三 国民文化祭

 このような「参加する文化活動」への支援は、昭和六十一年に開始された「国民文化祭」によって更に大規模に展開されることになった。五十年代を通じて国民の間に様々な文化活動が更に広がり、参加意欲がますます高まっているが、文化庁としてこの国民文化祭の開催によってこうした傾向を更に助長することとしたものである。国民文化祭は全国各地で国民一般(アマチュア)が行っている各種の文化活動に競演、交流、発表の全国的な「場」を提供するものであり、各都道府県の持ち回りにより、文化庁と共同で主催する。この新たに設けられた国民の文化の祭典は、各地方に対し、広く文化活動への参加の機運を高め、新しい芸術文化の創造を促す上で大きな役割を果たすことになった。

 また、平成元年度からは、広く海外との文化の交流と相互理解の促進を図るため、こうした国民文化祭や全国高等学校総合文化祭を舞台として、アジア、ヨーロッパを中心とした諸外国の青少年文化活動及びアマチュアの文化活動を招へい・派遣する「国民文化国際交流事業」を実施することになった。

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