業に関する各教科・科目の履修の機会の確保について配慮するものとする。

 (2)職業教育を主とする学科においては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 職業に関する各教科・科目については,実験・実習に配当する授業時数を十分確保するようにすること。
  • イ 生徒の実態を考慮し,職業に関する各教科・科目の履修を容易にするため特別な配慮が必要な場合には,各分野における基礎的又は中核的な科目を重点的に選択し,その内容については基礎的・基本的な事項が確実に身に付くように取り扱い,また,主として実験・実習によって指導するなどの工夫をこらすようにすること。

 (3)学校においては,地域や学校の実態,生徒の特性,進路等を考慮し,就業体験の機会の確保について配慮するものとする。

 (4)職業に関する各教科・科目については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 職業に関する各教科・科目については,就業体験をもって実習に替えることができること。この場合,就業体験は,その各教科・科目の内容に直接関係があり,かつ,その一部としてあらかじめ計画されるものであることを要すること。
  • イ 家庭,農業及び水産に関する各教科・科目の指導に当たっては,ホームプロジェクト並びに学校家庭クラブ及び学校農業クラブなどの活動を活用して,学習の効果を上げるよう留意すること。この場合,ホームプロジェクトについては,その各教科・科目の授業時数の10分の2以内をこれに充てることができること。
  • ウ 定時制及び通信制の課程において,職業に関する各教科・科目を履修する生徒が,現にその各教科・科目と密接な関係を有する職業(家事を含む。)に従事している場合で,その職業における実務等が,その各教科・科目の一部を履修した場合と同様の成果があると認められるときは,その実務等をもってその各教科・科目の履修の一部に替えることができること。

5 教育課程の実施等に当たって配慮すべき事項

 以上のほか,次の事項について配慮するものとする。

 (1)学校生活全体を通じて,言語に関する関心や理解を深め,言語環境を整え,生徒の言語活動が適正に行われるようにすること。

 (2)学校の教育活動全体を通じて,個々の生徒の特性等の的確な把握に努め,その伸長を図ること。また,生徒が適切な各教科・科目や類型を選択し学校やホームルームでの生活によりよく適応するとともに,現在及び将来の生き方を考え行動する態度や能力を育成することができるよう,ガイダンスの機能の充実を図ること。

 (3)教師と生徒の信頼関係及び生徒相互の好ましい人間関係を育てるとともに生徒理解を深め,生徒が主体的に判断,行動し積極的に自己を生かしていくことができるよう,生徒指導の充実を図ること。

 (4)生徒が自己の在り方生き方を考え,主体的に進路を選択することができるよう,学校の教育活動全体を通じ,計画的,組織的な進路指導を行うこと。

 (5)各教科・科目等の指導に当たっては,教師間の連携協力を密にするなど指導体制を確立するとともに,学校や生徒の実態に応じ,個別指導やグループ別指導,教師の協力的な指導,生徒の学習内容の習熟の程度等に応じた弾力的な学級の編成など指導方法や指導体制を工夫改善し,個に応じた指導の充実を図ること。

 (6)学習の遅れがちな生徒,障害のある生徒などについては,各教科・科目等の選択,その内容の取扱いなどについて必要な配慮を行い,生徒の実態に応じ,指導内容や指導方法を工夫すること。

 (7)海外から帰国した生徒などについては,学校生活への適応を図るとともに,外国における生活経験を生かすなど適切な指導を行うこと。

 (8)各教科・科目等の指導に当たっては,生徒がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を積極的に活用できるようにするための学習活動の充実に努めるとともに,視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること。

 (9)学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り,生徒の主体的,意欲的な学習活動や読書活動を充実すること。

 (10)生徒のよい点や進歩の状況などを積極的に評価するとともに,指導の過程や成果を評価し,指導の改善を行い学習意欲の向上に生かすようにすること。

 (11)開かれた学校づくりを進めるため,地域や学校の実態等に応じ,家庭や地域の人々の協力を得るなど家庭や地域社会との連携を深めること。また,高等学校間や中学校,盲学校,聾学校及び養護学校などとの間の連携や交流を図るとともに,障害のある幼児児童生徒や高齢者などとの交流の機会を設けること。

第7款 単位の修得及び卒業の認定

1 各教科・科目及び総合的な学習の時間における学習活動の単位の修得の認定

 (1)学校においては,生徒が学校の定める指導計画に従って各教科・科目を履修し,その成果が教科及び科目の目標からみて満足できると認められる場合には,その各教科・科目について履修した単位を修得したことを認定しなければならない。

 (2)学校においては,生徒が学校の定める指導計画に従って総合的な学習の時間において学習活動を行い,その成果が第4款に定めるねらいからみて満足できると認められる場合には,総合的な学習の時間における学習活動について,単位を修得したことを認定しなければならない。

 (3)学校においては,生徒が1科目を2以上の年次にわたって分割履修したとき又は総合的な学習の時間における学習活動を2以上の年次にわたって行ったときは,各年次ごとにその各教科・科目について履修した単位又は総合的な学習の時間における学習活動に係る単位を修得したことを認定するものとする。また,単位の修得の認定を学期の区分ごとに行うことができる。

2 卒業までに修得させる単位数

 学校においては,卒業までに修得させる単位数を定め,校長は,当該単位数を修得した者で,特別活動の成果がその目標からみて満足できると認められるものについて,高等学校の全課程の修了を認定するものとする。この場合,卒業までに修得させる単位数は,74単位以上とする。なお,普通科においては,学校設定科目及び学校設定教科に関する科目に係る修得単位数は,合わせて20単位までを卒業までに修得させる単位数に含めることができる。

3 各学年の課程の修了の認定

 学校においては,各学年の課程の修了の認定については,単位制が併用されていることを踏まえ,弾力的に行うよう配慮するものとする。

4 大学入学資格検定合格科目の単位認定

 学校においては,定時制又は通信制の課程に在学する生徒が,入学以前又は在学中に大学入学資格検定規程(昭和26年文部省令第13号)の定めるところにより,その受検科目について合格点を得た場合には,それに相当する高等学校の各教科・科目の単位を修得したものとみなすことができる。

5 別科の科目の単位認定

 学校においては,別科において,この高等学校学習指導要領に定めるところに準じて,別科の科目を生徒が修得した場合には,それに相当する高等学校の各教科・科目の単位を修得したものとみなすことができる。

第8款 通信制の課程における教育課程の特例

 通信制の課程における教育課程については,第1款から第7款まで(第5款,第6款の1並びに第6款の4の(4)のア及びイを除く。)に定めるところによるほか,下記に定めるところによる。

 1 各教科・科目の添削指導の回数及び面接指導の単位時間(1単位時間は,50分として計算するものとする。以下同じ。)数の標準は,1単位につき次の表のとおりとするほか,学校設定教科に関する科目のうち普通教育に関するものについては,各学校が定めるものとする。

各教科・科目 添削指導(回) 面接指導(単位時間)
国語,地理歴史,公民及び数学に属する科目 3 1
理科に属する科目 3 4
保健体育に属する科目のうち「体育」 1 5
保健体育に属する科目のうち「保健」 3 1
芸術及び外国語に属する科目 3 4
家庭及び情報に属する科目並びに専門教育に関する各教科・科目 各教科・科目の必要に応じて2~3 各教科・科目の必要に応じて2~8

 2 総合的な学習の時間の標準単位数は3~6単位とし,その添削指導の回数及び面接指導の単位時間数については,各学校において,学習活動に応じ適切に定めるものとする。

 3 面接指導の授業の1単位時間は,各学校において,各教科・科目の面接指導の単位時間数を確保しつつ,生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとする。

 4 学校が,その指導計画に,各教科・科目又は特別活動について計画的かつ継続的に行われるラジオ放送又はテレビ放送を取り入れた場合で,生徒がその放送を視聴し,その成果が満足できると認められるときは,その生徒について,その各教科・科目の面接指導の時間数又は特別活動の時間数のうち,ラジオ放送又はテレビ放送についてそれぞれ10分の6以内の時間数を免除することができる。ただし,免除する時間数は,合わせて10分の8を超えることができない。

 5 特別活動については,ホームルーム活動を含めて,各々の生徒の卒業までに30単位時間以上指導するものとする。

第2章 普通教育に関する各教科

第1節 国語

第1款 目標

 国語を適切に表現し的確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力を伸ばし心情を豊かにし,言語感覚を磨き,言語文化に対する関心を深め,国語を尊重してその向上を図る態度を育てる。

第2款 各科目

第1 国語表現[Roman1]
1 目標

 国語で適切に表現する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力を伸ばし言語感覚を磨き,進んで表現することによって社会生活を充実させる態度を育てる。

2 内容

 次の事項について指導する。

  • ア 自分の考えをもって論理的に意見を述べたり,相手の考えを尊重して話し合ったりすること。
  • イ 情報を収集,整理し,正確かつ簡潔に伝える文章にまとめること。
  • ウ 目的や場に応じて,言葉遣いや文体など表現を工夫して話したり書いたりすること。
  • エ 様々な表現についてその効果を吟味し,自分の表現や推敲に役立てること。
  • オ 国語の表現の特色,語句や語彙の成り立ち及び言語の役割について理解を深めること。
3 内容の取扱い

 (1)話すこと・聞くこと及び書くことの指導は,相互の関連を図りながら効果的に行うようにし,授業時数は一方に偏らないようにする。

 (2)内容のウについては,発声の仕方,話す速度,文章の形式なども扱うようにする。

 (3)内容のオについては,古典の表現法,語句,語彙なども関連的に扱うようにする。また,現代社会における言語生活の在り方や言語表現の役割について考えさせるようにする。

 (4)指導に当たっては,常用漢字の読みに慣れ,主な常用漢字が書けるようにするよう留意する。

 (5)指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにする。

  • ア 自分の考えを明確にして,スピーチ,発表,討論などを行うこと。
  • イ 観察したことや調査したことを記録したり,まとめて報告したりすること。
  • ウ 相手や目的に応じて,案内,紹介,連絡などのための話をしたり文章を書いたりすること。
  • エ 身近にある様々な表現を集めその効果などについて考えたり,生徒の表現活動について自己評価や相互評価を行ったりすること。

 (6)教材は,特に,論理的思考力を伸ばす学習活動に役立つもの,情報を活用して表現する学習活動に役立つもの,歴史的,国際的な視野から現代の国語を考える学習活動に役立つものを取り上げるようにする。

第2 国語表現[Roman2]
1 目標

 国語で適切かつ効果的に表現する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力を伸ばし言語感覚を磨き,進んで表現することによって社会生活を充実させる態度を育てる。

2 内容

 1の目標に基づき,「国語表現[Roman1]」の内容に示す事項について指導する。

3 内容の取扱い

 (1)「国語表現[Roman1]」との関連を重視しながら,「国語表現[Roman1]」の内容に更に習熟させ,話すこと・聞くこと及び書くことの能力を一層高めるよう指導するようにする。その際,「国語表現[Roman1]」の3の内容の取扱いの(2)から(6)までと同様に取り扱うものとする。

 (2)生徒の実態等に応じて,話すこと・聞くこと又は書くことのいずれかに重点を置いて指導することができる。

 (3)教材は,「国語表現[Roman1]」の教材の程度を高めたもので,生徒の発達段階に即した適切なものを取り上げるようにする。

第3 国語総合
1 目標

 国語を適切に表現し的確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力を伸ばし心情を豊かにし,言語感覚を磨き,言語文化に対する関心を深め,国語を尊重してその向上を図る態度を育てる。

2 内容

A 話すこと・聞くこと

 次の事項について指導する。

  • ア 様々な問題について自分の考えをもち,筋道を立てて意見を述べること。
  • イ 目的や場に応じて,効果的に話したり的確に聞き取ったりすること。
  • ウ 課題を解決したり考えを深めたりするために,相手の立場や考えを尊重して話し合うこと。

B 書くこと

 次の事項について指導する。

  • ア 相手や目的に応じて題材を選び,効果的な表現を考えて書くこと。
  • イ 論理的な構成を工夫して,自分の考えを文章にまとめること。
  • ウ 優れた表現に接してその条件を考え,自分の表現に役立てること。

C 読むこと

 次の事項について指導する。

  • ア 文章の内容を叙述に即して的確に読み取ったり,必要に応じて要約したりすること。
  • イ 文章を読んで,構成を確かめたり表現の特色をとらえたりすること。
  • ウ 文章に描かれた人物,情景,心情などを表現に即して読み味わうこと。
  • エ 様々な文章を読んで,ものの見方,感じ方,考え方を広げたり深めたりすること。

 〔言語事項〕
 話すこと・聞くこと,書くこと及び読むことの指導を通して,次の事項について指導する。

  • ア 目的や場に応じた話し方や言葉遣いなどを身に付けること。
  • イ 文や文章の組立て,語句の意味,用法及び表記の仕方などを理解し,語彙を豊かにすること。
  • ウ 常用漢字の読みに慣れ,主な常用漢字が書けるようになること。
  • エ 文語のきまり,訓読のきまりなどを理解すること。
  • オ 国語の成り立ちや特質,言語の役割などを理解すること。
3 内容の取扱い

 (1)総合的な言語能力を養うため,内容のA,B,C及び〔言語事項〕について相互に密接な関連を図りながら効果的に指導するようにする。

 (2)内容のAに関する指導については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 話すこと・聞くことを主とする指導には15単位時間程度を配当するものとし,計画的に指導を行うこと。
  • イ 話をよく聞き取る能力や態度を身に付けさせること。
  • ウ 指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにすること。
    • (ア)話題を選んで,スピーチや説明などを行うこと。
    • (イ)情報を収集し活用して,報告や発表などを行うこと。
    • (ウ)課題について調べたり考えたりしたことを基にして,話合いや討論などを行うこと。

 (3)内容のBに関する指導については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 書くことを主とする指導には30単位時間程度を配当するものとし,計画的に指導を行うこと。
  • イ 指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにすること。
    • (ア)題材を選んで考えをまとめ,書く順序を工夫して説明や意見などを書くこと。
    • (イ)相手や目的に応じて適切な語句を用い,手紙や通知などを書くこと。
    • (ウ)本を読んでその紹介を書いたり,課題について収集した情報を整理して記録や報告などを書いたりすること。

 (4)内容のCに関する指導については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 古典と近代以降の文章との授業時数の割合は,おおむね同等とすることを目安として,生徒の実態に応じて適切に定めること。なお,古典における古文と漢文との割合は,一方に偏らないようにすること。
  • イ 文章を読み深めるため,音読や朗読などを取り入れること。
  • ウ 読書力を伸ばし,読書の習慣を養うこと。
  • エ 指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにすること。
    • (ア)文章に表れたものの見方や考え方などを読み取り,それらについて話し合うこと。
    • (イ)考えを広げるため,様々な古典や現代の文章を読み比べること。
    • (ウ)課題に応じて必要な情報を読み取り,まとめて発表すること。

 (5)内容の〔言語事項〕については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校の指導の上に立って,内容のA,B及びCの指導の中で深めること。
  • イ エについては,読むことの指導に即して行う程度とすること。なお,口語のきまり,言葉遣い,敬語の用法などについても,必要に応じて扱うこと。

 (6)教材については,次の事項に留意するものとする。

  • ア 教材は,話すこと・聞くこと,書くこと及び読むことの能力を偏りなく養うことや読書に親しむ態度を育てることをねらいとし,生徒の発達段階に即して適切な話題や題材を精選して調和的に取り上げること。また,上記(2)のウ,(3)のイ及び(4)のエに掲げる言語活動が十分行われるよう教材を選定すること。
  • イ 教材は,次のような観点に配慮して取り上げること。
    • (ア)言語文化に対する関心や理解を深め,国語を尊重する態度を育てるのに役立つこと。
    • (イ)日常の言葉遣いなど言語生活に関心をもち,伝え合う力を高めるのに役立つこと。
    • (ウ)思考力を伸ばし心情を豊かにし,言語感覚を磨くのに役立つこと。
    • (エ)情報を活用して,公正かつ適切に判断する能力や創造的精神を養うのに役立つこと。
    • (オ)科学的,論理的な見方や考え方を養い,視野を広げるのに役立つこと。
    • (カ)生活や人生について考えを深め,人間性を豊かにし,たくましく生きる意志を培うのに役立つこと。
    • (キ)人間,社会,自然などに広く目を向け,考えを深めるのに役立つこと。
    • (ク)我が国の文化と伝統に対する関心や理解を深め,それらを尊重する態度を育てるのに役立つこと。
    • (ケ)広い視野から国際理解を深め,日本人としての自覚をもち,国際協調の精神を高めるのに役立つこと。
第4 現代文
1 目標

 近代以降の様々な文章を読む能力を高めるとともに,ものの見方,感じ方,考え方を深め,進んで表現し読書することによって人生を豊かにする態度を育てる。

2 内容

 次の事項について指導する。

  • ア 論理的な文章について,論理の展開や要旨を的確にとらえること。
  • イ 文学的な文章について,人物,情景,心情などを的確にとらえ,表現を味わうこと。
  • ウ 様々な文章を読むことを通して,人間,社会,自然などについて自分の考えを深めたり発展させたりすること。
  • エ 語句の意味,用法を的確に理解し,語彙を豊かにするとともに,文体や修辞などの表現上の特色をとらえること。
  • オ 目的や課題に応じて様々な情報を収集し活用して,進んで表現すること。
3 内容の取扱い

 (1)話すこと・聞くこと及び書くことの言語活動を効果的に取り入れるようにする。

 (2)生徒の読書意欲を喚起し,読書力を高めるよう配慮するものとする。

 (3)近代の文章や文学の変遷については,文章を読むための参考になる程度とする。

 (4)指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにする。

  • ア 論理的な文章を読んで,書き手の考えやその展開の仕方などについて意見を書くこと。
  • イ 文学的な文章を読んで,人物の生き方やその表現の仕方などについて話し合うこと。
  • ウ 文章の理解を深め,興味・関心を広げるために,関連する文章を読んだり創作的な活動を行ったりすること。
  • エ 自分で設定した課題を探究し,その成果を発表したり報告書などにまとめたりすること。

 (5)教材は,近代以降の様々な種類の文章とする。その際,現代の社会生活で必要となる実用的な文章も取り上げるようにする。なお,翻訳の文章や近代以降の文語文も含めることができる。

第5 古典
1 目標

 古典としての古文と漢文を読む能力を養うとともに,ものの見方,感じ方,考え方を広くし,古典に親しむことによって人生を豊かにする態度を育てる。

2 内容

 次の事項について指導する。

  • ア 古文や漢文に用いられている語句の意味,用法及び文の構造を理解すること。
  • イ 文章や作品の内容を構成や展開に即して的確にとらえること。
  • ウ 文章や作品に表れた人間,社会,自然などに対する思想や感情を読み取り,ものの見方,感じ方,考え方を豊かにすること。
  • エ 文章や作品の表現上の特色を理解し,優れた表現に親しむこと。
  • オ 古典を読んで,日本文化の特質や日本文化と中国文化の関係について考えること。
3 内容の取扱い

 (1)古文及び漢文の両方を取り上げるものとし,一方に偏らないようにする。

 (2)話すこと・聞くこと及び書くことの言語活動を効果的に取り入れるようにする。

 (3)文語文法の指導は読むことの学習に即して行い,必要に応じてある程度まとまった学習もできるようにする。

 (4)指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにする。

  • ア 古文や漢文の調子などを味わいながら,音読,朗読,暗唱をすること。
  • イ 国語の変遷などについて関心を深めるため,辞書などを用いて古典の言葉と現代の言葉とを比較対照すること。
  • ウ 古典に表れた思想や感情の特徴,表現上の特色などについて話し合うこと。
  • エ 古典を読んで関心をもったことなどについて調べ,文章にまとめること。

 (5)教材については,次の事項に留意するものとする。

  • ア 教材は,様々な文章や作品,文種や形態などについて,親しみやすく基本的なものをできるだけ精選し,長短や難易を考慮して適当な部分を取り上げること。また,上記(4)に掲げる言語活動が十分行われるよう教材を選定すること。
  • イ 教材は,次のような観点に配慮して取り上げること。
    • (ア)古典を進んで学習する意欲や態度を養うのに役立つこと。
    • (イ)人間,社会,自然などに対する様々な時代の人々のものの見方,感じ方,考え方について理解を深めるのに役立つこと。
    • (ウ)様々な時代の人々の生き方について考えたり,我が国の文化と伝統について理解を深めたりするのに役立つこと。
    • (エ)古典を読むのに必要な知識を身に付けるのに役立つこと。
    • (オ)言語感覚を豊かにするのに役立つこと。
    • (カ)中国など外国の文化との関係について理解を深めるのに役立つこと。
  • ウ 教材には,日本漢文も含めるようにすること。また,必要に応じて近代以降の文語文や漢詩文などを用いることができること。
  • エ 教材については,表記を工夫し,注釈,傍注,解説などを適切に用い,特に漢文については訓点を付け,時には書き下し文を用いるなど理解しやすいようにすること。
第6 古典講読
1 目標

 古典としての古文と漢文を読むことによって,我が国の文化と伝統に対する関心を深め,生涯にわたって古典に親しむ態度を育てる。

2 内容

 次の事項について指導する。

  • ア 古文や漢文に用いられている語句の意味,用法を理解し,その特有の表現を味わうこと。
  • イ 文章や作品に表れた思想や感情を的確に読み取り,生活や人生について考えること。
  • ウ 古典を読んで,日本文化の特質や日本文化と中国文化の関係について考えること。
3 内容の取扱い

 (1)古文と漢文の両方又はいずれか一方を取り上げることができる。

 (2)話すこと・聞くこと及び書くことの言語活動を効果的に取り入れるようにする。

 (3)古典に触れる楽しさを味わうことを重視し,詳細な読み取りの指導に偏らないよう配慮するものとする。

 (4)指導に当たっては,例えば次のような言語活動を通して行うようにする。

  • ア 古文や漢文の調子などを味わいながら,音読,朗読をすること。
  • イ 古典に表れた思想や感情などについて,感じたことや考えたことを文章にまとめたり発表したりすること。
  • ウ 古典を読んで,関連する文章や作品を調べたり読み比べたりすること。

 (5)教材は,特定の文章や作品,文種や形態などについて,まとまりのあるものを中心として適切に取り上げるようにする。また,古典の現代語訳などを適切な範囲で関連的に取り上げることができる。

第3款 各科目にわたる内容の取扱い

 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)教材については,各科目の3の内容の取扱いに示す事項のほか,「国語表現[Roman1]」,「国語表現[Roman2]」及び「現代文」は「国語総合」の3の(6)に示す事項について,「古典講読」は「古典」の3の(5)に示す事項について留意すること。
  • (2)学校図書館を計画的に利用することを通して,読書意欲を喚起し読書力を高めるとともに情報を活用する能力を養うようにすること。また,音声言語や映像による教材,コンピュータや情報通信ネットワークなども適宜活用し,学習の効果を高めるようにすること。

第2節 地理歴史

第1款 目標

 我が国及び世界の形成の歴史的過程と生活・文化の地域的特色についての理解と認識を深め,国際社会に主体的に生きる民主的,平和的な国家・社会の一員として必要な自覚と資質を養う。

第2款 各科目

第1 世界史A
1 目標

 近現代史を中心とする世界の歴史を,我が国の歴史と関連付けながら理解させ,人類の課題を多角的に考察させることによって,歴史的思考力を培い,国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を養う。

2 内容

 (1)諸地域世界と交流圏
 風土,民族,宗教などに着目させながら,ユーラシアを中心に形成された諸地域世界の特質を把握させる。また,諸地域相互の交流に触れ,世界の一体化につながる交流圏の成立に気付かせる。

  • ア 東アジア世界
     東アジアの風土と諸民族,漢字文化,儒教,中国を中心とする国際体制に触れ,日本を含む東アジア世界の特質を把握させる。
  • イ 南アジア世界
     南アジアの風土と諸民族,仏教の成立,ヒンドゥー教とカースト制度,イスラームの影響に触れ,南アジア世界の特質を把握させる。
  • ウ イスラーム世界
     西アジアの風土と諸民族,イラン文明の伝統,イスラームの成立と拡大に触れ,イスラーム世界の特質を把握させる。
  • エ ヨーロッパ世界
     ヨーロッパの風土と諸民族,ギリシア・ローマ文明の伝統,キリスト教に触れ,ヨーロッパ世界の特質を把握させる。
  • オ ユーラシアの交流圏
     8世紀以降の諸地域世界の交流の深まりに触れ,ユーラシア規模の交流圏の成立とそれを支えた都市や港のネットワークを把握させる。
    • (ア)海域世界の成長とユーラシア
      ムスリム商人のインド洋進出,中国商人の南シナ海進出を中心に,ユーラシアの諸海域を結ぶネットワークの成長を把握させる。
    • (イ)遊牧社会の膨張とユーラシア
      内陸アジアの騎馬遊牧民,オアシス都市民の活動を中心に,陸のネットワークの成長とモンゴルによるユーラシアの一体化を把握させる。
    • (ウ)地中海海域とユーラシア
      イタリア商人による東方貿易とイスラーム文明のヨーロッパへの流入を中心に,ユーラシア,アフリカとつながる地中海交流圏の成長を把握させる。
    • (エ)東アジア海域とユーラシア
      元の大都を拠点とする東西交流と黄海や東シナ海における交易の活性化,倭寇,勘合貿易,琉球王国の交易活動を中心に,日本列島を含む東アジア海域の交流圏としての成長を把握させる。

 (2)一体化する世界
 16世紀以降の世界商業の進展と産業革命後の資本主義の確立を中心に,世界の一体化の過程を理解させる。その際,ヨーロッパの動向と日本などアジア諸国の対応に着目させる。

  • ア 大航海時代の世界
     大航海時代のヨーロッパとアフリカ,アメリカ,アジアとの接触・交流を扱い,16世紀の世界の一体化への動きを理解させる。
  • イ アジアの諸帝国とヨーロッパの主権国家体制
     アジアの諸帝国の政治と社会,ヨーロッパの主権国家体制の成立,大西洋貿易の展開を扱い,17世紀及び18世紀の世界の特質を理解させる。
  • ウ ヨーロッパ・アメリカの諸革命
     産業革命,フランス革命,アメリカ諸国の独立,自由主義と国民主義の進展,拡大する貿易活動を扱い,ヨーロッパ・アメリカにおける資本主義の確立と国民形成を理解させる。
  • エ アジア諸国の変貌と日本
     ヨーロッパの進出期におけるアジア諸国の状況,植民地化や従属化の過程での抵抗と挫折,伝統文化の変容,その中での日本の対応を扱い,19世紀の世界の一体化とその特質を理解させる。

 (3)現代の世界と日本
 地球規模で一体化した現代世界の特質と展開過程を理解させ,人類の課題について考察させる。その際,世界の動向と日本とのかかわりに着目させる。

  • ア 急変する人類社会
     輸送革命,マスメディアの発達,企業や国家の巨大化,社会の大衆化と政治や文化の変容,公教育の普及と国民統合などを扱い,20世紀という時代の特質を人類史的視野から把握させる。
  • イ 二つの世界戦争と平和
     第一次世界大戦と第二次世界大戦の原因や総力戦としての性格,それらが及ぼした影響を理解させ,平和の意義などについて考察させる。
  • ウ 米ソ冷戦とアジア・アフリカ諸国
     第二次世界大戦後の米ソ両陣営の対立,アジア・アフリカの民族運動と植民地支配からの独立を理解させ,核兵器問題やアジア・アフリカ諸国が抱える問題などについて考察させる。
  • エ 地球社会への歩みと日本
     1970年代以降の市場経済の世界化や地球規模での問題の出現を理解させ,日本が世界の諸国,諸地域と多様性を認め合いながら共存する方向などについて考察させる。
  • オ 地域紛争と国際社会
     冷戦終結後の世界で起こった地域紛争の原因や歴史的背景を追究させ,国際社会の変化や国民国家の課題などについて考察させる。
  • カ 科学技術と現代文明
     原子力の利用,情報科学,宇宙科学の出現など現代の科学技術の人類への寄与と課題を追究させ,人類の生存と環境,世界の平和と安全などについて考察させるとともに,国際的な交流と協調の必要性に気付かせる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。
  • イ 諸地域世界,交流圏,国際関係の展開などを取り扱う際,比較文明的視点も考慮するとともに,各時代における世界の中に日本を位置付けて考察させること
  • ウ 風土,民族の扱い,人類の課題の考察,歴史地図の活用などについては,地理的条件との関連に留意すること。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアからエまでについては,諸地域世界の特質を構造的視野から把握させるものとし,個々の地域を通史的に扱うことのないようにすること。また,東アジア世界の取扱いにおいては,日本を明確に位置付けること。
  • イ 内容の(1)のオについては,生徒の実態等に応じ,(ア)から(エ)までのうち二つ程度を選択して交流の具体的様相を把握させるものとし,詳細な交流史は扱わないこと。
  • ウ 内容の(2)及び(3)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)客観的かつ公正な資料に基づいて歴史の事実に関する理解を得させるようにすること。
    • (イ)政治,経済,社会,文化,生活など様々な観点から歴史的事象を取り上げ,近現代世界に対する多角的で柔軟な見方を養うこと。
  • エ 内容の(3)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)単に知識を与えるだけでなく,現代の世界が当面する課題について考察させること。その際,核兵器の脅威に着目させ,戦争を防止し,民主的で平和な国際社会を実現することが重要な課題であることを認識させること。
    • (イ)内容のオ及びカについては,例示された課題などを参考に適切な主題を設定し,生徒の主体的な追究を通して認識を深めさせるようにすること。
第2 世界史B
1 目標

 世界の歴史の大きな枠組みと流れを,我が国の歴史と関連付けながら理解させ,文化の多様性と現代世界の特質を広い視野から考察させることによって,歴史的思考力を培い,国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を養う。

2 内容

 (1)世界史への扉
 身近なものや日常生活にかかわる主題,我が国の歴史にかかわる主題など,適切な主題を設定し追究する学習を通して,歴史に対する関心と世界史学習への意欲を高める。

  • ア 世界史における時間と空間
     時計,暦,世界地図,都市図などから適切な事例を取り上げて,その変遷や意義を追究させ,人々の時間意識や空間意識が時代や地域により異なることに気付かせる。
  • イ 日常生活に見る世界史
     衣食住,家族,余暇,スポーツなどから適切な事例を取り上げて,その変遷を追究させ,日常生活からも世界史がとらえられることに気付かせる。
  • ウ 世界史と日本史とのつながり
     日本と世界の接触・交流にかかわる人,物,技術,文化などから適切な事例を取り上げて,接触・交流の具体的様相を追究させ,日本列島の歴史と世界史との密接なつながりに気付かせる。

 (2)諸地域世界の形成
 人類は各地の自然環境に適応しながら農耕や牧畜を基礎とする諸文明を築き上げ,やがてそれらを基により大きな地域世界を形成したことを把握させる。

  • ア 西アジア・地中海世界
     西アジア・地中海世界の風土,オリエント文明の盛衰,イラン人の活動,エーゲ文明,ギリシア・ローマ文明に触れ,西アジア・地中海世界の特質を把握させる。
  • イ 南アジア世界の形成
     南アジアの風土,インダス文明,アーリヤ人の進入以後の文化,社会,国家の発展に触れ,南アジア世界の形成過程を把握させる。
  • ウ 東アジア・内陸アジア世界の形成
     東アジア・内陸アジアの風土,中華文明の起源と秦・漢帝国,遊牧国家の動向,唐帝国と東アジア諸民族の活動に触れ,日本を含む東アジア世界と内陸アジア世界の形成過程を把握させる。

 (3)諸地域世界の交流と再編
 ユーラシアの内陸及び海域のネットワークを背景に,諸地域世界の交流が一段と活発になり,新たな地域世界の形成や再編を促したことを把握させる。

  • ア イスラーム世界の形成と拡大
     アラブ人とイスラーム帝国の発展,トルコ系民族の活動,アフリカ・南アジアのイスラーム化に触れ,イスラーム世界の形成,拡大の過程を把握させる。
  • イ ヨーロッパ世界の形成と変動
     ビザンツ帝国と東ヨーロッパの展開,西ヨーロッパの封建社会,都市の発達と王権の伸長に触れ,キリスト教とヨーロッパ世界の形成,変動の過程を把握させる。
  • ウ 内陸アジアの動向と諸地域世界
     契丹・女真と宋の抗争,モンゴル帝国の興亡と諸地域世界や日本の変動に触れ,内陸アジア諸民族がユーラシア諸地域の交流と再編に果たした役割を把握させる。

 (4)諸地域世界の結合と変容
 アジアの繁栄とヨーロッパの拡大を背景に,諸地域世界の結合が一層進んだことを把握させるとともに,主権国家体制を整え工業化を達成したヨーロッパの進出により,世界の構造化と社会の変容が促されたことを理解させる。

  • ア アジア諸地域世界の繁栄と成熟
     明・清帝国と朝鮮や日本との関係,東南アジア海域世界とイスラーム世界の動向を扱い,16世紀から18世紀にかけてのアジア諸地域世界の特質を理解させる。
  • イ ヨーロッパの拡大と大西洋世界
     ルネサンスと宗教改革,新航路の開拓,主権国家体制の成立,大西洋貿易を扱い,16世紀から18世紀にかけてのヨーロッパ世界の特質とアメリカ・アフリカとの関係を理解させる。
  • ウ ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
     産業革命,フランス革命,アメリカ諸国の独立など,18世紀後半から19世紀にかけてのヨーロッパ・アメリカの経済的,政治的変革を扱い,産業社会と国民国家の形成を理解させる。
  • エ 世界市場の形成とアジア諸国
     世界市場の形成,ヨーロッパ諸国のアジア進出,オスマン,ムガル,清帝国及び日本などアジア諸国の動揺と改革を扱い,19世紀のアジアとヨーロッパの関係を理解させる。
  • オ 帝国主義と世界の変容
     ヨーロッパ諸国によるアジア・アフリカの植民地化をめぐる競合とアジア・アフリカの対応を扱い,19世紀後期から20世紀初期の世界の支配・従属関係を伴う一体化と社会の変容を理解させる。

 (5)地球世界の形成
 科学技術の発達や生産力の著しい発展を背景に,現代世界は地球規模で一体化し,相互依存を強めたことを理解させる。また,国際対立と国際協調,科学技術と現代文明などの観点から20世紀の歴史の特質を考察させ,未来を展望させる。

  • ア 二つの大戦と世界
     二つの大戦と総力戦,ロシア革命とソヴィエト連邦の成立,大衆社会の出現と全体主義,世界恐慌と資本主義の変容,アジアの民族運動などを扱い,20世紀前半の世界の動向と社会の特質を理解させる。
  • イ 米ソ冷戦と第三勢力
     米ソ冷戦の展開,アジア・アフリカ諸国の独立と紛争,平和共存の模索と多極化の進展を扱い,冷戦期の世界の動向を理解させる。
  • ウ 冷戦の終結と地球社会の到来
     市場経済の世界化,東欧諸国の民主化と冷戦の終結,ソヴィエト連邦の解体,アジア経済の急成長,地域統合の進展などを扱い,1970年代以降の世界と日本の動向を理解させる。
  • エ 国際対立と国際協調
     核兵器問題,人種・民族問題,第二次世界大戦後の主要な国際紛争など,現代の国際問題を歴史的観点から追究させ,国際協調の意義と課題を考察させる。
  • オ 科学技術の発達と現代文明
     情報化,先端技術の発達,環境問題などを歴史的観点から追究させ,科学技術と現代文明について考察させる。
  • カ これからの世界と日本
     国際政治,世界経済,現代文明などにおいて人類の当面する課題を歴史的観点から追究させ,これからの世界と日本を展望させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。
  • イ 具体的な歴史の展開を通して,文化・文明などの概念,年代の表し方,時代や地域の区分などを把握させるようにすること。
  • ウ 風土,民族の扱い,現代の課題の考察,歴史地図の活用などについては,地理的条件との関連に留意すること。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,生徒の実態等に応じ,アからウまでのうち適宜項目を選択し,二つ程度主題を設定して追究する学習を行うこと。その際,世界史学習の導入に当たることを考慮し,抽象的で高度な指導にならないようにすること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)各時代の人々の生活や意識を具体的に理解できるようにし,政治史のみの学習にならないようにすること。
    • (イ)比較文明的視点から世界の歴史の中の日本の位置付けにも着目させること。
  • ウ 内容の(4)及び(5)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)客観的かつ公正な資料に基づいて歴史の事実に関する理解を得させるようにすること。
    • (イ)広い視野から世界の動きをとらえることとし,各国史別の扱いにならないようにすること。
    • (ウ)政治,経済,社会,文化,生活など様々な観点から歴史的事象を取り上げ,近現代世界に対する多角的で柔軟な見方を養うこと。
    • (エ)日本と関連する諸国の歴史については当該国の歴史から見た日本などにも着目させ,世界の歴史における日本の位置付けを明確にすること。
  • エ 内容の(5)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)単に知識を与えるだけでなく,地球世界の課題について考察させること。その際,核兵器の脅威に着目させ,戦争を防止し,民主的で平和な国際社会を実現させることが重要な課題であることを認識させること。
    • (イ)内容のエ,オ及びカについては,例示された課題などを参考に適切な主題を設定し,生徒の主体的な追究を通して認識を深めさせるようにすること。
第3 日本史A
1 目標

 近現代史を中心とする我が国の歴史の展開を,世界史的視野に立ち我が国を取り巻く国際環境などと関連付けて考察させることによって,歴史的思考力を培い,国民としての自覚と国際社会に主体的に生きる日本人としての資質を養う。

2 内容

 (1)歴史と生活
 身近な生活文化や地域社会の変化などにかかわる主題を設定し追究する学習を通して,歴史への関心を高めるとともに,歴史的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 衣食住の変化
     日常の生活の中で接している衣食住がどのように変化してきたかを,社会的な背景と関連付けて追究させる。
  • イ 交通・通信の変化
     交通や通信の変化がどのような時代的背景の下でもたらされ,それが人々の日常生活にどのような影響をもたらしたかを追究させる。
  • ウ 現代に残る風習と民間信仰
     現代に残る風習や民間信仰が本来どのような意味をもち,それがどのように変化してきたかを現代の人々の生活と関連付けて追究させる。
  • エ 産業技術の発達と生活
     産業技術の発達がどのような時代的背景の下でもたらされ,それが人々の日常生活にどのような影響をもたらしたかを追究させる。
  • オ 地域社会の変化
     地域社会がどのように変化してきたかを,政治的,経済的な条件や国際的な動きと関連付けて追究させる。

 (2)近代日本の形成と19世紀の世界
 開国以後,明治維新を経て近代日本が急速に形成された過程を,国際環境と関連付けて理解させる。

  • ア 国際環境の変化と幕藩体制の動揺
     産業,学問・思想,教育における近代の萌芽や欧米諸国のアジア進出に着目して,幕藩体制動揺期の内外の情勢について理解させる。
  • イ 明治維新と近代国家の形成
     文明開化などに見られる欧米文化の導入と明治政府による諸制度の改革に伴う社会・文化の変化に着目して,開国,明治維新から自由民権運動を経て立憲体制が成立するまでの我が国の近代国家の形成について理解させる。
  • ウ 国際関係の推移と近代産業の成立
     条約改正や日清・日露戦争前後の欧米諸国やアジア近隣諸国との関係の変化及び産業革命の進行に着目して,我が国の対外政策の推移と近代産業の成立について理解させる。

 (3)近代日本の歩みと国際関係
 第一次世界大戦前後から第二次世界大戦終結までの我が国の状況について,国際情勢と関連付けて考察させる。

  • ア 政党政治の展開と大衆文化の形成
     政党の役割と社会的な基盤,学問・文化の進展と教育の普及に着目して,政党政治の推移と大衆文化の形成について考察させる。
  • イ 近代産業の発展と国民生活
     都市や村落の生活の変化と社会問題の発生に着目して,近代産業の発展とそれが国民生活にもたらした影響について考察させる。
  • ウ 両大戦をめぐる国際情勢と日本
     諸国家間の対立や協調関係と日本の立場,国内の経済・社会の動向,アジア近隣諸国との関係に着目して,二つの世界大戦とその間の内外情勢の変化について考察させる。

 (4)第二次世界大戦後の日本と世界
 第二次世界大戦後の民主化と復興,国際社会への復帰,経済の発展と現代の日本について,世界の動向と関連付けて考察させるとともに,我が国の課題と役割について認識させる。

  • ア 戦後政治の動向と国際社会
     第二次世界大戦後の国際関係の推移に着目して,占領政策と諸改革,新憲法の成立,平和条約と独立など我が国の再出発及びその後の政治の推移と新しい外交関係の確立について考察させる。
  • イ 経済の発展と国民生活
     生活意識や価値観の変化に着目して,戦後の経済復興,技術革新と高度成長,経済の国際化など日本経済の発展と国民生活の向上について考察させる。
  • ウ 現代の日本と世界
     経済や文化の国際的交流,科学技術の発達と世界の平和,我が国の国際貢献の拡大などに着目して,現代世界の動向と日本の課題及び役割について考察させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 我が国の歴史の展開を,諸外国との政治的な関係,経済・文化の接触・交流や地理的条件などと関連付け,世界の中の日本という視点から理解させること。
  • イ 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。

 (2)近現代史の指導に当たっては,客観的かつ公正な資料に基づいて,事実の正確な理解に導くようにするとともに,多面的・多角的に考察し公正に判断する能力を育成するようにする。その際,核兵器の脅威に着目させ,戦争を防止し,民主的で平和な国際社会を実現することが重要な課題であることを認識させること。

 (3)内容の(1)の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア アからオまでの中から,生徒の実態等に応じ,二つ又は三つを選択して主題を設定し,作業的,体験的な学習を重視して実施すること。
  • イ 選択した項目の一つは,この科目の導入として実施し,現在の生活環境が歴史の産物であることに気付かせることによって日本史学習への関心を高めるようにすること。
  • ウ 前項以外の選択した項目については,学習の深化と歴史的思考力の育成を図ることをねらいとして,内容の(2)以下の学習と関連させて取り扱うよう指導計画を工夫すること。
第4 日本史B
1 目標

 我が国の歴史の展開を,世界史的視野に立って総合的に考察させ,我が国の文化と伝統の特色についての認識を深めさせることによって,歴史的思考力を培い,国民としての自覚と国際社会に主体的に生きる日本人としての資質を養う。

2 内容

 (1)歴史の考察
 歴史を考察する基本的な方法を理解させるとともに,主題を設定して追究する学習,地域社会にかかわる学習を通して,歴史への関心を高め,歴史的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 歴史と資料
     歴史における資料の特性とその活用及び文化財保護の意義について理解させる。
    • (ア)資料をよむ
      様々な歴史的資料の特性に着目して,資料に基づいて歴史が叙述されていることを理解させる。
    • (イ)資料にふれる
      博物館などの施設や地域の文化遺産についての関心を高め,文化財保護の重要性について理解させる。
  • イ 歴史の追究
     我が国の歴史の展開について,時代ごとに区切らない主題を設定し追究する学習を通して,歴史的な見方や考え方を身に付けさせる。
    • (ア)日本人の生活と信仰
      衣食住の変化,習俗や信仰などに着目して,日本人の生活様式や精神生活の推移について追究させる。
    • (イ)日本列島の地域的差異
      文化の特色,人々の生活,都市の形成,他地域との交流などに着目して,日本列島の諸地域における歴史の差異について追究させる。
    • (ウ)技術や情報の発達と教育の普及
      人々の生活の変化に着目して,各時代における産業や生活の中の技術,交通,情報などの発達や教育の普及の影響について追究させる。
    • (エ)世界の中の日本
      我が国と外国との交流や相互理解などに着目して,外国人が日本をどう見ていたか,また日本人が世界をどう見ていたかについて追究させる。
    • (オ)法制の変化と社会
      様々な法制の特色や変化に着目して,各時代における法と人とのかかわりや法が社会に果たす役割について追究させる。
  • ウ 地域社会の歴史と文化
     地域社会の歴史と文化について,その地域の自然条件や政治的,経済的な諸条件と関連付けて考察させる。

 (2)原始・古代の社会・文化と東アジア
 原始社会の人々の生活の変化,大和朝廷による統一,律令に基づく古代国家の成立と推移及び文化の形成について,東アジア世界の動きとも関連付けて理解させる。

  • ア 日本文化の黎明
    自然環境や大陸からの文化の影響による生活の変化に着目して,旧石器文化,縄文文化及び弥生文化の時代の社会について理解させる。
  • イ 古代国家の形成と東アジア
     我が国における国家の形成と律令体制の確立の過程,隋・唐など東アジア世界との交流に着目して,古代国家の展開と古墳文化,天平文化などの文化の特色について理解させる。
  • ウ 古代国家の推移と社会の変化
     東アジア世界との関係の変化,荘園・公領の動きや武士の台頭など地方の動向に着目して,古代国家の推移と国風文化の展開及び中世社会の萌芽について理解させる。

 (3)中世の社会・文化と東アジア
 武家政権の成立から戦国大名の時代に至る武家社会の進展と文化の展開について,東アジア世界の動向と関連付けて理解させる。

  • ア 武家政権の成立
     武士の土地支配と公武関係,宋・元とのかかわりに着目して,武家政権の形成過程と鎌倉新仏教など文化に見られる新しい気運について理解させる。
  • イ 武家政権の展開と社会の変化
     日本の諸地域の動向,日明貿易など東アジア世界との交流,庶民の台頭に着目して,産業経済の発展や下剋上など中世社会の多様な展開及び武家文化と公家文化のかかわりや庶民文化の萌芽など文化の動向について理解させる。

 (4)近世の社会・文化と国際関係
 織豊政権及び幕藩体制の特色と推移,社会・文化の動向について,国際関係の変化とその影響にも触れながら理解させる。

  • ア 織豊政権と幕藩体制の形成
     ヨーロッパ世界との接触とその影響,鎖国などその後の対外関係,支配体制と身分制度や儒学の役割,文化の特色に着目して,織豊政権,幕藩体制の特質について理解させる。
  • イ 産業経済の発展と都市や村落の文化
     幕藩体制の下での経済機構や交通・技術の発展,都市の繁栄に着目して,農業や商工業の発展及び町人文化の形成,農山漁村の生活文化について理解させる。
  • ウ 国際環境の変化と幕藩体制の動揺
     欧米諸国のアジアへの進出,学問・思想及び産業の新たな展開に着目して,幕藩体制の動揺と近代化の基盤の形成について理解させる。

 (5)近代日本の形成とアジア
 開国,幕府の滅亡と新政府の成立からの明治時代の近代日本の歩みについて,アジアにおける国際環境と関連付けて考察させる。

  • ア 明治維新と立憲体制の成立
     文明開化など欧米の文化・思想の影響や国際環境の変化に着目して,開国,明治維新から自由民権運動を経て立憲体制が成立するまでの我が国の近代化の推進について考察させる。
  • イ 国際関係の推移と立憲国家の展開
     条約改正,日清・日露戦争とその前後のアジア及び欧米諸国との関係の推移に着目して,我が国の立憲国家としての展開について考察させる。
  • ウ 近代産業の発展と近代文化
     国民生活の向上と社会問題の発生,学問の発展や教育制度の拡充に着目して,近代産業の発展と近代文化の特色について考察させる。

 (6)両世界大戦期の日本と世界
 第一次世界大戦から第二次世界大戦に至る我が国の歴史について,世界情勢と国内の動きを関連付けて考察させる。

  • ア 第一次世界大戦と日本の経済
     国際社会の中の日本の立場に着目して,第一次世界大戦前後の対外政策の推移や大戦が国内の経済・社会に及ぼした影響について考察させる。
  • イ 政党政治の発展と大衆文化の形成
     都市の発達と大衆社会の成立に着目して,政党の役割と政治や社会運動の動向及び文化の特色について考察させる。
  • ウ 第二次世界大戦と日本
     国際社会の動向,国内政治と経済の動揺,アジア近隣諸国との関係に着目して,対外政策の推移と戦時体制の強化など第二次世界大戦と日本とのかかわりについて考察させる。

 (7)第二次世界大戦後の日本と世界
第二次世界大戦の終結から今日に至る我が国の歴史について,世界の動向と関連付けて考察させるとともに,広い視野から日本の文化や課題について認識させる。

  • ア 戦後政治の動向と国際社会
     第二次世界大戦後の国際関係の推移に着目して,占領政策と諸改革,新憲法の成立,平和条約と独立など我が国の再出発及びその後の政治の推移と新しい外交関係の確立について考察させる。
  • イ 経済の発展と国民生活
     生活意識や価値観の変化に着目して,戦後の経済復興,技術革新と高度成長,経済の国際化など日本経済の発展と国民生活の向上について考察させる。
  • ウ 現代の日本と世界
     国際理解の推進と日本文化の特色,世界の中の日本の立場や我が国の国際貢献の拡大などに着目して,現代世界の動向と日本の課題及び役割について考察させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 我が国の歴史と文化を,各時代の国際環境や地理的条件などと関連付け,世界の中の日本という視点から理解させること。
  • イ 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。
  • ウ 文化に関する指導に当たっては,各時代の文化とそれを生み出した時代的背景との関連,外来の文化などとの接触や交流による文化の変容や発展の過程などに着目させ,我が国の文化と伝統の特色とそれを形成した様々な要因を総合的に考察させるようにすること。また,生活文化については,時代の特色や地域社会の有様などと関連付けるとともに,民俗学などの成果に基づきその具体的な様相を把握させること。

 (2)内容の(1)の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア アについては,次の事項に配慮すること。
    • (ア)日本史学習に対する関心を高めるとともに,歴史の学習の基礎的な認識を深めることをねらいとして,作業的,体験的な学習を重視すること。
    • (イ)内容の(1)のアの(ア)については,この科目の導入として実施することとし,(イ)については,適切な時期に実施すること。
  • イ イについては,歴史的思考力を深めさせるため,内容の(1)のイの(ア)から(オ)までの中から,生徒の実態等に応じ,二つ程度を選択して主題を設定し,適切な時期に実施すること。主題の設定に当たっては,特定の時代や地域に偏らないようにするものとし,例えば次のような観点が考えられること。
    • (ア)我が国の文化と伝統の特色とかかわらせてとらえること。
    • (イ)歴史上の人物の果たした役割や生き方などとかかわらせてとらえること。
    • (ウ)政治的,経済的な条件や国際環境など時代的背景とかかわらせてとらえること。
    • (エ)地域の特性や地理的条件などとかかわらせてとらえること。
  • ウ ウについては,次の事項に配慮すること。
    • (ア)地域の範囲は,学校所在地を中心とする日常の生活圏,都道府県,それらを包含する地方など,学習指導上の観点に立って適宜設定すること。
    • (イ)学習指導上の観点や地域の特性に応じて,まとまった時間を設定して実施したり,内容の(2)以下の学習に関連させて適宜実施したりするなど,効果的な方法をとること。
    • (ウ)地域の史跡や諸資料の調査・見学などを取り入れるとともに遺物,伝承などの文化遺産を取り上げ,祖先が地域社会の向上と文化の創造や発展に努力したことを具体的に理解させ,それらを尊重する態度を育てるようにすること。

 (3)近現代史の指導に当たっては,客観的かつ公正な資料に基づいて,事実の正確な理解に導くようにするとともに,多面的・多角的に考察し公正に判断する能力を育成するようにする。その際,核兵器の脅威に着目させ,戦争を防止し,民主的で平和な国際社会を実現することが重要な課題であることを認識させること。

第5 地理A
1 目標

 現代世界の地理的な諸課題を地域性を踏まえて考察し,現代世界の地理的認識を養うとともに,地理的な見方や考え方を培い,国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を養う。

2 内容

 (1)現代世界の特色と地理的技能
 現代世界の地域性や動向を作業的,体験的な学習を通してとらえさせるとともに,地理的技能を身に付けさせる。

  • ア 球面上の世界と地域構成
     地球儀と世界地図との比較,略地図の描図などを通して,地球表面の大陸と海洋の形状や各国の位置関係,方位,時差及び日本の位置と領域などについてとらえさせる。
  • イ 結び付く現代世界
     交通・通信の発達,人や物の国際間の移動などに関する資料の収集,分析などを通して,諸地域間の相対的な位置,距離関係が変化し,人々の地理的視野が拡大するとともに国家間の結合や国際貿易などが活発化,複雑化していることをとらえさせる。
  • ウ 多様さを増す人間行動と現代世界
     世界各地の消費や余暇に関する行動,観光,ボランティア活動などに関する資料の収集,分析などを通して,世界の人々の多様化する行動を地理的環境と関連付けてとらえさせる。
  • エ 身近な地域の国際化の進展
     生活圏,行動圏に見られる世界と結び付く諸事象の地域調査やその結果の地図化などを通して,身近な地域の国際化の進展や日本と世界との結び付きの様子をとらえさせる。

 (2)地域性を踏まえてとらえる現代世界の課題
 現代世界が取り組む諸課題のうち,異文化の理解及び地球的課題への取組に重点を置いて,それらを地域性を踏まえて追究し,現代世界の地理的認識を深めるとともに,地理的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 世界の生活・文化の地理的考察
    • (ア)諸地域の生活・文化と環境
      世界諸地域の生活・文化を地理的環境や民族性と関連付けて追究し,生活・文化を地理的に考察する視点や方法を身に付けさせるとともに,異文化を理解し尊重することが必要であることについて考察させる。
    • (イ)近隣諸国の生活・文化と日本
      近隣諸国の生活・文化の特色を追究し,日本との共通性,異質性を地理的に考察する視点や方法を身に付けさせるとともに,近隣諸国の生活・文化を理解し尊重することが必要であることについて考察させる。
  • イ 地球的課題の地理的考察
    • (ア)諸地域からみた地球的課題
      環境,資源・エネルギー,人口,食料及び居住・都市問題を地球的及び地域的視野から追究し,地球的課題は地域を超えた課題であるとともに地域によって現れ方が異なっていることを理解させ,それらの課題の解決に当たっては各国の取組とともに国際協力が必要であることについて考察させる。
    • (イ)近隣諸国や日本が取り組む地球的課題と国際協力
      近隣諸国や日本が取り組んでいる地球的課題を追究し,それらの現れ方は国によって異なっていることや,その解決には地域性を踏まえた国際協力が必要であることを理解させ,日本の役割などについて考察させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。
  • イ 地理的な見方や考え方及び地図の読図や作図,景観写真の読み取りなど地理的技能を身に付けることができるよう系統性に留意して計画的に指導すること。
  • ウ 現代世界の動向や地域の変容に留意し,歴史的背景を踏まえて地域性を追究するようにすること。
  • エ 地域性を追究する過程で政治,経済,生物,地学的な事象なども必要に応じて扱うことができるが,それらは地域性を理解するのに必要な範囲にとどめること。
  • オ 各項目の中にできるだけ日本を含めて扱うとともに,日本と比較し関連付けて考察させること。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)ウ及びエについては,いずれかを選択して扱うこと。また,アからエまでの項目においては,地球儀や地図の活用,観察や調査,統計,画像,文献などの地理情報の収集,選択,処理,諸資料の地理情報化や地図化などの作業的,体験的な学習を取り入れるとともに,各項目を関連付けて地理的技能が身に付くよう工夫すること。
    • (イ)アについては,球面上の世界のとらえ方に慣れ親しませるよう工夫すること。その際,地図の投影法には深入りしないこと。略地図の描図については,世界地図の全体や部分が描けるようにすること。日本の位置と領域については,世界的視野から日本の位置をとらえるとともに,日本の領域をめぐる問題にも触れること。
    • (ウ)イについては,年次の異なる主題図や統計などを比較し関連付けてとらえさせるようにするとともに,地理情報の活用の方法が身に付くよう工夫すること。
    • (エ)ウについては,身近な情報を地理情報として活用する技能が身に付くよう工夫すること。
    • (オ)エについては,生徒の特性や学校所在地の事情等を考慮し,地域調査を実施し,その方法が身に付くよう工夫すること。
  • イ 内容の(2)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)アの(ア)及びイの(ア)については,世界を広く大観する学習と具体例を通して追究する学習とを組み合わせて扱うこと。その際,イの(ア)の環境,資源・エネルギー,人口,食料及び居住・都市問題はそれぞれ相互に関連し合っていることに留意して取扱いを工夫すること。
    • (イ)アの(イ)及びイの(イ)については,いずれかを選択して扱うこと。その際,アの(イ)については,東アジア,東南アジアの国々やロシアの中から二つ又は三つの国を選び,また,イの(イ)については,それらの国々及び日本が取り組んでいる地球的課題の中から二つ又は三つの課題を選んで扱うこと。
第6 地理B
1 目標

 現代世界の地理的事象を系統地理的,地誌的に考察し,現代世界の地理的認識を養うとともに,地理的な見方や考え方を培い,国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を養う。

2 内容

 (1)現代世界の系統地理的考察
 自然環境,資源,産業,都市・村落,生活文化に関する地域性について世界的視野から考察し,現代世界が多様な地域から構成されていること,それらの地域には類似性や空間的な規則性などがみられること,分布から幾つかのまとまりでとらえたり,幾つかの地域に区分したりできることを理解させるとともに,現代世界を系統地理的にとらえる視点や方法を身に付けさせる。

  • ア 自然環境
     世界の地形,気候,植生などから系統地理的にとらえる視点や方法を学習するのに適切な事例を幾つか取り上げ,世界の自然環境を大観させる。
  • イ 資源,産業
     世界の資源・エネルギーや農業,工業,流通などから系統地理的にとらえる視点や方法を学習するのに適切な事例を幾つか取り上げ,世界の資源,産業を大観させる。
  • ウ 都市・村落,生活文化
     世界の都市・村落や消費,余暇に関する行動,人々の衣食住などから系統地理的にとらえる視点や方法を学習するのに適切な事例を幾つか取り上げ,世界の都市・村落,生活文化を大観させる。

 (2)現代世界の地誌的考察
 地域の規模に応じて地域性を多面的・多角的に考察し,現代世界を構成する各地域は多様な特色をもっていることを理解させるとともに,世界諸地域を規模に応じて地誌的にとらえる視点や方法を身に付けさせる。

  • ア 市町村規模の地域
     直接的に調査できる地域の特色を多面的・多角的に調査して,日常の生活圏,行動圏の地域性を地誌的にとらえさせるとともに,日本又は世界の中から同規模の地域を取り上げて地誌的に考察し,それらを比較し関連付けることを通して市町村規模の地域を地誌的にとらえる視点や方法を身に付けさせる。
  • イ 国家規模の地域
     世界の国家を事例として幾つか取り上げ,それらの地域性を多面的・多角的に考察してそれぞれの国を地誌的にとらえさせるとともに,それらを比較し関連付けることを通して国家規模の地域を地誌的にとらえる視点や方法を身に付けさせる。
  • ウ 州・大陸規模の地域
     世界の州・大陸を事例として幾つか取り上げ,それらを多面的・多角的に考察してそれぞれの州・大陸を地誌的にとらえさせるとともに,それらを比較し関連付けることを通して州・大陸規模の地域を地誌的にとらえる視点や方法を身に付けさせる。

 (3)現代世界の諸課題の地理的考察
 現代の世界や日本が取り組む諸課題について,広い視野から地域性を踏まえて考察し,現代世界の地理的認識を深めさせるとともに,地理的に考察する意義や有用性に気付かせ,地理的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 地図化してとらえる現代世界の諸課題
     世界各地に生起している地球的課題に関する諸事象を地図化して追究し,その現状や動向をとらえさせるとともに,地図化することの有用性に気付かせ,それに関する技能を身に付けさせる。
  • イ 地域区分してとらえる現代世界の諸課題
     世界各地に生起している地球的課題に関する諸事象を分布などに着目し地域区分して追究し,その空間的配置や類似性,傾向性をとらえさせるとともに,地域区分することの有用性に気付かせ,それに関する技能を身に付けさせる。
  • ウ 国家間の結び付きの現状と課題
     現代世界の国家群や貿易,交通・通信などの現状と課題を地域の環境条件と関連付けて追究し,それらを世界的視野から地域性を踏まえてとらえさせるとともに,国家間の結び付きを地理的に考察することの意義に気付かせる。
  • エ 近隣諸国研究
     近隣諸国の生活・文化を地域の環境条件と関連付けて追究し,日本との共通性や異質性及び異文化を理解し尊重することの必要性をとらえさせるとともに,近隣諸国との交流の在り方や日本の役割などについて考察させる。
  • オ 環境,エネルギー問題の地域性
     環境,エネルギー問題を世界的視野から地域性を踏まえて追究し,それらは地球的課題であるとともに各地域によって現れ方が異なっていることをとらえさせ,その解決には地域性を踏まえた国際協力が必要であることなどについて考察させる。
  • カ 人口,食料問題の地域性
     人口,食料問題を世界的視野から地域性を踏まえて追究し,それらは地球的課題であるとともに各地域によって現れ方が異なっていることをとらえさせ,その解決には地域性を踏まえた国際協力が必要であることなどについて考察させる。
  • キ 居住,都市問題の地域性
     居住,都市問題を世界的視野から地域性を踏まえて追究し,それらの問題の現れ方には地域による特殊性や地域を超えた類似性がみられることをとらえさせ,その解決には地域性を踏まえた国際協力が効果的であることなどについて考察させる。
  • ク 民族,領土問題の地域性
     人種・民族と国家との関係,国境,領土問題の現状や動向を世界的視野から地域性を踏まえて追究し,それらの問題の現れ方には地域による特殊性や地域を超えた類似性がみられることをとらえさせ,その解決には地域性を踏まえた国際協力が効果的であることなどについて考察させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。
  • イ 地理的な見方や考え方及び地図の読図や作図,景観写真の読み取りなど地理的技能を身に付けることができるよう系統性に留意して計画的に指導すること。
  • ウ 現代世界の動向や地域の変容に留意し,歴史的背景を踏まえて地域性を追究するようにすること。
  • エ 地域性を追究する過程で政治,経済,生物,地学的な事象なども必要に応じて扱うことができるが,それらは地域性を理解するのに必要な範囲にとどめること。
  • オ 各項目の中にできるだけ日本を含めて扱うとともに,日本と比較し関連付けて考察させること。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアからウまでの項目については,世界的視野から扱うことが可能な二つ又は三つの事例を選び,具体的に扱うようにすること。その際,各事例は分析,考察の過程を重視し,現代世界を系統地理的にとらえる視点や方法が身に付くよう工夫すること。
  • イ 内容の(2)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)アからウまでについては,地域の規模に応じて取り上げる視点や方法などが異なってくることに留意して取扱いを工夫すること。
    • (イ)アについては,学校所在地の地域のほかに日本又は世界から一つの地域を選んで扱うこと。
    • (ウ)イ及びウについては,それぞれ地誌的にとらえる視点や方法を学習するのに適した二つ又は三つの地域を事例として選び,地誌的に考察する学び方が身に付くよう工夫すること。その際,地域性を地誌的に考察するに当たっては,取り上げた地域における特徴的な事象とその動きに着目し,他の事象を有機的に関連付けるかたちで多面的・多角的に追究する地誌と,取り上げた地域の多様な事象を項目ごとに整理するかたちで多面的・多角的に追究する地誌とがあることに留意し,この両方の地誌を学習できるよう工夫すること。また,イにおける国家及びウにおける州・大陸に替えて,州・大陸を幾つかに区分した規模の地域を選ぶことができること。ただし,その場合,替えるのはイ又はウのいずれかにすること。
  • ウ 内容の(3)については次の事項に留意すること。
    • (ア)アからエまでの中から二つ,オからクまでの中から二つの項目を選択して扱うこと。その際,内容の(1)及び(2)の学習成果を活用し,地理的事象を見いだし追究する過程を重視し,現代世界の地理的認識を深めさせるとともに,地理的考察の方法に慣れ親しませるよう工夫すること。
    • (イ)各項目ともそれぞれの特質を考慮して二つ又は三つの地域又は課題を事例として選び,具体的に扱うこと。エについては,東アジア,東南アジアの国々やロシアの中から選ぶこと。クについては,領土問題の現状や動向を扱う際に日本の領土問題にも触れること。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)地理歴史科の目標を達成するため,教科全体として調和のとれた指導が行われるよう,適切に留意すること。
  • (2)中学校社会科及び公民科との関連並びに地理歴史科に属する科目相互の関連に留意すること。

 2 各科目の指導に当たっては,情報を主体的に活用する学習活動を重視するとともに,作業的,体験的な学習を取り入れるよう配慮するものとする。そのため,地図や年表を読みかつ作成すること,各種の統計,年鑑,白書,画像,新聞,読み物その他の資料に親しみ,活用すること,観察,見学及び調査・研究したことを発表したり報告書にまとめたりすることなど様々な学習活動を取り入れるとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用して学習の効果を高めるよう工夫するものとする。

