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小学校学習指導要領

文部省告示第百七十五号

小学校学習指導要領

 学校教育法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)第二十五条の規定に基づき、小学校学習指導要領(平成元年文部省告示第二十四号)の全部を次のように改正し、平成十四年四月一日から施行する。平成十二年四月一日から平成十四年三月三十一日までの間における小学校学習指導要領の必要な特例については、別に定める。

平成十年十二月十四日

目次

  • 第1章 総則
  • 第2章 各教科
    • 第1節 国語
    • 第2節 社会
    • 第3節 算数
    • 第4節 理科
    • 第5節 生活
    • 第6節 音楽
    • 第7節 図画工作
    • 第8節 家庭
    • 第9節 体育
  • 第3章 道徳
  • 第4章 特別活動

第1章 総則

第1 教育課程編成の一般方針

 1 各学校においては,法令及びこの章以下に示すところに従い,児童の人間として調和のとれた育成を目指し,地域や学校の実態及び児童の心身の発達段階や特性を十分考慮して,適切な教育課程を編成するものとする。
 学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,児童に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに,基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。

 2 学校における道徳教育は,学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳の時間をはじめとして各教科,特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じて適切な指導を行わなければならない。
 道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき,人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭,学校,その他社会における具体的な生活の中に生かし,豊かな心をもち,個性豊かな文化の創造と民主的な社会及び国家の発展に努め,進んで平和的な国際社会に貢献し未来を拓く主体性のある日本人を育成するため,その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。
 道徳教育を進めるに当たっては,教師と児童及び児童相互の人間関係を深めるとともに,家庭や地域社会との連携を図りながら,ボランティア活動や自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない。

 3 学校における体育・健康に関する指導は,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,体力の向上及び心身の健康の保持増進に関する指導については,体育科の時間はもとより,特別活動などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めることとする。また,それらの指導を通して,家庭や地域社会との連携を図りながら,日常生活において適切な体育・健康に関する活動の実践を促し,生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければならない。

第2 内容等の取扱いに関する共通的事項

 1 第2章以下に示す各教科,道徳及び特別活動の内容に関する事項は,特に示す場合を除き,いずれの学校においても取り扱わなければならない。
 学校において特に必要がある場合には,第2章以下に示していない内容を加えて指導することもできるが,その場合には,第2章以下に示す各教科,道徳,特別活動及び各学年の目標や内容の趣旨を逸脱したり,児童の負担過重となったりすることのないようにしなければならない。

 2 第2章以下に示す各教科,道徳,特別活動及び各学年の内容に掲げる事項の順序は,特に示す場合を除き,指導の順序を示すものではないので,学校においては,その取扱いについて適切な工夫を加えるものとする。

 3 学年の目標及び内容を2学年まとめて示した教科の内容は,2学年間かけて指導する事項を示したものである。各学校においては,これらの事項を地域や学校及び児童の実態に応じ,2学年間を見通して計画的に指導することとし,特に示す場合を除き,いずれかの学年に分けて指導したり,いずれの学年においても指導したりするものとする。

 4 学校において2以上の学年の児童で編制する学級について特に必要がある場合には,各教科及び道徳の目標の達成に支障のない範囲内で,各教科及び道徳の目標及び内容について学年別の順序によらないことができる。

第3 総合的な学習の時間の取扱い

 1 総合的な学習の時間においては,各学校は,地域や学校,児童の実態等に応じて,横断的・総合的な学習や児童の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとする。

 2 総合的な学習の時間においては,次のようなねらいをもって指導を行うものとする。

 (1)自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育てること。

 (2)学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにすること。

 3 各学校においては,2に示すねらいを踏まえ,例えば国際理解,情報,環境,福祉・健康などの横断的・総合的な課題,児童の興味・関心に基づく課題,地域や学校の特色に応じた課題などについて,学校の実態に応じた学習活動を行うものとする。

 4 各学校における総合的な学習の時間の名称については,各学校において適切に定めるものとする。

 5 総合的な学習の時間の学習活動を行うに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)自然体験やボランティア活動などの社会体験,観察・実験,見学や調査,発表や討論,ものづくりや生産活動など体験的な学習,問題解決的な学習を積極的に取り入れること。

 (2)グループ学習や異年齢集団による学習などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制,地域の教材や学習環境の積極的な活用などについて工夫すること。

 (3)国際理解に関する学習の一環としての外国語会話等を行うときは,学校の実態等に応じ,児童が外国語に触れたり,外国の生活や文化などに慣れ親しんだりするなど小学校段階にふさわしい体験的な学習が行われるようにすること。

第4 授業時数等の取扱い

 1 各教科,道徳,特別活動及び総合的な学習の時間(以下「各教科等」という。ただし,1及び3において,特別活動については学級活動(学校給食に係るものを除く。)に限る。)の授業は,年間35週(第1学年については34週)以上にわたって行うよう計画し,週当たりの授業時数が児童の負担過重にならないようにするものとする。ただし,各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には,これらの授業を特定の期間に行うことができる。なお,給食,休憩などの時間については,学校において工夫を加え,適切に定めるものとする。

 2 特別活動の授業のうち,児童会活動,クラブ活動及び学校行事については,それらの内容に応じ,年間,学期ごと,月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとする。

 3 各教科等のそれぞれの授業の1単位時間は,各学校において,各教科等の年間授業時数を確保しつつ,児童の発達段階及び各教科等や学習活動の特質を考慮して適切に定めるものとする。

 4 各学校においては,地域や学校及び児童の実態,各教科等や学習活動の特質等に応じて,創意工夫を生かし時間割を弾力的に編成することに配慮するものとする。

第5 指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項

 1 各学校においては,次の事項に配慮しながら,学校の創意工夫を生かし,全体として,調和のとれた具休的な指導計画を作成するものとする。

 (1)各教科等及び各学年相互間の関連を図り,系統的,発展的な指導ができるようにすること。

 (2)学年の目標及び内容を2学年まとめて示した教科については,当該学年間を見通して,地域や学校及び児童の実態に応じ,児童の発達段階を考慮しつつ,効果的,段階的に指導するようにすること。

 (3)各教科の各学年の指導内容については,そのまとめ方や重点の置き方に適切な工夫を加えるとともに,教材等の精選を図り,効果的な指導ができるようにすること。

 (4)児童の実態等を考慮し,指導の効果を高めるため,合科的・関連的な指導を進めること。

 2 以上のほか,次の事項に配慮するものとする。

 (1)学校生活全体を通して,言語に対する関心や理解を深め,言語環境を整え,児童の言語活動が適正に行われるようにすること。

 (2)各教科等の指導に当たっては,体験的な学習や問題解決的な学習を重視するとともに,児童の興味・関心を生かし,自主的,自発的な学習が促されるよう工夫すること。

 (3)日ごろから学級経営の充実を図り,教師と児童の信頼関係及び児童相互の好ましい人間関係を育てるとともに児童理解を深め,生徒指導の充実を図ること。

 (4)各教科等の指導に当たっては,児童が学習課題や活動を選択したり,自らの将来について考えたりする機会を設けるなど工夫すること。

 (5)各教科等の指導に当たっては,児童が学習内容を確実に身に付けることができるよう,学校や児童の実態に応じ,個別指導やグループ別指導,繰り返し指導,教師の協力的な指導など指導方法や指導体制を工夫改善し,個に応じた指導の充実を図ること。

 (6)障害のある児童などについては,児童の実態に応じ,指導内容や指導方法を工夫すること。特に,特殊学級又は通級による指導については,教師間の連携に努め,効果的な指導を行うこと。

 (7)海外から帰国した児童などについては,学校生活への適応を図るとともに,外国における生活経験を生かすなど適切な指導を行うこと。

 (8)各教科等の指導に当たっては,児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ,適切に活用する学習活動を充実するとともに,視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること。

 (9)学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り,児童の主体的,意欲的な学習活動や読書活動を充実すること。

 (10)児童のよい点や進歩の状況などを積極的に評価するとともに,指導の過程や成果を評価し,指導の改善を行い学習意欲の向上に生かすようにすること。

 (11)開かれた学校づくりを進めるため,地域や学校の実態等に応じ,家庭や地域の人々の協力を得るなど家庭や地域社会との連携を深めること。また,小学校間や幼稚園,中学校,盲学校,聾学校及び養護学校などとの間の連携や交流を図るとともに,障害のある幼児児童生徒や高齢者などとの交流の機会を設けること。

第2章 各教科

第1節 国語

第1 目標

 国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年及び第2学年〕
1 目標

 (1)相手に応じ,経験した事などについて,事柄の順序を考えながら話すことや大事な事を落とさないように聞くことができるようにするとともに,話し合おうとする態度を育てる。

 (2)経験した事や想像した事などについて,順序が分かるように,語や文の続き方に注意して文や文章を書くことができるようにするとともに,楽しんで表現しようとする態度を育てる。

 (3)書かれている事柄の順序や場面の様子などに気付きながら読むことができるようにするとともに,楽しんで読書しようとする態度を育てる。

2 内容

A 話すこと・聞くこと

 (1)話すこと・聞くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 知らせたい事を選び,事柄の順序を考えながら,相手に分かるように話すこと。
  • イ 大事な事を落とさないようにしながら,興味をもって聞くこと。
  • ウ 身近な事柄について,話題に沿って,話し合うこと。

B 書くこと

 (1)書くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 相手や目的を考えながら,書くこと。
  • イ 書こうとする題材に必要な事柄を集めること。
  • ウ 自分の考えが明確になるように,簡単な組立てを考えること。
  • エ 事柄の順序を考えながら,語と語や文と文との続き方に注意して書くこと。
  • オ 文章を読み返す習慣を付けるとともに,間違いなどに注意すること。

C 読むこと

 (1)読むことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 易しい読み物に興味をもち,読むこと。
  • イ 時間的な順序,事柄の順序などを考えながら内容の大体を読むこと。
  • ウ 場面の様子などについて,想像を広げながら読むこと。
  • エ 語や文としてのまとまりや内容,響きなどについて考えながら声に出して読むこと。

 〔言語事項〕

 (1)「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して,次の事項について指導する。

  • ア 発音・発声に関する事項
    • (ア)姿勢,口形などに注意して,はっきりした発音で話すこと。
  • イ 文字に関する事項
    • (ア)平仮名及び片仮名を読み,書くこと。また,片仮名で書く語を文や文章の中で使うこと。
    • (イ)第1学年においては,別表の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)の第1学年に配当されている漢字を読み,漸次書くようにすること。
    • (ウ)第2学年においては,学年別漢字配当表の第2学年までに配当されている漢字を読むこと。また,第1学年に配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,第2学年に配当されている漢字を漸次書くようにすること。
  • ウ 表記に関する事項
    • (ア)長音,拗音,促音,撥音などの表記ができ,助詞の「は」,「へ」及び「を」を文の中で正しく使うこと。
    • (イ)句読点の打ち方や,かぎ(「 」)の使い方を理解して文章の中で使うこと。
  • エ 文及び文章の構成に関する事項
    • (ア)文の中における主語と述語との関係に注意すること。
  • オ 言葉遣いに関する事項
    • (ア)丁寧な言葉と普通の言葉との違いに気を付けて話し,また,敬体で書かれた文章に慣れること。

 (2)文字に関する事項の指導のうち,書写については,次の事項を指導する。

  • ア 書写に関する事項
    • (ア)姿勢や用具の持ち方を正しくして丁寧に書くこと。
    • (イ)点画の長短,接し方や交わり方などに注意して,筆順に従って文字を正しく書くこと。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」に示す事項の指導は,例えば次のような言語活動を通して指導するものとする。

 「A話すこと・聞くこと」
 尋ねたり応答したりすること,自分が体験した事などについて話をすること,友達の話を聞くこと,読んだ本の中で興味をもったところなどを紹介することなど

 「B書くこと」
 絵に言葉を入れること,伝えたい事を簡単な手紙などに書くこと,先生や身近な人などに尋ねた事をまとめること,観察した事を文などに表すことなど

 「C読むこと」
 昔話や童話などの読み聞かせを聞くこと,絵や写真などを見て想像を膨らませながら読むこと,自分の読みたい本を探して読むことなど

 (2)第1学年において2の内容を指導するに当たっては,入門期であることを考慮し,当該学年にふさわしい指導を行うこと。その際,(1)の言語活動のうち,尋ねたり応答したりすること,絵に言葉を入れること,昔話や童話などの読み聞かせを聞くこと,絵や写真などを見て想像を膨らませながら読むことなどを主として取り上げるよう配慮すること。

〔第3学年及び第4学年〕
1 目標

 (1)相手や目的に応じ,調べた事などについて,筋道を立てて話すことや話の中心に気を付けて聞くことができるようにするとともに,進んで話し合おうとする態度を育てる。

 (2)相手や目的に応じ,調べた事などが伝わるように,段落相互の関係などを工夫して文章を書くことができるようにするとともに,適切に表現しようとする態度を育てる。

 (3)目的に応じ,内容の中心をとらえたり段落相互の関係を考えたりしながら読むことができるようにするとともに,幅広く読書しようとする態度を育てる。

2 内容

A 話すこと・聞くこと

 (1)話すこと・聞くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 伝えたい事を選び,自分の考えが分かるように筋道を立てて,相手や目的に応じた適切な言葉遣いで話すこと。
  • イ 話の中心に気を付けて聞き,自分の感想をまとめること。
  • ウ 互いの考えの相違点や共通点を考えながら,進んで話し合うこと。

B 書くこと

 (1)書くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 相手や目的に応じて,適切に書くこと。
  • イ 書く必要のある事柄を収集したり選択したりすること。
  • ウ 自分の考えが明確になるように,段落相互の関係を考えること。
  • エ 書こうとする事の中心を明確にしながら,段落と段落との続き方に注意して書くこと。
  • オ 文章のよいところを見付けたり,間違いなどを正したりすること。

C 読むこと

 (1)読むことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア いろいろな読み物に興味をもち,読むこと。
  • イ 目的に応じて,中心となる語や文をとらえて段落相互の関係を考え,文章を正しく読むこと。
  • ウ 場面の移り変わりや情景を,叙述を基に想像しながら読むこと。
  • エ 読み取った内容について自分の考えをまとめ,一人一人の感じ方について違いのあることに気付くこと。
  • オ 目的に応じて内容を大きくまとめたり,必要なところは細かい点に注意したりしながら文章を読むこと。
  • カ 書かれている内容の中心や場面の様子がよく分かるように声に出して読むこと。

 〔言語事項〕

 (1)「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して,次の事項について指導する。

  • ア 発音・発声に関する事項
    • (ア)その場の状況や目的に応じた適切な音量や速さで話すこと。
  • イ 文字に関する事項
    • (ア)第3学年及び第4学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書くようにすること。
    • (イ)漢字のへん,つくりなどの構成についての知識をもつこと。
    • (ウ)第4学年においては,日常使われている簡単な単語について,ローマ字で表記されたものを読み,また,ローマ字で書くこと。
  • ウ 表記に関する事項
    • (ア)送り仮名に注意して書き,また,活用についての意識をもつこと。
    • (イ)句読点を適切に打ち,また,段落の始め,会話の部分などの必要な箇所は行を改めて書くこと。
  • エ 語句に関する事項
    • (ア)表現したり理解したりするために必要な語句を増し,また,語句には性質や役割の上で類別があることを理解すること。
    • (イ)表現したり理解したりするために必要な文字や語句について,辞書を利用して調べる方法を理解すること。
  • オ 文及び文章の構成に関する事項
    • (ア)修飾と被修飾との関係など,文の構成について初歩的な理解をもつこと。
    • (イ)文章全体における段落の役割を理解すること。
    • (ウ)文と文との意味のつながりを考えながら,指示語や接続語を使うこと。
  • カ 言葉遣いに関する事項
    • (ア)相手やその場の状況に応じて丁寧な言葉で話し,また,文章の敬体と常体との違いに注意しながら書くこと。

 (2)文字に関する事項の指導のうち,書写については,次の事項を指導する。

  • ア 書写に関する事項
    • (ア)文字の組立て方に注意して,文字の形を整えて書くこと。
    • (イ)文字の大きさや配列に注意して書くこと。
    • (ウ)毛筆を使用して,点画の筆使いや文字の組立て方に注意しながら,文字の形を整えて書くこと。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」に示す事項の指導は,例えば次のような言語活動を通して指導するものとする。

 「A話すこと・聞くこと」
 身近な話題についてスピーチをすること,要点などをメモに取りながら聞くこと,身近な出来事や調べた事柄について説明したり報告したりすることなど

 「B書くこと」
 手紙を書くこと,自分の疑問に思った事などについて調べてまとめること,経験した事を記録文や学級新聞などに表すことなど

 「C読むこと」
 読んだ内容などに関連した他の文章を読むこと,疑問に思った事などについて関係のある図書資料を探して読むことなど

〔第5学年及び第6学年〕
1 目標

 (1)目的や意図に応じ,考えた事や伝えたい事などを的確に話すことや相手の意図をつかみながら聞くことができるようにするとともに,計画的に話し合おうとする態度を育てる。

