ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第2部   文教施策の動向と展開
第2章  初等中等教育の一層の充実のために
第1節  自ら学び自ら考える教育を目指して
3  豊かな心をはぐくむ ―道徳教育・ボランティア教育の充実―



(1) 道徳教育の重要性

道徳教育は,児童生徒が人間としての在り方を自覚し,人生をより良く生きるための基盤となる道徳性を育成するもので,学校教育の基本にかかわるものと言えます。

しかし近年,社会の変化等に伴って,これまで家庭や地域社会が子どもたちに果たしてきたしつけや倫理観,社会性の育成などの教育機能の低下が指摘されています。

新しい学習指導要領においては,

(i) 体験活動等を生かした心に響く道徳教育の実施 (ii) 家庭や地域の人々の協力による開かれた道徳教育の充実 (iii) 未来へ向けて自らが課題に取組み,共に考える道徳教育の推進

を基本的な方針として,目標及び内容などを改善したところです。

具体的には,幼稚園や小学校低学年において,基本的な生活習慣や善悪の判断,社会生活上のルールなどの指導を徹底するほか,ボランティア活動や自然体験活動などの体験活動を生かした学習を充実し,豊かな体験を通して道徳性の育成を図ることとしています。

なお,平成12年5月に公表した「道徳教育推進状況調査」によれば,道徳の時間の平均授業実施時数が前回(5年)の調査に比べて,小・中学校ともに増加しているなど改善も図られていますが,他方,一部の都道府県においては,依然として授業時数が学習指導要領に定める標準授業時数を下回っている学級が多数あるなど,今後改善を要する点も見受けられます。


(2) 道徳教育の充実のための施策

文部省では,新しい学習指導要領の趣旨を生かし,道徳教育の一層の充実を図るため,次のような様々な施策を進めています。

(i) 『道徳教育体験活動推進事業』

ボランティア活動や自然体験活動など,家庭や地域の協力を得て行う道徳性を養う体験活動の在り方等について実践的な調査研究を行う。

(ii) 『地域の人材を活用した道徳教育推進事業』

学校の道徳教育活動に地域の人材等の協力を積極的に求め,学校・家庭・地域を通じた道徳性を培う学習を一層活発に展開する。

(iii) 『道徳教育連携・推進講座』

道徳教育の指導力向上を図るため,指導主事,小・中学校の校長,教頭,教諭並びにPTA関係者を一堂に集めた研修を開催する。

(iv) 『道徳教育推進資料の作成事業』

各地域の特色を生かし,体験活動やディベートなどの実践的な学習ができるような教材の研究開発を都道府県に委嘱する。

(v) 『伝統文化教育推進事業』

学校に伝統芸能や伝統工芸・産業の技術者を招いて,ふるさとの文化と伝統に対する理解を深め,継承・発展させる態度を育成する。

(3) ボランティア教育の推進について
(i) ボランティア教育の意義

近年,高齢化の進展等に対応して,福祉の重要性や高齢者,障害者に対する認識と理解を深めることや,他の人々に対する思いやりの心や公共のために尽くす心を養うこと,また,都市化,少子化,核家族化が進む中で生活体験の希薄化している児童生徒が,体験を通じて勤労の尊さや社会に奉仕する精神を養うことなどが,これまで以上に重要となってきています。

(ii) ボランティア教育の推進のための施策

学校教育では,小・中・高等学校を通じて,地域の清掃活動や高齢者福祉施設における奉仕活動などのボランティア活動が行われてきています。

新しい学習指導要領では,「総合的な学習の時間」や道徳,特別活動等の中で,ボランティア活動などの体験活動を行うことを明示して,学校教育におけるボランティア活動をより一層充実させる内容としています。また,高等学校においては,平成10年3月に関係省令を改正し,ボランティア活動などを含む学校外での多様な活動を,校長の判断により,単位として認定することができるようにしました。

文部省としては,ボランティア教育の推進を図るため,ボランティア活動を通じて児童生徒の道徳性を涵養する取組や,幼児・高齢者との触れ合いや交流などの保育や介護に関する体験活動を行う取組などを推進しています。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