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  教育改革の動向
第2節  教育改革Q&A
  Question8
  何校くらい設置されるのか?


現在,中高一貫教育校は17校ありますが,既に平成13年度には8県15校(平成12年9月現在)の中高一貫教育校の設置が明らかにされました。その他の都道府県においても,中高一貫教育の導入に向けての具体化が進められています。

将来は全国の生徒や保護者の身近にこのような学校が設置され,これまでの中学校・高等学校と中高一貫教育校のどちらかを選べるようにしたいと考えています。全国に公立の高等学校の通学範囲がおよそ500程度あるので,文部省としては,当面,通学範囲ごとに少なくとも1校,全国で500校程度設置されるよう取り組んでいます。

合同文化祭の準備風景

いわゆる「学級崩壊」について 〜『学級経営の充実に関する調査研究』(最終報告)の概要〜 (平成12年3月)

いわゆる「学級崩壊」と言われる現象については,決して多くの学校で起きているわけではありませんが,文部省においてもその実態を把握するため,平成11年2月に「学級経営研究会」(国立教育研究所内外の研究者や学校現場の関係者等で構成)にその研究委嘱をしました。

この研究では,「子どもたちが教室内で勝手な行動をして教師の指導に従わず,授業が成立しないなど,集団教育という学校の機能が成立しない学級の状態が一定期間継続し,学級担任による通常の方法では問題解決ができない状態に立ち至っている場合」を「学級がうまく機能しない状況」としてとらえ,全国各地で小学校における学級経営に関して関係者から聞き取り調査を行ってきました。

平成11年9月に発表した中間まとめでは,

○ 「学級がうまく機能しない状況」の要因としては,学級担任の指導力不足の問題や学校の対応の問題,子どもの生活や人間関係の変化及び家庭・地域社会の教育力の低下などが考えられること。
○ これらは,ある一つの「原因」によって「結果」が生まれるかのような単純な対応関係ではなく,複合的な要因が積み重なって起こるものであること,問題解決のための特効薬はなく,複合している諸要因に一つ一つ丁寧に対処していかなければならないものと考えること。

などが分かりました。

また,「学級がうまく機能しない状況」にあるとした事例を10のケースに類型化し,その状況と対応について考察したところです。

ケース1 就学前教育との連携・協力が不足している事例
ケース2 特別な教育的配慮や支援を必要とする子どもがいる事例
ケース3 必要な養育を家庭で受けていない子どもがいる事例
ケース4 授業の内容と方法に不満を持つ子どもがいる事例
ケース5 いじめなどの問題行動への適切な対応が遅れた事例
ケース6 校長のリーダーシップや校内の連携・協力が確立していない事例
ケース7 教師の学級経営が柔軟性を欠いている事例
ケース8 学校と家庭などとの対話が不十分で信頼関係が築けず対応が遅れた事例
ケース9 校内での研究や実践の成果が学校全体で生かされなかった事例
ケース10 家庭のしつけや学校の対応に問題があった事例

研究会では,その後も調査研究を続け,平成12年3月に最終報告を発表しました。最終報告では,事例を150学級まで収集して全体の傾向を分析すると同時に,学級の機能を回復させようとする様々な試みやその過程についての事例も収集し検討を行っています。

[回復事例1]子どもの実態に即した学級経営によって回復

・ 子どもとの関わりを深め,心をいやす学級を作ること,様々な変化を読み取り指導に生かすこと。

[回復事例2]指導観の転換により信頼関係を取り戻して回復

・ 授業づくりの発想を転換したり,子ども同士をつなげ子ども自身が解決する仕掛けを作ったりすること。

[回復事例3]学年合同授業などの活用で回復

・ 合同授業や「支援員」などの活用で学級担任を支援し,学校で情報を共有する仕組みを作ること。

[回復事例4]幼保・小・中が連携し,支援することで回復

・ 校種などを超えて,教師,児童生徒が学び合う機会を設定すること,地域で子どもを育てること。

[回復事例5]保護者が学級の様子を把握し,支援することで回復

・ 保護者が学校にかかわり,実情に沿った支援をしたり保護者同士の協力の輪を広げたりすること。

また,最終報告においては,「学級がうまく機能しない状況」に対処していくため,次の六つの視点を提示しています。

(i) 状況をまずは受け止めること
(ii) 「困難さ」と丁寧に向き合うこと
(iii) 子ども観の捉え直し
(iv) 信頼関係づくりとコミュニケーションの充実
(v) 教育と福祉,医療など境界を超える協力・連携
(vi) 考え工夫したり研修を充実するなど,考え試みる習慣と知恵の伝承

さらに,今後の取り組みのポイントとして,

(i) 早期の実態把握と早期対応
(ii) 子どもの実態を踏まえた魅力ある学級づくり
(iii) TTなどの協力的な指導体制の確立と校内組織の活用
(iv) 保護者などとの緊密な連携と一体的な取り組み
(v) 教育委員会や関係機関との積極的な連携

の五つを掲げています。

この報告書で取り上げた事例は,それぞれの背景やその時々の子どもたちの状況が様々であり,「こうすれば必ずうまく行く」というものではありませんが,各学校においては,ここで取り上げた事例を今後の学級経営の取組に大いに参考していただきたいと考えています。

なお,この問題に関して,文部省では,指導困難となっている学級において,複数の教員によるきめ細やかな指導が可能となるように非常勤講師を配置するなどの措置をしています。各都道府県教育委員会においても,域内の実態把握が行われているほか,指導資料の配付,研修会や会議の開催などによる支援が行われているところです。


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