 (2)目的や意図に応じ,考えた事などを筋道を立てて文章に書くことができるようにするとともに,効果的に表現しようとする態度を育てる。

 (3)目的に応じ,内容や要旨を把握しながら読むことができるようにするとともに,読書を通して考えを広げたり深めたりしようとする態度を育てる。

2 内容

A 話すこと・聞くこと

 (1)話すこと・聞くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 考えた事や自分の意図が分かるように話の組立てを工夫しながら,目的や場に応じた適切な言葉遣いで話すこと。
  • イ 話し手の意図を考えながら話の内容を聞くこと。
  • ウ 自分の立場や意図をはっきりさせながら,計画的に話し合うこと。

B 書くこと

 (1)書くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 目的や意図に応じて,自分の考えを効果的に書くこと。
  • イ 全体を見通して,書く必要のある事柄を整理すること。
  • ウ 自分の考えを明確に表現するため,文章全体の組立ての効果を考えること。
  • エ 事象と感想,意見などとを区別するとともに,目的や意図に応じて簡単に書いたり詳しく書いたりすること。
  • オ 表現の効果などについて確かめたり工夫したりすること。

C 読むこと

 (1)読むことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • ア 自分の考えを広げたり深めたりするために,必要な図書資料を選んで読むこと。
  • イ 目的や意図などに応じて,文章の内容を的確に押さえながら要旨をとらえること。
  • ウ 登場人物の心情や場面についての描写など,優れた叙述を味わいながら読むこと。
  • エ 書かれている内容について事象と感想,意見の関係を押さえ,自分の考えを明確にしながら読むこと。
  • オ 必要な情報を得るために,効果的な読み方を工夫すること。

 〔言語事項〕

 (1)「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して,次の事項について指導する。

  • ア 文字に関する事項
    • (ア)第5学年及び第6学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書くようにすること。
    • (イ)仮名及び漢字の由来,特質などについて理解すること。
  • イ 表記に関する事項
    • (ア)送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書くこと。
  • ウ 語句に関する事項
    • (ア)語句に関する類別の理解を深めること。
    • (イ)語句の構成,変化などについての理解を深め,また,語句の由来などに関心をもつこと。
    • (ウ)表現したり理解したりするために必要な語句について,辞書を利用して調べる習慣を付けること。
    • (エ)語感,言葉の使い方に対する感覚などについて関心をもつこと。
  • エ 文語調の文章に関する事項
    • (ア)易しい文語調の文章を音読し,文語の調子に親しむこと。
  • オ 文及び文章の構成に関する事項
    • (ア)文や文章にはいろいろな構成があることについて理解すること。
  • カ 言葉遣いに関する事項
    • (ア)日常よく使われる敬語の使い方に慣れること。
    • (イ)共通語と方言との違いを理解し,また,必要に応じて共通語で話すこと。

 (2)文字に関する事項の指導のうち,書写については,次の事項を指導する。

  • ア 書写に関する事項
    • (ア)文字の形,大きさ,配列などを理解して,読みやすく書くこと。
    • (イ)毛筆を使用して,点画の筆使いや文字の組立て方を理解しながら,文字の形を整えて書くこと。
    • (ウ)毛筆を使用して,字配りよく書くこと。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」に示す事項の指導は,例えば次のような言語活動を通して指導するものとする。

 「A話すこと・聞くこと」
 自分の考えを資料を提示しながらスピーチをすること,目的意識をもって友達の考えを聞くこと,調べた事やまとめた事を話し合うことなど

 「B書くこと」
 礼状や依頼状などの手紙を書くこと,自分の課題について調べてまとまった文章に表すこと,経験した事をまとまった記録や報告にすることなど

 「C読むこと」
 読書発表会を行うこと,自分の課題を解決するために図鑑や事典などを活用して必要な情報を読むことなど

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)第2の各学年の内容の指導については,必要に応じて当該学年より前の学年において初歩的な形で取り上げたり,その後の学年で程度を高めて取り上げたりして,弾力的に指導することができるようにすること。

 (2)第2の各学年の内容の「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」に示す事項については,それぞれが関連的に指導されるようにするとともに,それぞれの能力が偏りなく養われるようにすること。

 (3)第2の各学年の内容の「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の言語活動の指導に当たっては,学校図書館などを計画的に利用しその機能の活用を図るようにすること。

 (4)第2の各学年の内容の「A話すこと・聞くこと」に関する指導については,日常生活の中に話題を求め,意図的,計画的に指導する機会が得られるようにし,第1学年から第4学年までは年間30単位時間程度,第5学年及び第6学年では年間25単位時間程度を配当すること。その際,音声言語のための教材を開発したり活用したりするなどして指導の効果を高めるよう工夫すること。

 (5)第2の各学年の内容の「B書くこと」に関する指導については,文章による表現の基礎的な能力を養うことに重点を置くこと。また,文章を書くことを主とする指導については,第1学年及び第2学年では年間90単位時間程度,第3学年及び第4学年では年間85単位時間程度,第5学年及び第6学年では年間55単位時間程度を配当するようにするとともに,実際に文章を書く活動をなるべく多くしたり特に取り上げて指導したりすること。

 (6)第2の各学年の内容の「C読むこと」に関する指導については,読書意欲を高め,日常生活において読書活動を活発に行うようにするとともに,他の教科における読書の指導や学校図書館における指導との関連を考えて行うこと。なお,児童の読む図書については,人間形成のため幅広く,偏りがないように配慮して選定すること。

 (7)低学年においては,生活科などとの関連を図り,指導の効果を高めるようにすること。

 2 第2の各学年の内容の〔言語事項〕については,次のとおり取り扱うものとする。

 (1)音声,文字,文法的事項などのうち繰り返して学習させることが必要なものについては,特にそれだけを取り上げて学習させるよう工夫すること。

 (2)毛筆を使用する書写の指導は,第3学年以上の各学年で行い,硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導し,文字を正しく整えて書くことができるようにすること。また,毛筆を使用する書写の指導に配当する授業時数は,各学年年間30単位時間程度とすること。なお,硬筆についても,毛筆との関連を図りながら,特に取り上げて指導するよう配慮すること。

 (3)漢字の指導については,第2の内容に定めるほか,次のとおり取り扱うこと。

  • ア 学年ごとに配当されている漢字は,児童の学習負担に配慮しつつ,必要に応じて,当該学年以前の学年又は当該学年以降の学年において指導することもできること。
  • イ 当該学年より後の学年に配当されている漢字及びそれ以外の漢字を必要に応じて提示する場合は,振り仮名を付けるなど,児童の学習負担が過重にならないよう配慮すること。
  • ウ 漢字の指導においては,学年別漢字配当表に示す漢字の字体を標準とすること。

 3 教材については,次の事項に留意するものとする。

 (1)教材は,話すこと・聞くことの能力,書くことの能力及び読むことの能力を偏りなく養うことや読書に親しむ態度の育成をねらいとし,児童の発達段階に即して適切な話題や題材を精選して調和的に取り上げること。また,第2の3の内容の取扱いに掲げる言語活動が十分行われるよう教材を選定すること。

 (2)教材は,次のような観点に配慮して取り上げること。

  • ア 国語に対する関心を高め,国語を尊重する態度を育てるのに役立つこと。
  • イ 伝え合う力,思考力や想像力及び言語感覚を養うのに役立つこと。
  • ウ 公正かつ適切に判断する能力や態度を育てるのに役立つこと。
  • エ 科学的,論理的な見方や考え方をする態度を育て,視野を広げるのに役立つこと。
  • オ 生活を明るくし,強く正しく生きる意志を育てるのに役立つこと。
  • カ 生命を尊重し,他人を思いやる心を育てるのに役立つこと。
  • キ 自然を愛し,美しいものに感動する心を育てるのに役立つこと。
  • ク 我が国の文化と伝統に対する理解と愛情を育てるのに役立つこと。
  • ケ 日本人としての自覚をもって国を愛し,国家,社会の発展を願う態度を育てるのに役立つこと。
  • コ 世界の風土や文化などに理解をもち,国際協調の精神を養うのに役立つこと。

 (3)第2の各学年の内容の「C読むこと」の教材については,説明的な文章や文学的な文章などの文章形態を調和的に取り扱うこと。

 別表 学年別漢字配当表

第一学年

 一右雨円王音下火花貝学気九休玉金空月犬見五口校左三山子四糸字耳七車手十出女小上森人水正生青夕石赤千川先早草足村大男竹中虫町天田土二日入年白八百文木本名目立力林六(80字)

第二学年

 引羽雲園遠何科夏家歌画回会海絵外角楽活間丸岩顔汽記帰弓牛魚京強教近兄形計元言原戸古午後語工公広交光考行高黄合谷国黒今才細作算止市矢 姉思紙寺自時室社弱首秋週春書少場色食心新親図数西声星晴切雪船線前組走多太体台地池知茶昼長鳥朝直通弟店点電刀冬当東答頭同道読内南肉馬売買麦半番父風 分聞米歩母方北毎妹万明鳴毛門夜野友用曜来里理話(160字)

第三学年

 悪安暗医委意育員院飲運泳駅央横屋温化荷界開階寒感漢館岸起期客究急級宮球去橋業曲局銀区苦具君係軽血決研県庫湖向幸港号根祭皿仕死使始指 歯詩次事持式実写者主守取酒受州拾終習集住重宿所暑助昭消商章勝乗植申身神真深進世整昔全相送想息速族他打対待代第題炭短談着注柱丁帳調追定庭笛鉄転都度 投豆島湯登等動童農波配倍箱畑発反坂板皮悲美鼻筆氷表秒病品負部服福物平返勉放味命面問役薬由油有遊予羊洋葉陽様落流旅両緑礼列練路和(200字)

第四学年

 愛案以衣位囲胃印英栄塩億加果貨課芽改械害街各覚完官管関観願希季紀喜旗器機議求泣救給挙漁共協鏡競極訓軍郡径型景芸欠結建健験固功好候航 康告差菜最材昨札刷殺察参産散残士氏史司試児治辞失借種周祝順初松笑唱焼象照賞臣信成省清静席積折節説浅戦選然争倉巣束側続卒孫帯隊達単置仲貯兆腸低底停 的典伝徒努灯堂働特得毒熱念敗梅博飯飛費必票標不夫付府副粉兵別辺変便包法望牧末満未脈民無約勇要養浴利陸良料量輪類令冷例歴連老労録(200字)

第五学年

 圧移因永営衛易益液演応往桜恩可仮価河過賀快解格確額刊幹慣眼基寄規技義逆久旧居許境均禁句群経潔件券険検限現減故個護効厚耕鉱構興講混査 再災妻採際在財罪雑酸賛支志枝師資飼示似識質舎謝授修述術準序招承証条状常情織職制性政勢精製税責績接設舌絶銭祖素総造像増則測属率損退貸態団断築張提程 適敵統銅導徳独任燃能破犯判版比肥非備俵評貧布婦富武復複仏編弁保墓報豊防貿暴務夢迷綿輸余預容略留領 (185字)

第六学年

 異遺域宇映延沿我灰拡革閣割株干巻看簡危机揮貴疑吸供胸郷勤筋系敬警劇激穴絹権憲源厳己呼誤后孝皇紅降鋼刻穀骨困砂座済裁策冊蚕至私姿視詞 誌磁射捨尺若樹収宗就衆従縦縮熟純処署諸除将傷障城蒸針仁垂推寸盛聖誠宣専泉洗染善奏窓創装層操蔵臓存尊宅担探誕段暖値宙忠著庁頂潮賃痛展討党糖届難乳認 納脳派拝背肺俳班晩否批秘腹奮並陛閉片補暮宝訪亡忘棒枚幕密盟模訳郵優幼欲翌乱卵覧裏律臨朗論 (181字)

第2節 社会

第1 目標

 社会生活についての理解を図り,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て,国際社会に生きる民主的,平和的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第3学年及び第4学年〕
1 目標

 (1)地域の産業や消費生活の様子,人々の健康な生活や安全を守るための諸活動について理解できるようにし,地域社会の一員としての自覚をもつようにする。

 (2)地域の地理的環境,人々の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きについて理解できるようにし,地域社会に対する誇りと愛情を育てるようにする。

 (3)地域における社会的事象を観察,調査し,地図や各種の具体的資料を効果的に活用し,調べたことを表現するとともに,地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力を育てるようにする。

2 内容

 (1)自分たちの住んでいる身近な地域や市(区,町,村)について,次のことを観察,調査したり白地図にまとめたりして調べ,地域の様子は場所によって違いがあることを考えるようにする。

  • ア 身近な地域や市(区,町,村)の特色ある地形,土地利用の様子,主な公共施設などの場所と働き,交通の様子など

 (2)地域の人々の生産や販売について,次のことを見学したり調査したりして調べ,それらの仕事に携わっている人々の工夫を考えるようにする。

  • ア 地域には生産や販売に関する仕事があり,それらは自分たちの生活を支えていること。
  • イ 地域の人々の生産や販売に見られる仕事の特色及び国内の他地域などとのかかわり

 (3)地域の人々の生活にとって必要な飲料水,電気,ガスの確保や廃棄物の処理について,次のことを見学したり調査したりして調べ,これらの対策や事業は地域の人々の健康な生活の維持と向上に役立っていることを考えるようにする。

  • ア 飲料水,電気,ガスの確保や廃棄物の処理と自分たちの生活や産業とのかかわり
  • イ これらの対策や事業は計画的,協力的に進められていること。

 (4)地域社会における災害及び事故から人々の安全を守る工夫について,次のことを見学したり調査したりして調べ,人々の安全を守るための関係機関の働きとそこに従事している人々の工夫や努力を考えるようにする。

  • ア 関係の諸機関が相互に連絡を取り合いながら緊急に対処する体制をとっていること。

 (5)地域の人々の生活について,次のことを見学,調査したり年表にまとめたりして調べ,人々の生活の変化や人々の願い,地域の人々の生活の向上に尽くした先人の働きや苦心を考えるようにする。

  • ア 古くから残る暮らしにかかわる道具,それらを使っていたころの暮らしの様子
  • イ 地域に残る文化財や年中行事
  • ウ 地域の発展に尽くした先人の具休的事例

 (6)県(都,道,府)の様子について,次のことを資料を活用したり白地図にまとめたりして調べ,県(都,道,府)の特色を考えるようにする。

  • ア 県(都,道,府)内における自分たちの市(区,町,村)の地理的位置
  • イ 県(都,道,府)全体の地形や主な産業の概要,交通網の様子や主な都市の位置
  • ウ 産業や地形条件から見て県(都,道,府)内の特色ある地域の人々の生活
  • エ 人々の生活や産業と国内の他地域や外国とのかかわり
3 内容の取扱い

 (1)内容の(2)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア イについては,農家,工場,商店などの中から選択して取り上げること。その際,地域の生産活動を取り上げる場合には自然環境との関係について,販売を取り上げる場合には消費者としての工夫について,それぞれ触れるようにすること。
  • イ イについては,国内の他地域だけではなく,外国ともかかわりがあることに気付くよう配慮すること。その際,児童に無理のない取扱いをすること。

 (2)内容の(3)の「飲料水,電気,ガス」については,それらの中から選択して取り上げるものとする。また,「廃棄物の処理」については,ごみ,下水のいずれかを選択して取り上げ,その際,廃棄物を資源として活用していることについても扱うようにする。

 (3)内容の(4)の「災害」については,火災,風水害,地震などの中から選択して取り上げ,「事故」については,交通事故や盗難を取り上げるものとする。

 (4)内容の(5)のウの「具体的事例」については,地域の開発,教育,文化,産業などの発展に尽くした先人の中から選択して取り上げるものとする。

 (5)内容の(6)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア ウの「県(都,道,府)内の特色ある地域」については,伝統的な工業などの地場産業の盛んな地域と地形から見て特色ある地域を含めて取り上げること。
  • イ エについては,我が国や外国には国旗があることを理解させ,それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
〔第5学年〕
1 目標

 (1)我が国の産業の様子,産業と国民生活との関連について理解できるようにし,我が国の産業の発展に関心をもつようにする。

 (2)我が国の国土の様子について理解できるようにし,環境の保全の重要性について関心を深めるようにするとともに,国土に対する愛情を育てるようにする。

 (3)社会的事象を具体的に調査し,地図,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用し,調べたことを表現するとともに,社会的事象の意味について考える力を育てるようにする。

2 内容

 (1)我が国の農業や水産業について,次のことを調査したり地図や地球儀,資料などを活用したりして調べ,それらは国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや自然環境と深いかかわりをもって営まれていることを考えるようにする。

  • ア 様々な食料生産が国民の食生活を支えていること,食料の中には外国から輸入しているものがあること。
  • イ 我が国の主な食料生産物の分布や土地利用の特色など
  • ウ 食料生産に従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き

 (2)我が国の工業生産について,次のことを調査したり地図や地球儀,資料などを活用したりして調べ,それらは国民生活を支える重要な役割を果たしていることを考えるようにする。

  • ア 様々な工業製品が国民生活を支えていること。
  • イ 我が国の各種の工業生産や工業地域の分布など
  • ウ 工業生産に従事している人々の工夫や努力,工業生産を支える貿易や運輸の働き

