ここからサイトの主なメニューです

別添 学校給食費の未納問題への対応についての留意事項

1.学校給食の意義・役割及び学校給食費の重要性についての保護者への周知について

  学校給食の未納問題が生じる背景には児童生徒ごとの様々な要因があり得ると考えられるが、今回の調査において、児童生徒ごとの未納が生じる主な原因についての学校としての認識に係る設問に対して、「保護者としての責任感や規範意識」が原因であるとの回答が約60%を占めており、学校給食費を負担することに経済的な問題がないと思われるにもかかわらず、その義務を果たしていない保護者が少なくない状況にあると考えられる。
 学校給食は、栄養バランスに優れた献立を通し、成長過程にある児童生徒に必要な食事を提供し、また、児童生徒に食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けさせ、さらには地場産物の活用による地域の文化や産業に対する理解を深めさせるなど、児童生徒の心身の健全な発達にとって大きな教育的意義を有するものであり、このような学校給食の意義・役割を各保護者に十分に認識いただくとともに、一部の保護者が学校給食費を未納することにより生じる問題についても認識いただく必要がある。
 今回の調査において、学校給食費の欠損分の対処方法についての設問に対しては、徴収した学校給食費の範囲内で学校給食を実施したり、又は、他の予算等から一時補填して対応しているとの回答が多くを占めており、一部の保護者が未納であるために、結果として他者に影響が生じたり、負担が発生するなどの問題が生じていると考えられる。
 また、未納の保護者に対して、学級担任や校長、教頭、学校事務職員等による電話や文書による督促、家庭訪問などの取組が行われているとの回答が多くを占めているが、本来であれば教育の充実に取り組まれるべき時間や労力が、この未納問題に割かれているという問題が生じていると考えられる。
 学校や学校給食実施者は、このような問題が生じていることを各保護者に了知いただき、その果たすべき責任を十分認識いただくよう、学校だより、給食だよりや広報誌、あるいはPTAの会合の場などを通じて周知を図り、理解と協力を求めることが必要である。
 今回の調査においては、成果をあげた取組として、PTA役員の協力を得て保護者に対して学校給食費の納入を促したことが報告されている。また、今日では学校給食費の徴収方法として、金融機関の保護者の口座からの引落が多くなってきているが、児童生徒を通じて集金袋により現金で徴収することにより、保護者の自覚を促した取組や、説得し得ない保護者に対しては、やむを得ず、法的措置を講じた事例なども報告されており、これらの事例も参考としつつ対応することが望ましい。

2.生活保護による教育扶助及び就学援助制度の活用について

今回の調査において、児童生徒ごとに未納が生じる主な原因についての学校としての認識に係る設問に対し、「保護者の経済的な問題」が原因であるとの回答が約33%を占めている。
 現行制度においては、生活保護による教育扶助には学校給食費が含まれており、また、生活保護の対象とならないものの経済的な理由により就学が困難と認められる児童生徒の保護者に対しては、各地方公共団体の定めるところによる就学援助制度により、学校給食に要する経費の援助がなされている。なお、就学援助制度によるいわゆる準要保護者に係る国の補助金については、三位一体の改革により平成17年度から廃止・一般財源化され、これに伴う財源も税源移譲されるとともに、地方財政措置が講じられており、平成17年6月13日付け17初児生第12号及び平成18年6月15日付け18初児生第15号の各通知において、所要の財源措置が講じられたことを踏まえ、各地方公共団体においては、準要保護者に対する就学援助事業の適切な実施に取り組むよう要請しているところであり、引き続き、各地方公共団体は就学援助事業の充実に努めることが求められる。
 このような制度があるにもかかわらず、学校給食費の未納の原因として「保護者の経済的な問題」が原因であるとの回答が約33%にのぼるため、その事情を個別に聴取したところ、このような事例の中には、生活保護あるいは就学援助制度の受給対象資格を有しながら、申請を行っていない保護者がみられるとのことであった。また、生活保護あるいは就学援助制度の適用を受け、学校給食費の支払に充当するための金銭を受給しているにもかかわらず、他の出費に充てている保護者も存在するとのことであった。
  したがって、学校給食費の未納を未然に防止する観点からも、就学援助制度等の説明を十分に行い、これらの制度の活用を奨励することが求められる。
 また、これらの制度の適用を受け、学校給食費相当額について受給しているにもかかわらず、他の出費に充てている保護者については、本来、「保護者の経済的問題」というよりは、「保護者としての責任感や規範意識の問題」とも認識され得る事例であるが、今回の調査では、このような事例への対応策として、学校給食費相当額を直接、学校長に交付するとする取組を行っている事例が報告されている。なお、このような措置に関しては、昭和39年2月3日付け文初財第21号文部省初等中等教育局長、体育局長通知「要保護および準要保護児童生徒に対する就学援助費に係る事務処理要領について」において、必要に応じて保護者に代わり、学校長に交付する場合もあることを前提として、「学校長が保護者の代理者として給与費を取り扱う場合は、必ず委任状を作成するよう指導すること」とされている。また、生活保護法第32条第2項では、「教育扶助のための保護金品は、被保護者、その親権者若しくは未成年後見人又は被保護者の通学する学校の長に対して交付するものとする。」とされており、必要に応じて適切と認められる場合には、学校長に交付することも制度上可能となっている。学校給食の未納問題の解消を図る上でも、このような制度の運用も一つの有効な方法であると考えられる。

3.学校給食費の未納問題への取組体制について

 今回の調査では、学校給食費の未納問題が生じた場合の対応者として学級担任や校長、教頭の割合が高いことがうかがわれる。また、特定の者に負担とならないような配慮がなされていると回答した学校は約45%であり、約55%ではそのような配慮がなされていないとの結果が出ている。
 各学校における未納問題の状況にもよるが、例えば学級担任が未納問題に対応するために相当の時間と労力を割いているような場合、当該教諭の本来の教育活動にも支障が生じるおそれがあるため、各学校長は、現状を的確に把握し、特定の者に過度の負担がかからないよう、PTAとの連携を図りつつ、学校全体としての取組体制を整えるよう留意する必要がある。
 また、市町村教育委員会等の学校給食実施者は、その設置する各学校における学校給食費の未納状況を随時把握し、当該学校の教職員と連携協力しつつ問題の解消に努めることが重要である。とりわけ、各学校のみの対応では困難な状況にあると認められる場合については、学校給食実施者において有効な支援方策を講ずることが求められる。
 今回の調査においては、各学校における方策として、学校において全職員が未納問題の状況について共通認識を図る会議の定期的な開催、未納問題対応マニュアルの作成、学年PTA役員の協力による対応などの取組事例が報告されるとともに、教育委員会における方策として、教育委員会事務局職員と各学校の教職員により編成された「未納者訪問班」による家庭訪問の実施などの取組事例が報告されており、これらの事例も参考としつつ対応することが望ましい。

お問合せ先

スポーツ・青少年局学校健康教育課学校給食係

電話番号:03-5253-4111(内線2694)

(スポーツ・青少年局学校健康教育課)

-- 登録:平成22年05月 --