第3節 公民

第1款 目標

 広い視野に立って,現代の社会について主体的に考察させ,理解を深めさせるとともに,人間としての在り方生き方についての自覚を育て,民主的,平和的な国家・社会の有為な形成者として必要な公民としての資質を養う。

第2款 各科目

第1 現代社会
1 目標

 人間の尊重と科学的な探究の精神に基づいて,広い視野に立って,現代の社会と人間についての理解を深めさせ,現代社会の基本的な問題について主体的に考え公正に判断するとともに自ら人間としての在り方生き方について考える力の基礎を養い,良識ある公民として必要な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)現代に生きる私たちの課題
 現代社会の諸問題について自己とのかかわりに着目して課題を設け,倫理,社会,文化,政治,経済など様々な観点から追究する学習を通して,現代社会に対する関心を高め,いかに生きるかを主体的に考えることの大切さを自覚させる。

 (2)現代の社会と人間としての在り方生き方
 現代社会について多様な角度から理解させるとともに,青年期の意義,経済活動の在り方,政治参加,民主社会の倫理,国際社会における日本の果たすべき役割などについて自己とのかかわりに着目して考えさせる。

  • ア 現代の社会生活と青年
     大衆化,少子高齢化,高度情報化,国際化など現代社会の特質と社会生活の変化について理解させる。また,生涯における青年期の意義と自己形成の課題について考えさせるとともに,自己実現と職業生活,社会参加に触れながら,現代社会における青年の生き方について自覚を深めさせる。
  • イ 現代の経済社会と経済活動の在り方
     現代の経済社会における技術革新と産業構造の変化,企業の働き,公的部門の役割と租税,金融機関の働き,雇用と労働問題,公害の防止と環境保全について理解させるとともに,個人と企業の経済活動における社会的責任について考えさせる。
  • ウ 現代の民主政治と民主社会の倫理
     基本的人権の保障と法の支配,国民主権と議会制民主主義,平和主義と我が国の安全について理解を深めさせ,日本国憲法の基本的原則について国民生活とのかかわりから認識を深めさせるとともに,世論形成と政治参加の意義について理解させ,民主政治における個人と国家について考えさせる。また,生命の尊重,自由・権利と責任・義務,人間の尊厳と平等,法と規範などについて考えさせ,民主社会において自ら生きる倫理について自覚を深めさせる。
  • エ 国際社会の動向と日本の果たすべき役割
     世界の主な国の政治や経済の動向に触れながら,人権,国家主権,領土に関する国際法の意義,人種・民族問題,核兵器と軍縮問題,我が国の安全保障と防衛,資本主義経済と社会主義経済の変容,貿易の拡大と経済摩擦,南北問題について理解させ,国際平和や国際協力の必要性及び国際組織の役割について認識させるとともに,国際社会における日本の果たすべき役割及び日本人の生き方について考えさせる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校社会科及び道徳並びに公民科に属する他の科目,地理歴史科,家庭科及び特別活動などとの関連を図るとともに,項目相互の関連に留意しながら,全体としてのまとまりを工夫し,特定の事項だけに偏らないようにすること。
  • イ 社会的事象は相互に関連し合っていることに留意し,社会的事象に対する関心をもって多様な角度から考えさせるとともに,できるだけ総合的にとらえることができるようにすること。また,生徒が自己の生き方にかかわって主体的に考えるよう学習指導の展開を工夫すること。
  • ウ 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。
  • エ 的確な資料に基づいて,社会的事象に対する客観的かつ公正なものの見方や考え方を育成するとともに,学び方の習得を図ること。その際,統計などの資料の見方やその意味,情報の検索や処理の仕方,簡単な社会調査の方法などについて指導するよう留意すること。また,学習の過程で考えたことや学習の成果を適切に表現させるよう留意すること。
  • オ 政治及び宗教に関する事項の取扱いについては,教育基本法第8条及び第9条の規定に基づき,適切に行うこと。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)内容の(1)は,この科目の導入としての性格をもつものであることに留意し,課題を追究する学習に当たっては,高度な内容に深入りすることは避け,この科目の学習の動機付けや学び方の習得に重点を置いた工夫を行うこと。
    • (イ)現代社会の諸問題については,地球環境問題,資源・エネルギー問題,科学技術の発達と生命の問題,日常生活と宗教や芸術とのかかわり,豊かな生活と福祉社会などから,地域や学校,生徒の実態に応じて,二つ程度を選択して取り上げ主体的に課題を追究させるよう工夫すること。
  • イ 内容の(2)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)アの大衆化,少子高齢化,高度情報化,国際化については,これらのうちから生徒の実態等に応じて二つ程度を選択して学習させること。生涯における青年期の意義と自己形成の課題については,生涯にわたる学習の意義についても考えさせること。また,職業生活,社会参加については,男女が対等な構成員であることに留意して触れること。現代社会における青年の生き方については,日本の生活文化や伝統とのかかわりについても考えさせること。
    • (イ)ウについては,地方自治にも触れながら政治と生活との関連について認識を深めさせること。また,民主社会において自ら生きる倫理については,個人と個人,個人と社会との関係に着目して考えさせること。
    • (ウ)エについては,制度や機構に関する細かな事柄の学習にならないようにすること。
第2 倫理
1 目標

 人間尊重の精神に基づいて,青年期における自己形成と人間としての在り方生き方について理解と思索を深めさせるとともに,人格の形成に努める実践的意欲を高め,生きる主体としての自己の確立を促し,良識ある公民として必要な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)青年期の課題と人間としての在り方生き方
 自己の生きる課題とのかかわりにおいて,青年期の意義と課題を理解させるとともに,先哲の基本的な考え方を手掛かりとして,人間の存在や価値について思索を深めさせる。

  • ア 青年期の課題と自己形成
     自らの体験や悩みを振り返ることを通して,青年期の意義と課題を理解させ,豊かな自己形成に向けて,他者と共に生きる自己の生き方について考えさせる。
  • イ 人間としての自覚
     人生における哲学,宗教,芸術のもつ意義などについて理解させ,人間の存在や価値にかかわる基本的な課題を探究させることを通して,人間としての在り方生き方について考えを深めさせる。
  • ウ 国際社会に生きる日本人としての自覚
     日本人にみられる人間観,自然観,宗教観などの特質について,我が国の風土や伝統,外来思想の受容に触れながら,自己とのかかわりにおいて理解させ,国際社会に生きる主体性のある日本人としての在り方生き方について自覚を深めさせる。

 (2)現代と倫理
 現代に生きる人間の倫理的な課題について思索を深めさせ,自己の生き方の確立を促すとともに,よりよい国家・社会を形成し,国際社会に主体的に貢献しようとする人間としての在り方生き方について自覚を深めさせる。

  • ア 現代の特質と倫理的課題
     現代の倫理的課題を大局的にとらえさせ,今日に生きる人間の課題について理解させる。
  • イ 現代に生きる人間の倫理
     人間の尊厳と生命への畏敬,自然や科学技術と人間とのかかわり,民主社会における人間の在り方,社会参加と奉仕,自己実現と幸福などについて,倫理的な見方や考え方を身に付けさせ,他者と共に生きる自己の生き方にかかわる課題として考えを深めさせる。
  • ウ 現代の諸課題と倫理
     生命,環境,家族・地域社会,情報社会,世界の様々な文化の理解,人類の福祉のそれぞれにおける倫理的課題を,自己の課題とつなげて追究させ,現代に生きる人間としての在り方生き方について自覚を深めさせる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校社会科及び道徳並びに公民科に属する他の科目,地理歴史科及び特別活動などとの関連を図るとともに,全体としてのまとまりを工夫し,特定の事項だけに偏らないようにすること。
  • イ 先哲の基本的な考え方を取り上げるに当たっては,内容と関連が深く生徒の発達や学習段階に適した代表的な先哲の言説等を精選し,細かな事柄や高度な事項・事柄には深入りしないこと。また,生徒自らが人生観,世界観を確立するための手掛かりを得させるよう様々な工夫を行うこと。
  • ウ 政治及び宗教に関する事項の取扱いについては,教育基本法第8条及び第9条の規定に基づき,適切に行うこと。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)アについては,この科目の導入としての性格をもつものであることに留意し,生徒自身の課題とかかわらせて考えさせ,以後の学習への意欲を喚起すること。
    • (イ)イについては,ギリシアの思想,キリスト教,仏教,儒教などの基本的な考え方を代表する先哲の思想,芸術家とその作品を,観点を明確にして取り上げるなど工夫すること。
    • (ウ)ウについては,古来の日本人の考え方や代表的な日本の先哲の思想を手掛かりにして,自己の課題として学習させること。
  • イ 内容の(2)については,次の事項に留意すること。
    • (ア)アについては,イ及びウへの導入として,現代の倫理的課題について概観し,問題意識をもたせる程度にとどめること。
    • (イ)イについては,倫理的な見方や考え方を身に付けさせ,自己の課題として考えを深めていく主体的な学習への意欲を喚起すること。
    • (ウ)ウについては,イの学習を基礎として,学校や生徒の実態等に応じて課題を選択し,主体的に追究する学習を行うよう工夫すること。その際,生命又は環境のいずれか,家族・地域社会又は情報社会のいずれか,世界の様々な文化の理解又は人類の福祉のいずれかにおける倫理的課題をそれぞれ選択するものとする。
第3 政治・経済
1 目標

 広い視野に立って,民主主義の本質に関する理解を深めさせ,現代における政治,経済,国際関係などについて客観的に理解させるとともに,それらに関する諸課題について主体的に考察させ,公正な判断力を養い,良識ある公民として必要な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)現代の政治
 現代の日本の政治及び国際政治の動向について関心を高め,基本的人権と議会制民主主義を尊重し擁護することの意義を理解させるとともに,民主政治の本質について探究させ,政治についての基本的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 民主政治の基本原理と日本国憲法
     日本国憲法の基本的性格と国会,内閣,裁判所などの政治機構を概観し,政治と法の機能,人権保障と法の支配,権利と義務の関係,議会制民主主義について理解させ,民主政治の本質や現代政治の特質について探究させるとともに,政党政治や選挙などに着目して,望ましい政治の在り方及び主権者としての参政の在り方について考察させる。
  • イ 現代の国際政治
     国際政治の動向,人権,国家主権,領土などに関する国際法の意義,国際連合をはじめとする国際機構の役割,我が国の防衛を含む安全保障の問題について理解させ,国際政治の特質や国際紛争の諸要因について探究させるとともに,国際平和と人類の福祉に寄与する日本の役割について考察させる。

 (2)現代の経済
 現代の日本経済及び世界経済の動向について関心を高め,日本経済の国際化をはじめとする経済生活の変化,現代経済の機能について理解させるとともに,その特質を探究させ,経済についての基本的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 経済社会の変容と現代経済の仕組み
     資本主義経済及び社会主義経済の変容,国民経済における家計,企業,政府の役割,市場経済の機能と限界,物価の動き,経済成長と景気変動,財政の仕組みと働き及び租税の意義と役割,資金の循環と金融機関の働きについて理解させ,現代経済の特質について探究させるとともに,経済活動の在り方と福祉の向上との関連を考察させる。
  • イ 国民経済と国際経済
     貿易の意義と国際収支の現状,為替相場の仕組み,国際協調の必要性や国際経済機関の役割について理解させ,国際経済の特質について探究させるとともに,国際経済における日本の役割について考察させる。

 (3)現代社会の諸課題
 政治や経済に関する基本的な理解を踏まえ,現代の政治や経済の諸課題を追究する学習を行い,望ましい解決の在り方について考察させる。

  • ア 現代日本の政治や経済の諸課題
     大きな政府と小さな政府,少子高齢社会と社会保障,住民生活と地方自治,情報化の進展と市民生活,労使関係と労働市場,産業構造の変化と中小企業,消費者問題と消費者保護,公害防止と環境保全,農業と食料問題などについて,政治と経済とを関連させて考察させる。
  • イ 国際社会の政治や経済の諸課題
     地球環境問題,核兵器と軍縮,国際経済格差の是正と国際協力,経済摩擦と外交,人種・民族問題,国際社会における日本の立場と役割などについて,政治と経済とを関連させて考察させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の全体にわたって,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校社会科,公民科に属する他の科目,地理歴史科及び家庭科などとの関連を図るとともに,全体としてのまとまりを工夫し,特定の事項だけに偏らないようにすること。
  • イ 1の目標に即して基本的な事項・事柄を精選して指導内容を構成するものとし,細かな事象や高度な事項・事柄には深入りしないこと。また,客観的な資料と関連させて政治や経済の諸課題を考察させるとともに,政治や経済についての公正かつ客観的な見方や考え方を深めさせること。
  • ウ 政治や経済について考察した過程や結果について適切に表現する能力と態度を育てるようにすること。
  • エ 内容と関連のある現代の諸問題や時事的事象の取扱いについては,教育基本法第8条の規定に基づき,適切に行うこと。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮すること。

  • ア 内容の(1)のアの民主政治の本質については,世界の主な政治体制と関連させて扱うこと。また,現代政治の特質については,世論形成などについて具体的事例を取り上げて扱い,主権者としての政治に対する関心を高めることに留意すること。
  • イ 内容の(2)のアについては,マクロ経済の観点を中心に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,この科目のまとめとしての性格をもつものであることに留意し,内容の(1)及び(2)で学習した成果を生かし,地域や学校,生徒の実態等に応じて,ア及びイのそれぞれにおいて課題を選択して追究させること。その際,政治や経済の基本的な概念や理論の理解の上に立って,事実に基づいて多様な角度から考察し,理論と現実との相互関連を理解させること。

第3款 各科目における内容の取扱い

 各科目の指導に当たっては,情報を主体的に活用する学習活動を重視するとともに,作業的,体験的な学習を取り入れるよう配慮するものとする。そのため,各種の統計,年鑑,白書,新聞,読み物その他の資料に親しみ,活用すること,観察,見学及び調査・研究したことを発表したり報告書にまとめたりすることなど様々な学習活動を取り入れるとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用して学習の効果を高めるよう工夫するものとする。

第4節 数学

第1款 目標

 数学における基本的な概念や原理・法則の理解を深め,事象を数学的に考察し処理する能力を高め,数学的活動を通して創造性の基礎を培うとともに,数学的な見方や考え方のよさを認識し,それらを積極的に活用する態度を育てる。

第2款 各科目

第1 数学基礎
1 目標

 数学と人間とのかかわりや,社会生活において数学が果たしている役割について理解させ,数学に対する興味・関心を高めるとともに,数学的な見方や考え方のよさを認識し数学を活用する態度を育てる。

2 内容

 (1)数学と人間の活動
 数量や図形についての概念等が人間の活動にかかわって発展してきたことを理解し,数学に対する興味・関心を高める。

  • ア 数と人間
  • イ 図形と人間

 (2)社会生活における数理的な考察
 社会生活において数学が活用されている場面や身近な事象を数理的に考察することを通して,数学の有用性などを知り,数学的な見方や考え方を豊かにする。

  • ア 社会生活と数学
  • イ 身近な事象の数理的な考察

 (3)身近な統計
 目的に応じて資料を収集し,それを表やグラフなどを用いて整理するとともに,資料の傾向を代表値を用いてとらえるなど,統計の考えを理解し,それを活用できるようにする。

  • ア 資料の整理
  • イ 資料の傾向の把握
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)については,数学における概念の形成や原理・法則の認識の過程と人間や文化とのかかわりを中心として,数学史的な話題を取り上げるものとする。

 (2)内容の(2)については,社会生活と数学とのかかわりの身近な事例を取り上げるよう配慮するものとする。

 (3)内容の(3)については,統計の基本的な考えを扱うものとし,また,コンピュータ等を活用した学習がなされるよう配慮するものとする。

 (4)この科目の指導に当たっては,身近な事例を取り上げるなど生徒が主体的に学習できるようにし,理論的な考察には深入りしないよう配慮するものとする。

第2 数学[Roman1]
1 目標

 方程式と不等式,二次関数及び図形と計量について理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,それらを的確に活用する能力を伸ばすとともに,数学的な見方や考え方のよさを認識できるようにする。

2 内容

 (1)方程式と不等式
  数を実数まで拡張することの意義を理解し,式の見方を豊かにするとともに,一次不等式及び二次方程式についての理解を深め,それらを活用できるようにする。

  • ア 数と式
    • (ア)実数
    • (イ)式の展開と因数分解
  • イ 一次不等式
  • ウ 二次方程式

 (2)二次関数
 二次関数について理解し,関数を用いて数量の変化を表現することの有用性を認識するとともに,それを具体的な事象の考察や二次不等式を解くことなどに活用できるようにする。

  • ア 二次関数とそのグラフ
  • イ 二次関数の値の変化
    • (ア)二次関数の最大・最小
    • (イ)二次不等式

 (3)図形と計量
 直角三角形における三角比の意味,それを鈍角まで拡張する意義及び図形の計量の基本的な性質について理解し,角の大きさなどを用いた計量の考えの有用性を認識するとともに,それらを具体的な事象の考察に活用できるようにする。

  • ア 三角比
    • (ア)正弦,余弦,正接
    • (イ)三角比の相互関係
  • イ 三角比と図形
    • (ア)正弦定理,余弦定理
    • (イ)図形の計量

 [用語・記号] sin,cos,tan

3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のアの(ア)で扱う無理数の計算については,二重根号をはずす計算は扱わないものとする。(イ)については,使用する乗法公式は三次までとし,因数分解についても複雑なものには深入りしないものとする。ウについては,解の公式を扱い,実数解をもつもののみを取り上げるものとする。

 (2)内容の(2)のアに関連して,いろいろな事象を表す関数を取り上げ,関数概念の理解を深めるものとする。イの(イ)については,二次関数のグラフとx軸との位置関係から解を求めるものとする。

 (3)内容の(3)の三角比については,扱う角の範囲は,0°から180°までとする。

 (4)内容の(3)のイの(イ)については,相似形の面積比・体積比及び球の表面積・体積を取り上げるほか,平面図形や簡単な空間図形の計量を取り上げるものとする。ただし,三角形の面積をヘロンの公式で求めるなどの深入りはしないものとする。

第3 数学[Roman2]
1 目標

 式と証明・高次方程式,図形と方程式,いろいろな関数及び微分・積分の考えについて理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,それらを活用する態度を育てる。

2 内容

 (1)式と証明・高次方程式
 式と証明についての理解を深め,方程式の解を発展的にとらえ,数の範囲を複素数まで拡張して二次方程式を解くことや因数分解を利用して高次方程式を解くことができるようにする。

  • ア 式と証明
    • (ア)整式の除法,分数式
    • (イ)等式と不等式の証明
  • イ 高次方程式
    • (ア)複素数と二次方程式
    • (イ)高次方程式

 [用語・記号] 虚数,i,判別式,因数定理

 (2)図形と方程式
 座標や式を用いて直線や円などの基本的な平面図形の性質や関係を数学的に考察し処理するとともに,その有用性を認識し,いろいろな図形の考察に活用できるようにする。

  • ア 点と直線
    • (ア)点の座標
    • (イ)直線の方程式
  • イ 円
    • (ア)円の方程式
    • (イ)円と直線

 (3)いろいろな関数
 三角関数,指数関数及び対数関数について理解し,関数についての理解を深め,それらを具体的な事象の考察に活用できるようにする。

  • ア 三角関数
    • (ア)角の拡張
    • (イ)三角関数とその基本的な性質
    • (ウ)三角関数の加法定理
  • イ 指数関数と対数関数
    • (ア)指数の拡張
    • (イ)指数関数
    • (ウ)対数関数

 [用語・記号] 弧度法,累乗根,logax

 (4)微分・積分の考え
 具体的な事象の考察を通して微分・積分の考えを理解し,それを用いて関数の値の変化を調べることや面積を求めることができるようにする。

  • ア 微分の考え
    • (ア)微分係数と導関数
    • (イ)導関数の応用
    接線,関数値の増減
  • イ 積分の考え
    • (ア)不定積分と定積分
    • (イ)面積

 [用語・記号] 極限値,lim

3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のアの(ア)については,分母が二次程度までの分数式を扱うものとする。イの(ア)に関連して,解と係数の関係に触れる場合には,深入りしないものとする。イの(イ)については,数係数の簡単な三次方程式や複二次方程式を扱う程度とする。

 (2)内容の(2)に関連して,簡単な場合について軌跡及び不等式の表す領域を扱うものとする。

 (3)内容の(2)のイの(イ)については,円と直線の共有点を求める程度とする。

 (4)内容の(3)のアの(ウ)については,2倍角の公式及びasinθ+bcosθ=√(a2+b2)sin(θ+α)を扱う程度とする。イの(ウ)については,対数計算は扱わないものとする。

 (5)内容の(4)のアについては,三次までの関数を扱い,イについては二次までの関数を扱うものとする。アの(ア)で扱う極限については,直観的に理解させる程度にとどめるものとする。

第4 数学[Roman3]
1 目標

 極限,微分法及び積分法についての理解を深め,知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,それらを積極的に活用する態度を育てる。

2 内容

 (1)極限
 微分法,積分法の基礎として極限の概念を理解し,それを数列や関数値の極限の考察に活用できるようにする。

  • ア 数列の極限
    • (ア)数列{rn}の極限
    • (イ)無限等比級数の和
  • イ 関数とその極限
    • (ア)合成関数と逆関数
    • (イ)関数値の極限

 [用語・記号] 収束,発散,∞

 (2)微分法
 いろいろな関数についての微分法を理解し,それを用いて関数値の増減やグラフの凹凸などを考察し,微分法の有用性を認識するとともに,具体的な事象の考察に活用できるようにする。

  • ア 導関数
    • (ア)関数の和・差・積・商の導関数
    • (イ)合成関数の導関数
    • (ウ)三角関数・指数関数・対数関数の導関数
  • イ 導関数の応用
    • 接線,関数値の増減,速度,加速度

 [用語・記号] 自然対数,e,第二次導関数,変曲点

 (3)積分法
 いろいろな関数についての積分法を理解し,その有用性を認識するとともに,図形の求積などに活用できるようにする。

  • ア 不定積分と定積分
    • (ア)積分とその基本的な性質
    • (イ)簡単な置換積分法・部分積分法
    • (ウ)いろいろな関数の積分
  • イ 積分の応用
    • 面積,体積
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のイに関連して,y=(ax+b)/(cx+d),y=√(ax+b)の程度の簡単な分数関数や無理関数を扱うものとする。イの(イ)については,導関数の計算に必要な程度にとどめるものとする。

 (2)内容の(2)に関連して,平均値の定理に触れる場合には,直観的に理解させる程度にとどめるものとする。

 (3)内容の(2)のアの(ア)の分数関数の導関数については,分母,分子が二次程度までにとどめるものとする。(イ)については,y=xk(kは有理数),y=√(ax+b)及びy=√(ax2+b)の程度の簡単な関数を扱うものとする。

 (4)内容の(3)のアの(イ)については,置換積分法は,ax+b=t,x=asinθと置き換える程度にとどめるものとし,また,部分積分法は,簡単な関数について1回の適用で結果が得られるものにとどめるものとする。

第5 数学A
1 目標

 平面図形,集合と論理及び場合の数と確率について理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を育てるとともに,数学的な見方や考え方のよさを認識できるようにする。

2 内容

 (1)平面図形
 三角形や円などの基本的な図形の性質についての理解を深め,図形の見方を豊かにするとともに,図形の性質を論理的に考察し処理できるようにする。

  • ア 三角形の性質
  • イ 円の性質

 (2)集合と論理
 図表示などを用いて集合についての基本的な事項を理解し,統合的に見ることの有用性を認識し,論理的な思考力を伸ばすとともに,それらを命題などの考察に生かすことができるようにする。

  • ア 集合と要素の個数
  • イ 命題と証明

 (3)場合の数と確率
 具体的な事象の考察などを通して,順列・組合せや確率について理解し,不確定な事象を数量的にとらえることの有用性を認識するとともに,事象を数学的に考察し処理できるようにする。

  • ア 順列・組合せ
  • イ 確率とその基本的な法則
  • ウ 独立な試行と確率

 [用語・記号] nPr,nCr,階乗,n!,余事象,排反

3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のアについては,重心,内心,外心などの簡単な性質を扱う程度とし,また,イについては,四角形が円に内接する条件や方べきの定理,二つの円の位置関係などを扱う程度とする。

 (2)内容の(2)のアについては,集合に関する用語・記号には深入りしないものとする。また,集合の間の関係については複雑なものは扱わないものとする。イについては,集合の包含関係と関連付けて理解できる程度にとどめるものとする。また,必要条件,十分条件,対偶,背理法などを扱うものとする。

 (3)内容の(3)のアに関連して,二項定理を扱うものとし,ウに関連して,期待値を扱うものとする。ただし,事象の独立,従属は扱わないものとする。

第6 数学B
1 目標

 数列,ベクトル,統計又は数値計算について理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,それらを活用する態度を育てる。

2 内容

 (1)数列
 簡単な数列とその和及び漸化式と数学的帰納法について理解し,それらを用いて事象を数学的に考察し処理できるようにする。

  • ア 数列とその和
    • (ア)等差数列と等比数列
    • (イ)いろいろな数列
  • イ 漸化式と数学的帰納法
    • (ア)漸化式と数列
    • (イ)数学的帰納法

 [用語・記号] Σ

 (2)ベクトル
 ベクトルについての基本的な概念を理解し,基本的な図形の性質や関係をベクトルを用いて表現し,いろいろな事象の考察に活用できるようにする。

  • ア 平面上のベクトル
    • (ア)ベクトルとその演算
    • (イ)ベクトルの内積
  • イ 空間座標とベクトル
    • 空間座標,空間におけるベクトル

 (3)統計とコンピュータ
 統計についての基本的な概念を理解し,身近な資料を表計算用のソフトウェアなどを利用して整理・分析し,資料の傾向を的確にとらえることができるようにする。

  • ア 資料の整理
    • 度数分布表,相関図
  • イ 資料の分析
    • 代表値,分散,標準偏差,相関係数

 (4)数値計算とコンピュータ

 簡単な数値計算のアルゴリズムを理解し,それを科学技術計算用のプログラミング言語などを利用して表現し,具体的な事象の考察に活用できるようにする。

  • ア 簡単なプログラム
  • イ いろいろなアルゴリズム
    • (ア)整数の計算
    • (イ)近似値の計算
3 内容の取扱い

 (1)この科目は,履修する生徒の実態に応じて,内容の(1)から(4)までの中から適宜選択させるものとする。

 (2)内容の(1)のアの(イ)については,階差数列や数列{n2}の和を扱う程度とする。イの(ア)の漸化式については,二項間の関係式を扱う程度とする。また,イの(イ)の数学的帰納法については,その方法の理解に重点を置くものとする。

 (3)内容の(2)のイについては,空間におけるベクトルが,平面上のベクトルと同様に扱えることの理解に重点を置き,空間におけるベクトルを用いた方程式は扱わないものとする。また,空間図形の方程式については,z=kなどを扱う程度とする。

 (4)内容の(3)については,理論的な考察には深入りしないものとする。

 (5)内容の(4)のアについては,プログラミング技術には深入りしないものとする。イの(ア)については,ユークリッドの互除法などを扱い,(イ)については,二分法,台形公式による面積の近似計算などを扱う程度とする。

第7 数学C
1 目標

 行列とその応用,式と曲線,確率分布又は統計処理について理解させ,知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,それらを積極的に活用する態度を育てる。

2 内容

 (1)行列とその応用
 行列の概念とその基本的な性質について理解し,数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,連立一次方程式を解くことや点の移動の考察などに活用できるようにする。

  • ア 行列
    • (ア)行列とその演算
      • 和,差,実数倍
    • (イ)行列の積と逆行列
  • イ 行列の応用
    • (ア)連立一次方程式
    • (イ)点の移動

 [用語・記号] A‐1

 (2)式と曲線
 二次曲線の基本的な性質及び曲線がいろいろな式で表現できることを理解し,具体的な事象の考察に活用できるようにする。

  • ア 二次曲線
    • (ア)放物線
    • (イ)楕円と双曲線
  • イ 媒介変数表示と極座標
    • (ア)曲線の媒介変数表示
    • (イ)極座標と極方程式

 [用語・記号] 焦点,準線

 (3)確率分布
 確率の計算及び確率変数とその分布についての理解を深め,不確定な事象を数学的に考察する能力を伸ばすとともに,それらを活用できるようにする。

  • ア 確率の計算
  • イ 確率分布
    • (ア)確率変数と確率分布
    • (イ)二項分布

 [用語・記号] 条件つき確率,平均,分散,標準偏差

 (4)統計処理
 連続的な確率分布や統計的な推測について理解し,統計的な見方や考え方を豊かにするとともに,それらを統計的な推測に活用できるようにする。

  • ア 正規分布
    • (ア)連続型確率変数
    • (イ)正規分布
  • イ 統計的な推測
    • (ア)母集団と標本
    • (イ)統計的な推測の考え

 [用語・記号] 推定

3 内容の取扱い

 (1)この科目は,履修する生徒の実態に応じて,内容の(1)から(4)までの中から適宜選択させるものとする。

 (2)内容の(1)のアについては,3×3行列までを扱うものとする。ただし,逆行列の計算については,2×2行列にとどめるものとする。イの(イ)については,平面上の点の移動を扱うものとする。

 (3)内容の(2)のアについては,二次曲線の標準形やそれを平行移動した程度のものを扱い,曲線の回転は扱わないものとする。イについては,コンピュータ等の活用などによりいろいろな曲線をかき,観察する程度とする。

 (4)内容の(3)のアについては,「数学A」の確率の内容に続いて,条件つき確率などを扱う程度とする。

 (5)内容の(4)については,理論的な考察には深入りしないものとする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「数学[Roman2]」,「数学[Roman3]」を履修させる場合は,原則として「数学[Roman1]」,「数学[Roman2]」,「数学[Roman3]」の順に履修させること。
  • (2)「数学A」については,「数学基礎」又は「数学[Roman1]」と並行してあるいはそれらの科目を履修した後に履修させ,「数学B」については,「数学[Roman1]」を履修した後に履修させ,「数学C」については,「数学[Roman1]」及び「数学A」を履修した後に履修させることを原則とすること。
  • (3)各科目を履修させるに当たっては,当該科目及び他の科目の内容相互の関連を図るとともに,学習内容の系統性に留意すること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)各科目の内容の[用語・記号]は,当該科目で扱う内容の程度や範囲を明確にするために示したものであり,内容と密接に関連させて扱うこと。
  • (2)各科目の指導に当たっては,必要に応じて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に活用し,学習の効果を高めるようにすること。

第5節 理科

第1款 目標

 自然に対する関心や探究心を高め,観察,実験などを行い,科学的に探究する能力と態度を育てるとともに自然の事物・現象についての理解を深め,科学的な自然観を育成する。

第2款 各科目

第1 理科基礎
1 目標

 科学と人間生活とのかかわり,自然の探究・解明や科学の発展の過程について,観察,実験などを通して理解させ,科学に対する興味・関心を高めるとともに,科学的な見方や考え方を養う。

2 内容

 (1)科学の始まり
 道具や火の活用,自然の観察とその積み重ね,自然の中に見られる規則性や法則性の発見など,科学の始まりと人間生活とのかかわりについて考えさせる。

 (2)自然の探究と科学の発展
 自然への疑問や興味に基づく客観的な観察と新しい発想が科学を発展させ,自然の見方を大きく転換し,展開させたことについて理解させる。

  • ア 物質の成り立ち
    • (ア)原子,分子の探究
    • (イ)物質の合成への道
  • イ 生命を探る
    • (ア)細胞の発見と細胞説
    • (イ)進化の考え方
  • ウ エネルギーの考え方
    • (ア)エネルギーの考え方の形成
    • (イ)電気エネルギーの利用
  • エ 宇宙・地球を探る
    • (ア)天動説と地動説
    • (イ)プレートテクトニクス説の成立

 (3)科学の課題とこれからの人間生活
 様々な自然認識の展開による科学の成果についての学習を踏まえて,現在及び将来における科学の課題と身近な人間生活とのかかわりについて考察させる。

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成とその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を十分考慮するとともに,科学の発展と人間生活とのかかわりについて理解させ,科学的な見方や考え方を育成すること。
  • イ 内容の(1)については,この科目の導入であることを踏まえ,科学への興味・関心を高めるよう展開すること。その際,羅列的な扱いはしないこと。
  • ウ 内容の(2)のアからエまでについては,生徒の実態等を考慮し,それぞれ(ア)又は(イ)のいずれかを選択して扱うこと。その際,典型的な観察や実験を取り上げ,探究的な学習を行うようにすること。
  • エ 内容の(3)については,内容の(2)の学習を踏まえ,課題を適宜設けて考察させ,報告書にまとめたり,発表を行わせたりすること。
  • オ 指導に当たっては,適宜コンピュータなどの活用を図ること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,直立歩行する人類の特性から道具や火の活用が進み,文明をつくる基礎となったこと,自然観察に基づいて,人間生活にかかわる工夫が重ねられたことを扱うこと。また,言語や文字の発達により,情報が時代を超えて集積されるようになり,古代においても人類が自然の法則性を見いだしたこと,その中には今日でも通用するものがあると同時に,実証的でなく観念的なものも長く続いていたことを扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,元素の概念や原子,分子の存在を確かめていく過程で決め手となった諸法則に関する観察や実験を通して,物質を構成する粒子の概念が形成された過程を平易に扱うこと。
     (イ)については,物質の合成についての簡単な実験を通して,物質を構成する元素の組成の組替えにより,天然にしかないと思われていた物質も合成でき,合成された有用な物質が人間生活を豊かにしてきたことを扱うこと。その際,合成物質などの利用には自然界に対する配慮が重要になってきたことにも触れること。
  • ウ 内容の(2)のイの(ア)については,顕微鏡を用いた身近な生物の観察を通して,すべての生物を構成する基本的な単位が細胞であること,細胞の発見から細胞説が確立されたこと及び生物は自然発生をしないことを扱い,それらに関して顕微鏡の発明が重要な役割を果たしたことにも触れること。
     (イ)については,進化論が提唱されるに至った過程や論争の考察を通して,地球上に生活する多様な生物が進化の過程を経て現在に至ったことを進化の事例とともに扱うこと。その際,分子進化については扱わないこと。
  • エ 内容の(2)のウの(ア)については,熱と仕事との関係や熱と他のエネルギーとの変換に関する実験を通して,エネルギー保存の法則が自然のあらゆる現象を貫いて成立する自然科学の一般的な原理として確立されたことを扱うこと。その際,蒸気機関の発明にも触れること。なお,数式の扱いは最小限にとどめること。
     (イ)については,電気や磁気についての実験を通して,電池や発電機が発明されたことにより化学エネルギーや力学的エネルギーが電気エネルギーに変えられるようになったことを扱うこと。また,電気エネルギーは動力源,光,熱などへも容易に変換できる便利なエネルギーとして広く利用されるようになったことも扱うこと。
  • オ 内容の(2)のエの(ア)については,惑星の観測や観測資料から得られる惑星の視運動の様子を基に,惑星の軌道を作図するなどの実習を通して,天動説から地動説への宇宙に対する見方や考え方の転換を扱うこと。その際,ケプラーの法則及びそれがニュートンの万有引力の法則の発見につながったことにもごく簡単に触れること。
     (イ)については,モデル実験やコンピュータシミュレーションなどを通して,大西洋中央海嶺の発見が契機となり地球表層の運動がプレートの動きで説明できるようになるまでの過程を平易に扱い,地殻や地表に見られる地学現象がそれによって説明できるようになったことにも触れること。
  • カ 内容の(3)については,(2)で学習した内容の発展として,生徒の興味・関心等に応じて,物質とエネルギー,生命と環境,宇宙と地球などの分野から,現在及び将来の社会における科学に関連した課題を取り上げて,身近な人間生活とのかかわりについて平易に扱うこと。
第2 理科総合A
1 目標

 自然の事物・現象に関する観察,実験などを通して,エネルギーと物質の成り立ちを中心に,自然の事物・現象について理解させるとともに,人間と自然とのかかわりについて考察させ,自然に対する総合的な見方や考え方を養う。

2 内容

 (1)自然の探究
 身近な自然の事物・現象についての観察,実験などを通して,それらの基本的な方法を習得させるとともに,エネルギーや物質について考察させ,自然を探究する力を養う。

  • ア 自然の見方
     自然をエネルギーや物質の変化と変換などでとらえ,自然に対する総合的な見方や考え方を養う。
  • イ 探究の仕方
     具体的な事例についての観察,実験などを通して,探究の進め方を体得させる。

 (2)資源・エネルギーと人間生活
 人間生活にかかわりの深い化石燃料,原子力,水力,太陽光などの利用の際見られる現象は,エネルギーという共通概念でとらえられることを理解させる。

  • ア 資源の開発と利用
    • (ア)エネルギー資源の利用
      蓄積型の化石燃料と原子力及び非蓄積型の水力,太陽エネルギーなどの特性や有限性及びその利用などについて理解させる。
    • (イ)その他の資源の開発と利用
      金属,非金属資源の特性や有限性,資源探査の方法や開発,再利用について理解させる。
  • イ いろいろなエネルギー
    • (ア)仕事と熱
      電流による発熱や仕事など,熱と仕事を中心としてエネルギーの基礎について理解させる。
    • (イ)エネルギーの変換と保存
      太陽エネルギーは仕事に変えられたり生物のエネルギー源になったりすること及びエネルギーは変換されるがその総量は保存されることについて理解させる。

 (3)物質と人間生活
 身の回りの物質は原子,分子,イオンから成り立ち,それらの粒子の結び付きの変化で物質の性質が変わることやエネルギーの出入りがあることを理解させる。

  • ア 物質の構成と変化
    • (ア)物質の構成単位
      原子,分子,イオンとその結合についての基礎を理解させる。
    • (イ)物質の変化
      物質の状態変化及び化学変化における原子,分子,イオンの状態をエネルギーと関連させて理解させる。
  • イ 物質の利用
    • (ア)日常生活と物質
      人間生活とかかわりの深い物質の特性と利用及び物質の製造にエネルギーが必要であることについて理解させる。
    • (イ)生物のつくる物質
      生物が有用な物質をつくること及び生物体内の化学反応の精妙さについて理解させる。

 (4)科学技術の進歩と人間生活
 科学技術の成果と今後の課題について考察させ,科学技術と人間生活とのかかわりについて探究させる。

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を十分考慮するとともに,日常生活と関連付けて身近な自然の事物・現象についての理解を無理なく行わせ,科学的な見方や考え方を育成すること。
  • イ 内容の(1)については,内容の(2)から(4)までの事項と関連を図り,具体的な事例を取り上げて扱うこと。また,内容の(2)から(4)までの中で扱うこともできること。指導に当たっては,適宜コンピュータなどの活用を図ること。
  • ウ 内容の(2)から(4)までについては,各項目を有機的に関連付けて自然を総合的にとらえられるようにすること。
  • エ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)までの学習を踏まえ,課題を適宜設けて探究させ,報告書にまとめたり,発表を行わせたりすること。

 (2)内容の程度や範囲については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,電流と熱,力と仕事,物質の成分などに関連した身近な自然の事物・現象の中から適宜事例を取り上げ,観察,実験などを基にして扱うこと。
     イについては,具体的な課題を取り上げ,観察,実験などを中心に扱うこと。その際,得られた数値の処理の仕方やグラフの表し方にも簡単に触れること。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,多様なエネルギー資源が発電や熱源に利用されていること及び蓄積型のエネルギー資源の成因,分布,埋蔵量の有限性並びにこれらがエネルギーとして利用できる過程についての概略を扱い,環境への配慮が必要であることにも触れること。その際,羅列的な扱いはしないこと。原子力に関連して,天然放射性同位体の存在やα線,β線,γ線の性質にも触れること。(イ)については,金属,非金属資源となる元素が地殻の中に地域的に濃縮して鉱床をつくっていることを扱うこと。また,海洋底を含めて資源の探査及び資源の有効利用にも触れるが,深入りしないこと。
     イの(ア)については,力と仕事の基礎概念を扱うとともに,位置及び運動のエネルギーの考えを仕事の概念と結び付けて扱うこと。その際,熱が仕事に変わる際の不可逆性も含めて仕事と熱量や電力量などのエネルギーとの関係にも触れること。(イ)については,太陽エネルギーにより水が位置エネルギーを得て,水力,電力として利用されること,光合成で有機物が生成され,呼吸によって生物のエネルギー源となり,その一部は化石燃料のエネルギーとして蓄積され,燃料となっていることなどを身近な事例を基に扱うこと。また,エネルギー保存の法則により,一見多様な現象が統一的にとらえることを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,元素の周期性を基に原子,分子,イオンを平易な例に基づいて扱うこと。また,原子の構造も簡単に扱うこと。(イ)については,三態変化,燃焼,酸化・還元,中和などの中から事例を一つ又は二つ選び,物質の状態変化や化学変化にはエネルギーの出入りが伴うことを扱うこと。
     イの(ア)については,半導体,磁性体,金属,セラミックス,プラスチックの中から二つ又は三つの事例を選び扱うこと。(イ)については,人間が衣食住や医療の分野において生物のつくる物質に支えられていること,おだやかな条件下で特定の物質を効率よくつくる生物の働きなどを扱うこと。その際,自然界における生物の働きに与える合成物質の影響にも触れること。
  • エ 内容の(4)については,生徒の興味・関心等に応じて,物質や資源の利用,エネルギーの変換や利用など科学技術に関する身近な課題を取り上げ,科学技術と人間生活とのかかわりなどを平易に扱うこと。
第3 理科総合B
1 目標

 自然の事物・現象に関する観察,実験などを通して,生物とそれを取り巻く環境を中心に,自然の事物・現象について理解させるとともに,人間と自然とのかかわりについて考察させ,自然に対する総合的な見方や考え方を養う。

2 内容

 (1)自然の探究
 身近な自然の事物・現象についての観察,実験などを通して,それらの基本的な方法を習得させるとともに,生物とそれを取り巻く環境について考察させ,自然を探究する力を養う。

  • ア 自然の見方
      自然を多様性と共通性,変化と平衡などでとらえ,自然に対する総合的な見方や考え方を養う。
  • イ 探究の仕方
     具体的な事例についての観察,実験などを通して,探究の進め方を体得させる。

 (2)生命と地球の移り変わり
 生命の星としての地球の変遷をたどり,生命の出現と生物の変遷は地球環境の変化とかかわっていること及び生物は遺伝という共通の性質をもち,親の形質を子に伝えていることについて理解させる。

  • ア 地球の移り変わり
    • (ア)惑星としての地球
      他の惑星との比較において,生命を生み出す条件を備えた地球の特徴について理解させる。
    • (イ)地球の変動
      プレートの動きによる世界の大山脈の形成などの大地の変動について理解させる。
  • イ 生物の移り変わり
    • (ア)生物の変遷
      地球上の光合成生物の誕生から生物が陸上に進出し現在の生物に至るまでの変遷について理解させる。
    • (イ)遺伝の規則性
      生物には親から子へ形質を伝える遺伝現象があり,そこには遺伝子の存在という共通性があることを理解させる。

 (3)多様な生物と自然のつり合い
 地球上の様々な自然環境は,変化するとともに,その過程で平衡が保たれ,そこで多様な生物が生活していることについて理解させる。

  • ア 地表の姿と大気
    • (ア)多様な景観
      現在の地球上の陸地,島弧,海洋底などの景観の特徴とその成因について理解させる。
    • (イ)大気と水の循環
      地球規模の大気と水の循環や運動について理解させ,地球上では熱の移動が行われ,熱的平衡が保たれていることを認識させる。
  • イ 生物と環境
    • (ア)生物の多様性
      地球には多様な生物が存在していること及びそれらの生活の多様性について理解させる。
    • (イ)生物と環境とのかかわり
      生物とそれを取り巻く環境は種々の生態系としてとらえることができること及び生態系における生物と環境とのかかわりを理解させる。

 (4)人間の活動と地球環境の変化
 生物とそれを取り巻く環境の現状と課題について考察させ,人間と地球環境とのかかわりについて探究させる。

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を十分考慮するとともに,日常生活と関連付けて身近な自然の事物・現象についての理解を無理なく行わせ,科学的な見方や考え方を育成すること。
  • イ 内容の(1)については,内容の(2)から(4)までの事項と関連を図り,具体的な事例を取り上げて扱うこと。また,内容の(2)から(4)までの中で扱うこともできること。指導に当たっては,適宜コンピュータなどの活用を図ること。
  • ウ 内容の(2)から(4)までについては,各項目を有機的に関連付けて自然を総合的にとらえられるようにすること。
  • エ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)までの学習を踏まえ,課題を適宜設けて探究させ,報告書にまとめたり,発表を行わせたりすること。

 (2)内容の程度や範囲については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,大地の変動,大気と水の循環,生態系などに関連した身近な自然の事物・現象の中から適宜事例を取り上げ,観察,実験などを基にして扱うこと。
     イについては,具体的な課題を取り上げ,観察,実験,野外観察,調査などを中心に扱うこと。その際,得られた数値の処理の仕方やグラフの表し方及び野外観察の記録の取り方や整理の仕方などにも簡単に触れること。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,地球の表面の様子を太陽系の他の惑星の表面の様子と比較して扱うとともに,生命を生み出した条件としての大気や水の存在などの地球の特徴を扱うこと。また,地球誕生時の大気,水,大地の様子や生命の化学進化について扱うが,地球の誕生については簡単に触れるにとどめること。(イ)については,プレートの動きによる大地の変動を平易に扱うこと。その際,世界の大山脈の形成など典型的な事例を取り上げ,それに関連して,褶曲や断層,不整合にも触れること。プレートの移動の原因については深入りしないこと。
     イの(ア)については,生物の変遷の羅列的な扱いはしないこと。また,大気の組成の変化と生命活動との相互のかかわりについても扱うこと。光合成生物の出現と関連し,太陽放射エネルギーについても扱い,その際,光の種類と性質にも触れること。(イ)についてはメンデルの法則のうち,優性の法則と分離の法則を扱うが,遺伝子については遺伝子の本体がDNAであることを指摘する程度にとどめること。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,火山,山脈,河川,海岸などの陸地,島弧,海溝や海嶺などの海洋底の景観の特徴を扱い,その成因については,太陽放射エネルギーと地球内部のエネルギーとの関連において平易に扱うこと。その際,羅列的な扱いはしないこと。(イ)については,地球規模の大気と水の循環や運動を扱い,日本付近の大気の動きと気象の変化との関連にも触れること。また,水や空気の性質,水が二酸化炭素とともに地球の温度を一定に保っていることも扱うこと。
     イの(ア)については,地球には様々な動物や植物が存在すること及びそれらがそれぞれの環境の下で多様な生活の仕方をしていることを具体的な例を通して扱うこと。その際,無脊椎動物及び種子をつくらない植物を含めて扱うこと。(イ)については,地球上の生物とそれを取り巻く環境との関係が,陸上や水中のそれぞれに特徴的な生態系としてとらえられることを扱い,食物網については簡単な扱いにとどめること。その際,生態系における炭素,窒素の循環やエネルギーの流れも扱うこと。また,人間も構成要素として含め,地球そのものが一つの大きな生態系とみなせることも扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,生徒の興味・関心等に応じて,水や大気の汚染,植物の遷移現象,地球温暖化など生物とそれを取り巻く環境に関する身近な課題を取り上げ,人間と環境とのかかわり,地球環境を保全することの重要性などを平易に扱うこと。
第4 物理[Roman1]
1 目標

 物理的な事物・現象についての観察,実験などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,物理学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則を理解させ,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)電気
 生活の中で用いられている電気や磁気の性質を観察,実験などを通して探究し,それらへの関心を高めるとともに,基本的な概念や法則を理解させ,電気の性質と日常生活とのかかわりについて認識させる。

  • ア 生活の中の電気
    • (ア)電気と生活
    • (イ)モーターと発電機
    • (ウ)交流と電波
  • イ 電気に関する探究活動

 (2)波
 地震波,水波,光,音などいろいろな波について共通の性質を観察,実験などを通して探究し,波動現象についての基本的な概念や法則を理解させるとともに,それらを日常生活と関連付けて考察できるようにする。

  • ア いろいろな波
  • イ 音と光
    • (ア)音の伝わり方
    • (イ)音の干渉と共鳴
    • (ウ)光の伝わり方
    • (エ)光の回折と干渉
  • ウ 波に関する探究活動

 (3)運動とエネルギー
 日常に起こる物体の運動や様々なエネルギーの現象を観察,実験などを通して探究し,それらの基本的な概念や法則を理解させ,運動とエネルギーについての基礎的な見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 物体の運動
    • (ア)日常に起こる物体の運動
    • (イ)運動の表し方
    • (ウ)運動の法則
  • イ エネルギー
    • (ア)エネルギーの測り方
    • (イ)運動エネルギーと位置エネルギー
    • (ウ)熱と温度
    • (エ)電気とエネルギー
    • (オ)エネルギーの変換と保存
  • ウ 運動とエネルギーに関する探究活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を考慮しながら,物理学の基本的な概念の形成を図るとともに,物理学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 「探究活動」においては,各項目の学習活動と関連させながら観察,実験を行い,創意ある報告書の作成や発表を行わせること。また,それらを通して,仮説の設定,実験の計画,実験による検証,実験データの分析・解釈,法則性の発見など探究の方法を習得させること。その際,適宜コンピュータなどの活用を図ること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,観察や実験を中心に扱うこと。(ア)については,人間生活と電気とのかかわりを扱うこと。(イ)については,身近なモーターや発電機を取り上げ,その原理などを扱うこと。(ウ)については,家庭で使用されている電気が交流の電気であることや情報通信に電波を利用していることなど,身近に使われている電気や電波の性質などを扱うこと。また,放電現象にも簡単に触れること。
  • イ 内容の(2)のアについては,身の回りの波動現象について観察,実験を中心に扱うこと。その際,縦波や横波にも簡単に触れること。イの(ア)については,ドップラー効果の扱いは初歩的な程度にとどめること。(ウ)については,光の速さ,反射及び屈折を扱い,レンズの幾何光学的な性質に触れる場合は,初歩的な程度にとどめること。(エ)については,実験を中心に扱い,光は横波であることや光のスペクトルにも触れること。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,空気抵抗や摩擦のある運動の観察を中心に扱うこと。また,水中での運動については,水圧や浮力にも簡単に触れること。(イ)及び(ウ)については,直線運動を中心に扱うこと。(イ)については,力の合成・分解,力のつり合い,摩擦力,弾性力にも簡単に触れること。慣性モーメントは扱わないこと。(ウ)については,質量と重さの違い及び放物運動も扱い,物体に働く力にも触れること。その際,空気の抵抗は定性的に扱うこと。イの(ア)については,仕事率も扱うこと。(イ)については,弾性エネルギー及び力学的エネルギーの保存にも触れること。(ウ)については,分子運動と温度の関係を定性的に扱い,比熱及び内部エネルギーにも触れること。(エ)については,ジュール熱を中心に,電界中の電荷の移動とエネルギーの関係を扱う程度にとどめること。(オ)については,熱現象における不可逆変化にも触れること。
第5 物理[Roman2]
1 目標

 物理的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,物理学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)力と運動
 運動とエネルギーについての基礎的な見方や考え方に基づき,物体の運動を観察,実験などを通して探究し,力と運動に関する概念や原理・法則を系統的に理解させ,それらを応用できるようにする。

  • ア 物体の運動
    • (ア)平面上の運動
    • (イ)運動量と力積
  • イ 円運動と万有引力
    • (ア)円運動と単振動
    • (イ)万有引力による運動

 (2)電気と磁気
 電気や磁気に関する現象を観察,実験などを通して探究し,電気や磁気に関する基本的な概念や原理・法則を系統的に理解させ,それらを様々な電磁気現象に応用して考察できるようにする。

  • ア 電界と磁界
    • (ア)電荷と電界
    • (イ)電流による磁界
  • イ 電磁誘導と電磁波
    • (ア)電磁誘導
    • (イ)電磁波

 (3)物質と原子
 物質と原子に関する現象を観察,実験などを通して探究し,物質の物理的な性質が原子や分子などの運動によってもたらされることを理解させ,固体の性質を電子の状態と関連付けて考察できるようにする。

  • ア 原子,分子の運動
    • (ア)物質の三態
    • (イ)分子の運動と圧力
  • イ 原子,電子と物質の性質
    • (ア)原子と電子
    • (イ)固体の性質と電子

 (4)原子と原子核
 光や電子の波動性と粒子性,原子や原子核,素粒子における現象を観察,実験などを通して探究し,量子的な考えなど基本的な概念や原理・法則を理解させる。

  • ア 原子の構造
    • (ア)粒子性と波動性
    • (イ)量子論と原子の構造
  • イ 原子核と素粒子
    • (ア)原子核
    • (イ)素粒子と宇宙

 (5)課題研究
 物理についての応用的,発展的な課題を設定し,観察,実験などを通して研究を行い,物理学的に探究する方法や問題解決の能力を身に付けさせる。

  • ア 特定の物理的事象に関する研究
  • イ 物理学を発展させた実験に関する研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 「物理[Roman1]」との関連を考慮しながら,物理学の基本的な概念の形成を図るとともに,物理学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 内容の(1)から(5)までのうち,(1),(2)及び(5)についてはすべての生徒に履修させること。(3)及び(4)については生徒の興味・関心等に応じていずれかを選択することができること。
  • ウ 内容の(5)については,ア及びイの中から一つ以上の適当な課題を設けて適切な時期に研究を行うものとし,創意ある研究報告書の作成や研究発表を行わせること。研究を行うに当たっては,仮説の設定,実験の計画,実験による検証,実験データの分析・解釈,法則性の発見など探究の方法を習得させること。その際,解決すべき課題についての情報の検索,計測・制御,結果の集計・処理などに,適宜コンピュータなどを活用させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアの(ア)については,運動の記述と運動の法則を扱うこと。(イ)については,運動量の保存も扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,コンデンサーの基本的な性質にも触れること。(イ)については,直線電流及び円電流による磁界を中心に扱うこと。また,ローレンツ力にも触れること。イの(ア)については,電磁誘導の法則を中心に扱い,交流回路については定性的に扱うにとどめること。(イ)については,実験を中心に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,物質の状態変化を扱う際に,熱膨張にも触れること。(イ)については,理想気体の状態方程式及び分子運動と絶対温度の関係を扱うこと。また,モル比熱を扱う場合は単原子分子にとどめること。イの(ア)については,電子の波動性も簡単に扱うこと。(イ)については,物質中の電子の状態によって,導体,不導体,半導体などがあることを扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアの(イ)については,水素原子の構造を中心にスペクトルと関連させて扱うこと。イの(ア)については,放射線及び原子力の利用とその安全性の問題にも触れること。(イ)については,素粒子を中心に扱い,宇宙については,素粒子の研究が宇宙の始まりの研究と結び付いてきたことに簡単に触れる程度とすること。
  • オ 内容の(5)については,内容の(1)から(4)まで及び「物理[Roman1]」と関連させて扱うこと。イについては,物理学の歴史における著名な実験などを行い,原理・法則の確立の経緯とも関連付けて扱うこと。
第6 化学[Roman1]
1 目標

 化学的な事物・現象についての観察,実験などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,化学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則を理解させ,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)物質の構成
 化学の役割や物質の扱い方を理解させるとともに,物質に対する関心を高め,物質を探究する方法を身に付けさせる。また,物質の構成粒子を観察,実験などを通して探究し,基本的な概念を理解させ,物質について微視的な見方ができるようにする。

  • ア 物質と人間生活
    • (ア)化学とその役割
    • (イ)物質の探究
  • イ 物質の構成粒子
    • (ア)原子,分子,イオン
    • (イ)物質量
  • ウ 物質の構成に関する探究活動

 (2)物質の種類と性質
 無機物質と有機化合物の性質や変化を観察,実験などを通して探究し,物質に関する基本的な概念や法則を理解させるとともに,それらを日常生活と関連付けて考察できるようにする。

  • ア 無機物質
    • (ア)単体
    • (イ)化合物
  • イ 有機化合物
    • (ア)炭化水素
    • (イ)官能基を含む化合物
  • ウ 物質の種類と性質に関する探究活動

 (3)物質の変化
 反応熱,酸と塩基の反応,酸化還元反応を観察,実験などを通して探究し,基本的な概念や法則を理解させるとともに,化学反応をエネルギーの出入りと関連付けて考察できるようにする。

  • ア 化学反応
    • (ア)反応熱
    • (イ)酸・塩基,中和
    • (ウ)酸化と還元
  • イ 物質の変化に関する探究活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を考慮しながら,化学の基本的な概念の形成を図るとともに,化学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 「探究活動」においては,各項目の学習活動と関連させながら観察,実験を行い,創意ある報告書の作成や発表を行わせること。また,それらを通して,仮説の設定,実験の計画,実験による検証,実験データの分析・解釈など探究の方法を習得させること。その際,適宜コンピュータなどの活用を図ること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアの(ア)については,化学の成果が人間生活を豊かにしたことを具体例を通して扱うこと。その際,有害な物質については適切な管理が必要であることにも触れること。(イ)については,物質の分離・精製の方法や物質の確認の反応などの基本操作を扱うこと。イの(ア)については,原子は電子と原子核から成り立っていることを扱い,電子配置は周期表の第3周期までの元素及びアルカリ金属,ハロゲン,希ガス元素を対象とする程度にとどめること。また,イオンや分子の形成について簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,第3周期までの元素や日常生活とかかわりの深い元素が関係する物質及びイオンを中心に扱うが,羅列的な扱いはしないこと。金属イオンの系統的分離は扱わないこと。代表的な無機物質については,化学工業との関連にも触れること。イの(ア)については,炭素,水素の2種類の元素からなる代表的な化合物の構造や性質を扱うが,個々の化合物の羅列的な扱いはしないこと。(イ)については,酸素及び窒素を含む官能基をもつ代表的な有機化合物を扱うが,羅列的な扱いはしないこと。油脂のケン化価及びヨウ素価は扱わないこと。また,配座異性体は扱わないこと。高分子化合物については,日常生活と特に関連の深いものについて,反応や構造に関係ある箇所で扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,熱化学方程式を中心に扱うこと。(イ)については,酸・塩基の強弱は定性的な扱いにとどめ,pHは測定実験を中心に扱うこと。(ウ)については,電子の授受による反応を中心に扱うこと。また,代表的な酸化剤,還元剤にも触れるが,その強弱は定性的な扱いにとどめること。
第7 化学[Roman2]
1 目標

 化学的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,化学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)物質の構造と化学平衡
 気体,液体,固体の性質を観察,実験などを通して探究し,化学結合の概念や物質の構造を理解させる。また,反応速度と化学平衡を観察,実験などを通して探究し,化学反応を平衡と関連付けて理解させる。

  • ア 物質の構造
    • (ア)化学結合
    • (イ)気体の法則
    • (ウ)液体と固体
  • イ 化学平衡
    • (ア)反応速度
    • (イ)化学平衡

 (2)生活と物質
 日常生活と関係の深い食品や衣料,プラスチック,金属,セラミックスを観察,実験などを通して探究し,それらの性質や反応を理解させ,身の回りの物質について科学的な見方ができるようにする。

  • ア 食品と衣料の化学
    • (ア)食品
    • (イ)衣料
  • イ 材料の化学
    • (ア)プラスチック
    • (イ)金属,セラミックス

 (3)生命と物質
 生命体を構成する物質,生命現象と関係する化学反応,医薬品や肥料を観察,実験などを通して探究し,それらの性質や利用について理解させ,化学の成果が日常生活に役立っていることを認識させる。

  • ア 生命の化学
    • (ア)生命体を構成する物質
    • (イ)生命を維持する化学反応
  • イ 薬品の化学
    • (ア)医薬品
    • (イ)肥料

 (4)課題研究
 化学についての応用的,発展的な課題を設定し,観察,実験などを通して研究を行い,化学的に探究する方法や問題解決の能力を身に付けさせる。

  • ア 特定の化学的事象に関する研究
  • イ 化学を発展させた実験に関する研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 「化学[Roman1]」との関連を考慮しながら,化学の基本的な概念の形成を図るとともに,化学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 内容の(1)から(4)までのうち,(1)及び(4)についてはすべての生徒に履修させること。(2)及び(3)については生徒の興味・関心等に応じていずれかを選択することができること。
  • ウ 内容の(4)については,ア及びイの中から一つ以上の適当な課題を設けて適切な時期に研究を行うものとし,創意ある研究報告書の作成や研究発表を行わせること。研究を行うに当たっては,仮説の設定,実験の計画,実験による検証,実験データの分析・解釈,推論など探究の方法を習得させること。その際,解決すべき課題についての情報の検索,計測・制御,結果の集計・処理などに,適宜コンピュータなどを活用させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアの(ア)については,電気陰性度は,水素,炭素,窒素,酸素,ハロゲンの大小関係を示す程度にとどめること。(イ)については,理想気体の状態方程式を中心に気体の共通な性質を扱うこと。気体の分子運動論については定量的な扱いはしないこと。気体の分圧については,混合気体の全圧との関係で扱い,圧力の単位にはPa(パスカル)を用いること。(ウ)については,物質が分子の熱運動により三態変化することを扱うこと。結晶については,原子,分子又はイオンの配列を扱うにとどめること。溶液について沸点上昇,凝固点降下,浸透圧を扱う場合は定量的な扱いはしないこと。
     イの(ア)については,化学反応の速度が濃度,温度,触媒などの影響を受けることを代表的な事例を通して定性的に扱うこと。触媒についてはごく簡単に扱うこと。(イ)については,平衡定数は,弱酸や弱塩基のごく簡単な系を扱うにとどめること。また,水のイオン積にも触れること。化学平衡の移動については,ルシャトリエの原理を中心に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,食品中の主な成分の構造や性質,反応を扱うこと。(イ)については,代表的な天然繊維及び合成繊維の構造,性質,合成及び用途を扱うこと。染料や洗剤にも簡単に触れること。イの(ア)については,代表的なプラスチックの構造,性質,合成及び用途を扱い,燃焼にかかわる安全性にも触れること。(イ)の金属については,腐食の難易やその防止にも触れること。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,生命体を構成する基本的な物質の構造と性質を扱うこと。(イ)については,生命体内に摂取された物質の分解や再合成,エネルギーを得る反応などを取り上げ,それらが化学反応であることを扱うこと。その際,酵素については,化学反応に関与するタンパク質であることに触れる程度とし,羅列的な扱いはしないこと。イの(ア)については,薬理作用をもつ基本的な物質の性質や構造を扱うが,羅列的な扱いはしないこと。(イ)については,植物の成長に必要な元素の作用及び化学肥料の合成や性質を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)まで及び「化学[Roman1]」と関連させて扱うこと。イについては,化学の歴史における著名な実験などを行い,原理・法則の確立の経緯とも関連付けて扱うこと。
第8 生物[Roman1]
1 目標

 生物や生物現象についての観察,実験などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,生物学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則を理解させ,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)生命の連続性
 細胞,生殖と発生及び遺伝について観察,実験などを通して探究し,生物体の成り立ちと種族の維持の仕組みについて理解させ,生命の連続性についての見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 細胞
    • (ア)細胞の機能と構造
    • (イ)細胞の増殖と生物体の構造
  • イ 生殖と発生
    • (ア)生殖細胞の形成と受精
    • (イ)発生とその仕組み
  • ウ 遺伝
    • (ア)遺伝の法則
    • (イ)遺伝子と染色体
  • エ 生命の連続性に関する探究活動

 (2)環境と生物の反応
 環境と生物の反応の間に見られる仕組みを観察,実験などを通して探究し,生物は,個体として外部環境の変化に対応して,安定した内部環境を維持したり,成長や器官の分化を調節したりすることを理解させる。

  • ア 環境と動物の反応
    • (ア)体液とその恒常性
    • (イ)刺激の受容と反応
  • イ 環境と植物の反応
    • (ア)植物の生活と環境
    • (イ)植物の反応と調節
  • ウ 環境と生物の反応に関する探究活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を考慮しながら,生物学の基本的な概念の形成を図るとともに,生物学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 「探究活動」においては,各項目の学習活動と関連させながら観察,実験を行い,創意ある報告書の作成や発表を行わせること。また,それらを通して,仮説の設定,実験の計画,情報の収集,調査,対照実験,データの解釈など探究の方法を習得させること。その際,適宜コンピュータなどの活用を図ること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアの(ア)については,細胞への物質の出入りや酵素も扱うこと。酵素については,酵素が細胞内や細胞外で作用することにより,生物現象を維持していることに触れる程度にとどめること。また,原核細胞の構造にも簡単に触れること。(イ)については,体細胞分裂によって様々な機能をもつ組織や器官をつくることにも触れるが,基本的な事項にとどめ,羅列的な扱いはしないこと。イの(ア)については,有性生殖を中心に扱い,生活環は扱わないこと。(イ)については,卵割や発生様式の羅列的な扱いはしないこと。発生の仕組みを扱うに当たっては,探究の過程に重点を置き,平易に扱うこと。分化についての分子生物学的な扱いはしないこと。ウの(ア)については,遺伝子の相互作用も扱うが,代表的な二つ又は三つの例にとどめること。(イ)については,遺伝子の連鎖と組換えも扱うが,二重乗換えには触れないこと。また,DNAの構造については二重らせん構造に触れる程度にとどめること。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,体液の働きとその循環に触れ,恒常性の維持の原理についても代表的な例に基づいて扱うこと。生体防御については,平易に扱うこと。その際,人の健康との関連にも簡単に触れること。(イ)については,受容器は代表的な一つ又は二つの例を中心に扱うこと。神経の興奮については初歩的な事項にとどめ,その仕組みは扱わないこと。脳を扱う場合,つくりについては深入りしないこと。動物の行動を扱う場合は一つ又は二つの例に基づいて,行動の発現する仕組みを扱うこと。イの(ア)については,水分の吸収,移動や光合成等と環境との関係を扱うが,光合成の仕組みは扱わないこと。(イ)については,植物の発芽,成長,花芽形成等と環境との関係について探究の過程を重視して扱うこと。
第9 生物[Roman2]
1 目標