 (3)我が国の通信などの産業について,次のことを見学したり資料を活用したりして調べ,これらの産業は国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有効な活用が大切であることを考えるようにする。

  • ア 放送,新聞,電信電話などの産業と国民生活とのかかわり
  • イ これらの産業に従事している人々の工夫や努力

 (4)我が国の国土の自然などの様子について,次のことを地図その他の資料を活用して調べ,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考えるようにする。

  • ア 国土の位置,地形や気候の概要,気候条件から見て特色ある地域の人々の生活
  • イ 公害から国民の健康や生活環境を守ることの大切さ
  • ウ 国土の保全や水資源の涵養のための森林資源の働き
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)のウについては,農業や水産業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし,稲作のほか,野菜,果物,畜産物,水産物などの生産の中から一つを取り上げるものとする。

 (2)内容の(2)のウについては,工業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし,金属工業,機械工業,石油化学工業,食料品工業などの中から一つを取り上げるものとする。

 (3)内容の(1)のウ及び(2)のウの「運輸の働き」にかかわって,交通網について取り扱うものとする。

 (4)内容の(3)のイについては,放送,新聞,電信電話などの中から一つを取り上げるものとする。

 (5)内容の(1)から(3)の指導に当たっては,仕組みや工程に深入りしないよう配慮するものとする。

 (6)内容の(4)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア アの「国土の位置」の指導については,我が国の領土と近隣の諸国を取り上げるものとすること。その際,我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに,それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
  • イ アの「気候条件から見て特色ある地域」については,事例地を選択して取り上げ,自然環境に適応しながら生活している人々の工夫を具体的に扱うこと。
  • ウ イについては,大気の汚染,水質の汚濁などの中から具体的事例を選択して取り上げること。
  • エ ウについては,我が国の国土保全等の観点から扱うようにし,森林資源の育成や保護に従事している人々の工夫や努力及び環境保全のための国民一人一人の協力の必要性に気付くよう配慮すること。
〔第6学年〕
1 目標

 (1)国家・社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産について興味・関心と理解を深めるようにするとともに,我が国の歴史や伝統を大切にし,国を愛する心情を育てるようにする。

 (2)日常生活における政治の働きと我が国の政治の考え方及び我が国と関係の深い国の生活や国際社会における我が国の役割を理解できるようにし,平和を願う日本人として世界の国々の人々と共に生きていくことが大切であることを自覚できるようにする。

 (3)社会的事象を具体的に調査し,地図や年表などの各種の基礎的資料を効果的に活用し,調べたことを表現するとともに,社会的事象の意味をより広い視野から考える力を育てるようにする。

2 内容

 (1)我が国の歴史上の主な事象について,人物の働きや代表的な文化遺産を中心に遺跡や文化財,資料などを活用して調べ,歴史を学ぶ意味を考えるようにするとともに,自分たちの生活の歴史的背景,我が国の歴史や先人の働きについて理解と関心を深めるようにする。

  • ア 農耕の始まり,古墳について調べ,大和朝廷による国土の統一の様子が分かること。その際,神話・伝承を調べ,国の形成に関する考え方などに関心をもつこと。
  • イ 大陸文化の摂取,大化の改新,大仏造営の様子,貴族の生活について調べ,天皇を中心とした政治が確立されたことや日本風の文化が起こったことが分かること。
  • ウ 源平の戦い,鎌倉幕府の始まり,元との戦い,京都の室町に幕府が置かれたころの代表的な建造物や絵画について調べ,武士による政治が始まったことや室町文化が生まれたことが分かること。
  • エ キリスト教の伝来,織田・豊臣の天下統一について調べ,戦国の世が統一されたことが分かること。
  • オ 江戸幕府の始まり,大名行列,鎖国,歌舞伎や浮世絵,国学や蘭学について調べ,身分制度が確立し武士による政治が安定したことや町人の文化が栄え新しい学問が起こったことが分かること。
  • カ 黒船の来航,明治維新,文明開化などについて調べ,廃藩置県や四民平等などの諸改革を行い,欧米の文化を取り入れつつ近代化を進めたことが分かること。
  • キ 大日本帝国憲法の発布,日清・日露の戦争,条約改正,科学の発展などについて調べ,我が国の国力が充実し国際的地位が向上したことが分かること。
  • ク 日華事変,我が国にかかわる第二次世界大戦,日本国憲法の制定,オリンピックの開催などについて調べ,戦後我が国は民主的な国家として出発し,国民生活が向上し国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことが分かること。

 (2)我が国の政治の働きについて,次のことを調査したり資料を活用したりして調べ,国民主権と関連付けて政治は国民生活の安定と向上を図るために大切な働きをしていること,現在の我が国の民主政治は日本国憲法の基本的な考え方に基づいていることを考えるようにする。

  • ア 国民生活には地方公共団体や国の政治の働きが反映していること。
  • イ 日本国憲法は,国家の理想,天皇の地位,国民としての権利及び義務など国家や国民生活の基本を定めていること。

 (3)世界の中の日本の役割について,次のことを調査したり地図や資料などを活用したりして調べ,外国の人々と共に生きていくためには異なる文化や習慣を理解し合うことが大切であること,世界平和の大切さと我が国が世界において重要な役割を果たしていることを考えるようにする。

  • ア 我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活の様子
  • イ 我が国の国際交流や国際協力の様子及び平和な国際社会の実現に努力している国際連合の働き
3 内容の取扱い

 (1)内容の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア 児童の興味・関心を重視し,取り上げる人物や文化遺産の重点の置き方に工夫を加えるなど,精選して具体的に理解できるようにすること。
  • イ 取り上げる歴史的事象は,アからクに示す事項にとどめ,網羅的に取り上げないようにすること。
  • ウ 歴史学習全体を通して,我が国は長い歴史をもち文化や伝統をはぐくんできたこと,我が国の歴史は政治の中心地や世の中の様子などによって幾つかの時期に分けられることに気付くようにすること。
  • エ アの「神話・伝承」については,古事記,日本書紀,風土記などの中から適切なものを取り上げること。
  • オ アからキまでについては,例えば,次に掲げる人物を取り上げ,人物の働きや代表的な文化遺産を通して学習できるように指導すること。
    卑弥呼,聖徳太子,小野妹子,中大兄皇子,中臣鎌足,聖武天皇,行基,鑑真,藤原道長,紫式部,清少納言,平清盛,源頼朝,源義経,北条時宗,足利義満,足利義政,雪舟,ザビエル,織田信長,豊臣秀吉,徳川家康,徳川家光,近松門左衛門,歌川(安藤)広重,本居宣長,杉田玄白,伊能忠敬,ペリー,勝海舟,西郷隆盛,大久保利通,木戸孝允,明治天皇,福沢諭吉,大隈重信,板垣退助,伊藤博文,陸奥宗光,東郷平八郎,小村寿太郎,野口英世
  • カ ウの「建造物や絵画」,オの「歌舞伎や浮世絵」及び「国学や蘭学」については,それぞれいずれかを選択して取り上げることができること。
  • キ クについては,取り上げる歴史的事象を精選するとともに,その指導に当たっては,児童の発達段階を考慮し社会的背景にいたずらに深入りしないよう配慮すること。

 (2)内容の(2)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア 政治の働きと国民生活との関係を具体的に指導する際には,国民の祝日に関心をもち,その意義を考えさせるよう配慮すること。
  • イ 国会などの議会政治や選挙の意味,租税の役割などについても扱うようにすること。その際,政治の制度や機構に深入りしないよう配慮すること。
  • ウ アの「地方公共団体や国の政治の働き」については,身近な公共施設の建設,地域の開発,災害復旧の取組などの中から選択して取り上げ,具体的に調べられるようにすること。
  • エ イの「天皇の地位」については,日本国憲法に定める天皇の国事に関する行為など児童に理解しやすい具体的な事項を取り上げ,歴史に関する学習との関連も図りながら,天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすること。また,イの「国民としての権利及び義務」については,参政権,納税の義務などを取り上げること。

 (3)内容の(3)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア アについては,我が国とつながりが深い国から数か国を取り上げること。その際,それらの中から児童が一か国を選択して調べるよう配慮し,様々な外国の文化を具体的に理解できるようにするとともに,我が国や諸外国の文化や伝統を尊重しようとする態度を養うこと。
  • イ イの「国際交流」についてはスポーツ,文化の中から,「国際協力」については教育,医学,農業などの分野で世界に貢献している事例の中から,それぞれ選択して取り上げ,国際社会における我が国の役割を具体的に考えるようにすること。
  • ウ イの「国際連合の働き」については,網羅的,抽象的な扱いにならないよう,ユニセフやユネスコの身近な活動を取り上げて具体的に調べるようにすること。
  • エ ア及びイについては,我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,これを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)各学校においては,地域の実態を生かし,児童が興味・関心をもって学習に取り組めるようにするとともに,観察や調査・見学,体験などの具体的な活動やそれに基づく表現活動を一層展開するようにすること。

 (2)第2の内容において対象や事例を選択する際には,地域の実態や児童の興味・関心等に応じて,厳選して取り上げるようにすること。

 (3)博物館や郷土資料館等の活用を図るとともに,身近な地域及び国土の遺跡や文化財などの観察や調査を行うようにすること。

 (4)学校図書館や公共図書館,コンピュータなどを活用して,資料の収集・活用・整理などを行うようにすること。また,第4学年以降においては,教科用図書の地図を活用すること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)各学年の指導については,児童の発達段階を考慮し社会的事象を公正に判断できるようにするとともに,個々の児童に社会的なものの見方や考え方が養われるようにすること。

 (2)各学年において,地図や統計資料などを効果的に活用し,次第に我が国の都道府県の構成について分かるようにすること。

第3節 算数

第1 目標

 数量や図形についての算数的活動を通して,基礎的な知識と技能を身に付け,日常の事象について見通しをもち筋道を立てて考える能力を育てるとともに,活動の楽しさや数理的な処理のよさに気付き,進んで生活に生かそうとする態度を育てる。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年〕
1 目標

 (1)具体物を用いた活動などを通して,数についての感覚を豊かにする。数の意味や表し方について理解できるようにするとともに,加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,用いることができるようにする。

 (2)具体物を用いた活動などを通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を重ね,量の大きさについての感覚を豊かにする。

 (3)具体物を用いた活動などを通して,図形についての理解の基礎となる経験を重ね,図形についての感覚を豊かにする。

2 内容

A 数と計算

 (1)ものの個数を数えることなどの活動を通して,数の意味について理解し,数を用いることができるようにする。

  • ア 対応などの操作によって,ものの個数を比べること。
  • イ 個数や順番を正しく数えたり表したりすること。
  • ウ 数の大小及び順序を考えることによって,数の系列を作ったり,数直線の上に表したりすること。
  • エ 一つの数をほかの数の和や差としてみるなど,ほかの数と関係付けてみること。
  • オ 100までの数について,その表し方と意味を理解すること。

 (2)加法及び減法の意味について理解し,それらを用いることができるようにする。

  • ア 加法及び減法が用いられる場合について知り,それらを式で表したり,その式をよんだりすること。
  • イ 1位数と1位数との加法及びその逆の減法の計算の仕方を考え,その計算が確実にできること。

 (3)具体的な事物について,まとめて数えたり等分したりし,それを整理して表すことができるようにする。

B 量と測定

 (1)ものの長さを比較することなどの活動を通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を豊かにする。

  • ア 長さを直接比べること。
  • イ 身近にあるものの長さを単位として,その幾つ分かで長さを比べること。

C 図形

 (1)身近な立体についての観察や構成などの活動を通して,図形についての理解の基礎となる経験を豊かにする。

  • ア ものの形を認めたり,形の特徴をとらえたりすること。
  • イ 前後,左右,上下などの方向や位置に関する言葉を正しく用いて,ものの位置を言い表すこと。

 〔用語・記号〕
 一のくらい 十のくらい + - =

〔第2学年〕
1 目標

 (1)具体物を用いた活動などを通して,数についての感覚を豊かにする。数の意味や表し方についての理解を深めるとともに,加法及び減法についての理解を深め,用いることができるようにする。また,乗法の意味を理解し,その計算の仕方を考え,用いることができるようにする。

 (2)具体物を用いた活動などを通して,長さの単位や測定について理解できるようにし,量の大きさについての感覚を豊かにする。

 (3)具体物を用いた活動などを通して,図形についての理解の基礎となる経験を一層重ね,図形についての感覚を豊かにする。

2 内容

A 数と計算

 (1)数の意味や表し方について理解し,数を用いる能力を伸ばす。

  • ア 同じ大きさの集まりにまとめて数えたり,分類して数えたりすること。
  • イ 4位数までについて,十進位取り記数法による数の表し方及び数の大小や順序について理解すること。
  • ウ 数を十を単位としてみたり百を単位としてみたりするなど,数の相対的な大きさについて理解すること。
  • エ 一つの数をほかの数の積としてみるなど,ほかの数と関係付けてみること。
  • オ 簡単な事柄を分類整理し,それを数を用いて表したり,表やグラフの形に表したりすること。

 (2)加法及び減法についての理解を深め,それらを用いる能力を伸ばす。

  • ア 加法と減法の相互関係について理解すること。
  • イ 2位数までの加法及びその逆の減法の計算の仕方を考え,それらの計算が1位数などについての基本的な計算を基にしてできることを理解し,それらの計算が確実にできること。また,それらの筆算の仕方について理解すること。
  • ウ 加法及び減法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。

 (3)乗法の意味について理解し,それを用いることができるようにする。

  • ア 乗法が用いられる場合について知り,それを式で表したり,その式をよんだりすること。
  • イ 乗法に関して成り立つ簡単な性質を調べ,それを乗法九九を構成したり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
  • ウ 乗法九九について知り,1位数と1位数との乗法の計算が確実にできること。

B 量と測定

 (1)長さについて理解し,簡単な場合について,長さの測定ができるようにする。

  • ア 長さについて単位と測定の意味を理解すること。
  • イ 長さの単位(ミリメートル(mm),センチメートル(cm)及びメートル(m))について知ること。

 (2)日常生活の中で時刻をよむことができるようにする。

C 図形

 (1)ものの形についての観察や構成などの活動を通して,図形についての理解の基礎となる経験を一層豊かにする。

  • ア いろいろな形を作ったり分解したりすること。
  • イ 三角形,四角形などについて知り,それらをかいたり作ったりすること。

 〔用語・記号〕
 たんい 直線 ×

3 内容の取扱い

 (1)内容の「A数と計算」の(2)については,必要な場合には,( )や□などを用いることができる。

 (2)内容の「A数と計算」の(2)のウについては,交換法則や結合法則,加法と減法の相互関係を取り扱うものとする。

 (3)内容の「A数と計算」の(3)については,(1)及び(2)の理解の基礎の上に立って取り扱うものとする。

 (4)内容の「A数と計算」の(3)のイについては,乗数が1ずつ増えるときの積の増え方や交換法則を取り扱うものとする。

〔第3学年〕
1 目標

 (1)加法及び減法を適切に用いることができるようにするとともに,乗法についての理解を深め,適切に用いることができるようにする。また,除法の意味について理解し,その計算の仕方を考え,用いることができるようにする。

 (2)かさ,重さや時間などの単位や測定について理解できるようにする。

 (3)図形を構成する要素に着目して,基本的な図形について理解できるようにする。

 (4)資料を整理して表やグラフに表したり用いたりすることができるようにし,それらの有用さが分かるようにする。

2 内容

A 数と計算

 (1)数の表し方についての理解を深め,数を用いる能力を伸ばす。

  • ア 万の単位について知ること。
  • イ 10倍,100倍したり10で割ったりした大きさの数及びその表し方について知ること。
  • ウ 数の相対的な大きさについての理解を深めること。

 (2)加法及び減法の計算が確実にできるようにし,それらを適切に用いる能力を伸ばす。

  • ア 3位数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算が2位数などについての基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,それらの筆算の仕方について理解すること。また,それらの筆算の仕方について理解すること。
  • イ 加法及び減法の計算が確実にでき,それらを適切に用いること。
  • ウ 加法及び減法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。

 (3)乗法についての理解を深め,その計算が確実にできるようにし,それを適切に用いる能力を伸ばす。

  • ア 2位数や3位数に1位数をかけたり,2位数に2位数をかけたりする乗法の計算の仕方を考え,それらの計算が乗法九九などの基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
  • イ 乗法の計算が確実にでき,それを適切に用いること。
  • ウ 乗法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。

 (4)除法の意味について理解し,それを用いることができるようにする。

  • ア 除法が用いられる場合について知り,それを式で表したり,その式をよんだりすること。また,余りの意味について理解すること。
  • イ 除法と乗法や減法との関係について理解すること。
  • ウ 除数と商が共に1位数である除法の計算が確実にできること。

