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学習指導要領の一部改正に伴う小学校,中学校及び特別支援学校小学部・中学部における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)

28文科初第604号

平成28年7月29日
各都道府県教育委員会   
各指定都市教育委員会   
各都道府県知事                                                 殿
附属学校を置く各国立大学法人学長
構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた地方公共団体の長 
文部科学省初等中等教育局長
藤原  誠


学習指導要領の一部改正に伴う小学校,中学校及び特別支援学校小学部・中学部における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)

  平成27年3月27日付け26文科初第1339号「学校教育法施行規則の一部を改正する省令の制定,小学校学習指導要領の一部を改正する告示,中学校学習指導要領の一部を改正する告示及び特別支援学校小学部・中学部学習指導要領の一部を改正する告示の公示並びに移行措置等について(通知)」でお知らせしたとおり, 平成27年3月に,学校教育法施行規則及び小学校学習指導要領,中学校学習指導要領,特別支援学校小学部・中学部学習指導要領(以下「小・中学校学習指導要領等」という。)の一部改正が行われ,従来の「道徳の時間」が新たに「特別の教科 道徳」(以下「道徳科」という。)として位置づけられました。
  道徳科の評価の在り方については,文部科学省において「道徳教育に係る評価等の在り方に関する専門家会議」(以下「専門家会議」という。)を設けて平成27年6月から検討を行い,本年7月22日に報告を受けたところです。
  文部科学省においては,専門家会議の報告を受け,各学校における道徳科の学習評価が円滑に行われるとともに,各設置者による指導要録の様式の決定や各学校における指導要録の作成の参考となるよう,学習評価を行うに当たっての配慮事項,指導要録に記載する事項及び各学校における指導要録の作成に当たっての配慮事項等を下記のとおり取りまとめました。
ついては,下記に示す学習評価を行うに当たっての配慮事項等について十分に御了知の上,各都道府県教育委員会におかれては,所管の学校及び域内の市町村教育委員会に対し,各指定都市教育委員会におかれては,所管の学校に対し,各都道府県知事及び構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた地方公共団体の長におかれては,所轄の学校及び学校法人等に対し,国立大学長におかれては,その管下の学校に対して,本報告の趣旨も踏まえ,指導要録の様式が適切に設定され,新しい道徳科に対応した学習指導と学習評価が行われるよう,これらの十分な周知及び必要な指導等をお願いします。その際,入学者選抜を行う高校学校等に対しても,遺漏なく周知下さいますようお願いします。

1 道徳科の学習評価に関する基本的な考え方について
道徳科の評価を行うに当たっては,小・中学校学習指導要領等第3章の児童生徒の「学習状況や道徳性に係る成長の様子を継続的に把握し,指導に生かすよう努める必要がある。ただし,数値などによる評価は行わないものとする」との規定の趣旨や,「道徳に係る教育課程の改善等について(答申)」(平成26年10月21日中央教育審議会)の「道徳性の評価の基盤には,教員と児童生徒との人格的な触れ合いによる共感的な理解が存在することが重要」であり,道徳性の評価は「児童生徒が自らの成長を実感し,更に意欲的に取り組もうとするきっかけとなるような評価を目指すべき」との評価に当たっての考え方等を十分に踏まえる必要がある。  具体的には以下の点に留意し,学習活動における児童生徒の「学習状況や道徳性に係る成長の様子」を,観点別評価ではなく個人内評価として丁寧に見取り,記述で表現することが適切である。
 (1)児童生徒の人格そのものに働きかけ,道徳性を養うことを目標とする道徳科の評価としては,育むべき資質・能力を観点別に分節し,学習状況を分析的に捉えることは妥当ではないこと。
 (2)このため,道徳科については,「道徳的諸価値についての理解を基に,自己を見つめ,物事を(広い視野から)多面的・多角的に考え,自己(人間として)の生き方についての考えを深める」という学習活動における児童生徒の具体的な取組状況を,一定のまとまりの中で,児童生徒が学習の見通しをもって振り返る場面を適切に設定しつつ見取ることが求められること。
 (3)他の児童生徒との比較による評価ではなく,児童生徒がいかに成長したかを積極的に受け止めて認め,励ます個人内評価として記述式で行うこと。
 (4)個々の内容項目ごとではなく,大くくりなまとまりを踏まえた評価とすること。
 (5)その際,特に道徳教育の質的転換を図るという今回の道徳の特別教科化の趣旨を踏まえれば,特に,学習活動において児童生徒がより多面的・多角的な見方へと発展しているか,道徳的価値の理解を自分自身との関わりの中で深めているかといった点を重視することが求められること。

2 多様な指導方法の確立や評価の工夫・改善について
別添の専門家会議の報告を踏まえ,多様な指導方法の確立や評価の工夫・改善に向けて積極的に取り組むことが求められること。

3 小学校,中学校及び特別支援学校小学部・中学部の指導要録について

道徳科については,児童生徒の学習状況や道徳性に係る成長の様子について,特に顕著と認められる具体的な状況等について記述による評価を行うこと。

4 入学者選抜における取扱について
道徳科における学習状況や道徳性に係る成長の様子の把握については,
  ・児童生徒の人格そのものに働きかけ,道徳性を養うという道徳科の目標に照らし,その児童生徒がいかに成長したかを積極的に受け止め,励ます観点から行うものであり,個人内評価であるとの趣旨がより強く要請されること。
  ・児童生徒自身が,入学者選抜や調査書などを気にすることなく,真正面から自分のこととして道徳的価値に多面的・多角的に向き合うことこそ道徳教育の質的転換の目的であることから,「各教科の評定」や「出欠の記録」,「行動の記録」,「総合所見及び指導上参考となる諸事項」などとは基本的な性格が異なるものであり,調査書に記載せず,入学者選抜の合否判定に活用することのないようにすること。
   
5 発達障害等のある児童生徒への必要な配慮について
(1)道徳科の指導に当たっては,児童生徒の障害による学習上の困難さ,集中することや継続的に行動をコントロールすることの困難さ,他人との社会的関係を形成することの困難さなどの状況ごとに,指導上の必要な配慮を行うこと。こうした配慮を継続的に行うことができるよう,個別の指導計画等に指導上の必要な配慮を記載することが考えられること。
(2)評価を行うに当たっても,困難さの状況ごとの配慮が必要であり,前述のような配慮を伴った指導を行った結果として,相手の意見を取り入れつつ自分の考えを深めているかなど,児童生徒が多角的・多面的な見方へ発展させていたり道徳的価値を自分のこととして捉えていたりしているかを丁寧に見取る必要があること。

6 その他
本通知に記載するところのほか,児童生徒の評価等の在り方については,引き続き,平成22年5月11日付け22文科初第1号「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」によるところとする。


お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程第一係

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-- 登録:平成28年08月 --