 生物や生物現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,生物学的に探究する能力や態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)生物現象と物質
 生物体内の化学変化やエネルギー変換,様々な生物現象を支えるタンパク質や核酸などの働きを観察,実験などを通して探究し,生命を維持する共通の原理を理解させ,生物現象を分子レベルでとらえることができるようにする。

  • ア タンパク質と生物体の機能
    • (ア)生物体内の化学反応と酵素
    • (イ)同化と異化
    • (ウ)タンパク質の機能
  • イ 遺伝情報とその発現
    • (ア)遺伝情報とタンパク質の合成
    • (イ)形質発現の調節と形態形成
    • (ウ)バイオテクノロジー

 (2)生物の分類と進化
 生物の分類と系統及び進化の過程とその仕組みを観察,実験などを通して探究し,生物界の多様性と歴史的変遷を理解させ,分類と進化についての見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 生物の分類と系統
    • (ア)生物の分類
    • (イ)生物の系統
  • イ 生物の進化
    • (ア)生物界の変遷
    • (イ)進化の仕組み

 (3)生物の集団
 個体群の構造と維持,生物群集と生態系について観察,実験などを通して探究し,生物を集団のレベルでとらえて生物と環境とのかかわりについて理解させ,自然界における生物集団についての見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 個体群の構造と維持
    • (ア)個体群の維持と適応
    • (イ)物質生産と植物の生活
  • イ 生物群集と生態系
    • (ア)生物群集の維持と変化
    • (イ)生態系とその平衡

 (4)課題研究
 生物についての発展的,継続的な課題を設定し,観察,実験などを通して研究を行い,生物学的に探究する方法や問題解決の能力を身に付けさせる。

  • ア 特定の生物や生物現象に関する研究
  • イ 自然環境についての調査
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 「生物[Roman1]」との関連を考慮しながら,生物学の基本的な概念の形成を図るとともに,生物学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 内容の(1)から(4)までのうち,(1)及び(4)についてはすべての生徒に履修させること。(2)及び(3)については生徒の興味・関心等に応じていずれかを選択することができること。
  • ウ 内容の(4)については,ア及びイの中から一つ以上の適当な課題を設けて適切な時期に研究を行うものとし,創意ある研究報告書の作成や研究発表を行わせること。研究を行うに当たっては,課題や仮説の設定,実験の計画,情報の収集,対照実験,調査,測定,数的処理,分類,データの解釈,推論など探究の方法を習得させること。その際,解決すべき課題についての情報の収集・検索,結果の集計・処理などに,適宜コンピュータなどを活用させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアの(ア)については,代謝を理解するために必要な最小限の化学の基礎知識に触れること。(イ)については,同化と異化の例として光合成や呼吸などの仕組みを扱うが,反応系の物質の羅列的な扱いはしないこと。(ウ)については,免疫や筋収縮,細胞間情報伝達などをタンパク質の機能の観点から平易に扱うこと。イの(ア)については,遺伝情報,遺伝子の複製,タンパク質の合成などを核酸の構造に基づいて平易に扱うこと。その際,DNAやRNAの分子構造は,模式的に示す程度にとどめること。(イ)については,形質発現の調節,細胞の分化や形態形成の仕組みの初歩的な事項を扱うこと。(ウ)については,遺伝子操作や細胞融合などの例を通して平易に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,分類の基準を理解する上で必要な程度にとどめ,各分類群の羅列的な扱いはしないこと。(イ)については,多様な生物が存在することについて,それらの系統関係を探究的に考察する過程を重視して扱うこと。イの(ア)については,生命の起源及び進化の過程の概要を扱うこと。(イ)については,生物の変異,進化の証拠やその要因などを扱うが,集団遺伝については初歩的な事項にとどめること。進化説については代表的なものを中心に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,個体群の成長の様式や個体群が様々な環境に適応して維持される仕組みなどについて,基本的な事項を中心に平易に扱うこと。(イ)については,光合成による植物の物質生産と植物の形態や生活との関連などを,代表的な例を通して扱うこと。イの(ア)については,生物群集内での個体群間の相互作用,植物群落の遷移や生態分布などを扱うこと。(イ)については,食物網や物質循環・エネルギーの流れなどについてそれぞれ代表的な例を通して扱うこと。環境の保全については,羅列的な扱いはしないこと。
  • エ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)まで及び「生物[Roman1]」と関連させて扱うこと。イについては,野外の生物に関する調査・研究などを行うこと。
第10 地学[Roman1]
1 目標

 地学的な事物・現象についての観察,実験などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,地学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則を理解させ,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)地球の構成
 惑星としての地球の特徴及び地球表層や内部に見られる地学的事象を観察,実験などを通して探究し,地球表層や内部を相互に関連させ,地球の歴史の経過の中でとらえることができるようにする。

  • ア 地球の概観
    • (ア)太陽系の中の地球
    • (イ)地球の形状と活動
  • イ 地球の内部
    • (ア)地球の内部構造と構成物質
    • (イ)火山と地震
  • ウ 地球の歴史
    • (ア)野外観察と地形・地質
    • (イ)地層の形成と地殻変動
    • (ウ)化石と地質時代
  • エ 地球の構成に関する探究活動

 (2)大気・海洋と宇宙の構成
 地球の大気圏及び水圏での現象を観察,実験などを通して探究し,それらが太陽放射エネルギーを原動力としていることを理解させる。また,太陽や恒星の活動を観察,実験などを通して探究し,宇宙の構造や広がりを理解させる。

  • ア 大気と海洋
    • (ア)大気の熱収支と大気の運動
    • (イ)海水の運動
  • イ 宇宙の構成
    • (ア)太陽の形状と活動
    • (イ)恒星の性質と進化
    • (ウ)銀河系と宇宙
  • ウ 大気・海洋と宇宙の構成に関する探究活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 中学校理科との関連を考慮しながら,地学の基本的な概念の形成を図るとともに,地学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 「探究活動」においては,各項目の学習活動と関連させながら観察,実験を行い,創意ある報告書の作成や発表を行わせること。また,それらを通して,仮説の設定,実験の計画,情報の収集,野外観察,調査,データの解釈,推論など探究の方法を習得させること。その際,適宜コンピュータなどの活用を図ること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,重力及び地磁気についての詳細な扱いはしないこと。(ア)については,地球の誕生及び地球,惑星,月の表面の様子や大きさなどの特徴を扱うこと。また,地球における生物の生存要因にも触れること。太陽系の構造に関連してケプラーの法則も扱うこと。(イ)については,地球表層の形成と活動を中心に平易に扱うこと。イの(ア)については,プレートの概念も扱い,マントル内部の運動にも簡単に触れること。構成物質については,岩石を中心に扱い,鉱物については主要なものにとどめること。結晶系は扱わないこと。(イ)については,地震及び火山活動をプレートの運動と関連させて扱うこと。地球内部のエネルギー源については深入りしないこと。ウの(ア)については,地形と露頭の観察を中心に扱い,地質図については初歩的な事項にとどめること。(イ)については,岩石の相互関係や変形,現在及び地質時代の地殻の変動を中心に扱うこと。(ウ)については,地質時代が生物界の変遷に基づいて区分されることを中心に扱い,ヒトの進化にも触れるが,古生物の羅列的な扱いはしないこと。放射年代にも触れるが,詳細な扱いはしないこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,大気及び海洋の運動が太陽放射エネルギーを原動力として起きていることを地球規模で扱うこと。(ア)については,緯度による受熱量の違いによって大気の大循環が生じていることを中心に扱い,日本の四季の気象も扱うこと。また,オゾン層の破壊などの地球環境問題にも触れること。偏西風波動については深入りしないこと。大気圏の層構造,大気中の水,風の吹き方も扱うが,転向力については定量的な扱いはしないこと。(イ)については,海洋の層構造と大循環及び海流を扱うこと。また,エルニーニョ現象など大気と海洋の相互作用を平易に扱うこと。潮汐は扱わないこと。イの(ア)については,エネルギー源としての核融合を扱うが,概略にとどめること。(イ)については恒星のHR図を中心に扱い,恒星の性質や進化については定性的な扱いにとどめること。(ウ)については,銀河系の構造を中心に扱い,宇宙の膨張については定量的な扱いはしないこと。
第11 地学[Roman2]
1 目標

 地学的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,地学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容

 (1)地球の探究
 プレートの動きや地殻の変化を観察,実験などを通して探究し,現在の地球の変動の様子,地球の進化や日本列島の変遷を理解させ,地球を動的にとらえることができるようにする。

  • ア プレートの動きと地殻の変化
    • (ア)プレートの動き
    • (イ)大地形の形成
  • イ 日本列島の変遷
    • (ア)島弧としての日本列島
    • (イ)日本列島の地史

 (2)地球表層の探究
 地球の重力や地磁気及び大気と海洋の現象を観察,実験などを通して探究し,大気と海洋の運動の基本的原理や観測方法を理解させ,地球表層の環境についての見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 地球の観測
    • (ア)重力と地磁気
    • (イ)気象と海洋の観測
  • イ 大気と海洋の現象
    • (ア)気象と気候
    • (イ)海洋の現象

 (3)宇宙の探究
 天体の放射や宇宙に関する現象を観察,実験などを通して探究し,宇宙の広がりや観測方法を理解させ,宇宙の構造と進化についての見方や考え方を身に付けさせる。

  • ア 天体の観測
    • (ア)天体の放射
    • (イ)天体の様々な観測
  • イ 宇宙の広がり
    • (ア)天体の距離と質量
    • (イ)宇宙の構造

 (4)課題研究
 地学についての発展的,継続的な課題を設定し,観察,実験などを通して研究を行い,地学的に探究する方法や問題解決の能力を身に付けさせる。

  • ア 特定の地学的事象に関する研究
  • イ 自然環境についての調査
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 「地学[Roman1]」との関連を考慮しながら,地学の基本的な概念の形成を図るとともに,地学的に探究する方法の習得を通して,科学的な思考力,判断力及び表現力を育成すること。
  • イ 内容の(1)から(4)までのうち,(4)についてはすべての生徒に履修させること。(1),(2)及び(3)については生徒の興味・関心等に応じていずれか二つを選択することができること。
  • ウ 内容の(4)については,ア及びイの中から一つ以上の適当な課題を設けて適切な時期に研究を行うものとし,創意ある研究報告書の作成や研究発表を行わせること。研究を行うに当たっては,課題や仮説の設定,実験の計画,情報の収集,野外観察,調査,数的処理,分類,データの解釈,推論など探究の方法を習得させること。その際,解決すべき課題についての情報の収集・検索,結果の集計・処理などに,適宜コンピュータなどを活用させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアの(ア)については,海洋プレートの生成・移動・消滅を中心に扱うこと。(イ)については,プレート境界の種類と大地形の関係,大陸地殻の成長を中心に扱うこと。イの(ア)については,日本列島の地質構造や火山・地震に見られる特徴を,日本付近のプレート境界と関連させて扱うこと。その際,地殻熱流量にも触れること。(イ)については,古環境の変遷も扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアの(ア)については,ジオイド,重力異常,地磁気の成因にも触れるが,詳細な扱いはしないこと。(イ)については,人工衛星などから得られる情報の活用も図ること。また,高層天気図も扱い,高層大気の流れと地上の天気変化との関連にも触れること。イの(ア)については,偏西風帯の気象を中心に,気候の形成を地球規模で扱い,気候の形成に対する海洋の働きにも触れること。水の循環に関連して陸水にも触れること。(イ)については,津波も扱うこと。海洋の現象の羅列的な扱いはしないこと。
  • ウ 内容の(3)のアの(ア)については,恒星の放射を中心に扱うこと。(イ)については,電磁波に対する大気の影響を扱うこと。また,各波長における観測法を扱い,それにより得られる情報の活用も図ること。イの(ア)については,近距離の測定から遠距離の測定までを扱うが,羅列的な扱いはしないこと。また,銀河系の回転運動と質量との関連に簡単に触れること。(イ)については,銀河の分類と宇宙の膨張を扱い,ハッブルの法則にも触れること。
  • エ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)まで及び「地学[Roman1]」と関連させて扱うこと。イについては,自然環境に関する地学的調査を行うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,「物理[Roman2]」,「化学[Roman2]」,「生物[Roman2]」及び「地学[Roman2]」の各科目については,原則として,それぞれに対応する[Roman1]を付した科目を履修した後に履修させるものとする。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)観察,実験,野外観察,調査などの指導に当たっては,特に事故防止について十分留意するとともに,生命の尊重や自然環境の保全に関する態度の育成に留意すること。また,使用薬品などの管理及び廃棄についても適切な措置を講ずること。
  • (2)環境問題や科学技術の進歩と人間生活にかかわる内容等については,自然科学的な見地から取り扱うこと。
  • (3)各科目の指導に当たっては,観察,実験の過程での情報の収集・検索,計測・制御,結果の集計・処理などにおいて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的に活用すること。

第6節 保健体育

第1款 目標

 心と体を一体としてとらえ,健康・安全や運動についての理解と運動の合理的な実践を通して,生涯にわたって計画的に運動に親しむ資質や能力を育てるとともに,健康の保持増進のための実践力の育成と体力の向上を図り,明るく豊かで活力ある生活を営む態度を育てる。

第2款 各科目

第1 体育
1 目標

 各種の運動の合理的な実践を通して,運動技能を高め運動の楽しさや喜びを深く味わうことができるようにするとともに,体の調子を整え,体力の向上を図り,公正,協力,責任などの態度を育て,生涯を通じて継続的に運動ができる資質や能力を育てる。

2 内容

A 体つくり運動

 (1)自己の体に関心をもち,自己の体力や生活に応じた課題をもって次の運動を行い,体ほぐしをしたり,体力を高めたりするとともに,これらの運動を生活の中で実践することができるようにする。

  • ア 体ほぐしの運動
  • イ 体力を高める運動

 (2)体つくり運動に対する関心や意欲を高めるとともに,互いに協力して運動ができるようにする。

 (3)自己の体力や生活に応じて,体ほぐしの行い方と体力の高め方を実践的に工夫することができるようにする。

B 器械運動

 (1)自己の能力に応じて次の運動の技能を高め,技が円滑にできるようにする。

  • ア マット運動
  • イ 鉄棒運動
  • ウ 平均台運動
  • エ 跳び箱運動

 (2)互いに協力したり補助したりして練習ができるようにする。また,器械・器具を点検し,安全に留意して練習や発表ができるようにする。

 (3)自己の能力に応じた技を習得するための計画的な練習の仕方や発表の仕方を工夫することができるようにする。

C 陸上競技

 (1)自己の能力に応じて次の運動の技能を高め,競技したり,記録を高めたりすることができるようにする。

  • ア 競走
  • イ 跳躍
  • ウ 投てき

 (2)互いに協力して練習や競技ができるようにするとともに,勝敗に対して公正な態度がとれるようにする。また,練習場などの安全を確かめ,健康・安全に留意して練習や競技ができるようにする。

 (3)自己の能力に応じた課題の解決を目指して,計画的な練習の仕方や競技の仕方を工夫することができるようにする。また,競技会の企画や運営ができるようにする。

D 水泳

 (1)自己の能力に応じて次の運動の技能を高め,速く泳いだり,続けて長く泳いだりすることができるようにする。

  • ア クロール
  • イ 平泳ぎ
  • ウ 背泳ぎ
  • エ バタフライ
  • オ 横泳ぎ

 (2)互いに協力して練習ができるようにするとともに,勝敗に対して公正な態度がとれるようにする。また,水泳の事故防止に関する心得を守り,健康・安全に留意して練習や競泳ができるようにする。

 (3)自己の能力に応じた課題の解決を目指して,計画的な練習の仕方や競泳の仕方を工夫することができるようにする。

E 球技

 (1)チームの課題や自己の能力に応じて次の運動の技能を高め,作戦を生かした攻防を展開してゲームができるようにする。

  • ア バスケットボール
  • イ ハンドボール
  • ウ サッカー
  • エ ラグビー
  • オ バレーボール
  • カ テニス
  • キ 卓球
  • ク バドミントン
  • ケ ソフトボール

 (2)チームにおける自己の役割を自覚して,その責任を果たし,互いに協力して練習やゲームができるようにするとともに,勝敗に対して公正な態度がとれるようにする。また,練習場などの安全を確かめ,健康・安全に留意して練習やゲームができるようにする。

 (3)チームの課題や自己の能力に応じた課題の解決を目指して,計画的な練習の仕方やゲームの仕方を工夫することができるようにする。また,競技会の企画や運営ができるようにする。

F 武道

 (1)自己の能力に応じて次の運動の技能を高め,相手の動きに対応した攻防を展開して練習や試合ができるようにする。

  • ア 柔道
  • イ 剣道

 (2)伝統的な行動の仕方に留意して,互いに相手を尊重し,練習や試合ができるようにするとともに,勝敗に対して公正な態度がとれるようにする。また,禁じ技を用いないなど安全に留意して練習や試合ができるようにする。

 (3)自己の能力に応じた技を習得するための計画的な練習の仕方や試合の仕方を工夫することができるようにする。

G ダンス

 (1)自己の能力に応じた課題をもって次の運動を行い,感じを込めて踊ったり,みんなで楽しく踊ったりして,交流し,発表することができるようにする。

  • ア 創作ダンス
  • イ フォークダンス
  • ウ 現代的なリズムのダンス

 (2)互いのよさを認め合い,協力して練習したり,交流したり,発表したりすることができるようにする。

 (3)グループの課題や自己の能力に応じた課題の解決を目指して,計画的な練習の仕方や発表の仕方を工夫することができるようにする。また,発表交流会の企画や運営ができるようにする。

H 体育理論

 (1)社会の変化とスポーツ
 変化する現代社会におけるスポーツの意義や必要性を理解できるようにするとともに,運動にはそれぞれ歴史・文化的に形成された意義,独自の技術・戦術及び規則があることを理解できるようにする。また,個及び集団の状況に応じたスポーツとのかかわり方や豊かなスポーツライフの設計と実践について理解できるようにする。

 (2)運動技能の構造と運動の学び方
 運動技能を構造的に理解できるようにするとともに,その上達過程と上達の程度を把握する方法を理解できるようにする。また,自己の能力に応じて運動技能を高めるなど運動に親しむための学び方について理解できるようにする。

 (3)体ほぐしの意義と体力の高め方
 自己の体に気付き,体の調子を整えたり,仲間と交流したりする体ほぐしの意義と行い方について理解できるようにする。また,自己の体力や生活に応じて体力を高めるための課題を把握し,トレーニングの方法などその高め方について実践的に理解できるようにする。

3 内容の取扱い

 (1)内容のAからHまでの領域については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア A及びHについては,各年次においてすべての生徒に履修させること。
  • イ BからGまでについては,入学年次及びその次の年次においては,これらのうちから三つ又は四つを,それ以降の年次においては,二つから四つを選択して履修できるようにすること。その際,F又はGのいずれかを含むようにすること。

 (2)内容のAからGまでに示す事項については,各年次において次のとおり取り扱うものとする。

  • ア Aに示す事項については,すべての生徒に履修させること。なお,Aの(1)のアの運動については,内容のBからGまでにおいても関連を図って指導することができるとともに,「保健」における精神の健康などの内容との関連を図ること。Aの(1)のイの運動については,主として力強さとスピードのある動きに重点を置いて指導することができるが,個に応じて体力を全面的に高めることに留意すること。
  • イ Bの(1)の運動については,これらのうちから選択して履修できるようにすること。
  • ウ Cの(1)の運動については,これらのうちから選択して履修できるようにすること。
  • エ Dの(1)の運動については,これらのうちから選択して履修できるようにすること。また,スタートの指導については,段階的な指導を行うとともに安全に十分留意すること。また,「保健」における応急手当の内容との関連を図ること。
  • オ Eの(1)の運動については,これらのうちから二つを選択して履修できるようにすること。なお,地域や学校の実態に応じて,その他の運動についても履修させることができること。
  • カ Fの(1)の運動については,これらのうちから一つを選択して履修できるようにすること。なお,地域や学校の実態に応じて,相撲,なぎなた,弓道などその他の武道についても履修させることができること。
  • キ Gの(1)の運動については,これらのうちから選択して履修できるようにすること。なお,地域や学校の実態に応じて,社交ダンスなどその他のダンスについても履修させることができること。

 (3)内容のBからGまでの領域及び運動については,生徒が特性等に応じて,選択して履修できるようにするものとする。指導に当たっては,内容のBからGまでの領域については,それぞれの運動の特性に触れるために必要な体力を生徒自ら高めるように留意するものとする。また,内容のBからFまでの領域及び運動については,審判の仕方についても指導するものとする。

 (4)自然とのかかわりの深いスキー,スケートや水辺活動などの指導については,地域や学校の実態に応じて積極的に行うことに留意するものとする。また,レスリングについても履修させることができるものとする。

 (5)内容のAからGまでの領域の指導に当たっては,内容のHとの関連を図って指導するよう留意するものとする。

 (6)集合,整とん,列の増減,方向変換などの行動の仕方の指導については,内容のAからGまでの領域において適切に行うものとする。

第2 保健
1 目標

 個人及び社会生活における健康・安全について理解を深めるようにし,生涯を通じて自らの健康を適切に管理し,改善していく資質や能力を育てる。

2 内容

 (1)現代社会と健康
 我が国の疾病構造や社会の変化に対応して,健康を保持増進するためには,ヘルスプロモーションの考え方を生かし,人々が適切な生活行動を選択し実践すること及び環境を改善していく努力が重要であることを理解できるようにする。

  • ア 健康の考え方
     健康の考え方やその保持増進の方法は,国民の健康水準の向上や疾病構造の変化に伴って変わってきており,健康に関する個人の適切な意志決定や行動選択が重要となっていること。また,我が国や世界では,様々な保健活動や対策などが行われていること。
  • イ 健康の増進保持と疾病の予防
     健康を保持増進するとともに,生活習慣病を予防するためには,食事,運動,休養及び睡眠の調和のとれた生活の実践及び喫煙,飲酒に関する適切な意志決定や行動選択が必要であること。
     薬物乱用は心身の健康などに深刻な影響を与えることから行ってはならないこと。また,医薬品は正しく使用する必要があること。
     感染症の予防には,適切な対策が必要であること。
  • ウ 精神の健康
     人間の欲求と適応機制には様々な種類があること及び精神と身体には密接な関連があること。また,精神の健康を保持増進するためには,欲求やストレスに適切に対処するとともに,自己実現を図るよう努力していくことが重要であること。
  • エ 交通安全
     交通事故を防止するためには,車両の特性の理解,安全な運転や歩行など適切な行動,自他の生命を尊重する態度及び交通環境の整備などが重要であること。また,交通事故には責任や補償問題が生じること。
  • オ 応急手当
     傷害や疾病に際しては,心肺蘇生法などの応急手当を行うことが重要であること。また,応急手当には正しい手順や方法があること。

 (2)生涯を通じる健康
 生涯の各段階において健康についての課題があり,自らこれに適切に対応する必要があること及び我が国の保健・医療制度や機関を適切に活用することの重要性が理解できるようにする。

  • ア 生涯の各段階における健康
     生涯にわたって健康を保持増進するためには,生涯の各段階の健康課題に応じた自己の健康管理を行う必要があること。
  • イ 保健・医療制度及び地域の保健・医療機関
     生涯を通じて健康を保持増進するためには,我が国の保健・医療制度や機関について知り,地域の保健所,保健センター,医療機関などを適切に活用することが重要であること。

 (3)社会生活と健康
 社会生活における健康の保持増進には,環境などが深くかかわっていることから,環境と健康,環境と食品の保健,労働と健康について理解できるようにする。

  • ア 環境と健康
     人間の生活や産業活動は,自然環境を汚染し健康に影響を及ぼすこともあること。このため,様々な対策がとられていること。
  • イ 環境と食品の保健
     学校や地域の環境を健康に適したものとするよう基準が設定され,環境衛生活動が行われていること。また,食品の安全性を確保するための基準が設定され,食品衛生活動が行われていること。
  • ウ 労働と健康
     職業病や労働災害の防止には,作業形態や作業環境の変化を踏まえた健康管理及び安全管理を行うことが必要であること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のイの喫煙,飲酒,薬物乱用については,疾病との関連,社会への影響などについて総合的に取り扱い,薬物については,麻薬,覚せい剤等を扱うものとする。

 (2)内容の(1)のウについては,大脳の機能,神経系及び内分泌系の機能について必要に応じ関連付けて扱う程度とする。また,「体育」における体ほぐしの運動との関連を図るよう配慮するものとする。

 (3)内容の(1)のエについては,二輪車及び自動車を中心に取り上げ,交通法規の詳細は扱わないものとする。

 (4)内容の(1)のオについては,実習を行うものとし,呼吸器系及び循環器系の機能については,必要に応じ関連付けて扱う程度とする。また,効果的な指導を行うため,「体育」における水泳などとの関連を図るよう配慮するものとする。

 (5)内容の(2)のアについては,思春期と健康,結婚生活と健康及び加齢と健康を取り扱うものとする。また,生殖に関する機能については,必要に応じ関連付けて扱う程度とする。さらに,異性を尊重する態度や性に関する情報等への対処,適切な意志決定や行動選択の必要性についても扱うよう配慮するものとする。

 (6)内容の(3)のアについては,廃棄物の処理と健康についても触れるものとする。

 (7)指導に際しては,積極的に実験や実習を取り入れたり,課題学習を行うなど指導方法の工夫を行うものとする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)第1章総則第1款の3に示す学校における体育・健康に関する指導の趣旨を生かし,特別活動,運動部の活動などとの関連を図り,日常生活における体育・健康に関する活動が適切かつ継続的に実践できるよう留意するものとする。なお,体力の測定については,計画的に実施し,運動の指導及び体力の向上に活用するものとする。
  • (2)「体育」は,各年次継続して履修できるようにし,各年次の単位数はなるべく均分して配当するものとする。なお,内容のAからHまでの領域に対する授業時数の配当については,その内容の習熟を図ることができるよう考慮するものとする。
  • (3)「保健」は,原則として入学年次及びその次の年次の2か年にわたり履修させるものとする。

 2 各科目の指導に当たっては,その特質を踏まえ,必要に応じて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に活用し,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

第7節 芸術

第1款 目標

 芸術の幅広い活動を通して,生涯にわたり芸術を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,芸術の諸能力を伸ばし,豊かな情操を養う。

第2款 各科目

第1 音楽[Roman1]
1 目標

 音楽の幅広い活動を通して,音楽を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,創造的な表現と鑑賞の能力を伸ばす。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)歌唱

  • ア 曲種に応じた発声の工夫
  • イ 視唱力の伸長
  • ウ 歌詞及び曲想の把握と表現の工夫
  • エ 合唱における表現の工夫

 (2)器楽

  • ア いろいろな楽器の体験と奏法の工夫
  • イ 視奏力の伸長
  • ウ 曲の構成及び曲想の把握と表現の工夫
  • エ 合奏における表現の工夫

 (3)創作

  • ア いろいろな音階による旋律の創作
  • イ 旋律に対する和音の工夫
  • ウ 音楽の組み立て方の把握
  • エ いろいろな音素材を生かした即興的表現

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 声や楽器の特性と表現上の効果
  • イ 楽曲の歴史的背景
  • ウ 我が国の伝統音楽の種類と特徴
  • エ 世界の諸民族の音楽の種類と特徴
3 内容の取扱い

 (1)内容のA及びBの指導に当たっては,中学校音楽との関連を十分に考慮し,それぞれ特定の活動のみに偏らないようにするとともに,相互の関連を図るものとする。また,Aについては,生徒の特性や学校の実態を考慮し,表現方法や表現形態を適宜選択して扱うことができる。

 (2)音楽についての総合的な理解を深め,主体的な学習態度を育てるため,適切な課題を設定して学習することができる機会を設けるよう配慮するものとする。

 (3)内容のA及びBの教材については,地域や学校の実態を考慮し,郷土の伝統音楽を含めて扱うよう配慮するものとする。

 (4)内容のAの(1)のア及び(2)のアについては,我が国の伝統的な歌唱及び和楽器を含めて扱うようにする。

 (5)内容のAの(1)のイ及び(2)のイについては,単なる技術の練習に偏ることなく,他の事項との関連において総合的に扱うよう配慮するものとする。

 (6)内容のBのウについては,主として箏曲,三味線音楽(歌い物),尺八音楽などを扱うようにする。

 (7)内容のBのエについては,アジア地域の諸民族の音楽を含めて扱うようにする。

第2 音楽[Roman2]
1 目標

 音楽の諸活動を通して,音楽を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,音楽文化についての理解を深め,個性豊かな表現の能力と主体的な鑑賞の能力を伸ばす。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)歌唱

  • ア 声域の拡張と曲種に応じた豊かな発声
  • イ 視唱力の充実
  • ウ 歌詞及び曲想の理解と個性豊かな表現
  • エ 重唱・合唱における豊かな表現

 (2)器楽

  • ア 楽器に応じた奏法の習熟
  • イ 視奏力の充実
  • ウ 曲の構成及び曲想の把握と個性豊かな表現
  • エ 重奏・合奏における豊かな表現

 (3)創作

  • ア 歌詞の内容を生かした声楽曲の創作
  • イ 楽器の特性を生かした器楽曲の創作
  • ウ 編曲に関する基礎的知識の理解
  • エ いろいろな音素材を生かした創作

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 楽曲の構造
  • イ 音楽の歴史的背景
  • ウ 文化的背景に基づく我が国の伝統音楽の特徴
  • エ 文化的背景に基づく世界の諸民族の音楽の特徴
3 内容の取扱い

 (1)内容のA及びBの指導に当たっては,相互の関連を図るものとする。また,Aについては,生徒の特性や学校の実態を考慮し,(1),(2)又は(3)のうち一つ以上を選択して扱うことができる。

 (2)内容の取扱いに当たっては,「音楽[Roman1]」の3の(2)から(5)まで及び(7)と同様に取り扱うものとする。

 (3)内容のBのウについては,主として三味線音楽(語り物),能楽,琵琶楽などを扱うようにする。

第3 音楽[Roman3]
1 目標

 音楽の諸活動を通して,生涯にわたり音楽を愛好する心情と音楽文化を尊重する態度を育てるとともに,感性を磨き,個性豊かな音楽の能力を高める。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)歌唱

  • ア 表現内容に応じた個性豊かな発声の工夫
  • イ 歌詞及び曲想を生かした個性的,創造的な表現
  • ウ 独唱・重唱・合唱における充実した表現

 (2)器楽

  • ア 表現内容に応じた個性豊かな奏法の工夫
  • イ 曲の構成及び曲想を生かした創造的な表現
  • ウ 独奏・重奏・合奏における充実した表現

 (3)創作

  • ア いろいろな様式や演奏形態による楽曲の創作
  • イ 個性的な表現を生かした自由な創作

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 音楽の美しさと構造とのかかわり
  • イ 音楽と他の芸術とのかかわり
  • ウ 音楽と社会及び文化などとのかかわり
  • エ 現代の我が国と世界の音楽
3 内容の取扱い

 (1)生徒の特性や学校の実態を考慮し,内容のAの(1),(2),(3)又はBのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

 (2)内容の取扱いに当たっては,「音楽[Roman1]」の3の(2)及び(3)と同様に取り扱うものとする。

 (3)内容のBについては,我が国の伝統音楽及び世界の諸民族の音楽を含めて扱うようにする。アについては,音楽に対するイメージや感情を表現する能力の育成にも配慮するものとする。

第4 美術[Roman1]
1 目標

 美術の幅広い創造活動を通して,美的体験を豊かにし美術を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,創造的な表現と鑑賞の能力を伸ばす。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)絵画・彫刻

  • ア 感じ取ったこと,自己の考え,夢や想像などを基にした主題の生成
  • イ 表現形式の選択と創造的な表現の構想
  • ウ デッサン,色彩,構成,材料や用具の生かし方などの技能
  • エ 意図に応じた多様な表現方法の工夫

 (2)デザイン

  • ア 機能と美しさや楽しさを考えた主題の生成
  • イ 造形要素の理解と創造的な表現の構想
  • ウ 表現形式の選択,色彩,材料や用具の生かし方などの技能
  • エ 意図に応じた多様な表現方法の工夫

 (3)映像メディア表現

  • ア 映像メディアの特質を生かした心豊かな主題の生成
  • イ 視覚的な伝達効果を考えた表現の構想
  • ウ 色光,機材等の基本的な使い方と活用
  • エ 意図に応じた表現方法や編集の工夫

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 美術作品のよさや美しさ
  • イ 作者の心情や意図と表現の工夫
  • ウ 生活や自然と美術との関連
  • エ 日本の美術の歴史と表現の特質
  • オ 映像メディア表現の特質と交流
3 内容の取扱い

 (1)内容のA及びBの指導に当たっては,中学校美術との関連を十分考慮し,A及びB相互の関連を図るとともに,鑑賞の指導については,適切かつ十分な授業時数を配当するものとする。

 (2)内容のAの(1)については,生徒の特性,学校や地域の実態を考慮し,絵画と彫刻のいずれかを選択したり一体的に扱ったりすることができる。また,(2)及び(3)についてはいずれかを選択して扱うことができる。

 (3)内容のAの指導に当たっては,主題の生成から表現の確認及び完成に至る全過程を通して,自分のよさを発見し喜びを味わい自己実現を果たしていく態度の形成を図るよう配慮するものとする。

 (4)内容のBについては,日本の美術も重視して扱うとともに,アジアの文化遺産などについても扱うようにする。また,指導に当たっては,作品について互いに批評し合う学習を取り入れることにも配慮するものとする。

 (5)美術についての総合的な理解を深め,創造的な学習態度を育てるため,適切な課題を設定して学習することができる機会を設けるよう配慮するものとする。

第5 美術[Roman2]
1 目標

 美術の創造的な諸活動を通して,美的体験を豊かにし美術を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,美術文化についての理解を深め,個性豊かな美術の能力を高める。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)絵画・彫刻

  • ア 自然,自己,社会などを深く見つめた主題の生成
  • イ 心豊かな表現の構想と表現形式や材料・技法の活用
  • ウ 創造的な表現の追求

 (2)デザイン

  • ア 生活を心豊かに創造する主題の生成
  • イ 美的・効果的な表現の構想と材料・技法の活用
  • ウ 創造的な表現の追求

 (3)映像メディア表現

  • ア 自然,自己,社会などを深く見つめた主題の生成
  • イ 独創性,時間表現,物語性などを考えた表現の構想と多様な機材の活用
  • ウ 創造的な表現の追求

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 作品や作者の個性などについての多様な見方
  • イ 心豊かな生き方の創造にかかわる美術の働き
  • ウ 時代,民族,風土などによる表現の相違や共通性と美術文化
  • エ 映像メディア表現における造形性と伝達性
3 内容の取扱い

 (1)生徒の特性,地域や学校の実態を考慮し,内容のAの(1),(2),(3)又はBのうち一つ以上を選択して扱うことができる。また,Aの(1)については,絵画と彫刻のいずれかを選択したり一体的に扱ったりすることができる。

 (2)内容の取扱いに当たっては,「美術[Roman1]」の3の(3),(4)及び(5)と同様に取り扱うものとする。

第6 美術[Roman3]
1 目標

 美術の創造的な諸活動を通して,生涯にわたり美術を愛好する心情と美術文化を尊重する態度を育てるとともに,感性と美意識を磨き,個性豊かな美術の能力を高める。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)絵画・彫刻

  • ア 独創的な主題の生成と表現形式の選択
  • イ 個性を生かす創造的な表現の追求

 (2)デザイン

  • ア デザイン効果を考えた独創的な主題の生成と表現方法の選択
  • イ 個性を生かす創造的な表現の追求

 (3)映像メディア表現

  • ア 独創的な表現の構想と総合的な表現効果を考えた機材の活用
  • イ 個性を生かす創造的な表現の追求

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 作者の生き方や主張と作品
  • イ 美術が国際間の理解や協調に果たす役割
  • ウ 文化遺産としての美術の特色と文化遺産等の保存の意義
  • エ 映像メディアが人間の生き方や文化に果たす役割
3 内容の取扱い

 (1)内容の取扱いに当たっては,「美術[Roman1]」の3の(3),(4)及び(5)並びに「美術[Roman2]」の3の(1)と同様に取り扱うものとする。

第7 工芸[Roman1]
1 目標

 工芸の幅広い創造活動を通して,美的体験を豊かにし工芸を愛好する心情と生活を心豊かにするために工夫する態度を育てるとともに,感性を高め,創造的な表現と鑑賞の能力を伸ばす。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)工芸制作

  • ア 自然や身近な生活,使う者の心情,夢などを基にした心豊かな発想
  • イ 用途と美しさ,日本の伝統的な表現のよさを生かした制作の構想
  • ウ 材料や用具の活用と制作方法の理解
  • エ 制作過程における吟味と創意工夫

 (2)プロダクト制作

  • ア 社会生活や身近な環境を心豊かにするための創造的な発想
  • イ 用途や機能,生産性を考えた制作の構想
  • ウ 材料や用具の活用と制作方法の理解
  • エ 制作過程における吟味と創意工夫

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 工芸作品のよさや美しさ
  • イ 作者の心情や意図と表現の工夫
  • ウ 生活の中に生かされている工芸
  • エ 作品に見る美意識や手づくりのよさ
  • オ 日本の工芸の歴史と表現の特質
3 内容の取扱い

 (1)内容のA及びBの指導に当たっては,中学校美術との関連を十分に考慮し,A及びB相互の関連を図るとともに,鑑賞の指導については,適切かつ十分な授業時数を配当するものとする。

 (2)内容のAについては,生徒の特性,学校や地域の実態を考慮し,(1)又は(2)のうちいずれかを選択して扱うことができる。

 (3)内容のAの材料や表現方法などについては,地域の材料及び伝統的な工芸の表現などを取り入れることにも配慮するものとする。また,主題の発想から表現の確認及び完成に至る全過程を通して,自分のよさを発見し喜びを味わい自己実現を果たしていく態度の形成を図るよう配慮するものとする。

 (4)内容のBについては,日本の工芸も重視して扱うとともに,アジアの文化遺産などについても扱うようにする。また,指導に当たっては,作品について互いに批評し合う学習を取り入れることにも配慮するものとする。

 (5)工芸についての総合的な理解を深め,創造的な学習態度を育てるため,適切な課題を設定して学習することができる機会を設けるよう配慮するものとする。

第8 工芸[Roman2]
1 目標

 工芸の創造的な諸活動を通して,美的体験を豊かにし工芸を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,美術文化についての理解を深め,個性豊かな工芸の能力を高める。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)工芸制作

  • ア 用途や機能と美しさ,体験や夢などを基にした創造的な発想
  • イ 美的秩序を意図したデザインの構想
  • ウ 材料,技法,用具,手順などを考えた制作
  • エ 制作の吟味と創造的な改善

 (2)プロダクト制作

  • ア 生活を心豊かに改善するための創造的な発想
  • イ 有用性と美しさとの調和,生産性などを考えた制作の構想
  • ウ 材料・技法,用具,構造,手順などを考えた制作
  • エ 制作の吟味と創造的な改善

 B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 作品や作者の個性などについての多様な見方
  • イ 工芸と自然及び生活環境の構成とのかかわり
  • ウ 心豊かな生き方の創造にかかわる工芸の働き
  • エ 時代,民族,風土などによる表現の相違や共通性と美術文化
3 内容の取扱い

 (1)生徒の特性,学校や地域の実態を考慮し,内容のAの(1),(2)又はBのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

 (2)内容の取扱いに当たっては,「工芸[Roman1]」の3の(3),(4)及び(5)と同様に取り扱うものとする。

第9 工芸[Roman3]
1 目標

 工芸の創造的な諸活動を通して,生涯にわたり工芸を愛好する心情と美術文化を尊重する態度を育てるとともに,感性と美意識を磨き,個性豊かな工芸の能力を高める。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)工芸制作

  • ア 生活環境の美的構成を意図した独創的な発想
  • イ 個性を生かす創造的な制作の追求

 (2)プロダクト制作

  • ア 生活環境の美的構成と生産性を意図した独創的な発想
  • イ 用途と機能に基づき,個性を生かす創造的な制作の追求

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 作者の生き方や生活文化と作品
  • イ 工芸が国際間の理解や協調に果たす役割
  • ウ 文化遺産としての工芸の特色と文化遺産等の保存の意義
3 内容の取扱い

 内容の取扱いに当たっては,「工芸[Roman1]」の3の(3),(4)及び(5)並びに「工芸[Roman2]」の3の(1)と同様に取り扱うものとする。

第10 書道[Roman1]
1 目標

 書道の幅広い活動を通して,書を愛好する心情を育てるとともに,感性を豊かにし,書写能力を高め,表現と鑑賞の基礎的な能力を伸ばす。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)漢字仮名交じりの書

  • ア 表現と用具・用材との基本的な関係
  • イ 漢字と仮名の調和した線質の表し方
  • ウ 字形,文字の大きさと全体の構成
  • エ 目的や用途に即した形式と表し方
  • オ 意図に基づく表現の構想と工夫

 (2)漢字の書

  • ア 古典に基づく基本的な点画や線質の表し方と用筆・運筆との関係
  • イ 字形の構成,全体の構成
  • ウ 意図に基づく表現の構想と工夫

 (3)仮名の書

  • ア 古典に基づく基本的な線質の表し方と用筆・運筆との関係
  • イ 単体,連綿と全体の構成
  • ウ 意図に基づく表現の構想と工夫

 B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 日常生活における書への関心と効用
  • イ 書の美しさと表現効果
  • ウ 日本及び中国等の書の文化
3 内容の取扱い

 (1)内容のA及びBの指導に当たっては,相互の関連を図るものとする。

 (2)内容のAの(2)及び(3)については,生徒の特性,地域や学校の実態を考慮して,いずれかを選択して扱うことができる。また,(1)の漢字は楷書及び行書,仮名は平仮名及び片仮名,(2)は楷書及び行書,(3)は平仮名,片仮名及び変体仮名を扱うものとし,(2)については,生徒の特性等を考慮して,平易な隷書を加えることもできる。

 (3)内容のAについては,日常生活における目的や用途に応じて硬筆も取り上げるものとし,生徒の特性等を考慮して,篆刻等を加えることもできる。また,名筆を取り扱う場合は,目的に応じて精選して活用するよう配慮するものとし,(2)及び(3)については臨書及び創作を通して指導するものとする。

 (4)内容のAの(1)のオ,(2)のウ及び(3)のウについては,表現の構想から完成の喜びに至る過程の指導を通して,主体的に自己実現を果たしていく態度の形成を図るよう配慮するものとする。

第11 書道[Roman2]
1 目標

 書道の創造的な諸活動を通して,書を愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,書の文化や伝統についての理解を深め,個性豊かな表現と鑑賞の能力を伸ばす。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)漢字仮名交じりの書

  • ア 意図に即した表現と用具・用材の工夫
  • イ 名筆の鑑賞に基づく表現の工夫と個性的な表現
  • ウ 表現形式に応じた全体の構成
  • エ 感興や意図に応じた素材の選定,表現の構想と工夫

 (2)漢字の書

  • ア 書体や書風に即した用筆・運筆
  • イ 古典に基づく表現の工夫と個性的な表現
  • ウ 表現形式に応じた全体の構成
  • エ 感興や意図に応じた素材の選定,表現の構想と工夫

 (3)仮名の書

  • ア 書風に即した用筆・運筆
  • イ 古典に基づく表現の工夫と個性的な表現
  • ウ 連綿や散らし書きによる全体の構成
  • エ 感興や意図に応じた素材の選定,表現の構想と工夫

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 書の美の諸要素の把握と表現効果
  • イ 書の美と時代,風土,筆者の個性などとの関連
  • ウ 日本及び中国等の書の歴史・文化と書の現代的意義
3 内容の取扱い

 (1)内容のA及びBの指導に当たっては,相互の関連を図るものとする。

 (2)書についての総合的な理解や技能を高め,主体的な学習態度を育てるため,適切な課題を設定して学習することができる機会を設けるよう配慮するものとする。

 (3)内容のAについては,生徒の特性,地域や学校の実態を考慮して,(1),(2)又は(3)のうち一つ以上を選択して扱うことができる。(1)の漢字は楷書,行書及び草書,仮名は平仮名及び片仮名,(2)は楷書,行書,草書,隷書及び篆書,(3)は平仮名,片仮名及び変体仮名を扱うものとする。

 (4)内容のAについては,篆刻も扱うものとし,刻字等を加えることもできる。また,(2)及び(3)については,臨書及び創作を通して指導するものとする。

 (5)内容のAの(1)のエ,(2)のエ及び(3)のエについては,素材の選定から完成の喜びに至る過程の指導を通して,主体的に自己実現を果たしていく態度の形成を図るよう配慮するものとする。

第12 書道[Roman3]
1 目標

 書道の創造的な諸活動を通して,生涯にわたり書を愛好する心情と書の文化や伝統を尊重する態度を育てるとともに,感性を磨き,個性豊かな書の能力を高める。

2 内容

A 表現

 表現に関して,次の事項を指導する。

 (1)漢字仮名交じりの書

  • ア 素材を生かした効果的な表現方法の工夫
  • イ 主体的な構想に基づく個性的,創造的な表現

 (2)漢字の書

  • ア 古典による書の伝統の理解と書体の特色を生かした表現への深化
  • イ 主体的な構想に基づく個性的,創造的な表現

 (3)仮名の書

  • ア 古典による仮名の書の伝統の理解と表現への深化
  • イ 主体的な構想に基づく個性的,創造的な表現

B 鑑賞

 鑑賞に関して,次の事項を指導する。

  • ア 書の美の多様性と作品の特徴
  • イ 書論による書の理解と鑑賞の深化
  • ウ 日本及び中国等の書の伝統と諸文化との関連
3 内容の取扱い

 (1)生徒の特性,地域や学校の実態を考慮して,内容Aの(1),(2),(3)又はBのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

 (2)内容のAの(2)及び(3)の指導に当たっては,臨書又は創作のいずれかを目的に応じて重点的に扱うことができる。

 (3)書についての総合的な理解や技能を高め,主体的な学習態度を育てるため,適切な課題を設定して学習することができる機会を設けるよう配慮するものとする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)[Roman2]を付した科目はそれぞれに対応する[Roman1]を付した科目を履修した後に,[Roman3]を付した科目はそれぞれに対応する[Roman2]を付した科目を履修した後に履修させることを原則とすること。
  • (2)生徒が興味・関心等に応じ,選択履修や発展的な学習をすることができるよう留意すること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)各科目の特質を踏まえ,学校の実態に応じて学校図書館を活用するとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどを指導に生かすこと。
  • (2)各科目の特質を踏まえ,地域や学校の実態に応じて,地域の文化財,文化施設,社会教育施設等の活用を図ったり,地域の人材の協力を求めたりすること。

第8節 外国語

第1款 目標

 外国語を通じて,言語や文化に対する理解を深め,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,情報や相手の意向などを理解したり自分の考えなどを表現したりする実践的コミュニケーション能力を養う。

第2款 各科目

第1 オーラル・コミュニケーション[Roman1]
1 目標

 日常生活の身近な話題について,英語を聞いたり話したりして,情報や考えなどを理解し,伝える基礎的な能力を養うとともに,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容

 (1)言語活動
 生徒が情報や考えなどの受け手や送り手になるように具体的な言語の使用場面を設定して,次のようなコミュニケーション活動を行う。

  • ア 英語を聞いてその内容を理解するとともに,場面や目的に応じて適切に反応する。
  • イ 関心のあることについて相手に質問したり,相手の質問に答えたりする。
  • ウ 情報や考えなどを,場面や目的に応じて適切に伝える。
  • エ 聞いたり読んだりして得た情報や自分の考えなどをまとめ,発表する。また,発表されたものを理解する。

 (2)言語活動の取扱い

  • ア 指導上の配慮事項
     (1)に示すコミュニケーション活動を効果的に行うために,必要に応じて,次のような指導をするよう配慮するものとする。
    • (ア)リズムやイントネーションなど英語の音声的な特徴に注意しながら,発音すること。
    • (イ)コミュニケーション活動に必要となる基本的な文型や文法事項などを理解し,実際に活用すること。
    • (ウ)繰り返しを求めたり,言い換えたりするときなどに必要となる表現を活用すること。
    • (エ)ジェスチャーなどの非言語的手段の役割を理解し,場面や目的に応じて効果的に用いること。
  • イ 言語の使用場面と働き
     (1)の言語活動を行うに当たっては,主として「ライティング」の後に示す[言語の使用場面の例]と[言語の働きの例]の各項目のそれぞれ(以下「言語の使用場面と働きの例」という。)のうちから,1の目標を達成するのにふさわしい場面や働きを適宜取り上げ,有機的に組み合わせて活用する。その際,個人的なコミュニケーションの場面やグループにおけるコミュニケーションの場面を積極的に取り上げるよう配慮するものとする。

 (3)言語材料

  • ア (1)の言語活動については,原則として,中学校学習指導要領第2章第9節第2に示す言語材料及び「ライティング」の後に示す[英語言語材料](以下「中学校及び高等学校の言語材料」という。)のうちから,1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜用いて行わせる。その際,次の事項に配慮するものとする。
    • (ア)言語材料は,原則として現代の標準的な英語によること。ただし,様々な英語が国際的に広くコミュニケーションの手段として使われている実態にも配慮すること。
    • (イ)言語材料の分析や説明は必要最小限にとどめ,実際の場面でどのように使われるかを理解し,実際に活用することを重視すること。
  • イ 語は,「英語[Roman1]」の内容の(3)のイの範囲内で,1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜選択し,連語は基本的なものを選択して指導する。
3 内容の取扱い

 (1)中学校における音声によるコミュニケーション能力を重視した指導を踏まえ,話題や対話の相手を広げたコミュニケーション活動を行いながら,中学校における基礎的な学習事項を整理し,習熟を図るものとする。

 (2)読むこと及び書くこととも有機的に関連付けた活動を行うことにより,聞くこと及び話すことの指導の効果を高めるよう工夫するものとする。

第2 オーラル・コミュニケーション[Roman2]
1 目標

 幅広い話題について,情報や考えなどを整理して英語で発表したり,話し合ったりする能力を伸ばすとともに,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容

 (1)言語活動
 「オーラル・コミュニケーション[Roman1]」の内容の(1)に示すコミュニケーション活動に加えて,次のようなコミュニケーション活動を行う。

  • ア スピーチなどまとまりのある話の概要や要点を聞き取り,それについて自分の考えなどをまとめる。
  • イ 幅広い話題について情報や考えを整理し,効果的に発表する。
  • ウ 幅広い話題について,話し合ったり,討論したりする。
  • エ スキットなどを創作し,演じる。

 (2)言語活動の取扱い

  • ア 指導上の配慮事項
    (1)に示すコミュニケーション活動を効果的に行うために,必要に応じて,次のような指導をするよう配慮するものとする。
    • (ア)まとまりのある話を聞きながら必要に応じてメモを取ること。
    • (イ)意図や気持ちを的確に伝えるために,リズム,イントネーション,声の大きさ,スピードなどに注意しながら発音すること。
    • (ウ)発表や話合い,討論などの活動に必要な表現を活用すること。
    • (エ)話合い,討論などの基本的なルールや発表の仕方を学習し,それらを活用すること。
  • イ 言語の使用場面と働き
     (1)の言語活動を行うに当たっては,主として言語の使用場面と働きの例のうちから,1の目標を達成するのにふさわしい場面や働きを適宜取り上げ,有機的に組み合わせて活用する。その際,グループや多くの人を対象にしたコミュニケーションの場面や創作的なコミュニケーションの場面を積極的に取り上げるよう配慮するものとする。

 (3)言語材料

  • ア (1)の言語活動については,原則として,中学校及び高等学校の言語材料のうちから,1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜用いて行わせる。なお,言語材料は,原則として現代の標準的な英語によるものとする。ただし,様々な英語が国際的に広くコミュニケーションの手段として使われている実態にも配慮するものとする。
  • イ 語は,「英語[Roman2]」の内容の(3)のイの範囲内で,1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜選択し,連語は基本的なものを選択して指導する。
3 内容の取扱い

 「オーラル・コミュニケーション[Roman1]」の3の内容の取扱いと同様に取り扱うものとする。

第3 英語[Roman1]
1 目標

 日常的な話題について,聞いたことや読んだことを理解し,情報や考えなどを英語で話したり書いたりして伝える基礎的な能力を養うとともに,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容

 (1)言語活動
 生徒が情報や考えなどの受け手や送り手になるように具体的な言語の使用場面を設定して,次のようなコミュニケーション活動を行う。

  • ア 英語を聞いて,情報や話し手の意向などを理解したり,概要や要点をとらえたりする。
  • イ 英語を読んで,情報や書き手の意向などを理解したり,概要や要点をとらえたりする。
  • ウ 聞いたり読んだりして得た情報や自分の考えなどについて,話し合ったり意見の交換をしたりする。
  • エ 聞いたり読んだりして得た情報や自分の考えなどについて,整理して書く。

 (2)言語活動の取扱い

  • ア 指導上の配慮事項
     (1)に示すコミュニケーション活動を効果的に行うために,必要に応じて,次のような指導をするよう配慮するものとする。
    • (ア)リズムやイントネーションなど英語の音声的な特徴に注意しながら,発音すること。
    • (イ)コミュニケーション活動に必要となる基本的な文型や文法事項などを理解し,実際に活用すること。
    • (ウ)まとまりのある文章を音読したり暗唱したりして,英語の文章の流れに慣れること。
    • (エ)ジェスチャーなどの非言語的手段の役割を理解し,場面や目的に応じて効果的に用いること。
  • イ 言語の使用場面と働き
     (1)の言語活動を行うに当たっては,主として言語の使用場面と働きの例のうちから,1の目標を達成するのにふさわしい場面や働きを適宜取り上げ,有機的に組み合わせて活用する。その際,聞いたり読んだりした内容について,自分の意見をまとめ,それを発表するなど,総合的な言語活動の場面を設けるよう配慮するものとする。

 (3)言語材料

  • ア (1)の言語活動については,原則として,中学校及び高等学校の言語材料のうちから,1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜用いて行わせる。その際,次の事項に配慮するものとする。
    • (ア)言語材料は,現代の標準的な英語によること。
    • (イ)言語材料の分析や説明は必要最小限にとどめ,実際の場面でどのように使われるかを理解し,実際に活用することを重視すること。
  • イ 語は,中学校で学習した語に400語程度の新語を加えるものとし,連語は基本的なものを選択して指導する。
3 内容の取扱い

 (1)中学校における音声によるコミュニケーション能力を重視した指導を踏まえ,聞くこと及び話すことの活動を多く取り入れながら,読むこと及び書くことを含めた四つの領域の言語活動を総合的,有機的に関連させて指導するものとする。

 (2)生徒の実態等に応じて,中学校における基礎的な学習事項を整理し,多様な場面での言語使用の経験をさせながらそれらの習熟を図るよう配慮するものとする。

第4 英語[Roman2]
1 目標

 幅広い話題について,聞いたことや読んだことを理解し,情報や考えなどを英語で話したり書いたりして伝える能力を更に伸ばすとともに,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容

 (1)言語活動
 1の目標に基づき,「英語[Roman1]」の内容の(1)に示すコミュニケーション活動を更に発展させて行わせる。

 (2)言語活動の取扱い

  • ア 指導上の配慮事項
     1の目標に基づき,「英語[Roman1]」の内容の(2)のアに示す事項と同様の配慮をするものとする。
  • イ 言語の使用場面と働き
     (1)の言語活動を行うに当たっては,主として言語の使用場面と働きの例のうちから,1の目標を達成するのにふさわしい場面や働きを適宜取り上げ,有機的に組み合わせて活用する。その際,聞いたり読んだりした内容について,その要旨を書いたり,話し合ったりするなど,総合的な言語活動の場面を設けるよう配慮するものとする。

 (3)言語材料

  • ア (1)の言語活動については,原則として,中学校及び高等学校の言語材料のうちから1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜用いて行わせる。なお,言語材料は,現代の標準的な英語によるものとする。
  • イ 語は,「英語[Roman1]」の内容の(3)のイに示す新語の数に500語程度までの新語を加えるものとし,連語は基本的なものを選択して指導する。
3 内容の取扱い

 「英語[Roman1]」の3の内容の取扱いと同様に取り扱うものとする。

第5 リーディング
1 目標

 英語を読んで,情報や書き手の意向などを理解する能力を更に伸ばすとともに,この能力を活用して積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容

 (1)言語活動
 生徒が情報や考えなどの受け手や送り手になるように具体的な言語の使用場面を設定して,次のようなコミュニケーション活動を行う。

  • ア まとまりのある文章を読んで,必要な情報を得たり,概要や要点をまとめたりする。
  • イ まとまりのある文章を読んで,書き手の意向などを理解し,それについて自分の考えなどをまとめたり,伝えたりする。
  • ウ 物語文などを読んで,その感想などを話したり,書いたりする。
  • エ 文章の内容や自分の解釈が聞き手に伝わるように音読する。

 (2)言語活動の取扱い

  • ア 指導上の配慮事項
     (1)に示すコミュニケーション活動を効果的に行うために,必要に応じて,次のような指導をするよう配慮するものとする。
    • (ア)未知の語の意味を推測したり,背景となる知識を活用したりしながら読むこと。
    • (イ)文章の中でポイントとなる語句や文,段落の構成や展開などに注意して読むこと。
    • (ウ)目的や状況に応じて,速読や精読など,適切な読み方をすること。
  • イ 言語の使用場面と働き
     (1)の言語活動を行うに当たっては,主として言語の使用場面と働きの例のうちから1の目標を達成するのにふさわしい場面や働きを適宜取り上げ,有機的に組み合わせて活用する。

 (3)言語材料

  • ア (1)の言語活動については,原則として,中学校及び高等学校の言語材料のうちから1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜用いて行わせる。なお,言語材料は,現代の標準的な英語によるものとする。
  • イ 語は,「英語[Roman1]」の内容の(3)のイに示す新語の数に900語程度までの新語を加えるものとし,連語は基本的なものを選択して指導する。
3 内容の取扱い

 (1)聞くこと,話すこと及び書くこととも有機的に関連付けた活動を行うことにより,読むことの指導の効果を高めるよう工夫するものとする。

 (2)言語材料の理解だけにとどめず,情報や書き手の意向などを的確につかんだり,それについて感想や意見をもったりするなど,読む目的を重視して指導するものとする。

第6 ライティング
1 目標

 情報や考えなどを,場面や目的に応じて英語で書く能力を更に伸ばすとともに,この能力を活用して積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容

 (1)言語活動
 生徒が情報や考えなどの送り手や受け手になるように具体的な言語の使用場面を設定して,次のようなコミュニケーション活動を行う。

  • ア 聞いたり読んだりした内容について,場面や目的に応じて概要や要点を書く。
  • イ 聞いたり読んだりした内容について,自分の考えなどを整理して書く。
  • ウ 自分が伝えようとする内容を整理して,場面や目的に応じて,読み手に理解されるように書く。

 (2)言語活動の取扱い

  • ア 指導上の配慮事項
     (1)に示すコミュニケーション活動を効果的に行うために,必要に応じて,次のような指導をするよう配慮するものとする。
    • (ア)話されたり,読まれたりする文を書き取ること。
    • (イ)考えや気持ちを伝えるのに必要な語句や表現を活用すること。
    • (ウ)文章の構成や展開に留意しながら書くこと。
  • イ 言語の使用場面と働き
     (1)の言語活動を行うに当たっては,主として言語の使用場面と働きの例のうちから1の目標を達成するのにふさわしい場面や働きを適宜取り上げ,有機的に組み合わせて活用する。その際,手紙や電子メールなどの言語の使用場面を取り上げ,実際にコミュニケーションを体験する機会を設けるよう配慮するものとする。

 (3)言語材料

  • ア (1)の言語活動については,原則として,中学校及び高等学校の言語材料のうちから1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜用いて行わせる。なお,言語材料は,現代の標準的な英語によるものとする。
  • イ 語は,「英語[Roman1]」の内容の(3)のイの範囲内で,1の目標を達成するのにふさわしいものを適宜選択し,連語は基本的なものを選択して指導する。
3 内容の取扱い

 (1)聞くこと,話すこと及び読むこととも有機的に関連付けた活動を行うことにより,書くことの指導の効果を高めるよう工夫するものとする。

 (2)言語材料の学習だけにとどめず,情報や考えを伝えるために書くなど,書く目的を重視して指導するものとする。その際,より豊かな内容やより適切な形式で書けるように,書く過程も重視するよう配慮するものとする。

 [言語の使用場面の例]

  • (ア)個人的なコミュニケーションの場面:
     電話,旅行,買い物,パーティー,家庭,学校,レストラン,病院,インタビュー,手紙,電子メールなど
  • (イ)グループにおけるコミュニケーションの場面:
     レシテーション,スピーチ,プレゼンテーション,ロール・プレイ,ディスカッション,ディベートなど
  • (ウ)多くの人を対象にしたコミュニケーションの場面:
     本,新聞,雑誌,広告,ポスター,ラジオ,テレビ,映画,情報通信ネットワークなど
  • (エ)創作的なコミュニケーションの場面
     朗読,スキット,劇,校内放送の番組,ビデオ,作文など

 [言語の働きの例]

  • (ア)人との関係を円滑にする:
     呼び掛ける,あいさつする,紹介する,相づちを打つ,など
  • (イ)気持ちを伝える:
     感謝する,歓迎する,祝う,ほめる,満足する,喜ぶ,驚く,同情する,苦情を言う,非難する,謝る,後悔する,落胆する,嘆く,怒る,など
  • (ウ)情報を伝える:
     説明する,報告する,描写する,理由を述べる,など
  • (エ)考えや意図を伝える:
     申し出る,約束する,主張する,賛成する,反対する,説得する,承諾する,拒否する,推論する,仮定する,結論付ける,など
  • (オ)相手の行動を促す:
     質問する,依頼する,招待する,誘う,許可する,助言する,示唆する,命令する,禁止する,など

 [英語言語材料]

  • ア 文型
    • (ア)主語+動詞+補語の文型のうち,動詞がbe動詞以外の動詞で補語が現在分詞及び過去分詞である場合,動詞がbe動詞で補語がwhatなど及びthatで始まる節,並びにwhetherで始まる節である場合
    • (イ)主語+動詞+目的語の文型のうち,目的語がwhatなどで始まる節及びif又はwhetherで始まる節である場合
    • (ウ)主語+動詞+間接目的語+直接目的語の文型のうち,直接目的語がhowなど+to不定詞,whatなど及びthatで始まる節並びにif又はwhetherで始まる節である場合
    • (エ)主語+動詞+目的語+補語の文型のうち,補語が現在分詞,過去分詞及び原形不定詞である場合
    • (オ)その他の文型
      • a It+beなど+~+thatなどで始まる節
      • b 主語+seemなど+to不定詞
      • c It+seemなど+thatで始まる節
  • イ 文法事項
    • (ア)不定詞の用法
    • (イ)関係代名詞の用法
    • (ウ)関係副詞の用法
    • (エ)代名詞のうち,itが名詞用法の句及び節を指すもの
    • (オ)動詞の時制のうち,現在完了進行形,過去完了形,過去完了進行形,未来進行形及び未来完了形
    • (カ)受け身のうち,助動詞+受け身のもの
    • (キ)仮定法のうち基本的なもの
    • (ク)分詞構文のうち基本的なもの
第7 英語以外の外国語に関する科目

