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3 公民館等社会教育の活性化

 地域住民にとって最も身近な学習拠点であり,地域の教育力活性化の拠点として重要な役割を果たすことが期待される公民館や図書館などの社会教育施設には,より豊かで質の高いサービスを提供することが求められています。
 このため文部科学省では,社会教育施設を中核として地域における課題解決のための企画立案から評価までを一体として行い,先駆的な社会教育事業を普及し啓発することによって,社会教育の全国的な活性化を図る「社会教育活性化21世紀プラン」を実施しています。

(1)公民館
 公民館は地域における最も身近な学習拠点であり,交流の場として重要な役割を果たしています。平成14年10月現在,全国の公民館数は1万7,947館となっています(図表2-1-1)。

図表2-1-1 公民館数等の推移

 公民館においては,現代的課題に対応した講座等の開設など,住民の学習ニーズや地域の実情に応じた多様な学習機会の提供が行われています。さらに,今後は,社会の要請に的確に対応した取組や,子どもや若者,働き盛りの世代も含めて,地域住民全体が気軽に集える,人間力の向上等を中心とした,コミュニティー(地域社会)のためのサービスを総合的に提供する拠点となることが期待されています。
 このため,文部科学省では公民館が期待されている新たな役割に的確に対応できるよう「公民館の設置及び運営に関する基準(昭和34年文部省告示)」について,大綱化・弾力化などを行いました。

(2)図書館
 図書館は,住民の身近にあって人々の学習に必要な図書や資料情報を収集・整理・提供する,生涯学習を推進するための社会教育施設です。平成14年10月現在の図書館数は,公立図書館が2,714館,私立図書館が28館となっています。なお,図書館数,図書の貸出冊数及び利用者数については,着実な伸びを示しています(図表2-1-2)。

図表2-1-2 公共図書館数等の推移

 また,平成17年7月には「文字・活字文化振興法」が成立し,国及び地方公共団体は,公立図書館の運営の改善及び向上のために必要な施策を講ずることとされるなど,その積極的な施策の推進を図ることが求められています。
 文部科学省では,平成16年9月から「これからの図書館の在り方検討協力者会議」を開催し,地域住民の学習目的や学習要求の多様化・高度化への対応や,子どもの読書活動・課題解決支援といった新たな社会の要請に対応できる地域の学習や情報の拠点としての図書館の在り方を検討しています。
 その他,図書館活動の重要性やこれからの図書館の在り方について,広く啓発するためのシンポジウム「ディスカバー図書館inとっとり」を平成17年10月11日に鳥取県と共催で開催しました。さらに,新任図書館長を対象とした研修や中堅の司書を対象とした地区別研修を引き続き実施するなど,図書館振興施策を推進しています。

▲「ディスカバー図書館inとっとり」のポスター

(3)博物館
 博物館は,資料収集・保存,調査研究,展示,教育普及といった活動を一体的に行う施設であり,実物資料を通じて人々の学習活動を支援する施設としても,重要な役割を果たしています。また,博物館は,歴史や科学博物館をはじめ,美術館,動物園,水族館等を含む多種多様な施設であり,平成14年10月現在,登録博物館が819館,博物館相当施設が301館,博物館と類似の事業を行う施設が4,243館あります(図表2-1-3)。

図表2-1-3 博物館数等の推移

 文部科学省では,各博物館の諸活動を調査研究やモデル事業等を通じて支援するとともに,従来の基準について大綱化・弾力化を図り,博物館が期待される新たな役割に的確に対応できるよう平成15年6月に新たな基準として「公立博物館の設置及び運営上の望ましい基準」を告示しました。一方,私立博物館に対しては,一定の条件下での税制上の優遇措置制度の活用により,その振興が図られるよう支援を行っています。
 また,全国博物館長会議を開催するなど様々な研修や会議を実施しています。さらに,平成16年度からは,観光立国政策とあいまって増え続ける海外からの旅行者をはじめ,すべての人々にとって博物館が利用しやすい施設となるよう「誰にもやさしい博物館づくり」をテーマに調査研究を行っています。
 近年,博物館は,市民と連携し,特色ある活動を展開している所もあり,一層の充実が期待されています(参照:第1部第2章第2節6)。
 国立科学博物館では,我が国唯一の国立の総合科学博物館として,自然科学などに関する資料を収集・保管し,調査研究を行うとともに,展示活動や教育普及活動を積極的に行っています。平成16年11月に「地球生命史と人類−自然との共存をめざして−」をテーマにグランドオープンした新館の展示室では,「恐竜博2005」(平成17年3月19日〜7月3日)等の特別展をはじめとした最新の研究成果を反映した展示を行うとともに,研究者が交代で展示や研究内容などについての解説や質疑応答などを行う「ディスカバリートーク」という解説活動を行っています。また,青少年や一般成人を対象とした多様な講座や観察会,博物館職員や学校教員を対象とした研修などの実施,教育ボランティア(注1)による教育普及活動や入館者に対するガイドツアーも行っています。さらに,学生の科学リテラシー向上や人材育成等科学技術の一層の振興に取り組むため,大学パートナーシップ事業(注2)を開始しました。

▲国立科学博物館新館1階「系統広場」

(注1)教育ボランティア
 自らの知識経験を生かして来館者に対する学習援助及びサービスを行うボランティアのこと。この制度は,意欲のある人にボランティア活動の場を提供することによって生涯学習を推進することを目的としている。
(注2)大学パートナーシップ事業
 国立科学博物館と大学が連携し,学生の科学リテラシーやサイエンスコミュニケーション(科学技術と一般社会との双方向的な対話)能力の向上等を目指す事業。学生の無料入館,科学技術と一般社会とをつなぐ役割を担うサイエンスコミュニケータの養成,専門的な内容を充実させた新たな博物館実習コースの開講などを行う。

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