 (5)そろばんによる数の表し方について知り,そろばんを用いて簡単な加法及び減法の計算ができるようにする。

  • ア そろばんによる数の表し方について知ること。
  • イ 加法及び減法の計算の仕方について知ること。

B 量と測定

 (1)長さ,かさ,重さについて理解し,簡単な場合について,それらの測定ができるようにする。

  • ア 長さの単位(キロメートル(km))について知ること。
  • イ かさ,重さについて単位と測定の意味を理解すること。
  • ウ かさの単位(リットル(l))について知ること。
  • エ 重さの単位(グラム(g))について知ること。

 (2)長さなどについて,およその見当をつけたり,目的に応じて単位や計器を適切に選んで測定したりできるようにする。

 (3)時間について理解できるようにする。

  • ア 日,時,分及び秒について知り,それらの関係を理解すること。
  • イ 簡単な場合について,必要な時刻や時間を求めること。

C 図形

 (1)ものの形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な図形について理解できるようにする。

  • ア 箱の形をしたものを観察したり作ったりすることを通して,図形を構成する要素について知ること。
  • イ 図形を構成する要素に着目して,正方形,長方形,直角三角形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。

D  数量関係

 (1)資料を表やグラフで分かりやすく表したり,それらをよんだりすることができるようにする。

  • ア 日時,場所などの簡単な観点から分類したり,整理して表にまとめたりすること。
  • イ 棒グラフのよみ方及びかき方について知ること。

 〔用語・記号〕
 等号 直角 ÷

3 内容の取扱い

 (1)内容の「A数と計算」の(2)及び(3)については,簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。また,暗算を筆算や見積りに生かすよう配慮するものとする。

 (2)内容の「A数と計算」の(2)のウについては,交換法則や結合法則,加法と減法の相互関係を取り扱うものとする。

 (3)内容の「A数と計算」の(3)については,乗数又は被乗数が0の場合の計算についても取り扱うものとする。

 (4)内容の「A数と計算」の(3)のウについては,交換法則,結合法則や分配法則を取り扱うものとする。

 (5)内容の「B量と測定」の(1)のウについては,ミリリットル(ml)及びデシリットル(dl)の単位についても簡単に取り扱うものとする。

 (6)内容の「B量と測定」の(1)のエについては,キログラム(kg)の単位についても簡単に取り扱うものとする。

〔第4学年〕
1 目標

 (1)除法についての理解を深め,適切に用いることができるようにする。また,小数及び分数の意味や表し方について理解できるようにするとともに,小数の加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにする。

 (2)面積の意味について理解し,簡単な平面図形の面積を求めることができるようにするとともに,角の大きさの意味について理解できるようにする。

 (3)図形を構成する要素に着目して,基本的な図形についての理解を深めることができるようにする。

 (4)数量やその関係を式やグラフを用いて表したり考察したりすることができるようにするとともに,目的に応じて依存関係を調べたり分類整理したりすることができるようにする。

2 内容

A 数と計算

 (1)整数が十進位取り記数法によって表されていることについての理解を一層深める。

  • ア 億,兆の単位について知り,十進位取り記数法についてまとめること。

 (2)概数について理解し,目的に応じて用いることができるようにする。

  • ア 概数が用いられる場合について知ること。
  • イ 四捨五入について理解すること。

 (3)整数の除法についての理解を深め,その計算が確実にできるようにし,それを適切に用いる能力を伸ばす。

  • ア 除数が1位数や2位数で被除数が2位数や3位数の場合の計算の仕方を考え,それらの計算が基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
  • イ 除法の計算が確実にでき,それを適切に用いること。
  • ウ 除法について,被除数,除数,商及び余りの間の関係を調べ,次の式にまとめること。
    (被除数)=(除数)×(商)+(余り)
  • エ 除法に関して成り立つ性質を調べ,それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。

 (4)小数の意味とその表し方について理解するとともに,小数の加法及び減法の意味について理解し,それらを用いることができるようにする。

  • ア 端数部分の大きさを表すのに小数を用いること。また,小数の表し方及び1/10の位について知ること。
  • イ 小数が整数と同じ仕組みで表されていることを知るとともに,数の相対的な大きさについての理解を深めること。
  • ウ 1/10の位までの小数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。

 (5)分数の意味とその表し方について理解できるようにする。

  • ア 端数部分の大きさや等分してできる部分の大きさなどを表すのに分数を用いること。また,分数の表し方について知ること。
  • イ 分数は,単位分数の幾つ分かで表せることを知ること。

B 量と測定

 (1)面積の意味について理解し,簡単な場合について,面積を求めることができるようにする。

  • ア 面積について単位と測定の意味を理解すること。
  • イ 面積の単位(平方センチメートル(cm2))について知ること。
  • ウ 正方形及び長方形の面積の求め方を考え,それらを用いること。

 (2)角の大きさについて理解し,それを測定することができるようにする。

  • ア 角の大きさを回転の大きさとしてとらえ,その単位と測定の意味について理解すること。
  • イ 角の大きさの単位(度(°))について知ること。

C 図形

 (1)図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な図形についての理解を深める。

  • ア 図形を構成する要素に着目して,二等辺三角形,正三角形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。
  • イ 基本的な図形と関連して角について知ること。
  • ウ 円について中心,直径及び半径を知り,円をかいたり作ったりすること。また,円に関連して球についても直径などを知ること。

D  数量関係

 (1)伴って変わる二つの数量について,それらの関係を表したり調べたりすることができるようにする。

  • ア 簡単な場合について,対応させる数量を考えたり,値の組を表などに表したりして関係を調べること。
  • イ 変化の様子を折れ線グラフに表したり,それから変化の特徴をよみとったりすること。

 (2)数量の関係を式で簡潔に表したり,それをよんだりすることができるようにする。

  • ア 四則の混合した式や( )を用いた式について理解し,正しく計算すること。
  • イ 公式についての考え方を理解し,公式を用いること。

 (3)目的に応じて資料を集め,分類整理したり,特徴を調べたりすることができるようにする。

  • ア 二つの事柄に関して起こる場合について調べること。
  • イ 資料の落ちや重なりについて調べること。
  • ウ 資料を折れ線グラフに表したり,グラフから特徴や傾向を調べたりすること。

 〔用語・記号〕
 和 差 積 商 整数 数直線 小数点 分母 分子 帯分数 真分数 仮分数

3 内容の取扱い

 (1)内容の「A数と計算」の(1)については,大きな数を表す際に,3桁ごとに区切りを用いる場合があることに触れるものとする。

 (2)内容の「A数と計算」の(3)については,簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。

 (3)内容の「A数と計算」の(3)のエについては,除数及び被除数に同じ数をかけても,同じ数で割っても商は変わらないという性質を取り扱うものとする。

 (4)内容の「B量と測定」の(1)のイについては,平方メートル(m2)及び平方キロメートル(km2)の単位についても簡単に取り扱うものとする。

〔第5学年〕
1 目標

 (1)小数及び分数の意味や表し方についての理解を深める。また,小数の乗法及び除法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにするとともに,分数の加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,用いることができるようにする。

 (2)面積の求め方についての理解を深めるとともに,基本的な平面図形の面積を求めることができるようにする。

 (3)図形を構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察し,基本的な平面図形についての理解を一層深めることができるようにする。

 (4)百分率や円グラフを用いるなど,統計的に考察することができるようにするとともに,数量の関係を式で表したり,式をよんだり,その関係を調べたりすることができるようにする。

2 内容

A 数と計算

 (1)整数の性質についての理解を深める。

  • ア 整数は,観点を決めると偶数,奇数に類別されることを知ること。

 (2)記数法の考えを通して整数及び小数についての理解を深め,それを計算などに有効に用いることができるようにする。

  • ア 10倍,100倍,1/10,1/100などの大きさの数をつくり,それらの関係を調べること。

 (3)小数の乗法及び除法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。

  • ア 乗数や除数が整数である場合の乗法及び除法の意味について理解すること。
  • イ 乗数や除数が整数の場合の計算の考え方を基にして,乗数や除数が小数である場合の乗法及び除法の意味について理解すること。
  • ウ 小数の乗法及び除法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。また,余りの大きさについて理解すること。

 (4)分数についての理解を深めるとともに,同分母の分数の加法及び減法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。

  • ア 簡単な場合について,大きさの等しい分数があることに着目すること。
  • イ 整数及び小数を分数の形に直したり,分数を小数で表したりすること。
  • ウ 整数の除法の結果は,分数を用いると常に一つの数として表すことができることを理解すること。
  • エ 同分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。

 (5)概数についての理解を深める。

  • ア 目的に応じて,和,差を概数で見積もることができること。

B 量と測定

 (1)基本的な平面図形の面積が計算で求められることの理解を深め,面積を求めることができるようにする。

  • ア 三角形及び平行四辺形の面積の求め方を考え,それらを用いること。
  • イ 円の面積の求め方を考え,それを用いること。

C 図形

 (1)図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な平面図形についての理解を一層深めるとともに,図形の構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察できるようにする。

  • ア 直線の平行や垂直の関係について理解すること。
  • イ 平行四辺形,台形,ひし形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。
  • ウ 基本的な図形の簡単な性質を見いだし,それを用いて図形を調べたり構成したりすること。
  • エ 円周率の意味について理解すること。

D  数量関係

 (1)四則に関して成り立つ性質についてまとめる。

  • ア 交換法則,結合法則や分配法則についての理解を深めること。

 (2)百分率の意味について理解し,それを用いることができるようにする。

 (3)目的に応じて資料を分類整理し,それを円グラフ,帯グラフを用いて表すことができるようにする。

 (4)簡単な式で表されている関係について,二つの数量の対応や変わり方に着目するなど,数量の関係の見方や調べ方についての理解を深める。

 〔用語・記号〕
 平行 垂直 対角線 %

3 内容の取扱い

 (1)内容の「A数と計算」の(3)については,整数を整数で割って商が小数になる場合も含めるものとする。

 (2)内容の「A数と計算」の(3)のウについては,1/10の位までの小数の計算を取り扱うものとする。

 (3)内容の「A数と計算」の(4)のエについては,真分数と真分数との加法及びその逆の減法を取り扱うものとする。

 (4)内容の「B量と測定」の(1)のイ及び「C図形」の(1)のエについては,円周率としては3.14を用いるが,目的に応じて3を用いて処理できるよう配慮するものとする。

 (5)内容の「C図形」の(1)のウについては,三角形など多角形の角の大きさの和について調べることなどを取り扱うものとする。

 (6)内容の「D数量関係」の(2)については,歩合の意味について簡単に触れるものとする。

〔第6学年〕
1 目標

 (1)分数の加法及び減法についての理解を深め,適切に用いることができるようにするとともに,分数の乗法及び除法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにする。

 (2)体積の意味について理解し,簡単な立体図形の体積を求めることができるようにするとともに,速さの意味などについて理解し,それらを求めることができるようにする。

 (3)図形を構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察し,基本的な立体図形についての理解を深めることができるようにする。

 (4)比や比例の意味について理解し,数量の関係の考察に関数の考えを用いることができるようにする。

2 内容

A 数と計算

 (1)整数の性質についての理解を一層深める。

  • ア 約数,倍数について知ること。

 (2)分数についての理解を一層深めるとともに,異分母の分数の加法及び減法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。

  • ア 一つの分数の分子及び分母に同じ数を乗除してできる分数は,元の分数と同じ大きさを表すことを理解すること。
  • イ 分数の相等及び大小について考え,大小の比べ方をまとめること。
  • ウ 異分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。

 (3)分数の乗法及び除法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。

  • ア 乗数や除数が整数である場合の乗法及び除法の意味について理解すること。
  • イ 乗数や除数が整数や小数の場合の計算の考え方を基にして,乗数や除数が分数である場合の乗法及び除法の意味について理解すること。
  • ウ 分数の乗法及び除法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。

 (4)概数についての理解を一層深める。

  • ア 目的に応じて,積,商を概数で見積もることができること。

B 量と測定

 (1)身近にある図形について,その概形をとらえ,およその面積などを求めることができるようにする。

 (2)体積の意味について理解し,簡単な場合について,体積を求めることができるようにする。

  • ア 体積について単位と測定の意味を理解すること。
  • イ 体積の単位(立方センチメートル(cm3))について知ること。
  • ウ 立方体及び直方体の体積の求め方を考え,それらを用いること。

 (3)異種の二つの量の割合としてとらえられる数量について,その比べ方や表し方を理解し,それを用いることができるようにする。

  • ア 単位量当たりの考えなどを用いること。
  • イ 速さの意味及び表し方について理解するとともに,速さの求め方を考え,それを求めること。
C 図形

 (1)図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な立体図形についての理解を深めるとともに,図形の構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察ができるようにする。

  • ア 立方体及び直方体について理解すること。
  • イ 直方体に関連して,直線や平面の平行及び垂直の関係について理解すること。
  • ウ 三角柱,四角柱などの角柱及び円柱について知ること。

D  数量関係

 (1)簡単な場合について,比の意味を理解できるようにする。

 (2)伴って変わる二つの数量について,それらの関係を考察する能力を伸ばす。

  • ア 比例の意味について理解すること。また,簡単な場合について,表やグラフを用いてその特徴を調べること。

 (3)平均の意味について理解し,それを用いることができるようにする。

 〔用語・記号〕
 最大公約数 最小公倍数 約分 通分 平面 底面 側面

3 内容の取扱い

 (1)内容の「A数と計算」の(1)のアについては,最大公約数及び最小公倍数を形式的に求めることに偏ることなく,具体的な場面に即して取り扱う程度とする。

 (2)内容の「A数と計算」の(2)のウについては,真分数と真分数との加法及びその逆の減法を取り扱うものとする。

 (3)内容の「A数と計算」の(3)については,帯分数を含む計算は取り扱わないものとする。

 (4)内容の「A数と計算」の(3)のイについては,乗数,除数が単位分数など簡単な場合を取り扱うものとする。

 (5)内容の「B量と測定」の(2)のイについては,立方メートル(m3)の単位についても簡単に取り扱うものとする。

 (6)内容の「C図形」の(1)のアについては,適宜簡単な見取図や展開図をかくことができるよう配慮するものとする。

 (7)内容の「C図形」の(1)のウについては,展開図,立面図及び平面図は取り扱わないものとする。

 (8)内容の「D数量関係」の(1)については,具体的な場面を通して数量の関係を調べ,等しい比があることを理解する程度とするとともに,比の値は取り扱わないものとする。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)第2の各学年の内容は,次の学年以降においても必要に応じて継続して指導すること。

 (2)論理的な思考力や直観力,問題解決の能力を育成するため,実生活における様々な事象との関連を図りつつ,作業的・体験的な活動など算数的活動を積極的に取り入れるようにすること。

 (3)第2の各学年の内容の「A数と計算」,「B量と測定」,「C図形」及び「D数量関係」の間の指導の関連を図ること。その際,幾つかの内容を総合させる算数的活動を積極的に取り入れるようにすること。

 (4)計算や測定などの基礎的な技能については,その習熟や維持を図るため適宜練習の機会を設けて計画的に指導すること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)数量や図形についての豊かな感覚を育てるとともに,およその大きさや形をとらえ,それらに基づいて適切な判断をしたり,能率的な処理の仕方を考え出したりすることができるようにすること。

 (2)各学年の「A数と計算」の指導に当たっては,計算の仕方を考えたり,計算の確かめをしたりするときに,計算の結果の見積りを生かすようにすること。

 (3)各学年の「B量と測定」の指導に当たっては,形式的な単位の換算は取り扱わないようにすること。

 (4)各学年の内容に示す〔用語・記号〕は,当該学年で取り上げる内容の程度や範囲を明確にするために示したものであり,その指導に当たっては,各学年の内容と密接に関連させて取り上げるようにし,それらを用いて表したり考えたりすることのよさが分かるようにすること。

 (5)問題解決の過程において,桁数の大きい数の計算を扱ったり,複雑な計算をしたりする場面などで,そろばんや電卓などを第4学年以降において適宜用いるようにすること。その際,計算の結果の見積りをしたり,計算の確かめをしたりする場面を適切に設けるようにすること。また,低学年の「A数と計算」の指導に当たっては,そろばんや具体物などの教具を適宜用いて,数と計算についての意味の理解を深めるよう留意すること。

 (6)コンピュータなどを有効に活用し,数量や図形についての感覚を豊かにしたり,表やグラフを用いて表現する力を高めたりするよう留意すること。

第4節  理科

第1 目標

 自然に親しみ,見通しをもって観察,実験などを行い,問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに自然の事物・現象についての理解を図り,科学的な見方や考え方を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第3学年〕
1 目標

 (1)身近に見られる動物や植物を比較しながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して,生物を愛護する態度を育てるとともに,生物の成長のきまりや体のつくり,生物同士のかかわりについての見方や考え方を養う。

 (2)光,電気及び磁石を働かせたときの現象を比較しながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究したりものづくりをしたりする活動を通して,光,電気及び磁石の性質についての見方や考え方を養う。

 (3)日なたと日陰の地面を比較しながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して,太陽と地面の様子との関係についての見方や考え方を養う。

2 内容

A 生物とその環境

 (1)身近な昆虫や植物を探したり育てたりして,成長の過程や体のつくりを調べ,それらの成長のきまりや体のつくり及び昆虫と植物とのかかわりについての考えをもつようにする。

