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学校教育法施行規則及び大学院設置基準の一部を改正する省令の施行等について(通知)

 元文科高第380号
 令和元年9月26日
各国公私立大学長
大学を設置する各地方公共団体の長
各公立大学法人の理事長
大学を設置する各学校法人の理事長        殿
大学を設置する各学校設置会社の代表取締役
放送大学学園理事長
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構長
文部科学省高等教育局長      
  伯井 美徳

学校教育法施行規則及び大学院設置基準の一部を改正する省令の施行について(通知)


 この度,別添のとおり「学校教育法施行規則及び大学院設置基準の一部を改正する省令」(令和元年文部科学省令第13号)(以下「改正省令」という。)が令和元年8月30日に公布され,大学院設置基準の改正については令和元年8月30日から,学校教育法施行規則の改正については令和2年4月1日から施行されることとなりました。
 今回の改正は,「2040年を見据えた大学院教育のあるべき姿~社会を先導する人材の育成に向けた体質改善の方策~(審議まとめ)」(平成31年1月22日中央教育審議会大学分科会)における提言を踏まえ,大学院が今後の社会の需要に応えていく観点から,「大学院教育の体質改善」の方策として,「学位授与の方針」,「教育課程編成・実施の方針」及び「入学者受入れの方針」(以下「三つの方針」という。)を出発点とした学位プログラムとしての大学院教育の確立,学位論文に係る評価に当たっての基準の公表による大学院の取組の社会への発信,博士後期課程の学生が修了後自らが有する学識を教授するために必要な能力を培うための機会の設定,既存の経済的支援等の情報提供の促進を行うものです。
 今回の改正の概要及び留意すべき事項は下記のとおりですので,十分御了知いただき,その運用に当たっては遺漏なきようにお取り計らいください。


第1 改正の概要

1.学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)の一部改正

(1)「三つの方針」の策定・公表の義務化
大学院は,当該大学院,研究科,又は専攻ごとに,その教育上の目的を踏まえて,「三つの方針」を定め,公表するものとすること。(第165条の2第1項関係)

(2)学位論文に係る評価に当たっての基準の公表の義務化
大学院(専門職大学院を除く。第2の2(1)において同じ。)を置く大学は,大学院における学位論文に係る評価に当たっての基準を公表するものとすること。(第172条の2第3項関係)

2.大学院設置基準(昭和49年文部省令第28号)の一部改正

(1)学識を教授するために必要な能力を培うための機会の設定又は当該機会に関する情報提供の努力義務化
大学院は,博士後期課程の学生は修了後自らが有する学識を教授する見込みがあることから,そのために必要な能力を培うための機会を設けること又は当該機会に関する情報の提供を行うことに努めるものとすること。(第42条の2関係)

(2)経済的負担の軽減のための措置等に関する情報の明示の努力義務化
大学院は,授業料,入学料その他の大学院が徴収する費用及び修学に係る経済的負担の軽減を図るための措置に関する情報を整理し,学生及び入学を志望する者に対して明示するよう努めるものとすること。(第42条の3関係)

第2 留意事項

1.「三つの方針」の策定・公表の義務化について

(1)今回の改正は,各大学院における「三つの方針」について,その策定及び公表を法令上義務付けたものであり,改正省令第1条の施行日である令和2年4月1日以後,全ての大学院において,「三つの方針」が策定,公表されている必要があること。なお,「入学者受入れの方針」の策定,公表は平成23年に義務化されていること。

(2)各大学院においては,「三つの方針」の策定・公表に当たっては,「未来を牽引する大学院教育改革~社会と協働した「知のプロフェッショナル」の育成~(審議まとめ)」(平成27年9月15日中央教育審議会大学分科会)及び「「卒業認定・学位授与の方針」(ディプロマ・ポリシー),「教育課程編成・実施の方針」(カリキュラム・ポリシー)及び「入学者受入れの方針」(アドミッション・ポリシー)の策定及び運用に関するガイドライン」(平成28年3月31日中央教育審議会大学分科会大学教育部会)(以下「ガイドライン」という。)を参考の一つとして取り扱うとともに,形式的ではなく内容の伴う記述であること,「三つの方針」の相互の関連性が意識されていることが期待されること。なお,学校教育法施行規則第165条の2に規定される「卒業又は修了の認定に関する方針」,「教育課程の編成及び実施に関する方針」及び「入学者の受入れに関する方針」は,それぞれガイドラインにいう「卒業認定・学位授与の方針」,「教育課程編成・実施の方針」及び「入学者受入れの方針」と同じ意味内容を指すものであること。