 英語以外の外国語に関する科目については,第1から第6までに示す英語に関する各科目の目標及び内容等に準じて行うものとする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「オーラル・コミュニケーション[Roman2]」は「オーラル・コミュニケーション[Roman1]」を履修した後に,「英語[Roman2]」は「英語[Roman1]」を履修した後に履修させることを原則とすること。
  • (2)「リーディング」及び「ライティング」は,原則として,「オーラル・コミュニケーション[Roman1]」又は「英語[Roman1]」のいずれかを履修した後に履修させること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)教材については,外国語による実践的コミュニケーション能力を育成するため,各科目のねらいに応じ,実際の言語の使用場面や言語の働きに配慮したものを取り上げるものとすること。その際,その外国語を日常使用している人々を中心とする世界の人々及び日本人の日常生活,風俗習慣,物語,地理,歴史などに関するもののうちから,生徒の心身の発達段階及び興味・関心に即して適切な題材を変化をもたせて取り上げるものとし,次の観点に留意する必要があること。

  • ア 多様なものの見方や考え方を理解し,公正な判断力を養い豊かな心情を育てるのに役立つこと。
  • イ 世界や我が国の生活や文化についての理解を深めるとともに,言語や文化に対する関心を高め,これらを尊重する態度を育てるのに役立つこと。
  • ウ 広い視野から国際理解を深め,国際社会に生きる日本人としての自覚を高めるとともに,国際協調の精神を養うのに役立つこと。

 また,題材の形式としては,説明文,対話文,物語,劇,詩,手紙などのうちから適切に選択すること。

 (2)音声指導の補助として,発音表記を用いて指導することができること。

 (3)辞書などの使い方を指導し,効果的に利用しながら,自ら外国語を理解し,外国語を使おうとする積極的な態度を育てるようにすること。

 (4)各科目の指導に当たっては,指導方法や指導体制を工夫し,ティーム・ティーチングやペア・ワーク,グループ・ワークなどを適宜取り入れたり,視聴覚教材や,LL,コンピュータ,情報通信ネットワークなどを指導に生かしたりすること。また,ネイティブ・スピーカーなどの協力を得て行う授業を積極的に取り入れ,生徒のコミュニケーション能力を育成するとともに,国際理解を深めるようにすること。

第9節 家庭

第1款 目標

 人間の健全な発達と生活の営みを総合的にとらえ,家族・家庭の意義,家族・家庭と社会とのかかわりについて理解させるとともに,生活に必要な知識と技術を習得させ,男女が協力して家庭や地域の生活を創造する能力と実践的な態度を育てる。

第2款 各科目

第1 家庭基礎
1 目標

 人の一生と家族・福祉,衣食住,消費生活などに関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,家庭生活の充実向上を図る能力と実践的な態度を育てる。

2 内容

 (1)人の一生と家族・福祉
 人の一生を生涯発達の視点でとらえ,家族や家庭生活の在り方,乳幼児と高齢者の生活と福祉について理解させ,男女が相互に協力して,家族の一員としての役割を果たし家庭を築くことの重要性について認識させる。

  • ア 生涯発達と家族
     生涯発達の視点で各ライフステージの特徴と課題について理解させ,青年期の課題を踏まえて,男女が協力して家庭を築くことの意義と家族や家庭生活の在り方について考えさせる。
  • イ 乳幼児の発達と保育・福祉
     乳幼児の心身の発達と生活,親の役割と保育及び子どもの福祉について理解させ,子どもを生み育てることの意義を考えさせるとともに,子どもの健全な発達のために,親や家族及び社会の果たす役割が重要であることを認識させる。
  • ウ 高齢者の生活と福祉
     高齢者の心身の特徴と生活及び高齢者の福祉について理解させ,高齢者の自立生活を支えるために家族や地域及び社会の果たす役割が重要であることを認識させる。

 (2)家族の生活と健康
 家族の食生活,衣生活及び住生活に必要な基礎的な知識と技術を習得させ,家族の生活を健康で安全かつ快適に営むことができるようにする。

  • ア 食生活の管理と健康
     栄養,食品,調理,食品衛生などに関する基礎的な知識と技術を習得させ,家族の食生活を健康で安全に営むことができるようにする。
  • イ 衣生活の管理と健康
     被服の機能と着装,被服材料,被服管理などに関する基礎的な知識と技術を習得させ,家族の衣生活を健康で快適に営むことができるようにする。
  • ウ 住生活の管理と健康
     住居の機能,住生活と健康・安全などに関する基礎的な知識と技術を習得させ,家族の住生活を健康で快適に営むことができるようにする。

 (3)消費生活と環境
 家庭経済や消費生活に関する基礎的な知識を習得させるとともに,現代の消費生活の課題について認識させ,消費者として責任をもって行動できるようにする。

  • ア 家庭の経済と消費
     家庭の経済生活,社会の変化と消費生活及び消費者の権利と責任について理解させ,消費者として主体的に判断できるようにする。
  • イ 消費行動と環境
     現代の消費生活と環境とのかかわりについて理解させ,環境負荷の少ない生活を目指して生活意識や生活様式を見直すことができるようにする。

 (4)ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイ及びウについては,学校や地域の実態等に応じて,学校家庭クラブ活動等との関連を図り,乳幼児や高齢者との触れ合いや交流などの実践的な活動を取り入れるよう努めること。
  • イ 内容の(2)については,実験・実習を中心とした指導を行うよう留意すること。アについては,栄養,食品,調理の関連を図って扱うようにすること。
  • ウ 内容の(4)については,ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動の意義と実施方法について理解させること。また,指導に当たっては,内容の(1)から(3)までの学習の発展として,生徒が生活の中から課題を見いだし,解決方法を考え,計画を立てて実践できるようにすること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,子どもの健全な発達を支えるための親の役割と保育に重点を置くこととし,児童福祉に関する法律や制度の詳細に深入りしないこと。ウについては,高齢者福祉に関する法律や制度の詳細に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)のイについては,衣服を中心として扱い,被服材料については布を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアの消費者の権利と責任については,契約,消費者信用,問題の発生しやすい販売方法などを取り上げて具体的に扱うこと。イについては,環境負荷の少ない生活の工夫に重点を置くこととし,地球環境問題に深入りしないこと。
第2 家庭総合
1 目標

 人の一生と家族,子どもの発達と保育,高齢者の生活と福祉,衣食住,消費生活などに関する知識と技術を総合的に習得させ,生活課題を主体的に解決するとともに,家庭生活の充実向上を図る能力と実践的な態度を育てる。

2 内容

 (1)人の一生と家族・家庭
 人の一生を生涯発達の視点でとらえ,家族・家庭の意義,家族・家庭と社会とのかかわりについて理解させ,男女が相互に協力して,家族の一員としての役割を果たし家庭を築くことの重要性について認識させるとともに,各自の生活設計を考えさせる。

  • ア 人の一生と発達課題
     生涯発達の視点で各ライフステージの特徴と課題について理解させ,青年期の課題である自立や男女の平等と相互の協力などについて認識させる。
  • イ 家族・家庭と社会
     家庭の機能と家族関係,家族・家庭と法律,家庭生活と福祉などについて理解させ,家族・家庭の意義,家族・家庭と社会とのかかわり,男女が協力して家庭を築くことの重要性について認識させる。
  • ウ 生活設計
     青年期の課題を踏まえ,生活設計の立案を通して,自己の生き方や将来の家庭生活と職業生活の在り方について考えさせる。

 (2)子どもの発達と保育・福祉
 子どもの発達と保育,子どもの福祉などについて理解させるとともに,子どもの健全な発達を支える親の役割と保育の重要性や社会の果たす役割について認識させ,保育への関心をもたせる。

  • ア 子どもの発達
    母体の健康管理と子どもの誕生,子どもの心身の発達と特徴及び子どもの生活と遊びについて理解させるとともに,子どもの発達と環境とのかかわりについて認識させ,子どもと適切にかかわることができるようにする。
  • イ 親の役割と保育
     親の役割と子どもの人間形成及び親の保育責任とその支援について理解させ,子どもを生み育てることの意義について考えさせるとともに,家庭における親の役割の重要性について認識させる。
  • ウ 子どもの福祉
     子どもが健全に育つことをねらいとした児童福祉の基本的な理念について理解させ,子どもを取り巻く環境の変化や課題について考えさせる。

 (3)高齢者の生活と福祉
 高齢者の心身の特徴と生活,高齢者の福祉などについて理解させるとともに,介護の基礎を体験的に学ぶことを通して,高齢者の自立生活を支えるために家族や地域及び社会の果たす役割について認識させる。

  • ア 高齢者の心身の特徴と生活
     加齢に伴う心身の変化と特徴について理解させるとともに,高齢者の生活の現状と課題について認識させ,高齢者との適切なかかわりについて考えさせる。
  • イ 高齢者の福祉
     高齢社会の現状と課題について考えさせ,高齢者福祉の基本的な理念と高齢者福祉サービスについて理解させる。
  • ウ 高齢者の介護の基礎
     日常生活の介助を体験的に学ぶことを通して,高齢者介護の心構えやコミュニケーションの重要性について認識させ,高齢者と適切にかかわることができるようにする。

 (4)生活の科学と文化
 衣食住の生活を科学的に理解させるとともに,衣食住に関する先人の知恵や文化を考えさせ,充実した衣食住の生活を営むことができるようにする。

  • ア 食生活の科学と文化
     栄養,食品,調理などについて科学的に理解させるとともに,食生活の文化に関心をもたせ,必要な技術を習得して充実した食生活を営むことができるようにする。
  • イ 衣生活の科学と文化
     被服材料,被服の構成,被服製作,被服整理などについて科学的に理解させるとともに,衣生活の文化に関心をもたせ,必要な技術を習得して充実した衣生活を営むことができるようにする。
  • ウ 住生活の科学と文化
     住居の機能,住空間の計画,住環境の整備などについて科学的に理解させるとともに,住生活の文化に関心をもたせ,必要な技術を習得して充実した住生活を営むことができるようにする。
  • エ 生活文化の伝承と創造
     衣食住にかかわる生活文化の背景について理解させるとともに,生活文化に関心をもたせ,それを伝承し創造しようとする意欲をもたせる。

 (5)消費生活と資源・環境
 家庭の経済生活,消費者の権利と責任などについて理解させるとともに,現代の消費生活の課題について認識させ,資源や環境に配慮し,消費者としての適切な意思決定に基づいて,責任をもって行動できるようにする。

  • ア 消費行動と意思決定
     消費行動における意思決定の過程とその重要性について理解させる。
  • イ 家庭の経済生活
     家庭経済と国民経済とのかかわりについて理解させ,主体的な家計管理と家庭の経済計画の重要性について認識させる。
  • ウ 消費者の権利と責任
     消費生活の現状と課題,消費者問題と消費者の保護,消費者の責任及び生活情報の収集・選択と活用について理解させ,消費者として主体的に判断し責任をもって行動できるようにする。
  • エ 消費行動と資源・環境
     現代の消費生活と資源や環境とのかかわりについて理解させ,環境負荷の少ない生活を目指して生活意識や生活様式を見直し,環境に調和した生活を工夫できるようにする。

 (6)ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のウについては,(1)のア,イ,(2)及び(3)の内容との関連を図るとともに,(1)から(5)までの学習の中で段階的に扱ったり,「家庭総合」の学習のまとめとして扱うなどの工夫をすること。
  • イ 内容の(2)については,学校や地域の実態等に応じて,学校家庭クラブ活動等との関連を図り,幼稚園や保育所等の乳幼児,近隣の小学校の低学年の児童等との触れ合いや交流の機会をもつよう努めること。
  • ウ 内容の(3)については,学校や地域の実態等に応じて,学校家庭クラブ活動等との関連を図り,福祉施設等の見学やボランティア活動への参加をはじめ,身近な高齢者との交流の機会をもつよう努めること。
  • エ 内容の(4)については,実験・実習を中心とした指導を行うよう留意すること。
  • オ 内容の(6)については,ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動の意義と実施方法について理解させること。また,指導に当たっては,内容の(1)から(5)までの学習の発展として,生徒が生活の中から課題を見いだし,解決方法を考え,計画を立てて実践できるようにすること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,関連する法律や制度の詳細に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)については,小学校の低学年までの子どもに重点を置いて扱うこと。アについては,母子保健についても扱うこととするが,妊娠出産の詳細に深入りしないこと。ウについては,児童福祉に関する法律や制度の詳細に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,高齢者福祉に関する法律や制度の詳細に深入りしないこと。また,高齢者福祉サービスについては,代表的なものを扱うこと。ウについては,日常生活の介助として,食事,着脱衣,移動などのうちから選択して実習させること。
  • エ 内容の(4)のイについては,衣服を中心として扱い,被服材料については布を扱うこと。エについては,アからウまでのいずれかにかかわる課題を取り上げて実験・実習等をさせること。
  • オ 内容の(5)のウについては,契約,消費者信用,問題の発生しやすい販売方法などを取り上げて,消費者の権利と責任について具体的に理解させることに重点を置くこと。エについては,生活と資源や環境とのかかわりについて具体的に理解させることに重点を置くこととし,地球環境問題に深入りしないこと。
第3 生活技術
1 目標

 人の一生と家族・福祉,消費生活,衣食住,家庭生活と技術革新などに関する知識と技術を体験的に習得させ,生活課題を主体的に解決するとともに,家庭生活の充実向上を図る能力と実践的な態度を育てる。

2 内容

 (1)人の一生と家族・福祉
 人の一生を生涯発達の視点でとらえ,家族や家庭生活の在り方,乳幼児と高齢者の生活と福祉について理解させ,男女が相互に協力して,家族の一員としての役割を果たし家庭を築くことの重要性について認識させる。

  • ア 生涯発達と家族
     生涯発達の視点で各ライフステージの特徴と課題について理解させ,青年期の課題を踏まえて,男女が協力して家庭を築くことの意義と家族や家庭生活の在り方について考えさせる。
  • イ 乳幼児の発達と保育・福祉
     乳幼児の心身の発達と生活,親の役割と保育及び子どもの福祉について理解させ,子どもを生み育てることの意義を考えさせるとともに,子どもの健全な発達のために,親や家族及び社会の果たす役割が重要であることを認識させる。
  • ウ 高齢者の生活と福祉
     高齢者の心身の特徴と生活及び高齢者の福祉について理解させ,高齢者の自立生活を支えるために家族や地域及び社会の果たす役割が重要であることを認識させる。

 (2)消費生活と環境
 家庭経済や消費生活に関する基礎的な知識を習得させるとともに,現代の消費生活の課題について認識させ,消費者として責任をもって行動できるようにする。

  • ア 家庭の経済と消費
     家庭の経済生活,社会の変化と消費生活及び消費者の権利と責任について理解させ,消費者として主体的に判断できるようにする。
  • イ 消費行動と環境
     現代の消費生活と環境とのかかわりについて理解させ,環境負荷の少ない生活を目指して生活意識や生活様式を見直すことができるようにする。

 (3)家庭生活と技術革新
 科学技術の進展が家庭生活に及ぼす影響について理解させ,家庭生活の充実を図るためのコンピュータの活用や家庭用機器の適切な管理と活用ができるようにする。

  • ア 科学技術の進展と家庭生活
     家庭生活の変化は科学技術の進展と大きくかかわっていることを理解させ,科学技術の家庭生活への適切な活用について考えさせる。
  • イ 家庭生活と情報
     高度情報通信社会と家庭生活とのかかわりについて理解させ,コンピュータや情報通信ネットワークを家庭生活に活用できるようにする。
  • ウ 家庭生活と電気・機械
     家庭用機器の機能と活用及び安全と管理について理解させ,家庭用機器を適切に取り扱うことができるようにする。

 (4)食生活の設計と調理
 栄養,食品,調理などに関する知識と技術を習得させ,充実した食生活を営むことができるようにする。

  • ア 家族の食生活と栄養
     家族の食生活の現状と課題について考えさせ,健康と栄養とのかかわりについて理解させるとともに,健康の保持増進に配慮した食生活の工夫ができるようにする。
  • イ 食品と調理
     食品の栄養的特質と調理上の性質について理解させ,献立作成ができるようにするとともに,調理技術の習得を図り,家族の食事を整えることができるようにする。
  • ウ 食生活の管理
     食生活環境の変化及び食生活の安全と衛生について理解させ,健康や安全に配慮した食生活の管理ができるようにする。

 (5)衣生活の設計と製作
 被服の着装,製作,管理などに関する知識と技術を習得させ,充実した衣生活を営むことができるようにする。

  • ア 被服の機能と着装
     被服の機能と着装について理解させ,被服計画を考えて被服を適切に選択し,着装できるようにする。
  • イ 被服の構成と製作
     体型や動作と被服とのかかわり及び立体構成と平面構成の特徴について理解させ,デザインに応じた適切な被服材料の選択ができるようにするとともに,製作技術の習得を図り,被服の製作ができるようにする。
  • ウ 衣生活の管理
     被服材料の性能と加工,被服の管理などについて理解させ,健康や安全に配慮した衣生活の管理ができるようにする。

 (6)住生活の設計とインテリアデザイン
 住居の機能,設計,管理などに関する知識と技術を習得させ,充実した住生活を営むことができるようにする。

  • ア 家族の生活と住居
     住居の機能,家族の生活と住空間及び住環境と地域社会について理解させ,快適な住生活と周囲の環境や地域社会とのかかわりについて考えさせる。
  • イ 住居の設計とインテリア計画
     快適で機能的な住生活を営むために必要な条件について理解させ,家族の形態や暮らし方を想定した住居の平面計画やインテリア計画ができるようにする。
  • ウ 住生活の管理
     住居の選択と維持管理及び住居の安全と衛生について理解させ,健康や安全に配慮した住生活の管理ができるようにする。
  • エ 生活と園芸
     草花や野菜の栽培と利用に関する基礎的な知識と技術を習得させ,園芸を用いて生活環境を豊かにする工夫ができるようにする。

 (7)ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 各学校においては,内容の(3)から(6)までの中から,生徒の興味・関心等に応じて,二つ又は三つの項目を選択して履修させること。
  • イ 内容の(1)のイ及びウについては,学校や地域の実態等に応じて,学校家庭クラブ活動等との関連を図り,乳幼児や高齢者との触れ合いや交流などの実践的な活動を取り入れるよう努めること。
  • ウ 内容の(7)については,ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動の意義と実施方法について理解させること。また,指導に当たっては,内容の(1)から(6)までの学習の発展として,生徒が生活の中から課題を見いだし,解決方法を考え,計画を立てて実践できるようにすること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,子どもの健全な発達を支えるための親の役割と保育に重点を置くこととし,児童福祉に関する法律や制度の詳細に深入りしないこと。ウについては,高齢者福祉に関する法律や制度の詳細に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)のアの消費者の権利と責任については,契約,消費者信用,問題の発生しやすい販売方法などを取り上げて具体的に扱うこと。イについては,環境負荷の少ない生活の工夫に重点を置くこととし,地球環境問題に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,生徒の実態等に応じて適切なソフトウェアを選択して,その基本操作ができるようにすること。また,情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理,発信を扱い,コンピュータを家庭生活に活用できるようにすること。その際,情報モラルについて理解させること。ウについては,身近な家庭用機器を取り上げて,具体的に扱うこと。
  • エ 内容の(4)のイについては,調理用機器の特徴を生かした調理や食品の加工に着目した調理についても扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「家庭基礎」,「家庭総合」及び「生活技術」の各科目に配当する総授業時数のうち,原則として10分の5以上を実験・実習に配当すること。
  • (2)「家庭基礎」は原則として,同一年次で履修させること。
  • (3)「家庭総合」及び「生活技術」を複数の年次にわたって分割して履修させる場合には,原則として連続する2か年において履修させること。
  • (4)中学校技術・家庭科,公民科及び保健体育科などとの関連を図るとともに,教科の目標に即した調和のとれた指導が行われるよう留意すること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるようにすること。
  • (2)生徒が自分の生活に結び付けて学習できるよう,問題解決的な学習を充実すること。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整備するとともに,火気,用具,材料などの取扱いに注意して事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第10節 情報

第1款 目標

 情報及び情報技術を活用するための知識と技能の習得を通して,情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに,社会の中で情報及び情報技術が果たしている役割や影響を理解させ,情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てる。

第2款 各科目

第1 情報A
1 目標

 コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を通して,情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識と技能を習得させるとともに,情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。

2 内容

 (1)情報を活用するための工夫と情報機器

  • ア 問題解決の工夫
     問題解決を効果的に行うためには,目的に応じた解決手順の工夫とコンピュータや情報通信ネットワークなどの適切な活用が必要であることを理解させる。
  • イ 情報伝達の工夫
    情報を的確に伝達するためには,伝達内容に適した提示方法の工夫とコンピュータや情報通信ネットワークなどの適切な活用が必要であることを理解させる。

 (2)情報の収集・発信と情報機器の活用

  • ア 情報の検索と収集
     情報通信ネットワークやデータベースなどの活用を通して,必要とする情報を効率的に検索・収集する方法を習得させる。
  • イ 情報の発信と共有に適した情報の表し方
     情報を効果的に発信したり,情報を共有したりするためには,情報の表し方に工夫や取決めが必要であることを理解させる。
  • ウ 情報の収集・発信における問題点
    情報通信ネットワークやデータベースなどを利用した情報の収集・発信の際に起こり得る具体的な問題及びそれを解決したり回避したりする方法の理解を通して,情報社会で必要とされる心構えについて考えさせる。

 (3)情報の統合的な処理とコンピュータの活用

  • ア コンピュータによる情報の統合
     コンピュータの機能とソフトウェアとを組み合わせて活用することを通して,コンピュータは多様な形態の情報を統合できることを理解させる。
  • イ 情報の統合的な処理
    収集した多様な形態の情報を目的に応じて統合的に処理する方法を習得させる。

 (4)情報機器の発達と生活の変化

  • ア 情報機器の発達とその仕組み
     情報機器の発達の歴史に沿って,情報機器の仕組みと特性を理解させる。
  • イ 情報化の進展が生活に及ぼす影響
     情報化の進展が生活に及ぼす影響を身のまわりの事例などを通して認識させ,情報を生活に役立て主体的に活用しようとする心構えについて考えさせる。
  • ウ 情報社会への参加と情報技術の活用
    個人が情報社会に参加する上でコンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に使いこなす能力が重要であること及び将来にわたって情報技術の活用能力を高めていくことが必要であることを理解させる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)の実習については,内容の(2)及び(3)とのつながりを考慮したものを扱うようにする。アについては,一つの問題に対し,複数の解決方法を試み,それらの結果を比較する実習を,イについては,プレゼンテーション用ソフトウェアなどを活用した実習を扱うようにする。

 (2)内容の(2)については,情報通信ネットワークなどを活用した実習を中心に扱うようにする。アについては,情報の検索・収集の工夫と情報を提供する側の工夫との関連性に触れるものとする。イについては,情報の利用の仕方に応じた表し方の選択や,情報の作成,利用にかかわる共通の取決めの必要性を扱うものとする。ウについては,情報の伝達手段の信頼性,情報の信憑性,情報発信に当たっての個人の責任,プライバシーや著作権への配慮などを扱うものとする。

 (3)内容の(3)のアについては,周辺機器やソフトウェアなどの活用方法を扱うが,技術的な内容に深入りしないようにする。イについては,多様な形態の情報を統合的に活用することが必要な課題を設定し,文書処理,表計算,図形・画像処理,データベースなどのソフトウェアを目的に応じて使い分けたり組み合わせたりして活用する実習を中心に扱うようにする。

 (4)内容の(4)のアについては,いろいろな情報機器についてアナログとディジタルとを対比させる観点から扱うとともに,コンピュータと情報通信ネットワークの仕組みも扱うものとする。その際,技術的な内容に深入りしないようにする。イについては,情報化の進展に伴う生活スタイルや仕事の内容・方法などの変化を調べたり,討議したりする学習を取り入れるようにする。ウについては,内容の(1)から(4)のイまでの学習と関連させて扱うようにする。

第2 情報B
1 目標

 コンピュータにおける情報の表し方や処理の仕組み,情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させ,問題解決においてコンピュータを効果的に活用するための科学的な考え方や方法を習得させる。

2 内容

 (1)問題解決とコンピュータの活用

  • ア 問題解決における手順とコンピュータの活用
     問題解決においては,解決の手順と用いる手段の違いが結果に影響を与えること及びコンピュータの適切な活用が有効であることを理解させる。
  • イ コンピュータによる情報処理の特徴
    コンピュータを適切に活用する上で知っておくべきコンピュータによる情報処理の長所と短所を理解させる。

 (2)コンピュータの仕組みと働き

  • ア コンピュータにおける情報の表し方
    文字,数値,画像,音などの情報をコンピュータ上で表す方法についての基本的な考え方及び情報のディジタル化の特性を理解させる。
  • イ コンピュータにおける情報の処理
     コンピュータの仕組み,コンピュータ内部での基本的な処理の仕組み及び簡単なアルゴリズムを理解させる。
  • ウ 情報の表し方と処理手順の工夫の必要性
     コンピュータを活用して情報の処理を行うためには,情報の表し方と処理手順の工夫が必要であることを理解させる。

 (3)問題のモデル化とコンピュータを活用した解決

  • ア モデル化とシミュレーション
     身のまわりの現象や社会現象などを通して,モデル化とシミュレーションの考え方や方法を理解させ,実際の問題解決に活用できるようにする。
  • イ 情報の蓄積・管理とデータベースの活用
     情報を蓄積・管理するためのデータベースの概念を理解させ,簡単なデータベースを設計し,活用できるようにする。

 (4)情報社会を支える情報技術

  • ア 情報通信と計測・制御の技術
     情報通信と計測・制御の仕組み及び社会におけるそれらの技術の活用について理解させる。
  • イ 情報技術における人間への配慮
     情報技術を導入する際には,安全性や使いやすさを高めるための配慮が必要であることを理解させる。
  • ウ 情報技術の進展が社会に及ぼす影響
     情報技術の進展が社会に及ぼす影響を認識させ,情報技術を社会の発展に役立てようとする心構えについて考えさせる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)については,(2)以降の内容の基礎となる体験ができるような実習を扱うようにする。アについては,問題解決の手順を明確に記述させる指導を取り入れるようにする。イについては,人間とコンピュータの情報処理を対比させて,コンピュータの処理の高速性を示す例や,人間にとっては簡単な情報処理がコンピュータでは必ずしも簡単ではない例などを体験できる実習を扱うようにする。

 (2)内容の(2)については,コンピュータや模型などを使った学習を取り入れるようにする。ア及びイについては,図を用いた説明などによって基本的な考え方を理解させることを重視するようにする。イのコンピュータ内部での基本的な処理の仕組みについては,一つ一つの命令がステップで動いていることを扱う程度とする。アルゴリズムの具体例については,並べ替えや探索などのうち,基本的なものにとどめるようにする。ウについては,生徒自身に工夫させることができる簡単な課題を用いて,実習を中心に扱い,結果を生徒同士で相互評価させるような学習を取り入れるようにする。

 (3)内容の(3)については,ソフトウェアやプログラミング言語を用い,実習を中心に扱うようにする。その際,ソフトウェアの利用技術やプログラミング言語の習得が目的とならないようにする。ア及びイについては,基本的な考え方は必ず扱うが,実習については,生徒の実態等に応じ,いずれかを選択して扱うことができる。アについては,内容の(2)のイ,ウ及び(4)のアと関連付けた題材や,時間経過や偶然性に伴って変化する現象などのうち,簡単にモデル化できる題材を扱い,数理的,技術的な内容に深入りしないようにする。

 (4)内容の(4)のアについては,動作を確認できるような学習を取り入れるようにする。ウについては,情報技術の進展が社会に及ぼす影響について,情報通信ネットワークなどを活用して調べたり,討議したりする学習を取り入れるようにする。

第3 情報C
1 目標

 情報のディジタル化や情報通信ネットワークの特性を理解させ,表現やコミュニケーションにおいてコンピュータなどを効果的に活用する能力を養うとともに,情報化の進展が社会に及ぼす影響を理解させ,情報社会に参加する上での望ましい態度を育てる。

2 内容

 (1)情報のディジタル化

  • ア 情報のディジタル化の仕組み
     コンピュータなどにおける,文字,数値,画像,音などの情報のディジタル化の仕組みを理解させる。
  • イ 情報機器の種類と特性
     身のまわりに見られる情報機器について,その機能と役割を理解させるとともに,ディジタル化により多様な形態の情報が統合的に扱えることを理解させる。
  • ウ 情報機器を活用した表現方法
     情報機器を活用して多様な形態の情報を統合することにより,伝えたい内容を分かりやすく表現する方法を習得させる。

 (2)情報通信ネットワークとコミュニケーション

  • ア 情報通信ネットワークの仕組み
     情報通信ネットワークの仕組みとセキュリティを確保するための工夫について理解させる。
  • イ 情報通信の効率的な方法
     情報伝達の速度や容量を表す単位について理解させるとともに,情報通信を速く正確に行うための基本的な考え方を理解させる。
  • ウ コミュニケーションにおける情報通信ネットワークの活用
     電子メールや電子会議などの情報通信ネットワーク上のソフトウェアについて,コミュニケーションの目的に応じた効果的な活用方法を習得させる。

 (3)情報の収集・発信と個人の責任

  • ア 情報の公開・保護と個人の責任
     多くの情報が公開され流通している実態と情報の保護の必要性及び情報の収集・発信に伴って発生する問題と個人の責任について理解させる。
  • イ 情報通信ネットワークを活用した情報の収集・発信
     身のまわりの現象や社会現象などについて,情報通信ネットワークを活用して調査し,情報を適切に収集・分析・発信する方法を習得させる。

 (4)情報化の進展と社会への影響

  • ア 社会で利用されている情報システム
     社会で利用されている代表的な情報システムについて,それらの種類と特性,情報システムの信頼性を高める工夫などを理解させる。
  • イ 情報化が社会に及ぼす影響
     情報化が社会に及ぼす影響を様々な面から認識させ,望ましい情報社会の在り方を考えさせる。
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のアについては,文字コード,2進数表現,標本化などについて,図を用いた説明などによって基本的な考え方を扱い,数理的,技術的な内容に深入りしないようにする。ウについては,実習を中心に扱い,生徒同士で相互評価させる学習を取り入れるようにする。

 (2)内容の(2)のアのセキュリティを確保するための工夫については,身近な事例を通して,個人認証や暗号化の必要性,情報通信ネットワークの保守・管理の重要性などを扱うものとする。イについては,誤り検出・訂正,情報の圧縮などの原理を平易に扱うものとする。ウについては,実習を中心に扱うようにする。

 (3)内容の(3)のアの情報の保護の必要性については,プライバシーや著作権などの観点から扱い,情報の収集・発信に伴って発生する問題については,誤った情報や偏った情報が人間の判断に及ぼす影響,不適切な情報への対処法などの観点から扱うようにする。イについては,適切な題材を選び,情報の収集から分析・発信までを含めた一連の実習を中心に扱うようにする。情報の分析については,表計算ソフトウェアなどの簡単な統計分析機能やグラフ作成機能などを扱うようにする。

 (4)内容の(4)のイについては,情報化が社会に及ぼす影響を,情報通信ネットワークなどを活用して調べたり,討議したりする学習を取り入れるようにする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)中学校での学習の程度を踏まえるとともに,情報科での学習が他の各教科・科目等の学習に役立つよう,他の各教科・科目等との連携を図ること。
  • (2)各科目の目標及び内容等に即してコンピュータや情報通信ネットワークなどを活用した実習を積極的に取り入れること。原則として,「情報A」では総授業時数の2分の1以上を,「情報B」及び「情報C」では総授業時数の3分の1以上を,実習に配当すること。
  • (3)情報機器を活用した学習を行うに当たっては,生徒の健康と望ましい習慣を身に付ける観点から,照明やコンピュータの使用時間などに留意すること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)各科目の指導においては,内容の全体を通して情報モラルの育成を図ること。
  • (2)授業で扱う具体例などについては,情報技術の進展に対応して適宜見直す必要があるが,技術的な内容に深入りしないよう留意すること。

第3章 専門教育に関する各教科

第1節 農業

第1款 目標

 農業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,農業の社会的な意義や役割を理解させるとともに,農業に関する諸課題を主体的,合理的に解決し,農業の充実と社会の発展を図る創造的,実践的な能力と態度を育てる。

第2款 各科目

第1 農業科学基礎
1 目標

 農業生物の育成についての体験的,探究的な学習を通して,農業に関する基礎的な知識と技術を習得させ,農業及び農業学習についての興味・関心を高めるとともに,科学的思考力と問題解決能力を伸ばし,農業の各分野の発展を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業と人間生活

  • ア 農業と食料供給
  • イ 農業と環境保全
  • ウ 農業の多面的な役割

 (2)農業生物と栽培環境

  • ア 農業生物の特性
  • イ 栽培環境の要素

 (3)農業生産の基礎

  • ア 農業生物の栽培・飼育
  • イ 農業生産物の利用
  • ウ 農業生産の計画・管理・評価

 (4)農業学習と学校農業クラブ活動

  • ア 農業学習の特質
  • イ プロジェクト学習
  • ウ 学校農業クラブ活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,地域農業の見学や統計資料を用いた具体的な学習を通して,農業の社会的な役割について理解させ,農業と農業学習に関心をもたせること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,農業生物の育成に関する実験・実習やプロジェクト学習を通して,農業生物の特性と栽培環境の関係について理解させ,科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な農業生物を選定すること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,学科の特色に応じて,栽培又は飼育のいずれかを選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,食料の生産と供給,環境の保全と創造,保健休養の場の提供などの農業の多面的な役割と人間生活との関係について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,農業生物の生理・生態的な特性,気象などの栽培環境の要素及びそれらの相互関係を扱うこと。なお,栽培環境の調節については詳細に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)については,作物などの栽培や家畜の飼育から農業生産物の加工,利用までの基本的な内容と農業生産の計画・管理・評価の方法の基本的な内容を扱うこと。なお,肥料,飼料及び農薬については,網羅的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • エ 内容の(4)については,農業生物の育成などの農業学習の特質,プロジェクト学習の進め方並びに学校農業クラブ活動の目標,内容,組織及び実践方法を扱うこと。
第2 環境科学基礎
1 目標

 環境の保全,創造と農業生物の育成についての体験的,探究的な学習を通して,環境と農業に関する基礎的な知識と技術を習得させ,環境及び環境学習についての興味・関心を高めるとともに,科学的思考力と問題解決能力を伸ばし,農業における環境の分野の発展を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)環境と人間生活

  • ア 森林,河川,耕地の生態系
  • イ 地域環境と人間生活
  • ウ 地球環境と人間生活

 (2)環境の調査

  • ア 植生調査
  • イ 水質調査
  • ウ その他の調査

 (3)環境の保全,創造

  • ア 森林と環境保全
  • イ 緑地と景観創造

 (4)農業生物の育成

  • ア 農業生物の特性
  • イ 栽培環境の要素
  • ウ 農業生物の栽培

 (5)環境学習と学校農業クラブ活動

  • ア 環境学習の特質
  • イ プロジェクト学習
  • ウ 学校農業クラブ活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,地域環境の観察や統計資料を用いた具体的な学習を通して,環境と人間生活の相互関係及び生態系における物質循環について理解させ,環境と環境学習に関心をもたせること。
  • イ 内容の(2)については,観察や調査などを通して,地域の環境要因と環境調査の方法を体験的に理解させること。
  • ウ 内容の(2)及び(3)については,地域の実態や学科の特色に応じて,いずれかを選択して扱うことができること。
  • エ 内容の(3)については,観察や実習などを通して,森林による国土・環境の保全及び都市や農村の緑地による景観創造の機能を体験的に理解させること。
  • オ 内容の(4)については,農業生物の育成に関する実験・実習やプロジェクト学習を通して,作物などの特性と栽培環境の関係について理解させ,科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な農業生物を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,森林,河川や耕地の生態系,生態系における物質循環及び地域環境や地球環境と人間生活との相互関係について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,植物の種類や生態などの植生調査及び水の透明度や水素イオン濃度などの水質調査を扱うこと。ウについては,地域の実態や学科の特色に応じて,土壌調査などを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,森林による大気浄化や土砂の流出防止などの環境保全機能及び緑地による景観の保全や形成などの機能を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,作物などの栽培方法や生理・生態的な特性,気象などの栽培環境の要素及びそれらの相互関係を扱うこと。なお,肥料や農薬については,網羅的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • オ 内容の(5)については,環境の保全など環境学習の特質,プロジェクト学習の進め方並びに学校農業クラブ活動の目標,内容,組織及び実践方法を扱うこと。
第3 課題研究
1 目標

 農業に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)調査,研究,実験
  • (2)作品製作
  • (3)産業現場等における実習
  • (4)職業資格の取得
  • (5)学校農業クラブ活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(5)までの中から,個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(5)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第4 総合実習
1 目標

 農業の各分野に関する体験的な学習を通して,総合的な技術を習得させ,経営と管理についての理解を深めさせるとともに,管理能力や企画力など農業の各分野の改善を図る実践的な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業の各分野に関する総合的な実習

  • ア 専門技術総合実習
  • イ 経営管理総合実習

 (2)農業の各産業現場等における総合的な実習

  • ア 専門技術総合実習
  • イ 経営管理総合実習

 (3)学校農業クラブ活動

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,農業の各分野の総合的な実習を通して,経営や管理における技術の役割と各技術の相互関係を体験的に理解させ,経営や管理の改善を図る実践的な能力と態度を育てること。
  • イ 内容の(2)については,産業現場等における総合的な実習を通して,技術の実践的な役割と経営や管理の実際を体験的に理解させ,経営や管理の改善を図る実践的な能力と態度を育てること。なお,(2)については,地域の実態や学科の特色に応じて,扱わないことができること。
  • ウ 内容の(3)については,農業の各分野の学習を基に,学校農業クラブ活動における自主的な研究活動を通して,技術及び経営と管理を体験的に理解させ,農業の各分野の改善を図る実践的な能力と態度を育てること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,農業の各分野の技術及び経営と管理について基本的な内容を総合的に扱うが,個別の技術については,過度に専門的にならないよう留意すること。
第5 農業情報処理
1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させ,情報処理に関する知識と技術を習得させるとともに,農業の各分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)産業社会と情報

  • ア 情報とその活用
  • イ 農業の各分野における情報の役割
  • ウ 情報モラルとセキュリティ管理

 (2)農業における情報手段の活用

  • ア ハードウェアとソフトウェア
  • イ 情報システム
  • ウ マルチメディアとデータ

 (3)農業における情報の活用

  • ア 情報通信ネットワーク
  • イ 生産,加工,流通のシステム化
  • ウ 農業情報の活用
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,農業分野を中心に産業社会における情報の活用の具体的な事例を通して,情報の意義を理解させるとともに,農業の各分野における情報の役割について関心をもたせること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,実習や産業現場の見学等を通して,農業の各分野において,情報と情報手段を活用する能力を育てること。なお,学科の特色や生徒の実態等に応じて,内容の一部に重点を置くなどの工夫を加えること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,高度情報通信社会の特質,情報とデータの意味と性質並びに農業の各分野における情報の収集,処理及び活用の基本的な内容を扱うこと。ウについては,著作権やプライバシーの保護など情報モラルの必要性と個人情報のセキュリティ管理の重要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,目的に応じた情報機器やソフトウェアの選択,アプリケーションソフトウェアの使用法,農業情報に関するシステムの活用及びマルチメディアとデータについて基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理,発信,農業の各分野におけるシステム化及び農業技術や経営に関する情報の活用を扱うこと。
第6 作物
1 目標

 作物の栽培と経営に必要な知識と技術を習得させ,作物の特性や栽培に適した環境を理解させるとともに,品質と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)作物生産の役割と動向

  • ア 作物生産と食料供給
  • イ 世界の食料需給の動向

 (2)作物の特性と栽培技術

  • ア 作物の生育と生理
  • イ 栽培環境と生育の調節

 (3)作物の栽培

  • ア 作物の栽培的,経営的特性
  • イ 品種の特性と選び方
  • ウ 栽培計画
  • エ 育苗
  • オ 栽培管理
  • カ 商品化
  • キ 機械・施設の利用
  • ク 作物栽培の評価

 (4)作物生産の経営改善

  • ア 作業体系の改善
  • イ 生産と流通の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,作物生産から食料消費までの食料供給の仕組みを理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,観察や実験・実習を通して,作物の特性と栽培環境の相互関係から作物の生育と環境の調節について理解させ,作物栽培に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な作物を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国と世界の作物生産,食料需給の動向及びそれらの相互関係について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,作物の生育の規則性,生理作用,環境要素が作物に与える影響及び作物栽培の技術の仕組みを扱うこと。
  • ウ 内容の(2)及び(3)において,作物の学名や英名を扱う場合は,必要最小限の扱いとすること。
  • エ 内容の(3)については,品種の選定をはじめとする栽培計画,各生育段階の特性に応じた栽培管理,各生育段階の診断方法に基づく栽培評価など作物の栽培と経営について体系的に扱うこと。なお,作物の来歴,品種,病気,害虫,肥料及び農薬については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • オ 内容の(4)については,作業の順序,組合せとその管理,生産費と流通の手段や経費など作物生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。
第7 野菜
1 目標

 野菜の栽培と経営に必要な知識と技術を習得させ,野菜の特性や栽培に適した環境を理解させるとともに,品質と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)野菜生産の役割と動向

  • ア 野菜の生産と利用
  • イ 野菜の需給の動向

 (2)野菜の特性と栽培技術

  • ア 野菜の生育と生理
  • イ 栽培環境と生育の調節
  • ウ 人工環境における栽培技術

 (3)野菜の栽培

  • ア 野菜の栽培的,経営的特性
  • イ 品種の特性と選び方
  • ウ 作型と栽培計画
  • エ 育苗
  • オ 栽培管理
  • カ 商品化
  • キ 施設の利用
  • ク 野菜栽培の評価

 (4)野菜生産の経営改善

  • ア 作業体系の改善
  • イ 生産と流通の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,野菜の生産,利用から消費までの仕組みを理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,観察や実験・実習を通して,野菜の特性と栽培環境の相互関係から野菜の生育と環境の調節及び人工環境における栽培技術について理解させ,野菜栽培に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な野菜を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国を中心に,野菜生産の役割,野菜の多様な利用形態及び需給の動向について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,野菜の生育過程,生理作用,環境要素や成長調節物質が野菜に与える影響及び野菜栽培の技術の仕組みを扱うこと。
  • ウ 内容の(2)及び(3)において,野菜の学名や英名を扱う場合は,必要最小限の扱いとすること。
  • エ 内容の(3)については,野菜の作型の選定をはじめとする栽培計画,各生育段階の特性に応じた栽培管理,各生育段階の診断方法に基づく栽培評価など野菜の栽培と経営について体系的に扱うこと。なお,野菜の来歴,品種,作型,病気,害虫,肥料及び農薬については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • オ 内容の(4)については,作業の順序,組合せとその管理,生産費と流通の手段や経費など野菜生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。
第8 果樹
1 目標

 果樹の栽培と経営に必要な知識と技術を習得させ,果樹の特性や栽培に適した環境を理解させるとともに,品質と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)果実生産の役割と動向

  • ア 果実の生産と利用
  • イ 果実の需給の動向

 (2)果樹の特性と栽培技術

  • ア 果樹の生育と生理
  • イ 栽培環境と生育の調節

 (3)果樹の栽培

  • ア 果樹の栽培的,経営的特性
  • イ 品種の特性と選び方
  • ウ 繁殖と苗木の養成
  • エ 作型と栽培計画
  • オ 栽培管理
  • カ 商品化
  • キ 施設の利用
  • ク 果樹栽培の評価

 (4)果実生産の経営改善

  • ア 作業体系の改善
  • イ 生産と流通の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,果実の生産,販売から消費までの仕組みを理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,観察や実験・実習を通して,果樹の特性と栽培環境の相互関係から果樹の生育と環境の調節について理解させ,果樹栽培に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な果樹を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国を中心に,果実生産の役割,果実の多様な利用形態及び需給の動向について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,果樹の生育過程,生理作用,環境要素や成長調節物質が果樹に与える影響及び果樹栽培の技術の仕組みを扱うこと。
  • ウ 内容の(2)及び(3)において,果樹の学名や英名を扱う場合は,必要最小限の扱いとすること。
  • エ 内容の(3)については,果樹の作型の選定をはじめとする栽培計画,各生育段階の特性に応じた栽培管理,各生育段階の診断方法に基づく栽培評価など果樹の栽培と経営について体系的に扱うこと。なお,果樹の来歴,品種,作型,病気,害虫,肥料及び農薬については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • オ 内容の(4)については,品種の選定,作業の順序,組合せとその管理,生産費と流通の手段や経費など果実生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。
第9 草花
1 目標

 草花の栽培と経営に必要な知識と技術を習得させ,草花の特性や栽培に適した環境を理解させるとともに,品質と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)草花生産の役割と動向

  • ア 草花生産の特性
  • イ 生活と草花の利用
  • ウ 草花の需給の動向

 (2)草花の特性と栽培技術

  • ア 草花の生育と生理
  • イ 栽培環境と生育の調節

 (3)草花の栽培

  • ア 草花の栽培的,経営的特性
  • イ 品種の特性と選び方
  • ウ 作型と栽培計画
  • エ 栽培管理
  • オ 商品化
  • カ 施設の利用
  • キ 草花栽培の評価

 (4)草花の繁殖と育種

  • ア 草花の繁殖
  • イ 草花の育種

 (5)草花生産の経営改善

  • ア 作業体系の改善
  • イ 生産と流通の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,草花の生産から消費までの仕組みと草花の利用の形態を理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,観察や実験・実習を通して,草花の特性と栽培環境の相互関係から草花の生育と環境の調節について理解させ,草花栽培に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態,学科の特色や消費動向に応じて,題材として適切な草花を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国を中心に,生活の中で草花が利用されている状況,草花生産及び需給の動向について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,草花の生育過程,生理作用,環境要素や成長調節物質が草花に与える影響及び草花栽培の技術の仕組みを扱うこと。
  • ウ 内容の(2)から(4)までにおいて,草花の学名や英名を扱う場合は,必要最小限の扱いとすること。
  • エ 内容の(3)については,草花の品種の選定をはじめとする栽培計画,各生育段階の特性に応じた栽培管理,各生育段階の診断方法に基づく栽培評価など草花の栽培と経営について体系的に扱うこと。なお,草花の来歴,品種,作型,病気,害虫,肥料及び農薬については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • オ 内容の(4)については,草花の種子繁殖,栄養繁殖及び育種方法について体系的に扱うこと。なお,バイオテクノロジーを用いた繁殖については基本的な内容にとどめること。
  • カ 内容の(5)については,品種の選定,作業管理,施設利用,生産費と流通の手段や経費など草花生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。

 第10 畜産

1 目標

 家畜の飼育と経営に必要な知識と技術を習得させ,家畜の特性や飼育環境を理解させるとともに,合理的な家畜管理と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)畜産の役割と動向

  • ア 畜産の役割と特色
  • イ 畜産物の需給の動向

 (2)家畜の生理・生態と飼育環境

  • ア 家畜の生理・生態
  • イ 飼育環境の調節

 (3)家畜と飼料

  • ア 家畜の栄養と栄養素
  • イ 消化吸収と栄養素の代謝
  • ウ 飼料の特性と給与
  • エ 飼料作物の栽培
  • オ 草地の管理

 (4)家畜の飼育

  • ア 飼育計画
  • イ 飼育管理
  • ウ 繁殖と育成
  • エ 家畜の選択と改良
  • オ 施設の利用
  • カ 廃棄物の処理
  • キ 家畜飼育の評価

 (5)畜産の経営改善

  • ア 作業体系の改善
  • イ 生産と流通の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,畜産物の生産から食料消費までの食料供給の仕組みを理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,観察や実習を通して,家畜の特性と飼育環境の相互関係から飼育環境の調節について理解させ,家畜飼育に関する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。なお,地域農業の実態や学科の特色等に応じて,題材として適切な家畜を選定すること。
  • ウ 内容の(3)のエ及びオについては,地域農業の実態,飼料の需給の動向等に応じて,題材として適切な飼料作物を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国を中心に,畜産物の生産,利用及び需給の動向について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,家畜の生理・生態と行動的な特性,環境要因が家畜に与える影響及び飼育環境の調節を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,栄養素の家畜体内における代謝,粗飼料や濃厚飼料の給与,飼料作物の栽培等を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,品種の選定をはじめとする飼育計画,飼料給与など飼育管理,繁殖成績などの総合的な判断に基づく飼育評価など家畜の飼育と経営について体系的に扱うこと。なお,家畜の起源,分布,病気,施設及び設備については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。また,エについては,バイオテクノロジーを利用した改良については基本的な内容にとどめること。
  • オ 内容の(5)については,飼育形態,作業管理,生産費と流通の手段や経費など家畜生産の経営改善について基本的な内容を扱うこと。
第11 農業経営
1 目標

 農業経営の設計と管理に必要な知識と技術を習得させ,コスト管理とマーケティングの必要性を理解させるとともに,経営管理の改善を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業の動向と農業経営

  • ア 農業経営と地域農業
  • イ 我が国と世界の農業

 (2)農業経営の会計

  • ア 取引,勘定,仕訳
  • イ 仕訳帳と元帳
  • ウ 試算表と決算
  • エ 農産物の原価計算

 (3)農業経営の情報

  • ア 農業経営情報の収集と活用
  • イ 農業経営とマーケティング
  • ウ 農業政策と関係法規

 (4)農業経営の管理

  • ア 農業経営の主体と目標
  • イ 農業生産の要素
  • ウ 経営組織の組立て
  • エ 経営と協同組織
  • オ 農業経営の管理

 (5)農業経営の診断と設計

  • ア 農業経営の診断
  • イ 農業経営の設計
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(5)までについては,学校農場や地域の農業経営の身近な事例を通して,具体的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,演習や実習を通して,簿記の記帳方法及び情報の処理について理解させ,経営の改善を図る合理的な見方と実践力を育てるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,産地形成など地域農業の動向と農業経営及びその相互関係並びに我が国と世界の農業の動向とその相互関係について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,農業会計の原理,農業簿記の仕組み,複式簿記による取引から決算までの処理方法及び原価計算の意義と方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,農業生産や経営に関する情報の収集,処理,活用,消費者ニーズの調査と生産,販売計画などのマーケティング及び農業政策とそれに関連する法規の概要を扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,農業所得,労働生産性,資本生産性などの農業経営の診断の指標と診断方法及び労働力,生産基盤,資本などの農業経営の設計に必要な条件と方法を扱うこと。

 第12 農業機械

1 目標

 農業機械の取扱いと維持管理に必要な知識と技術を習得させ,機械の構造と作業上の特性を理解させるとともに,農業機械の効率的な利用を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業機械の役割

  • ア 農業機械化の意義
  • イ 農業機械の利用とその現状

 (2)農業機械の操作

  • ア トラクタとその操作
  • イ 作業機とその操作
  • ウ 農業機械と安全作業

 (3)農業機械の構造と整備

  • ア 原動機の構造と整備
  • イ トラクタの構造と整備
  • ウ 作業機の構造と整備
  • エ 燃料と潤滑油の特質

 (4)農業生産と農業機械の利用

  • ア 農業機械の効率的利用
  • イ 農業機械化体系の作成
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,実験・実習を通して,機械の構造と作業特性の相互関係から機械の点検方法について理解させ,機械の維持管理を図る実践力を育てるよう留意すること。また,機械の構造等の理解を深めさせるため,教育用機器の活用に留意すること。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,地域農業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な農業機械を選定すること。また,機械及び燃料の取扱いについては,事故の防止に努め,安全の指導に留意すること。なお,機械要素や整備用工具については,羅列的な扱いをしないこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国における農業機械の利用の現状及び農業の生産性の向上と農業機械化との相互関係を扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,原動機とトラクタの各種装置の作動原理と構造,作業機の作業原理と構造,燃料と潤滑油の役割と性質及び農業機械の整備の方法と整備用機器を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)については,学校農場や地域農業の身近な事例を取り上げて,機械の作業能率や利用経費など農業機械の効率的な利用と目的に応じた農業機械化体系の作成を扱うこと。
第13 食品製造
1 目標

 食品製造に必要な知識と技術を習得させ,食品の特性と加工の原理を理解させるとともに,品質と生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食品製造の意義と動向

  • ア 食品製造の意義
  • イ 食品産業の現状と動向

 (2)食品加工の原理と方法

  • ア 物理的な方法による加工
  • イ 化学的な方法による加工
  • ウ 生物的な作用による加工

 (3)食品の加工

  • ア 原材料の処理
  • イ 穀類,大豆,イモ類の加工
  • ウ 野菜,果実の加工
  • エ 畜産物の加工
  • オ 発酵食品の製造
  • カ 食品の包装と表示

 (4)食品の貯蔵

  • ア 食品の変質の要因
  • イ 食品の貯蔵法

 (5)機械と装置の利用

  • ア 製造用の機械と装置の利用
  • イ ボイラと冷却装置の利用
  • ウ 自動制御の原理

 (6)食品等の衛生管理

  • ア 食品の安全性
  • イ 食品製造における衛生

 (7)生産管理の改善

  • ア 品質管理
  • イ 作業体系の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,農業生産,食品製造から食料消費までの食料供給の仕組みを理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,実験・実習を通して,食品特性と加工原理を理解させ,食品加工の工夫を図る実践力を育てるよう留意すること。
  • ウ 実験・実習の指導に当たっては,食品や製造用機械・器具の取扱いにおいて食品衛生上の危害の発生の防止に努めるとともに,安全の指導に留意すること。
  • エ 内容の(3)のアからカまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国の食生活における食品産業の役割及び食品製造に関する技術の進歩を中心に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,原材料の特性を利用した加熱,塩漬や発酵などの食品加工の方法とその基本的な原理を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,主な食品の製造工程における操作,検査,包装と表示及び製造用機械・器具の使用方法を扱うこと。なお,原材料や加工食品の分類及び包装材料については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • エ 内容の(4)については,温度,酸素や微生物による食品の変質とそれに伴う価値の変化及びその防止のための代表的な貯蔵法を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,内容の(3)及び(4)で扱う食品製造用の機械や装置の操作と整備を扱い,機械を網羅的に扱うことはしないこと。
  • カ 内容の(6)については,食品による危害の要因,法令に則した施設・設備及び食品の安全性確保のための衛生管理を扱うこと。なお,食中毒,感染症及び食品添加物については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • キ 内容の(7)については,品質維持を図るための工程と生産環境の管理,衛生検査及び作業体系の基本的な内容を扱うこと。
第14 食品化学
1 目標

 食品の分析と検査に必要な知識と技術を習得させ,食品の成分と栄養を理解させるとともに,食品製造及び農業の各分野で応用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食品化学の役割

  • ア 食品化学の領域
  • イ 食品製造と食品化学

 (2)食品の成分と栄養

  • ア 食品の成分
  • イ 食品成分の変化
  • ウ 食品成分の代謝と栄養
  • エ 食品の栄養的価値の評価

 (3)食品の成分分析

  • ア 食品分析の基本操作
  • イ 食品成分の定量分析
  • ウ 食品成分の物理・化学分析

 (4)食品の衛生検査

  • ア 食品衛生検査の意義
  • イ 異物の検査
  • ウ 細菌の検査
  • エ 食品添加物の検査
  • オ 水質検査
  • カ 食品の安全性の確保
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(4)までについては,地域の食生活の現状や学科の特色に応じて,題材として適切な食品と原材料を選定すること。
  • イ 内容の(3)及び(4)については,実験・実習を通して,成分分析や衛生検査の意義と原理について理解させ,食品製造に応用する実践力を育てるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,食品の成分分析や衛生検査が,食品製造や食生活の改善に果たしている役割を中心に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,食品中のタンパク質,ビタミンなどの性質,加工や貯蔵時における変化及び体内での働きを中心に扱うこと。
  • ウ 内容の(2)から(4)までについては,化学式,構造式及び化学反応式については必要最小限の扱いとすること。
  • エ 内容の(3)については,食品成分の分析方法とその原理及び分析機器の操作を扱うが,分析方法については網羅的な扱いをしないこと。
  • オ 内容の(4)については,食品の安全性確保のために必要な衛生検査の概要,生菌数の測定などの細菌検査,食品添加物の検査,異物の鑑別及び水質検査の原理と方法を扱うこと。なお,食品添加物については,網羅的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
第15 微生物基礎
1 目標

 食品に関連する微生物の利用に必要な知識と技術を習得させ,微生物の特性と培養を理解させるとともに,農業の各分野で微生物を利用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)微生物利用の意義と分野

  • ア 微生物利用の意義
  • イ 食品と微生物利用

 (2)微生物の形態と生理

  • ア 微生物の形態
  • イ 微生物の栄養
  • ウ 微生物の増殖と環境

 (3)微生物の分離と培養

  • ア 微生物実験の基本操作
  • イ かびの分離と培養
  • ウ 酵母の分離と培養
  • エ 細菌の分離と培養

 (4)微生物の作用とその利用

  • ア 微生物の代謝
  • イ 微生物の酵素
  • ウ アルコール発酵
  • エ 有機酸発酵
  • オ アミノ酸発酵
  • カ バイオリアクターと物質生産
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,観察,実験を通して,微生物の形態的特徴と生理的特性を具体的に理解させること。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,微生物の特性を理解させ,微生物の活動を制御し,利用する実践力を育てるよう留意すること。なお,地域の食品産業の実態や学科の特色に応じて,発酵や代謝に用いるかび,酵母,細菌のうちから,題材として適切な菌種を選定すること。また,有害微生物の扱いなど安全の指導に留意すること。
  • ウ 内容の(4)のウからカまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,食品や医薬品製造における微生物利用の状況,自然界の物質循環における微生物の役割並びに発酵食品などの食品の製造と保存及び食品の品質の劣化と微生物の関係について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,食品製造における有用微生物と有害微生物の種類と生理・生態及び微生物の増殖の過程の測定と制御の基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(2)から(4)までについては,微生物の学名や英名及び化学式や構造式については必要最小限の扱いとすること。
  • エ 内容の(3)については,微生物の生育条件,培地の種類と調製,器具の殺菌など,かび,酵母と細菌の純粋分離と純粋培養の基本的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(4)については,糖質に重点を置いた微生物の代謝,酵素の生化学反応,発酵機構と代謝産物及び生体触媒の固定化の基本的な内容を扱うこと。なお,微生物の酵素については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
第16 植物バイオテクノロジー
1 目標

 植物に関するバイオテクノロジーの知識と技術を習得させ,植物体の特性とバイオテクノロジーの特質を理解させるとともに,農業の各分野で応用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)バイオテクノロジーの意義と役割

  • ア バイオテクノロジーの意義
  • イ 産業社会とバイオテクノロジー

 (2)バイオテクノロジーの特質と基本操作

  • ア 植物の構造と機能
  • イ 無菌操作の基本

 (3)植物の増殖能の利用

  • ア 組織培養の目的と技術体系
  • イ 培地の組成と調製
  • ウ 培養植物体の生育と環境
  • エ 野菜,草花への応用
  • オ 果樹,作物等への応用

 (4)植物の遺伝情報の利用

  • ア 遺伝子組換えの仕組み
  • イ 細胞融合の仕組み

 (5)バイオマス・エネルギーの利用

  • ア 栽培植物の利用
  • イ 有機廃棄物の利用

 (6)植物バイオテクノロジーの展望

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,観察や実験・実習を通して,植物の分化全能性とその利用について理解させ,組織培養技術を応用する実践力を育てるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,地域農業の実態,学科の特色等に応じて,題材として適切な植物を選定すること。また,雑菌による機器,施設などの汚染防止に留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,植物の繁殖などの機能を利用するバイオテクノロジーの技術体系及び農業等の産業各分野での利用の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,茎頂など植物の組織・器官の構造と機能,植物ホルモンの作用及び器具の殺菌など無菌的条件の設定を中心に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,植物細胞の分化全能性,培地の調製,組織培養及び培養植物体の順化,育成を中心に扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,遺伝子の構造,植物のもつ遺伝情報の伝達機能並びに遺伝子組換え及び細胞融合の仕組みについて基本的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,バイオテクノロジーを活用して,セルロースなどの木材成分やもみがらなどの有機廃棄物を変換利用する技術を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,組換え植物の利用などバイオテクノロジーに関する今後の動向,課題及び可能性について基本的な内容を扱うこと。
第17 動物・微生物バイオテクノロジー
1 目標

 動物と微生物に関するバイオテクノロジーの知識と技術を習得させ,動物の核,卵,胚や微生物の特性とバイオテクノロジーの特質を理解させるとともに,農業の各分野で応用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)バイオテクノロジーの意義と役割

  • ア バイオテクノロジーの意義
  • イ 産業社会とバイオテクノロジー

 (2)動物のバイオテクノロジー

  • ア 受精卵操作
  • イ 雌雄の判別
  • ウ 核移植とクローニング

 (3)微生物のバイオテクノロジー

  • ア 微生物の種類とその特性
  • イ 微生物の培養と利用
  • ウ きのこの培養と改良

 (4)バイオリアクター

  • ア バイオリアクターの特性
  • イ 生体触媒の固定化法
  • ウ バイオリアクターの利用

 (5)動物と微生物のバイオテクノロジーの展望

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,地域農業や食品産業の実態,学科の特色に応じて,題材として適切な動物及び微生物を選定すること。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,実験・実習を通して,動物の組織や微生物の機能を理解させ,バイオテクノロジーの応用を図る実践力を育てるよう留意すること。
  • ウ 内容の(2)から(4)までについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。
  • エ 内容の(3)及び(4)については,雑菌による機器,施設などの汚染防止に留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,動物の繁殖機能や微生物の増殖機能を利用するバイオテクノロジーの技術体系及び農業,食品産業等の産業各分野での利用の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,受精卵移植や雌雄の判別など動物のバイオテクノロジーの基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,アミノ酸の発酵生産に用いる微生物を中心にそれらの微生物の種類と利用,きのこの種菌の培養などの基本的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,微生物や酵素を利用するバイオリアクターの原理と構造,生体触媒の種類,特徴と固定化法及び食品産業などの分野における利用を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,動物と微生物のバイオテクノロジーに関する今後の動向,課題及び可能性について基本的な内容を扱うこと。
第18 農業経済
1 目標

 農業及び食品産業の経済活動に関する知識と技術を習得させ,流通及び市場の原理を理解させるとともに,流通の改善を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)我が国の農業と世界の食料需給

  • ア 農業と国民経済
  • イ 世界の食料需給
  • ウ 農業と国際経済事情

 (2)食料供給と農業及び食品産業

  • ア 農業生産の役割と特徴
  • イ 食品産業の役割と特徴

 (3)農産物の流通

  • ア 農産物の需要と供給
  • イ 流通の構造と機能
  • ウ 市場の原理と価格の形成

 (4)農業生産資材の流通

  • ア 農業生産資材の市場
  • イ 農業生産資材の流通

 (5)農業と協同組織

  • ア 農業協同組合
  • イ 農業生産組織
  • ウ 農業金融と保険

 (6)農業,食品産業の企業形態

  • ア 企業の組織と活動
  • イ 農業関連企業の特質
  • ウ 農業情報システム

 (7)農業・食料政策と関係法規

  • ア 農業・食料政策
  • イ 農業経済と関係法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(5)までについては,地域の具体的な事例を通して,農業や食品産業の経済活動について理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)から(7)までについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,農業と食品産業が我が国の経済活動において果たしている役割,国際的な食料需給の動向が我が国の農業と食品産業に与える影響等について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,食料消費の形態と動向並びに食料供給における農業,食品製造業,食品流通業及び外食産業の役割と動向について基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)及び(4)については,主な農産物と農業生産資材の流通構造,需要と供給の変動の要因及び市場の役割を重点的に扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,販売事業や信用事業など農業協同組合の事業,共同出荷など生産組合の事業,農業経営における資金と共済制度の意義などについて基本的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(6)のア及びイについては,農業及び食品産業の企業的経済活動の意義,活動及び組織を扱うこと。また,アについては,農業法人を重点的に扱うこと。
  • カ 内容の(7)については,農業政策及び食料政策とその関係法規の概要を扱うこと。
第19 食品流通
1 目標

 農産物を主とする食品の流通に必要な知識と技術を習得させ,食品の特性と流通構造を理解させるとともに,食品の流通と管理の合理化を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食品流通と食品産業