  • ア 昆虫の育ち方には一定の順序があり,その体は頭,胸及び腹からできていること。
  • イ 植物の育ち方には一定の順序があり,その体は根,茎及び葉からできていること。
  • ウ 昆虫には植物を食べたり,それをすみかにしたりして生きているものがいること。

B 物質とエネルギー

 (1)鏡などを使い,光の進み方や物に光が当たったときの明るさや暖かさを調べ,光の性質についての考えをもつようにする。

  • ア 日光は集めたり反射させたりできること。
  • イ 物に日光を当てると,物の明るさや暖かさが変わること。

 (2)乾電池に豆電球などをつなぎ,電気を通すつなぎ方や電気を通す物を調べ,電気の回路についての考えをもつようにする。

  • ア 電気を通すつなぎ方と通さないつなぎ方があること。
  • イ 電気を通す物と通さない物があること。

 (3)磁石を使い,磁石に付く物や磁石の働きを調べ,磁石の性質についての考えをもつようにする。

  • ア 物には,磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があること。また,磁石に引き付けられる物には,磁石に付けると磁石になる物があること。
  • イ 磁石の異極は引き合い,同極は退け合うこと。

C 地球と宇宙

 (1)日陰の位置の変化や,日なたと日陰の地面の様子を調べ,太陽と地面の様子との関係についての考えをもつようにする。

  • ア 日陰は太陽の光を遮るとでき,日陰の位置は太陽の動きによって変わること。
  • イ 地面は太陽によって暖められ,日なたと日陰では地面の暖かさや湿り気に違いがあること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A生物とその環境」の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア ア及びイについては,飼育,栽培を通して行うこと。また,昆虫及び植物については,それぞれ,2種類又は3種類扱うこと。
  • イ アについては,幼虫の体のつくりは扱わないこと。また,成虫の体のつくりを調べるとき,人の目などの感覚器官と対比して扱うようにすること。
  • ウ イの「植物の育ち方」については,夏生一年生の双子葉植物のみを扱うこと。

 (2)内容の「B物質とエネルギー」の指導に当たっては,3種類程度のものづくりを行うものとする。

 (3)内容の「C地球と宇宙」の(1)のアの「太陽の動き」については,太陽が東から西に動くことを取り扱うものとする。また,太陽の動きを調べるときの方位は東,西,南,北にとどめるものとする。

〔第4学年〕
1 目標

 (1)身近に見られる動物の活動や植物の成長を季節と関係付けながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して,生物を愛護する態度を育てるとともに,動物の活動や植物の成長と環境とのかかわりについての見方や考え方を養う。

 (2)空気や水,物の状態の変化及び電気による現象を力,熱,電気の働きと関係付けながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究したりものづくりをしたりする活動を通して,物の性質や働きについての見方や考え方を養う。

 (3)月や星の位置の変化,空気中の水の変化の様子を時間や水の性質と関係付けながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して,月や星の動き,水の変化についての見方や考え方を養う。

2 内容

A 生物とその環境

 (1)身近な動物や植物を探したり育てたりして,季節ごとの動物の活動や植物の成長を調べ,それらの活動や成長と季節とのかかわりについての考えをもつようにする。

  • ア 動物の活動は,暖かい季節,寒い季節などによって違いがあること。
  • イ 植物の成長は,暖かい季節,寒い季節などによって違いがあること。

B 物質とエネルギー

 (1)閉じ込めた空気及び水に力を加え,そのかさや圧し返す力の変化を調べ,空気及び水の性質についての考えをもつようにする。

  • ア 閉じ込めた空気を圧すと,かさは小さくなるが,圧し返す力は大きくなること。
  • イ 閉じ込めた空気は圧し縮められるが,水は圧し縮められないこと。

 (2)金属,水及び空気を温めたり冷やしたりして,それらの変化の様子を調べ,金属,水及び空気の性質についての考えをもつようにする。

  • ア 金属,水及び空気は,温めたり冷やしたりすると,そのかさが変わること。
  • イ 金属は熱せられた部分から順に温まるが,水や空気は熱せられた部分が移動して全体が温まること。

 (3)乾電池や光電池に豆電球やモーターなどをつなぎ,乾電池や光電池の働きを調べ,電気の働きについての考えをもつようにする。

  • ア 乾電池の数やつなぎ方を変えると,豆電球の明るさやモーターの回り方が変わること。
  • イ 光電池を使ってモーターを回すことなどができること。

C 地球と宇宙

 (1)月や星を観察し,月の位置と星の明るさや色及び位置を調べ,月や星の特徴や動きについての考えをもつようにする。

  • ア 月は絶えず動いていること。
  • イ 空には,明るさや色の違う星があること。
  • ウ 星の集まりは,1日のうちでも時刻によって,並び方は変わらないが,位置が変わること。

 (2)水が水蒸気や氷になる様子を観察し,温度と水の変化との関係などを調べ,水の状態変化についての考えをもつようにする。

  • ア 水は,温度によって水蒸気や氷に変わること。
  • イ 水は水面や地面などから蒸発し,水蒸気になって空気中に含まれるとともに,結露して再び水になって現れることがあること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A生物とその環境」の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア ア,イについては,1年を通して数種類の動植物の活動や成長を観察すること。
  • イ イについては,夏生一年生植物のみを扱うこと。なお,その際,それらと落葉樹を対比することによって植物の個体の死について触れること。

 (2)内容の「B物質とエネルギー」の(3)のアについては,乾電池の数は2個までとする。

 (3)内容の「B物質とエネルギー」の指導に当たっては,2種類程度のものづくりを行うものとする。

 (4)内容の「C地球と宇宙」の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア 月の動きについては,三日月や満月などの中から二つの月の形を扱うこと。
  • イ ウの「星の集まり」については,二つ又は三つの星座を扱うこと。
〔第5学年〕
1 目標

 (1)植物の発芽から結実までの過程,動物の発生や成長などをそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ,見いだした問題を計画的に追究する活動を通して,生命を尊重する態度を育てるとともに,生命の連続性についての見方や考え方を養う。

 (2)物の溶け方,てこ及び物の動きの変化をそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ,見いだした問題を計画的に追究したりものづくりをしたりする活動を通して,物の変化の規則性についての見方や考え方を養う。

 (3)天気の変化や流水の様子を時間や水量,自然災害などに目を向けながら調べ,見いだした問題を計画的に追究する活動を通して,気象現象や流水の働きの規則性についての見方や考え方を養う。

2 内容

A 生物とその環境

 (1)植物を育て,植物の発芽,成長及び結実の様子を調べ,植物の発芽,成長及び結実とその条件についての考えをもつようにする。

  • ア 植物は,種子の中の養分を基にして発芽すること。
  • イ 植物の発芽には,水,空気及び温度が関係していること。
  • ウ 植物の成長には,日光や肥料などが関係していること。
  • エ 花にはおしべやめしべなどがあり,花粉がめしべの先に付くとめしべのもとが実になり,実の中に種子ができること。

 (2)魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりして,卵の変化の様子を調べ,動物の発生や成長についての考えをもつようにする。

  • ア 魚には雌雄があり,生まれた卵は日がたつにつれて中の様子が変化してかえること。
  • イ 人は,母体内で成長して生まれること。

B 物質とエネルギー

 (1)物を水に溶かし,水の温度や量による溶け方の違いを調べ,物の溶け方の規則性についての考えをもつようにする。

  • ア 物が水に溶ける量には限度があること。
  • イ 物が水に溶ける量は水の量や温度,溶ける物によって違うこと。また,この性質を利用して,溶けている物を取り出すことができること。
  • ウ 物が水に溶けても,水と物とを合わせた重さは変わらないこと。

 (2)てこを使い,力の加わる位置や大きさを変えて,てこの仕組みや働きを調べ,てこの規則性についての考えをもつようにする。

  • ア 水平につり合った棒の支点から等距離に物をつるして棒が水平になったとき,物の重さは等しいこと。
  • イ 力を加える位置や力の大きさを変えると,てこを傾ける働きが変わり,てこがつり合うときにはそれらの間に一定のきまりがあること。

 (3)おもりを使い,おもりの重さや動く速さなどを変えて物の動く様子を調べ,物の動きの規則性についての考えをもつようにする。

  • ア 糸につるしたおもりが1往復する時間は,おもりの重さなどによっては変わらないが,糸の長さによって変わること。
  • イ おもりが他の物を動かす働きは,おもりの重さや動く速さによって変わること。

C 地球と宇宙

 (1)1日の天気の様子を観測したり,映像などの情報を活用したりして,天気の変わり方を調べ,天気の変化の仕方についての考えをもつようにする。

  • ア 天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあること。
  • イ 天気の変化は,映像などの気象情報を用いて予想できること。

 (2)地面を流れる水や川の様子を観察し,流れる水の速さや量による働きの違いを調べ,流れる水の働きと土地の変化の関係についての考えをもつようにする。

  • ア 流れる水には,土地を削ったり,石や土などを流したり積もらせたりする働きがあること。
  • イ 雨の降り方によって,流れる水の速さや水の量が変わり,増水により土地の様子が大きく変化する場合があること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A生物とその環境」の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア アの「種子の中の養分」については,でんぷんだけを扱うこと。
  • イ ア,イ及びウについては,土を発芽の条件や成長の要因として扱わないこと。
  • ウ エについては,おしべ,めしべ,がく及び花びらを扱うことにとどめること。また,受粉については,虫や風が関係していることに触れるにとどめること。

 (2)内容の「A生物とその環境」の(2)については,児童がア又はイのいずれかを選択して調べるようにするものとする。また,受精に至る過程は取り扱わないものとする。

 (3)内容の「B物質とエネルギー」の(2)のイについては,支点が力点と作用点の間にあるてこだけを用い,てこの原理が理解できる程度にとどめるものとする。

 (4)内容の「B物質とエネルギー」の(3)については,児童がア又はイのいずれかを選択して調べるようにするものとする。

 (5)内容の「B物質とエネルギー」の指導に当たっては,2種類程度のものづくりを行うものとする。

 (6)内容の「C地球と宇宙」の(1)のイについては,台風の進路による天気の変化や台風と降雨との関係についても触れるものとする。

〔第6学年〕
1 目標

 (1)生物の体のつくりと働き及び生物と環境とを関係付けながら調べ,見いだした問題を多面的に追究する活動を通して,生命を尊重する態度を育てるとともに,生物の体の働き及び生物と環境とのかかわりについての見方や考え方を養う。

 (2)水溶液,物の燃焼,電磁石の変化や働きをその要因と関係付けながら調べ,見いだした問題を多面的に追究したりものづくりをしたりする活動を通して,物の性質や働きについての見方や考え方を養う。

 (3)土地のつくりと変化の様子を自然災害などと関係付けながら調べ,見いだした問題を多面的に追究する活動を通して,土地のつくりと変化のきまりについての見方や考え方を養う。

2 内容

A 生物とその環境

 (1)人及び他の動物を観察したり資料を活用したりして,呼吸,消化,排出及び循環の働きを調べ,人及び他の動物の体のつくりと働きについての考えをもつようにする。

  • ア 体内に酸素が取り入れられ,体外に二酸化炭素などが出されていること。
  • イ 食べ物は,口,胃,腸などを通る間に消化,吸収され,吸収されなかった物は排出されること。
  • ウ 血液は,心臓の働きで体内を巡り,養分,酸素及び二酸化炭素を運んでいること。

 (2)動物や植物の生活を観察し,生物の養分のとり方を調べ,生物と環境とのかかわりについての考えをもつようにする。

  • ア 植物の葉に日光が当たるとでんぷんができること。
  • イ 生きている植物体や枯れた植物体は動物によって食べられること。
  • ウ 生物は,食べ物,水及び空気を通して周囲の環境とかかわって生きていること。

B 物質とエネルギー

 (1)いろいろな水溶液を使い,その性質や金属を変化させる様子を調べ,水溶液の性質や働きについての考えをもつようにする。

  • ア 水溶液には,酸性,アルカリ性及び中性のものがあること。
  • イ 水溶液には,気体が溶けているものがあること。
  • ウ 水溶液には,金属を変化させるものがあること。

 (2)物を燃やし,物や空気の変化を調べ,燃焼の仕組みについての考えをもつようにする。

  • ア 植物体が燃えるときには,空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができること。

 (3)電磁石の導線に電流を流し,電磁石の強さの変化を調べ,電流の働きについての考えをもつようにする。

  • ア 電流の流れている巻き線は,鉄心を磁化する働きがあり,電流の向きが変わると,電磁石の極が変わること。
  • イ 電磁石の強さは,電流の強さや導線の巻き数によって変わること。

C 地球と宇宙

 (1)土地やその中に含まれる物を観察し,土地のつくりや土地のでき方を調べ,土地のつくりと変化についての考えをもつようにする。

  • ア 土地は,礫,砂,粘土,火山灰及び岩石からできており,層をつくって広がっているものがあること。
  • イ 地層は,流れる水の働きや火山の噴火によってでき,化石が含まれているものがあること。
  • ウ 土地は,火山の噴火によって変化すること。
  • エ 土地は,地震によって変化すること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A生物とその環境」の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア ア,イ及びウについては,体内に取り込まれた物質の使われ方は扱わないこと。
  • イ ウについては,心臓の拍動と脈拍が関係することにも触れること。

 (2)内容の「A生物とその環境」の(2)のウについては,食物連鎖などは取り扱わないものとする。

 (3)内容の「B物質とエネルギー」の指導に当たっては,2種類程度のものづくりを行うものとする。

 (4)内容の「C地球と宇宙」の(1)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア アで扱う岩石は,礫岩,砂岩及び泥岩のみとすること。
  • イ 化石は地層が水の作用でできたことを示す程度にとどめること。
  • ウ ウ,エについては,児童がウ又はエのいずれかを選択して調べるようにすること。
  • エ エについては,地震の原因については触れないこと。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)第2の各学年の内容の「A生物とその環境」,「B物質とエネルギー」及び「C地球と宇宙」の相互の関連を図り指導の効果を高めるよう配慮すること。

 (2)指導に当たっては,博物館や科学学習センターなどを積極的に活用するよう配慮すること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)観察,実験,栽培,飼育及びものづくりの指導については,指導内容に応じてコンピュータ,視聴覚機器など適切な機器を選ぶとともに,その扱いに慣れ,それらを活用できるようにすること。また,事故の防止に十分留意すること。

 (2)生物,天気,川,土地などの指導については,野外に出掛け地域の自然に親しむ活動を多く取り入れるとともに,自然環境を大切にする心やよりよい環境をつくろうとする態度をもつようにすること。

 (3)個々の児童が主体的に問題解決活動を進めるとともに,学習の成果を日常生活で見られる自然事象の理解に生かすようにすること。

第5節  生活

第1 目標

 具体的な活動や体験を通して,自分と身近な人々,社会及び自然とのかかわりに関心をもち,自分自身や自分の生活について考えさせるとともに,その過程において生活上必要な習慣や技能を身に付けさせ,自立への基礎を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年及び第2学年〕
1 目標

 (1)自分と身近な人々及び地域の様々な場所,公共物などとのかかわりに関心をもち,それらに愛着をもつことができるようにするとともに,集団や社会の一員として自分の役割や行動の仕方について考え,適切に行動できるようにする。

 (2)自分と身近な動物や植物などの自然とのかかわりに関心をもち,自然を大切にしたり,自分たちの遊びや生活を工夫したりすることができるようにする。

 (3)身近な人々,社会及び自然に関する活動の楽しさを味わうとともに,それらを通して気付いたことや楽しかったことなどを言葉,絵,動作,劇化などにより表現できるようにする。

2 内容

 (1)学校の施設の様子及び先生など学校生活を支えている人々や友達のことが分かり,楽しく安心して遊びや生活ができるようにするとともに,通学路の様子などに関心をもち,安全な登下校ができるようにする。

 (2)家庭生活を支えている家族のことや自分でできることなどについて考え,自分の役割を積極的に果たすとともに,規則正しく健康に気を付けて生活することができるようにする。

 (3)自分たちの生活は地域の人々や様々な場所とかかわっていることが分かり,それらに親しみをもち,人々と適切に接することや安全に生活することができるようにする。

 (4)公共物や公共施設はみんなのものであることやそれを支えている人々がいることなどが分かり,それらを大切にし,安全に気を付けて正しく利用することができるようにする。

 (5)身近な自然を観察したり,季節や地域の行事にかかわる活動を行ったりして,四季の変化や季節によって生活の様子が変わることに気付き,自分たちの生活を工夫したり楽しくしたりできるようにする。

 (6)身の回りの自然を利用したり,身近にある物を使ったりなどして遊びを工夫し,みんなで遊びを楽しむことができるようにする。

 (7)動物を飼ったり植物を育てたりして,それらの育つ場所,変化や成長の様子に関心をもち,また,それらは生命をもっていることや成長していることに気付き,生き物への親しみをもち,大切にすることができるようにする。

 (8)多くの人々の支えにより自分が大きくなったこと,自分でできるようになったこと,役割が増えたことなどが分かり,これまでの生活や成長を支えてくれた人々に感謝の気持ちをもつとともに,これからの成長への願いをもって,意欲的に生活することができるようにする。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)地域の人々,社会及び自然を生かすとともに,それらを一体的に扱うように学習活動を工夫すること。

