ここからサイトの主なメニューです

初任者研修の弾力的実施について(通知)

30文科初第493号

                                                                                  平成30年6月26日

 

  各都道府県教育委員会教育長                              
 各指定都市教育委員会教育長  殿


                             文部科学省初等中等教育局長
                                         髙橋 道和


                                                  (印影印刷)


                    初任者研修の弾力的実施について(通知)


 若手教員の時期は,学び続ける教員としての基礎を培う重要な時期であり,その時期に法定研修として実施されている教育公務員特例法(昭和24年法律第1号)第23条に基づく初任者研修は,その制度創設以来,各任命権者等の御尽力により,初任者研修を受ける公立の小学校等の教諭等(以下「初任者」という。)の資質能力の向上に関して有効に機能してきたところです。
 こうした中で,教職生涯を通じた教員の資質能力の向上という観点からは,教育公務員特例法等の一部を改正する法律(平成28年法律第87号)の施行に伴い,任命権者が校長及び教員としての資質の向上に関する指標を定めるとともに,研修を体系的かつ効果的に実施するための教員研修計画を定めることとされたところであり,このことを受け,各地域においては,初任者研修をはじめとした若手教員に対する研修の充実が図られることが期待されています。
 また,国においては,義務教育諸学校等の体制の充実及び運営の改善を図るための公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律(平成29年法律第5号)の施行に伴い,初任者研修に係る教員定数の基礎定数化を図り,初任者に対する指導体制が安定的に整えられるよう努めているところです。
 近年,各地域においては,別紙のようなベテランの教員やミドルリーダークラスの教員がメンターとして若手教員の指導や助言を行ったり,授業研究等を行ったりしながらチーム内で学び合う中で若手教員を育成するいわゆるメンター方式による校内研修といった工夫も見られるところです。また,多くの地域においては,若手教員の育成の強化を図るため,初任者研修のみで若手教員の研修を終えるのではなく,2年目研修や3年目研修を実施するなど若手教員のための研修を継続して実施する取組が行われてきています。
 また一方,初任者の側については,以前より臨時的に任用された講師等としての教職経験を積んだ後に採用される者がおり,また,その教職経験も人により様々であること,近年ではほぼ全都道府県に設置された教職大学院を修了して採用される者も増えていることのほか,一部の地域においては,教員志望の学生を対象にして,初任者の円滑な入職や必要最低限の実践力獲得のためにいわゆる「教師養成塾」が行われているなど,初任者の教職に関わる背景事情が多様化してきています。
 初任者研修の実施に関しては,「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について(答申)」(平成27年12月中央教育審議会)において,「初任者研修の弾力的な運用を可能にするよう現在の初任者研修の運用方針を見直すことが必要である」旨の提言がなされているところであり,以上のような状況を踏まえ,初任者研修の実施に当たっては,入職前,入職後を通して組織的かつ継続的に若手教員の育成が図られるよう,下記のことに留意し,必要な改善を図っていただくようお願いします。
 各都道府県教育委員会におかれては,域内の市町村教育委員会に対して本件の周知をお願いします。

                     記

1 校内研修の実施時間及び校外研修の実施日数の弾力的設定
 
   初任者研修における研修時間・日数の目安としては,従前,文部科学省より,校内研修については週10時間以上,年間300時間以上,校外研修については年間25日間以上等を都道府県教育委員会等に対して会議等で周知してきたところである。
   このことについて,各地域における初任者研修を含めた若手教員に対する研修全体の実施状況等を踏まえ,初任者研修の校内研修の実施時間及び校外研修の実施日数を弾力的に設定することが考えられること。

2 教職大学院修了者等に対する個別的対応
 
  (1) 教職大学院修了者について,当該教職大学院における学修の成果を踏まえ,初任者研修の実施に当たり,一般の初任者が受ける内容の一部を実施しない,又は一般の初任者が受ける内容よりも高度な研修を実施するなどの対応が考えられること。
 
  (2) 採用前に臨時的に任用された講師等としての勤務経験を有する者について,当該講師等としての勤務期間において受けた研修等の成果を踏まえ,初任者研修の実施に当たり,一般の初任者が受ける内容の一部を実施しないなどの対応が考えられること。このことに関連して,必要に応じ,臨時的に任用された講師等に対する研修の充実についても併せて検討していただきたいこと。
 
  (3) いわゆる「教師養成塾」など,採用前の者に対して計画的に行われる,教員としての資質能力の向上を図るための取組における学びの成果を踏まえ,当該学びを行った者について,初任者研修の実施に当たり,一般の初任者が受ける内容の一部を実施しないなどの対応が考えられること。その際,上記のような入職前の学びへの参加は当然に受講者の任意によるべきものであり,義務的なものと受け取られることのないよう留意すること。

3 校内研修における指導に係る教員定数の効果的活用と体制の工夫
 
   義務教育諸学校における初任者に対する校内研修の指導体制については,従前,地域に初任者研修の拠点校を設け,その学校に初任者指導教員を配置し,当該教員が拠点校を含む地域の複数の学校に分散して配置されている初任者の指導に当たる「拠点校方式」を前提として教員定数の加配措置を行ってきたところである。
   初任者研修に係る教員定数の基礎定数化(2026年度までに漸次実施)については,「義務教育諸学校等の体制の充実及び運営の改善を図るための公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律等の施行について(通知)」(平成29年3月31日付け28文科初第1854号)において留意事項等を示してきたところであるが,この基礎定数については,拠点校方式による初任者のみを対象とした指導に係る活用に加え,例えば,前述のようなチーム内で学びあう中で初任者等の若手教員を育成するいわゆるメンター方式における研修コーディネーターとしての活用等も可能であること。 このことも踏まえ,それぞれの地域の実情に応じ,初任者を効果的に育成するための体制を工夫していただきたいこと。
   


                                    (本件担当)                
                                      文部科学省初等中等教育局教職員課研修支援係
                                        Tel:03-5253-4111(内線 2986)   

  



お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

Adobe Readerのダウンロード(別ウィンドウで開きます。)

PDF形式のファイルを御覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、まずダウンロードして、インストールしてください。

(総合教育政策局教育人材政策課)

-- 登録:平成31年03月 --