  • ア 食品産業と国民経済
  • イ 食品流通とフードシステム

 (2)食品流通の構造と機能

  • ア 食品流通の社会的機能
  • イ 食品流通の構造
  • ウ 流通経費と価格形成
  • エ 食品流通と環境問題

 (3)主な食品の流通

  • ア 米と麦類の流通
  • イ 青果物の流通
  • ウ 畜産物の流通
  • エ 加工食品の流通

 (4)食品の品質と規格

  • ア 食品の機能と安全性
  • イ 品質と品質保証
  • ウ 規格,表示と検査
  • エ 食品流通と包装
  • オ 食品の変質と環境条件

 (5)食品の輸送と保管

  • ア 食品の輸送
  • イ 食品の保管
  • ウ 物流のシステム化
  • エ 物流と情報処理

 (6)マーケティング

  • ア 食品市場の調査
  • イ 販売計画と仕入計画
  • ウ 流通と販売の改善
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,食品流通の具体的な事例を通して,流通の仕組みについて理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,調査や実習を通して,食品の特性と流通構造を理解させ,流通の改善を図る実践力を育てるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,食品産業の国民経済における役割と食料の供給において食品流通が果たす役割を中心に扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,我が国の主な食品の商品特性及び流通の手段,経路と機能を扱うこと。なお,地域の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な食品を選定すること。
  • ウ 内容の(4)については,食品の栄養や安全性などの品質の保持と保証,そのための検査,包装及び環境条件の整備を扱うこと。なお,食品の規格や表示については,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • エ 内容の(5)については,食品の品質の維持と効率化を図る輸送と保管の技術及びそれを支える物流のシステムについて基本的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(6)については,マーケティングの原理,食品市場の調査と情報分析,消費動向,品揃えと数量などの仕入れ計画及び商品陳列,広告,販売方法などの販売計画について基本的な内容を扱うこと。
第20 森林科学
1 目標

 森林の育成,保全と利用に必要な知識と技術を習得させ,森林生態系と林木の生育特性を理解させるとともに,森林を総合的に利用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)森林と育林

  • ア 森林の役割
  • イ 育林の意義

 (2)森林の生態と分布

  • ア 森林生態系
  • イ 森林の分布

 (3)林木の生育と環境

  • ア 主な樹種の性状
  • イ 林木の生育特性
  • ウ 林木の生育と環境要因

 (4)育苗と造林

  • ア 林木の育苗と育種
  • イ 苗畑の管理
  • ウ 人工更新と天然更新
  • エ 主な林木の造林法

 (5)森林の保育と山地の保全

  • ア 林木と林地の保育
  • イ 森林の保護
  • ウ 治山
  • エ 林道

 (6)木材の利用

  • ア 林木の伐採
  • イ 造材と集材
  • ウ 木材の運搬

 (7)森林の総合的利用

  • ア 森林の総合的利用の展開
  • イ 持続可能な森林経営
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,学校林や地域の森林における実習を通して,森林の生態系及び林業の意義と役割について具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(3)から(5)までについては,観察や実験・実習を通して,林木の生育特性と環境要因を理解させ,長期の森林造成を図る計画的な実践力を育てるよう留意すること。
  • ウ 内容の(3)から(6)までについては,我が国の森林・林業の状況,地域の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な林木を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国の森林を中心に扱い,有機物の蓄積をはじめとする森林の機能を維持するための育林の意義を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,森林生態系での物質循環と遷移及び森林植生の分布と気候の関係について基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,我が国の有用林木の細胞組織などの性状,耐陰性などの生育特性及び環境要因が林木の生育に及ぼす影響を扱うが,樹種の性状については詳細に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)については,実生苗や挿し木苗の養成及び造林の基本的な内容を扱い,人工更新については詳細に深入りしないこと。
  • オ 内容の(5)については,人工林の維持増進,林木と林地の保育作業,森林の災害からの保護及び治山と林道について基本的な内容を扱うこと。
  • カ 内容の(7)については,生産機能や環境保全機能などの森林の多様な機能の総合的な利用と生物の多様性の保全などを図る持続可能な森林経営の概要を扱うこと。
第21 森林経営
1 目標

 森林経営の計画と管理に必要な知識と技術を習得させ,森林の機能及び森林の評価の必要性を理解させるとともに,森林を持続的に経営する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)森林と森林経営

  • ア 我が国と世界の森林
  • イ 森林経営の意義と役割

 (2)森林の機能

  • ア 林産物生産機能
  • イ 環境保全機能
  • ウ 保健休養機能

 (3)森林の測定と評価

  • ア 森林の測定
  • イ 森林の機能の評価
  • ウ リモートセンシングの利用

 (4)森林経営の計画

  • ア 森林経営の目標
  • イ 森林施業計画
  • ウ 森林空間の利用計画
  • エ 特用林産物の利用計画

 (5)森林経営の管理

  • ア 森林経営の管理組織
  • イ 森林施業と生産管理
  • ウ 森林経営情報の活用
  • エ 森林空間の活用
  • オ 特用林産物の生産と販売

 (6)森林政策と関係法規

  • ア 我が国の森林政策
  • イ 森林の流域管理システム
  • ウ 森林関係法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,学校林や地域の森林における実習を通して,森林の機能とその測定を理解させ,森林を多面的に評価する科学的な見方と実践力を育てるよう留意すること。
  • イ 内容の(3)から(5)までについては,地域の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な森林を選定すること。また,指導に当たっては,視聴覚教材や資源探査衛星などの情報を適切に活用するよう留意すること。
  • ウ 内容の(6)のアからウまでについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,我が国と世界の森林資源,木材の需給の動向及びそれらの相互関係について基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,森林が有する,木材等の林産物の生産や供給,国土の保全や水資源の涵養,保健休養や教育的利用の場の提供などの機能に関する基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,立木材積や成長量の測定と空中写真による森林測定及び森林の機能の評価を扱うが,測定については詳細に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)及び(5)については,我が国の森林生態系の維持並びに木材等の財及び保健休養等のサービスの持続的な供給の計画と管理について基本的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(6)については,我が国の森林政策,森林の流域管理システム及び森林に関する法規の概要を扱うこと。
第22 林産加工
1 目標

 林産物の加工,利用に必要な知識と技術を習得させ,林産物の特性を理解させるとともに,林産物の多様な利用を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)林産加工の意義と動向

  • ア 森林・林業と林産加工
  • イ 林産工業の現状と動向

 (2)木材の性質と用途

  • ア 木材の構造と性質
  • イ 木材の用途

 (3)製材と木材の工作

  • ア 製材
  • イ 木材の乾燥と保存
  • ウ 木材の工作

 (4)木材の加工と利用

  • ア 改良木材の製造
  • イ 木材パルプ
  • ウ 木炭と和紙
  • エ バイオマスの変換利用

 (5)特用林産物の生産と加工

  • ア きのこの生産と加工
  • イ 薬用植物の生産と加工
  • ウ 山菜の加工
  • エ つる等の加工
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(4)までについては,実験・実習を通して,木材の構造と性質について理解させ,木材の多角的な利用を図る実践力を育てるよう留意すること。
  • イ 内容の(3)から(5)までについては,地域林業の実態や学科の特色に応じて,題材として適切な林産物を選定すること。また,加工・製造機械類の操作及び各種薬剤などによる事故の防止に努め,安全の指導に留意すること。
  • ウ 内容の(4)のイからエまで及び内容の(5)のアからエまでについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,木材加工業と林産製造業を重点的に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,木材の用途とそれに関係する構造と性質を扱うこと。なお,木材の性質については,網羅的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • ウ 内容の(4)については,木材の材質の改良,木材の物理的処理と化学的処理及びバイオマス変換による生物エネルギーの利用について基本的な内容を扱うこと。
第23 農業土木設計
1 目標

 土木設計に必要な知識と技術を習得させ,水と土の基本的性質と構造物の特質を理解させるとともに,目的に応じ,自然環境と調和した農業土木構造物を設計する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業土木設計の意義

  • ア 農業土木の意義と役割
  • イ 農業土木構造物の特質
  • ウ 設計の基本と設計製図

 (2)設計と力学

  • ア 力と釣合い
  • イ 平面図形の性質
  • ウ 材料の性質と強さ

 (3)水と土の基本的性質

  • ア 水の基本的性質
  • イ 土の基本的性質

 (4)構造及び部材の計算と設計

  • ア 静定ばりの計算と設計
  • イ 不静定ばりの基礎
  • ウ 柱
  • エ トラス
  • オ ラーメン

 (5)鉄筋コンクリート構造と鋼構造の設計

  • ア 鉄筋コンクリート構造
  • イ 鋼構造

 (6)農業土木構造物の設計

  • ア 基礎工
  • イ 擁壁
  • ウ 水利構造物
  • エ 道路
  • オ 自然環境と農業土木構造物
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)については,水理実験を通して流速など水の性質を体験的に理解させるとともに,土質試験を通して土粒子の比重など土の性質を体験的に理解させること。
  • イ 内容の(6)については,学科の特色や地域の実態に応じて,題材として適切な農業土木構造物を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,農業土木事業と構造物の目的,特徴と性質及び構造物の設計手順と製図法を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,力の合成と分解,断面二次モーメントなどの断面の性質及び構造材料の強さと特性を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,水の物理的性質,静水圧や水の流れ,土の構造や土圧など水と土の性質に関する基本的な内容を扱うこと。なお,土質試験の方法については,詳細に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)については,はり,柱とトラスに作用する外力と応力及びその計算方法を扱うが,高度な計算方法には深入りしないこと。また,ラーメン構造については概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,鉄筋コンクリート構造と鋼構造の性質,許容応力度法及び限界状態設計法について基本的な内容を扱うこと。
第24 農業土木施工
1 目標

 農業土木施工に必要な知識と技術を習得させ,農業土木工事の特質を理解させるとともに,各種の工事を自然環境に配慮し,合理的に施工する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業土木工事の役割

  • ア 農業土木工事の意義と役割
  • イ 農業土木工事の特質

 (2)農業の基盤整備と自然環境

  • ア 地域計画と環境アセスメント
  • イ 農地整備の計画と施工

 (3)農業水利

  • ア 利水と治水
  • イ かんがいと排水
  • ウ 水の有効利用と水質保全

 (4)農業土木工事の施工

  • ア 土工
  • イ コンクリート工
  • ウ 基礎工
  • エ 道路工
  • オ 植栽工

 (5)工事の運営管理

  • ア 工事の運営組織
  • イ 仕様と積算
  • ウ 品質管理と工程管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(4)までについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,題材として適切な農業土木工事を選定すること。
  • イ 内容の(4)については,土木構造物の見学,調査や実習を通して,農業土木工事の特質を理解させ,工事の改善を図る実践力を育てるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,農地の整備と保全,かんがい,排水などの各種農業土木工事の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,農業用水,生活用水などの利水とその有効利用,堤防や洪水調節などの治水,水田や畑地へのかんがいと排水の方式と施設及び水質の汚濁防止や処理施設を重点的に扱うこと。
第25 造園計画
1 目標

 造園の計画・設計に必要な知識と技術を習得させ,緑地のもつ機能を理解させるとともに,目的や環境に応じた造園空間を創造する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)造園計画の意義と緑地環境の役割

  • ア 生活と緑地環境
  • イ 造園計画と造園空間

 (2)環境と造園の様式

  • ア 日本の環境と造園様式
  • イ 外国の環境と造園様式

 (3)造園製図と造園デザインの基礎

  • ア 造園製図の基礎
  • イ 造園デザインの基礎

 (4)庭園の計画・設計

  • ア 住宅庭園
  • イ 学校庭園

 (5)公園,緑地の計画・設計

  • ア 都市緑地
  • イ 農村緑地
  • ウ 自然公園
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,日本と外国の造園様式を,それぞれの国や地域の自然環境,文化的環境及び社会的環境と関連付けて理解させること。
  • イ 内容の(5)のアからウまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,造園の目的と計画及びそれに基づく造園空間の創造と利用の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,日本と外国の主な造園様式とその変遷並びにそれを取り巻く自然環境,文化的環境及び社会的環境を総合的に扱い,詳細に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(4)については,住宅庭園と学校庭園の構成,機能と環境条件など庭園の計画・設計に必要な内容を扱うこと。なお,庭園の歴史や施設については,詳細に深入りしないこと。
  • エ 内容の(5)については,都市緑地,農村緑地,自然公園の種類,機能,役割,環境条件など公園や緑地の計画・設計に関する基本的な内容を扱うこと。なお,イ及びウについては,設計を扱わないことができること。
第26 造園技術
1 目標

 造園の施工と管理に必要な知識と技術を習得させ,造園の特質と造園緑化材料の特性を理解させるとともに,材料を適切に取り扱い,合理的に施工し,維持管理する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)造園技術の特色と役割

  • ア 造園技術の特色
  • イ 造園施工と管理の役割

 (2)造園緑化材料

  • ア 植物材料
  • イ 岩石材料
  • ウ その他の材料

 (3)造園植栽施工

  • ア 植栽とデザイン
  • イ 芝生,花壇等の造成

 (4)造園土木施工

  • ア 敷地の造成と土壌の改良
  • イ コンクリート工
  • ウ 給排水工
  • エ 造園施設工

 (5)植物及び工作物の管理

  • ア 植物の管理
  • イ 工作物の管理
  • ウ 景観の管理

 (6)合理的な施工と管理

  • ア 工程管理
  • イ 品質管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,観察,実習を通して,造園空間を構成するために必要な植物材料や岩石材料の特性とその取扱いを具体的に理解させること。
  • イ 内容の(3)から(5)までについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,造園の施工と管理を行う上で適切な題材を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,作庭技術,植栽技術などの造園技術の特色,造園空間の創出と維持管理など造園の施工と管理の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,植物材料や岩石材料の種類と特性及び植物材料の育成を扱うこと。なお,地域の造園施工の実態等に応じて,題材として適切な造園緑化材料を選定すること。ウについては,木材,竹材,金属材などを扱うこと。
  • ウ 内容の(2)から(5)までについては,病気,害虫,機械及び器具について,羅列的な扱いをしたり詳細に深入りしたりしないこと。
  • エ 内容の(5)については,造園樹木のせん定と整姿,工作物の補修などの維持管理及び造園の目的に沿った景観の維持管理を扱うこと。
第27 測量
1 目標

 測量に必要な知識と技術を習得させ,測定値の処理と測定機器の特質を理解させるとともに,各種の事業に応用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)測量の意義と役割

  • ア 測量の種類と役割
  • イ 測定値の処理と作図

 (2)平面の測量

  • ア 平板測量
  • イ 距離の測量
  • ウ 角の測量
  • エ トラバース測量
  • オ 三角測量と三辺測量

 (3)高低の測量

  • ア 直接水準測量
  • イ 間接水準測量

 (4)写真測量

  • ア 空中写真の性質と実体視
  • イ 空中写真の判読と図化
  • ウ 写真測量の利用
  • エ リモートセンシングの応用
  • オ 地理情報システム

 (5)応用測量

  • ア 地形測量
  • イ 路線測量
  • ウ 工事測量
  • エ 河川測量
  • オ 森林緑地測量
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,実習を通して,測量の原理と測定機器の操作について理解させ,測量を各種の事業に活用する実践力を育てるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)のアからオまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(4)については,写真測量の基本的な測定原理及び写真測量のデータの利用に重点を置き,リモートセンシングと地理情報システムについては基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(5)については,既存の地形図の利用,各種事業の目的に応じた測量の選択,作図の方法と精度の扱いなど応用測量について基本的な内容を扱うこと。
第28 生物活用
1 目標

 園芸作物と社会動物の活用に必要な知識と技術を習得させ,園芸作物と社会動物の特性及び園芸と動物を活用したセラピーの特質を理解させるとともに,生活の質の向上や健康の改善を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)生物活用の意義と役割

  • ア 生物活用の役割と動向
  • イ 園芸作物,社会動物と人間生活

 (2)園芸作物の栽培と活用

  • ア 草花,野菜,ハーブの栽培と活用
  • イ 園芸デザインとその利用

 (3)社会動物の飼育と活用

  • ア 社会動物の飼育としつけ
  • イ 社会動物の訓練と活用

 (4)健康の改善と生活の質の向上

  • ア 生物活用と対人サービス
  • イ 園芸セラピー
  • ウ 動物セラピー
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,実習を通して,園芸活動や社会動物との交流の健康上の効果について理解させ,園芸作物や社会動物を有効に活用する実践力を育てるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。また,学科の特色や地域の実態に応じて,題材として適切な園芸作物や社会動物を選定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,健康上の効果に着目した園芸作物の栽培や園芸デザインの活動を中心に扱い,それを活用した交流活動の準備や活動の支援も扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,健康上の効果に着目した社会動物との交流とそのための飼育や訓練の活動を中心に扱い,それを活用した交流活動の準備や活動の支援も扱うこと。
  • ウ 内容の(4)については,園芸作物や社会動物を活用した対人サービスの特性,園芸セラピーと動物セラピーの準備,計画などの基本的な内容を扱うこと。
第29 グリーンライフ
1 目標

 交流,余暇活動の展開に必要な知識と技術を習得させ,農業や農村のもつ多面的な機能と対人サービスの特性を理解させるとともに,交流,余暇活動を導入した経営の改善を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)農業・農村と対人サービス

  • ア 交流,余暇活動型経営の動向
  • イ 農業・農村と対人サービスの特性

 (2)農業・農村体験の援助と応接

  • ア 農業体験の指導と援助
  • イ 農村体験の受入れと応接

 (3)農業・農村の機能の活用

  • ア 自然環境の活用
  • イ 農村景観の活用
  • ウ 農村文化の活用
  • エ 地域農産物の加工

 (4)市民農園とグリーン・ツーリズム

  • ア 市民農園,観光農園の運営
  • イ グリーン・ツーリズムの実施
  • ウ 施設の整備と維持管理

 (5)農業と農村生活の向上

  • ア 地域の文化と生活の向上
  • イ 経営の改善と地域の活性化
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)のアからエまでについては,学科の特色や地域の実態に応じて,選択して扱うことができること。
  • イ 内容の(2)及び(4)については,見学や実習を通して,市民農園やグリーン・ツーリズムの企画や運営を図る実践力を育てるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,我が国の交流,余暇活動を導入した経営の動向及び農業・農村体験を生かした対人サービスについて基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,栽培や飼育の体験の指導と援助の方法及び体験活動や交流活動の準備と接客法を重点的に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,里山や渓流などの自然環境,田畑や農家などの農村景観,郷土芸能などの文化や地域の農産物加工などの農業・農村がもつ機能の活用について基本的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,栽培や収穫体験を行う農園活動と農村滞在型余暇活動の企画,運営の基本的な内容を扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)農業に関する各学科においては,「農業科学基礎」又は「環境科学基礎」のいずれか1科目及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)農業に関する各学科においては,原則として農業に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。また,実験・実習に当たっては,ホームプロジェクトを取り入れることもできること。
  • (3)地域や産業界等との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第2節 工業

第1款 目標

 工業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,現代社会における工業の意義や役割を理解させるとともに,環境に配慮しつつ,工業技術の諸問題を主体的,合理的に解決し,社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。

第2款 各科目

第1 工業技術基礎
1 目標

 工業に関する基礎的技術を実験・実習によって体験させ,各分野における技術への興味・関心を高め,工業の意義や役割を理解させるとともに,工業に関する広い視野を養い,工業の発展を図る意欲的な態度を育てる。

2 内容

 (1)人と技術と環境

  • ア 人と技術
  • イ 環境に配慮した技術

 (2)基礎的な加工技術

  • ア 形態を変化させる加工
  • イ 質を変化させる加工

 (3)基礎的な生産技術

  • ア 生産の流れと技術
  • イ 基礎的な分析及び測定技術
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,相互に関連する実験や実習内容を取り上げるよう留意し,総合的に理解させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,産業社会や職業生活についての調査や見学を通して,科学技術の発達と人間とのかかわりについて理解させること。また,職業資格及び工業所有権を簡単に扱うこと。イについては,環境に配慮した工業技術について,身近な事例を通して,その意義や必要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,日常生活にかかわる身近な製品の製作例を取り上げ,工業技術への興味・関心を高めるよう留意するとともに,工具や器具を用いた加工及び機械や装置類を活用した加工を体験させること。アについては,塑性加工など,形態を変化させる加工の基礎的な内容を扱うこと。イについては,化学変化など,主として質を変化させる加工の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,簡単な工業製品の製作を通して,生産に関する技術の基礎的な内容を扱うこと。イについては,具体的な事例を通して,生産にかかわる基礎的な分析及び測定技術の重要性について理解させること。
第2 課題研究
1 目標

 工業に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)作品製作
  • (2)調査,研究,実験
  • (3)産業現場等における実習
  • (4)職業資格の取得
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 実習
1 目標

 工業の各専門分野に関する基礎的な技術を実際の作業を通して総合的に習得させ,技術革新に主体的に対応できる能力と態度を育てる。

2 内容
  • (1)要素実習
  • (2)総合実習
  • (3)先端的技術に対応した実習
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,生徒の興味・関心,進路希望等に応じて実習内容の重点化を図るとともに,生徒に実習内容を選択させるなど,弾力的に取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,各専門分野に対応した要素的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,内容の(1)の個々の要素技術を総合化した内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,工業の各専門分野における先端的技術の中から,基礎的な内容を選択して扱うこと。
第4 製図
1 目標

 製図に関する日本工業規格及び各専門分野の製図について基礎的な知識と技術を習得させ,製作図,設計図などを正しく読み,図面を構想し作成する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)製図の基礎

  • ア 製図と規格
  • イ 図面の表し方

 (2)各専門分野の製図・設計製図

  • ア 各専門分野に関する製図
  • イ 各専門分野に関する設計製図

 (3)自動設計製図装置の基礎

  • ア 自動設計製図装置の機能
  • イ 自動設計製図装置を活用した設計製図
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,各学科の特色に応じて,関連する内容を選択して扱うこと。
  • イ 指導に当たっては,必要に応じて内容と関連する国際規格を取り上げ,基礎的な内容を取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,日本工業規格の製図に関する基礎的な内容を扱うこと。イについては,基礎的な図法及び製図用具の使い方を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,各学科の目的に応じ,適切な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,具体的な事例を通して活用の方法について理解させるとともに,基礎的な図面を作成させること。
第5 工業数理基礎
1 目標

 工業の各分野における事象の数理処理に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)工業の事象と数式

  • ア 工業の事象の計算
  • イ 面積,体積,質量の積算
  • ウ 単位と単位換算

 (2)基礎的な数理処理

  • ア 力とエネルギー
  • イ 力と釣合い
  • ウ 計測と誤差
  • エ 工業の事象とグラフ

 (3)応用的な数理処理

 (4)コンピュータによる数理処理

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,演習を重視し,数学を工業の基礎的事象を処理する道具として活用させるよう留意すること。
  • イ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)までの数理処理と関連付けて扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,中学校までに学んだ数学を基礎に数理処理できる工業の事象を扱うこと。ウについては,国際単位系を簡単に扱い,具体的な単位換算については内容の(2)及び(3)の各項目の中で扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,力とエネルギーに関する工業の事象を取り上げ,具体的な数理処理を扱うこと。イについては,力と釣合いに関する工業の事象を取り上げ,具体的な数理処理を扱うこと。ウについては,測定した値の精度及び位取りを扱い,有効数字の考え方について理解させること。エについては,工業の事象に関する実験の測定値をグラフに表す方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,学科の特色に応じて,題材として適切な工業の事象を取り上げ,流れと圧力,時間とともに変化する事象などの数理処理を扱うこと。微積分を用いる場合は基礎的な内容にとどめること。
  • エ 内容の(4)については,工業に関する事象を迅速かつ合理的に数理処理する技能を習得させること。
第6 情報技術基礎
1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,情報技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)産業社会と情報技術

  • ア 情報化の進展と産業社会
  • イ 情報のモラルと管理

 (2)ソフトウェア

  • ア オペレーティングシステムの基礎
  • イ アプリケーションソフトウェアの利用

 (3)プログラミング

  • ア 流れ図
  • イ 基本的なプログラミング
  • ウ プログラム及びデータの取扱い

 (4)ハードウェア

  • ア 論理回路
  • イ 処理装置の構成と動作
  • ウ 周辺装置

 (5)マルチメディア・制御・通信

  • ア マルチメディアの活用
  • イ コンピュータ制御
  • ウ データ通信とネットワーク
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,コンピュータの操作を通して具体的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)のイについては,学科の特色に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,情報化の進展が産業社会に及ぼす影響について,身近な事例を通して理解させるとともに,望ましい情報活用のモラルと管理の在り方について理解させること。また,著作権の保護を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,ソフトウェアの概要について理解させるとともに,利用に必要な基本的な操作を習得させること。
  • ウ 内容の(3)については,基本的なプログラムの作成方法を扱い,サブルーチン,配列,ファイル処理及びグラフィック処理は簡単に触れる程度とすること。
  • エ 内容の(4)については,基本的なハードウェアの概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,マルチメディアやネットワークの基礎的な内容を扱うこと。
第7 材料技術基礎
1 目標

 工業の各分野に用いられる材料の製造,組織,性質及び用途に関する基礎的な知識を習得させ,材料の選択及び改良に必要な基礎的な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)工業材料と社会生活

 (2)工業材料の性質と構造

  • ア 物質の状態と材料の構造
  • イ 変形と流動
  • ウ 構造と性質

 (3)工業材料の検査

  • ア 機械的性質の検査
  • イ 顕微鏡による組織検査
  • ウ 計器による検査

 (4)工業材料の製造

  • ア 金属材料の製造
  • イ ファインセラミックスの製造
  • ウ 高分子材料の製造

 (5)工業材料の加工

  • ア 工業材料の加工性
  • イ 主な加工法
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,材料の性質,検査方法,製造方法などについて理解させ,工業材料の性質の利用や改善を図る基礎的な能力と態度を育てること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,工業材料が社会生活及び産業に果たしている役割を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,工業材料の化学結合の原理及び結晶構造を扱うこと。イについては,工業材料の変形及び流動と組織との関係を扱うこと。ウについては,工業材料の結晶構造と機械的,物理的,化学的性質との関係を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,検査の原理,検査方法及び検査結果と工業材料の性質との関係を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,主な工業材料を取り上げ,製造法の原理と材料の性質との関連性について理解させること。
  • オ 内容の(5)のアについては,金属,セラミックス及び高分子材料の加工性の違いを扱うこと。イについては,鋳造,成形,機械加工,焼結などの主な加工方法の原理と方法を扱うこと。
第8 生産システム技術
1 目標

 生産システムに関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電気技術

  • ア 直流回路
  • イ 交流回路
  • ウ 電気設備

 (2)電子技術

  • ア 電子回路
  • イ 電子部品と情報機器

 (3)計測・制御

  • ア 計測の基礎と計測用機器
  • イ 制御の基礎
  • ウ コンピュータ制御

 (4)機械技術

  • ア 機械設備
  • イ 材料の加工技術

 (5)生産管理とシステム技術

  • ア 生産管理
  • イ 生産の合理化とシステム技術
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)及び(5)については,コンピュータを活用するなど,指導上の工夫に努めること。
  • イ 内容の(3)から(5)までについては,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,基礎的な電気回路を扱うこと。ウについては,生産システムに必要な電気設備の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,基礎的な電子回路の原理及び構成を扱うこと。イについては,基本的な電子部品の特徴と活用例及び生産システムにおける情報機器の基本的な構成と動作原理を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,計測の方法及び計測用機器の原理と構成を扱うこと。イについては,シーケンス制御とフィードバック制御の原理と構成及び電気的制御機器と機械的制御機器の原理と構成を扱うこと。ウについては,コンピュータ制御の原理及び制御機器とのインタフェースを扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,基本的な機械設備及びコンピュータ制御による自動化設備の原理と構成を扱うこと。イについては,基礎的な加工技術の原理と方法について理解させること。
  • オ 内容の(5)のアについては,工程管理を中心に扱うこと。イについては,コンピュータを利用した生産のシステム技術に関する基礎的な内容を扱うこと。
第9 工業技術英語
1 目標

 工業の各分野における生産,営業及び管理の業務に必要な技術英語に関する知識と表現技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容
  • (1)工業に関連した簡単な会話
  • (2)会議における会話
  • (3)プレゼンテーション
  • (4)情報通信ネットワークを利用したコミュニケーション
  • (5)工業技術に関連したリーディングとライティング
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,英語科教員やネイティブ・スピーカーとの連携について留意すること。
  • イ 指導に当たっては,工業の各分野で共通に必要とされる実践的な事例を取り扱い,基礎的な用語を使用し,専門的な用語は各分野の必要に応じて取り扱うよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,技術者としての自己紹介及び工場や実験室での簡単な会話を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,会議での簡単な質問の方法及び自分の意見を述べる方法を扱うこと。また,司会者として会議を進める際に必要な基本的な表現を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,各種の資料を用いて発表する際の基本的な表現を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,情報通信ネットワークを活用した簡単な英文による部品の注文や説明などを扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,工業製品仕様書の読解,報告書や図表の作成など,工業の各分野における基礎的な題材を取り上げて,表現技術を習得させること。
第10 工業管理技術
1 目標

 工業生産の運営と管理に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)工業管理技術の概要

 (2)生産の計画と管理

  • ア 生産の計画
  • イ 生産の管理

 (3)工程管理と品質管理

  • ア 工程管理
  • イ 品質管理

 (4)安全管理

  • ア 生産現場における災害とその防止
  • イ 環境の保全

 (5)工場の経営

  • ア 人事管理
  • イ 工業会計
  • ウ 工業関係法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,産業現場を見学したり企業での具体的な事例を取り上げたりして,具体的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)の指導に当たっては,ベンチャー企業の具体的な経営事例を取り上げ,起業家の養成の重要性についても簡単に扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,工業生産の管理技術の意義と工業生産に関する組織の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,需要予測と生産数量及び生産方式の選定の概要を扱うこと。イについては,生産にかかわる全般的な管理の概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,生産工程の計画や作業日程などを扱うこと。イについては,基本的な品質管理方法の原理及び活用方法を扱い,統計学的な内容に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,安全管理の意義,目的及びその手法に重点を置いて,災害防止の概要を扱うこと。イについては,生産活動における公害発生とその防止の概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,人事管理の進め方,賃金,福利厚生,労使関係などの概要を扱うこと。イについては,工業会計の基礎的な内容を扱うこと。また,原価計算についても簡単に扱うこと。ウについては,工場経営に関連する基本的な法規の目的と概要を扱うこと。
第11 機械工作
1 目標

 機械工作に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)機械工作法の発達

 (2)機械材料

  • ア 材料の加工性と活用
  • イ 金属材料
  • ウ 新素材

 (3)各種の工作法

  • ア 主な工作法
  • イ 特殊な工作法

 (4)工業量の測定と計測機器

  • ア 測定
  • イ 計測機器

 (5)生産の管理

  • ア 生産計画と管理
  • イ 情報技術によるシステム化

 (6)機械加工及び生産の自動化

  • ア 工作機械の自動化と制御技術
  • イ 将来の生産方式とシステム技術
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,新しい工作機械や機械材料についてもその基礎的な内容を取り上げ,技術の進展に対応させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,機械材料及び機械工作の装置や工作法の発達を扱い,両者が相互に関連して発達してきたことについて理解させること。
  • イ 内容の(2)のイについては,主な金属材料の機械的性質と利用方法を扱うこと。ウについては,新素材の基礎的な機械的性質を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,主な工作法の原理と方法及びその発展の動向を扱い,機械や装置の具体的な構造,機能及び操作は扱わないこと。イについては,レーザー加工法,放電加工法などの原理と方法を扱うこと。また,具体的な事例を通して,簡単なジグや取付具の構成と用途を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,機械に関する基本的な工業量の測定及び計測機器の原理を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,生産の管理手法について総合的に理解させること。また,災害の予防や安全対策及び情報技術の利用による管理のシステム化について基礎的な内容を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,自動化された工作機械の現状について理解させるとともに,将来の生産方式にシステム技術の進展が及ぼす影響について考えさせること。
第12 機械設計
1 目標

 機械設計に関する基礎的な知識と技術を習得させ,機械,器具などを創造的,合理的に設計する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)機械と設計

 (2)機械に働く力

  • ア 機械に働く力と運動
  • イ 機械に与えられたエネルギーと仕事及び動力の関係

 (3)材料の強さ

  • ア 機械部分に生ずる応力とひずみの関係
  • イ 機械部分の形状

 (4)機械要素と装置

  • ア 締結要素
  • イ 軸要素
  • ウ 伝達装置
  • エ 緩衝装置
  • オ 管路,構造物,圧力容器

 (5)機械と器具の設計

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,機械に働く力や機構について工学的に考えさせ,実際的な設計技術を習得させること。
  • イ 内容の(4)のイ,エ及びオについては,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,機械が機構と機械要素から成り立っていること及び生産における設計の役割について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,機械に働く力と運動に関する基本的な概念について理解させ,具体的な事例を通して基礎的な計算方法を扱うこと。イについては,機械に与えられたエネルギーと仕事及び動力の概念並びに基礎的な計算方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,機械部分に生ずる応力とひずみの概念及び機械部分の形状と大きさを決める方法を扱うこと。なお,計算式は最小限にとどめ,座屈については計算式の活用に重点を置くこと。イについては,はりの断面の形状と寸法の計算を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアからオまでについては,要素と装置の種類,特性及び用途について理解させること。
  • オ 内容の(5)については,設計の手順について理解させ,簡単な機械や器具を設計させること。また,自動設計製図装置などの情報機器を用いた設計の方法についても基礎的な内容を扱うこと。
第13 原動機
1 目標

 原動機の構造と機能に関する知識と技術を習得させ,原動機を有効に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)エネルギー変換と環境

  • ア 動力エネルギーへの変換
  • イ エネルギーと原動機
  • ウ エネルギーと環境

 (2)流体機械

  • ア 流体の性質と力学
  • イ 水車とポンプ
  • ウ 送風機と圧縮機
  • エ 油空圧機器

 (3)内燃機関

  • ア 熱機関の基礎
  • イ 内燃機関の種類
  • ウ 原理,構造,性能

 (4)自動車

  • ア 自動車と社会生活
  • イ 自動車の分類と構造
  • ウ 自動車の安全技術と整備及び環境対策

 (5)蒸気原動機

  • ア 蒸気発生装置
  • イ 蒸気タービン

 (6)冷凍装置

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,原動機の理論と実際の機器とを関連させて,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のウについては,エネルギー消費と環境問題の関連を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,流体及び気体の性質と基本的な力学計算を扱うこと。イからエまでについては,流体機械の構造,機能及び利用例を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,熱と仕事の関係を扱うこと。イについては,各種の代表的な内燃機関を取り上げ,その概要について理解させること。ウについては,ガソリン機関を中心として,エネルギー変換の原理と機関の構造を扱うこと。機関の性能については,各種のサイクル及び日本工業規格に基づく性能試験の基礎的な内容を扱うこと。その他の機関については,その特徴を扱う程度とすること。
  • エ 内容の(4)のアについては,自動車が社会生活や産業において果たしている役割について理解させること。イについては,自動車の分類と構造の概要を扱う程度とすること。ウについては,自動車に関する法規の概要並びに自動車の法定整備と安全確保及び環境対策に関する基礎的な内容を簡単に扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,蒸気原動機の概要を扱うこと。また,原子炉による動力発生について,原理,構成,利用及び環境への配慮を簡単に扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,冷凍装置の原理と仕組みについて基礎的な内容を扱うこと。
第14 電子機械
1 目標

 電子機械に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電子機械の概要と役割

  • ア 身近な電子機械
  • イ 電子機械と生産ライン

 (2)機械の機構と運動の伝達

  • ア 基本的な機械要素
  • イ 基本的なメカニズム

 (3)センサとアクチュエータの基礎

  • ア センサ
  • イ アクチュエータ

 (4)シーケンス制御の基礎

  • ア リレーシーケンス
  • イ プログラマブルコントローラ

 (5)コンピュータ制御の基礎

  • ア コンピュータとインタフェース
  • イ 外部機器の制御

 (6)簡単な電子機械設計

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,身近なメカトロニクスに関する事例を通して,総合的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,身近な事例を通して,電子機械が社会生活や産業において果たしている役割について理解させるとともに,省エネルギーや環境保全などの分野における重要な技術であることについて理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,電子機械に必要な締結要素,軸要素及び伝達要素の概要を扱うこと。イについては,電子機械の基本的なメカニズムの特徴を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,主なセンサの原理,特徴及び利用例を扱うこと。イについては,主なアクチュエータの原理,特徴及び利用例を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,実際の利用例を通して,シーケンス制御の仕組みについて理解させ,理論的に深入りしないこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,インタフェース回路の原理と方法及び制御プログラムを扱うこと。イについては,外部機器からのフィードバック信号を利用した制御の原理と方法について理解させ,外部機器の基礎的な制御技術を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,簡単なメカトロニクス製品を例に,マイコンの組み込み技術及び制御機構とソフトウェア技術について理解させ,簡単な電子機械の設計を扱うこと。
第15 電子機械応用
1 目標

 電子機械に関する応用的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)動力用アクチュエータ

  • ア 電力を利用したアクチュエータ
  • イ 流体を利用したアクチュエータ

 (2)産業用ロボット

  • ア ロボットの基礎
  • イ ロボットの制御システム
  • ウ ロボットの操作と安全管理

 (3)ファクトリー・オートメーション

  • ア CAD/CAMの基礎
  • イ 数値制御工作機械
  • ウ 生産システムの基礎
  • エ ネットワーク技術

 (4)電子機械応用設計

  • ア 自動化機器の調査,研究
  • イ 簡単なメカトロニクスシステムの設計
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(4)については,生徒の実態や学科の特色に応じて,ア又はイのいずれかを選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,出力の大きなアクチュエータの基礎的な技術を扱うこと。イについては,空気圧及び油圧を利用したアクチュエータを扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,基本的な産業用ロボットを扱い,専門的に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)については,ファクトリー・オートメーションを構成する基礎的な技術及びそれらを統合する基礎的なネットワーク技術を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,身近な自動化機器を対象として,システム化の技術や最適なシステムの在り方について調査,研究させること。イについては,簡単なメカトロニクスシステムの構想,設計及び製作手順までの一貫した内容を扱うこと。
第16 自動車工学
1 目標

 自動車の構造と機能に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)人と自動車

 (2)自動車の原理

  • ア 自動車の概要と力学
  • イ 自動車用機関の働きと動力に関連する装置
  • ウ 自動車の操作と制動

 (3)自動車の構造

  • ア 自動車用機関と性能
  • イ 自動車用機関の付属装置
  • ウ 車体とその付属装置
  • エ 走行と性能

 (4)自動車と電気・電子技術

  • ア 自動車の電気装置
  • イ 自動車の電子制御技術

 (5)自動車と環境

3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,自動車の発明と進歩,自動車産業と社会とのかかわり及び自動車と人間生活とのかかわりを簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,動力の発生,動力の伝達,自動車の操作装置,材料の性質などについて理解させること。イについては,自動車用機関の働きと動力に関連する装置の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のウについては,技術の進展に留意して題材を取り上げ,基礎的な内容を扱うこと。エについては,走行性能と走行試験とを関連付けて扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,自動車の電気装置の原理と構造及び機能について理解させること。イについては,自動車の電子制御技術の基礎的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,自動車の安全確保及び環境保全に関する技術の基礎的な内容を扱うこと。
第17 自動車整備
1 目標

 自動車整備に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)自動車整備と関係法規

  • ア 自動車整備の目的と内容
  • イ 自動車の整備に関する法規
  • ウ 自動車整備事業と自動車整備士

 (2)自動車材料

  • ア 自動車用材料の加工とリサイクル
  • イ 自動車整備に伴う工作法と機器

 (3)自動車の整備と試験

  • ア 自動車用機関とその関連装置の整備
  • イ 自動車シャシとその関連装置の整備
  • ウ 環境保全と安全確保に関する装置の整備
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,自動車整備に関する法規の概要を,整備の体系と関連させて扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,自動車用材料の加工法及び省資源と環境保全の重要性を扱うこと。イについては,自動車整備に関連する工作機器の原理と基礎的な加工方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のア及びイについては,関連する装置も含めて総合的に扱い,点検,測定,調整,検査及び試験に関しては,基礎的・基本的な内容を扱うこと。ウについては,技術の進展に留意して題材を取り上げ,基礎的な内容を扱うこと。
第18 電気基礎
1 目標

 電気に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)直流回路

  • ア 電気回路の電圧・電流・抵抗
  • イ 消費電力と発生熱量
  • ウ 電気抵抗
  • エ 電気の各種作用

 (2)磁気と静電気

  • ア 電流と磁気
  • イ 静電気の基礎

 (3)交流回路

  • ア 交流回路の基礎
  • イ 交流回路の電圧・電流・電力
  • ウ 記号法
  • エ 三相交流

 (4)電気計測

  • ア 電気計測の基礎
  • イ 基礎量の測定
  • ウ 測定量の取扱い

 (5)各種の波形

  • ア 非正弦波交流
  • イ 過渡現象
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 計算方法の取扱いに当たっては,演習を重視し,実際に活用させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,電圧,電流及び抵抗の意味と関係する基本的な量と計算方法を扱うこと。イについては,電流による発熱,電力及び電力量を簡単に扱うこと。エについては,電気による各種作用の原理と利用を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,電流と磁気に関する計算方法は基本的なものにとどめ,専門的に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,交流の状態を表す諸量の意味について理解させること。イについては,交流回路における抵抗,インダクタンス及び静電容量についての基本的な計算方法を扱うこと。ウについては,交流回路における電流・電圧の基本的な計算方法を扱い,専門的に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,主な電気計器の基本原理,構造,特性及び取扱い方法を扱うこと。イについては,基礎量の基本的な測定法について理解させること。ウについては,測定に伴う誤差,測定値の取扱いなどを扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,代表的な波形を扱うこと。イについては,電気回路における過渡現象の発生とその回路の時定数を扱う程度とし,専門的に深入りしないこと。
第19 電気機器
1 目標

 電気機器及び電気材料に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)直流機器

  • ア 直流発電機
  • イ 直流電動機
  • ウ 特殊電動機

 (2)交流機器

  • ア 変圧器
  • イ 誘導機
  • ウ 同期機

 (3)パワーエレクトロニクス

  • ア パワーエレクトロニクス素子
  • イ 基本回路
  • ウ 応用回路

 (4)電気材料

  • ア 導電材料
  • イ 磁性材料
  • ウ 絶縁材料
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 計算方法の取扱いに当たっては,演習を重視し,実際に活用させるよう留意すること。
  • イ 電気機器に関する法規及び日本工業規格などの各種規格については,内容と関連させて取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,直流機器の原理,構造及び特性を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,交流機器の原理,構造及び特性を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,パワーエレクトロニクス素子の原理,構造及び特性を扱うこと。イ及びウについては,パワーエレクトロニクス素子を使用した基礎的な電子回路を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,電気材料の特性及び取扱い方法を扱うこと。新素材については簡単に扱う程度とすること。
第20 電力技術
1 目標

 電力技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)発電と送電

  • ア 発電方式
  • イ 水力発電
  • ウ 火力発電
  • エ 原子力発電
  • オ 送電

 (2)配電と屋内配線

  • ア 配電
  • イ 自家用変電所と屋内配線

 (3)自動制御

  • ア シーケンス制御
  • イ フィードバック制御
  • ウ コンピュータ制御

 (4)省エネルギー技術

  • ア 発電・送電の省エネルギー技術
  • イ 電力利用の省エネルギー技術

 (5)各種の電力応用

  • ア 照明
  • イ 電熱
  • ウ 電気化学
  • エ 電気鉄道
  • オ その他

 (6)電気関係法規

  • ア 電気事業に関する法規
  • イ 電気工事に関する法規
  • ウ 電気用品に関する法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(5)のアからオまでについては,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,主な発電方式の概要と特徴を扱うこと。また,新しい発電方式も,簡単に扱うこと。イからエまでについては,発電の基本原理,方法,構成及び特性を扱うこと。オについては,送電の方式と特性を扱うこと。変電所については,構成及び運用の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,配電の方式,構成,特性及び保守の基本的な内容を扱うこと。イについては,自家用変電所の構成と関連する法規の概要及び屋内配線の設計・施工を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,電気エネルギーに関する制御の基本原理,制御系の構成及び動作を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,発電・送電及び電力利用の省エネルギー技術の原理と方法を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,電力応用の基本原理,機器と装置の構成及び利用例を簡単に扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,電気に関する法規の目的と概要を扱うこと。
第21 電子技術
1 目標

 電子技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電子技術の概要

 (2)半導体と電子回路

  • ア 半導体素子
  • イ 電子回路の基礎

 (3)通信システムの基礎

  • ア 有線通信システム
  • イ 無線通信システム
  • ウ データ通信システム
  • エ 通信関係法規

 (4)画像通信の基礎

  • ア ファクシミリ
  • イ テレビジョン
  • ウ ディジタル通信

 (5)音響機器の基礎

  • ア マイクロホンとスピーカ
  • イ 録音・再生機器

 (6)電子計測の基礎

  • ア 高周波計測
  • イ 応用計測
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,電子技術の発達や現代社会における役割,将来の展望などを簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,半導体素子の種類と特性及びその具体的な働きを扱うこと。イについては,代表的なアナログ及びディジタル回路の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアからウまでについては,通信に必要な電子機器の特性と利用例及び主な通信機器と通信システムの基礎的な内容を扱うこと。エについては,通信に関する基本的な法規の目的と概要を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,画像通信に必要な電子機器の特性と利用例及び基本的な画像通信機器を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,マイクロホン及びスピーカの原理と構造を簡単に扱うこと。イについては,アナログ及びディジタル技術を利用した音響機器を取り上げ,その原理と構造について理解させること。
  • カ 内容の(6)のアについては,高周波測定に用いる基本的な測定器を取り上げ,その原理と測定方法について理解させること。イについては,電子計測に用いられる基本的なセンサを取り上げ,その原理と応用例について理解させること。
第22 電子回路
1 目標

 電子回路に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電子回路用素子

  • ア ダイオード
  • イ トランジスタ
  • ウ 集積回路

 (2)電子回路の基礎

  • ア 低周波増幅回路
  • イ 高周波増幅回路

 (3)各種の電子回路

  • ア 電源回路
  • イ 発振回路
  • ウ パルス回路
  • エ 変調・復調回路
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,回路素子の機能や特性,基本的な電子回路の定量的な取扱い及び簡易な回路設計や製作を取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,電子回路で用いる代表的な素子の構造,性質及び基礎的な用途を扱うこと。ウについては,アナログ及びディジタル回路に用いられる基本的な集積回路の種類と特徴及び機能と活用例を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,増幅回路の原理について理解させ,利得,帯域幅等の基本的な特性,電力増幅及び簡単な増幅回路の設計を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,代表的な電子回路の回路構成,動作原理及び取扱い方法を扱うこと。ウについては,パルス波の有用性,発生及び整形の方法を簡単に扱うこと。
第23 電子計測制御
1 目標

 電子計測制御に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電子計測制御の概要

  • ア 電子計測制御の考え方
  • イ 計測制御機器とデータ処理

 (2)シーケンス制御

  • ア シーケンス制御の基礎
  • イ シーケンス制御に使われる機器
  • ウ 基本的な回路
  • エ プログラマブルコントローラの利用

 (3)フィードバック制御

  • ア フィードバック制御の基礎
  • イ 制御特性
  • ウ フィードバック制御の利用

 (4)コンピュータによる制御の基礎

  • ア 制御装置とインタフェース
  • イ 制御プログラム
  • ウ コンピュータによる計測制御システム
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,身近な事例を通して,電子計測制御の基本的な考え方について理解させること。情報通信ネットワークを利用した計測制御システムについては簡単に触れる程度とすること。イについては,計測制御機器によるデータの簡単な測定方法及び処理方法について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,シーケンス制御の基本的な原理と特徴及び使用される電子機器の構成と取扱い方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,フィードバック制御の基本的な原理,特性及び利用例を扱うこと。人工知能やファジー理論については簡単に触れる程度とし,専門的に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,コンピュータと外部機器との基本的な接続方法を扱うこと。イについては,外部機器を制御する基本的なプログラミングの方法を扱うこと。ウについては,コンピュータによる計測制御システムの概要を扱い,ファクトリー・オートメーションにおける計測技術については簡単に触れる程度とすること。
第24 通信技術
1 目標

 情報通信に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)有線通信

  • ア 有線通信システム
  • イ データ通信とネットワーク
  • ウ 光通信

 (2)無線通信

  • ア 電波とアンテナ
  • イ 無線通信システム
  • ウ 主な無線機器
  • エ 衛星を利用した通信システム

 (3)画像通信

  • ア 静止画像の通信
  • イ テレビジョン技術
  • ウ マルチメディアの通信技術

 (4)通信装置の入出力機器

  • ア 情報のディジタル化技術
  • イ 入出力機器
  • ウ 録音再生機器

 (5)通信関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(5)については,(1)から(4)までの内容と関連させて扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,有線通信回線を用いたアナログ及びディジタル通信の具体的な事例を通して,通信システムの構成及び概要について理解させること。イについては,データ通信システム及びネットワークの概要を扱うこと。通信プロトコルと交換機については簡単に扱う程度とすること。ウについては,光通信の原理と利用方法を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,電波の性質,各種アンテナの電気的特性及び電波の放射と受信を扱うこと。イについては,無線通信の方法とその通信システムについて,アナログ及びディジタル通信の具体的な事例を通して,その概要について理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,ファクシミリの送受信の原理を扱うこと。イについては,テレビジョンの電波と送受信機の概要及びアナログ放送とディジタル放送の特徴を扱うこと。ウについては,画像通信システム及びマルチメディアのディジタルデータを扱うネットワーク技術の基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,電気通信に必要な情報の入出力機器について,ディジタル化技術を中心として扱うこと。また,技術の進展に留意して,新しい機器を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,通信に関する基本的な法規の目的と概要を扱うこと。
第25 電子情報技術
1 目標

 電子情報技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)コンピュータの電子回路

  • ア 論理回路と論理代数
  • イ フリップフロップとその応用
  • ウ レジスタと演算回路

 (2)コンピュータの構成と機能

  • ア マイクロプロセッサと処理装置
  • イ 記憶装置と主な周辺機器
  • ウ データの流れと命令語の構成

 (3)制御プログラミング

  • ア ハードウェアに適した言語
  • イ 高級言語によるプログラミング
  • ウ 制御への応用

 (4)コンピュータの利用とネットワークシステム

  • ア オペレーティングシステム
  • イ 情報処理形態とネットワーク
  • ウ マルチメディアと電子技術
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)及び(2)については,マイクロコンピュータに関する情報技術を扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,学校の実態に応じて,適切なプログラム言語を選択すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,基本的な論理回路の特徴,組み合わせた論理回路の機能及び簡単な論理代数を用いた回路設計を扱うこと。イについては,フリップフロップ回路の原理及びその応用回路の特徴と利用例を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,装置や機器の動作原理,機能及び役割について理解させること。ウについては,命令語の構成やデータの処理手順を扱う程度とすること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,機械語及びアセンブリ言語の特徴と用途を簡単に扱うこと。イについては,基礎的な処理の流れ図及びプログラミングを扱うこと。ウについては,計測及び制御における基礎的なプログラミングの方法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,代表的なオペレーティングシステムの概要を扱うこと。イについては,ネットワークシステムの概要と情報処理形態に適したシステム構築の方法を簡単に扱うこと。ウについては,マルチメディアに関連した基礎的な電子技術を扱うこと。
第26 プログラミング技術
1 目標

 コンピュータのプログラミングに関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)コンピュータによる問題処理手順

  • ア 問題処理とプログラム開発の手順
  • イ 文書化
  • ウ プログラム言語
  • エ 目的及び翻訳プログラム

 (2)プログラミング技法

  • ア 順次型のプログラム
  • イ 選択型のプログラム
  • ウ 繰返し型のプログラム
  • エ プログラムの標準化

 (3)応用的プログラム

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,産業界の動向,生徒の実態や学科の特色に応じて,適切な言語を選択し,実習を中心として取り扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,論理的思考の学習を重視し,プログラム言語の規則の習得に偏ることのないよう留意すること。
  • ウ 内容の(3)については,生徒や学校の実態に応じて,制御処理,ファイル処理,グラフィック処理及びネットワーク処理の中から選択して扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,適切な例題を使った演習を取り入れ,効果的なプログラム開発の技法について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,基本的なアルゴリズムを扱い,プログラムの計画,作成,実施及び評価の実習を通して,効果的に情報を処理する方法を習得させること。
  • ウ 内容の(3)においてシステム開発を扱う場合には,基礎的なシステムを扱うこと。
第27 ハードウェア技術
1 目標

 コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)ハードウェアの構成

  • ア 論理回路と各種レジスタ
  • イ データの表現
  • ウ 中央処理装置
  • エ 周辺装置
  • オ 命令の構成

 (2)通信技術

  • ア データ通信の方式と機器
  • イ ネットワーク技術
  • ウ ネットワークシステムの設計

 (3)制御技術

  • ア 制御の概要
  • イ 数値制御
  • ウ コンピュータによる制御

 (4)保守技術

  • ア コンピュータの構成と組立
  • イ コンピュータの保守
  • ウ コンピュータの管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,汎用コンピュータのハードウェア技術について,具体的な事例を通して理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,基本的な論理回路の原理,レジスタの働き及び簡単な論理回路の設計を扱うこと。イについては,コンピュータ内部のデータ表現の原理と方法を扱うこと。ウについては,中央処理装置と主記憶装置の基本構成を取り上げ,基本動作について理解させること。エについては,周辺装置の構造と基本動作について理解させること。オについては,機械語の仕組みと機能及び基本的なプログラム作成を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,具体的な事例を通して,データ通信の方法と機器及びネットワークに関する技術の概要を扱うこと。ウについては,ネットワークシステムを設計する基本的な方法を扱い,専門的に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,制御の原理及び種類の概要について理解させること。イについては,数値制御の仕組みと基礎的な技術を扱うこと。ウについては,コンピュータ制御における各部の働きと制御に関する基礎的な技術を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のウについては,コンピュータシステムを安全かつ効果的に運用するための方法を扱い,専門的に深入りしないこと。
第28 ソフトウェア技術
1 目標

 コンピュータのソフトウェアに関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)オペレーティングシステム

  • ア オペレーティングシステムの概要
  • イ オペレーティングシステムの機能

 (2)アプリケーションプログラムの運用

  • ア ソフトウェアパッケージの運用
  • イ データベースの設計と運用
  • ウ ネットワークソフトウェアの運用

 (3)情報処理システムの管理

  • ア オペレーティングシステムの管理
  • イ ソフトウェアの管理システム
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,生徒の実態や学科の特色に応じて,適切なオペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを選択し,実習を中心として取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,オペレーティングシステムの機能と役割について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,ソフトウェアパッケージの基本的な構成,インストール及び基礎的な運用を扱うこと。イについては,データとファイルの構造,データベースの概念及び簡単なデータベースの設計と運用を扱うこと。ウについては,ネットワークソフトウェアの基本的な構成並びに利用者及びファイルの管理を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,オペレーティングシステムのインストール及び基礎的な運用と管理を扱うこと。イについては,ソフトウェアの保護と管理及び信頼性と安全対策の管理システムの基礎的な内容を扱うこと。
第29 マルチメディア応用
1 目標

 マルチメディア技術とコンピュータシステムに関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)マルチメディア技術と情報処理システム

  • ア マルチメディア技術の概要
  • イ 情報処理システムの概要

 (2)ディジタル化技術

  • ア マルチメディアのディジタル化技術
  • イ データの圧縮と送受信

 (3)システム開発の手順と設計

  • ア システムの概要
  • イ システムの分析と設計
  • ウ システムの評価

 (4)情報処理システムとマルチメディア技術の利用

  • ア 情報通信ネットワークシステム
  • イ マルチメディア処理システム
  • ウ その他の情報処理システム
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,マルチメディア技術を活用したシステム開発の必要性について理解させ,これからのコンピュータ応用の在り方について考えさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(4)については,生徒の実態や学科の特色に応じて,アからウまでの中から1以上を選択し,小規模な情報処理システムを作成させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)のアについては,文字,画像,音声をディジタル化する基本的な技術を扱うこと。イについては,マルチメディア情報の圧縮,復元の原理と方法及びディジタルデータの送受信に関する基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(3)のウについては,具体的なシステムの事例を通して,システムの安全性,信頼性及び評価の概要を扱うこと。
第30 建築構造
1 目標

 建築物の構造及び建築材料に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)建築構造の概要

 (2)建築材料

  • ア 建築材料の種類と特徴
  • イ 建築材料の規格と性能

 (3)木構造

  • ア 各部の名称
  • イ 各部の構成と機能

 (4)鉄筋コンクリート構造

  • ア 各部の名称
  • イ 各部の構成と機能

 (5)鋼構造

  • ア 各部の名称
  • イ 各部の構成と機能
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,建築現場の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,建築構造の種類と歴史的発達,主な建築構造の特徴及び関連する法規を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,建築材料の基礎的な内容を扱い,身近な住宅などの事例を通して,材料と構造の関連について理解させること。その際,建築材料の種類と特徴は建築構造と関連させて扱うこと。
  • ウ 内容の(3)から(5)までについては,それぞれの構造に関する各部の名称及びその構成と機能の基礎的な内容を扱うこと。また,プレファブ建築については,木質系は内容の(3)で,コンクリート系は内容の(4)で,鉄骨系は内容の(5)でそれぞれ扱い,補強コンクリートブロック構造については,内容の(4)で扱うこととするが,いずれもその概要を扱う程度とすること。
第31 建築施工
1 目標

 建築施工に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)建築施工の概要

 (2)建築業務

  • ア 施工方式
  • イ 工事契約
  • ウ 施工計画と施工監理

 (3)各種工事

  • ア 仮設工事
  • イ 基礎工事
  • ウ 主体工事
  • エ 仕上工事
  • オ 解体工事
  • カ 建築物の保守

 (4)工事用機器・器具

 (5)建築積算

  • ア 積算の意義と概要
  • イ 概算見積及び明細見積
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,建築現場の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,建築施工の意義やその過程,建築工事に携わる関係技術者等を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,施工業務に関する内容の概要を扱うこと。施工に関する法規については簡単に触れる程度とすること。
  • ウ 内容の(3)のアからエまでについては,各種工事の施工法の基礎的な内容を扱うこと。最新の工法や施工技術については簡単に扱う程度とすること。また,関連する施工技術の中で建築測量の概要を扱うこと。オについては,解体工事の概要と廃材の処理を扱うこと。カについては,建築物の保守の概要を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,主な工事用機器・器具の種類,特徴及び用途を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,積算の意義と概要について理解させるとともに,具体的な事例を通して,簡単な建築積算を扱うこと。
第32 建築構造設計
1 目標

 建築構造設計に関する基礎的な知識と技術を習得させ,構造物を合理的に設計する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)構造物に働く力

  • ア 構造物と荷重
  • イ 力の釣合い
  • ウ 支点と反力
  • エ 構造物の安定・不安定及び静定・不静定

 (2)静定構造物

  • ア 応力
  • イ 静定ばり
  • ウ 静定ラーメン
  • エ 静定トラス

 (3)部材に関する力学

  • ア 構造材料の力学的特性
  • イ 断面の性質
  • ウ はりや部材の変形

 (4)不静定構造物

  • ア 不静定構造物の概念
  • イ 不静定ばりと不静定ラーメン

 (5)各種構造物の設計

  • ア 鉄筋コンクリート構造
  • イ 鋼構造
  • ウ その他の構造
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,模型を用いた実験や視聴覚教材を活用し,力学的な現象を視覚的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,構造物に働く荷重の原理や構造物の力学的な特性を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,力の釣合い条件から応力が求められることについて理解させ,具体的な題材を通して基本的な計算方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,応力度とひずみ度の関係及び許容応力度と部材設計の関係を扱うこと。イについては,簡単な断面の形状の力学的な特性を扱うこと。ウについては,はりや部材の変形と安全性及び簡単な部材の設計に必要な基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,不静定構造物の概念及び簡単な構造物の計算を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,主な構造物の断面設計及び構造設計に当たって必要な基礎的な内容を扱うこと。
第33 建築計画
1 目標

 建築計画に関する基礎的な知識と技術を習得させ,建築物を合理的に計画し,設計する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)建築の歴史

  • ア 我が国の建築
  • イ 西洋の建築
  • ウ 近代の建築

 (2)建築と環境

  • ア 気候
  • イ 光
  • ウ 音
  • エ 熱
  • オ 色彩

 (3)建築の設備

  • ア 給排水・衛生設備
  • イ 空気調和設備
  • ウ 電気・通信設備
  • エ その他の設備

 (4)各種建築物の計画

  • ア 独立住宅
  • イ 集合住宅
  • ウ その他の建築物

 (5)都市計画

  • ア 都市計画の概要
  • イ 都市計画と地域計画
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,建物の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,建築の歴史的変遷,建築様式と建築物の形態の概要及び建築計画の意義を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアからオまでについては,それぞれの事項と建築物との関係を扱い,自然条件が建築物に与える影響や快適な住環境を計画する上で基礎的な要因であることについて理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアからウまでについては,主な設備の種類,構成と特徴などの基礎的な内容を扱うこと。エについては,災害の予防や人命保護に関する設備を簡単に扱うこと。なお,アからエまでにおいては,省エネルギーの必要性も簡単に扱うこと。
  • エ 内容の(4)のア及びイについては,身近な住宅を中心として,建築計画の基本的な手法を扱うこと。ウについては,不特定多数の利用者を対象とした建築物の空間構成と災害に対する配慮の必要性を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,都市計画に関する概念を扱うこと。
第34 建築法規
1 目標

 建築関係法規に関する基礎的な知識を習得させ,建築物の設計,施工,管理などに活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)建築関係法規の概要

  • ア 建築関係法規の意義
  • イ 建築関係法規の構成

 (2)建築基準法

  • ア 構造と設備に関する規定
  • イ 用途と敷地に関する規定
  • ウ その他の規定

 (3)建築関係法規

  • ア 建築の業務に関する法規
  • イ 都市計画に関する法規
  • ウ 労働安全に関する法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,具体的な事例を通して,建築物が安全及び衛生上の必要性から多くの法規によって規制されていることについて理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,建築関係法規の沿革に触れて,その意義について理解させること。イについては,建築関係法規の体系と構成について,その概要について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアからウまでについては,具体的な事例を取り上げ,相互に関連付けて扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,内容の(2)以外の建築に関する法規の概要を扱うが,専門的に深入りしないこと。
第35 設備計画
1 目標

 設備工業の計画に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に計画できる能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)設備の基礎

  • ア 自然環境
  • イ 室内環境
  • ウ 流体及び熱に関する力学

 (2)設備に関係した建築構造

  • ア 建築物の計画
  • イ 主な建築構造
  • ウ 構造物の力学

 (3)建築物の設備計画

  • ア 設備計画の概要
  • イ 建築物内の設備の配管
  • ウ 機器・配管の所要スペース

 (4)設備の施工

  • ア 施工管理
  • イ 設備工事の積算

 (5)設備関係法規

  • ア 設備に関する法規
  • イ 建築に関する法規
  • ウ その他の法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(5)のウについては,生徒や学校の実態に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,設備工業と自然環境及び室内環境とのかかわりを扱うこと。ウについては,水と空気に関する基礎的な力学及び簡単な熱力学を扱い,専門的に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,設備を計画する際に必要な建築構造に関する基礎的な内容を中心に扱うこと。ウについては,静定構造物の力の釣合い,曲げモーメントとせん断力図,応力度とひずみ度の概念,断面二次モーメントと断面係数の概念及び基礎的な計算方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(5)については,設備に関する基本的な法規の概要を扱うこと。ウについては,衛生・防災に関する法規などの概要を扱うこと。
第36 空気調和設備
1 目標

 空気調和設備に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)空気調和の基礎

  • ア 空気調和の方式
  • イ 冷房・暖房負荷
  • ウ 湿り空気の状態

 (2)空気調和装置

  • ア 空気調和装置の構成
  • イ 中央式・個別式空気調和機
  • ウ 空気調和装置の制御
  • エ 空気調和装置の設計

 (3)換気・排煙装置

  • ア 換気・排煙設備の構成
  • イ 換気・排煙設備の設計

 (4)直接暖房装置

  • ア 主な機器と構成
  • イ 装置の設計及び配管

 (5)空気調和設備の施工

  • ア 機器の据付けと配管工事
  • イ 空気調和設備の試験・検査・保守
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)については,学校の実態等に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,代表的な空気調和方式の構成と特徴及び利用例を扱うこと。イについては,冷房及び暖房の簡単な負荷計算を扱うこと。ウについては,湿り空気の組成及び空気線図の仕組みを扱うこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,空気調和装置を構成している主な機器の構造,性能及び用途を扱うこと。ウについては,空気調和装置の制御に関する基礎的な内容を扱うこと。エについては,空気調和装置の設計に関する基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,換気法の種類と排気量や排煙の方式について,関係法規と関連付けて扱うこと。イについては,換気・排煙設備の設計手順を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,直接暖房装置を構成する主な機器の構造,用途及び関連する配管を扱うこと。イについては,簡単な暖房装置の設計例を取り上げ,その概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,機器の据付け,配管工事及び保温・保冷工事の基礎的な内容を扱うこと。イについては,関係法規に基づく試験・検査及び保守について,基礎的な内容を扱うこと。
第37 衛生・防災設備
1 目標