 (2)自分と地域の人々,社会及び自然とのかかわりが具体的に把握できるような学習活動を行うこととし,校外での活動を積極的に取り入れること。なお,必要に応じて手紙や電話などを用い伝え合う活動についても工夫すること。

 (3)具体的な活動や体験を行うに当たっては,身近な幼児や高齢者,障害のある児童生徒など多様な人々と触れ合うことができるようにすること。

 (4)第2の内容の(7)については,2学年にわたって取り扱うものとし,動物や植物へのかかわり方が次第に深まるようにすること。

 (5)生活上必要な習慣や技能の指導については,人,社会,自然及び自分自身にかかわる学習活動の展開に即して行うようにすること。

 (6)国語,音楽,図画工作など他教科等との関連を図り,指導の効果を高めるようにすること。

第6節  音楽

第1 目標

 表現及び鑑賞の活動を通して,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育てるとともに,音楽活動の基礎的な能力を培い,豊かな情操を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年及び第2学年〕
1 目標

 (1)楽しい音楽活動を通して,音楽に対する興味・関心をもち,音楽経験を生かして生活を明るく潤いのあるものにする態度と習慣を育てる。

 (2)リズムに重点を置いた活動を通して,基礎的な表現の能力を育て,音楽表現の楽しさに気付くようにする。

 (3)音楽の楽しさを感じ取って聴き,様々な音楽に親しむようにする。

2 内容

A 表現

 (1)音楽を聴いて演奏できるようにする。

  • ア 範唱や範奏を聴いて演奏すること。
  • イ 階名で模唱や暗唱をしたり,リズム譜に親しんだりすること。

 (2)楽曲の気分や音楽を特徴付けている要素を感じ取って,工夫して表現できるようにする。

  • ア 歌詞の表す情景や気持ちを想像して表現すること。
  • イ 拍の流れやフレーズを感じ取って,演奏したり身体表現をしたりすること。
  • ウ 互いの歌声や楽器の音,伴奏の響きを聴いて演奏すること。

 (3)歌い方や楽器の演奏の仕方を身に付けるようにする。

  • ア 自分の歌声及び発音に気を付けて歌うこと。
  • イ 身近な楽器に親しみ,簡単なリズムや旋律を演奏すること。

 (4)音楽をつくって表現できるようにする。

  • ア リズム遊びやふし遊びなどを楽しみ,簡単なリズムをつくって表現すること。
  • イ 即興的に音を探して表現し,音遊びを楽しむこと。

 (5)表現教材は次に示すものを取り扱う。

  • ア 主となる歌唱教材については,各学年ともウの共通教材の中の3曲を含めて,斉唱及び輪唱で歌う楽曲
  • イ 主となる器楽教材については,既習の歌唱教材を含めて,主旋律に簡単なリズム伴奏や低声部などを加えた楽曲
  • ウ 共通教材
〔第1学年〕
「うみ」 (文部省唱歌) 林柳波作詞
井上武士作曲
「かたつむり」 (文部省唱歌)   
「日のまる」 (文部省唱歌) 高野辰之作詞
岡野貞一作曲
「ひらいたひらいた」 (わらべうた)   
〔第2学年〕
「かくれんぼ」 (文部省唱歌) 林柳波作詞
下総皖一作曲
「春がきた」 (文部省唱歌) 高野辰之作詞
岡野貞一作曲
「虫のこえ」 (文部省唱歌)   
「夕やけこやけ」 中村雨紅作詞 草川信作曲
B 鑑賞

 (1)音楽を聴いてそのよさや楽しさを感じ取るようにする。

  • ア 楽曲の気分を感じ取って聴くこと。
  • イ リズム,旋律及び速さに気を付けて聴くこと。
  • ウ 楽器の音色に気を付けて聴くこと。

 (2)鑑賞教材は次に示すものを取り扱う。

  • ア 日常の生活に関連して,情景を思い浮かべやすい楽曲
  • イ 行進曲,踊りの音楽,身体反応の快さを感じ取りやすい音楽など,いろいろな種類の楽曲
  • ウ 児童にとって親しみやすい,いろいろな演奏形態による楽曲
〔第3学年及び第4学年〕
1 目標

 (1)進んで音楽にかかわり,音楽活動への意欲を高め,音楽経験を生かして生活を明るく潤いのあるものにする態度と習慣を育てる。

 (2)旋律に重点を置いた活動を通して,基礎的な表現の能力を伸ばし,音楽表現の楽しさを感じ取るようにする。

 (3)音楽の美しさを感じ取って聴き,様々な音楽に親しむようにする。

2 内容

A 表現

 (1)音楽を聴いたり楽譜を見たりして演奏できるようにする。

  • ア 範唱や範奏を聴いて演奏すること。
  • イ ハ長調の旋律を視唱したり視奏したりすること。

 (2)曲想や音楽を特徴付けている要素を感じ取って,工夫して表現できるようにする。

  • ア 歌詞の内容にふさわしい表現の仕方を工夫すること。
  • イ 拍の流れやフレーズ,強弱や速度の変化を感じ取って,演奏したり身体表現をしたりすること。

 (3)歌い方や楽器の演奏の仕方を身に付けるようにする。

  • ア 呼吸及び発音の仕方に気を付けて,自然で無理のない声で歌うこと。
  • イ 音色に気を付けて,旋律楽器及び打楽器を演奏すること。

 (4)音楽をつくって表現できるようにする。

  • ア 音の組合せを工夫し,簡単なリズムや旋律をつくって表現すること。
  • イ 即興的に音を選んで表現し,いろいろな音の響きやその組合せを楽しむこと。

 (5)表現教材は次に示すものを取り扱う。

  • ア 主となる歌唱教材については,各学年ともウの共通教材の中の3曲を含めて,斉唱及び簡単な合唱で歌う楽曲
  • イ 主となる器楽教材については,既習の歌唱教材を含めて,簡単な重奏や合奏にした楽曲
  • ウ 共通教材
〔第3学年〕
「うさぎ」 (日本古謡)   
「茶つみ」 (文部省唱歌)   
「春の小川」 (文部省唱歌) 高野辰之作詞
岡野貞一作曲
「ふじ山」 (文部省唱歌) 巌谷小波作詞
〔第4学年〕
「さくらさくら」 (日本古謡)   
「とんび」 葛原しげる作詞 梁田貞作曲
「まきばの朝」 (文部省唱歌) 船橋栄吉作曲
「もみじ」 (文部省唱歌) 高野辰之作詞
岡野貞一作曲

B 鑑賞

 (1)音楽を聴いてそのよさや美しさを感じ取るようにする。

  • ア 曲想の変化を感じ取って聴くこと。
  • イ 主な旋律の反復や変化,副次的な旋律,音楽を特徴付けている要素に気を付けて聴くこと。
  • ウ 楽器の音色及び人の声の特徴に気を付けて聴くこと。また,それらの音や声の組合せを感じ取って聴くこと。

 (2)鑑賞教材は次に示すものを取り扱う。

  • ア 音楽の要素及び音色の特徴を感じ取り,聴く楽しさを得やすい楽曲
  • イ 劇の音楽,管弦楽の音楽,郷土の音楽,人々に長く親しまれている音楽など,いろいろな種類の楽曲
  • ウ 独奏,合奏を含めたいろいろな演奏形態による楽曲
〔第5学年及び第6学年〕
1 目標

 (1)創造的に音楽にかかわり,音楽活動への意欲を高め,音楽経験を生かして生活を明るく潤いのあるものにする態度と習慣を育てる。

 (2)音の重なりや和声の響きに重点を置いた活動を通して,基礎的な表現の能力を高め,音楽表現の喜びを味わうようにする。

 (3)音楽の美しさを味わって聴き,様々な音楽に親しむようにする。

2 内容

A 表現

 (1)音楽を聴いたり楽譜を見たりして演奏できるようにする。

  • ア 範唱や範奏を聴いて演奏すること。
  • イ ハ長調及びイ短調の旋律を視唱したり視奏したりすること。

 (2)曲想や音楽を特徴付けている要素を感じ取って,工夫して表現できるようにする。

  • ア 歌詞の内容や楽曲の構成を理解して,それらを生かした表現の仕方を工夫すること。
  • イ 拍の流れやフレーズ,音の重なりや和声の響きを感じ取って,演奏したり身体表現をしたりすること。

 (3)歌い方や楽器の演奏の仕方を身に付けるようにする。

  • ア 呼吸及び発音の仕方を工夫して,豊かな響きのある,自然で無理のない声で歌うこと。
  • イ 音色の特徴を生かして,旋律楽器及び打楽器を演奏すること。

 (4)音楽をつくって表現できるようにする。

  • ア 曲の構成を工夫し,簡単なリズムや旋律をつくって表現すること。
  • イ 自由な発想を生かして表現し,いろいろな音楽表現を楽しむこと。

 (5)表現教材は次に示すものを取り扱う。

  • ア 主となる歌唱教材については,各学年ともウの共通教材の中の2曲を含めて,斉唱及び合唱で歌う楽曲
  • イ 主となる器楽教材については,楽器の演奏効果を考慮し,簡単な重奏や合奏にした楽曲
  • ウ 共通教材
〔第5学年〕
「こいのぼり」 (文部省唱歌)   
「子もり歌」 (日本古謡)   
「スキーの歌」 (文部省唱歌) 林柳波作詞
橋本国彦作曲
「冬げしき」 (文部省唱歌)   
〔第6学年〕
「越天楽今様(歌詞は第2節まで)」(日本古謡)
   慈鎮和尚作歌
「おぼろ月夜」(文部省唱歌) 高野辰之作詞
岡野貞一作曲
「ふるさと」(文部省唱歌) 高野辰之作詞
岡野貞一作曲
「われは海の子(歌詞は第3節まで)」(文部省唱歌)
B 鑑賞

 (1)音楽を聴いてそのよさや美しさを味わうようにする。

  • ア 曲想を全体的に味わって聴くこと。
  • イ 主な旋律の変化や対照,楽曲全体の構成,音楽を特徴付けている要素と曲想とのかかわりに気を付けて聴くこと。
  • ウ 楽器の音色及び人の声の特徴に気を付けて聴くこと。また,それらの音や声の重なりによる響きを味わって聴くこと。

 (2)鑑賞教材は次に示すものを取り扱う。

  • ア 音楽の構成及び音や声の重なりによる響きの特徴を感じ取り,聴く喜びを深めやすい楽曲
  • イ 歌曲,室内楽の音楽,箏や尺八を含めた我が国の音楽,諸外国に伝わる音楽など,いろいろな種類の楽曲
  • ウ 独唱,合唱,重奏を含めたいろいろな演奏形態による楽曲

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)第2の各学年の内容の「A表現」と「B鑑賞」との指導の関連を図るようにするとともに,それぞれに示す各事項の指導についても,相互に関連をもたせるようにすること。

 (2)第2の第5学年及び第6学年の内容の「A表現」の指導に当たっては,学校や児童の実態等に応じて,合唱や合奏,重唱や重奏などの表現形態を選んで学習できるようにすること。

 (3)国歌「君が代」は,いずれの学年においても指導すること。

 (4)低学年においては,生活科などとの関連を図り,指導の効果を高めるようにすること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)歌唱の指導における階名唱については,移動ド唱法を原則とすること。

 (2)和音及び和声の指導については,合唱や合奏の活動を通して和音のもつ表情を感じ取ることができるようにすること。また,長調及び短調の楽曲においては,I,[Roman4 ],[Roman5 ]及び[Roman5 ]7を中心に指導すること。

 (3)各学年の「A表現」の(3)の楽器については,次のとおり取り扱うこと。

  • ア 各学年で取り上げる打楽器は,木琴,鉄琴,我が国や諸外国に伝わる様々な楽器を含めて,演奏の効果,学校や児童の実態を考慮して選択すること。
  • イ 第1学年及び第2学年で取り上げる身近な楽器は,様々な打楽器,オルガン,ハーモニカなどの中から児童の実態を考慮して選択すること。
  • ウ 第3学年及び第4学年で取り上げる旋律楽器は,既習の楽器を含めて,リコーダーや鍵盤楽器などの中から児童の実態を考慮して選択すること。
  • エ 第5学年及び第6学年で取り上げる旋律楽器は,既習の楽器を含めて,電子楽器,我が国や諸外国に伝わる楽器などの中から児童の実態に応じて選択すること。

 (4)各学年の「A表現」の(4)に示す事項については,児童が個性的な発想を生かした表現を工夫し,様々な響きを直接経験するようにすること。また,必要に応じて記譜の指導をすること。

 (5)音符,休符,記号などについては,次に示すものを,児童の学習状況を考慮して,表現及び鑑賞の活動を通して指導すること。

 (6)歌唱教材については,共通教材のほか,長い間親しまれてきた唱歌,それぞれの地方に伝承されているわらべうたや民謡など日本のうたを取り上げるようにすること。

第7節 図画工作

第1 目標

 表現及び鑑賞の活動を通して,つくりだす喜びを味わうようにするとともに造形的な創造活動の基礎的な能力を育て,豊かな情操を養う。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年及び第2学年〕
1 目標

 (1)表したいこと,つくりたいものを自分の表現方法でつくりだす喜びを味わうようにする。

 (2)材料をもとにした造形活動を楽しみ,豊かな発想をするなどして,体全体の感覚や技能などを働かせるようにする。

 (3)かいたり,つくったりしたものなどを見ることに関心をもち,その楽しさを味わうようにする。

2 内容

A 表現

 (1)材料をもとにして,楽しい造形活動をするようにする。

  • ア 身近な自然物や人工の材料の形や色などに関心をもち,体全体の感覚を働かせて,思い付いたことを楽しく表すこと。
  • イ 土,木,紙など扱いやすい材料を使い,それらを並べる,つなぐ,積むなど体全体を働かせて造形遊びをすること。

 (2)感じたことや想像したことなどを絵や立体に表したり,つくりたいものをつくったりするようにする。

  • ア 表したいことを進んで見付け,好きな色を選んだり,いろいろな形をつくって楽しんだり,つくり方を考えるなどしながら思いのままに表すこと。
  • イ 表したいことに合わせて,粘土,厚紙,クレヨン,パス,はさみ,のり,簡単な小刀類などの身近な材料や扱いやすい用具を手を働かせて使い,絵や立体に表したり,つくりたいものをつくったりすること。

B 鑑賞

 (1)かいたり,つくったりしたものを見ることに関心をもつようにする。

  • ア 自分たちの作品の形や色,表し方の面白さなどに気付くなどして,見ることに関心をもつようにすること。
  • イ 身近な材料に触れ,その感じについて話したり,友人の作品の表したかった気持ちを聞いたりするなどして楽しく見ること。
〔第3学年及び第4学年〕
1 目標

 (1)豊かな発想や創造的な技能などを働かせ,その体験を深めることに関心をもつとともに,進んで表現する態度を育てるようにする。

 (2)材料などから豊かな発想をし,手や体全体を十分に働かせ,表し方を工夫し,つくりだす能力,デザインの能力,創造的な工作の能力を伸ばすようにする。

 (3)自分たちの作品や身近にある作品,材料のよさや美しさなどに関心をもって見るとともに,それらに対する感覚などを高めるようにする。

2 内容

A 表現

 (1)材料や場所をもとにして,楽しい造形活動をするようにする。

  • ア 材料や場所,ものをつくった経験から発想したり,みんなで話し合って考えたりして楽しく表すこと。
  • イ 木切れなどの材料や場所の特徴をもとに,組み合わせる,切ってつなぐ,形を変えてつくるなど工夫し,新しい形をつくるとともに,その形から発想してつくりだす造形遊びをすること。

 (2)見たこと,感じたこと,想像したことを絵や立体に表したり,つくりたいものをつくったりするようにする。

  • ア 表したいことを表すために,形や色,材料などを生かし,それらの組合せの感じに関心をもち,美しさや用途などを考え,計画を立てるなど工夫して表すこと。
  • イ 表したいことに合わせて,前学年までに経験した材料や用具,板材などの特性を生かすとともに,手を十分に働かせて水彩絵の具,小刀,使いやすいのこぎりなどの用具を工夫して使い,絵や立体に表したり,つくりたいものをつくったりすること。

B 鑑賞

 (1)作品などのよさや面白さなどに関心をもって見るようにする。

  • ア 自分たちの作品のよさや面白さなどについていろいろな表し方や材料による感じの違いなどが分かり,関心をもって見ること。
  • イ 親しみのある美術作品や製作の過程などのよさや面白さなどについて,感じたことや思ったことを話し合うなどしながら見ること。
〔第5学年及び第6学年〕
1 目標

