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第1節 基礎研究の推進

1 科学研究費補助金等研究費の充実

(1)科学研究費補助金
 科学研究費補助金は,様々な研究費のうち「研究者の自由な発想に基づくもの(学術研究)」に対して助成する補助金です。この補助金は,あらゆる分野の優れた学術研究を格段に発展させることを目的とする我が国の代表的な競争的資金であり,我が国の研究基盤を形成していくための基幹的経費です(参照:第2部第5章第2節)。この補助金は,国の科学技術振興費の約14.3パーセント,競争的資金の約40.2パーセントを占めており,研究者又はそのグループが計画する研究のうち,特に重要なものに対し,文部科学省や日本学術振興会から研究者などへ交付されるものです(図表2-6-1図表2-6-2図表2-6-3図表2-6-4)。これまで,数多くの独創的・革新的な知見を生み出し,優れた研究者を育て,新しい研究領域を開拓するなど,大きな成果を上げています(図表2-6-5)。

図表2-6-1 科学技術振興費に占める科学研究費補助金の割合(平成17年度)

図表2-6-2 国の競争的資金に占める科学研究費補助金の割合(平成17年度)

図表2-6-3 科学研究費補助金の研究種目

図表2-6-4 科学研究費補助金の主な研究種目と採択件数

図表2-6-5 科学研究費補助金の主な成果例

 平成17年度の予算は,1,880億円(対前年度比50億円増,2.7パーセント増)となっています。

(2)戦略的創造研究推進事業
 本事業は,今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる新技術を産み出すことを目的とし,社会・経済ニーズを踏まえ文部科学省が設定した戦略目標の下,科学技術振興機構が研究領域を設け,重点4分野を中心とした基礎研究を戦略的に推進しています(平成17年度予算額は476億円)(図表2-6-6)。

図表2-6-6 戦略的創造研究推進事業のスキーム(枠組み)図

平成17年度に新たに設定した戦略目標
  安全・安心な社会を実現するための先進的統合センシング技術(注1)の創出
  通信・演算情報量の爆発的増大に備える超低消費電力技術の創出
  次世代高精度・高分解能シミュレーション技術の開発
  代謝調節機構解析に基づく細胞機能制御に関する基盤技術の創出
  光の究極的及び局所的制御とその応用
  プログラムされたビルドアップ型ナノ構造(注2)の構築と機能の探索

(注1)統合センシング技術
 危険物,有害物質のセンシング技術や建造物の劣化や異常等の検知技術など,個別要素技術を組み合わせることにより,異常を早期に検知し,的確に情報を伝達するための一体的なシステムを実現する技術のこと。
(注2)ビルドアップ型ナノ構造
 物質の最小単位である原子や分子を積み上げて創られたナノサイズの材料や構造のこと。

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