 衛生・防災設備に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)給水・給湯設備

  • ア 水資源と上水道
  • イ 給水・給湯に関する機器と構成
  • ウ 給水・給湯設備と配管機器の設計

 (2)排水通気設備

  • ア 排水と下水道
  • イ 排水通気設備と配管機器の設計
  • ウ 住宅の給排水設備

 (3)排水処理設備

  • ア 排水浄化の原理と方法
  • イ し尿浄化設備と排水再利用

 (4)防災設備

  • ア 防火対象物と消防用設備
  • イ 消火設備と配管機器の設計

 (5)その他の設備

 (6)衛生・防災設備の施工

  • ア 機器の据付けと配管工事
  • イ 衛生・防災設備の試験・検査・保守
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)及び(5)については,学校の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,水質基準と水道施設の概要を扱うこと。イについては,給水・給湯の機器構成及び給水方式を扱うこと。ウについては,給水・給湯量の計算,配管機器の簡単な設計及び給水・給湯管径の求め方を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,排水の種類と下水道施設の概要を扱うこと。イについては,排水・通気系統の機器と構成,衛生器具の排水量及び排水・通気管径の簡単な求め方を扱うこと。ウについては,具体的な事例を通して理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,環境保全の観点から排水処理の必要性について理解させ,し尿浄化設備の構成と排水の再利用を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,防災設備の必要性について理解させ,主な消火設備の機器の構成と配管を中心に扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,ガス設備を中心に扱い,それ以外の設備は概要について理解させる程度とし,網羅的に扱わないこと。
  • カ 内容の(6)のアについては,施工法を中心に扱うこと。イについては,関係法規に基づく基礎的な機器の試験・検査及び保守を扱うこと。
第38 測量
1 目標

 土木測量に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)測量の基礎

  • ア 測量の概要
  • イ 距離の測量
  • ウ 角の測量

 (2)平面の測量

  • ア 骨組測量
  • イ 細部測量
  • ウ 面積の計算

 (3)高低の測量

  • ア レベルによる高低の測量
  • イ 縦横断測量
  • ウ 体積や土量の計算

 (4)地形図

  • ア 地形測量の目的と順序
  • イ 等高線とその測定法
  • ウ 地形図の作成とその利用

 (5)写真測量

  • ア 写真測量の基礎
  • イ 空中写真の性質と利用

 (6)新しい測量技術

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,三角測量,路線測量などの測量実習を通して,測量に関する総合的な能力と態度の育成に留意すること。
  • イ 内容の(5)及び(6)については,学校の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)のア及びイについては,トランシットによる骨組測量や平板による細部測量など,測量の基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(4)については,土木工事を計画し施工するために必要な現場の地形図の作成手順とその利用方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(5)については,新しい写真測量技術の現状や利用方法の概要を扱うこと。
  • エ 内容の(6)については,コンピュータや人工衛星などを利用した新しい測量技術を扱うこと。
第39 土木施工
1 目的

 土木施工と管理に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)土木材料

  • ア 土木材料の基礎
  • イ 土木材料の性質と利用
  • ウ 土木材料としての土の利用

 (2)施工技術

  • ア 土工
  • イ コンクリート工
  • ウ 基礎工
  • エ 舗装工
  • オ トンネル工

 (3)土木工事管理

  • ア 工事管理の計画
  • イ 工程管理と品質管理
  • ウ その他の管理

 (4)工事用機械と電気設備

  • ア 工事用機械
  • イ 工事用電気設備

 (5)土木施工に関する法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,工事現場の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,土木工事に用いられる基本的な材料を扱うこと。ウについては,土木材料としての土の利用や土の改良などを扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,土木工事の基礎的な技術を扱うこと。ウについては,土木構造物の基礎,杭基礎などの基礎工及び基礎掘削における土留め工法を扱うこと。オについては,トンネル工の基礎的な内容及び下水道管などの地下埋設物工事における圧入工法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,施工計画,工事の管理と組織などを扱うこと。ウについては,原価管理,安全管理などを扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,各種工事に必要な基本的な土工用機械を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,土木施工に関する法規の概要を扱うこと。
第40 土木基礎力学
1 目標

 土木構造物や土及び水の基礎力学に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)土木構造力学の基礎

  • ア 土木構造物と力
  • イ 静定構造物の計算
  • ウ 材料の強さと部材の設計

 (2)土質力学の基礎

  • ア 土の基本的性質と調査及び試験
  • イ 土中の水の流れ
  • ウ 地中応力と土の圧密
  • エ 土の強さ
  • オ 土圧

 (3)水理学の基礎

  • ア 静水の性質
  • イ 水の流れの性質と測定
  • ウ 水路の計算
  • エ 流れと波の力
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,模型を用いた実験や視聴覚教材を活用して,力学的な現象を視覚的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,土木構造物の種類,土木構造物に作用する力及び鋼とコンクリートの材料の基本的な性質を扱うこと。イについては,単純ばり,片持ばり,短柱及び長柱について,軸方向力,せん断力及び曲げモーメントの基本的な計算方法を扱い,専門的に深入りしないこと。静定トラス,ゲルバーばり,間接荷重ばりなどの計算方法は基礎的な内容にとどめること。ウについては,材料の強さ,部材断面の性質,はりの応力とたわみ及び断面形状の基本的な計算方法を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,土木構造物の安定や土木構造物を支える地盤に関連して,土の基本的な性質や力学の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,静水圧を中心に扱うこと。イについては,ベルヌーイの定理を中心に扱うこと。ウについては,管水路と開水路の基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。エについては,水の流れにより物体の受ける力及び波の作用を簡単に扱うこと。
第41 土木構造設計
1 目標

 土木構造物の設計に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)鋼構造の設計

  • ア 鋼構造の設計の基本
  • イ Hビームの設計
  • ウ プレートガーダーの設計

 (2)鉄筋コンクリート構造物の設計

  • ア 鉄筋コンクリート構造物の設計の基本
  • イ はり構造の設計
  • ウ 柱構造の設計
  • エ プレストレストコンクリート構造物の設計

 (3)基礎・土留め構造物の設計

  • ア 杭基礎の設計
  • イ 直接基礎の設計
  • ウ 土留め構造物の設計
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,各種示方書などを取り扱い,土木構造物の部材の設計をさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(3)については,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
  • ウ 指導に当たっては,工事現場の見学,土木構造物の模型を用いた実験及び視聴覚教材の活用により,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,設計の目的,順序,設計方法などの基本的な内容を扱うこと。イについては,H形鋼を用いたけたの応力計算や断面の設計方法について理解させること。ウについては,プレートガーダーを用いたけたの応力計算や断面の設計方法について理解させること。なお,イ及びウにおいて,曲げモーメントによるたわみや断面の基礎的な計算式についても扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,単鉄筋長方形ばりの設計計算を中心に扱い,複鉄筋長方形ばり,スラブなどの設計計算にかかる計算式については,専門的に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)については,具体的な事例を通して計算式の意味と使用方法について理解させること。
第42 社会基盤工学
1 目標

 社会基盤整備に関する基礎的な知識を習得させ,自然環境との調和を図り実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)社会基盤整備の概要

  • ア 土木の歴史
  • イ 社会資本と社会基盤の整備
  • ウ 災害と国土の整備
  • エ エネルギーの整備

 (2)交通と運輸

  • ア 道路
  • イ 鉄道
  • ウ 港湾
  • エ 空港

 (3)治水と利水

  • ア 治水
  • イ 利水

 (4)社会基盤システム

  • ア 都市計画
  • イ 環境と景観
  • ウ 防災
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(4)までについては,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,土木事業に関する技術史を取り上げ,土木構造物と人間の生活とのかかわり及び土木事業が産業や経済の発展に果たした役割を簡単に扱うこと。イについては,経済や産業の基盤整備と土木工事とのかかわりを簡単に扱うこと。ウについては,防災のための国土の整備を扱うこと。エについては,電力やガスなどのエネルギー資源の活用の概要について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,道路の構造,施工及び維持管理の基礎的な内容を扱うこと。イについては,鉄道建設及び路線の規格と構造の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,港湾の計画や管理及び港湾施設の基礎的な内容を扱うこと。エについては,空港の計画や施設の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,河川の改修と海岸の防護,治山・砂防及び土木構造物の機能と簡単な計画を扱うこと。イについては,水資源の開発及び上下水道の基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,都市計画の基本的な内容及び国土計画,地域計画の概要を扱うこと。イについては,内容の(2)及び(3)に関連する基本的な環境保全及び社会基盤施設と景観とのかかわりを扱うこと。ウについては,地震災害,土砂災害,火山災害などの災害と防災対策の基礎的な内容を扱うこと。
第43 工業化学
1 目標

 工業化学に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)地球と化学

  • ア 地球の資源と化学
  • イ 化学反応
  • ウ 気体の性質
  • エ 空気の利用

 (2)水と化学

  • ア 水と溶液
  • イ 酸と塩基
  • ウ 海水の利用
  • エ アルカリ金属とハロゲン

 (3)エネルギーと化学変化

  • ア 燃焼と化学
  • イ 酸化と還元
  • ウ 化学結合
  • エ 反応速度と化学平衡
  • オ 原子エネルギー

 (4)石油と化学

  • ア 有機化合物の基礎
  • イ 石油の精製
  • ウ 石油と化学工業

 (5)材料と化学

  • ア 工業材料
  • イ 新素材

 (6)生活と化学工業製品

  • ア 食品と化学
  • イ 油脂と石鹸
  • ウ バイオの化学
  • エ 有害物質と危険物
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,化学工業が,資源とエネルギーを有効に利用して様々な材料を製造していること及び環境保全に関して重要な技術であることについて理解させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,地球上の主要な物質を構成している基本的な元素や化合物の概要を扱うこと。イについては,化学変化及び化学反応式の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,気体の法則を中心に扱うこと。エについては,アンモニアの工業的製法の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,溶解度や濃度を中心に扱うこと。イについては,酸及び塩基の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,食塩を原料とした化合物の工業的製法の概要を扱うこと。エについては,アルカリ金属とハロゲンの性質を簡単に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,燃焼に伴う化学変化とエネルギー変化の基礎的な内容を扱うこと。イについては,酸化と還元及び電気分解と電池を扱うこと。ウについては,化学結合及び物質の構造を扱うこと。エについては,反応速度と化学平衡の基礎的な内容を扱うこと。オについては,放射性物質の性質と利用を簡単に扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,有機化合物の基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。イについては,石油製品の製造に関する基礎的な内容を扱うこと。ウについては,化学工業の原料としての石油の役割を扱うこと。また,天然ガスや石炭を原料とする化学工業を簡単に扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,セラミックス,金属及び高分子の各材料の性質及び用途を簡単に扱うこと。イについては,機能性材料の性質と用途を簡単に扱うこと。
  • カ 内容の(6)のア及びイについては,身近な生活用品を例として,生活と化学工業製品のかかわりを扱うこと。ウについては,酵素や微生物を利用した化学工業の概要を扱うこと。エについては,有害物質と危険物の取扱い方法及び取扱者の管理責任の概要を扱うこと。
第44 化学工学
1 目標

 化学製品の製造に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)化学工場と化学プラント

  • ア 化学工場の特徴
  • イ 反応装置
  • ウ 周辺の装置と設備
  • エ 化学プラント

 (2)物質とエネルギーの収支

  • ア 物質収支
  • イ エネルギー収支
  • ウ 単位換算

 (3)単位操作

  • ア 流体の輸送
  • イ 熱の利用と管理
  • ウ その他の単位操作

 (4)計測と制御

  • ア プロセス変量の計測
  • イ 制御技術

 (5)化学プラントの安全

  • ア 化学工業と災害
  • イ 災害の予防と安全管理

 (6)管理と関係法規

  • ア 生産の計画と工程管理
  • イ 品質管理
  • ウ 化学工場と関係法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,熱の有効利用や廃棄物の再利用及び省資源や省エネルギーの考え方について理解させること。
  • イ 指導に当たっては,化学災害の防止や安全管理の重要性について認識させ,化学技術者としての職業観の育成に努めること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイ及びウについては,化学工場の概要を把握する上で必要な内容を扱う程度とすること。
  • イ 内容の(2)については,資源及びエネルギーの有効活用の事例を通して,具体的に理解させること。イについては,熱収支を簡単に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,基礎的な流体の力学計算及び物質収支とエネルギー収支を扱い,専門的に深入りしないこと。イについては,伝熱及び熱交換を扱い,化学工業において熱を効率よく利用することの重要性について理解させること。ウについては,地域や学校の実態に応じて,単位操作の題材を選定して扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,主な検出器の種類と原理及び用途を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,化学災害の防止やプラントの安全管理などの基礎的な内容を扱うこと。
  • カ 内容の(6)のア及びイについては,化学工場における基礎的な工程管理及び品質管理を扱うこと。ウについては,化学工場に関する法規の目的と概要を簡単に扱うこと。
第45 地球環境化学
1 目標

 環境保全に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)地球環境と人間

  • ア 生活と環境
  • イ 自然環境の保全

 (2)資源とエネルギー

  • ア 地球と資源
  • イ 資源の有効利用
  • ウ 資源の使用と地球環境

 (3)自然環境の調査

  • ア 環境汚染の種類と原因
  • イ 環境の分析と調査

 (4)環境の保全と化学技術

  • ア 環境保全と製造プロセスの改善
  • イ 環境汚染の処理技術
  • ウ 廃棄物の再利用

 (5)環境保全に関する法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,地球の環境保全のために,化学技術が重要な役割を果たしていることを理解させること。
  • イ 内容の(3)及び(4)の各事項については,地域の実態や学科の特色に応じて適切な題材を選定するとともに,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,自然環境の保全と人間生活や生態系とのかかわりを簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,資源の有限性,資源及びエネルギーの有効利用の必要性,化石燃料の使用が地球環境に及ぼす影響などを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,大気汚染と水質汚濁の事例を取り上げ,汚染の種類と原因を考えさせること。イについては,関係法規に基づいた測定法による基礎的な環境分析技術及び調査方法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,環境保全のための製造プロセスの改善に関する基礎的な内容を扱うこと。イについては,環境汚染物質の基礎的な処理技術を扱うこと。ウについては,廃棄物の再資源化の基礎的な処理技術を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,環境保全に関する法規の概要を扱うこと。
第46 材料製造技術
1 目標

 材料製造技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)材料製造の基礎

  • ア 材料製造法の発達
  • イ 物質の性質と化学反応
  • ウ 高分子化合物の合成

 (2)鉱石と原料の予備処理

  • ア 高温炉の種類
  • イ 原料の予備処理

 (3)鉄鋼製錬

  • ア 鉄鋼の製造と製錬反応
  • イ 鋼の造塊と連続鋳造

 (4)非鉄金属製錬

  • ア 溶融製錬法
  • イ 湿式製錬法
  • ウ 電解製錬法
  • エ その他の製錬法

 (5)セラミック材料の製造

  • ア セラミック材料の概要
  • イ セラミック材料の製造法
  • ウ 複合材料の製造

 (6)高分子材料の製造

  • ア 高分子材料の概要
  • イ 高分子材料の製造法
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,工業材料の製造方法と工業が相互に関連して発展してきたことについて理解させること。イについては,物質の種類と性質及び材料製造の原理と化学反応の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(3)のアについては,主な炉による精錬の原理と方法を扱うこと。イについては,連続鋳造法の原理と鉄鋼製造工程の概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)のアからエまでについては,代表的な材料を取り上げ,精錬法の原理と方法を扱うこと。エについては,半導体などの特殊な材料の精錬法を簡単に扱う程度とすること。
  • エ 内容の(5)については,セラミック材料として,ファインセラミックス,ガラス及びセメントを扱うこと。
第47 工業材料
1 目標

 工業材料に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)工業材料の開発の歴史

 (2)工業材料の性質

  • ア 化学結合と結晶構造
  • イ 機械的性質
  • ウ 物理的・化学的性質
  • エ 状態図と結晶組織

 (3)材料の試験と検査

  • ア 機械的性質の試験
  • イ 組織観察
  • ウ その他の検査

 (4)構造用材料

  • ア 鋼と鋳鉄
  • イ 軽金属材料
  • ウ 構造用セラミックス
  • エ エンジニアリングプラスチック
  • オ 構造用複合材料

 (5)機能性材料

  • ア 電磁気材料
  • イ 音響・光学材料
  • ウ エネルギー変換材料
  • エ その他の機能性材料

 (6)環境と材料

  • ア 工業材料と安全性
  • イ 工業材料のリサイクル
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,工業材料の発達が生活文化及び工業の発展に大きな影響を与えてきたことについて理解させること。
  • イ 内容の(2)については,物質の結合方法及び材料の組織が,材料の性質と相互に関連していることについて理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,材料の試験及び検査の原理と方法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,鋼と鋳鉄及び基本的な鉄合金の性質を扱うこと。イからオまでについては,代表的な材料の種類と性質及び利用例を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアからウまでについては,各材料に求められる性質及び応用例を扱うこと。エについては,センサ材料などの材料を簡単に扱う程度とすること。
  • カ 内容の(6)のアについては,環境に対して安全な工業材料の製造及び活用方法を扱うこと。イについては,工業材料のリサイクルの基礎的な技術を扱うこと。
第48 材料加工
1 目標

 材料加工に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)材料加工技術の発達

 (2)材料の加工方法

  • ア 鋳造
  • イ 成形
  • ウ 焼結
  • エ 機械加工
  • オ 接合
  • カ その他の加工方法

 (3)生産の自動化とプロセス制御

  • ア 計測方法
  • イ 制御方法
  • ウ 生産工程の自動化システム

 (4)工業材料の製造管理

  • ア 生産方式と工程管理
  • イ 設備と資材の管理
  • ウ 作業の標準化
  • エ 環境管理

 (5)工業材料の品質管理と検査

  • ア 品質管理の目的と考え方
  • イ 品質のばらつきと統計的な考え方
  • ウ 品質保証と検査
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,工業材料の加工技術と生産方法が相互に関連して発展してきたことを簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,金属,セラミックス及び高分子材料に関する基本的な加工方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のア及びイについては,材料の計測及び生産における制御の原理と方法を扱うこと。ウについては,生産工程の自動化システムの基本的な構成を扱い,専門的に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,工業材料の製造における基礎的な生産方式と工程管理を扱うこと。ウについては,作業の標準化と原価管理の基礎的な内容を簡単に扱うこと。エについては,生産工場における大気及び水質の汚染対策を簡単に扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,具体的な事例を通して,工業材料の品質管理と検査の基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。
第49 セラミック化学
1 目標

 セラミック材料に関する化学的な知識と技術を習得させ,製品の製造と品質の改良に実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)原子と原子構造

  • ア 原子の構造
  • イ 電子配置とイオン

 (2)化学結合と物性

  • ア 化学結合の種類
  • イ イオン半径と配位数
  • ウ 結晶構造と物性
  • エ ガラス構造と物性

 (3)平衡状態図

  • ア 相と成分
  • イ 平衡状態図

 (4)高温反応

  • ア 高温における物質移動と反応
  • イ 溶融と結晶化

 (5)結晶質材料

  • ア シリカとアルミナ
  • イ ケイ酸アルミニウムと粘土鉱物
  • ウ その他の酸化物材料
  • エ 非酸化物材料

 (6)非晶質材料

  • ア 酸化物ガラス
  • イ 結晶化ガラス
  • ウ その他の非晶質材料
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(5)及び(6)については,地域産業の実態や学科の特色に応じて,適切なセラミック材料を選定して扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,周期表の第3周期までの元素を扱う程度とすること。
  • イ 内容の(2)については,化学結合と物性の基礎的な内容について理解させる程度とし,専門的に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)については,2成分系を扱う程度とすること。
  • エ 内容の(4)については,焼結の機構を中心に扱い,専門的に深入りしないこと。
第50 セラミック技術
1 目標

 セラミックスの製造技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)原料処理

  • ア 原料
  • イ 処理工程
  • ウ 調合計算と原料処理

 (2)セラミックスの成形と乾燥

  • ア 各種の成形法
  • イ 乾燥

 (3)加熱処理と溶融

  • ア 燃料と燃焼
  • イ 加熱炉
  • ウ 溶融

 (4)セラミックスの加工

  • ア 研磨剤と工具
  • イ セラミック加工

 (5)品質の管理と評価

  • ア 品質管理
  • イ 品質の評価

 (6)セラミック技術と安全

  • ア 公害対策と安全
  • イ 廃棄物の処理と再利用技術
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,工場の見学や実習などを活用して,具体的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(1)のウについては,地域産業の実態や学科の特色に応じて題材を選択して扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のウについては,調合計算と原料処理の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,セラミックスの成形と乾燥の方法及び装置の構造を簡単に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,燃料の特性と簡単な燃焼計算を扱うこと。イについては,加熱炉の構造及び炉材の特性を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のイについては,機械的加工,化学的加工及び電気的加工を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,具体的な例を通して,品質管理及び評価方法の基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。
  • カ 内容の(6)については,セラミックスの製造における環境保全及び資源の再利用技術の基礎的な内容を扱うこと。
第51 セラミック工業
1 目標

 セラミック工業に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)機能性セラミックス

  • ア 材料と科学技術
  • イ 機械的機能
  • ウ 電気的機能
  • エ 光学的機能
  • オ その他の機能

 (2)陶磁器

  • ア 陶磁器の歴史
  • イ 原料と製造工程
  • ウ 陶器と磁器

 (3)ガラスとほうろう

  • ア ガラス工業の歴史
  • イ 原料と製造工程
  • ウ 主なガラス
  • エ ほうろう

 (4)耐火物

  • ア 産業と耐火物
  • イ 原料と製造工程
  • ウ 各種の耐火物

 (5)セメント

  • ア 原料と製造工程
  • イ セメントの性質と用途
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(5)までについては,地域産業の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,機能性セラミックスの開発を支えた技術の概要を簡単に扱うこと。イからオまでについては,セラミックスの多様な機能及び利用例を扱うこと。なお,機能性の原理については基礎的な内容にとどめ,専門的に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)については,地場産業の発展の歴史やその製造方法と関連付けて扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,代表的なガラスの製造工程を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,耐火物を利用する製造業についても簡単に扱うこと。
  • オ 内容の(5)のイについては,セメントに関する基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。
第52 繊維製品
1 目標

 繊維及び繊維製品に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)繊維製品の概要

  • ア 繊維製品の役割
  • イ 繊維の分類と性質
  • ウ 新繊維

 (2)糸

  • ア 糸の種類と構造,製造
  • イ 糸の性質と用途

 (3)布類

  • ア 織物の組織と構造,製造
  • イ ニットの組織と構造,製造
  • ウ その他の布類
  • エ 布の性質と用途

 (4)繊維の二次製品

  • ア 二次製品の種類
  • イ アパレル製造
  • ウ 二次製品の加工
  • エ 品質試験,品質管理

 (5)繊維製品の企画と販売

  • ア 繊維製品の消費動向と市場調査
  • イ 製品の企画と開発
  • ウ 繊維製品の流通と販売
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,代表的な天然繊維と化学繊維を扱うこと。ウについては,生活用新素材及び産業用新素材について,特徴と用途を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のイについては,基本的な糸の性質と用途及び糸の性質を調べるための試験方法の原理を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のウについては,レース,組物及び網を簡単に扱うこと。エについては,布の性質を調べるための簡単な試験方法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,衣料及び産業用資材としての二次製品の種類及び用途を簡単に扱うこと。エについては,品質試験及び品質管理の基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。
第53 繊維・染色技術
1 目標

 繊維製品の製造技術と染色技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)繊維製造・染色技術の概要

  • ア 繊維・染色の歴史
  • イ 繊維産業
  • ウ 繊維・染色と生活環境

 (2)繊維と染色の基礎化学

  • ア 繊維高分子
  • イ 染色の化学
  • ウ 繊維と染色に関する薬品の性質

 (3)素材

  • ア 繊維の製造と性質
  • イ 色素材料
  • ウ 繊維製造における自動化

 (4)染色加工

  • ア 染色用水と廃水処理
  • イ 精練と漂白
  • ウ 浸染
  • エ 仕上げ加工
  • オ 染色と仕上げ加工の自動化

 (5)機能性をもったテキスタイル

  • ア 処理加工
  • イ 特殊仕上げ加工

 (6)プリント技術

  • ア なせん
  • イ 印刷
  • ウ 非繊維素材への着色
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,繊維製造及び染色技術の発展史を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,繊維と染色に関する化学の原理やその基礎的な内容を扱い,専門的に深入りしないこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,繊維製造の方法及び繊維の性質を扱い,製造機械については簡単に触れる程度とすること。イについては,色素材料の基本的な性質と代表的な用途及び管理を扱うこと。ウについては,繊維製造における自動化の原理と機械設備の基本的な構成を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のイについては,繊維材料の代表的な精練・漂白工程を扱うこと。ウについては,基本染法と主な繊維の染色方法の概要を扱うこと。オについては,染色,色彩管理及び仕上げ加工の自動化の基本的な原理と方法を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,機能性をもたせるための基本的な処理加工を扱うこと。
  • カ 内容の(6)のアについては,なせんの概要を扱うこと。イについては,印刷の工程と製版の概要を扱うこと。ウについては,非繊維素材への着色の概要を扱うこと。
第54 染織デザイン
1 目標

 繊維製品の設計に必要な染と織のデザインに関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)造形とテキスタイル

  • ア テキスタイルと人とのかかわり
  • イ テキスタイルとデザイン
  • ウ 基礎造形
  • エ 色彩の基礎と色彩計画

 (2)デザインの基礎技法

  • ア テキスタイルデザインの性格
  • イ 基礎描法
  • ウ パターンデザイン

 (3)デザインの具体化

  • ア 織物による具体化
  • イ 編み物による具体化
  • ウ 染色加工による具体化
  • エ コンピュータによる具体化

 (4)服飾とインテリア

  • ア 服飾とテキスタイル
  • イ インテリアとテキスタイル
  • ウ 美術様式と被服様式
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,美術館等の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のウについては,造形の原理について理解させ,簡単な作品制作を扱うこと。エについては,色彩の基礎と色彩計画の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のイについては,テキスタイルデザインを表示する基礎的な描法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアからウまでについては,デザインの具体化の方法について,具体的な事例を通して理解させること。エについては,テキスタイルデザインにコンピュータを活用した事例を扱う程度とすること。
  • エ 内容の(4)のアについては,服飾とテキスタイル及び繊維製品のデザイン画の制作を扱うこと。イについては,室内装飾としてのテキスタイルを扱うこと。
第55 インテリア計画
1 目標

 インテリア計画に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)インテリア計画の概要

 (2)インテリアの環境条件

  • ア 屋外環境
  • イ 屋内環境
  • ウ 色彩と形態

 (3)インテリアと人間工学

  • ア 人体と人体寸法
  • イ 姿勢と動作
  • ウ インテリアと住空間

 (4)寸法計画と規模計画

  • ア 空間の目的と規模
  • イ モデュラーコーディネーション
  • ウ 寸法設計

 (5)インテリアエレメントの計画

  • ア インテリアエレメントの分類
  • イ エレメントの計画上の取扱い

 (6)各種空間の計画

  • ア 住宅
  • イ 事務所
  • ウ その他の施設
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,アからウまでを関連付けた適切な題材を選定し,インテリア空間の計画をさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,インテリア計画の意義と概要を簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,気温や日照等の屋外の気象変化とインテリアの関係の基礎的な内容を扱うこと。イについては,照明や音響等の屋内の環境とインテリアの関係の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,インテリアの色彩と形態及びそれが人間の感覚に与える影響の基本的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)のアについては,空間規模,施設規模及び規模決定の方法を扱うこと。イについては,モデュラーコーディネーションの基礎的な内容を扱うこと。ウについては,グリッドプランニングを扱うこと。
  • エ 内容の(5)のアについては,インテリアエレメントの種類と分類を扱うこと。イについては,家具,カーテン,カーペット,照明器具などを扱うこと。
  • オ 内容の(6)のア及びイについては,空間の計画と簡単な設計例を扱うこと。ウについては,商業施設,教育施設などの計画を簡単に扱う程度とすること。
第56 インテリア装備
1 目標

 インテリア装備に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)建築構造と力学

  • ア 建築構造の概要
  • イ 構造物に働く力
  • ウ 部材の断面

 (2)設備

  • ア 給排水・衛生設備
  • イ 空気調和設備
  • ウ その他の設備

 (3)インテリアの構造と施工

  • ア 床,壁,天井の下地と仕上
  • イ 開口部
  • ウ 階段
  • エ 造作

 (4)インテリア材料の種類と性質

  • ア 構造材料
  • イ 機能材料
  • ウ 仕上材料

 (5)インテリアの工業化

 (6)インテリアの維持保全

 (7)インテリア装備の関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,インテリア装備の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,インテリア装備を計画し施工するために必要な建築構造の概要を扱うこと。イについては,構造物に加わる力の基礎的な力学計算を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,インテリア装備を計画し施工するために必要な設備の概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)については,インテリア材料の種類と性質及び材料の審美的特性と心理的効果の基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,インテリアのユニット化及びシステム化の概要を扱うこと。
  • オ 内容の(6)については,インテリアの維持保全の方法及びリフォームの方法について基礎的な内容を扱うこと。
  • カ 内容の(7)については,インテリア装備の施工と管理及び安全性などに関する法規の概要を扱うこと。
第57 インテリアエレメント生産
1 目標

 インテリアエレメント生産に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)材料と加工

  • ア 木材と木質材料
  • イ 金属材料
  • ウ プラスチック材料
  • エ その他の材料

 (2)各種のエレメント

  • ア 家具
  • イ 建具
  • ウ 照明器具
  • エ 窓回り部品
  • オ テキスタイル製品
  • カ 壁装材料
  • キ 工芸品

 (3)生産技術

  • ア 家具
  • イ 建具
  • ウ その他の生産技術

 (4)生産管理

  • ア 生産管理の基礎
  • イ 生産の工程
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアからエまで及び(2)のアからキまでについては,生徒や地域産業の実態及び学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,材料の特性及び加工の原理と方法を扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,実際の生産工程に沿って機械設備と生産技術を総合的に扱うこと。また,関連する法規による規制の概要について触れること。
  • ウ 内容の(4)のイについては,家具,建具,住宅部品のいずれかを例にして,生産工程及び基礎的な管理方法を扱うこと。
第58 デザイン史
1 目標

 造形とデザインの歴史を理解させ,実際に創造し鑑賞する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)日本のデザイン

  • ア 古代の生活と造形
  • イ 中世の生活と造形
  • ウ 近世の生活と造形
  • エ 近代の生活とデザイン

 (2)西洋のデザイン

  • ア 古代の生活と造形
  • イ 中世の生活と造形
  • ウ 近世の生活と造形
  • エ 近代のデザインの成立と展開

 (3)現代のデザイン

  • ア 第二次大戦後のデザイン
  • イ 現代デザインの展開
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,必要に応じて,東洋のデザインを含めて扱うこと。
  • イ 指導に当たっては,美術館,博物館の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)については,日本のデザイン活動の国際的な広がり及び日本のデザインに影響を与えた諸外国のデザインなどを扱い,現代デザインの国際的な動向について理解させること。
第59 デザイン技術
1 目標

 デザイン技術に関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に創造し応用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)デザインの基礎

  • ア デザインの概要と創造活動
  • イ デザイン用具と用法
  • ウ 形態観察と表示
  • エ 色彩
  • オ 人間要素

 (2)ビジュアルデザイン

  • ア ビジュアルデザインの概要
  • イ グラフィックデザイン
  • ウ パッケージデザイン
  • エ 写真と印刷技術
  • オ その他のビジュアルデザイン

 (3)プロダクトデザイン

  • ア プロダクトデザインの概要
  • イ 生活器具のデザイン
  • ウ 産業機器のデザイン
  • エ 繊維・服飾デザイン
  • オ 工芸品のデザイン
  • カ その他のプロダクトデザイン

 (4)環境構成デザイン

  • ア 住空間と業務空間
  • イ 家具
  • ウ ディスプレイ及び店舗

 (5)デザイン企画

  • ア デザインの企画と計画
  • イ マーケティング
  • ウ デザインの組織と進行
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,美術館,博物館の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)のアからオまで及び(3)のアからカまでについては,地域産業の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,デザインの意味と要素,創造の意味と手法などを扱うこと。ウについては,物の見え方,とらえ方,表示及び表現の種類とその技法を扱うこと。エについては,色彩の基礎的な内容を扱うこと。オについては,造形の心理,人間工学,デザインと人間要素などの基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,視覚伝達デザインの分野にかかわる基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,プロダクトデザインの意義,要素,用途などの基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,室内,家具及び店舗のデザインについて,基礎的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のア及びイについては,企業における製品デザインの企画,宣伝の企画,市場調査などを,具体的な事例を通して扱うこと。
第60 デザイン材料
1 目標

 デザイン材料及びその加工に関する基礎的な知識と技術を習得させ,使用目的に応じて適切な材料を選択する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)無機材料の特性と加工技術

  • ア 金属材料
  • イ セラミック材料
  • ウ その他の無機材料

 (2)有機材料の特性と加工技術

  • ア 木・竹材料
  • イ 合成樹脂
  • ウ 繊維,皮革類
  • エ 紙類
  • オ 塗料と色材
  • カ 接着剤
  • キ その他の有機材料

 (3)デザインと材料

  • ア 材料の基本的な工学的特性
  • イ 材料の感覚的特性
  • ウ デザインと加工・施工技術
  • エ 使用条件と材料の選択
  • オ 製品実例の研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,産業現場の見学や視聴覚教材を活用して,具体的に理解させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のウについては,ガラスを中心に扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,各材料の種類,基本的な特性及び用途を扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)工業に関する各学科においては,「工業技術基礎」及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)工業に関する各学科においては,原則として工業に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。
  • (3)「実習」及び「製図」については,それぞれ科目名に各学科の名称を冠し,例えば「機械実習」,「機械製図」などとして取り扱うことができること。
  • (4)地域や産業界との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。また,化学工業,材料技術,セラミックス,繊維などに関する「実習」においては,排気,廃液などの処理について十分留意するものとする。

第3節 商業

第1款 目標

 商業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,ビジネスに対する望ましい心構えや理念を身に付けさせるとともに,ビジネスの諸活動を主体的,合理的に行い,経済社会の発展に寄与する能力と態度を育てる。

第2款 各科目

第1 ビジネス基礎
1 目標

 ビジネスに関する基礎的な知識と技術を習得させ,経済社会の一員としての望ましい心構えを身に付けさせるとともに,ビジネスの諸活動に適切に対応する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)商業の学習ガイダンス

  • ア 商業を学ぶ目的と学び方
  • イ 商業の学習分野

 (2)経済生活とビジネス

  • ア ビジネスの役割
  • イ ビジネスの発展
  • ウ ビジネスに対する心構え

 (3)ビジネスと流通活動

  • ア 経済活動と流通
  • イ 流通活動の特徴
  • ウ 流通活動と企業
  • エ ビジネスの担当者

 (4)ビジネスと売買取引

  • ア 売買取引と代金決済
  • イ 売買に関する計算

 (5)外国人とのコミュニケーション

  • ア コミュニケーションの方法
  • イ コミュニケーションの心構え
  • ウ 日常の会話
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 商業教育全般の導入として基礎的な内容を取り扱うこと。
  • イ 内容の(2)から(4)までについては,基本的な用語は英語表記と合わせて指導し,英語に慣れ親しませるよう留意すること。
  • ウ 内容の(4)については,学校の実情に応じて簡易なビジネスゲームを扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,商業を学ぶ目的,流通ビジネス,国際経済,簿記会計及び経営情報の4分野とその学び方,卒業後の進路などについてガイダンスを行うとともに,継続学習の中で専門的能力を身に付けることの重要性について理解させ,生徒の学習の動機付けを図ること。
  • イ 内容の(2)については,経済生活を支えるビジネスの役割,ビジネスの発展及びビジネスに対する望ましい心構えや考え方について具体的な事例を通して理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアからウまでについては,経済活動における流通の意義や役割及び経済的特質について,生産から消費に至る役割分担の変化や小売業の業種,業態の変化とかかわらせて理解させるとともに,流通の担い手としての企業の形態や経営の組織に触れること。エについては,卸売・小売業,金融・保険業,運輸・通信業,サービス業等の役割や仕事の概要について理解させること。
  • エ 内容の(4)については,流通活動における売買取引,代金決済の仕組み及び売買計算の方法の基礎的・基本的な内容について理解させること。なお,イについては,割合,数量と代価,仕入原価と売価の計算及び度量衡・外国貨幣の換算を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,国内においてビジネスで外国人に接する場合のあいさつなどよく用いられる簡単な英会話に慣れ親しませ,コミュニケーションに必要な基礎的な能力と態度を育成すること。
第2 課題研究
1 目標

 商業に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)調査,研究,実験
  • (2)作品制作
  • (3)産業現場等における実習
  • (4)職業資格の取得
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 総合実践
1 目標

 商業の各分野に関する知識と技術を実践的活動を通して総合的に習得させ,ビジネスの諸活動を主体的,合理的に行う能力と態度を育てる。

2 内容
  • (1)流通ビジネスに関する実践
  • (2)国際経済に関する実践
  • (3)簿記会計に関する実践
  • (4)経営情報に関する実践
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(4)までについては,各分野の学習を総合した内容に関する実践を取り扱い,総合的に応用できる知識と技術を習得させること。なお,各分野の実践の中でビジネスゲームを取り扱うことができること。
  • イ 内容の(1)から(4)までについては,学科の特色に応じて選択して取り扱うこと。
第4 商品と流通
1 目標

 商品と流通に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,ビジネスの創造の意義や役割について理解させるとともに,商品開発や流通の諸活動に主体的に対応する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)産業経済の発展と消費生活

  • ア 我が国の産業の変化
  • イ 消費生活の変化

 (2)商品

  • ア 商品の成り立ち
  • イ 商品の特性
  • ウ 商品売買の成立要件

 (3)商品の多様化

  • ア 商品のソフト化
  • イ 商品開発の基本的考え方
  • ウ 商品研究

 (4)流通の仕組みとその担い手

  • ア 流通の仕組みと市場
  • イ 小売業と卸売業
  • ウ 流通手段の多様化

 (5)流通を支える関連活動

  • ア 物流活動
  • イ 金融・保険活動
  • ウ 情報通信システム

 (6)ビジネスの創造

  • ア 新しいサービス産業
  • イ ベンチャービジネス
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 産業経済の発展や消費生活の変化と,商品や流通の変化とのかかわりを取り扱うとともに,これらの変化に柔軟に対応することの重要性について理解させること。
  • イ 内容の(1)から(6)までについては,具体的な事例を通して理解を深めさせ,創造的な能力を育成すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,サービス経済化,情報化,国際化等の経済社会の進展が,我が国の産業構造や消費生活に大きな変化をもたらしていることについて理解させること。
  • イ 内容の(2)については,生産と消費の分離から商品が生じ,その過程を経て商品の特性が決まること及び市場において売買が成立する要件について理解させること。
  • ウ 内容の(3)のア及びイについては,サービスや情報を含む新たな特質をもった商品の事例を通して,商品のソフト化や商品開発の基本的な考え方について理解させること。ウについては,地域や学校の実情に応じて具体的な商品を取り上げ研究させること。
  • エ 内容の(4)については,商品が生産から消費に至る仕組みと,流通を担当する小売業と卸売業の主要な形態や特性及び今後の方向について理解させること。また,無店舗販売の多様化や新たな流通手段の出現について理解させること。
  • オ 内容の(5)については,流通を支える物流活動,金融・保険活動及び情報通信システムの基本的な内容について理解させること。
  • カ 内容の(6)については,経済社会の進展に伴うサービス産業の新しい展開に触れるとともに,新たなビジネスの機会やビジネスの創造,発展について具体的な事例を通して理解させること。
第5 商業技術
1 目標

 珠算・暗算,商業文書,商業デザインの基礎的な知識と技術を習得させ,商業技術の意義や役割について理解させるとともに,ビジネスの諸活動に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)珠算・暗算

  • ア 計算の基礎
  • イ 珠算
  • ウ 暗算

 (2)商業文書

  • ア 文書情報
  • イ 基本文書の作成
  • ウ 応用文書の作成
  • エ 文書の受発信

 (3)商業デザイン

  • ア デザインの基礎
  • イ グラフィックデザイン
  • ウ パッケージデザイン
  • エ ディスプレーデザイン
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア それぞれの技術の特性など基礎的な内容について理解させるとともに,基礎的な技術を習得させ,これらの知識と技術をビジネスの諸活動に活用できるようにすること。
  • イ 内容の(1)から(3)までの中から,生徒の興味・関心等に応じて,2項目以上を選択して取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,珠算の歴史に触れるとともに,数の表現,記数法など合理的な数の扱い方について理解させること。また,概数,概算について理解させること。イについては,加・減・乗・除の四則計算について理解させ,計算力の向上を図るとともに,珠算の活用に触れること。ウについては,珠算式暗算について理解させ,簡単な計算ができるようにすること。
  • イ 内容の(2)のアについては,文書情報がビジネスに必要な情報であり,コミュニケーションの重要な手段であることについて理解させること。イについては,一般的によく使われる社内文書及び社外文書の構成について理解させるとともに,作成のための知識と技術を習得させること。ウについては,コンピュータを利用して,表やグラフを含む文書を作成できるようにすること。エについては,文書の受発信の方法について理解させるとともに,情報通信ネットワークを利用した受発信を実習させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,商業デザインがマーケティングの中で果たしている役割について理解させ,作品の制作に必要な技法を習得させること。また,コンピュータを使用したデザインの意義や技法に触れること。イについては,ポスターやパンフレットなどグラフィックデザインの技法を習得させること。ウについては,パッケージの機能について理解させ,立体デザインの技法を習得させること。エについては,展示を中心としたディスプレーデザインの技法を習得させること。
第6 マーケティング
1 目標

 マーケティングに関する知識と技術を習得させ,マーケティングの意義や役割について理解させるとともに,マーケティング活動を計画的,合理的に行う能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)現代市場とマーケティング

  • ア 現代市場の特徴
  • イ マーケティングの発展と内容
  • ウ マーケティング管理の必要性

 (2)市場調査

  • ア 市場調査と調査方法
  • イ 実施手順
  • ウ 資料の収集と分析

 (3)商品計画と販売価格

  • ア 販売計画と販売予測
  • イ 仕入計画と商品管理
  • ウ 製品開発と商品の品揃え
  • エ 販売経路と販売価格

 (4)販売促進

  • ア 販売促進の方法
  • イ 広告活動
  • ウ 販売員活動
  • エ 店舗の立地と設計
  • オ その他の販売促進活動

 (5)顧客満足の実現

  • ア 合理的物流活動の方策
  • イ 消費者対応活動
  • ウ アフターサービス

 (6)マーケティング実習

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア マーケティングの意義や役割及び市場環境の変化に対応したマーケティングの在り方について理解させるとともに,効果的なマーケティングを行うための知識と技術を習得させること。
  • イ 内容の(6)については,内容の(2)から(5)までとの関連を図りながら実践的な実習をさせること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,市場環境の変化に対応してマーケティングの考え方や内容が変化してきたこと及びマーケティング管理の必要性について理解させること。また,新しいマーケティングの方向や定義に触れること。
  • イ 内容の(2)については,市場調査の意義や実施手順について理解させるとともに,資料を収集,分析し,報告書を作成できるようにすること。
  • ウ 内容の(3)のアからウまでについては,流通業者と製造業者の立場からの商品計画について,一連のマーケティング活動の中での位置付けや重要性について理解させること。エについては,販売経路の設定と強化並びに生産者,卸売業者及び小売業者の販売価格政策の概要について理解させること。
  • エ 内容の(4)については,商品計画と関連付けながら主な販売促進の方法を扱い,販売促進の果たす役割や重要性について理解させること。
  • オ 内容の(5)については,物流の効率化の方策や品質改善などの消費者対応活動及び品質保証,苦情への対応などのアフターサービスについて理解させること。
第7 英語実務
1 目標

 英語を通してビジネスに関する実務を行うための知識と技術を習得させ,国際理解を深めるとともに,英語をビジネスの諸活動に役立てる能力と態度を育てる。

2  内容

 (1)国際化とコミュニケーション

  • ア 国際化の進展とビジネス
  • イ 国際ビジネスとコミュニケーション

 (2)海外での会話

  • ア 一日の生活
  • イ 休暇

 (3)ビジネスの会話

  • ア 外国人との応対
  • イ 商談と会議
  • ウ 出張と旅行

 (4)ビジネスの文書

  • ア ビジネスレター
  • イ 貿易取引とビジネス文書
  • ウ 電子メールの利用

 (5)国際ビジネス情報

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 英語による実践的なコミュニケーション能力の基礎・基本を身に付けさせるとともに,豊かな国際性を育成すること。
  • イ ビジネスに関する用語や表現方法については,基礎的・基本的な内容を取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,ビジネスにおける国際化の進展に触れるとともに,英語によるコミュニケーションの意義や役割について理解させること。また,我が国の文化や他国の文化について幅広い視野から理解させ,国際協調の精神を育成すること。
  • イ 内容の(2)については,海外における一般的な日常生活や休暇の過ごし方に触れるとともに,それぞれの場面でよく用いられる基本的な会話を習得させること。
  • ウ 内容の(3)については,ビジネスの諸活動における外国人との応対,商取引に関する打合せ,会議の形式,海外出張の手続などに触れるとともに,それぞれの場面でよく用いられる基本的な会話を習得させること。なお,商慣習の違いに触れること。
  • エ 内容の(4)については,ビジネスに関する文書の読解や作成を通して,文書の基本的構成要素について理解させるとともに,電子メールによる文書の受発信を扱うこと。なお,慣用表現の違いに触れること。
  • オ 内容の(5)については,情報通信ネットワークや新聞等を通して,世界の産業,経済などに関する情報を収集させ,国際ビジネスの現状や動向について考えさせること。
第8 経済活動と法
1 目標

 ビジネスに必要な法規に関する基礎的・基本的な知識を習得させ,経済社会における法の意義や役割について理解させるとともに,経済事象を法律的に考え,判断する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)経済社会と法

  • ア 法の意義と役割
  • イ 経済環境の変化と法

 (2)権利・義務と財産権

  • ア 権利・義務とその主体
  • イ 物と財産権

 (3)財産権と契約

  • ア 取引と契約
  • イ 売買契約と貸借契約
  • ウ 財産権の保護
  • エ 担保制度

 (4)企業活動に関する法

  • ア 企業活動と法
  • イ 株式会社と法
  • ウ 手形・小切手と法

 (5)社会生活に関する法

  • ア 消費者と法
  • イ 労働と法
  • ウ 家族と法

 (6)紛争の予防と解決

  • ア 紛争の予防
  • イ 紛争の解決
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 企業の経済活動に必要な法規や,社会生活を営む上で関連の深い法規の基礎的・基本的な知識を習得させること。
  • イ 内容の(1)から(6)までについては,具体的な経済事象を通して法的に思考し判断する能力を育成すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,経済社会における法の意義や役割について理解させるとともに,国際化,情報化等の経済環境の変化と法とのかかわりを扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,権利・義務の意義,権利行使の限界,権利の主体としての自然人と法人及び物と財産権の意義や種類について理解させること。また,サービスの法的な扱いに触れること。
  • ウ 内容の(3)については,物の売買や貸借など,財産権の変動が主に契約によって行われることについて理解させるとともに,財産権の侵害と保護及び物的担保と人的担保を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,企業活動に必要な売買業,売買取引,株式会社及び手形・小切手に関する基本的な法律的知識を習得させるとともに,関連する諸法規を取り上げ企業活動と法とのかかわりについて理解させること。
  • オ 内容の(5)については,社会生活を営む上で必要な消費者,労働及び家族に関する基本的な法律的知識を習得させるとともに,関連する諸法規を取り上げ社会生活と法とのかかわりについて理解させること。
  • カ 内容の(6)については,主として国内における紛争の予防と解決に関する法制度の概要について理解させること。なお,国際的な紛争については,国による法制度の違いが一因となっていることについて理解させる程度とすること。
第9 国際ビジネス
1 目標

 企業の経営,経済活動に関する基礎的・基本的な知識を習得させ,国際社会の一員としての心構えを身に付けさせるとともに,国際的なビジネスの諸活動に適切に対応する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)くらしと企業

  • ア 企業の活動と役割
  • イ 企業の成長と地域の発展
  • ウ 企業の国際化

 (2)我が国の企業経営

  • ア 企業経営の特質
  • イ 企業経営と外部環境
  • ウ 企業の社会的責任

 (3)我が国の経済

  • ア サービス経済化と産業構造の変化
  • イ 国民所得と経済成長
  • ウ 財政と金融

 (4)国際経済と企業経営

  • ア 貿易と国際収支
  • イ 国際金融と外国為替
  • ウ 国際マーケティング
  • エ 企業の海外進出と経営

 (5)国際経済事情

  • ア 国際交流の諸課題
  • イ 国際機構の役割と課題
  • ウ 地域経済事情
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 国際的なビジネス活動にかかわる経営や経済に関する知識を習得させるとともに,国際社会に対する視野を広め国際協調の精神を育成すること。
  • イ 企業経営や国際経済の現状や課題については,具体的な事例を通して理解させること。また,基本的な用語は英語表記と合わせて指導し,英語に慣れ親しませるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,企業の活動が国民生活に深くかかわっていることに触れるとともに,企業の成長が地域や産業,国民経済の発展をもたらしていること及び市場の国際化に伴い,我が国の企業の活動が世界の各国で展開されていることについて理解させること。
  • イ 内容の(2)については,組織や経営管理にかかわる我が国の企業経営の特質,企業経営と市場や消費者行動などの外部環境とのかかわり及び環境問題などに対する企業の社会的責任について理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,サービス経済化の進展に伴う産業構造の変化,国民経済の仕組みと経済の成長及び財政の役割と金融の仕組みについて,我が国経済の発展とその過程に関連させて理解させること。
  • エ 内容の(4)については,物とサービスの国際的取引と国際収支,国際金融の制度と仕組み,外国為替の機能と仕組み,販売戦略としての国際マーケティングの手法及び国際化の中の企業経営の現状について理解させること。
  • オ 内容の(5)については,人,物,金,サービス,情報等の国際的な移動に伴う諸課題,貿易摩擦の発生と国際協調の在り方及び国際機構の役割や課題について理解させるとともに,生徒の興味・関心に応じて,世界の諸地域の経済事情について,一つの地域を選択して研究させること。
第10 簿記
1 目標

 企業における取引の記録・計算・整理に関する知識と技術を習得させ,簿記の基本的な仕組みについて理解させるとともに,ビジネスの諸活動を計数的に把握する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)簿記の基礎

  • ア 簿記の意味,目的,歴史
  • イ 資産・負債・資本と貸借対照表
  • ウ 収益・費用と損益計算書
  • エ 簿記一巡の手続

 (2)取引の記帳

  • ア 現金・預金
  • イ 商品売買
  • ウ 債権・債務
  • エ 固定資産
  • オ 個人企業の資本と税金
  • カ 営業費
  • キ 本支店会計

 (3)決算

  • ア 決算整理
  • イ 財務諸表

 (4)帳簿と帳簿組織

  • ア 帳簿
  • イ 伝票
  • ウ 仕訳帳の分割
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 企業における取引を合理的,能率的に記帳する知識と技術を習得させるとともに,簿記の具体的な仕組みについて理解させること。
  • イ 会計帳簿や財務諸表を通してビジネスの諸活動を理解する能力を育成すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,簿記の必要性,簿記特有の用語及び取引から決算に至る簿記一巡の手続を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,企業における日常の取引や支店会計が独立している場合の取引など種々の取引の記帳法を扱い,各種会計帳簿の役割に触れること。ウについては,手形に関する債権・債務や未収金・未払金及び株式などの有価証券を扱うこと。キについては,財務諸表の合併までを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,基本的な決算整理を含む決算手続を扱い,決算の意味や目的について理解させること。なお,財務諸表の形式については勘定式を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,帳簿の種類や帳簿全体の仕組みについて理解させるとともに,伝票や特殊仕訳帳を用いた合理的,能率的な記帳の方法を扱うこと。
第11 会計
1 目標

 企業会計の役割や制度及び財務諸表の作成に関する知識と技術を習得させ,財務諸表の意味や役割について理解させるとともに,財務諸表から得られる情報を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)会計の基礎

  • ア 企業と会計
  • イ 株式会社の会計
  • ウ 会計法規と企業会計制度

 (2)貸借対照表

  • ア 資産
  • イ 負債と資本
  • ウ 貸借対照表の作成

 (3)損益計算書

  • ア 損益計算の意味と基準
  • イ 経常損益と特別損益
  • ウ 損益計算書の作成

 (4)財務諸表の活用

  • ア 財務諸表の意味
  • イ 財務諸表の見方
  • ウ 連結財務諸表
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 財務諸表の作成に関する知識と技術を習得させるとともに,会計処理の方法や考え方について理解させること。
  • イ 作成した財務諸表を活用して企業の姿を正しく把握する能力を育成すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,会計の意味,目的及び歴史を扱うこと。イについては,株式会社の設立,決算など株式会社特有の記帳を扱うこと。ウについては,会計法規の概要及び企業会計制度の特徴を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,資産の意味,分類及び評価とその処理法を扱うこと。イについては,負債と資本の意味,分類及びその処理法を扱うこと。ウについては,基本的な資料により,勘定式や報告式の貸借対照表の作成方法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,財産法と損益法,発生主義と実現主義など損益計算に関する基礎的な内容を扱うこと。イについては,営業損益,営業外損益及び特別損益の概念,分類や各項目の処理法並びに株式会社の利益の処分及び損失の処理を扱うこと。ウについては,基本的な資料により,報告式の損益計算書の作成方法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,財務諸表の意味,種類及びディスクロージャーを扱うこと。イについては,財務比率などの財務指標を利用した期間比較や同業他社比較を扱うこと。ウについては,連結財務諸表の意味と有用性を扱うこと。
第12 原価計算
1 目標

 製造業における原価計算及び簿記に関する基本的な知識と技術を習得させ,原価について理解させるとともに,原価計算から得られる情報を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)原価と原価計算

  • ア 原価と原価計算
  • イ 製造業における簿記の特色と仕組み

 (2)原価の費目別計算

  • ア 材料費の計算と記帳
  • イ 労務費の計算と記帳
  • ウ 経費の計算と記帳

 (3)原価の部門別計算と製品別計算

  • ア 個別原価計算
  • イ 部門別個別原価計算
  • ウ 総合原価計算

 (4)製品の完成・販売と決算

  • ア 製品の完成と販売
  • イ 製造業の決算

 (5)原価情報の活用

  • ア 原価管理と標準原価計算
  • イ 利益計画と直接原価計算
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 原価計算の基本的な考え方と計算方法及び工業簿記の基本的な記帳方法を習得させること。
  • イ 原価計算の役割や資料の有効な活用について理解させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,原価の意義や分類,原価計算の目的や種類及び製造業における簿記の特色と基本的な仕組みを扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,材料費,労務費,経費の分類,計算及び記帳法を扱い,予定価格等を用いた合理的な計算に触れること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,原価計算表の作成,原価計算表と製造勘定との関係及び製造間接費の配賦を扱うこと。イについては,部門別個別原価計算の基本的な手続の流れを扱うこと。ウについては,総合原価計算の特色及び月末仕掛品原価の計算と記帳法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,製品の完成と販売に伴う記帳法を扱うこと。イについては,製造業における決算の特徴と製造原価報告書の作成を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,標準原価計算の一連の手続及びパーシャルプランによる記帳法を扱うこと。また,原価情報の活用の仕方に触れること。イについては,直接原価計算の方法及び利益計画への利用方法を扱うこと。
第13 会計実務
1 目標

 ビジネスにおける会計の現状について理解させ,実務に対応した会計に関する知識と技術を習得させるとともに,ビジネスの諸活動において合理的に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)企業のグループ化と会計

  • ア 企業のグループ化
  • イ 連結財務諸表の作成
  • ウ 連結情報の利用

 (2)国際化と会計

  • ア 会計の国際化
  • イ 外貨建取引の会計

 (3)情報化と会計

  • ア コンピュータを利用した会計
  • イ 資金に関する情報

 (4)税と会計

  • ア 税の概要
  • イ 法人税の計算
  • ウ 法人税の申告と納付
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 企業のグループ化,国際化,情報化等の進展により変化している会計の現状に触れ,会計処理の知識と技術を習得させるとともに,企業の実態を把握する会計活用能力を育成すること。
  • イ 指導内容が高度になり過ぎることのないように,基本的な内容を精選して取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,企業のグループ化の現状と連結ベースのディスクロージャーの基本的な考え方を扱うこと。イについては,簡単な例を用いて,連結財務諸表作成の基本的な手続を扱うこと。ウについては,有価証券報告書などの資料を用いて連結情報の見方や利用の仕方を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,企業及び会計の国際化の現状を扱うこと。イについては,外貨建取引の意味と処理及び決算時の処理の概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,コンピュータによる会計処理の流れとその特徴を扱い,システムの導入や運用に触れること。イについては,資金の流れに関する情報の重要性や処理及び利用の仕方を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,税の意義,種類,体系など税の概要を扱うこと。イについては,法人税における所得金額の計算と法人税額の計算を扱うが,基本的な内容にとどめること。ウについては,確定申告書の作り方及び法人税の申告と納付の手続の概要を扱うこと。
第14 情報処理
1 目標

 情報処理機器の活用に関する知識と技術を習得させ,ビジネスの諸活動に関する情報の意義や役割について理解させるとともに,情報を適切に収集,処理し活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)ビジネスと情報処理

  • ア ビジネスと情報
  • イ ビジネスとコンピュータ
  • ウ ハードウェアとソフトウェア

 (2)表計算ソフトウェア活用の基礎

  • ア 関数の利用
  • イ グラフの作成
  • ウ データの検索
  • エ 報告書の作成

 (3)ビジネス計算と表の作成

  • ア 金融に関する計算
  • イ 証券投資に関する計算

 (4)データベースソフトウェア活用の基礎

  • ア ビジネス情報とデータベース
  • イ データベースソフトウェアの利用

 (5)ビジネスと情報通信ネットワーク

  • ア 情報通信ネットワークの概要
  • イ 情報通信ネットワークの利用

 (6)情報モラルとセキュリティ管理

  • ア 情報モラル
  • イ セキュリティ管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア ビジネスの諸活動における情報を収集,処理するための知識と技術を習得させるとともに,処理された情報を分析し活用する能力を育成すること。
  • イ 利用するソフトウェアの操作方法や理論に偏ることなく具体的なデータを用いた実習をさせること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,ビジネスの諸活動における情報の意義や役割について理解させるとともに,コンピュータシステム及びハードウェアとソフトウェアの概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,各種の関数,表やグラフの作成及びデータの検索を扱い,目的に応じた分かり易い報告書を作成できるようにすること。
  • ウ 内容の(3)については,金融や証券投資に関する計算方法について理解させるとともに,表の作成やシミュレーションを行うなど表計算ソフトウェアを活用させること。
  • エ 内容の(4)については,データベースソフトウェアの概要や基本操作を扱い,既存のデータベースに問い合わせ,目的に応じて情報の集計や報告書の作成ができるようにすること。
  • オ 内容の(5)については,ビジネスの諸活動における情報通信ネットワークの役割やその概要について理解させるとともに,情報通信ネットワークを利用して情報を検索,収集,処理する方法を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,著作権やプライバシーの保護など情報モラルの必要性や個人情報のセキュリティ管理の方法を扱うこと。

 第15 ビジネス情報

1 目標

 ビジネスに関する情報を適切に管理し,分析し,活用する知識と技術を習得させ,コンピュータを活用することの重要性について理解させるとともに,業務を積極的に合理化,自動化する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)ビジネスと情報化の推進

  • ア 基幹業務の情報化
  • イ エンドユーザコンピューティング

 (2)表計算ソフトウェアの活用

  • ア データの分析
  • イ 手続の自動化

 (3)データベースソフトウェアの活用

  • ア データベースの作成
  • イ 関数の利用
  • ウ 手続の自動化

 (4)ビジネス情報の分析と活用

  • ア 販売情報の分析と活用
  • イ 財務情報の分析と活用

 (5)ビジネス情報システム開発の基礎

  • ア システム開発の手順
  • イ 入出力の設計
  • ウ ソフトウェアによるシステム開発

 (6)情報処理機器の導入と管理

  • ア ハードウェア・ソフトウェアの導入と管理
  • イ ネットワークの管理
  • ウ データ保護とセキュリティ管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア ビジネスの諸活動においてコンピュータを積極的に活用し,エンドユーザコンピューティングを推進するための能力を育成すること。
  • イ 表計算ソフトウェアとデータベースソフトウェアの機能を利用して,ビジネス情報の合理的な処理や自動化を図る知識と技術を習得させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,基幹業務システムの仕組みや役割について理解させるとともに,組織内の情報化を積極的に推進するためのコンピュータの利用を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,表計算ソフトウェアのデータ分析機能を利用して,ビジネス情報の統計的な分析やシミュレーション及び操作の自動化やメニュー化を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,データベースの設計方法,関数を利用したデータベースへの問い合わせ,報告書の作成方法及び操作の自動化やメニュー化を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,販売情報や財務情報の分析の方法について理解させるとともに,処理した情報の活用を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,情報処理システムの開発手順に触れ,ヒューマンインタフェースに基づく入出力設計を扱うこと。また,ソフトウェアを利用して簡易なシステム開発の実習をさせること。
  • カ 内容の(6)については,ネットワークの管理者の視点から,情報通信ネットワークシステムを構築するのに必要なハードウェアとソフトウェアの概要を扱い,組織内のネットワークの管理やデータの保護及びセキュリティ管理について理解させること。
第16 文書デザイン
1 目標

 広報活動に必要な文書に関する知識と技術を習得させ,各種メディアで作成した情報を統合させることの重要性について理解させるとともに,ビジネスの諸活動において情報を効果的に発信する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)広報活動と文書

  • ア 広報活動の意義と役割
  • イ 広報の手法

 (2)図形ソフトウェアの活用

  • ア 図形情報の役割
  • イ 図形情報の作成と編集

 (3)マルチメディアの活用

  • ア 静止画像の利用
  • イ 動画像の利用
  • ウ 音声の利用
  • エ 情報の統合

 (4)情報通信ネットワークの活用

  • ア 広報文書の制作
  • イ 広報文書の発信

 (5)プレゼンテーション

  • ア 口頭,文書による表現
  • イ ソフトウェアの利用
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 企業の広報活動に関する文書の意義や役割について理解させるとともに,作成した文書を効果的に発信する能力を育成すること。
  • イ 文章,図形,動画,音声等の情報を統合した広報の作品制作にかかわる知識と技術を習得させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,広報活動における文書情報の意義や役割について理解させるとともに,広報のメディア別の特質や表現の方法を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,図形情報の役割について理解させるとともに,ソフトウェアを利用した作図と編集の基本機能を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,静止画像,動画像及び音声に関する情報の特徴について理解させるとともに,各種メディアの情報を統合し活用する方法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,企業広告や商品広告など広報の作品制作の方法について理解させるとともに,情報通信ネットワークを利用した情報の発信方法を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,口頭や文書によるプレゼンテーションの方法及びコンピュータを利用したプレゼンテーションの方法について理解させること。
第17 プログラミング
1 目標

 プログラミングに関する知識と技術を習得させ,コンピュータの効果的な運用方法について理解させるとともに,ビジネスの諸活動に関する情報を合理的に処理し,活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)コンピュータとプログラミング

  • ア ビジネスと情報処理システム
  • イ コンピュータの発展とプログラム言語

 (2)プログラミング基礎

  • ア プログラミングの手順
  • イ データの入出力と演算
  • ウ 判定と制御構造

 (3)プログラミング応用

  • ア 手続の呼出し
  • イ テーブルの利用
  • ウ ファイル処理
  • エ マルチメディアの処理
  • オ グラフィックスの処理

 (4)ソフトウェア

  • ア システムソフトウェア
  • イ 応用ソフトウェア

 (5)ハードウェア

  • ア データの表現
  • イ 周辺装置
  • ウ 中央処理装置
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア プログラミングに関する知識と技術を実習を通して習得させること。
  • イ 内容の(3)については,指導するプログラム言語や生徒の実態に応じて,アからオまでの中から選択して扱うこと。なお,アについては関数,イについては配列に関する内容を扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,簡易な経営情報システムについて具体的な事例を通して理解させるとともに,情報処理システムの構造とプログラムの関係や,コンピュータのハードウェアとプログラム言語の発展を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,指導するプログラム言語に合った形式でプログラミングの手順について理解させるとともに,プログラミングに関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • ウ 内容の(3)については,内容の(2)を基礎にして,応用的な処理を扱うが高度な内容に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)については,オペレーティングシステムの役割について理解させるとともに,応用ソフトウェアの概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,データの表現方法やハードウェアの仕組みについて理解させるとともに,データが各装置を通じて処理されていくプロセスを扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)商業に関する各学科においては,「ビジネス基礎」及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)地域や産業界との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 各科目の指導に当たっては,実践的・体験的学習を重視するとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第4節 水産