 (1)造形的な能力を働かせるとともに,自らつくりだす喜びを味わい,様々な表し方や見方に触れ,創造的に表現する態度を育てるようにする。

 (2)材料などの特徴をとらえ,想像力を働かせて主題の表し方を構想するとともに,美しさなどを考え,創造表現の能力,デザインや創造的な工作の能力を高めるようにする。

 (3)作品などを進んで鑑賞し,そのよさや美しさなどを感じ取り,感性を高めるとともに,それらを大切にするようにする。

2 内容

A 表現

 (1)材料や場所などの特徴をもとに工夫して,楽しい造形活動をするようにする。

  • ア 材料や場所などの特徴をもとに発想し,よさや美しさなどを考え,想像力や創造的な技能などを総合的に働かせて楽しく表現すること。
  • イ 材料や場所などに進んでかかわり合い,それらをもとに構成したり,つくるものと周囲の様子を考え合わせて表したりしながら造形遊びをすること。

 (2)見たこと,感じたこと,想像したこと,伝え合いたいことを絵や立体に表現したり,工作に表したりするようにする。

  • ア 表したいことを表すために,形や色,材料の特徴や構成の美しさなどの感じ,つくるものの用途などを考えるとともに,表し方を構想し計画して,創造的な技能などを生かして表現すること。
  • イ 表したいことに合わせて,前学年までに経験した材料や用具,自分が選んだ材料,糸のこぎりなどの特徴を生かして使い,表現に適した方法などを組み合わせながら,絵や立体に表現したり,工作に表したりすること。

B 鑑賞

 (1)作品などを鑑賞し,それらのよさや美しさに親しむようにする。

  • ア 自分たちの作品や表し方の変化などに関心をもって見るとともに,表現の意図や特徴をとらえ,見方や感じ方を深めるようにすること。
  • イ 我が国や諸外国の親しみのある美術,暮らしの中の作品などのよさや美しさ,表現の意図などに関心をもって鑑賞すること。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)第2の各学年の内容については,児童の実態などを考慮し,2学年まとめた内容について最初の学年において,学習活動の程度が高くならないようにすること。

 (2)第2の各学年の内容の「A表現」の(2)の指導に配当する授業時数については,つくりたいものをつくることや工作に表すことの内容に配当する授業時数が,絵や立体に表す内容に配当する授業時数とおよそ等しくなるように計画すること。

 (3)第2の各学年の内容の「B鑑賞」の指導については,「A表現」との関連を図るようにすること。ただし,児童や学校の実態に応じて,指導の効果を高めるため必要がある場合には,独立して行うようにすること。

 (4)第2の各学年の内容の「A表現」の指導については,適宜共同してつくりだす活動を取り上げるようにすること。

 (5)低学年においては,生活科などとの関連を図り,指導の効果を高めるようにすること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)個々の児童が特性を生かした表現活動ができるようにするため,題材等に幅をもたせるとともに,児童が自分に適した表現方法などを選ぶことができるようにすること。

 (2)各学年の「A表現」の(2)については,児童や学校の実態に応じて,児童が工夫して楽しめる程度の版に表す経験やつくったものを焼成する経験ができるようにすること。

 (3)各学年の内容に示す材料や用具については,必要に応じて,当該学年より前の学年において初歩的な形で取り上げたり,その後の学年で繰り返し取り上げたりして,児童が適切な扱いに慣れるようにすること。

 (4)各学年の内容に示す材料については,地域の身近にある材料などを取り上げるようにすること。

 (5)事故防止に留意すること。

 (6)各学年の「B鑑賞」の指導に当たっては,児童や学校の実態に応じて,地域の美術館などを利用すること。

 3 校内の適切な場所に作品を展示するなどし,平素の学校生活においてそれを鑑賞できるよう配慮するものとする。

第8節 家庭

第1 目標

 衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して,家庭生活への関心を高めるとともに日常生活に必要な基礎的な知識と技能を身に付け,家族の一員として生活を工夫しようとする実践的な態度を育てる。

第2 各学年の目標及び内容

〔第5学年及び第6学年〕
1 目標

 (1)衣食住や家族の生活などに関する実践的・体験的な活動を通して,家庭生活を支えているものが分かり,家庭生活の大切さに気付くようにする。

 (2)製作や調理など日常生活に必要な基礎的な技能を身に付け,自分の身の回りの生活に活用できるようにする。

 (3)自分と家族などとのかかわりを考えて実践する喜びを味わい,家庭生活をよりよくしようとする態度を育てる。

2 内容

 (1)家庭生活に関心をもって,家庭の仕事や家族との触れ合いができるようにする。

  • ア 家庭には自分や家族の生活を支える仕事があることが分かること。
  • イ 自分の分担する仕事を工夫すること。
  • ウ 生活時間の有効な使い方を考え,家族に協力すること。
  • エ 家族との触れ合いや団らんを楽しくする工夫をすること。

 (2)衣服に関心をもって,日常着を着たり手入れしたりすることができるようにする。

  • ア 衣服の働きが分かり,日常着の着方を考えること。
  • イ 日常着の手入れが必要であることが分かり,ボタン付けや洗たくができること。

 (3)生活に役立つ物を製作して活用できるようにする。

  • ア 布を用いて製作する物を考え,製作計画を立てること。
  • イ 形などを工夫し,手縫いにより目的に応じた簡単な縫い方を考えて製作ができること。また,ミシンを用いて直線縫いをすること。
  • ウ 製作に必要な用具の安全な取扱いができること。

 (4)日常の食事に関心をもって,調和のよい食事のとり方が分かるようにする。

  • ア 食品の栄養的な特徴を知り,食品を組み合わせてとる必要があることが分かること。
  • イ 1食分の食事を考えること。

 (5)日常よく使用される食品を用いて簡単な調理ができるようにする。

  • ア 調理に必要な材料の分量が分かり,手順を考えて調理計画を立てること。
  • イ 材料の洗い方,切り方,味の付け方及び後片付けの仕方が分かること。
  • ウ ゆでたり,いためたりして調理ができること。
  • エ 米飯及びみそ汁の調理ができること。
  • オ 盛り付けや配膳を考え,楽しく食事ができること。
  • カ 調理に必要な用具や食器の安全で衛生的な取扱い及びこんろの安全な取扱いができること。

 (6)住まい方に関心をもって,身の回りを快適に整えることができるようにする。

  • ア 整理・整とんや清掃を工夫すること。
  • イ 身の回りを快適に整えるための手立てや工夫を調べ,気持ちよい住まい方を考えること。

 (7)身の回りの物や金銭の計画的な使い方を考え,適切に買物ができるようにする。

  • ア 物や金銭の使い方を自分の生活とのかかわりで考えること。
  • イ 身の回りの物の選び方や買い方を考え,購入することができること。

 (8)近隣の人々との生活を考え,自分の家庭生活について環境に配慮した工夫ができるようにする。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)題材の構成に当たっては,児童の実態を的確にとらえるとともに,内容相互の関連を図り,指導の効果を高めるようにすること。

 (2)第2の内容の(3)及び(5)については,学習の効果を高めるため,2学年にわたって平易なものから段階的に扱うこと。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)内容の範囲と程度については,次の事項に配慮すること。

  • ア (2)のアについては,保健衛生上,生活活動上の着方を中心に取り上げること。イについては,洗剤の働きに深入りしないこと。
  • イ (4)のアについては,食品の体内での主な働きを中心にし,細かな栄養素や食品成分表の数値は扱わないこと。
  • ウ (6)のイについては,暖かさ,風通し,明るさなどから選択して取り上げること。
  • エ (7)のアについては,使っていない物を家庭内で再利用するなど物の活用についても扱うこと。イについては,内容の(1),(3),(5)及び(6)で扱う用具や実習材料など身近な物を取り上げること。
  • オ (8)については,(1)から(7)までの各項目での学習を生かして総合的に扱うこと。また,自分の家庭生活上の課題について実践的な活動を中心に扱うこと。

 (2)実習の指導については,次の事項に配慮すること。

  • ア 服装を整え,用具の手入れや保管を適切に行うこと。
  • イ 事故の防止に留意して,熱源や用具,機械などを取り扱うこと。
  • ウ 調理に用いる食品については,生の魚や肉は扱わないなど,安全・衛生に留意すること。

 3 家庭との連携を図り,児童が身に付けた知識と技能などを日常生活に活用するよう配慮するものとする。

第9節 体育

第1 目標

 心と体を一体としてとらえ,適切な運動の経験と健康・安全についての理解を通して,運動に親しむ資質や能力を育てるとともに,健康の保持増進と体力の向上を図り,楽しく明るい生活を営む態度を育てる。

第2 各学年の目標及び内容

〔第1学年及び第2学年〕
1 目標

 (1)基本の運動及びゲームを簡単なきまりや活動を工夫して楽しくできるようにするとともに,体力を養う。

 (2)だれとでも仲よくし,健康・安全に留意して運動をする態度を育てる。

2 内容

A 基本の運動

 (1)走・跳の運動遊び,力試しの運動遊び,器械・器具を使っての運動遊び,用具を操作する運動遊び,水遊び及び表現リズム遊びについて,仲間との競争,いろいろな課題への取組などを楽しく行うとともに,体の基本的な動きや各種の運動の基礎となる動きができるようにする。

 (2)順番やきまりを守って仲よく運動をしたり,運動をする場所や器械・器具の安全に気を付けたり,水遊びの心得を守ったりすることができるようにする。

 (3)競争や運動の仕方を知り,活動を工夫することができるようにする。

B ゲーム

 (1)ボールゲーム及び鬼遊びについて,易しい遊び方を身に付け,みんなでゲームが楽しくできるようにする。

 (2)規則を守り,互いに仲よくゲームを行い,勝敗を素直に認めることができるようにする。

 (3)ゲームを楽しむための簡単な規則を工夫することができるようにする。

3 内容の取扱い

 (1)内容の「A基本の運動」の「走・跳の運動遊び」,「器械・器具を使っての運動遊び」,「水遊び」及び「表現リズム遊び」については,2学年にわたって指導するものとする。

 (2)内容の「Bゲーム」の「ボールゲーム」については,2学年にわたって指導するものとする。

 (3)地域や学校の実態に応じて歌や運動を伴う伝承遊び,自然の中での運動遊び及び簡単なフォークダンスを加えて指導することができる。

〔第3学年及び第4学年〕
1 目標

 (1)各種の運動の課題をもち,活動を工夫して運動を楽しくできるようにするとともに,その特性に応じた技能を身に付け,体力を養う。

 (2)協力,公正などの態度を育てるとともに,健康・安全に留意して最後まで努力する態度を育てる。

 (3)健康な生活及び体の発育・発達について理解できるようにし,身近な生活において健康で安全な生活を営む資質や能力を育てる。

2 内容

A 基本の運動

 (1)走・跳の運動,力試しの運動,器械・器具を使っての運動,用具を操作する運動及び浮く・泳ぐ運動について,仲間との競争,いろいろな課題への取組などを楽しく行うとともに,体の基本的な動きや各種の運動の基礎となるよい動きができるようにする。

 (2)順番やきまりを守って仲よく運動をしたり,運動をする場所や器械・器具の安全に気を付けたり,浮く・泳ぐ運動の心得を守ったりすることができるようにする。

 (3)競争や運動の仕方の課題をもち,運動の楽しさを求めて活動を工夫することができるようにする。

B ゲーム

 (1)バスケットボール型ゲーム,サッカー型ゲーム及びべースボール型ゲームについて,友達と規則を工夫し,簡単な技能を身に付け,ゲームが楽しくできるようにする。

 (2)規則を守り,互いに協力してゲームを行い,勝敗を素直に認めることができるようにする。

 (3)チームの課題をもち,簡単なゲームを工夫することができるようにする。

C 器械運動

 (1)自己の能力に適した課題をもって次の運動を行い,技に取り組んだり,その技ができるようにしたりする。

  • ア マット運動及び鉄棒運動について,技に取り組んだり,できる技を繰り返したり,組み合わせたりすること。
  • イ 跳び箱運動について,支持跳び越しをすること。

 (2)互いに励まし合って運動をしたり,器械・器具の使用の仕方を工夫して安全に運動をしたりすることができるようにする。

 (3)自己の能力に適した技に取り組み,その技ができるようにするための活動を工夫することができるようにする。

D 水泳

 (1)自己の能力に適した課題をもち,クロール及び平泳ぎの技能を身に付け,ある程度続けて泳ぐことができるようにする。

 (2)互いに協力して水泳をしたり,水泳プールのきまりや水泳の心得を守って安全に水泳をしたりすることができるようにする。

 (3)自己の能力に適した課題をもち,活動を工夫することができるようにする。

E 表現運動

 (1)表現及びリズムダンスについて,身近な生活の中から題材を選んでその主な特徴をとらえて表現したり,軽快なリズムに乗って踊ったりして,みんなで踊りを楽しむことができるようにする。

 (2)互いのよさを認め合い,協力して練習や発表ができるようにする。

 (3)表したい内容にふさわしい動きやリズムに乗って踊るための活動を工夫することができるようにする。

F 保健

 (1)健康の大切さを認識するとともに,健康によい生活の仕方が理解できるようにする。

  • ア 毎日を健康に過ごすためには,食事,運動,休養及び睡眠の調和のとれた生活を続ける必要があること。
  • イ 毎日を健康に過ごすためには,体の清潔を保つことや明るさ,換気などの生活環境を整えることなどが必要であること。

 (2)体の発育・発達について理解できるようにする。

  • ア 体は,年齢に伴って変化すること。また,体をよりよく発育・発達させるためには,調和のとれた食事,適切な運動,休養及び睡眠が必要であること。
  • イ 体は,思春期になると次第に大人の体に近づき,体つきが変わったり,初経,精通などが起こったりすること。また,異性への関心が芽生えること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A基本の運動」の「走・跳の運動」については,2学年にわたって指導するものとする。

 (2)内容の「Bゲーム」の(1)については,地域や学校の実態に応じてバレーボール型ゲームなどその他の運動を加えて指導することができる。

 (3)内容の「C器械運動」及び「D水泳」については,原則として第4学年で指導するものとする。その場合,「A基本の運動」の(1)の「器械・器具を使っての運動」及び「浮く・泳ぐ運動」は取り扱わないものとする。

 (4)内容の「E表現運動」については,2学年にわたって指導するものとする。また,「E表現運動」の(1)については,地域や学校の実態に応じてフォークダンスを加えて指導することができる。

 (5)内容の「F保健」については,(1)を第3学年,(2)を第4学年で指導するものとする。

 (6)内容の「F保健」の(1)については,学校でも,健康診断や学校給食など様々な活動が行われていることについて触れるものとする。

 (7)内容の「F保健」の(2)については,自分と他の人では発育・発達などに違いがあることに気付き,それらを肯定的に受け止めることが大切であることについて触れるものとする。

〔第5学年及び第6学年〕
1 目標

 (1)各種の運動の課題をもち,活動を工夫して計画的に行うことによって,その運動の楽しさや喜びを味わうことができるようにするとともに,その特性に応じた技能を身に付け,体の調子を整え,体力を高める。

 (2)協力,公正などの態度を育てるとともに,健康・安全に留意し,自己の最善を尽くして運動をする態度を育てる。

 (3)けがの防止,心の健康及び病気の予防について理解できるようにし,健康で安全な生活を営む資質や能力を育てる。

2 内容

A 体つくり運動

 (1)自己の体に関心をもち,ねらいをもって次の運動を行い,体ほぐしをしたり,体力を高めたりすることができるようにする。

  • ア 体ほぐしの運動
    • (ア)自己の体に気付き,体の調子を整えたり,仲間と交流したりするためのいろいろな手軽な運動や律動的な運動をすること。
  • イ 体力を高める運動
    • (ア)体の柔らかさ及び巧みな動きを高めるための運動をすること。
    • (イ)力強い動き及び動きを持続する能力を高めるための運動をすること。

 (2)互いに協力して,運動ができるようにする。

 (3)自己の体力や体の状態に応じて,体ほぐしの行い方や体力の高め方を工夫することができるようにする。

B 器械運動

 (1)自己の能力に適した課題をもって次の運動を行い,技に取り組んだり,その技ができるようにしたりする。

  • ア マット運動及び鉄棒運動について,新しい技に取り組んだり,その技を加えてそれらを繰り返したり,組み合わせたりすること。
  • イ 跳び箱運動について,安定した動作での支持跳び越しをすること。

 (2)互いに協力して運動をしたり,器械・器具の使用の仕方を工夫して安全に運動をしたりすることができるようにする。

 (3)自己の能力に適した技に取り組み,その技ができるようにするための課題の解決の仕方を工夫することができるようにする。

C 陸上運動

 (1)自己の能力に適した課題をもって次の運動を行い,その技能を身に付け,競争したり,記録を高めたりすることができるようにする。

  • ア 短距離走・リレー及びハードル走
  • イ 走り幅跳び及び走り高跳び

 (2)互いに協力して安全に練習や競争ができるようにするとともに,競争では,勝敗に対して正しい態度がとれるようにする。

 (3)自己の能力に適した課題を決め,課題の解決の仕方を工夫することができるようにする。

D 水泳

 (1)自己の能力に適した課題をもち,クロール及び平泳ぎの技能を身に付け,続けて長く泳ぐことができるようにする。

 (2)互いに協力して水泳をしたり,水泳プールのきまりや水泳の心得を守って安全に水泳をしたりすることができるようにする。

 (3)自己の能力に適した課題を決め,課題の解決の仕方を工夫することができるようにする。

E ボール運動

 (1)チームに適した課題をもって次の運動を行い,その技能を身に付け,簡単な作戦を生かしてゲームができるようにする。

  • ア バスケットボール
  • イ サッカー
  • ウ ソフトボール又はソフトバレーボール

 (2)互いに協力し,役割を分担して練習やゲームができるようにする。また,勝敗に対して正しい態度がとれるようにする。

 (3)自分のチームの特徴に応じた作戦を立てたり,ルールを工夫したりすることができるようにする。

F 表現運動

 (1)表現及びフォークダンスについて,身近な生活の中から題材を選んで動きに変化と起伏を付けて表現したり,地域の踊りや世界の踊りを身に付けたりして,みんなで踊りを楽しむことができるようにする。また,友達やグループの表現や動きのよさが分かるようにする。

