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教科書採択の改善について(通知)

24文科初第718号
平成24年9月28日
各都道府県教育委員会教育長 殿
文部科学省初等中等教育局長
             布村 幸彦

 義務教育諸学校で用いられる教科書の採択については、昭和38年に義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(以下「無償措置法」という。)をはじめとした関係法令によりその方法・手続きが定められ、採択権者である教育委員会等の判断と責任により、十分な調査研究に基づき、適正かつ公正に行われてきたところです。

 一方、市町村合併に伴う地方の行政体制の変化などを踏まえ、文部科学省においては、各教育委員会の協力のもと教科書採択の状況の調査を行い、その結果(以下「調査結果」という。)を別添1のとおり取りまとめました。

 これまでも文部科学省では、平成2年3月20日付け文初教第116号「教科書採択の在り方の改善について(通知)」(以下「平成2年通知」という。)(別添2)や平成14年8月30日付け14文科初第683号「教科書制度の改善について(通知)」(以下「平成14年通知」という。)(別添3)を通じて、教科書採択の改善について通知してまいりましたが、いくつかの点については更なる改善の余地が見られるところです。

 そのため、今回の調査結果を受けて今後の教科書採択に当たって特に留意いただきたい事項と併せて、これまでの平成2年通知や平成14年通知も踏まえ引き続き取り組んでいただきたい事項について、下記のとおり取りまとめました。今後の採択に当たっては下記の留意いただきたい事項を踏まえて、採択権者の権限と責任のもと、より一層適正かつ公正に教科書採択を行っていただくようよろしくお願いします。併せて、これらのことについて、域内の市町村教育委員会及び国立・私立の義務教育諸学校に対しても、適切な指導をお願いします。

1 調査研究の充実に向けた条件整備

(1) 十分な調査研究期間の確保

 文部科学省としても、調査研究に使用する教科書見本が遅滞なく送付されるよう発行者への周知に努めるが、都道府県教育委員会においても、今回の調査結果を参考に、市町村教育委員会において十分な調査研究期間が確保できるよう、需要数の報告の期限を含め採択スケジュールについて再検討するとともに、引き続き、市町村教育委員会に対して、教科書見本が送付され次第速やかに調査研究に着手するよう適切な指導に努めること。

(2) 調査研究体制の充実

 引き続き、各地域の実情に応じて調査研究体制の充実を図るよう努めること。その際、都道府県教育委員会は、同一の採択地区を構成しない市町村であっても、教科書の調査研究を合同で行うことは差し支えないことから、採択地区間で合同の調査研究を行うなど、充実した教科書の調査研究に基づく採択が行われるよう指導に努めること。

(3) 調査研究のための資料の充実

 引き続き、市町村教育委員会や国立・私立の学校に対する指導のために都道府県教育委員会が作成している選定資料の内容の一層の工夫・充実に努めること。また、教育委員会に高等学校用教科書のための調査・研究組織を設けるなどして恒常的な教科書の調査研究に努め、高等学校用教科書の採択のための調査研究資料の充実に努めること。

(4) 保護者等の意見を踏まえた調査研究の充実

 引き続き、教科用図書選定審議会や採択地区に設けられる選定委員会等への保護者の参画をより一層促進すること。また、高等学校用教科書の採択に当たっては、学校評議員の意見を聞くことなどにより、保護者等の意見を踏まえた調査研究の充実に努めること。

(5) 効果的な教科書展示会の開催

 引き続き、教科書展示会に教員や保護者等が更に足を運びやすくするよう、各学校を訪問して行う移動展示会や、図書館、公民館等での展示会を充実させるとともに、その開催時期や場所等について、展示会開催の意義・目的や教科書採択の仕組みと併せて積極的な周知に努めること。

2 採択手続の改善

(1) 採択地区の適正規模化

 各市町村教育委員会の意向等を的確に踏まえ、採択地区がより適切なものとなるよう不断の見直しに努めること。

(2) 市町村教育委員会と採択地区との関係の明確化

 無償措置法第13条4項は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条第6号が規定する教科書の採択の権限の行使について特別の定めをしており、採択地区内の市町村教育委員会は、無償措置法第13条4項の規定による協議の結果に基づいて、同一の教科書を採択する必要がある。

 そのため、義務教育諸学校の教科書の採択に当たり、採択地区が複数の市郡を合わせた区域である場合には、採択地区協議会などにおける市町村教育委員会間の協議に当たって、協議が調わない場合の再協議の手続きや、最終的な合意形成の方法をあらかじめ教育委員会間の調整のもと定めるよう指導するとともに、協議が調わない場合には適切な指導・助言を行い、採択地区内で同一の教科書になるよう指導に努めること。

(3) 適正かつ公正な採択手続の確保

 引き続き、教職員の投票によって採択教科書が決定されるなど、採択権者の責任が不明確になることがないよう、採択手続きの適正化を図るよう努めること。

 また、静ひつな採択環境を確保するため、それぞれの地域において広く関係者の理解を求めるよう努めるとともに、様々な働きかけにより円滑な採択事務に支障をきたすような事態が生じた場合や違法な働きかけがあった場合には、各採択権者が警察等の関係機関と連携を図りながら、毅然とした対応を取るよう指導・支援に努めること。

 さらに、文部科学省においても、各教科書発行者に対して採択に関する過当な宣伝行為を行わないよう指導に努めるが、各教育委員会においても教科書発行者の宣伝行為についてその実態を把握し、事前に適切な対策を講ずるなど、採択の公正確保の一層の徹底に努めること。

(4) 開かれた採択の一層の推進

 引き続き、採択結果・理由など、採択に関する情報の積極的な公表に努めること。

3 その他

(1) 図書館等への教科書の整備

 保護者や教員、児童生徒が、採択の時のみならず、常時様々な種類の教科書を手に取ることができる環境を整備するため、各学校図書館や公立図書館における教科書の整備に努めること。

別添

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-- 登録:平成24年10月 --