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第四節 平成二年・三年中央教育審議会答申

 臨時教育審議会が設置期間満了となって後、平成元年四月になって中央教育審議会が再開され、「新しい時代に対応する教育の諸制度の改革について」諮問された。諮問の具体的テーマは、大きく分けて「後期中等教育の改革とこれに関連する高等教育の課題」と「生涯学習の基盤整備」の二つがあった。中央教育審議会は、小委員会を設け、審議を行った。

 このうち、生涯学習の基盤整備については、二年一月、「生涯学習の基盤整備について」の答申が行われた。その主な内容は、都道府県における生涯学習の推進体制の整備、生涯学習活動重点地域の設定、文部省の生涯学習審議会の設置等である。この答申を受け、文部省は、「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律案」を国会に提出し、同法案は二年六月に成立、七月に施行された。

 三年四月、中央教育審議会は、「新しい時代に対応する教育の諸制度の改革について」の答申を提出した。

 この答申では、まず、高等学校教育の改革について、生徒の選択の幅を広げ、個性の伸長を図る観点から、1)学科制度を見直し、新たに普通科と職業学科を総合したような学科を設けること、2)新しいタイプの高等学校の設置を奨励すること、3)単位制の活用を図ること、4)学校・学科間の移動をしやすくするため、各学校・学科に一定幅の編入学定員枠を用意することなどを提言している。さらに、数学や物理など特定の分野において特に能力の伸長の著しい者に対する教育上の例外措置として、大学レベルの教育研究に触れる機会を与えることなどについて、専門的な調査研究を行うことなども提言している。

 また、受験競争の緩和を図る観点から、大学や高等学校等の入学者選抜について評価尺度の多元化・複数化などその改善を行うこと、入試に関する情報の提供の充実を図ること、関係者の協議の場を設定することや、大学入学者選抜の改善については、これらの提案を含め大学審議会において検討すること、大学の教育内容等の改善、特色ある教育・研究の推進を図ることなどを提言している。

 さらに、答申は、生涯学習社会への対応について、大学等が生涯学習機関としての役割を拡充すること、生涯のいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果を適切に評価するような多様な仕組みを整備していくことなどを提言している。

 文部省においては、三年四月の答申直後、文部事務次官を本部長とする文教施策推進本部を設置し、答申で示された諸提言の具体化に積極的に取り組んでいる。このうち、高等学校教育の改革及び教育上の例外措置については、協力者会議を設置し、専門的な調査研究を開始した。

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