第1款 目標

 水産や海洋の各分野における生産や流通,環境などに関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,水産業及び海洋関連産業の意義や役割を理解させるとともに,それらの諸課題を主体的,合理的に解決し,それらの産業の充実と社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。

第2款 各科目

第1 水産基礎
1 目標

 水産や海洋に関する基礎的な知識と技術を習得させるとともに,水産業や海洋関連産業が国民生活に果たしている役割を理解させる。

2 内容

 (1)海のあらまし

  • ア 海と生活
  • イ 海と生物
  • ウ 海の環境と保全

 (2)水産業と海洋関連産業のあらまし

  • ア 食生活と水産物
  • イ とる漁業,つくる漁業と資源管理
  • ウ 水産物の加工と流通
  • エ 海洋関連産業

 (3)船のあらまし

  • ア 船の種類と役割
  • イ 船の運航

 (4)基礎実習

  • ア 共通実習
  • イ 課題実習
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,海,水産物及び船の全体を概観させるとともに,生徒の興味・関心や目的意識を高め,学習への意欲を喚起するよう留意すること。
  • イ 内容の(1)については,河川,湖沼等陸水も含めて扱うこと。イについては,魚介類の飼育や観察等の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,海や地域の陸水の環境調査等,体験的な学習を取り入れること。
  • ウ 内容の(2)については,食生活や海洋性レクリエーションなどの身近な事例を通して,水産業や海洋関連産業の重要性について理解させること。
  • エ 内容の(4)のアについては,操艇,結索,各種泳法,遠泳及び体験乗船を扱うこと。イについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,適切な課題を設定すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,海と人間とのかかわり,水産資源及び海洋環境の保全と管理等について基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,我が国の食生活における水産物の意義や役割,我が国や世界の水産物の需給の現状,資源管理型漁業及び栽培漁業の重要性,水産物の加工及び製造法,水産物の流通の仕組み,海洋性レクリエーションなどの海洋関連産業の現状等について,基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,船の沿革,船の種類と役割,船の運航,機関の操作等について基礎的な内容を扱うこと。
第2 課題研究
1 目標

 水産や海洋に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)調査,研究,実験
  • (2)作品製作
  • (3)産業現場等における実習
  • (4)職業資格の取得
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から,個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 総合実習
1 目標

 水産や海洋の各分野に関する総合的な知識と技術を習得させ,安全を重んじ技術の改善を図るとともに,実務に活用する能力と態度を育てる。

2 内容
  • (1)海洋漁業実習
  • (2)海洋工学実習
  • (3)情報通信実習
  • (4)栽培漁業実習
  • (5)水産食品実習
  • (6)その他の水産・海洋実習
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(6)までの中から,地域の実態や学科の特色,生徒の進路希望等に応じて,一つ又は二つの項目を選択して取り扱うこと。
  • イ 内容の(1)及び(2)において,漁業乗船実習や機関乗船実習を行う場合には,安全管理や事故防止の指導の徹底を図ること。また,乗船実習の一環として,外地寄港地活動や海事実務英語等を扱うこと。
  • ウ 内容の(1)については,漁業乗船実習及び漁業生産実習を行うこととするが,いずれかを選択して扱うことができること。
  • エ 内容の(2)については,機関乗船実習,機械工作実習及び海洋機器実習を行うこととするが,いずれかを選択して扱うことができること。なお,機関乗船実習については,必要に応じ,陸上の実習施設等を利用して行うことができること。また,海洋機器実習については,機関工学的内容又は海洋開発的内容を選択して扱うことができること。
  • オ 内容の(5)については,地域や学校の実態,生徒の進路希望等に応じて,適切な食品を選択すること。その際,必要に応じ,農畜産物を取り上げることもできること。
  • カ 内容の(1),(2),(4)及び(6)において,ダイビング等の実習を行う場合には,事前の健康診断や器具の点検等安全に十分留意すること。
第4 水産情報技術
1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,コンピュータの取扱いや保守に関する知識と技術を習得させ,水産や海洋の各分野で情報システム技術を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)情報社会とコンピュータの役割

  • ア 産業社会と情報の役割
  • イ 情報のモラルと管理

 (2)コンピュータのあらまし

  • ア コンピュータの基本的な機能と構成
  • イ 各装置の仕組み

 (3)ソフトウェア

  • ア ソフトウェアの体系
  • イ アプリケーションソフトウェアの使用法
  • ウ オペレーティングシステム
  • エ プログラミング

 (4)コンピュータと通信

  • ア 情報通信ネットワーク
  • イ データの処理
  • ウ 水産情報システム

 (5)水産,海洋における情報の応用

  • ア 船舶運航の計測・制御システム
  • イ 防災及び安全システム
  • ウ 海洋の観測,測量システム

 (6)ハードウェアと自動制御

  • ア 情報の表現
  • イ コンピュータの回路
  • ウ 中央処理装置と付加装置
  • エ 自動制御

 (7)データ通信システム

  • ア データ通信システムの概要
  • イ データ伝送と通信技術
  • ウ 通信回線と通信方式
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習を中心として取り扱うこと。
  • イ 内容の(5)から(7)までについては,学科の特色や生徒の進路希望等に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,著作権やプライバシーの保護など情報モラルの必要性と個人情報のセキュリティ管理の方法を扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,基本的なアプリケーションソフトウェアの使用方法を習得させるとともに,オペレーティングシステムを使用してのファイル管理,プログラミング等の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)については,情報通信ネットワークを利用した情報の検索,収集,処理,発信などの基礎的な内容を扱うこと。水産情報システムについては,水産物流通に関する基礎的な情報システムを扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,船舶運航や管理に関するシステム,沿岸と海中の安全救助や監視に関するシステム,気象や海象に関するデータ収集,分析等の基礎的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(6)のイ及びエについては,基礎的な内容を扱い,理論的に深入りしないこと。
第5 漁業
1 目標

 漁業に関する知識と技術を習得させ,資源管理について理解を深めさせるとともに,生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)漁業と水産生物

  • ア 漁業の意義と沿革
  • イ 海洋環境と生物生産
  • ウ 漁場と漁場調査
  • エ 海の環境保全

 (2)水産資源と漁業管理

  • ア 水産資源
  • イ 漁業管理

 (3)漁業の技術

  • ア 漁具と漁法
  • イ 漁具の構成と材料
  • ウ 漁業機械と計測機器

 (4)漁業生産の基盤

  • ア 漁業制度と法規
  • イ 漁業をめぐる国際環境
  • ウ 漁業と情報
  • エ 水産物の貿易と流通

 (5)漁業と漁業経営

  • ア 主な漁業と栽培漁業
  • イ 漁業経営
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習や産業現場の見学等を通して,具体的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)のアについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,主要な沿岸漁業,沖合漁業,遠洋漁業及び魚介類や藻類等の栽培漁業の中から適切なものを選択して生産に必要な知識と技術を習得させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,海の生態系,食物連鎖及び海の生産力について,その概要を扱うこと。エについては,汚染防止等海の環境保全に必要な基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(4)のアについては,漁業に関する法規や漁業協同組合等の概要を扱うこと。イについては,二百海里体制,国際漁業に関する条約や協定,漁業の国際協力等について基礎的な内容を扱うこと。ウについては,漁業情報の種類,漁船の運航や漁況・海況に関する各種情報システムなどの基礎的な内容を扱うこと。エについては,水産物の需給と消費,水産物の輸出入,流通過程などの基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(5)のイについては,漁業経営の特性,経営分析及び経営の改善について基礎的な内容を扱うこと。また,簿記の基礎的な内容に触れること。
第6 航海・計器
1 目標

 船舶を安全かつ適切に航海させるために必要な知識と技術を習得させ,実際に漁業生産に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)航海の仕組み

  • ア 航海の意義と沿革
  • イ 航海計画
  • ウ 航海と計算

 (2)航海に関する情報

  • ア 航海と情報
  • イ 海図と航路標識
  • ウ 海流や潮汐の概要

 (3)計器と航法

  • ア 基本航海計器
  • イ 沿岸航法と推測航法
  • ウ 電波航法
  • エ 天文航法

 (4)海上交通関係法規

 (5)海事実務英語

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)については,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)のアについては,航海に関する情報の収集と活用を扱うこと。イについては,電子海図,各種の航路標識,信号等を扱うこと。
  • イ 内容の(3)のイについては,船位測定や衝突防止を中心として扱うこと。ウについては,レーダ・自動衝突予防援助装置シミュレータの操作,双曲線航法,衛星航法等を扱うこと。また,船位通報制度の概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)については,海上衝突予防や海上交通安全及び港湾に関する法規を中心として扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,航海に必要な基礎的な海事実務英語や外地寄港地等における基礎的な英会話を扱うこと。
第7 漁船運用
1 目標

 漁船を安全かつ適切に運用するために必要な知識と技術を習得させ,実際に漁業生産に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)漁船の概要

  • ア 漁船の意義と沿革
  • イ 船の種類と船体構造

 (2)漁船の設備

  • ア 操船・機関・通信設備
  • イ 甲板・安全設備
  • ウ 船内居住衛生設備
  • エ 漁業・保蔵設備

 (3)船務

  • ア 乗組員の編成と職務
  • イ 船体の整備
  • ウ ドックと検査
  • エ 通信

 (4)操船

  • ア 操船の基本
  • イ 応用操船
  • ウ 海上気象と荒天運用
  • エ 海難と応急

 (5)船内の安全と衛生

  • ア 災害防止
  • イ 救急処置
  • ウ 船内消毒

 (6)船舶・船員・海洋関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(4)までについては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,漁船の変遷を中心として扱うこと。イについては,船の種類と従業制限,船体構造等漁船の基本的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(3)のエについては,海上特殊無線や旗りゅう信号についても扱うこと。
  • ウ 内容の(5)のイについては,捜索救助,応急医療,消火作業指揮等を扱うこと。
第8 船用機関
1 目標

 船舶の機関及びその運転と保安に関する知識と技術を習得させ,船舶を安全かつ効率的に運航,管理する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)熱機関の概要

  • ア 熱機関の種類と沿革
  • イ 熱機関に関する基礎

 (2)内燃機関

  • ア 内燃機関の概要
  • イ ディーゼル機関
  • ウ ガソリン機関
  • エ ガスタービン

 (3)推進装置

  • ア 軸系
  • イ プロペラ
  • ウ 操船装置
  • エ 速度と経済性

 (4)燃料と潤滑剤

 (5)補機

  • ア ポンプ
  • イ 油圧装置
  • ウ 造水装置
  • エ 環境汚染防止装置

 (6)ボイラ,冷凍装置

  • ア ボイラ
  • イ 冷凍・冷蔵装置
  • ウ 空気調和装置

 (7)船舶の種類と運航,保安

  • ア 船舶の種類と構造
  • イ 船舶の設備
  • ウ 船内組織と職務
  • エ 損傷制御と安全衛生
  • オ 海事関係法規
  • カ 海事実務英語
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(7)については,学科の特色や生徒の進路希望等に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,熱機関の種類や変遷及び蒸気タービンについて基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のイについては,ディーゼル機関の作動原理及び構造を扱うこと。ウ及びエについては,ガソリン機関及びガスタービンの概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(4)については,燃料と潤滑剤の種類や性質,船内積込み法,石油製品の管理,油清浄装置等について基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(7)のアについては,船舶の種類と構造の概要を扱うこと。イについては,船舶の基本的な設備の操作を扱うこと。オについては,船舶の安全や執務一般などの海事に関する法規の基本的な内容を扱うこと。カについては,機関業務に必要な基礎的な海事実務英語や外地寄港地等における基礎的な英会話を扱うこと。
第9 機械設計工作
1 目標

 機械の設計と工作に関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産や海洋の工学的分野に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)機械設計工作の概要

  • ア 機械と設計工作の基礎
  • イ 機械に働く力と運動
  • ウ 材料の一般的性質

 (2)機械設計

  • ア 締結用機械要素
  • イ 軸に関する機械要素
  • ウ 歯車伝動装置とその他の機械要素

 (3)機械製図

  • ア 製図の基礎
  • イ 製作図
  • ウ コンピュータによる設計と製図
  • エ 測定

 (4)機械材料

  • ア 鉄鋼材料
  • イ 非鉄金属材料
  • ウ 複合材料

 (5)機械工作

  • ア 鋳造と鍛造
  • イ 板金加工
  • ウ 溶接と切断
  • エ 機械加工
  • オ 手仕上げと組立て
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(3)のウについては,学科の特色等に応じて,扱わないことができること。
  • ウ 内容の(5)のアからオまでについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,流体力学の基礎的な内容についても扱うこと。
  • イ 内容の(4)のアについては,鉄と鋼,鋳鉄等の性質や用途等の基礎的な内容を扱うこと。イについては,鉄鋼以外の金属や合金等の性質や用途等の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,繊維強化プラスチック等の複合材料やセラミック材料,超伝導材料,形状記憶合金などの新素材の性質や用途等の基礎的な内容を扱うこと。
第10 電気工学
1 目標

 電気に関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産や海洋の各分野において電気機器を適切に取り扱う能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電気工学の基礎

  • ア 直流回路
  • イ 静電気
  • ウ 電流と磁気
  • エ 電磁誘導
  • オ 交流と交流回路

 (2)半導体と電子回路

  • ア 半導体と半導体素子
  • イ 電子回路

 (3)電気機器

  • ア 同期機
  • イ 誘導機
  • ウ 変圧器
  • エ 直流機
  • オ 非常用電源装置

 (4)電気計測と自動制御

  • ア 電気計器
  • イ 計測
  • ウ 自動制御の基礎
  • エ 各種自動制御

 (5)配電・電気工事

  • ア 船内配電
  • イ 工場配電
  • ウ 電気工事
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,水産や海洋の各分野における電気工学の基礎的な理論について理解させ,発電機,電動機などの動力装置,計測や制御機器及び電気施設や設備の運転保守ができるようにすること。
  • イ 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • ウ 内容の(5)については,アからウまでの中から選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,電気現象,磁気現象,回路等の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,半導体素子や電子回路等の基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,電気機器の原理,構造,運転,保守等の基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,発電,送電,配電,電気工事等の基礎的な内容を扱うこと。
第11 通信工学
1 目標

 通信工学及び情報通信に関する知識と技術を習得させ,電子機器の取扱いや通信業務に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)通信の種類と設備

  • ア 電波や光による情報の伝送
  • イ 通信の種類
  • ウ 無線局の設備と特徴

 (2)無線通信機器と電源設備

  • ア 送信機,受信機
  • イ マイクロ波通信装置
  • ウ 遭難及び安全通信設備
  • エ 非常電源,携帯電源
  • オ 発電機,電動機

 (3)有線通信機器

  • ア データ通信機器
  • イ 伝送理論と伝送技術
  • ウ 各種ケーブルと光通信
  • エ 交換技術

 (4)航海用電子機器

  • ア レーダ
  • イ 双曲線航法機器,衛星航法機器
  • ウ ソナー
  • エ その他の電子機器

 (5)応用電子計測

  • ア 電子計測機器
  • イ 送信機の測定
  • ウ 受信機の測定
  • エ マイクロ波と光の測定
  • オ アンテナ及び電波の測定

 (6)通信関係法規,通信英語,通信地理

  • ア 通信法規
  • イ 通信英語
  • ウ 通信地理

 (7)通信の実技

  • ア 送受信の実技
  • イ 通信運用
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,各種電子機器の原理や性能,用途,設備管理等について総合的に理解させ,電子技術の進展に対応できる能力を育成するよう留意すること。
  • イ 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • ウ 内容の(6)については,アからウまでのいずれかを選択して扱うことができること。
  • エ 内容の(7)については,ア又はイのいずれかを選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,無線通信機器の基本的な原理や機器の構成等について理解させるとともに,運用に必要な基礎的な内容を扱うこと。ウについては,GMDSSを中心として扱うこと。オについては,発電機,電動機,インバータ及びコンバータを扱うこと。
  • イ 内容の(3)のイについては,アナログ及びディジタル伝送の基本的な内容を扱うこと。ウについては,各種ケーブルや光通信機器の基本的な内容を扱うこと。
第12 電気通信理論
1 目標

 電気通信に関する知識と技術を習得させ,実際に通信業務に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)電気回路

  • ア 直流回路
  • イ 電気抵抗の性質
  • ウ 電気エネルギー
  • エ 交流の性質と交流回路

 (2)電気と磁気

  • ア 静電気
  • イ 磁気
  • ウ 電流と磁気
  • エ 電磁誘導

 (3)半導体素子と集積回路

  • ア ダイオードとトランジスタ
  • イ 電界効果トランジスタ
  • ウ 各種の半導体素子,マイクロ波管
  • エ ディジタルIC,リニアIC

 (4)基礎電子回路と応用電子回路

  • ア 増幅回路
  • イ 発振回路
  • ウ 変調・復調回路
  • エ 整流回路
  • オ パルス回路

 (5)マイクロ波回路とアンテナ

  • ア マイクロ波回路
  • イ マイクロ波回路の種類と特徴
  • ウ アンテナの種類と特性
  • エ 給電線の種類と特徴

 (6)電波の伝わり方

  • ア 電波の伝搬特性
  • イ 伝搬上の諸現象
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,電気,電子や各種半導体素子の構造及び特徴並びに電子回路に関する基礎的な知識を習得させるよう留意すること。
  • イ 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(3)までについては,基礎計測についても扱うこと。
  • イ 内容の(4)のオについては,パルスの基本原理,波形変換回路,サンプリング方法などの基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(5)のア及びイについては,分布定数回路,導波管を用いた立体回路や四端子回路網等を扱うが,専門的に深入りしないこと。
第13 栽培漁業
1 目標

 水産増養殖に関する知識と技術を習得させ,栽培漁業に活用し,生産性の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)栽培漁業の概要

 (2)種苗生産

  • ア 天然種苗
  • イ 人工種苗
  • ウ 初期餌料

 (3)栽培技術

  • ア 増殖
  • イ 養殖

 (4)飼料

  • ア 養魚飼料の現状と特徴
  • イ 魚介類の摂餌,消化,吸収
  • ウ 魚介類の栄養要求
  • エ 飼料原料と配合飼料

 (5)病気

  • ア 病気の種類と流行
  • イ 病気の診断と対策

 (6)水産育種とバイオテクノロジー

  • ア 水産育種の意義
  • イ バイオテクノロジーの種類と技術

 (7)主な栽培漁業

  • ア 水産動物と水産植物
  • イ 経営と流通
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習や産業現場の見学等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)から(7)までについては,地域の実態や学科の特色,生徒の進路希望等に応じて,選択して扱うことができること。また,(7)については,ア又はイのいずれかを選択して扱うことができること。
  • ウ 内容の(7)のアについては,地域の実態や学科の特色等に応じて,我が国や地域の主要な栽培漁業の中から適切なものを選択して生産に必要な知識と技術を習得させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,水産資源の維持や増大に果たしている栽培漁業の意義と沿革及び現状と今後の展望を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,魚介類及び藻類に関する種苗生産について基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,水産生物の繁殖保護の方法や種苗の移植,放流,産卵場等の環境改善,漁業管理等の基礎的な知識と技術を扱うこと。イについては,養殖の方法や養殖施設,品質管理と生産性の向上などの基礎的な知識と技術を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,一般的に使用されている飼料を扱うこと。餌料については,(2)のウで扱うこと。
  • オ 内容の(6)については,水産分野における育種やバイオテクノロジーの意義及び今後の展望について触れるとともに,バイオテクノロジーの基礎的な知識と技術を扱うこと。
  • カ 内容の(7)のイについては,栽培漁業の経営の特性について,漁業協同組合と金融,共済制度などと関連させて基礎的な内容を理解させること。また,簿記の基礎的な内容と経営や流通の合理化について触れること。
第14 水産生物
1 目標

 水産生物に関する基礎的な知識と実験・観察の技法を習得させ,栽培漁業に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)水産動物

  • ア 水産動物の生活
  • イ 主な水産動物

 (2)水産植物

  • ア 水産植物の生活
  • イ 主な水産植物

 (3)プランクトン

 (4)水産生物実験

  • ア 水産動物実験
  • イ 水産植物実験
  • ウ プランクトン実験
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,飼育,観察,調査等の実験・実習を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(1)及び(2)については,地域の実態や学科の特色等に応じて,いずれかを重点的に扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,水産動物の生活と環境とのかかわり及び生態系,資源等の中で水産動物の果たす役割を扱うこと。イについては,水産業とかかわりの深い水産動物を具体的に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,水産植物の生活と環境とのかかわり及び生態系,資源等の中で水産植物の果たす役割を扱うこと。イについては,水産業とかかわりの深い水産植物を具体的に扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,海洋や湖沼等の生物生産にかかわりの深いプランクトンの種類と生態を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,基礎的な解剖,発生の観察,外部形態と計測,野外観察及び標本作製を扱うこと。イについては,野外観察と採集,標本作製及び色素の検出を扱うこと。ウについては,採集方法,計測方法等を扱うこと。
  • オ 水産生物の学名を取り扱う場合は,水産業とかかわりの深い水産生物にとどめること。
第15 海洋環境
1 目標

 海洋や陸水の環境に関する基礎的な知識と保全技術を習得させ,栽培漁業や海洋工事等に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)海洋環境管理の概要

 (2)海洋・陸水環境の保全

  • ア 海洋環境の保全
  • イ 陸水環境の保全
  • ウ 海洋環境関係法規

 (3)栽培漁業を取り巻く環境

  • ア 栽培漁業と環境保全
  • イ 海洋性レクリエーションと環境保全

 (4)漁場環境と調査

  • ア 漁場環境の特性
  • イ 漁場の調査

 (5)海洋工事と環境保全

  • ア 増養殖場の計画と設計
  • イ 漁場造成技術
  • ウ ウォーターフロント開発と環境保全
  • エ 環境改善技術
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 内容の(5)のアからエまでについては,地域の実態や学科の特色,生徒の進路希望等に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,水産資源の維持や増大に果たしている海洋や陸水の環境管理の意義と沿革及び現状と今後の展望を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,オゾン層の破壊,エルニーニョ現象など地球環境の変化と海洋環境とのかかわり及び排水,油汚染等の環境要因の基礎的な内容を扱うこと。イについては,河川,湖沼等の陸水の環境要因の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,海洋環境に関する法規や国際条約の概要及び環境アセスメントの意義や役割を扱うが,基本的な内容にとどめること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,栽培漁業における基礎的な環境要因及び水産生物の生育に適する水質や自然条件などの環境づくりを扱うこと。イについては,遊漁などの海洋性レクリエーションと環境とのかかわりを扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,内水面,浅海及び増養殖場の環境特性を扱うこと。イについては,水質,底質,生物調査等の基本的な調査方法を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,増養殖場の設置及び漁場の造成の基礎的な内容を扱うこと。イについては,基礎的な人工漁場の造成技術を扱うこと。ウについては,沿岸域の基礎的な環境の調査及び保全技術並びに海岸環境の保全と整備を扱うこと。エについては,水産生物の繁殖や成長などに必要な環境を造成するための基礎的な技術などについて,基本的な機械等を含めて扱うこと。
第16 操船
1 目標

 小型船舶の操縦に関する知識と技術を習得させ,安全かつ適切な操船を行う能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)小型船舶の概要

  • ア 船舶の種類
  • イ 船体の構造と設備

 (2)小型船舶の運航

  • ア 運航管理
  • イ 航海,停泊
  • ウ 船務一般

 (3)小型船舶の航海

  • ア 航海と計器
  • イ 航路標識と水路図誌
  • ウ 潮汐と海流
  • エ 主な航法

 (4)小型船舶の運用

  • ア 操船の概要
  • イ 船と人命の安全
  • ウ 気象と海象

 (5)小型船舶の機関

  • ア 機関と附属装置
  • イ 燃料油と潤滑油
  • ウ 安全管理

 (6)海事関係法規

 (7)小型船舶の操船実技

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 指導に当たっては,人命の安全や事故防止に十分留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,小型船舶の航海計画,航海準備,運航,航海中及び停泊中における乗組員の船務等の基礎的な内容を扱うこと。
  • イ 内容の(5)のアについては,小型船舶の主な機関の種類と作動原理及び基本的な機関算法を扱うこと。ウについては,機関室内の保守,備品や消耗品の管理等を扱うこと。
  • ウ 内容の(6)については,航海,船員及び船舶と安全に関する法規の基本的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(7)については,基本実技,応用実技及び総合実技を扱うこと。
第17 水産食品製造
1 目標

 水産食品の製造に関する知識と技術を習得させ,水産食品を合理的に製造する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)水産食品製造の概要

 (2)食品の保蔵及び加工

  • ア 食品の保蔵と加工の原理
  • イ 食品の保蔵法

 (3)水産食品の製造

  • ア 簡易加工食品の製造
  • イ 高度加工食品の製造

 (4)水産食品製造関連機器

  • ア 食品製造機器の概要
  • イ ボイラ,冷凍装置
  • ウ 水産食品製造機器

 (5)廃水及び廃棄物の処理

  • ア 公害防止と水質保全
  • イ 廃棄物処理と悪臭・騒音対策

 (6)経営と生産管理

  • ア 経営
  • イ 生産管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,水産食品の生産や生産管理,食品製造関連機器,廃水処理,廃棄物処理等の基礎的な知識と技術を習得させるとともに,生産から消費までの流れ全体について理解させるよう留意すること。
  • イ 指導に当たっては,実験・実習や産業現場の見学等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • ウ 内容の(3)及び(4)については,衛生や安全に関する指導に十分留意すること。
  • エ 内容の(4)及び(6)については,地域の実態や学科の特色,生徒の進路希望等に応じて,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,国民生活に果たしている水産食品製造の意義や役割及び現状と今後の展望を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,水産食品の保蔵と加工の基本的な原理を扱うこと。イについては,低温,脱水,密封加熱等による保蔵法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,主として冷凍食品,塩蔵品,乾製品等を扱うこと。イについては,主として缶詰,レトルト製品,魚肉練り製品等を扱うこと。
  • エ 内容の(5)のアについては,食品製造に起因する公害の発生要因とその対策及び水質汚濁と廃水の処理方法の基礎的な内容を扱うこと。イについては,水産食品製造によって生じる廃水や廃棄物を処理する方法と悪臭・騒音対策,水産食品製造に使用する危険物などについて基礎的な内容を扱うこと。
  • オ 内容の(6)については,水産食品製造の経営と組織,生産管理の仕組み等について,工程管理や製造管理を中心としてその概要を扱うこと。
第18 水産食品管理
1 目標

 水産食品の品質管理と安全管理に関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産食品を適切に管理する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)水産食品管理の概要

 (2)水産食品の成分変化

  • ア 水産食品の栄養と成分
  • イ 貯蔵,加工中の変化
  • ウ 流通中の変化

 (3)水産食品と微生物

  • ア 水産食品と微生物
  • イ 衛生と病害

 (4)水産食品管理実験

  • ア 実験の基礎
  • イ 化学分析
  • ウ 水産食品の成分分析
  • エ 微生物試験

 (5)水産食品の安全管理

  • ア 安全管理システム
  • イ 食品添加物
  • ウ 工場の衛生と品質管理

 (6)水産食品管理関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,水産食品の品質や安全に関する管理を合理的に行うための知識と技術を習得させること。
  • イ 指導に当たっては,実験・実習や産業現場の見学等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • ウ 内容の(4)のアからエまでについては,選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,水産食品の品質管理と安全管理の意義や役割及び品質管理に関する基準の変遷についてその概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,身近な水産食品を取り上げて,その成分と化学的な性質及び栄養について,農畜産物と比較して扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,水産食品の製造に用いられる微生物,腐敗や食中毒の原因となる微生物及び食品開発にかかわる微生物の性質や働きを扱うこと。また,イについては,水産食品と関係のある食中毒,寄生虫,感染症等の防止に必要な基礎的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,水産食品管理に関する細菌の培養試験や食品の基礎的な衛生試験等を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,水産食品の製造から消費までの過程における衛生管理や国際的な品質管理システム等の基礎的な内容を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,水産食品の衛生,品質の管理及び製造責任に関する法規や制度の概要を扱うこと。
第19 水産流通
1 目標

 水産物の流通に関する知識と技術を習得させ,水産物の流通を合理的に行う能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)水産物流通の概要

 (2)水産物の流通機構

  • ア 流通組織と市場機構
  • イ コールドチェーン
  • ウ 物流と情報処理

 (3)水産物の流通活動

  • ア 水産物の価格形成
  • イ 売買と金融
  • ウ 保険の種類と役割

 (4)水産物流通と技術革新

  • ア 水産物の流通技術
  • イ 食品包装技術

 (5)水産物のマーケティング

 (6)水産物流通関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,水産物を中心とする食品流通の仕組み及び食品マーケティングに関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • イ 指導に当たっては,調査,産業現場の見学等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,水産物流通の意義と沿革及び我が国と世界の水産物の需給動向等の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,基本的な流通や市場経済の仕組み,食品流通の形態及び生産地と消費地市場の役割を扱うこと。ウについては,基本的な物流情報システム,販売時点情報管理システム等を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,電子商取引や簿記の基礎的な内容についても触れること。
  • エ 内容の(4)のアについては,国際的な衛生基準等を踏まえた水産食品の品質管理についても触れること。
  • オ 内容の(5)では,水産物に関するマーケティングや営業活動について基本的な内容を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,水産物流通に関する法規や制度の概要を扱うこと。
第20 ダイビング
1 目標

 ダイビングに関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産や海洋の各分野に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)ダイビングの概要

 (2)ダイビングの物理

  • ア 圧力,温度
  • イ 浮力
  • ウ 気体の性質
  • エ 光と音の伝わり方

 (3)ダイビングの生理

  • ア ダイビングの人体に及ぼす影響
  • イ ダイビングによる障害と対策
  • ウ 救急処置

 (4)ダイビング機器

  • ア スクーバ式
  • イ ヘルメット式
  • ウ フーカー式
  • エ その他の機器

 (5)ダイビング技術

  • ア 送気法
  • イ 潜降法
  • ウ 浮上法
  • エ レクリエーションダイビング
  • オ 水中調査及び水中作業

 (6)ダイビング関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実験・実習等を通して,具体的に理解を深めさせるよう留意すること。
  • イ 指導に当たっては,安全指導や安全管理,水中や沿岸などの環境保全等に十分留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,水産業や海洋関連産業等におけるダイビングの意義と沿革及び業としてのダイビングの現状と今後の展望を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,ダイビングに関する物理的現象について基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,ダイビングにより人体に受ける水圧や圧縮空気の影響を扱い,その障害と対策について基本的な内容を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,主要なダイビング機器の構造及び使用法を扱うこと。
  • オ 内容の(6)については,ダイビングに関連する労働安全衛生や高気圧作業安全衛生に関する法規の概要を扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)水産に関する各学科においては,「水産基礎」及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)水産に関する各学科においては,原則として水産に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。また,実験・実習に当たっては,ホームプロジェクトを取り入れることもできること。
  • (3)地域や産業界との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備及び資材や薬品の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止や環境保全の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

 4 漁業乗船実習,機関乗船実習,体験乗船実習等を行う際には,綿密な計画を立て,所属の実習船により安全で効果的な実習が行われるよう留意するものとする。

第5節 家庭

第1款 目標

 家庭の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,生活産業の社会的な意義や役割を理解させるとともに,家庭の各分野に関する諸課題を主体的,合理的に解決し,社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。

第2款 各科目

第1 生活産業基礎
1 目標

 生活と産業とのかかわりについて理解させ,生活に関連する職業などへの関心を高めるとともに,必要な知識と技術を進んで習得しようとする意欲と態度を育てる。

2 内容

 (1)生活と産業

 (2)社会の変化と生活産業

  • ア 社会の変化と価値観の多様化
  • イ 産業構造の変化と生活産業の発展

 (3)生活産業と職業

  • ア 食生活関連分野
  • イ 衣生活関連分野
  • ウ 住生活関連分野
  • エ ヒューマンサービス関連分野

 (4)職業生活と自己実現

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)については,学科の特色や生徒の実態等に応じて,アからエまでの中から選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,食生活,衣生活,住生活,家庭経営,保育などの生活と,それらを支える産業とのかかわりを扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,社会の変化に伴う生活に関する価値観の多様化や消費者の多様なニーズにこたえるための生活産業の発展に関する基礎的な内容を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,各学科に関連した分野を取り上げて,産業の種類や特徴及び関連する職業について,具体的な事例を通して理解を深めさせること。
  • エ 内容の(4)については,専門科目の学習と職業生活とのかかわりを扱うこと。また,職業と職業資格について触れること。
第2 課題研究
1 目標

 家庭の各分野に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)調査,研究,実験
  • (2)作品製作
  • (3)産業現場等における実習
  • (4)職業資格の取得
  • (5)学校家庭クラブ活動
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(5)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(5)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 家庭情報処理
1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,情報処理に関する知識と技術を習得させ,生活産業の各分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)高度情報通信社会と生活産業

  • ア 高度情報通信社会
  • イ 生活産業とコンピュータ
  • ウ 情報モラルとセキュリティ

 (2)コンピュータの仕組みと情報処理

  • ア コンピュータの仕組み
  • イ コンピュータによる情報処理

 (3)生活産業におけるコンピュータの活用

  • ア 情報の収集,処理,発信
  • イ コンピュータシステムの活用
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,実習を中心として扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,高度情報通信社会における産業や生活の変化について理解させること。イについては,生活産業におけるコンピュータの役割や利用状況について理解させること。ウについては,個人のプライバシーや著作権の保護,収集した情報の管理,発信する情報に対する責任などの情報モラル及び情報通信ネットワークシステムにおけるセキュリティ管理の重要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)のイについては,オペレーティングシステムの概要について理解させるとともに,生徒の実態等に応じてアプリケーションソフトウェアを選択し,その基本操作を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,情報機器や情報通信ネットワークを利用した情報の収集,処理,発信ができるようにすること。イについては,CAD/CAMシステム,シミュレーションシステム,データベースシステム,生産管理システムなど,学科に関連するコンピュータシステムを取り上げて,実習を通して具体的に理解させること。
第4 消費生活
1 目標

 財・サービスの選択と意思決定,消費者の権利と責任など消費生活に関する知識と技術を習得させ,環境保全に配慮した消費生活に寄与する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)経済の発展と消費生活

  • ア 国民経済の動向と家庭生活
  • イ 社会の変化と消費生活

 (2)財・サービスの選択と意思決定

  • ア 多様化する流通・販売方法と消費者
  • イ 生活情報の活用
  • ウ 金銭管理と消費者信用
  • エ 契約と消費者

 (3)消費者の権利と責任

  • ア 消費者問題
  • イ 消費者の保護と関係法規
  • ウ 消費行動と環境保全

 (4)消費生活演習

  • ア 商品研究
  • イ 事例研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)については,身近な財・サービスを取り上げ,アからエまでの学習を通して適切な意思決定ができるようにすること。
  • イ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)までと関連させて,ア又はイのいずれかを取り上げて,個人又はグループで適切な課題を設定させること。
  • ウ 消費生活関連機関等との連携を図って指導の充実を図るよう努めること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,市場経済の仕組み,産業構造・就業構造の変化と家庭経済への影響,企業のマーケティング活動などと消費生活とのかかわりを扱うこと。イについては,国際化,情報化,高齢化などの進展による消費生活の変化について,身近な事例を通して理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,流通や販売方法が複雑化,多様化している現状について理解させ,消費者が留意すべき事柄などを扱うこと。イについては,各種の生活情報を適切に判断できるようにすること。ウについては,生涯賃金,収入と支出,預貯金,保険などを扱うこと。また,消費者信用を扱い,多重債務や自己破産にも触れること。エについては,契約の意味と重要性について理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,これまでの代表的な消費者問題を取り上げ,その背景と問題点について理解させること。イについては,国及び地方の消費者保護行政と消費者保護に関する基本的な法律の趣旨と概要を扱うこと。また,企業の社会的責任についても触れること。ウについては,消費行動と環境とのかかわりについて理解させ,環境保全に配慮した生活の在り方について考えさせること。
第5 発達と保育
1 目標

 乳幼児の発達の特徴,乳幼児の生活と保育などに関する知識と技術を習得させ,子どもの健全な成長を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)人間としての発達

  • ア 人間発達の中の乳幼児期
  • イ 発達観・児童観の変遷

 (2)乳幼児の発育・発達

  • ア 乳幼児の生理的特徴
  • イ 身体発育
  • ウ 精神発達と心の健康
  • エ 人間関係の発達
  • オ 発達の共通性と個別性

 (3)乳幼児の生活

  • ア 乳幼児の生活の特徴と養護
  • イ 生活習慣の形成
  • ウ 乳幼児の生活と環境
  • エ 乳幼児の健康管理と事故防止

 (4)乳幼児の保育

  • ア 保育の必要性と意義
  • イ 保育の目標と指導の原理
  • ウ 家庭保育と集団保育

 (5)乳幼児の福祉

  • ア 児童福祉の理念と法律・制度
  • イ 児童家庭福祉
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 実際に乳幼児と触れ合う学習ができるよう,幼稚園や保育所等との連携を十分に図ること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,乳幼児期が人間の発達の基礎を培う時期であることを理解させること。イについては,発達観・児童観の変遷の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のエについては,乳幼児期は,特に,基本的人間関係の樹立のために「愛着」が重要であることを,具体的な事例を通して理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,乳幼児の発育・発達に応じた適切な養護に重点を置いて扱うこと。
  • エ 内容の(4)のイについては,乳幼児の基本的要求や社会的要求に着目させ,心身の発達に応じた保育について具体的に考えさせること。ウについては,家庭保育と幼稚園や保育所における集団保育の特徴について理解させること。また,家庭保育については,乳幼児の虐待とその予防にも触れること。
  • オ 内容の(5)のアについては,児童福祉に関する基本的な法律と制度の趣旨と概要を扱うこと。イについては,子育て家庭への支援に関する施策の概要を扱うこと。
第6 児童文化
1 目標

 子どもと遊び,子どもの表現活動,児童文化財などに関する知識と技術を習得させ,児童文化の充実を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)児童文化の意義

 (2)子どもと遊び

  • ア 遊びと発達
  • イ 遊びと遊具

 (3)子どもの表現活動と児童文化財

  • ア 造形表現活動
  • イ 言語表現活動
  • ウ 音楽・身体表現活動
  • エ 情報手段などを活用した活動

 (4)児童文化施設

 (5)児童文化実習

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2),(3)及び(5)については,実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(5)については,内容の(3)の表現活動や関連する児童文化財の中からいずれかを取り上げて実習させること。また,児童福祉施設,社会教育施設等との連携を図り,子どもとの交流を体験させるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,子どものための文化活動,児童文化財,児童文化施設などの重要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,子どもの遊びの意義と重要性及び遊びの種類と発達とのかかわりについて理解させること。また,伝承遊びも扱うこと。イについては,遊びと遊具とのかかわり,遊具の選び方や与え方などを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,子どもの表現活動の意義とそれを支える児童文化財の重要性について,事例を通して具体的に理解させること。
  • エ 内容の(4)については,子どもの健全な遊びや表現活動を支える代表的な施設を取り上げ,その意義と活用について考えさせること。
第7 家庭看護・福祉
1 目標

 病気の予防と家庭看護,高齢者の介護などに関する知識と技術を習得させ,家族や高齢者の健康管理とともに,家庭看護や高齢者介護の充実を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)健康と病気

 (2)病気の予防と家庭看護の基礎

  • ア 家族の健康管理
  • イ 病気の予防
  • ウ 家庭看護の基礎

 (3)高齢者福祉の制度とサービス

  • ア 高齢化の進展と社会福祉
  • イ 高齢者福祉の法律と制度
  • ウ 保健・医療・福祉サービス

 (4)高齢者の自立生活支援と介護

  • ア 高齢者の心身の特徴
  • イ 自立生活支援の考え方
  • ウ 高齢者介護の基礎

 (5)家庭看護と介護の実習

  • ア 家庭看護の実習
  • イ 介護の実習
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2),(4)及び(5)については,実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(5)については,校内での実習のみでなく,高齢者と接する機会を設けたり,医療機関や福祉施設等の見学や実習を取り入れたりするよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,健康の概念と病気やけがの基礎的な知識を扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,ライフステージごとの健康問題の特徴を踏まえて,健康管理の方法について考えさせること。イについては,日常的にかかりやすい病気や生活習慣病を取り上げ,それらの予防について,具体的な事例を通して理解させること。ウについては,病室の環境整備,体温測定や応急手当の基礎的事項を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,高齢者福祉に関する法律や制度の趣旨と概要を扱うこと。ウについては,高齢者に関する保健・医療・福祉サービスについて,具体的な事例を通して理解させること。
  • エ 内容の(4)のイについては,高齢者の生活の質を重視し,高齢者の自己決定に基づく自立生活を支援することが重要であることを理解させること。ウについては,介護の意義と役割について理解させるとともに,内容の(5)と関連を図り,高齢者介護に関する基礎的な技術を習得させること。
第8 リビングデザイン
1 目標

 生活と住居,住居の設計,インテリアなどに関する知識と技術を習得させ,快適な住空間をデザインする能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)生活と住居

  • ア 住生活と住居の変遷
  • イ 家族の生活と住居
  • ウ 住生活と環境

 (2)住空間の形態と構成

  • ア 生活行為と寸法
  • イ 各室の構成
  • ウ 建物の構造と材料

 (3)住居の平面計画

  • ア 平面計画の方法
  • イ 平面計画の実習

 (4)インテリアデザイン

  • ア インテリアのデザイン要素
  • イ インテリアの構成要素
  • ウ インテリアの表現技法
  • エ インテリアデザイン実習

 (5)住生活関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(4)までについては,実験・実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(3)のイ及び(4)のエについては,個人又はグループで適切な課題を設定させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,各時代の特徴的な住居様式,気候風土と住居とのかかわり,生活様式と住居とのかかわりなどを扱うこと。イについては,家族の生活と住意識や住要求とのかかわりなどについて理解させること。また,住居の維持管理を扱うこと。ウについては,健康で安全な室内環境の条件,住居と自然環境や社会環境とのかかわりなどを扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,人体寸法,動作寸法,作業寸法などを扱い,空間の広さと高さなどを把握させること。イについては,ゾーニング,動線,各室の配置と位置関係など間取りの基本について理解させること。ウについては,住居の構造と材料に関する基礎的事項を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,平面計画に当たって配慮する事項や,平面表示記号などを扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,色彩,形態,材質感などを扱うこと。イについては,床,壁,天井,家具,カーテンなどを扱うこと。ウについては,インテリア計画の手順と表現技法を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,建築基準法,消防法など健康・安全にかかわる法規の趣旨と概要を扱うこと。また,住宅取得,維持管理などに関する法規の趣旨と概要にも触れること。
第9 服飾文化
1 目標

 被服の基本型と文化,着装などに関する知識と技術を習得させ,服飾文化の伝承と創造に寄与する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)被服の基本型と文化

  • ア 被服の基本型
  • イ 服飾の変遷

 (2)服飾と流行

  • ア 流行
  • イ 個性の表現と服飾

 (3)着装

  • ア 着装の基本
  • イ 洋服の着装
  • ウ 和服の着装

 (4)服飾文化の伝承と創造

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)及び(4)については,実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(4)については,(1)から(3)までの学習とかかわらせて個人又はグループで適切な課題を設定させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,被服の起源を取り上げ,被服の基本型について理解させること。イについては,洋服と和服を中心として取り上げ,その変遷の歴史的背景,気候,風土,文化などとのかかわりを扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,流行と人間の欲求や産業界とのかかわりを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,洋服と和服の基本的な着装ができるようにすること。また,トータルコーディネートを扱い,社会生活上の着装のマナーにも触れること。
第10 被服製作
1 目標

 被服構成の基礎,構成技法,被服材料の特徴などに関する知識と技術を習得させ,被服を創造的に製作する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)被服構成の基礎

  • ア 人体と被服
  • イ 立体構成と平面構成

 (2)被服の構成技法

  • ア 立体裁断
  • イ 平面製図

 (3)被服材料の種類と特徴

  • ア 被服材料の種類
  • イ 被服材料の特徴

 (4)洋服の製作

  • ア 洋服の種類と特徴
  • イ デザインと材料の選定
  • ウ パターンメーキング
  • エ 裁断
  • オ 仮縫い,補正
  • カ 縫製
  • キ 仕上げ

 (5)和服の製作

  • ア 和服の種類と特徴
  • イ 和服の構成と名称
  • ウ 材料の選定
  • エ 裁断
  • オ 縫製
  • カ 仕上げ
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2),(4)及び(5)については,実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(4)及び(5)については,学科の特色や生徒の実態等に応じて,いずれかを選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,人体と被服とのかかわり,人体を覆う被服の形や動作による変化などについて理解させること。イについては,立体構成と平面構成の特徴について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,立体裁断と平面製図の特徴や方法について,具体的な事例を通して理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,目的に応じた被服材料の選択と取扱いができるようにすること。
第11 ファッションデザイン
1 目標

 ファッションデザインの基礎,発想と表現法などに関する知識と技術を習得させ,ファッションを創造的にデザインする能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)ファッションデザインの基礎

  • ア 形態
  • イ 色彩
  • ウ 文様
  • エ 材質感
  • オ 要素の統一

 (2)ファッションデザインの発想と表現法

  • ア デザインの発想
  • イ ファッション画
  • ウ 各種材料による表現
  • エ ファッションデザイン実習

 (3)ファッション産業

  • ア ファッション産業の仕組み
  • イ ファッション産業の動向

 (4)商品企画

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(4)については,実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(3)及び(4)については,学科の特色や生徒の実態等に応じて,いずれかを選択して扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,ファッションデザインの造形的要素の基礎的事項を,ファッションイメージとかかわらせて扱うこと。
  • イ 内容の(2)のイについては,基本プロポーションなど基礎的な表現手法から,素材表現などの発展的な表現手法へと段階的に扱うこと。ウについては,布などの材料を使ったピンワークやディスプレイなどを扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,ファッション産業の仕組みや動向の概要,業務内容と職種との関連などを扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,ファッションに関する情報収集から,商品を提案するまでの各段階の商品企画を扱うこと。
第12 服飾手芸
1 目標

 手芸の種類と変遷,各種手芸の技法などに関する知識と技術を習得させ,手芸品を創造的に製作し,服飾に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)手芸の種類と変遷

 (2)服飾材料としての各種手芸の技法

 (3)手芸品の製作

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,実験・実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(3)については,計画を立てて作品の製作ができるようにすること。その際,用具や器具,薬品,染料などの取扱いについては,安全に十分留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,刺しゅう,編物,染色,織物及びその他の手芸を,地域の伝統文化や歴史などともかかわらせて扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,刺しゅう,編物,染色,織物及びその他の手芸の中から選択して,基礎的な技法を習得させること。
第13 フードデザイン
1 目標

 栄養,食品,献立,調理,テーブルコーディネートなどに関する知識と技術を習得させ,食事を総合的にデザインする能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食事の意義と役割

 (2)フードデザインの構成要素

  • ア 栄養
  • イ 食品
  • ウ 調理
  • エ 料理様式と献立
  • オ テーブルコーディネート

 (3)フードデザイン実習

  • ア 食事テーマの設定と献立作成
  • イ 食品の選択と調理
  • ウ テーブルコーディネートとサービスの実習
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)のウ及びオ並びに(3)については,実習を中心として扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,現代の食生活の問題点にも触れること。
  • イ 内容の(2)のア及びイについては,ウの内容と関連付けて理解させること。
  • ウ 内容の(3)のウについては,日本料理,西洋料理及び中国料理の基本的なテーブルセッティング,テーマにふさわしいテーブルコーディネート及びサービスの方法を扱うこと。
第14 食文化
1 目標

 食生活の変遷と文化,日本と世界の食文化などに関する知識と技術を習得させ,食文化の伝承と創造に寄与する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食生活の変遷と文化

 (2)日本の食文化

  • ア 日常食,行事食,郷土料理
  • イ 料理様式の発展

 (3)世界の食文化

  • ア 世界の料理の特徴と文化
  • イ 食生活の国際化

 (4)食文化の伝承と創造

  • ア 食文化の伝承と創造
  • イ 調理師の業務と社会的役割
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(4)のアについては,内容の(2)のア及び(3)のアとかかわらせて実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(4)のイについては,学科の特色や生徒の実態等に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,日本の食生活の変遷について各時代ごとの特徴を概観させ,食生活の文化的な側面に着目させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,日常の食事と地域に伝わる行事食や郷土料理を取り上げ,食のもつ文化的,歴史的な側面について考えさせること。イについては,伝統的な料理様式を取り上げ,その特徴や食卓作法を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,世界の主な食文化圏とその料理の特徴の概要について理解させること。
  • エ 内容の(4)のアについては,食文化の伝承の重要性について理解させるとともに,新たな食文化を創造しようとする意欲や態度を育成すること。
第15 調理
1 目標

 様式別調理,集団調理などに関する知識と技術を習得させ,食生活の充実向上を図るとともに,創造的に調理する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)調理の基礎

  • ア 調理の目的
  • イ 食品の性質
  • ウ 調理の種類と基本操作

 (2)様式別の献立と調理

  • ア 日本料理
  • イ 西洋料理
  • ウ 中国料理
  • エ その他の料理

 (3)目的別・対象別の献立と調理

  • ア 行事食・供応食
  • イ 病人食
  • ウ 幼児と高齢者の食事

 (4)集団調理の管理と運営

  • ア 集団調理の種類と特徴
  • イ 献立作成と調理
  • ウ 調理用施設・設備,熱源及び調理機器
  • エ 集団調理の管理

 (5)食事環境とサービス

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(5)までについては,実験・実習を中心として扱うこと。
  • イ 内容の(5)については,内容の(2)から(4)までとの関連を図って,サービス実習をさせること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,代表的な食品の調理上の性質について理解させること。ウについては,加熱操作,非加熱操作及び調味の方法と特徴について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,代表的な献立を取り上げて実習させること。また,様式別の食器,食卓構成,食卓作法などにも触れること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,代表的な行事を取り上げて,供応の目的に合った献立と調理ができるようにすること。イについては,一般治療食の流動食,軟食及び常食を扱うこと。ウについては,幼児と高齢者の食事に関する留意事項を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,各種給食を扱うこと。イについては,集団調理に当たっての留意事項に重点を置いて実習させること。ウについては,厨房設備と調理機器の安全で衛生的な取扱いに重点を置くこと。エについては,集団調理の組織と運営,食品の保管,調理作業管理,衛生管理などを扱い,集団調理を担当する者としての自覚をもたせるようにすること。
第16 栄養
1 目標

 栄養素の機能と代謝,ライフステージや労働,スポーツと栄養などに関する知識を習得させ,健康の保持増進を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)栄養素の機能と代謝

  • ア 炭水化物
  • イ 脂質
  • ウ たんぱく質
  • エ 無機質
  • オ ビタミン
  • カ 食物の消化と吸収

 (2)栄養摂取の基準と栄養状態の評価

  • ア エネルギー代謝
  • イ 栄養摂取に関する基準
  • ウ 栄養状態の評価

 (3)ライフステージと栄養

 (4)生理と栄養

  • ア 労働,スポーツと栄養
  • イ 妊娠,授乳期の栄養

 (5)病態と栄養

  • ア 栄養障害と食事
  • イ 病態時の栄養
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,食物繊維の栄養的意義についても触れること。オについては,炭水化物,脂質及びたんぱく質の代謝と関連させて理解させること。カについては,食物の物理的消化,栄養素の化学的消化,吸収及び排泄などの仕組みの概要について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,エネルギー代謝の基礎的事項を扱うこと。イについては,栄養摂取に関する代表的な基準を扱うこと。ウについては,個人及び集団の栄養状態の評価の意義と方法について扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,乳幼児期,青少年期,成年期及び高齢期を取り上げ,各期の栄養の特徴と,それを満たす食事構成の概要を扱うこと。
  • エ 内容の(4)のアについては,生活活動強度や活動時間の差による生理的特徴,栄養上の配慮事項及び食事構成の概要を扱うこと。イについては,妊娠,授乳期の生理的特徴,栄養上の配慮事項及び食事構成の概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,栄養の過不足による病気と食事療法及び胃腸疾患,高血圧,糖尿病などの病態に応じた栄養と食事構成の概要を扱うこと。
第17 食品
1 目標

 食品の分類とその特徴,加工と貯蔵などに関する知識と技術を習得させ,食品を適切に活用して食生活の充実向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食品の分類とその特質

  • ア 食品の成分と分類
  • イ 植物性食品とその加工品
  • ウ 動物性食品とその加工品
  • エ 油脂
  • オ 調味料,甘味料,香辛料及び嗜好品

 (2)食品の加工と貯蔵

  • ア 食品の加工
  • イ 食品の貯蔵

 (3)食品の生産と流通

  • ア 食品の生産と食料需給
  • イ 食品の流通機構
3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,食品の成分の特徴による分類方法である食品群と,「日本食品標準成分表」を扱うこと。イ,ウ及びオについては,代表的な食品を扱うこと。エについては,加工油脂を含めて代表的な食品を扱うこと。オについては,使用目的とその役割,性質,利用法などを扱うこと。また,イからオまでのそれぞれにおいて,食品の表示についても触れること。
  • イ 内容の(2)のアについては,物理的加工,化学的加工及び微生物や酵素による加工の目的,方法及び成分の変化を扱うこと。イについては,代表的な貯蔵の方法についてその原理と特徴の概要を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,多様化する食品の生産と食料需給の概要を扱うこと。イについては,代表的な食品の流通機構の概要を扱うこと。
第18 食品衛生
1 目標

 食生活の安全と食品衛生対策など食品衛生に関する知識と技術を習得させ,安全で衛生的な食生活に寄与する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)食生活の安全と食品衛生対策

 (2)食品の変質とその防止

  • ア 微生物による変質とその防止
  • イ 化学的作用による変質とその防止

 (3)食品添加物と表示

  • ア 食品添加物の使用目的と用途
  • イ 食品添加物の使用基準と表示

 (4)食中毒とその予防

  • ア 細菌性食中毒とその予防
  • イ 化学物質による食中毒とその予防
  • ウ 自然毒による食中毒とその予防

 (5)食品の汚染,寄生虫

  • ア 有害物質による食品の汚染とその予防
  • イ 寄生虫病とその予防

 (6)衛生管理と食品衛生関係法規

  • ア 衛生管理の方法
  • イ 食品衛生関係法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(6)のアについては,実験・実習を通して具体的に扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,飲食における食品衛生対策を中心として扱い,食品の生産,加工,流通及び消費における衛生対策についても触れること。
  • イ 内容の(2)については,食品の変質とその防止に関する基礎的事項を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,食品添加物に関する法規とかかわらせて扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,具体的な事例を取り上げて,食中毒の特徴,症状,発生状況と汚染源,予防などを扱うこと。
  • オ 内容の(6)のイについては,食品衛生に関する法規の趣旨と概要を扱うこと。
第19 公衆衛生
1 目標

 環境衛生,母子保健,学校保健など,集団の健康と公衆衛生に関する知識を習得させ,疾病の予防と健康づくりに寄与する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)集団の健康と公衆衛生

  • ア 公衆衛生の意義
  • イ 衛生統計

 (2)環境衛生

  • ア 現代の環境問題
  • イ 生活環境の保全

 (3)疾病の予防と健康管理

  • ア 生活習慣病と高齢者の健康管理
  • イ 感染症の予防
  • ウ 精神保健

 (4)母子保健

  • ア 母性の保護と保健指導
  • イ 乳幼児の保健指導

 (5)学校保健,労働保健

  • ア 学校保健管理と健康教育
  • イ 労働環境の整備と健康

 (6)公衆衛生関係法規

3 内容の取扱い

 (1)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,人口動態統計,疾病統計及び栄養統計などを取り上げ,集団の健康状態について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,現代の生活と自然環境とのかかわりについて具体的な事例を通して理解させ,生活環境の保全のための方策について考えさせること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,生活習慣病の実態とその予防及び高齢者の健康管理について,具体的な事例を通して理解させること。イについては,感染症の発生要因,予防対策,消毒法などの基礎的事項を扱うこと。ウについては,精神の健康を左右する要因と精神保健活動に関する基礎的事項を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,母性保健指導及び乳幼児保健指導について,具体的な事例を通して理解させること。
  • オ 内容の(5)のアについては,学校における保健管理と健康教育の意義と目的を扱うこと。イについては,職場の環境や作業条件と健康とのかかわりを扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,公衆衛生に関する法規の趣旨と概要を扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)家庭に関する各学科においては,「生活産業基礎」及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)家庭に関する各学科においては,原則として家庭に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。また,実験・実習に当たっては,ホームプロジェクトを取り入れることもできること。
  • (3)地域や産業界との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第6節 看護

第1款 目標

 看護に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,看護の本質と社会的な意義を理解させるとともに,国民の健康の保持増進に寄与する能力と態度を育てる。

第2款 各科目

第1 基礎看護
1 目標

 看護の意義と保健・医療・福祉における看護の役割を理解させ,日常生活の援助及び診療における看護に関する基礎的な知識と技術を習得させるとともに,看護を適切に行う能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)看護の意義と役割

  • ア 看護の対象の理解
  • イ 看護の意義
  • ウ 看護活動の分野
  • エ 看護職とその倫理

 (2)日常生活と看護

  • ア 日常生活の理解
  • イ 食事
  • ウ 排泄
  • エ 姿勢・体位と運動
  • オ 睡眠と休息
  • カ 身体の清潔
  • キ 衣生活
  • ク 学習,生産的な活動,レクリエーション
  • ケ 病床環境の調整

 (3)診療と看護

  • ア 体温,脈拍,呼吸,血圧の観察
  • イ 診察・検査と看護
  • ウ 与薬
  • エ 包帯法
  • オ 罨法
  • カ 褥瘡の予防と手当て
  • キ 無菌法と院内感染の予防
  • ク 救急処置

 (4)看護活動の展開

  • ア 疾病・障害の状態と看護
  • イ 患者との人間関係
  • ウ 看護の過程
  • エ 看護活動の場における組織
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,望ましい看護観や職業観を育成するよう留意すること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,講義と実習の一体的な指導により,知識と技術が統合化されるよう留意すること。
  • ウ 内容の(4)のエについては,学科の特色に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,人間理解を基盤とする看護の基本的な概念及び保健・医療・福祉における看護の役割について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,患者の状態に応じた日常生活の援助をするための基礎的な知識と技術を習得させること。
  • ウ 内容の(3)については,診療における看護の役割について理解させ,診療における看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • エ 内容の(4)については,患者との適切な人間関係を形成し,看護の援助を計画的に実施し評価する看護活動の一連の過程を扱うこと。また,看護活動の場における組織や看護体制を扱うこと。
第2 看護基礎医学
1 目標

 看護を行うために必要な医学と保健に関する知識を習得させ,健康と疾病及びこれらと環境との関係について理解させる。

2 内容

 (1)人体の構造と機能

  • ア 人体とその構成
  • イ 器官系の構成と働き
  • ウ 生体の恒常性とその維持
  • エ 人体の機能と生活行動

 (2)疾病の成り立ちと回復の過程

  • ア 疾病の成り立ち
  • イ 回復の過程
  • ウ 疾病と検査
  • エ 系統別疾患

 (3)栄養

  • ア 栄養素と食品
  • イ 栄養と生命維持
  • ウ ライフステージと栄養
  • エ 病態と栄養

 (4)感染と免疫

  • ア 病原微生物の種類と特徴
  • イ 感染と免疫
  • ウ 滅菌と消毒
  • エ 病原微生物の検査

 (5)薬物と薬理

  • ア 薬物に関する基礎知識
  • イ 薬物の臨床的応用

 (6)精神保健

  • ア 心の働きと発達
  • イ 心の健康
  • ウ 精神保健活動

 (7)生活と健康

  • ア 生活環境と健康
  • イ 人々の生活と健康

 (8)保健医療と福祉

  • ア 社会保障と社会福祉
  • イ 保健医療福祉制度
  • ウ 保健医療福祉関係法規
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のエ,(2)のエ,(3)のエ,(5)のイ及び(8)については,学科の特色に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,各器官系を構成する器官の構造と機能について,基本的な生活行動と関連させて理解させること。
  • イ 内容の(2)については,病理及び主な疾患の病態生理について,疾病からの回復の過程を含めて理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,生命維持のための栄養の生理と食事療法の基礎的な内容について理解させること。
  • エ 内容の(4)については,主な病原微生物の種類と特徴及び免疫の仕組みの基礎的な内容を扱い,病原微生物と感染症との関係及び感染症の予防法について理解させること。
  • オ 内容の(5)については,薬理に関する基礎的な内容について理解させ,薬物の適用についての的確な知識を習得させること。
  • カ 内容の(6)については,心の働きと健康に関する基礎的な内容を扱い,精神保健活動の概要について理解させること。また,性の発達と心の健康との関連を扱うこと。
  • キ 内容の(7)については,生活環境や生活行動と健康との関連及び公衆衛生の基本的な内容を扱うこと。
  • ク 内容の(8)のアについては,社会保障及び社会福祉の理念と基本的な制度を扱うこと。ウについては,看護及び看護活動と関連の深い保健医療福祉等に関する法規の概要を扱うこと。
第3 成人・老人看護
1 目標

 成人・老人の加齢,生活,保健及び疾病について理解させ,成人・老人の看護に関する知識と技術を習得させるとともに,その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)成人・老人の生活と健康

  • ア 青年期の生活と健康
  • イ 壮年期の生活と健康
  • ウ 老年期の生活と健康

 (2)慢性疾患と看護

  • ア 生活と慢性疾患
  • イ 慢性疾患患者の看護

 (3)リハビリテーションと看護

  • ア リハビリテーションと看護の役割
  • イ リハビリテーションの基礎
  • ウ 疾病・障害の状態に応じたリハビリテーションと看護

 (4)がんと看護

  • ア がん患者の理解
  • イ がんの治療と看護

 (5)手術と看護

  • ア 手術を受ける患者の理解
  • イ 周手術期の看護
  • ウ 主な手術と看護

 (6)精神看護

  • ア 精神看護の特徴
  • イ 精神症状と看護

 (7)老人の看護と福祉

  • ア 老人と保健・医療・福祉サービス
  • イ 老人の日常生活の障害と看護
  • ウ 老人の疾病と看護

 (8)在宅看護

  • ア 在宅看護の意義と役割
  • イ 在宅療養者の看護及び家族への支援
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)から(8)までについては,必要に応じて実習を行い,成人・老人の特質に応じた基本的な看護の方法を習得させること。
  • イ 内容の(2)のイ,(3)のウ,(4)のイ,(5)のウ,(6),(7)のウ及び(8)については,学科の特色に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,成人・老人の加齢に伴う身体的変化と精神的・社会的発達,生活の特徴,健康問題等について理解させること。
  • イ 内容の(2)については,慢性疾患患者の看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • ウ 内容の(3)については,看護を行うために必要なリハビリテーションに関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • エ 内容の(4)については,がん患者の特質に応じた看護について理解させること。
  • オ 内容の(5)については,周手術期における看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • カ 内容の(6)については,心の健康の保持増進のための看護及び精神症状を有する人に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • キ 内容の(7)については,老人の看護と福祉に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • ク 内容の(8)については,在宅療養者とその家族に対する生活の質を重視した看護について理解させること。
第4 母子看護
1 目標

 母子の特質,生活,保健及び疾病について理解させ,母子の看護に関する知識と技術を習得させるとともに,その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)母子の健康と看護

  • ア 母子看護の意義
  • イ 母子の保健と福祉
  • ウ 人間の性と生殖

 (2)母性の看護

  • ア 母性の健康
  • イ 妊娠・分べん・産じょくと看護
  • ウ 妊娠・分べん・産じょくの異常と看護

 (3)新生児の看護

  • ア 新生児の生理と看護
  • イ 新生児期の異常と看護

 (4)小児の成長・発達と看護

  • ア 小児の成長・発達
  • イ 小児の日常生活と看護

 (5)小児の疾患と看護

  • ア 病児の看護の基本
  • イ 主な症状と看護
  • ウ 感染症と看護
  • エ 慢性疾患と看護
  • オ 手術と看護
  • カ 障害児の看護
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)のウ,(3)のイ及び(5)については,学科の特色に応じて,扱わないことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,母子の健康と母子看護の基本的な概念について理解させること。イについては,母子保健の現状と母子の保健・福祉に関する法規や制度の概要を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,母性の健康及び妊婦,産婦,じょく婦に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • ウ 内容の(3)については,新生児に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
  • エ 内容の(4)については,小児期の成長・発達に関する基礎的な内容と小児の日常生活,親の子どもに対するかかわり方や生活指導,育児における家族の役割等について看護との関連において理解させること。
  • オ 内容の(5)については,病児や障害児とその家族に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
第5 看護臨床実習
1 目標

