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三 大学等の研究組織の整備

研究組織の整備の観点

 研究組織は、当該研究分野の研究動向、研究水準等の諸情勢を踏まえ、その必要性、緊急性について、将来性、波及効果、国際的貢献度及び社会的要請のような各種の観点に配慮しながら整備されなければならない。また、研究組織は、その設置後においても、学術研究の進展に応じ、自ら積極的に研究体制等の見直しを行い、適時的確な改組・転換を図ることにより、常に活性化を図り、高い研究水準を維持していく必要がある。文部省においては、学術審議会の答申等を踏まえ、引き続き国立大学附置研究所の改組・転換、廃止・統合、並びに大学共同利用機関の整備、附置研究所等の共同利用化などによる共同研究体制の整備を図ってきているほか、次のような施策を進めてきている。

大講座、大研究部門

 大講座、大研究部門は、従来の講座、研究部門(教授一人、助教授一人、助手二人)を二つ以上統合して設置するもので、新しい分野や境界領域の研究への対応や研究動向に即応した研究者の配置が容易になることなどの長所がある。四十九年度に初めて設置されて以来年々増加してきており、平成三年度においては、大講座は八一大学一六四学部に設置されている。大研究部門は二四研究所に九二大部門が設置されている。

流動研究部門・客員研究部門

 流動研究部門は、既存の研究組織を活用しつつ、学問分野の推進に応じた共同研究の推進を図る観点から、大学や研究所等の枠を越えて、既存の講座や研究部門等の研究者を他の研究所等に一定期間(通例二年間)組織又は定員ごと移して、研究を担当させるための研究部門で、昭和五十九年度以降整備してきており、平成三年度においては、一大学共同利用機関に三流動研究部門が設置されている。一方、専任の研究者を配置せず、国内外の外部の研究者に併任又は非常勤等の身分で研究を担当させる客員研究部門は昭和三十九年度に初めて設置されて以来年々増加してきており、平成三年度においては、一三の大学共同利用機関に九八、二七の附置研究所に三九、二一の全国共同利用施設等に二七の客員部門が設置されている。

寄附講座、寄附研究部門

 寄附講座、寄附研究部門は、大学等の教育研究機能の豊富化、活性化を図るため、国立学校特別会計法による奨学寄附金の委任経理制度を活用し、民間等からの寄附により設置・運用されるものであり、昭和六十二年五月に制度化された。平成三年十月現在、国立大学等では四〇寄附講座、一四寄附研究部門が設置されている。

存続期間を定めた研究組織の設置

 国立大学において、研究部門等を設置する場合、新たな研究の要請等に適切に対応するとともに、研究組織の沈滞化、陳腐化を避けるなどの観点から、昭和四十九年度に東京大学理学部附属高エネルギー物理学実験施設に五年間の存続期限を付して以降、必要に応じ、あらかじめ存続期間を定める制度を実施している。存続期間については、五年間や七年間のものもあったが、現在ではすべて十年間としており、平成三年度では、九〇研究施設(全国共同利用施設六、学内共同利用施設二七、学部・附置研究所附属研究施設五七)及び七一研究部門に存続期間が付されている。

新プログラム方式による研究

 平成元年七月の学術審議会の建議「学術研究振興のための新たな方策について-学術の新しい展開のためのプログラム-」を踏まえ、二年度から、最近の学術研究をめぐる動向に的確に対応して推進すべき研究分野を機動的、弾力的に定め、重点的に研究者、研究費等を投入し、グループ研究の推進や共同研究体制の整備を図ることにより、学術研究の発展の基礎となるような研究の推進を図る新プログラム方式が導入された。

 このための研究費として、科学研究費補助金に「創成的基礎研究費」が新設され、四年度には、七つの分野について研究が推進されている。

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学制百二十年史編集委員会

-- 登録:平成21年以前 --