(3)これまで自発的に「三つの方針」を策定してきた大学院においては,上記(2)や運用状況を踏まえて再点検することが強く期待されること。また,策定又は再点検した「三つの方針」を踏まえ,必要に応じて教育研究組織の在り方や定員設定に関する見直しを行うことが期待されること。

2.学位論文に係る評価に当たっての基準の公表の義務化について

(1)今回の改正は,各大学院における学位論文に係る評価に当たっての基準について,その公表を法令上義務付けたものであり,改正省令第1条の施行日である令和2年4月1日以後,全ての大学院において,学位論文に係る評価に当たっての基準が公表されている必要があること。

(2)今回の改正で公表が義務化された学位論文に係る評価に当たっての基準としては,大学院設置基準第14条の2第2項に定める学位論文に係る評価に当たっての基準が該当すること。具体的には,同省令第16条に定める修士論文,同省令第17条に定める博士論文及び学位規則(昭和28年文部省令第9号)第4条第2項に定める博士論文に係る評価に当たっての基準が該当すること。また,本改正の趣旨から,大学院設置基準第16条に定める特定の課題についての研究及び同省令第16条の2に定める試験及び審査に係る評価に当たっての基準についても公表することが期待されること。

(3)学位論文に係る評価に当たっての基準について,公表すべき事項としては,学位論文が満たすべき水準に加えて,例えば,審査委員の体制,審査の方法及び項目等も期待されること。

(4)修了要件として学位論文や特定の課題についての研究を課している専門職大学院においても,評価に当たっての基準を公表することが望ましいこと。

3.学識を教授するために必要な能力を培うための機会の設定又は当該機会に関する情報提供の努力義務化について

(1)今回の改正は,各大学院における,博士後期課程の学生を対象とした,学識を教授するために必要な能力を培うための機会(いわゆる「プレFD」。)の設定又は当該機会に関する情報提供に努めることについて法令上位置付けたものであり,改正省令第2条の施行日である令和元年8月30日以後,全ての大学院において,プレFDの設定又は情報提供に努める必要があること。

(2)プレFDとしては,例えば,主体的な学びを促すための学生指導法や教材の作成・活用方法等に関するセミナーや授業の開催,また,教育能力向上のため大学として設計し指導を行う等適切に関与したティーチング・アシスタント(TA)制度等による実践的な教育経験の機会の提供等が想定されること。なお,各大学院において策定した「三つの方針」を踏まえた上で,プレFDを授業として単位認定を伴うかたちで開講することは妨げないこと。

(3)プレFDの情報提供とは,大学院の規模等により当該大学院でのプレFDの実施が困難な場合等は,当該大学院の博士後期課程の学生が参加可能な他大学院等で実施されているプレFDに関する情報提供を行うことを意味すること。

(4)各大学院は,プレFDを自ら実施することだけではなく,教育関係共同利用拠点等の大学間連携の枠組みの活用も見据えて,プレFDに関する取組の充実を図ることが期待されること。

4.経済的負担の軽減のための措置等に関する情報の明示の努力義務化について

(1)今回の改正は,各大学院における授業料,入学料その他の大学院が徴収する費用及び修学に係る経済的負担の軽減を図るための措置に関する情報(いわゆる「ファイナンシャル・プラン」。)を整理して,学生や入学を志望する者に対して明示することに努めることについて法令上位置付けたものであり,改正省令第2条の施行日である令和元年8月30日以後,全ての大学院において,ファイナンシャル・プランの明示に努める必要があること。

(2)ファイナンシャル・プランについて,明示すべき事項としては,例えば,授業料,入学料及び同窓会等の会費等の大学院が徴収する費用,並びに当該大学院独自の奨学金,他機関の奨学金及び学内業務に補助的に従事させ給料を与える取組等の経済的支援のメニューやその条件,金額等が想定されること。これらの情報が整理され,一覧的・網羅的に学生や入学を志望する者が確認できる形で,在学生向け書類や入学出願書類,当該大学院のホームページ等から参照できるようにする必要があること。

(3)ファイナンシャル・プランの明示に当たって,これまでの経済的支援の実施状況や学生の実態を踏まえつつ,学内の経済的支援のメニューの充実を図ることも期待されること。


お問合せ先

高等教育局大学振興課大学改革推進室

電話番号:03‐5253‐4111(内線3312)

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