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コラム8

 スポーツを通じて,明るく元気な,家庭と地域

(NPO法人習志野ベイサイドスポーツクラブ 小澤淳さんのお話)
 「淳ちゃんおはよう!」。通勤の朝,何人もの子どもたちが元気に声をかけてくれます。総合型地域スポーツクラブ「NPO法人習志野ベイサイドスポーツクラブ(以下「NBS」という。)」を立ち上げて5年目を迎え,これまでは聞くことがなかったこのような挨拶(あいさつ)が,私たちの住む街に毎日飛び交うようになりました。
 NBSの基本は,「家族で一緒に参加できる」定期活動を設定することにあります。従来の単一種目のスポーツクラブでは,子ども・母親・父親・お年寄りが,それぞれ違う種目を違うクラブで行わなければならず,家族でスポーツの話題を共有することは難しかったのではないでしょうか。しかし,NBSでは,小学校・中学校や地域の体育施設などを拠点に,多世代を対象とした多種目の活動を設定しています。例えば,多世代混合のテニスや女子サッカー,「キンボール」(注)などです。NBSの会員は,いつでもどこでも好きなときに好きな種目に参加することができるため,家族や友人と活動の情報を交換したり,一緒に同じ活動に参加したり,といったことも自然に行われています。
 NBS設立後,放課後や休日の体育館・校庭では,家族で楽しく汗をかく光景が当たり前のように展開されるようになりました。今まで,親は時として子どもの評論家になっていましたが,親子で同じスポーツを楽しむことで,子どもが親に指導するという新しいコミュニケーションも生まれつつあります。さらに,たくさんの家族が一緒にスポーツに参加することで,地域の子どもたちは,学校教育では経験できない,「世代を超えたコミュニケーション」を経験することができます。子どもたちは,お年寄りの方々から生活の知恵を教えていただいたり,普段家庭で怒られていないことに対して親以外の大人から注意を受けたり,社会生活に必要ないろいろなことを教わっているようです。
 NBSでは,こうした地域の輪をもっともっと広げたいと,年に1度「NBSスポーツまつり」を開催し,グラウンドゴルフ,三人四脚タイムトライアルなどの種目に地域の方々にチャレンジしていただき,スポーツの楽しさ・達成感を感じてもらっています。このような取組を通じ,地域に友人もおらず,寂しい地域生活を送っていたお父さんたちも,スポーツを通じて友人ができ,地域の人々と居酒屋で酒を飲み交わすようになるなど,友が友を呼ぶ輪が少しずつ広がっています。
 先日,路上でたばこを吸っている中学生を見つけました。顔をよく見ると,小学生のころ,NBSで私と同じスポーツを楽しんでいた子どもです。私はその子に近寄り,「たばこなんか吸っているんじゃない!」と注意をすることができました。地域の「オジサン」「オバサン」が知らない大人ではなく,知っている「オジサン」「オバサン」になれば,青少年犯罪も防げるような気がします。
 ルールを守る子どもたちがいる街,元気なお父さん・お母さん・お年寄りがいる街,それは総合型地域スポーツクラブがある街だと思います。

異世代でスポーツまつりを楽しむ(習志野市長も一緒に)
▲異世代でスポーツまつりを楽しむ(習志野市長も一緒に)


注 キンボール
 大きなボールを使い,ネットのないバレーボールを3チームで一度に行うようなカナダ生まれのニュースポーツのこと。

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