 看護に関する各科目において習得した知識と技術を臨床の場で活用し実践する経験を通して,看護観をはぐくみ,問題解決の能力を養うとともに,臨床看護を行うために必要な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)基礎看護臨床実習

  • ア 医療施設の機能と看護の役割
  • イ 患者の理解
  • ウ 看護におけるコミュニケーション
  • エ 日常生活の援助
  • オ 疾病・障害の状態と看護
  • カ 看護の過程

 (2)成人・老人看護臨床実習

  • ア 慢性疾患患者の看護
  • イ リハビリテーションと看護
  • ウ がん患者の看護
  • エ 手術患者の看護
  • オ 老人の看護

 (3)母子看護臨床実習

  • ア 母性の看護
  • イ 小児の看護

 (4)精神看護実習

  • ア 精神保健活動の場と従事者
  • イ 精神症状を現している人の理解
  • ウ 精神症状を現している人の看護
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のオ及びカ並びに(2)から(4)までについては,学科の特色や生徒の進路希望等に応じて,扱わないことができること。
  • イ 指導に当たっては,生徒が主体的に設定した看護に関する課題について,問題解決的な学習をさせるよう留意すること。
  • ウ 指導に当たっては,臨床の場における学習の効果を高めるために,事前及び事後の指導を適切に行うこと。また,医療事故などの防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,看護実践の基礎として必要な医療施設等の機能と看護の役割,患者の総合的な把握及び看護におけるコミュニケーションの重要性について理解させ,患者の状態に応じた日常生活の援助の方法を習得させること。
  • イ 内容の(2)については,成人・老人の看護の体験を通して,成人・老人に対する看護の特質と個別性について理解を深めさせること。
  • ウ 内容の(3)については,母性及び小児の看護の体験を通して,妊婦,産婦,じょく婦及び小児に対する看護の特質について理解を深めさせること。
  • エ 内容の(4)については,精神保健活動及び精神症状を現している人の看護の体験を通して,精神症状を現している人に対する看護の特質について理解を深めさせること。
第6 看護情報処理
1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,情報処理に関する知識と技術を習得させ,看護の分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)情報社会とコンピュータ

  • ア 生活と情報処理
  • イ コンピュータの利用分野
  • ウ 情報の価値とモラル

 (2)コンピュータによる情報処理

  • ア コンピュータの仕組み
  • イ コンピュータの活用
  • ウ 情報通信ネットワーク

 (3)看護とコンピュータの活用

  • ア 看護におけるコンピュータ利用の目的と意義
  • イ 看護援助の支援システム
  • ウ 看護管理業務の支援システム
  • エ 地域保健医療情報システム
  • オ 個人情報の管理
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,実習を通して実践的・体験的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(1)及び(2)については,看護に関する題材やデータを用いることなどにより,看護の分野との関連を考慮した指導を行うよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,生活における情報の意義や役割及びコンピュータの利用分野の概要について理解させるとともに,著作権やプライバシーの保護,情報発信者の責任など情報モラルの重要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)のイについては,生徒の実態等に応じてアプリケーションソフトウェアを選択し,その基本操作を扱うこと。ウについては,情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理,発信について体験的に理解させること。
  • ウ 内容の(3)のイについては,看護援助を適切に行うための情報システムの活用を具体的に扱うこと。ウ及びエについては,看護管理業務及び地域保健医療を支援する情報システムの活用状況について理解させること。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)看護に関する各学科においては,「基礎看護」及び「看護臨床実習」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)看護に関する各学科においては,原則として看護に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。

 2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・学習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第7節 情報

第1款 目標

 情報の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,現代社会における情報の意義や役割を理解させるとともに,高度情報通信社会の諸課題を主体的,合理的に解決し,社会の発展を図る創造的な能力と実践的な態度を育てる。

第2款 各科目

第1 情報産業と社会
1 目標

 情報産業と社会とのかかわりについての基本的な知識を習得させ,情報への興味や関心を高めるとともに,情報に関する広い視野を養い,創造する力を伸ばし,社会の発展を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)情報化と社会

  • ア 情報化と社会生活
  • イ 情報産業の発展と社会
  • ウ 高度情報通信社会のモラル

 (2)情報化を支える科学技術

  • ア ハードウェアの基礎
  • イ ソフトウェアの基礎
  • ウ コンピュータの利用形態
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,コンピュータを活用した学習や産業現場の見学等を通して,理解を深めさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,情報化が社会生活に及ぼす影響を扱うこと。また,情報伝達手段の変遷を簡単に扱うこと。イについては,情報産業の現状を取り上げ,情報産業の発展と社会とのかかわりについて理解させ,情報産業の今後の在り方について考えさせること。ウについては,高度情報通信社会を主体的に生きるための個人及び産業人としての在り方,著作権やプライバシーの保護,情報発信者の責任などの情報モラルの必要性及び情報のセキュリティ管理の重要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,コンピュータが扱うデータ及びコンピュータの基本的構成要素について総合的に理解させること。イについては,基本ソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアの役割と特徴について総合的に理解させること。ウについては,集中処理及び分散処理の概念について理解させること。
第2 課題研究
1 目標

 情報に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)調査,研究,実験
  • (2)作品の制作
  • (3)産業現場等における実習
  • (4)職業資格の取得
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 情報実習
1 目標

 各専門分野に関する技術を実際の作業を通して総合的に習得させ,技術革新に主体的に対応できる能力と態度を育てる。

2 内容
  • (1)基礎的な情報実習
  • (2)システム設計・管理に関する実習
  • (3)マルチメディアに関する実習
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,学科の特色や生徒の進路希望等に応じて,選択して扱うこと。
  • イ 他人の著作物を利用するに当たっては,著作権等の取扱いに留意させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,内容の(2)及び(3)に共通する基礎的な実習を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,アルゴリズムに関する実習,情報システムの開発に関する実習,ネットワークシステムに関する実習などを,学校や生徒の実態に応じて扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,コンピュータデザインに関する実習,図形と画像の処理に関する実習,マルチメディア表現に関する実習,モデル化とシミュレーションに関する実習などを,学校や生徒の実態に応じて扱うこと。
第4 情報と表現
1 目標

 情報と表現に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,表現力を伸ばすとともに,情報を適切に表現する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)情報活用とメディア

  • ア メディアの種類と特性
  • イ コミュニケーションの基礎

 (2)情報活用の基礎

  • ア 文書による表現技法
  • イ 図形・画像による表現技法
  • ウ 音・音楽による表現技法

 (3)情報発信の基礎

  • ア プレゼンテーションの基礎
  • イ プレゼンテーションによる情報発信
  • ウ 情報通信ネットワークを活用した情報発信
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 情報機器に固有な表現や特性などについて理解させ,その機器の基本的な操作を習得させること。
  • イ 内容の(1)については,文字,画像,音など,コミュニケーションを行う際のメディアを扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,それぞれのメディアの基本的な特性について理解させること。また,メディアの変遷と今後の展望について,情報関連機器の発達と関連付けて考えさせること。イについては,コミュニケーションの基本的な技法を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,ソフトウェアを利用した文書,図形・画像及び音・音楽による基礎的な表現技法を扱い,その活用方法を習得させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,プレゼンテーションツールとしてのアプリケーションソフトウェアや関連機器の特色に触れるとともに,効果的なプレゼンテーションの技法を扱うこと。イについては,プレゼンテーションの対象に即した企画書や報告書などの作成技法を扱うこと。ウについては,情報通信ネットワークを活用した情報の検索,収集及び発信の技法を習得させること。
第5 アルゴリズム
1 目標

 データ構造と代表的なアルゴリズムに関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)数値計算の基礎

  • ア 基本的なアルゴリズム
  • イ 数値計算

 (2)データの型とデータの構造

  • ア データの基本的な型と構造
  • イ データ構造とアルゴリズム

 (3)整列

 (4)探索

 (5)データベースの概要

  • ア ファイルとデータベース
  • イ データベースの仕組み
  • ウ データベースの設計と操作
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,コンピュータを活用した実習や演習を通して,解決すべき課題の内容に応じて,アルゴリズムを適切に選択し,改善していくことの重要性について理解させること。
  • イ 使用するプログラム言語及びアプリケーションソフトウェアについては,生徒や学校の実態に応じて適切なものを選択すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,アルゴリズムとプログラムに関する基本的な内容を扱い,順次,選択,繰り返し構造で表現できるアルゴリズムについて理解させること。イについては,簡単な統計処理などを例に,数値計算のアルゴリズムについて理解させること。その際,コンピュータが扱う数値の表現における誤差も簡単に扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,数値型,文字型及び論理型並びにレコード及び配列を扱うこと。イについては,具体的な事例を通して,データ構造の選択と効率的なアルゴリズムの重要性について理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,複数の基礎的な整列法を取り上げ,それぞれの基本的な考え方,具体的なアルゴリズム及びその違いについて理解させ,効率的なアルゴリズムについて考えさせること。
  • エ 内容の(4)については,線形探索法と二分探索法を取り上げ,それぞれの基本的な考え方,具体的なアルゴリズム及びその違いについて理解させ,効率的なアルゴリズムについて考えさせること。
  • オ 内容の(5)のアについては,ファイルとデータベースの意義と目的及びデータベースの有用性について理解させること。イについては,リレーショナルモデルを取り上げ,基本的なデータベースの仕組み及びデータベース管理システムについて理解させること。ウについては,データベースの設計の概要及び正規化の必要性について理解させ,データベースの基本的な操作を習得させること。
第6 情報システムの開発
1 目標

 情報システムの設計に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)情報システムの概要

  • ア 情報システム化の技法
  • イ ソフトウェア開発の基礎

 (2)情報システムの設計

  • ア プログラム設計
  • イ プログラミングと単体テスト

 (3)ソフトウェアテスト

 (4)運用保守

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,開発する情報システムに応じて適切なプログラム言語を選択し活用できる能力の育成に留意すること。
  • イ 内容の(2)については,構造化設計の考え方について理解させること。なお,オブジェクト指向設計も,生徒の興味・関心に応じて扱うことができること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,情報システムの対象となる業務や工程のモデルの作成,システム構成や機能の分析及び設計を行うときに利用される代表的な技法を扱うこと。イについては,システム設計の具体的な事例を通して,ソフトウェア開発における工程の内容とライフサイクルについて理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,開発対象に適した設計方法を取り上げ,プログラム設計で行う作業内容について理解させること。イについては,プログラミングから単体テストまでの工程を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,ソフトウェア開発におけるテスト工程とテストケースの設計手法を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,情報システムの運用保守体制について,具体的な事例を通して理解させること。
第7 ネットワークシステム
1 目標

 情報通信ネットワークシステムに関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)ネットワークの基礎

  • ア ネットワークの種類
  • イ 伝送の手順と接続方式
  • ウ 関連技術

 (2)ネットワークの構築

  • ア ネットワークの分析
  • イ ネットワークの設計

 (3)ネットワークの運用と保守

  • ア 運用管理
  • イ 保守

 (4)ネットワークの安全対策

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア ネットワークシステムの全体像について情報通信ネットワークシステムの設計と運用保守の視点から理解させるとともに,通信回線や関連機器のハードウェアの概要について理解させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,基本的なネットワークの種類及び代表的な区分によるネットワークの概要を扱うこと。ウについては,変調方式,ネットワークアーキテクチャなどを扱うこと。
  • イ 内容の(2)のアについては,ネットワークシステムの要求分析及びそのための必要条件について理解させること。イについては,具体的な事例を通して,ネットワークシステムの設計の基礎的な内容について理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,ネットワークシステムの運用管理と保守の必要性及びその具体的な手法を扱い,業務管理や分散システムの管理などの高度な内容に深入りしないこと。
  • エ 内容の(4)については,具体的な事例を通して,自然災害や人為的過失などに対する安全対策の基礎的な内容を扱うこと。
第8 モデル化とシミュレーション
1 目標

 様々な現象を数理的に捉え,コンピュータで解析し,視覚化するための知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)モデル化とその解法

  • ア モデル化の基礎
  • イ モデルの種類と特性
  • ウ シミュレーションの基礎

 (2)現象のモデル化とシミュレーション

  • ア 連続的に変化する現象
  • イ 離散的に変化する現象
  • ウ その他の現象
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,モデル化やシミュレーションが自然現象や社会現象の将来予測や問題解決の有効な手段であることについて,具体的な事例を通して理解させること。その際,アプリケーションソフトウェアを活用して体験的に理解させるよう留意すること。
  • イ 内容の(2)については,生徒の興味・関心等に応じて適切な課題を設定し,その解決を通して理解させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,モデルの種類に応じて適切なシミュレーションの解法があることについて理解させること。アについては,構造決定や関数関係の決定の基礎的な内容について具体的な事例を通して理解させることとし,理論的に深入りしないこと。イについては,様々なモデルの特性やその概要について理解させること。ウについては,システムのシミュレーション等の概要を扱い,理論的に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)については,身近な現象を取り上げ,モデル化とシミュレーションの技法やその有効性について理解させること。
第9 コンピュータデザイン
1 目標

 コンピュータによるデザインに関する基礎的な知識と技術を習得させ,実際に創造し応用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)造形表現の基礎

  • ア デザインの意義
  • イ デザインの条件
  • ウ 数理的造形

 (2)コンピュータデザインの基礎

  • ア 表現と心理
  • イ 記号の操作と意味の演出

 (3)コンピュータデザインの基本要素と構成

  • ア デザインエレメント
  • イ エレメントの視覚的構成
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,手作業及びコンピュータによるデザインの作業を通して,表現力や造形力を身に付けさせること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,造形表現の基本的な要素と働き及び構成の基本的な考え方について理解させること。ウについては,表現技術として必要な数式等を活用する程度にとどめ,数学的に深入りしないこと。
  • イ 内容の(2)については,造形の意図を適切に表現するための心理学的な知識や技術に触れるとともに,作品を通して作者が伝えようとしている考えや意味について理解できるようにすること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,コンピュータデザインの基本要素の特性や各要素の表現技法について理解させること。イについては,表現意図に合わせた空間や時間における要素の構成について理解させること。
第10 図形と画像の処理
1 目標

 コンピュータによる図形と画像の処理技法に関する知識と技術を習得させ,実際に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)図形の表現

  • ア 基本図形の表現
  • イ 座標変換の利用
  • ウ 立体図形による表現

 (2)画像のディジタル化

  • ア ディジタル画像
  • イ 画像の標本化と量子化

 (3)画像の変換と合成

  • ア 幾何変換
  • イ 色彩変換
  • ウ 合成
  • エ 動きの表現
  • オ アニメーションとシミュレーション
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,コンピュータによる図形の処理及び画像の処理にかかわる技法を習得させること。なお,数学的に深入りしないこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,点と線,多角形と面などの基本図形及び座標変換による図形と投影図の生成を扱うこと。ウについては,立体図形の表現という視点から,モデルの種類と特徴,モデルの生成法等を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,具体的な事例を通して,画像のディジタル化に関する基本的な原理について理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,学校や生徒の実態に応じて適切なアプリケーションソフトウェアを使用して,画像の変換と合成の基礎的な仕組みについて理解させること。
第11 マルチメディア表現
1 目標

 マルチメディアによる表現活動を通して,マルチメディアによる伝達効果とその特質について理解させ,作品を構成し企画する実践的な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)静止画の設計と表現

  • ア 静止画の処理
  • イ 静止画による表現

 (2)動画の設計と表現

  • ア 動画の処理
  • イ 動画による表現

 (3)音・音楽の設計と表現

  • ア 音・音楽の設計
  • イ 音・音楽の表現

 (4)作品制作

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,作品制作を通して,企画力,構成力,表現力など,マルチメディアを効果的に活用することができる基礎的な知識と技術を習得させること。
  • イ 他人の著作物を利用するに当たっては,著作権等の取扱いに留意させること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(3)までについては,各素材の性質とアプリケーションソフトウェアを利用した素材の取り込みや編集及び作品の作成技法を扱うこと。
  • イ 内容の(4)については,作品の制作に利用するメディアの検討,内容の計画,素材の収集及び作品の組立の一連の過程を扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)情報に関する各学科においては,「情報産業と社会」及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)情報に関する各学科においては,原則として情報に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。
  • (3)地域や産業界との連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第8節 福祉

第1款 目標

 社会福祉に関する基礎的・基本的な知識と技術を総合的,体験的に習得させ,社会福祉の理念と意義を理解させるとともに,社会福祉に関する諸課題を主体的に解決し,社会福祉の増進に寄与する創造的な能力と実践的な態度を育てる。

第2款 各科目

第1 社会福祉基礎

1 目標

 社会福祉に関する基礎的な知識を習得させ,現代社会における社会福祉の意義や役割を理解させるとともに,社会福祉の向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)現代社会と社会福祉

  • ア 社会構造の変容と社会福祉
  • イ ライフサイクルと社会福祉

 (2)社会福祉の理念と意義

  • ア 自立生活支援と社会福祉
  • イ 社会福祉の理念

 (3)社会福祉の歴史

  • ア 欧米における社会福祉
  • イ 日本における社会福祉

 (4)社会福祉分野の現状と課題

  • ア 公的扶助
  • イ 児童家庭福祉
  • ウ 高齢者・障害者福祉
  • エ 地域福祉

 (5)社会福祉の担い手と福祉社会への展望

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(3)までについては,日常生活に社会福祉が深くかかわっていることについて理解させ,社会福祉の全体をとらえさせること。
  • イ 内容の(5)については,特に,人間の尊厳についての理解に重点を置くとともに,社会福祉に関する学習の基本的な心構えを身に付けさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,社会構造の変容について概観させ,家族形態や生活構造の変容と社会福祉とのかかわりの概要を扱うこと。イについては,ライフサイクルのモデルケースを用いて人の一生と社会福祉とのかかわりについて理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,自立生活支援の視点から基本的な社会福祉サービスを扱うこと。イについては,社会保障を中心に扱い,社会福祉の理念について理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,英国における社会福祉の発展の概要を中心に扱うこととし,アメリカ合衆国やスウェーデンなどにおける歴史的展開についても触れること。イについては,日本における歴史的展開について具体的に理解させること。
  • エ 内容の(4)については,各分野ごとに,制度が生まれてきた社会的背景,理念,現状と課題などについて考えさせること。
  • オ 内容の(5)については,福祉社会を創造していくためには,社会福祉従事者だけでなく,相互扶助の精神に基づいた国民一人一人の意識変革が必要であることについて理解させること。
第2 社会福祉制度
1 目標

 社会福祉の法制度,社会福祉施設,社会福祉サービスなどに関する知識を習得させ,社会福祉の現状を理解させるとともに,社会福祉サービスの向上を図る能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)社会福祉の法と制度

  • ア 社会福祉に関する基本的な法と社会福祉サービス
  • イ 社会福祉行政の組織とその財源

 (2)高齢者・障害者の福祉

  • ア 高齢者福祉と社会福祉サービス
  • イ 障害者福祉と社会福祉サービス

 (3)児童家庭福祉

 (4)社会福祉関連施策

  • ア 社会保険制度
  • イ 社会福祉関連サービス
  • ウ その他の公共施策

 (5)社会福祉施設

3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 指導に当たっては,身近な地域の実状を把握させ,全国的な制度と各地域の制度及びサービスの実態とを対比させながら社会福祉の法体系及びサービスの種類と体系の概要について理解させること。
  • イ 内容の(5)については,地域の施設を訪問し,施設利用者のプライバシーに配慮しつつ,生活実態やサービス内容などについて調査する機会を設けるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,公的扶助を含む社会福祉に関する基本的な法規に基づき,社会福祉の法理念と制度の概要を扱い,社会福祉サービスの多元化と非営利団体の活動などに触れること。
  • イ 内容の(2)及び(3)については,具体的な施策や統計資料などを取り上げ,社会福祉制度の現状について理解させること。また,(3)については,関連する母子保健制度についても触れること。
  • ウ 内容の(4)のアについては,医療保険制度,公的年金保険制度,介護保険制度などを扱うこと。イについては,社会福祉に関連する教育施策,住宅施策,労働施策などの概要を扱うこと。ウについては,サービス利用者の保護に関する施策を扱うこと。
  • エ 内容の(5)については,社会福祉施設が果たしてきた歴史的な役割と現在求められている役割について理解させ,施設の在り方と行政との関係について考えさせること。
第3 社会福祉援助技術
1 目標

 対人援助に関する知識と技術を習得させ,社会福祉援助活動に活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)社会福祉援助活動の意義と方法

  • ア 社会福祉援助活動の意義
  • イ 社会福祉援助技術の概要

 (2)社会福祉援助技術の方法と実際

  • ア 個別的な援助
  • イ 集団及び家族への援助
  • ウ 地域を基盤とした援助

 (3)レクリエーションの考え方と展開

  • ア レクリエーションと社会福祉
  • イ レクリエーションの展開と実際

 (4)コミュニケーションの技法

  • ア コミュニケーションの方法と実際
  • イ 点字,手話
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 高齢者と障害者を中心とした対人援助の知識と技術を取り扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のイについては,具体的な事例を通して,個別的な援助,集団及び家族への援助並びに地域を基盤とした援助の概要について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,日常生活の身近な問題を想定し,疑似場面を設定して,具体的に個別的な援助の方法を扱うこと。イについては,プログラムに基づいた活動を通して援助の展開過程について理解させること。ウについては,地域を基盤とした実践的援助の方法について,社会福祉従事者やボランティアなどとの連携を通して理解させること。
  • ウ 内容の(3)については,レクリエーションが自立生活支援に必要な援助であること及び高齢者や障害者の生きがいと社会参加を進める上でも有効であることについて理解させること。また,レクリエーションをプログラムに基づいた活動に発展させることができるようにすること。
  • エ 内容の(4)については,コミュニケーションの基本である傾聴及び共感の態度を育成するとともに,社会福祉サービス利用者が自己表現していくことの必要性について理解させること。また,点字は基本的なルールを扱い,手話は簡単な日常会話を扱う程度とすること。
第4 基礎介護
1 目標

 介護の意義及び高齢者と障害者における介護の役割を理解させ,介護に関する基礎的な知識と技術を習得させるとともに,介護を適切に行う能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)介護の意義と役割

  • ア 介護の意義
  • イ 介護の分野
  • ウ 介護の過程
  • エ 介護従事者の倫理

 (2)高齢者の生活と心身の特徴

  • ア 高齢者の生活と介護
  • イ 加齢に伴う心身の変化

 (3)障害者の生活と心理

  • ア 障害者の生活と介護
  • イ 障害者の心理

 (4)自立生活支援と介護

  • ア 自立生活の概念
  • イ 自立生活とリハビリテーション

 (5)地域生活を支えるシステム

  • ア 保健・医療・福祉の連携の在り方と実際
  • イ 在宅サービスと施設サービス
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,介護従事者としての職業観の基盤を育成するよう留意すること。
  • イ 内容の(3)については,障害児も含めて扱うこと。
  • ウ 内容の(5)については,地域の社会福祉施設や医療機関などとの連携を図るとともに,具体的な事例を通して理解を深めさせるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のアについては,介護の目的と役割について理解させること。イについては,介護活動の現状について理解させること。ウについては,問題把握からフォローアップまでの一連の過程について理解させること。また,介護記録と情報の共有化の重要性について理解させること。エについては,社会福祉サービス利用者のプライバシーや人権の尊重を基盤とする介護従事者の専門性と基本姿勢について理解させること。
  • イ 内容の(2)のアについては,高齢者の生活への援助としての介護技術を総合的に扱うこと。イについては,身体的機能低下と心理的影響を踏まえた高齢者介護の特質について理解させること。
  • ウ 内容の(3)のアについては,障害者の生活への援助としての介護技術を総合的に扱うこと。イについては,主な機能障害と心理的影響を踏まえた障害者介護の特質について理解させること。
  • エ 内容の(4)のアについては,生活における自己決定の意義や生活の質の向上が求められていることなどと関連させて,自立生活の概念について理解させること。イについては,自立生活を目指した援助の理論と実際について理解させること。また,リハビリテーションの概要を扱うこと。
  • オ 内容の(5)のアについては,地域生活を支える保健・医療・福祉関係諸機関の機能と役割を扱うこと。イについては,在宅サービスと施設サービスの特性について理解させ,その一元化を目指した取組などを扱うこと。
第5 社会福祉実習
1 目標

 介護等に関する体験的な学習を通して,総合的な知識と技術を習得させ,社会福祉の向上を図る実践的な能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)介護技術の基本と実際

  • ア 日常生活の理解
  • イ 基本的介護技術
  • ウ 環境の整え方
  • エ 食事の援助
  • オ 排泄の援助
  • カ 清潔の援助
  • キ 衣服着脱の援助
  • ク 運動,移動の援助
  • ケ 福祉用具の活用

 (2)高齢者と障害者の介護

  • ア 高齢者の介護
  • イ 障害者の介護

 (3)社会福祉現場実習

  • ア 意義と目的
  • イ オリエンテーション
  • ウ 現場実習の実際
  • エ 反省,記録
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(3)については,社会福祉サービス利用者や施設職員などとの適切な人間関係の構築と事故防止や保健衛生に関する指導に十分留意すること。また,現場実習の効果を高めるよう,事前及び事後の指導を適切に行うこと。ウについては,高齢者の施設だけでなく,身体障害者,知的障害者,精神障害者の施設など多様な場所での実習が可能となるよう留意すること。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,社会福祉サービス利用者の心身の状態に応じた介護の展開過程を扱うこと。ケについては,日常生活で多く使用されている機器を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,高齢者や障害者の心身の状態に応じた日常生活における介護を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のイについては,施設の概要や主な業務内容などを扱うこと。
第6 社会福祉演習
1 目標

 課題研究や事例研究などの学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。

2 内容
  • (1)調査,研究
  • (2)事例研究
  • (3)ケアプラン
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(3)までの中から,個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(3)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
  • イ 内容の(3)については,社会福祉サービス利用者を想定し,その人にふさわしい自立生活支援の過程を考えて,ケアプランを作成させること。
第7 福祉情報処理
1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,情報処理に関する知識と技術を習得させ,福祉の各分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

 (1)高度情報通信社会と福祉サービス

  • ア 高度情報通信社会
  • イ コンピュータの利用分野と福祉サービス
  • ウ 情報モラルとセキュリティ

 (2)コンピュータの仕組みと活用

  • ア コンピュータの仕組み
  • イ コンピュータによる情報処理

 (3)福祉サービスとコンピュータの活用

  • ア 情報の収集,処理,発信
  • イ 福祉サービスの各分野におけるコンピュータの活用
  • ウ コンピュータを活用した高齢者・障害者の自立生活支援
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(2)及び(3)については,実習を中心として扱うこと。

 (2)内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)のア及びイについては,高度情報通信社会における生活の変化と,福祉サービスにおけるコンピュータの役割や利用状況について具体的な事例を通して理解させること。ウについては,個人のプライバシーや著作権の保護,収集した情報の管理,発信する情報に対する責任などの情報モラル及び情報通信ネットワークシステムにおけるセキュリティ管理の重要性について理解させること。
  • イ 内容の(2)のイについては,生徒の実態等に応じてアプリケーションソフトウェアを選択し,その基本操作を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)のアについては,情報機器や情報通信ネットワークを利用して情報の収集,処理,発信ができるようにすること。イについては,福祉サービスの中でコンピュータシステム化されたサービスや情報の活用法を扱うこと。ウについては,コンピュータを活用した自立生活支援の方法について具体的に理解させること。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)福祉に関する各学科においては,「社会福祉基礎」及び「社会福祉演習」を原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)福祉に関する各学科においては,原則として福祉に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。
  • (3)地域や福祉施設,産業界などとの連携を図り,就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「社会福祉実習」や「社会福祉演習」における現場実習及び具体的な事例の研究やケアプラン作成に際しては,プライバシーの保護に十分留意すること。
  • (2)各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるようにすること。

 3 実験・実習を行うに当たっては,施設・設備の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,福祉機器などの取扱いには十分な注意を払わせ,事故防止などの指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。

第9節 理数

第1款 目標

 事象を探究する過程を通して,自然科学及び数学における基本的な概念,原理・法則などについての系統的な理解を深め,科学的,数学的に考察し,処理する能力と態度を育て,創造的な能力を高める。

第2款 各科目

第1 理数数学[Roman1]
1 目標

 数学における基本的な概念や原理・法則を系統的に理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,それらを的確に活用する能力を伸ばすとともに,数学的な見方や考え方のよさを認識できるようにする。

2 内容
  • (1)方程式と不等式
  • (2)二次関数
  • (3)図形と計量
  • (4)場合の数と確率
3 内容の取扱い

 (1)指導に当たっては,第2章第4節第2の「数学[Roman1]」及び第5の「数学A」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,「数学[Roman1]」の内容の(1)を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,「数学[Roman1]」の内容の(2)に加えて,簡単な分数式で表される関数も扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,「数学[Roman1]」の内容の(3)及び「数学A」の内容の(1)を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,「数学A」の内容の(2)のア及び(3)を扱うこと。
第2 理数数学[Roman2]
1 目標

 数学における概念や原理・法則についての理解を深め,知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,それらを積極的に活用する態度を育てる。

2 内容
  • (1)整式と高次方程式
  • (2)数列
  • (3)命題と論理
  • (4)図形と方程式
  • (5)いろいろな関数
  • (6)極限
  • (7)微分法
  • (8)積分法
3 内容の取扱い

 (1)指導に当たっては,第2章第4節第3の「数学[Roman2]」,第4の「数学[Roman3]」,第5の「数学A」及び第6の「数学B」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,「数学[Roman2]」の内容の(1)に加えて,最大公約数及び最小公倍数も扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,「数学B」の内容の(1)のア及びイの(ア)を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,「数学A」の内容の(2)のイ及び「数学B」の内容の(1)のイの(イ)を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,「数学[Roman2]」の内容の(2)に加えて,円と円の共有点を求めることも扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,「数学[Roman2]」の内容の(3)を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,「数学[Roman3]」の内容の(1)を扱うこと。
  • キ 内容の(7)については,「数学[Roman2]」の内容の(4)のア及び「数学[Roman3]」の内容の(2)を扱うこと。
  • ク 内容の(8)については,「数学[Roman2]」の内容の(4)のイ及び「数学[Roman3]」の内容の(3)に加えて,(dy)/(dx)=ky(kは定数)程度の簡単な微分方程式の意味と解法も扱うこと。
第3 理数数学探究
1 目標

 数学における概念や原理・法則についての理解を広め,知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し処理する能力を伸ばすとともに,課題研究を通して探究的な態度と創造的な能力を育成する。

2 内容
  • (1)ベクトル
  • (2)統計とコンピュータ
  • (3)数値計算とコンピュータ
  • (4)行列とその応用
  • (5)式と曲線
  • (6)確率分布
  • (7)統計処理
  • (8)課題研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)から(7)までについては,履修する生徒の実態に応じて適宜選択させるものとする。指導に当たっては,第2章第4節第6の「数学B」及び第7の「数学C」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の(1)から(7)までの取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)から(3)までについては,それぞれ「数学B」の内容の(2)から(4)までを扱うこと。また,内容の(1)については,空間における直線や平面の方程式も扱うこと。
  • イ 内容の(4)から(7)までについては,それぞれ「数学C」の内容の(1)から(4)までを扱うこと。

 (3)内容の(8)については,第2章第4節第1の「数学基礎」の内容等を参照するとともに,「理数数学[Roman1]」,「理数数学[Roman2]」又は「理数数学探究」の(1)から(7)までの内容を更に発展,拡充させた課題を適宜設定し,適切な時期に実施するものとする。指導に当たっては,講読研究,データの整理・分析又は数学的実験など適切な方法を用いるよう配慮するものとする。

第4 理数物理
1 目標

 物理的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,物理学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の系統的な理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容
  • (1)波
  • (2)力と運動
  • (3)熱とエネルギー
  • (4)電気と磁気
  • (5)物質と原子
  • (6)原子と原子核
  • (7)課題研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成に当たっては,物理学の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする。指導に当たっては,第2章第5節第4の「物理[Roman1]」及び第5の「物理[Roman2]」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,「物理[Roman1]」の内容の(2)に加えて,光の波動現象の観察,実験も扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,「物理[Roman1]」の内容の(3)のア,イの(ア)(イ)及びウ並びに「物理[Roman2]」の内容の(1)を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,「物理[Roman1]」の内容の(3)のイの(ウ)(エ)(オ)及びウ並びに「物理[Roman2]」の内容の(3)のアを扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,「物理[Roman1]」の内容の(1)並びに「物理[Roman2]」の内容の(2)を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,「物理[Roman2]」の内容の(3)のイに加えて,半導体素子の特性の実験も扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,「物理[Roman2]」の内容の(4)を扱うこと。
  • キ 内容の(7)については,「物理[Roman2]」の内容の(5)を更に発展,拡充させて扱うこと。
第5 理数化学
1 目標

 化学的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,化学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の系統的な理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容
  • (1)物質の構成
  • (2)物質の種類と性質
  • (3)物質の変化
  • (4)物質の構造と化学平衡
  • (5)生活と物質
  • (6)生命と物質
  • (7)課題研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成に当たっては,化学の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする。指導に当たっては,第2章第5節第6の「化学[Roman1]」及び第7の「化学[Roman2]」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,「化学[Roman1]」の内容の(1)を扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,「化学[Roman1]」の内容の(2)に加えて,物質の合成実験も扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,「化学[Roman1]」の内容の(3)を扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,「化学[Roman2]」の内容の(1)を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,「化学[Roman2]」の内容の(2)に加えて,新素材に関する実験も扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,「化学[Roman2]」の内容の(3)を扱うこと。
  • キ 内容の(7)については,「化学[Roman2]」の内容の(4)を更に発展,拡充させて扱うこと。
第6 理数生物
1 目標

 生物や生物現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,生物学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の系統的な理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容
  • (1)生命の連続性
  • (2)環境と生物の反応
  • (3)生物現象と物質
  • (4)生物の分類と進化
  • (5)生物の集団
  • (6)課題研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成に当たっては,生物学の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする。指導に当たっては,第2章第5節第8の「生物[Roman1]」及び第9の「生物[Roman2]」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,「生物[Roman1]」の内容の(1)に加えて,遺伝情報と分化との関係も扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,「生物[Roman1]」の内容の(2)を扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,「生物[Roman2]」の内容の(1)に加えて,バイオテクノロジー,タンパク質に関する実験も扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,「生物[Roman2]」の内容の(2)を扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,「生物[Roman2]」の内容の(3)を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,「生物[Roman2]」の内容の(4)を更に発展,拡充させて扱うこと。
第7 理数地学
1 目標

 地学的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを行い,自然に対する関心や探究心を高め,地学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の系統的な理解を深め,科学的な自然観を育成する。

2 内容
  • (1)地球の構成
  • (2)地球の活動
  • (3)地球の歴史
  • (4)大気・海洋の構成と運動
  • (5)宇宙の構成と進化
  • (6)課題研究
3 内容の取扱い

 (1)内容の構成に当たっては,地学の基本的な概念の形成と科学の方法の習得が無理なく行われるようにする。指導に当たっては,第2章第5節第10の「地学[Roman1]」及び第11の「地学[Roman2]」の内容等を参照し,必要に応じて,これらの科目の内容を発展,拡充させて取り扱うものとする。

 (2)内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • ア 内容の(1)については,「地学[Roman1]」の内容の(1)のア,イの(ア)及びエに加えて,岩石の偏光顕微鏡観察も扱うこと。
  • イ 内容の(2)については,「地学[Roman1]」の内容の(1)のイの(イ)及びエ並びに「地学[Roman2]」の内容の(1)のア,イの(ア)及び(2)のアの(ア)に加えて,プリュームテクトニクスも扱うこと。
  • ウ 内容の(3)については,「地学[Roman1]」の内容の(1)のウ及びエ並びに「地学[Roman2]」の内容の(1)のイの(イ)に加えて,地質図の実習も扱うこと。
  • エ 内容の(4)については,「地学[Roman1]」の内容の(2)のア及びウ並びに「地学[Roman2]」の内容の(2)のアの(イ)及びイを扱うこと。
  • オ 内容の(5)については,「地学[Roman1]」の内容の(2)のイ及びウ並びに「地学[Roman2]」の内容の(3)を扱うこと。
  • カ 内容の(6)については,「地学[Roman2]」の内容の(4)を更に発展,拡充させて扱うこと。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 理数に関する学科における指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「理数数学[Roman1]」及び「理数数学[Roman2]」については,原則として,すべての生徒に履修させること。
  • (2)「理数物理」,「理数化学」,「理数生物」及び「理数地学」については,これらのうちから,原則として,3科目以上をすべての生徒に履修させること。
  • (3)「理数数学[Roman2]」及び「理数数学探究」については,原則として「理数数学[Roman1]」を履修した後に履修させること。
  • (4)各科目の指導に当たっては,数理現象の理解や多数の計算例による法則性の認識及び観察,実験の過程での情報の収集・検索,計測・制御,シミュレーション,結果の集計・処理などのために,コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的に活用すること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)観察,実験,野外観察,調査などの指導に当たっては,特に,事故防止について十分留意するとともに,生命の尊重や自然環境の保全に関する態度の育成に留意すること。また,使用薬品などの管理及び廃棄についても適切な措置を講ずること。
  • (2)「理数物理」,「理数化学」,「理数生物」及び「理数地学」の環境問題や科学技術の進歩と人間生活にかかわる内容等については,自然科学的な見地から取り扱うこと。

第10節 体育

第1款 目標

 心と体を一体としてとらえ,運動についての理解と運動の合理的な実践を通して,高度な運動技能を習得できるようにし,心身ともに健全な人間の育成に資するとともに,体育・スポーツの振興発展に寄与する資質や能力を育て,明るく豊かで活力ある生活を営む態度を育てる。

第2款 各科目

第1 体育理論
1 目標

 体育・スポーツに関する知識を理解できるようにし,運動の合理的な実践及び健康の増進と体力の向上に活用することができる資質や能力を育てる。

2 内容
  • (1)社会の変化と体育・スポーツ
  • (2)運動技能の構造と運動の学び方
  • (3)体ほぐしの意義と行い方
  • (4)体力トレーニングの内容と行い方
  • (5)運動と安全
  • (6)体育・スポーツの運営管理
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(6)までの各事項とも扱うものとする。
  • (2)指導に当たっては,運動の学習とかかわりの深い保健に関する理論や実習についても適宜扱うものとする。
第2 体つくり運動
1 目標

 体つくり運動の特性を理解し,体ほぐしをしたり,体力を高めたりするとともに,自己の体力や生活に応じた体つくり運動を構成し活用することができる資質や能力を育てる。

2 内容

 (1)体つくり運動の実践

  • ア 体ほぐしの運動
  • イ 体力を高める運動

 (2)目的に応じた体つくり運動の構成及び活用

  • ア 体ほぐしや体力の向上
  • イ スポーツの技能の向上
3 内容の取扱い

 内容の(1)及び(2)の各事項とも扱うものとする。

第3 スポーツ[Roman1]
1 目標

 採点競技及び測定競技の特性についての理解と課題の解決を目指した計画的な運動の実践を通して,これらのスポーツの高度な技能と審判法を習得できるようにするとともに,技能を発揮して競技をすることができる資質や能力を育てる。

2 内容
  • (1)体操競技
  • (2)陸上競技
  • (3)水泳競技
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(3)までのうち一つ以上を選択して扱うことができる。
  • (2)内容の(1)から(3)まで以外に,スキーやスケートについても,地域や学校の実態に応じて扱うことができる。
第4 スポーツ[Roman2]
1 目標

 球技の特性についての理解と課題の解決を目指した計画的な運動の実践を通して,これらのスポーツの高度な技能と審判法を習得できるようにするとともに,技能を発揮してゲームをすることができる資質や能力を育てる。

2 内容
  • (1)バスケットボール
  • (2)ハンドボール
  • (3)サッカー
  • (4)ラグビー
  • (5)バレーボール
  • (6)テニス
  • (7)卓球
  • (8)バドミントン
  • (9)ソフトボール
  • (10)野球
  • (11)ゴルフ
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(11)までのうち一つ以上を選択して扱うことができる。
  • (2)内容の(1)から(11)まで以外の運動についても,地域や学校の実態に応じて扱うことができる。
第5 スポーツ[Roman3]
1 目標

 武道等の特性についての理解と課題の解決を目指した計画的な運動の実践を通して,これらのスポーツの高度な技能と審判法を習得できるようにするとともに,技能を発揮して試合をすることができる資質や能力を育てる。

2 内容
  • (1)柔道
  • (2)剣道
  • (3)相撲
  • (4)なぎなた
  • (5)弓道
  • (6)レスリング
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(6)までのうち一つ以上を選択して扱うことができる。
  • (2)内容の(1)から(6)まで以外の武道等についても,地域や学校の実態に応じて扱うことができる。
第6 ダンス
1 目標

 ダンスの特性についての理解と課題の解決を目指した計画的な運動の実践を通して,その高度な技能を習得できるようにするとともに,交流し,発表することができる資質や能力を育てる。

2 内容
  • (1)創作ダンス
  • (2)フォークダンス
  • (3)現代的なリズムのダンス
  • (4)社交ダンス
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(4)までのうち一つ以上を選択して扱うことができる。
  • (2)内容の(1)から(4)まで以外のダンスについても,地域や学校の実態に応じて扱うことができる。
第7 野外活動
1 目標

 自然とのかかわりの深い野外の運動の特性について理解し,その知識と技能を習得できるようにするとともに,自然の中での行動の仕方を身に付け,自然に親しむことができる資質や能力を育てる。

2 内容
  • (1)キャンプ
  • (2)登山
  • (3)スキー
  • (4)スケート
  • (5)遠泳その他の水辺活動
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(5)までのうち一つ以上を選択して扱うことができる。
  • (2)特定の期間に集中的に校外で授業を行う場合は,安全対策に十分配慮するものとする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 体育に関する学科における指導計画の作成に当たっては,各年次において次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「体育理論」,「体つくり運動」及び「野外活動」については,原則として,すべての生徒に履修させること。
  • (2)「スポーツ[Roman1]」,「スポーツ[Roman2]」,「スポーツ[Roman3]」及び「ダンス」については,これらのうちから生徒が能力・適性等に応じて1科目以上を選択して履修できるようにすること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)各科目の指導に当たっては,器械・器具を点検したり,練習場などの安全を確かめたりするなど安全に配慮すること。
  • (2)「スポーツ[Roman1]」,「スポーツ[Roman2]」,「スポーツ[Roman3]」及び「ダンス」の指導に当たっては,「体つくり運動」の内容の(1)のアに示す運動との関連を図ること。
  • (3)体力の測定については,計画的に実施し,運動の指導及び体力の向上に活用するようにすること。
  • (4)集合,整とん,列の増減,方向変換などの行動の仕方の指導については,それぞれの運動の特性との関連において適切に行うこと。
  • (5)各科目の指導に当たっては,その特質に踏まえ,必要に応じて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に活用し,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

第11節 音楽

第1款 目標

 音楽に関する専門的な学習を通して,創造的な表現に必要な知識や技術を習得させるとともに,音楽に対する豊かな感性と音楽文化の発展に寄与する態度を育てる。

第2款 各科目

第1 音楽理論
1 目標

 音楽に関する基礎的な知識及び法則を習得させる。

2 内容
  • (1)楽典,楽式など
  • (2)和声法
  • (3)対位法
3 内容の取扱い

 内容の(1)については,理論の学習のみにならないよう,具体的,実践的に学習させるようにする。

第2 音楽史
1 目標

 音楽の歴史を考察させるとともに,音楽の文化的意義を理解させる。

2 内容
  • (1)西洋音楽史
  • (2)日本音楽史
3 内容の取扱い

 内容の(1)及び(2)については,相互の関連を図るとともに,著しく一方に偏らないよう配慮するものとする。

第3 演奏法
1 目標

 音楽に関する知識,技能に基づき,創造的な表現方法を習得させる。

2 内容
  • (1)時代的,様式的背景などに基づく表現方法
  • (2)音楽の解釈の仕方
  • (3)習得した知識や技術に基づくアンサンブル等による演奏法の工夫
3 内容の取扱い

 総合的,客観的に視野の拡大を図るため,主として専攻して履修する内容について,広範な資料に基づき,幅広く多角的な方法によって指導するものとする。

第4 ソルフェージュ
1 目標

 音楽を構成する諸要素を正しくとらえ,音楽性豊かな表現をするための基礎的能力を養う。

2 内容
  • (1)聴音
  • (2)視唱
  • (3)視奏
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)の相互の関連を図り,幅広く多角的な方法によって指導するものとする。

第5 声楽
1 目標

 声楽に関する基礎的な技術を習得させ,音楽性豊かな表現の能力を養う。

2 内容
  • (1)独唱
  • (2)重唱
  • (3)合唱
3 内容の取扱い

 我が国の伝統的な歌唱も扱うことができる。

第6 器楽
1 目標

 器楽の演奏に関する知識や技術を習得させ,音楽性豊かな表現の能力を養う。

2 内容
  • (1)鍵盤楽器の独奏
  • (2)弦楽器の独奏
  • (3)管楽器の独奏
  • (4)打楽器の独奏
  • (5)和楽器の独奏
  • (6)重奏
  • (7)合奏
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)については,ピアノ,チェンバロ,オルガンのうちから選んで行うものとする。
  • (2)内容の(2)については,ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,コントラバス,ハープのうちから選んで行うものとし,その他の弦楽器については必要に応じて扱うことができる。
  • (3)内容の(3)については,フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴット,サクソフォーン,ホルン,トランペット,トロンボーン,チューバのうちから選んで行うものとし,その他の管楽器は必要に応じて扱うことができる。
  • (4)内容の(5)については,箏,三味線,尺八,鼓などのうちから選んで行うものとする。
第7 作曲
1 目標

 作曲に関する知識や技術を習得させる。

2 内容

 作曲に関する多様な技法

3 内容の取扱い

 我が国の伝統的な音楽の素材を生かした声楽及び器楽の作曲についても扱うことができる。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 音楽に関する学科における指導計画の作成に当たっては,「音楽理論」,「音楽史」,「演奏法」,「ソルフェージュ」及び「器楽」の内容の(1)については,原則として,すべての生徒に履修させるものとする。ただし「音楽理論」の内容の(3)については,必要に応じて扱うものとする。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「声楽」の内容の(1),「器楽」の内容の(1)から(5)まで及び「作曲」の内容の中から,生徒の特性等に応じ,そのいずれかを専門的に履修させること。また,これに加えて,「声楽」の内容の(1),「器楽」の内容の(1)から(5)までのいずれかを履修させることができること。
  • (2)1及び2の(1)に示す科目については,原則として,3年間にわたって履修させること。ただし,「音楽理論」の内容の(2)については,生徒の実態等を考慮して,3年間のうちに適宜履修させることができること。
  • (3)各科目の指導に当たっては,生徒の特性,地域や学校の実態等に応じて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを指導に生かしたり,地域の文化財,文化施設,社会教育施設等の活用を図ったりするよう留意すること。

第12節 美術

第1款 目標

 美術に関する専門的な学習を通して,美的体験を豊かにし,感性や創造的な表現と鑑賞の能力を高めるとともに,美術文化の発展と創造に寄与する意欲と態度を養う。

第2款 各科目

第1 美術概論
1 目標

 美術の理論的学習を通して,芸術としての美術の意義を理解し,表現と鑑賞の基礎となる能力と態度を高める。

2 内容
  • (1)美術と自然
  • (2)美術と社会
  • (3)美術と生活
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)の各事項とも扱うものとする。

第2 美術史
1 目標

 文化遺産や美術文化についての理解を深め,伝統文化を尊重する態度と国際協調の精神及び新たな美術文化を創造していく基礎となる能力を高める。

2 内容
  • (1)日本の美術
  • (2)東洋の美術
  • (3)西洋の美術
  • (4)美術文化
3 内容の取扱い

 内容の(1)から(4)までの各事項とも扱うものとする。

第3 素描
1 目標

 造形表現の基礎となる観察力や把握力を深め,形体や空間などの的確な表現力を高める。

2 内容
  • (1)素描,デッサン
  • (2)スケッチ
  • (3)表現材料
  • (4)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)については,相互に関連付けて扱うようにする。

第4 構成
1 目標

 造形的な創造活動の基本となる諸要素の理解を深め,感性や造形感覚と創造的な構成の能力を高める。

2 内容
  • (1)形体,色彩
  • (2)材料
  • (3)平面構成,立体構成
  • (4)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)については,相互に関連付けて扱うようにする。

第5 絵画
1 目標

 いろいろな表現形式による絵画表現を通して,表現と鑑賞の能力を高める。

2 内容
  • (1)日本画
  • (2)水彩画
  • (3)油絵
  • (4)漫画,イラストレーション
  • (5)その他の絵画
  • (6)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1)から(5)までについては,そのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

第6 版画
1 目標

 いろいろな版画形式による表現を通して,表現と鑑賞の能力を高める。

2 内容
  • (1)木版画
  • (2)エッチング
  • (3)リトグラフ
  • (4)その他の版画
  • (5)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(2),(3)及び(4)については,そのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

第7 彫刻
1 目標

 いろいろな材料による彫刻など立体造形の表現を通して,表現と鑑賞の能力を高める。

2 内容
  • (1)彫造
  • (2)塑造
  • (3)その他の彫刻及び立体造形
  • (4)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)については,そのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

第8 ビジュアルデザイン
1 目標

 視覚的な伝達効果を主とするデザインについて理解を深め,デザインにおける計画・表示と表現の能力を高める。

2 内容
  • (1)デザインの基礎
  • (2)平面・立体デザイン
  • (3)空間デザイン
  • (4)図法,表示法
  • (5)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(2)及び(3)については,いずれかを選択して扱うことができる。

第9 クラフトデザイン
1 目標

 美的造形性や生産性を主とする立体造形のデザインについての理解を深め,計画力,作図・読図の能力や制作の能力を高める。

2 内容
  • (1)デザインの基礎
  • (2)図法,製図
  • (3)工芸
  • (4)プロダクトデザイン
  • (5)伝統工芸
  • (6)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(3),(4)及び(5)については,そのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

第10 映像メディア表現
1 目標

 写真,ビデオ,コンピュータ等映像機器を使った表現活動を通して,映像メディアが芸術や社会に果たす役割について理解を深め,機器による表現と鑑賞の能力を高める。

2 内容
  • (1)機材,用具,材料の知識及び使用技術
  • (2)企画,構成,演出
  • (3)画像の編集,合成,加工
  • (4)伝達,交流
  • (5)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)については,相互に関連付けて扱うようにする。

第11 環境造形
1 目標

 自然や生活環境と造形との調和について理解を深め,造形の能力を総合的に生かす実践的な能力と態度を育てる。

2 内容
  • (1)環境造形
  • (2)展示造形
  • (3)舞台造形
  • (4)環境総合芸術
  • (5)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1)から(4)までについては,そのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

第12 鑑賞研究
1 目標

 文化財や美術作品,作家などについての鑑賞研究を通して,美術に対する理解を深め,美術や美術文化を尊重する態度と評論する能力を育てる。

2 内容
  • (1)作品・作家研究
  • (2)文化財の保存・修復研究
  • (3)展示企画,展示構成
  • (4)美術評論
  • (5)鑑賞
3 内容の取扱い

 内容の(1),(2)及び(3)については,そのうち一つ以上を選択して扱うことができる。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 美術に関する学科における指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

  • (1)「美術史」,「素描」及び「構成」については,原則としてすべての生徒に履修させること。
  • (2)特定の科目を専門的に履修させることや同一の科目を2以上の年次にわたって履修させること,複数の科目を関連付けて取り扱うことなど,履修の仕方を工夫することによって,生徒の特性の伸長が図れるようにすること。

 2 各科目の指導に当たっては,生徒の特性,学校の実態等に応じて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを指導に生かしたり,地域の文化財,文化施設,社会教育施設等の活用を図ったりするよう配慮するものとする。

第13節 英語

第1款 目標

 英語を通じて,言語や文化に対する理解を深め,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,情報や相手の意向などを理解したり自分の考えなどを表現したりする実践的コミュニケーション能力を養う。

第2款 各科目

第1 総合英語
1 目標

 情報や相手の意向などを理解し,情報や考えなどを英語で伝える能力を伸ばすとともに,英語で積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容
  • (1)発音
  • (2)聞き取り
  • (3)書き取り
  • (4)対話
  • (5)スピーチ
  • (6)読解
  • (7)作文
3 内容の取扱い
  • (1)生徒の実態等に応じて,中学校における基礎的な学習事項を整理しそれらの習熟を図りながら,多様な場面での言語使用の経験をさせ,より豊かなコミュニケーション活動を行うようにする。
  • (2)聞くこと,話すこと,読むこと及び書くことについては,いずれかに偏ることなく,総合的に関連付けた活動を行うようにする。
第2 英語理解
1 目標

 英語を通して情報や相手の意向などを理解する能力を一層伸ばすとともに,この能力を活用して積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容
  • (1)発音
  • (2)聞き取り
  • (3)書き取り
  • (4)精読
  • (5)速読
  • (6)多読
  • (7)鑑賞
3 内容の取扱い
  • (1)「総合英語」の学習の基礎の上に立って,聞くことや読むことに関する能力を更に伸ばす指導を行うようにする。
  • (2)教材の分量や程度及び聞き取りや読解の速度に配慮するものとする。
第3 英語表現
1 目標

 英語で情報や考えなどを伝える能力を一層伸ばすとともに,この能力を活用して積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。

2 内容
  • (1)発音
  • (2)対話
  • (3)レシテーション
  • (4)スピーチ
  • (5)ディベート
  • (6)ディスカッション
  • (7)スキット・劇
  • (8)手紙・日記
  • (9)作文
3 内容の取扱い
  • (1)「総合英語」の学習の基礎の上に立って,話すことや書くことに関する能力を更に伸ばす指導を行うようにする。
  • (2)話し言葉と書き言葉の相違,表現形式,文章構成,話す速度,ジェスチャーなどの非言語的手段などに配慮し,場面や目的に応じた表現ができるようにする。
第4 異文化理解
1 目標

 英語を通して,外国の事情や異文化について理解を深めるとともに,異なる文化をもつ人々と積極的にコミュニケーションを図るための能力や態度の基礎を養う。

2 内容
  • (1)日常生活
  • (2)社会生活
  • (3)風俗習慣
  • (4)地理・歴史
  • (5)科学
  • (6)その他の異文化理解に関すること
3 内容の取扱い
  • (1)内容の(1)から(6)までの中から,生徒の特性等に応じて,適宜選択させるものとする。その際,電子メールの交換や実際の交流などのコミュニケーション体験を通して理解を深めるようにする。
  • (2)必要に応じて,日本の日常生活や風俗習慣などを取り上げるとともに,他の教科との関連にも配慮するものとする。
第5 生活英語
1 目標

 日常生活に役立つ英語の基礎的な知識を習得し,それを活用する能力を育てる。

2 内容
  • (1)掲示,説明書,簡単な手紙などの読解と作成
  • (2)ワープロなどによる英文の文書作成
  • (3)情報通信ネットワークなどの活用
  • (4)その他の日常生活に必要な英語の知識や技能
3 内容の取扱い
  • (1)指導に当たっては,基礎的・基本的な内容に重点を置くなど,生徒の実態に応じた指導を工夫するようにする。
  • (2)基本的な書式の文書の作成などができるようにする。
第6 時事英語
1 目標

 新聞,放送,情報通信ネットワークなどに用いられる英語を理解するとともに,それを活用する基礎的な能力を養う。

2 内容
  • (1)新聞や雑誌などの読み取り
  • (2)テレビやラジオなどの放送の聞き取り
  • (3)ビデオや映画などの理解
  • (4)情報通信ネットワークを通じた情報の理解
3 内容の取扱い
  • (1)「総合英語」の学習の基礎の上に立って,時事英語に関する基礎的な能力と知識を習得させるようにする。
  • (2)生徒の能力・適性,興味・関心等に応じて,教材の分量,程度,速度等に留意しながら,多様な題材を取り上げるとともに,他の教科との関連にも配慮するものとする。
第7 コンピュータ・LL演習
1 目標

 コンピュータやLLなどを利用することにより,理解力や表現力を高めながら,英語の総合的な運用能力の向上を図る。

2 内容
  • (1)発音
  • (2)聞き取り
  • (3)書き取り
  • (4)対話
  • (5)応答
  • (6)読解
  • (7)作文
3 内容の取扱い

 (1)他の科目と有機的に関連させ,理解や表現に関する指導の効果を高めるようにする。

 (2)コンピュータやLLなどの特性を生かし,個別学習を取り入れるなどして,指導を工夫するようにする。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

 1 英語に関する学科の指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)「総合英語」及び「異文化理解」については,原則として,すべての生徒に履修させること。

 (2)「英語理解」,「英語表現」及び「時事英語」については,原則として,「総合英語」を履修した後に履修させること。

 2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)生徒が情報や考えの受け手や送り手になるように具体的な言語の使用場面を設定し,多様なコミュニケーション活動を取り上げて指導すること。

 (2)教材については,英語による実践的コミュニケーション能力を育成するため,各科目のねらいに応じ,実際の言語の使用場面や言語の働きに配慮したものを取り上げるものとすること。その際,英語を日常使用している人々を中心とする世界の人々及び日本人の日常生活,風俗習慣,物語,地理,歴史などに関するもののうちから,生徒の心身の発達段階及び興味・関心に即して適切な題材を変化をもたせて取り上げるものとし,次の観点に留意する必要があること。

  • ア 多様なものの見方や考え方を理解し,公正な判断力を養い豊かな心情を育てるのに役立つこと。
  • イ 世界や我が国の生活や文化についての理解を深めるとともに,言語や文化に対する関心を高め,これらを尊重する態度を育てるのに役立つこと。
  • ウ 広い視野から国際理解を深め,国際社会に生きる日本人としての自覚を高めるとともに,国際協調の精神を養うのに役立つこと。

 また,題材の形式としては,説明文,対話文,物語,劇,詩,手紙などのうちから適切に選択すること。

 (3)各科目の指導に当たっては,指導方法や指導体制を工夫し,ティーム・ティーチングやペア・ワーク,グループ・ワークなどを適宜取り入れたり,視聴覚教材や,LL,コンピュータ,情報通信ネットワークなどを指導に生かしたりすること。また,ネイティブ・スピーカーなどの協力を得て行う授業を積極的に取り入れ,生徒のコミュニケーション能力を育成するとともに,国際理解を深めるようにすること。

第4章 特別活動

第1 目標

 望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り,集団や社会の一員としてよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てるとともに,人間としての在り方生き方についての自覚を深め,自己を生かす能力を養う。

第2 内容

A ホームルーム活動

 ホームルーム活動においては,学校における生徒の基礎的な生活集団として編成したホームルームを単位として,ホームルームや学校の生活への適応を図るとともに,その充実と向上,生徒が当面する諸課題への対応及び健全な生活態度の育成に資する活動を行うこと。

 (1)ホームルームや学校の生活の充実と向上に関すること。

 ホームルームや学校における生活上の諸問題の解決,ホームルーム内の組織づくりと自主的な活動,学校における多様な集団の生活の向上など

 (2)個人及び社会の一員としての在り方生き方,健康や安全に関すること。

  • ア 青年期の悩みや課題とその解決,自己及び他者の個性の理解と尊重,社会生活における役割の自覚と自己責任,男女相互の理解と協力,コミュニケーション能力の育成と人間関係の確立,ボランティア活動の意義の理解,国際理解と国際交流など
  • イ 心身の健康と健全な生活態度や習慣の確立,生命の尊重と安全な生活態度や習慣の確立など

 (3)学業生活の充実,将来の生き方と進路の適切な選択決定に関すること。

 学ぶことの意義の理解,主体的な学習態度の確立と学校図書館の利用,教科・科目の適切な選択,進路適性の理解と進路情報の活用,望ましい職業観・勤労観の確立,主体的な進路の選択決定と将来設計など

B 生徒会活動

 生徒会活動においては,学校の全生徒をもって組織する生徒会において,学校生活の充実や改善向上を図る活動,生徒の諸活動についての連絡調整に関する活動,学校行事への協力に関する活動,ボランティア活動などを行うこと。

C 学校行事

 学校行事においては,全校若しくは学年又はそれらに準ずる集団を単位として,学校生活に秩序と変化を与え,集団への所属感を深め,学校生活の充実と発展に資する体験的な活動を行うこと。

(1)儀式的行事

 学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。

(2)学芸的行事

 平素の学習活動の成果を総合的に生かし,その向上の意欲を一層高めるような活動を行うこと。

(3)健康安全・体育的行事

 心身の健全な発達や健康の保持増進などについての理解を深め,安全な行動や規律ある集団行動の体得,運動に親しむ態度の育成,責任感や連帯感の涵養,体力の向上などに資するような活動を行うこと。

(4)旅行・集団宿泊的行事

 平素と異なる生活環境にあって,見聞を広め,自然や文化などに親しむとともに,集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと。

(5)勤労生産・奉仕的行事

 勤労の尊さや創造することの喜びを体得し,職業観の形成や進路の選択決定などに資する体験が得られるようにするとともに,ボランティア活動など社会奉仕の精神を養う体験が得られるような活動を行うこと。

第3 指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)学校の創意工夫を生かすとともに,学校の実態や生徒の発達段階及び特性等を考慮し,教師の適切な指導の下に,生徒による自主的,実践的な活動が助長されるようにすること。その際,ボランティア活動や,就業体験など勤労にかかわる体験的な活動の機会をできるだけ取り入れるとともに,家庭や地域の人々との連携,社会教育施設等の活用などを工夫すること。

 (2)生徒指導の機能を十分に生かすとともに,教育相談(進路相談を含む。)についても,生徒の家庭との連絡を密にし,適切に実施できるようにすること。

 (3)学校生活への適応や人間関係の形成,教科・科目や進路の選択などの指導に当たっては,ガイダンスの機能を充実するようホームルーム活動等の指導を工夫すること。

 (4)人間としての在り方生き方の指導がホームルーム活動を中心として,特別活動の全体を通じて行われるようにすること。その際,他の教科,特に公民科との関連を図ること。

 2 内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)ホームルーム活動については,学校や生徒の実態に応じて取り上げる指導内容の重点化を図るようにすること。また,個々の生徒についての理解を深め,信頼関係を基礎に指導を行うとともに,指導内容の特質に応じて,教師の適切な指導の下に,生徒の自発的,自治的な活動が助長されるようにすること。

 (2)生徒会活動については,教師の適切な指導の下に,生徒の自発的,自治的な活動が展開されるようにすること。

 (3)学校行事については,学校や地域及び生徒の実態に応じて,各種類ごとに,行事及びその内容を重点化するとともに,行事間の関連や統合を図るなど精選して実施すること。また,実施に当たっては,幼児,高齢者,障害のある人々などとの触れ合い,自然体験や社会体験などを充実するよう工夫すること。

 (4)特別活動の一環として学校給食を実施する場合には,適切な指導を行うこと。

 3 入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。

 4 ホームルーム活動については,主としてホームルームごとにホームルーム担任の教師が指導することを原則とし,活動の内容によっては他の教師などの協力を得ることとする。

附則

 1 この告示は,平成15年4月1日から施行する。ただし,改正後の高等学校学習指導要領は,同日以降高等学校の第1学年に入学した生徒(単位制による課程にあっては,同日以降入学した生徒(学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第60条の規定により入学した生徒で同日前に入学した生徒に係る教育課程により履修するものを除く。))に係る教育課程及び全課程の修了の認定から適用する。

 2 第1章第3款の1の(10)の必履修教科・科目については,当分の間,特別の事情がある場合には,以下に掲げる科目のうち1科目又は2科目の履修をもって,その履修に替えることができる。

 (1)「数学B」のうち第2章第4節第2款第6の2に示す内容の(3)若しくは(4)の履修又は「生活技術」の履修(第2章第9節第2款第3の2に示す内容の(3)を履修する場合に限る。)(これらの場合,代替できる単位数はそれぞれ1単位とする。)

 (2)普通科及び総合学科における「農業情報処理」,「情報技術基礎」,「情報処理」,「水産情報技術」,「家庭情報処理」,「看護情報処理」又は「福祉情報処理」の履修

 (3)公民,数学,理科又は家庭の各教科に属する学校設定科目として設ける情報に関する科目の履修(公民に属する科目の履修をもって代替できる単位数は1単位とする。)

附則

 この告示は,平成15年4月1日から施行する。ただし,改正後の高等学校学習指導要領は,同日以降高等学校の第1学年に入学した生徒(学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第64条の3第1項に規定する学年による教育課程の区分を設けない課程にあっては,同日以降入学した生徒(同令第60条の規定により入学した生徒で同日前に入学した生徒に係る教育課程により履修するものを除く。))に係る教育課程及び全課程の修了の認定から適用する。

-- 登録:平成21年以前 --