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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第4章  科学技術活動の国際化の推進
[1]  主体的な国際協力活動の展開
(1)  多国間協力枠組みにおける展開


(主要国首脳会議(サミット))

 第8回主要国首脳会議(ベルサイユ・サミット)において,ミッテラン仏大統領の提唱の下に,初めて科学技術が話題として取り上げられて以来,科学技術に関する話題はたびたび取り上げられている。

(国際連合諸機関)

 国際連合においては,各種委員会・機関等を通じ,全地球的視野で解決に当たる必要がある天然資源,エネルギー,食糧,気候,環境,自然災害などに関する諸問題に対しての活動が積極的に展開されている。2002年(平成14年)8月から9月にかけ,南アフリカ共和国において開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」では,科学的な知見の持続可能な開発への貢献に関し,我が国から災害防止や水循環のための共同観測・研究,気候変動予測のための組織的観測の推進,統合地球観測戦略の拡大,さらに衛星等を利用した地球観測技術の開発と利用拡大を提案し,これらが将来の行動の指針である実施計画に盛り込まれた。

 自然災害については,1999年(平成11年)7月にスイスのジュネーヴにおいて開催された「プログラムフォーラム」において,国際防災10年の成果を踏まえ,今後も継続して各国が防災分野における国際協力を推進していくことが決議された。これを踏まえて,1998年(平成10年)7月に神戸に設立されたアジア防災センターでは引き続き活動が行われているとともに,2003年(平成15年)1月には,神戸において国連国際防災戦略アジア会議が開催された。

 また,我が国は,国連教育科学文化機関(UNESCO)の多岐にわたる科学技術分野の事業活動に積極的に参加協力している。

 UNESCOは,「水」を科学分野における最優先分野と定め,国際水文学計画(IHP)などの各種事業を通じて世界の水問題に取り組んでおり,国連の23機関が共同で実施する「国連世界水アセスメント計画(WWAP)」の事務局を務めている。2002年(平成14年)8月の「持続可能な開発に関する世界首脳会議」(ヨハネスブルグサミット)においては,地球規模の水問題への取組を報告するとともに,2003年(平成15年)3月に日本で開催された第3回世界水フォーラムにおいて,最初の「世界水発展報告書(WWDR)」を発表した。

(経済協力開発機構〔OECD〕)

 OECDにおいては,科学技術政策委員会(CSTP),情報・コンピュータ及び通信政策委員会(ICCP),産業・企業環境委員会(CIBE),農業委員会(AGR),環境政策委員会(EPOC),原子力機関(NEA),国際エネルギー機関(IEA)等を通じて,加盟国間の意見・経験等の交換,情報及び人材の交流,統計資料等の作成及び共同研究の実施をはじめとした科学技術に関する活動が行われている。

 CSTPは,加盟国の経済及び社会の発展に貢献するために,科学技術政策分野におけるメンバー国間の協力を推進することを目的として活動しており,2002年(平成14年)10月の第79回会合では,科学技術システムのガバナンス,知的財産権,2004年(平成16年)に開催予定の閣僚級会合における議題等について議論が行われた。

 さらに,CSTPは4つのサブグループを設置し,具体的な活動を実施している。

{1}グローバルサイエンスフォーラム(GSF:地球規模問題の解決に寄与する国際科学技術協力の推進を主な目的としている)

 同フォーラムは,メガサイエンスフォーラムの活動を継承し,科学技術政策担当者が国際協力・協調が必要な科学技術分野の重要事項について意見交換し,科学技術政策決定に資する提言を行うための場として,1999年(平成11年)6月に設立された。

 2002年(平成14年)6月及び2003年(平成15年)1月の会合においては,高エネルギー物理学コンサルタティブ・グループ,電波天文学タスクフォース,国際科学技術協力調査,地球近傍小天体(NEOs)活動等について検討が行われている。

 我が国が提案した国際科学技術協力調査は,既存の国際科学協力プロジェクトを調査することにより,将来のプロジェクトを実施するに当たって有益な情報を抽出するためのものである。2003年(平成15年)2月には東京において,文部科学省の主催により各国より多数の研究者等を迎えて本調査を総括する「MEXT/OECD/グローバルサイエンスフォーラム国際科学技術ワークショップ」が開催された。ワークショップの報告書は2003年(平成15年)6月に開催される同フォーラムに報告される予定である。

{2}イノベーション・技術政策ワーキンググループ(TIP:科学技術知識の生産性,雇用及び経済成長に結び付けるための仕組み及び手段の解明を主な目的としている)

 ナショナル・イノベーション・システム(NIS),イノベーションと成長,イノベーションに関する競争と協力等に関し検討を実施した。今後,イノベーションと知的所有権,イノベーションのための官・民連携,公的・私的分野における研究開発資金の変化等に関し,議論・検討を継続することとしている。

{3}バイオテクノロジーに関するワーキング・パーティー(WPB:バイオテクノロジーの安全かつ効果的な使用の進展を支援することを主な目的としている)

 2002年(平成14年)11月,パリにおいて開催された第13回会合において,「遺伝的発明における知的財産権」,「持続的産業開発のためのバイオテクノロジー」及び「バイオリソースセンター」等について引き続き検討を行うこととなった。

{4}科学技術指標専門家会合(NESTI( ))

 2002年(平成14年)6月,パリにおいて開催されたNESTI会合において,科学技術指標の収集・調査等に関する統一的な国際基準を取りまとめたフラスカティ・マニュアルの改訂に向けた最終検討が行われた。マニュアルの改訂案は同年10月に行われたCSTPに提出・承認された。

 このほか,6月及び2003年3月には科学技術人材(HRST)に関するワークショップがパリで開催され,科学技術人材の指標整備に向けての報告・検討が行われた。


■注 NESTI(National Experts on Science and Technology Indicators):CSTPのために行われる統計作業の監視,監督,助言を主な目的としている。


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