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一 教育内容の改善

 昭和四十三年から四十五年にかけての学習指導要領の改訂以降、現在に至るまでに二回の学習指導要領の改訂が行われ、それぞれ学校体育に改善が加えられた。

 まず、五十二年七月に小学校及び中学校の学習指導要領が、翌五十三年八月に高等学校の学習指導要領が改訂された。小学校では、児童の発達段階に応じて運動の楽しさを体得するとともに、運動の仕方を身に付けるよう、低・中学年に基本の運動やゲームの領域を取り入れ、中学校では効果的な指導と内容の弾力的な取扱いができるよう、運動領域を整理統合した。また、このほか、高等学校において体育の専門教育を主とする学科のための教科及び科目の内容が初めて明示された。

 次いで、平成元年三月の小・中・高等学校の学習指導要領の改訂においては、生涯スポーツの基礎作りという観点から、運動に親しむ習慣の育成をこれまで以上に重視し、健康の増進と体力の向上とともに並列的な目標とした。小学校では、個に応じて一人一人を伸ばす観点から、内容を低・中・高学年の三段階で示すこととし、中学校では、運動領域の選択履修を拡大するとともに、第三学年の保健体育の授業時数を週四時間充てることができるようにした。また、高等学校では、男女同一の教育課程を編成する観点から、履修単位の男女差をなくした。さらに中学校及び高等学校では、我が国の伝統的文化を尊重する態度を育成する観点から、格技を武道に改めるとともに、武道とダンスについて男女とも履修可能とした。このほか、部活動への参加がクラブ活動と同様の成果があると認められるときは、部活動への参加をもってクラブ活動の履習に替えることができることとした。

 文部省は学校における体育・スポーツの指導の充実を図るため、先導的な実践研究を行う研究推進校を指定しており、昭和五十一年度から体力つくり推進校、五十五年度から武道指導推進校、平成二年度から運動部活動研究推進校の指定を行っている。

 児童生徒の対外競技については、児童生徒の運動競技が一層活発かつ適正に行われるよう、五十四年に基準を改訂し、学校教育活動としての対外競技についても、小学校では同一市町村又は隣接市町村程度の範囲で実施し、中学校では地方ブロック大会及び全国大会へ参加できる道を開いた。現在、中学生が参加する学校体育の全国大会としては、全国中学校選抜体育大会(一七種目)が開催されている。また、中学生の国民体育大会への参加については、生徒の個性・能力の伸長、競技力の向上の見地から、六十三年から試行措置として競技種目を限定して認めている。

 大学では、保健体育の授業科目を通じて、生涯スポーツの一環として学生の心身の健全な発達を促すことをはじめとして、体育・スポーツの専門教育を行うことによって、保健体育の教員のほか、社会体育の指導者を養成する役割を果たしている。また、大学は専門的なスポーツ研究や部活動を通じて、我が国の競技水準の向上にも大きな役割を果たしている。五十六年に社会体育の分野における実践的指導者の養成を主眼に、国立大学としては初の体育系単科大学である鹿屋体育大学が設置され、五十九年度から学生を受け入れた。また、大学設置基準の大綱化を求めた大学審議会の答申に基づき、同基準が平成三年六月に改正されたことに伴い、従来必修とされていた保健体育も必修としないこととされ、各大学がそれぞれの教育方針により開設することとなった。

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