 (2)互いのよさを認め合い,協力して練習や発表ができるようにする。

 (3)自分やグループの特徴を生かした表現や踊りに取り組んだり,練習や発表の仕方を工夫したりすることができるようにする。

G 保健

 (1)けがの防止について理解するとともに,けがなどの簡単な手当ができるようにする。

  • ア 交通事故,学校生活の事故などによるけがの防止には,周囲の危険に気付いて,的確な判断の下に安全に行動することや環境を安全に整えることが必要であること。
  • イ けがをしたときなどは,速やかに手当をする必要があること。また,簡単な手当ができること。

 (2)心の発達及び不安,悩みへの対処の仕方について理解できるようにする。

  • ア 心は,いろいろな生活経験を通して,年齢とともに発達すること。
  • イ 心と体は密接な関係にあり,互いに影響し合うこと。
  • ウ 不安や悩みへの対処には,大人や友達に相談する,仲間と遊ぶ,運動をするなどいろいろな方法があること。

 (3)病気の予防について理解できるようにする。

  • ア 病気は,病原体,体の抵抗力,生活行動,環境がかかわりあって起こること。
  • イ 病原体が主な要因となって起こる病気の予防には,病原体を体に入れないことや病原体に対する体の抵抗力を高めることが必要であること。
  • ウ 生活習慣病など生活行動が主な要因となって起こる病気の予防には,栄養の偏りのない食事や口腔の衛生など,望ましい生活習慣を身に付けることが必要であること。また,喫煙,飲酒,薬物乱用などの行為は,健康を損なう原因となること。
3 内容の取扱い

 (1)内容の「A体つくり運動」の(1)のア及びイの(ア)については,2学年にわたって指導するものとする。

 (2)内容の「D水泳」の(1)については,学校の実態に応じて背泳ぎを加えて指導することができる。

 (3)内容の「Eボール運動」の(1)については,地域や学校の実態によってはウは取り扱わないことができることとし,ハンドボールなどその他のボール運動を加えて指導することができる。

 (4)内容の「F表現運動」の(1)については,地域や学校の実態に応じてリズムダンスを加えて指導することができる。

 (5)内容の「G保健」については,(1)及び(2)を第5学年,(3)を第6学年で指導するものとする。

 (6)内容の「A体つくり運動」の(1)のアと「G保健」の(2)のウについては,相互の関連を図って指導するものとする。

 (7)内容の「G保健」の(3)のウの薬物については,有機溶剤の心身への影響を中心に取り扱うものとする。また,覚せい剤等についても触れるものとする。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)地域や学校の実態を考慮するとともに,個々の児童の運動経験や技能の程度などに応じた指導や児童自らが運動の課題の解決を目指す活動を行えるよう工夫すること。

 (2)一部の領域の指導に偏ることのないよう授業時数を配当すること。

 (3)第2の第3学年及び第4学年の内容の「F保健」に配当する授業時数は,2学年間で8単位時間程度,また,第2の第5学年及び第6学年の内容の「G保健」に配当する授業時数は,2学年間で16単位時間程度とすること。

 (4)第2の第3学年及び第4学年の内容の「F保健」並びに第5学年及び第6学年の内容の「G保健」(以下「保健」という。)については,効果的な学習が行われるよう適切な時期に,ある程度まとまった時間を配当すること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)第5学年及び第6学年の「A体つくり運動」の(1)のアの「体ほぐしの運動」については,各学年の各領域においてもその趣旨を生かした指導ができること。

 (2)「水遊び」,「浮く・泳ぐ運動」及び「水泳」の指導については,適切な水泳場の確保が困難な場合にはこれらを取り扱わないことができるが,これらの心得については,必ず取り上げること。

 (3)「クロール」及び「平泳ぎ」の指導については,スタートも取り上げること。その際,安全に十分留意すること。

 (4)集合,整とん,列の増減などの行動の仕方を身に付け,能率的で安全な集団としての行動ができるようにするための指導については,第1学年及び第2学年,第3学年及び第4学年の「A基本の運動」や第5学年及び第6学年の「A体つくり運動」をはじめとして,各学年の各領域(保健を除く。)において適切に行うこと。

 (5)自然とのかかわりの深い雪遊び,氷上遊び,スキー,スケート,水辺活動などの指導については,地域や学校の実態に応じて積極的に行うことに留意すること。

 (6)保健の内容のうち食事,運動,休養及び睡眠については,保健を除く第3学年以上の各領域及び学校給食に関する指導においても関連した指導を行うよう配慮すること。

 (7)保健の指導に当たっては,積極的に実習などを取り入れたり,課題を解決したりしていくような学習を行うなど指導方法の工夫を行うこと。

第3章 道徳

第1 目標

 道徳教育の目標は,第1章総則の第1の2に示すところにより,学校の教育活動全体を通じて,道徳的な心情,判断力,実践意欲と態度などの道徳性を養うこととする。
 道徳の時間においては,以上の道徳教育の目標に基づき,各教科,特別活動及び総合的な学習の時間における道徳教育と密接な関連を図りながら,計画的,発展的な指導によってこれを補充,深化,統合し,道徳的価値の自覚を深め,道徳的実践力を育成するものとする。

第2 内容

〔第1学年及び第2学年〕

 1 主として自分自身に関すること。

 (1)健康や安全に気を付け,物や金銭を大切にし,身の回りを整え,わがままをしないで,規則正しい生活をする。

 (2)自分がやらなければならない勉強や仕事は,しっかりと行う。

 (3)よいことと悪いことの区別をし,よいと思うことを進んで行う。

 (4)うそをついたりごまかしをしたりしないで,素直に伸び伸びと生活する。

 2 主として他の人とのかかわりに関すること。

 (1)気持ちのよいあいさつ,言葉遣い,動作などに心掛けて,明るく接する。

 (2)身近にいる幼い人や高齢者に温かい心で接し,親切にする。

 (3)友達と仲よくし,助け合う。

 (4)日ごろ世話になっている人々に感謝する。

 3 主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。

 (1)身近な自然に親しみ,動植物に優しい心で接する。

 (2)生きることを喜び,生命を大切にする心をもつ。

 (3)美しいものに触れ,すがすがしい心をもつ。

 4 主として集団や社会とのかかわりに関すること。

 (1)みんなが使う物を大切にし,約束やきまりを守る。

 (2)父母,祖父母を敬愛し,進んで家の手伝いなどをして,家族の役に立つ喜びを知る。

 (3)先生を敬愛し,学校の人々に親しんで,学級や学校の生活を楽しくする。

 (4)郷土の文化や生活に親しみ,愛着をもつ。

〔第3学年及び第4学年〕

 1 主として自分自身に関すること。

 (1)自分でできることは自分でやり,節度のある生活をする。

 (2)よく考えて行動し,過ちは素直に改める。

 (3)自分でやろうと決めたことは,粘り強くやり遂げる。

 (4)正しいと思うことは,勇気をもって行う。

 (5)正直に,明るい心で元気よく生活する。

 2 主として他の人とのかかわりに関すること。

 (1)礼儀の大切さを知り,だれに対しても真心をもって接する。

 (2)相手のことを思いやり,親切にする。

 (3)友達と互いに理解し,信頼し,助け合う。

 (4)生活を支えている人々や高齢者に,尊敬と感謝の気持ちをもって接する。

 3 主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。

 (1)自然のすばらしさや不思議さに感動し,自然や動植物を大切にする。

 (2)生命の尊さを感じ取り,生命あるものを大切にする。

 (3)美しいものや気高いものに感動する心をもつ。

 4 主として集団や社会とのかかわりに関すること。

 (1)約束や社会のきまりを守り,公徳心をもつ。

 (2)働くことの大切さを知り,進んで働く。

 (3)父母,祖父母を敬愛し,家族みんなで協力し合って楽しい家庭をつくる。

 (4)先生や学校の人々を敬愛し,みんなで協力し合って楽しい学級をつくる。

 (5)郷土の文化と伝統を大切にし,郷土を愛する心をもつ。

 (6)我が国の文化と伝統に親しみ,国を愛する心をもつとともに,外国の人々や文化に関心をもつ。

〔第5学年及び第6学年〕

 1 主として自分自身に関すること。

 (1)生活を振り返り,節度を守り節制に心掛ける。

 (2)より高い目標を立て,希望と勇気をもってくじけないで努力する。

 (3)自由を大切にし,規律ある行動をする。

 (4)誠実に,明るい心で楽しく生活する。

 (5)真理を大切にし,進んで新しいものを求め,工夫して生活をよりよくする。

 (6)自分の特徴を知って,悪い所を改めよい所を積極的に伸ばす。

 2 主として他の人とのかかわりに関すること。

 (1)時と場をわきまえて,礼儀正しく真心をもって接する。

 (2)だれに対しても思いやりの心をもち,相手の立場に立って親切にする。

 (3)互いに信頼し,学び合って友情を深め,男女仲よく協力し助け合う。

 (4)謙虚な心をもち,広い心で自分と異なる意見や立場を大切にする。

 (5)日々の生活が人々の支え合いや助け合いで成り立っていることに感謝し,それにこたえる。

 3 主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。

 (1)自然の偉大さを知り,自然環境を大切にする。

 (2)生命がかけがえのないものであることを知り,自他の生命を尊重する。

 (3)美しいものに感動する心や人間の力を超えたものに対する畏敬の念をもつ。

 4 主として集団や社会とのかかわりに関すること。

 (1)身近な集団に進んで参加し,自分の役割を自覚し,協力して主体的に責任を果たす。

 (2)公徳心をもって法やきまりを守り,自他の権利を大切にし進んで義務を果たす。

 (3)だれに対しても差別をすることや偏見をもつことなく公正,公平にし,正義の実現に努める。

 (4)働くことの意義を理解し,社会に奉仕する喜びを知って公共のために役に立つことをする。

 (5)父母,祖父母を敬愛し,家族の幸せを求めて,進んで役に立つことをする。

 (6)先生や学校の人々への敬愛を深め,みんなで協力し合いよりよい校風をつくる。

 (7)郷土や我が国の文化と伝統を大切にし,先人の努力を知り,郷土や国を愛する心をもつ。

 (8)外国の人々や文化を大切にする心をもち,日本人としての自覚をもって世界の人々と親善に努める。

第3 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い

 1 各学校においては,校長をはじめ全教師が協力して道徳教育を展開するため,次に示すところにより,道徳教育の全体計画と道徳の時間の年間指導計画を作成するものとする。

 (1)道徳教育の全体計画の作成に当たっては,学校における全教育活動との関連の下に,児童,学校及び地域の実態を考慮して,学校の道徳教育の重点目標を設定するとともに,第2に示す道徳の内容と各教科,特別活動及び総合的な学習の時間における指導との関連並びに家庭や地域社会との連携の方法を示す必要があること。

 (2)道徳の時間の年間指導計画の作成に当たっては,道徳教育の全体計画に基づき,各教科,特別活動及び総合的な学習の時間との関連を考慮しながら,計画的・発展的に授業がなされるよう工夫すること。その際,各学年段階の内容項目について,児童や学校の実態に応じ,2学年間を見通した重点的な指導や内容項目間の関連を密にした指導を行うよう工夫すること。なお,特に必要な場合には,他の学年段階の内容項目を加えることができること。

 (3)各学校においては,特に低学年では基本的な生活習慣や善悪の判断,社会生活上のルールを身に付けること,中学年では自主性,協力し助け合う態度を育てること,高学年では自立心,国家・社会の一員としての自覚を育てることなどに配慮し,児童や学校の実態に応じた指導を行うよう工夫すること。また,高学年においては,悩みや心の揺れ,葛藤等の課題を積極的に取り上げ,考えを深められるよう指導を工夫すること。

 2 第2の内容は,児童が自ら道徳性をはぐくむためのものであり,道徳の時間はもとより,各教科,特別活動及び総合的な学習の時間においてもそれぞれの特質に応じた適切な指導を行うものとする。その際,児童自らが成長を実感でき,これからの課題や目標が見付けられるよう工夫する必要がある。

 3 道徳の時間における指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)校長や教頭の参加,他の教師との協力的な指導などについて工夫し指導体制を充実すること。

 (2)ボランティア活動や自然体験活動などの体験活動を生かすなど多様な指導の工夫,魅力的な教材の開発や活用などを通して,児童の発達段階や特性を考慮した創意工夫ある指導を行うこと。

 4 道徳教育を進めるに当たっては,学校や学級内の人間関係や環境を整えるとともに,学校の道徳教育の指導内容が児童の日常生活に生かされるようにする必要がある。また,家庭や地域社会との共通理解を深め,授業の実施や地域教材の開発や活用などに,保護者や地域の人々の積極的な参加や協力を得るなど相互の連携を図るよう配慮する必要がある。

 5 児童の道徳性については,常にその実態を把握して指導に生かすよう努める必要がある。ただし,道徳の時間に関して数値などによる評価は行わないものとする。

第4章 特別活動

第1 目標

 望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図るとともに,集団の一員としての自覚を深め,協力してよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てる。

第2 内容

A 学級活動

 学級活動においては,学級を単位として,学級や学校の生活の充実と向上を図り,健全な生活態度の育成に資する活動を行うこと。

 (1)学級や学校の生活の充実と向上に関すること。
 学級や学校における生活上の諸問題の解決,学級内の組織づくりや仕事の分担処理など

 (2)日常の生活や学習への適応及び健康や安全に関すること。
 希望や目標をもって生きる態度の形成,基本的な生活習慣の形成,望ましい人間関係の育成,学校図書館の利用,心身ともに健康で安全な生活態度の形成,学校給食と望ましい食習慣の形成など

B 児童会活動

 児童会活動においては,学校の全児童をもって組織する児童会において,学校生活の充実と向上のために諸問題を話し合い,協力してその解決を図る活動を行うこと。

C クラブ活動

 クラブ活動においては,学年や学級の所属を離れ,主として第4学年以上の同好の児童をもって組織するクラブにおいて,共通の興味・関心を追求する活動を行うこと。

D 学校行事

 学校行事においては,全校又は学年を単位として,学校生活に秩序と変化を与え,集団への所属感を深め,学校生活の充実と発展に資する体験的な活動を行うこと。

(1)儀式的行事

 学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。

(2)学芸的行事

 平素の学習活動の成果を総合的に生かし,その向上の意欲を一層高めるような活動を行うこと。

(3)健康安全・体育的行事

 心身の健全な発達や健康の保持増進などについての関心を高め,安全な行動や規律ある集団行動の体得,運動に親しむ態度の育成,責任感や連帯感の涵養,体力の向上などに資するような活動を行うこと。

(4)遠足・集団宿泊的行事

 平素と異なる生活環境にあって,見聞を広め,自然や文化などに親しむとともに,集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと。

(5)勤労生産・奉仕的行事

 勤労の尊さや生産の喜びを体得するとともに,ボランティア活動など社会奉仕の精神を涵養する体験が得られるような活動を行うこと。

第3 指導計画の作成と内容の取扱い

 1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)学校の創意工夫を生かすとともに,学校の実態や児童の発達段階などを考慮し,児童による自主的,実践的な活動が助長されるようにすること。また,家庭や地域の人々との連携,社会教育施設等の活用などを工夫すること。

 (2)学級活動などにおいて,児童が自ら現在及び将来の生き方を考えることができるよう工夫すること。

 (3)クラブ活動については,学校や地域の実態等を考慮しつつ児童の興味・関心を踏まえて計画し実施できるようにすること。

 2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。

 (1)学級活動,児童会活動及びクラブ活動の指導については,指導内容の特質に応じて,教師の適切な指導の下に,児童の自発的,自治的な活動が効果的に展開されるようにするとともに,内容相互の関連を図るよう工夫すること。

 (2)学級活動については,学校や児童の実態に応じて取り上げる指導内容の重点化を図るようにすること。また,生徒指導との関連を図るようにすること。

 (3)児童会活動の運営は,主として高学年の児童が行うこと。

 (4)学校行事については,学校や地域及び児童の実態に応じて,各種類ごとに,行事及びその内容を重点化するとともに,行事間の関連や統合を図るなど精選して実施すること。また,実施に当たっては,幼児,高齢者,障害のある人々などとの触れ合い,自然体験や社会体験などを充実するよう工夫すること。

 3 入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。

-- 登録:平成21年以前 --