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第3節 家庭の教育力の向上に向けた取組

 家庭の教育力の低下が指摘される中,平成16年3月に,「家庭教育支援のための行政と子育て支援団体との連携の促進について」(「家庭教育支援における行政と子育て支援団体との連携についての調査研究委員会」報告)がまとめられました。本報告では,家庭教育を支援するための今日的課題を整理した上で,行政と子育てサークルや子育てネットワーク(注)といった子育て支援団体とが連携した家庭教育支援の取組の必要性を示し,その連携方策について提言しています。文部科学省では本報告などを踏まえ,行政と子育て支援団体等との連携を図りながら,家庭教育に関する学習機会や情報の提供など,家庭教育の支援の充実に取り組んでいます。
 また,今日の子どもの学力や体力の低下の要因の一つとして指摘されている子どもの基本的な生活習慣の乱れの問題等に対応するため,新たに,PTA等の関係団体の協力を得て「早寝早起き朝ごはん」運動として子どもの生活リズムを向上させるための民間主導の国民運動を展開していきます。

1 一人一人の親の学びを支えるために

(1)家庭教育に関する学習機会の提供
 家庭の教育力を向上させるためには,親自身の子育てへの理解を促進したり,自分の子育てを振り返るきっかけをつくるなど,親としての学びや経験の場が必要です。このため,文部科学省では,平成16年度から始まった「家庭教育支援総合推進事業」(以下「総合事業」という。)において,行政と子育て支援団体などの様々な構成員から成る「地域家庭教育推進協議会」に委託し,多くの親が参加する機会をとらえて学習機会を提供しています。
 具体的には,子どもの発達段階に応じて,妊娠期の親が参加する保健センターなどの両親学級や母親学級の機会を活用した子育て講座,乳幼児や小学校に入学する前の子どもを持つ親が参加する乳幼児健診や就学時健診などの機会を活用した子育て講座を行っています。また,近年,思春期の子どもがかかわる深刻な事件が相次いで発生していることを受け,思春期の子どもを持つ親のための子育て講座や,将来親となる中学校、高校生を対象に,乳幼児と触れ合ったり,子育て中の親と交流を持つ機会を設け,若いうちから子育てへの理解を深める取組を行っています。

 
▲家庭教育支援のための行政と子育て支援団体との連携の促進について   ▲就学時健診の機会を活用した子育て講座(青森県中里町)

(2)家庭教育に関する情報の提供
 親が家庭を見つめ直し自信を持って子育てに取り組んでいく契機となるよう,平成10年度から配付している「家庭教育手帳」,「家庭教育ノート」について,15年度からは,より子どもの発達段階に応じた内容とするため,従来の2分冊から,「ドキドキ子育て(乳幼児編)」,「ワクワク子育て(小学校低学年から中学年編)」,「イキイキ子育て(小学校高学年から中学生編)」の3分冊としました。あわせて,内容についても児童虐待,携帯電話やパソコンの利用,子どもの安全と健康などに関して充実を図りました。この手帳は,母子健康手帳の交付時や,小学校などを通じ,親の手元に届けられ,日常生活の中で子育てのヒント集として利用されています。また,様々な講座や研修会などでも活用されています。

家庭教育手帳
乳幼児編
▲乳幼児編 ▲小学生(低学年〜中学年)編 ▲小学生(高学年)〜中学生編

 このほか,思春期の子どもの特性を扱った「こころの応援歌―親子で育(はぐく)む素晴らしき思春期」や父親の家庭教育への参加を考える「頑張れ!お父さん―パパたちの子育て奮闘記―」をはじめ,妊娠期から乳幼児期,そして思春期に至るまでの子育てについて解説した様々な家庭教育ビデオを作成しています。これらは,全国の公民館や保健センターなどにおいて学習教材として活用されているほか,PTAや子育てサークルの学習会などの際に貸出しも行っています。

(3)ITを活用した家庭教育支援手法の開発
 一人でも多くの親に対するきめ細やかな家庭教育支援を図るため,平成17年度から,子育てについて学ぶ余裕がない親や,子育てに不安や悩みを持ちながら孤立しがちな親などが,いつでも,どこでも,気軽に学習をしたり,相談をしたり,身近な子育て情報を入手することができるよう,携帯電話やパソコンなどのITを活用した先進的な家庭教育支援の取組を行っています。
 具体的には,携帯電話やパソコンを活用した,子育てに関する相談や,メールマガジンなどの子育てに関する情報提供,自宅にいながら子育てについて学べるパソコンを活用した,子育てに関する学習機会の提供です。こうした,ITを活用した家庭教育支援の取組の成果を取りまとめ,全国へ普及していきます。

注 子育てネットワーク
 広く子育て中の親を支援することを目的として,子育て中の親,子育てを終えた経験者,子育てサークルのリーダー,子育てに関する専門家等が集まり,子育て中の親や子育てサークルなどを結ぶ役割を果たしながら,学習・啓発,託児支援,子育て相談,情報提供,交流などを広域的に行う団体(「家庭教育支援のための行政と子育て支援団体との連携の促進について(報告)」による)。

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